福島みずほのどきどき日記

米国サクランボ輸入で農水省が過剰な忖度 ウィキリークス暴露

11月24日(木)の参議院TPP特別委員会で、検疫を48時間以内に短縮することの危険性や、米国産サクランボ輸入に関して日本の農水省が米国の顔色を過剰に気にした事実をウィキリークスが暴露したことなどについて、質問しました。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 TPP協定に社民党が反対する理由の一つは、食べ物の安全や検疫がより壊れてしまうからです。今日は、そのことについてお聞きをいたします。
 アエラが今年七月二十五日号で報じた情報によると、厚生労働省の輸入時における輸入食品違反事例、これは二〇一五年五月から一年間の結果ですが、百十七件もの有害物質検出事例があったとされています。そして、同じ条件下で複数回見付かったものは記載していないため、最も多かったアメリカの件数だけでも七十五件に上ります。
 ところで、このTPP協定は、まさに第五・十条によって、「自国の関税法令の遵守を確保するために必要な期間内(可能な限り物品の到着後四十八時間以内)に物品の引取りを許可することについて定めること。」、四十八時間というのがあります。
 ところが、今どれだけ時間が通関に関して掛かっているでしょうか。財務省の第十一回輸入通関手続の所要時間調査集計結果によると、二〇一五年、これは三月のある時期の平均ですが、輸入通関手続所要時間は、海上貨物で五十九・五時間、コンテナで五十一・二時間、コンテナ貨物以外で七十五・四時間です。だとすると、到着してから引き渡すまで四十八時間目指せということであれば、検疫、これがおざなりになると思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) まず、先ほど資料をお配りをいただいて、違反事例についてお話をいただきました。
 輸入食品の検査は、科学的根拠に基づいて、違反リスクに応じて実施をしております。これは、WTOの食品の安全に関する協定、いわゆるSPS協定、これによる国際的な共通ルールに基づく対応としてやらせていただいているわけでございまして、まず、全量をとどめ置いて行う命令検査などによって輸入時点で今御指摘をいただいたものの多くは発覚をしておりまして、国内へ流通はしていないということでございます。
 また、一部国内流通を認めつつ、統計学的手法に基づくサンプル調査、これによって安全性を確認するモニタリング調査で今違反が発覚したものについても、違反食品の回収を図るとともに、全量をとどめ置いて検査をする命令検査、これに切り替えるというようなことなどの措置をとっておりまして、食品の安全確保に努めているところでございます。
 健康被害事例は、今お配りをいただいたものに関して一件もございません。確認をされておりません。
 そこで、今、四十八時間のお話をいただきました。TPP協定におきましては、自国の関税法令の遵守を確保するために可能な限り物品の到着後四十八時間以内に物品の引取りを許可することについての規定がありますけれども、引取りのための要件が満たされていない場合において物品の引取りを許可することを要求するものではないということも明記を同時にされております。このため、食品衛生法に基づく審査や検査などを実施をした結果、到着後四十八時間を超えて輸入許可が行われたとしても、TPP協定違反になるものではございません。
 また、近年、輸入食品の違反件数は減少傾向にありますけれども、輸入の届出件数は年々増加をしております。全国の港や空港の検疫所において、全ての輸入届出について原材料や製造方法などを審査するとともに、今のモニタリング検査あるいは命令検査など違反リスクに応じた検査を実施をしているところでございます。
 厚生労働省としては……(発言する者あり)厚労省としては、今後の輸入食品の増加の可能性を踏まえて、検疫所職員の資質の向上、必要な職員や検査機器の確保等、適切な監視、指導を徹底するための体制の整備を図って、引き続き輸入食品の安全性確保に万全を期してまいりたいと思います。

○福島みずほ君 四十八時間、原則として受け取って到着して引き渡すまで四十八時間であれば、明らかに今よりもかなり短くなるわけです。検疫がおざなりになる可能性は極めてあると思います。
 そして、米国産サクランボ購入をめぐるウィキリークスの暴露について見てください。スノーデンが明らかにしたもので、これは日本の中で様々な役所、例えば内閣府、経済産業省、財務省、日銀、同職員の自宅、三菱商事の天然ガス部門、三井物産の石油部門など計三十五回線の電話が盗聴されてきたことが公表になっております。もっとされているとも言われています。
 このウィキリークスなんですが、ここで驚くべきこと、役所の中でどんな議論をしていたのか。農水省の職員は近頃、米国産サクランボの輸入を遅らせるという農水省の決定に関して、米国との関係悪化を防ぐ方策を模索している。困ったと、アメリカが怒っているからどうしようと、輸入は開始できないという決定に対して米国農務省が強く抵抗したことに農水省はショックを受けたと。農水省が検討しているアプローチの二つ目、牛肉紛争のときと違って、現地調査の結果が確認され次第、すぐに輸入が開始される可能性があることを米国に通知する。どこの国の役人なんだと言いたいわけです。アメリカを怒らせたら大変だからスルーしちゃおうということじゃないですか。
 これは、コトリンガというアメリカにいる害虫、ガです。日本にはいません。ですから、スモモや桃やリンゴや、そしてサクランボや、それが絶対日本に入ってこないように日本は検疫頑張ってきました。そして、これは臭化メチルという、まさに薫蒸、それをきちっとやって、絶対に害虫が入ってこないように頑張ってきたものです。しかし、それだと遅れて、これを緩和するというものです。農水省の役人がどっち向いて仕事しているか、実に残念ですよ、こういうのが暴露されて。それで、この結果、結局、二〇〇九年六月にこの基準を緩和をいたしました。アメリカからの圧力です。あっという間にですよ。これは問題です。
 それで、お聞きをいたします。このウィキリークスの暴露は、これは本当ですか。そして、質問通告しております、これは事実ですか。

○国務大臣(山本有二君) 御指摘の米国産サクランボについて、我が国が国内への侵入を警戒しているコドリンガの寄主植物であるため、従来、昭和五十三年当時、臭化メチルで薫蒸処理を行ったのみ……(発言する者あり)いや、これは米国と正式にこのような事実があったことの確認はありません。

○福島みずほ君 でも、これはウィキリークスが内部告発で暴露していて、雑誌にも載っていて、報道されていて、そして質問通告をしています。おかしいですよ。もし、これがそうでなければ、農水省、おかしい、名誉毀損だ、問題にしたらいいじゃないですか。これで浮き上がってくるのは、日本の農水省がアメリカの顔をうかがって右往左往しているということなんですよ。
 今、この状態で検疫を四十八時間原則って、その期間がですね、したら、一体、日本の食べ物の安全や検疫がどうなるでしょうか。今の答えで調査していませんときっぱりおっしゃったわけですが、調査していないのであれば、ということも問題ですし、それから、どっち向いて仕事しているんだということですよ。日本のこれで検疫がTPPで四十八時間、その通関時間がですね、というふうになることによって、より食べ物の安全が害されるというふうに思います。
 TPPによって検疫体制はますます有名無実化されるんじゃないでしょうか。総理、いかがですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) これを読みますと、近頃の日本の政治家はサクランボの輸入を遅らせるという働きかけを行っていたということなんです。それに対して、農水省の職員は近頃という書き方をしているわけでございますが、これが本物かどうかということについては確認していないということでございますが、いずれにせよ、農業の交渉分野においてもお互いにお互いの国益を主張するのは当然のことであり、自分の国益を実現するために相手の国に対してあらゆるレベルで影響力を行使しようというのは当然のことであろうと、こう思います。
 それに対して、その国との関係悪化を防ぎつつ、かつ国益を守っていくという努力もするのも当然のことであろうと、このように思うわけでありまして、いずれにせよ、我々の姿勢としては、各省がアメリカのために働いているということは一切もちろんないわけでありまして、日本の国益をいかにしっかりと守っていくかということで日夜努力を重ねていると、このように確信をしております。

○福島みずほ君 ウィキリークスが明らかにしたのは、アメリカに対して右往左往してどうしようかといって、結局、基準緩和をしたということです。
 TPPは、たとえ発効しなくても批准するというのは邪道です。まさに、今国会、批准しないように心から私は強く申し上げ、質問を終わります。
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国保、子ども医療費助成、障害者差別解消で質問 11/22参厚労委

11月22日(火)の参議院労働委員会で質問しました。国保への3,400億円公費投入を着実に実行すべきです。また、子ども医療費助成に関して自治体へのペナルティ-は止め、国が助成に乗り出すべきです。障害者差別解消とバリアフリーについても、教員の加配などについて質問しました。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず、国保についてお聞きをいたします。
 国保制度改革として二〇一八年度、平成三十年度から都道府県が財政運営責任など中心的役割を担うことになっております。施行に向けた進捗状況はいかがでしょうか。

○政府参考人(鈴木康裕君) 都道府県と市町村の国保における役割分担につきましては、国民健康保険制度の基盤強化に関する国と地方の協議会において整理が行われまして、平成二十七年二月に議論がまとまり、五月に改正法が成立をいたしました。その中で、都道府県は財政運営の責任主体ということで、安定的な財政運営、効率的な事業運営の確保をするとされた一方で、基礎自治体である市町村は、地域住民と身近な関係の中、資格管理や保険給付等、地域におけるきめ細かい事業を引き続き実施するということになっております。
 この役割分担を前提といたしまして、平成三十年度の施行に向けて、現在、地方団体と協議をしながら施行の準備を進めておりまして、持続可能な国保制度の確立に向けて、地方団体の意見を十分に伺いながら進めていきたいというふうに思っております。

○福島みずほ君 現場をよく知っている基礎自治体、市町村を中心に運営していくべきだと思いますので、よろしくお願いします。
 国保制度改善強化全国大会が過日行われました。県知事会や市町村会などたくさんの方たちから決議が出されております。来年度からの三千四百億円の公費投入を遅延なく確実に実施するよう強い要望が決議文として出されております。財務省、厚労省、いかがでしょうか。

○大臣政務官(杉久武君) お答えいたします。
 国保に関しましては、財政基盤の強化の観点から、これまでも消費税増税分を活用して、低所得者の多い国保への財政支援の拡充や都道府県に設置された財政安定化基金への積み増しなどの財政支援を行ってきたところでございます。
 国保への財政支援も含め、来年度における社会保障の充実につきましては、今後、年末に向けた予算編成の中で検討していくこととなりますが、いずれにせよ、優先順位を付けながら最大限努力をしてまいりたいと考えております。

○政府参考人(鈴木康裕君) 厚生労働省としての財源確保の見方について御質問がございました。
 今回の国保改革は、財政支援の拡充により国保の財政上の構造的な問題を解決を図りつつ、都道府県に新たに財政主体の運営主体となっていただくということで、国民負担の増加を抑制しつつ制度の持続可能性を確保するという非常に重要な改革でございます。また、国と地方との間でしっかりと今まで協議をしてきて、この改革を着実に実施していくという方針に全く変更はございません。
 このため、必要となる予算については厚生労働省としてしっかり確保していきたいというふうに思っております。

○福島みずほ君 これは頑張ってください。
 また、決議文の中に、子供の医療費助成等の地方単独事業実施に係る国費負担金・調整交付金の減額措置を直ちに廃止することと、いわゆるペナルティー問題としてこの委員会でもよく議論になってきました。
 これで、この自治体へのペナルティー見直しに関する方針、厚労省、総務省、いかがでしょうか。

○政府参考人(池田憲治君) お答えいたします。
 総務省といたしましては、子供の医療費助成に係る国民健康保険の国庫負担金の減額調整措置について、地方自治体から廃止すべきという御意見をいただいており、厚生労働省に対しまして廃止するなどの見直しを行うことを要請をしているところでございます。
 この要請の中でも触れているわけでございますが、ニッポン一億総活躍プランにおきまして「見直しを含め検討し、年末までに結論を得る。」とされたことを踏まえまして、厚生労働省におきまして地方の意見を十分に聞きながら検討を進めていただきたいと考えております。

○国務大臣(塩崎恭久君) 子供に対する医療費助成に係る国保の減額調整措置、これにつきましては、厚生労働省の子どもの医療制度の在り方等に関する検討会というのがありまして、ここで幅広い観点から検討が行われておりまして、本年三月二十八日に取りまとめが行われました。
 その中で、この減額措置につきましては、賛否両面から様々な意見がありましたけれども、今触れられておりましたが、一億総活躍社会に向けて少子化対策を推進する中で、地方自治体の取組を支援する観点から早急に見直すべきとの意見が大勢を占めたわけでございまして、その際、医療費無償化による受診拡大などが医療保険制度全体の規律あるいは医療提供体制に与える影響、それから負担能力に応じた負担とする観点や過度な給付拡大競争の抑制と、こういった観点も踏まえて検討を行うべきという意見がございました。
 今後、本年六月二日に閣議決定されたニッポン一億総活躍プランに記載されたとおり、この検討会の取りまとめを踏まえて、また現在、社会保障審議会医療保険部会で御議論いただいているところでありますので、同部会での御意見も踏まえながら、国保の減額調整措置について見直しを含めて検討をし、年末までに結論を出したいというふうに思います。

○福島みずほ君 配付している資料が、総務省から厚労省に対して、年末までに結論を得るとされていることを踏まえ、地方の意見を十分に聞きながら検討を進め、廃止するなどの見直しをされたいという、今日も答弁していただきましたが、あります。是非、厚生労働省が年内に、いわゆるこのペナルティーとしてきたことを廃止されるように強く要請したいと思います。
 まずそれが第一段階ですが、その次に、是非国が自治体に任せることなく一定の医療費助成に踏み切ってほしいというのを第二段目として要請をいたします。
 厚労省保険局が調べた子供医療費助成の実施状況、十月六日付けによれば、入院に対する助成は全市町村が未就学児に対して行っております。また、九八%の市町村が小学生に、九三%の市町村が中学生に助成をしています。一方、外来についても、全市町村が未就学児に行っております。九〇%の自治体が小学生に、八二%の自治体が中学生に助成をしております。
 この間、埼玉県滑川町で、給食費の無償化と十八歳医療費の無料化に取り組んでいる自治体に話を聞いたりしてきました。各地の自治体、結構頑張っているんですね。子供医療費の全額助成、年齢は低年齢から始まるとしても、是非、自治体ではなく厚労省にやっていただきたいと思います。
 次に、バリアフリーの新法についてお聞きをいたします。
 障害者権利条約は第九条で、都市及び農村の双方でバリアフリー化を進めることを求めております。法は、駅は一日の乗り降り客が、乗降客がというんでしょうか、三千人以上の駅を対象とするなど都市部に重点を置いた法律となっております。地方でのバリアフリー整備を進める法改正が必要ではないでしょうか。

○政府参考人(篠原康弘君) 国土交通省といたしましても、都市部のみならず全国各地で高い水準のバリアフリー化を進めることが重要と考えてございます。
 バリアフリー法の現在の基本方針におきましても、地域の実情に鑑み、高齢者、障害者等の利用の実態等を踏まえ可能な限りバリアフリー化するということになっておりまして、利用者数が一日当たり三千人未満の駅を含めて整備を進めております。
 また、今、国交省では、公共交通機関のバリアフリー基準あるいは建築設計標準について見直しを開始しておりまして、このような取組によりまして全国各地で高い水準のバリアフリー化を進めてまいりたいと考えております。

○福島みずほ君 障害者権利条約に合わせて、国際的なバリアフリー整備ガイドラインとしてIPCアクセシビリティ・ガイドが作られております。これを基に、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックのアクセシビリティ・ガイドラインの作成が進められておりますが、バリアフリー新法は、整備基準がIPCアクセシビリティ・ガイドより大きく遅れております。
 国際的な整備基準に合わせて、バリアフリー新法の見直しが必要ではないでしょうか。

○政府参考人(篠原康弘君) 今御指摘いただきましたアクセシビリティ・ガイドラインですけれども、これはオリンピック・パラリンピックの開催都市を対象としておりまして、一方でバリアフリー法は全国を対象にしているということですので、オリンピック・パラリンピックのガイドラインをそのまま全国に適用することについては慎重な検討が必要かと考えておりますけれども、一方で、先ほど申し上げましたバリアフリー基準の見直しに際しましては、東京アクセシビリティ・ガイドラインの内容も踏まえながら十分に検討してまいりたいというふうに考えてございます。

○福島みずほ君 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックでたくさんの方が来られると。そうしたらもうバリアフリーを積極的にやらないと、何やっているんだではありませんが、問題が起きるわけです。
 東京を変える、東京だけではなくて開催地はほかにもありますけれども、東京だけではなくて、是非、これを機会にバリアフリー法、新法を検討していただきたいということを強く要望をいたします。
 次に、障害者差別撤廃条約を日本は批准し、その前に障害者差別解消法を作り、今年の四月から施行になっております。これが本当に進むようにと思っておりますが、学校で、例えば普通学級などでの先生の加配、先生を加える、補助をする、補助というか、障害のある子供に対する教員の加配というものが、是非、施行に伴ってより強化されるべきだというふうに思っております。
 ところで、この合理的配慮に関する内訳の予算などを示していただいたんですが、しかし教師の加配に関して言えば、例年より少し増えているだけなんですね。特別支援教育に係る教員の加配、平成二十七年度は六千二百七十六人、その前年度、平成二十六年度は六千百七十六人です。平成二十八年度は六千三百二十六人。結局、二十八年度と二十七年度では五十人しか変わらないんですね。一県に一人じゃないかという。
 ですから、これは障害者差別解消法が施行になれば、学校の中のバリアフリーももちろんですが、やっぱりいろんな子供がいるわけですから、先生の加配は必然だと思います。せっかく合理的配慮と言っているのに、先生の加配が五十人しか増えていない。是非、来年度の予算で先生の加配、加える配置ですけれども、増やしていただきたい。いかがでしょうか。

○政府参考人(浅田和伸君) 平成二十八年四月からの障害者差別解消法の施行等により、各学校においても障害のある子供が十分に教育を受けられるための合理的配慮の提供が求められることになりました。
 文部科学省としても、障害のある子供たちが必要とされる合理的配慮を受けられるよう、支援体制の整備、教員の専門性の向上、学習上の支援機器等の教材の開発など、特別支援教育の一層の充実に努めております。
 御指摘のありました教員の体制ですけれども、特別支援教育の充実の観点から、これまで通級による指導への対応、あるいは特別支援学校のセンター的機能の強化のための教職員の加配措置というのを行っています。これが平成二十八年度予算では六千三百二十六人、御指摘のとおりでございます。平成二十九年度の概算要求においては、通級による指導について加配ではなくて基礎定数化をしたいと。基礎定数化による八百九十人の定数改善を要求しているところでございます。
 文部科学省としては、こうしたことは多様な教育ニーズを抱える子供一人一人の状況に応じたきめ細かい教育を実現する上で不可欠だと思っています。是非、実現に向けて取り組んでいきたいと思います。

○福島みずほ君 八百九十人というのは今までになく増えるわけですが、でも全国の学校の規模からいえばほんの一握りです。障害のある子供もない子供も一緒に勉強するというのは両方にとってとてもいいことで、せっかくその合理的配慮をやるんだ、でも合理的配慮をするのに、先生が、加配がなければできません。是非、八百九十人と言わず、これは文科省に言うことではないんですが、もっともっと増やして頑張っていただきたいということを申し上げます。
 また、学校の先生で、中途で障害が出る、例えば目が不自由になったり、突発性難聴で耳が不自由になるとか、先生の問題点も、障害になるということも聞きます。これについての配慮、加配など、いかがでしょうか。

○政府参考人(浅田和伸君) その教員が障害を途中で抱えた場合の加配というのは、済みません、今のところないと思いますけれども、私も、例えば河合純一さん、全盲で中学校の教員をしておられた、そういう方もおられますし、ほかの自治体でもそういうケースがあると聞いています。そういった先生も、適切な支援があれば教員としての仕事をきちっとこなせますし、むしろ生徒にとって教育上非常にいい影響といいますか、そういう教育効果があるという事例も聞いておりますので、そういうことが普通に行われるようにしていければなと思っています。

○福島みずほ君 ありがとうございます。
 是非、ペナルティーを年内に廃止すること、バリアフリー新法に向けて、あるいは障害のある子供たちのための加配、合理的配慮で教員増員など是非積極的に行ってくださるよう、国保もよろしくということを申し上げ、質問を終わります。
 ありがとうございます。

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ISDSで共済狙い撃ちか 11/21参TPP特委

11月21日(月)の参議院TPP特別委員会で、薬の承認や薬価算定における中医協などの審議に対して、外資系製薬会社の圧力が高まる可能性や、日本の共済制度がISDS条項によって狙い撃ちにされるおそれなどについて質問しました。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 トランプ次期大統領が当選直後にTPPから離脱すると言いました。また、先日も共同宣言で、TPPの承認は困難になったと言われています。であるにもかかわらず、なぜ日本でこういう形でTPPの議論をし、かつ承認に向かおうとしているのか、全く理解することができません。
 先日は遺伝子組換え食品と公共調達などについて御質問しました。今日は、薬の承認、薬価、中医協、そして共済などについて御質問をいたします。
 まず、薬の承認について製薬会社が納得しない場合、行政不服審査を行うシステムになっており、TPP発効後もその仕組みは変わらないと政府は説明をしております。
 ところで、政府は外資系企業の行政不服審査件数について現在どのように把握しているでしょうか。

○政府参考人(武田俊彦君) 医薬品の承認に関しましては、行政不服審査法に基づく審査請求につきましては、当該処分を行った行政庁である厚生労働省に提出することとされております。このため、厚生労働省では審査請求の有無及び件数につきまして通常の業務の中で把握しているところでございます。

○福島みずほ君 その件数について、どう把握しているでしょうか。

○政府参考人(武田俊彦君) 過去五年間、医薬品の承認に関して、内資、外資問わず、製薬会社から厚生労働省に対する行政不服審査法に基づく不服申立てはなかったと承知しております。

○福島みずほ君 これはレクの段階では把握していないというお答えだったので、把握していないとすれば、TPP発効後どのように変化するか分からないじゃないかということを質問しようと思っていたんですが、今後、TPP発効後、薬の承認に関して外資系製薬会社の態度がどのように変化すると考えているでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 我が国では、TPP発効による医薬品に関する制度変更は特にないと思っております。
 また、医薬品の承認に当たっては、従来から製薬会社と申請内容に関する確認などを入念に行いながら科学的な審査を進めていくということをやってきておりまして、TPP発効を契機に、外資系を含めて製薬会社から不服申立てが大幅に増加するというような懸念はないというふうに考えております。
 厚生労働省としては、引き続いて、大事なことは、科学的事実に基づいて綿密にこの確認をしながら、医薬品の有効性、安全性の確保に努めるということだと思います。

○福島みずほ君 薬価算定組織において、二〇一二年度から二〇一六年十月末までの間に、当初算定案に対して企業から不服意見が出され再検討を行ったのは十三社十五回とされております。このうち、再検討により薬価に変更があったのが七社七回あり、変更がなかったのが七社八回です。ほぼ同数に近いものと思われます。これを外資系と日本企業で分けてみると、外資系では薬価に変更があったのが四社四件で、変更がなかったのが五社六件です。日本企業では薬価に変更があったのが三社三件、変更がなかったのが二社二件となっております。
 この数字で間違いがないでしょうか。

○政府参考人(鈴木康裕君) 薬価算定組織、それから企業から提出された不服意見についてお尋ねがございました。
 二〇一二年度から二〇一六年十月末までの間、薬価算定組織における当初の薬価算定案に対して企業から不服意見が提出された件数及びその内訳につきましては、今御指摘になったとおりでございます。

○福島みずほ君 この数字について企業側から計数ベースで眺めた上であえて勝敗を付けると、外資系四勝六敗に対して日本企業三勝二敗という言い方ができます。
 TPP発効を好機と捉えた外資系製薬会社が日本の薬価算定システムに対してより攻撃的姿勢で臨む可能性が高いのではないでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) このTPPの協定の医薬品等に関する附属書第三条(c)におきまして、申請者に対して、意思決定の過程の適切な時点において意見を提出するための時宜を得た機会を与えることが求められております。
 これに関しましては、既に我が国の薬価算定プロセス、ここにおきましては、内資企業か外資企業かにかかわらず、薬価算定の原案を策定する薬価算定組織において申請者の意見陳述の機会を設けるとともに、意見を聞いて検討され策定された薬価算定の原案、これにつきまして不服意見の提出、陳述の機会を設けております。それはまさに我が国の薬価決定プロセスと整合的でありまして、したがいまして、TPP協定によって我が国の薬価算定プロセスが特段変更を求められることはございませんで、内資企業、外資企業を区別なく取り扱っていることから、外資企業が我が国の薬価算定システムに対してこれまでより、今おっしゃった攻撃的な姿勢で臨むようになるといったような御懸念は当たらないのではないかと思います。

○福島みずほ君 薬価算定組織において不服意見が聴取されるのに対して、中医協においては文書提出のみとなっております。
 今、塩崎大臣がおっしゃったように、附属書では意見提出の機会を与えるという規定があります。そうだとすると、中医協の扱いはどうなるんでしょうか。中医協の中に、例えば製薬会社が、とりわけ外資系が、自分たちがオブザーバー参加を認めてほしい、あるいは文書だけではなくて自分たちのヒアリングをその中でちゃんとやってくれ、そういうことが起こり得るのではないですか。つまり、意見表明の機会を与える、現在では中医協では文書提出のみとなっているが、それが変わるんじゃないですか。

○政府参考人(鈴木康裕君) 中医協における薬価決定のプロセスでございますが、中医協におきましては、審議の結果、薬価収載を行わないということになった場合には、申請者から書面で不服意見を提出するという機会を設けておりまして、再度審議を行うこととなっております。これは附属書に規定されている内容と整合的であり、TPP協定によって我が国の制度を変更する必要はないというふうに考えております。

○福島みずほ君 附属書では意見表明の機会を与えるとなっています。意見表明の機会であれば、書面だけではなくて、私がもし製薬会社あるいはそこの弁護士であれば、意見表明、オブザーバー参加を認めろとか、ちゃんと自分のヒアリングを認めろというふうに、より積極的に自分たちの意見の表明を求めるんじゃないですか。

○政府参考人(鈴木康裕君) 意見表明でございまして、これ、書面による意見表明もございますし、基本的には書面による意見表明はいけないというふうに言っているわけではございませんので、我が国では書面による意見表明をしていただいているということでございます。

○福島みずほ君 済みません。私の質問の意図は、意見表明が書面では足りない、きちっとオブザーバー参加を認めて発言させてほしい、あるいは自分たちのヒアリングを公式にやってほしいということを、意見表明の機会を与えるとなっていれば、そう要請されることが、可能性があるんじゃないかという質問です。

○政府参考人(鈴木康裕君) 私どもの理解としては、書面により意見表明の機会を与えているということで十分にそれが保障されているというふうに考えております。

○福島みずほ君 それは日本政府の考えであって、相手方は、意見表明が足りないと、いや、ごめんなさい、書面だけでは足りない。オブザーバー参加を認めろというのは国会の中でも重要なことですが、参加を認めてほしい、意見表明の機会を与えてほしい。やっぱりそれは書面と違うじゃないですか。直接出て参加をするということは大きいことで、様々な審議会でもそれはいつも議論になることじゃないですか。日本政府は書面による意見表明しかないと言うけれども、書面に限っていないじゃないですか。

○政府参考人(鈴木康裕君) 先ほど委員からも御指摘いただきましたように、薬価算定組織においては出席をしていただいて意見を表明していただく機会はございます。中医協においては、それに不服がある場合に書面において不服を提出することはできるという状況になっておりますので。

○福島みずほ君 もう一回確認させてください。
 もしTPP協定を日本が批准した場合、中医協の中で製薬会社が自分たちの意見表明を直接聞いてほしい、そのことは可能ですよね。

○政府参考人(鈴木康裕君) 繰り返しの答弁になって恐縮でございますけれども、意見表明の機会を与えるということで、これ書面によって保障しているということで十分我々としては保障できているというふうに考えております。

○福島みずほ君 いや、駄目ですよ。私たちは書面によって十分だと考えている。しかし、相手方があるわけで、相手方が書面による意見表明では不十分だと考える可能性はあるんじゃないですか。

○政府参考人(鈴木康裕君) 繰り返し答弁、大変恐縮でございますけれども、書面による意見表明による機会を設けているということで、十分我々としては機会を保障しているというふうに考えております。

○福島みずほ君 だから問題だと思います。
 製薬会社、外資系企業、あるいは顧問弁護士であれば、自分たちの意見が十分表明されない、これはTPP委員会の中で議論が出るかもしれませんし、中医協で意見表明ができると書かれたら、それは大きな権利じゃないですか。意見表明させろと言いますよ。書面では不十分だと、ちゃんと聞いてくれとなるし、ISDS条項で、意見表明が不十分だと、不十分だったために自分たちの薬価が下げられたと訴える可能性があるじゃないですか。日本政府が幾ら、私たちは書面で十分機会を保障しておりますと言うけれども、それは相手方から見れば日本政府の理屈であって、相手方が納得しないということもあり、訴えられる可能性があるということを強く申し上げたいと思います。
 文書には意見表明の機会を与えると書いてあるんですよ。書面と書いていないわけだから、幾らでもこれで意見表明させろという可能性があるというふうに思っています。私たちはそう考えていないというのでは、全くこれは納得がいきません。
 次に、共済の制度についてお聞きをいたします。
 というか、その前に、水戸の公聴会に私も出席し意見を述べさせていただきました。与党推薦二人、野党推薦二人、合計四名ですが、与党の側の公述人からも、TPPに積極的に賛成、あるいはTPP協定を早く批准、承認してくれ、そんな意見は出ませんでした。そして、野党推薦の二人の公述人からは、岡野公述人と原中公述人の方からは、とりわけ岡野公述人からは共済についての懸念が示されましたので、質問をいたします。
 石原大臣は、十月二十八日の衆議院TPP特別委員会で、TPPの金融サービスに関する小委員会、第十一・十九条において日本の共済制度が検討課題になったり投資紛争になったりする可能性について、小委員会で問題に挙げることは何でもできるわけですね、全ての問題について取り上げることは理論的にはあり得るということが前提でございますと答弁をしていらっしゃいます。
 TPPにおいて、確かに共済制度は章としては立てられておらず、交渉経過から見ても、そんなにこのことが大いに議論をされたわけではありません。しかし、TPP下で共済が保障される、保護されるという根拠は全くないんじゃないですか。

○国務大臣(石原伸晃君) もう委員が御指摘いただきましたとおり、TPP協定における金融サービスの章には共済というものはございませんし、特に共済が議論をされたということはございません。
 もう既に、我が国の共済制度というのは、WTOのときからでございますけれども、何ら様々なことに抵触するような形で運営はされてきておりません。
 そして、私の発言は、小委員会で取り上げられて制度変更を求められるのではないかという御質問だったと思うんですけど、それに対しまして、共済に関連する内容が議論されることは理論上排除されるものではないというふうに御答弁をいたしました。
 第二十七章第三条に明記されておりますとおり、TPP協定に規定する小委員会等の決定は、いずれの国の反対がないことが条件とされておりますいわゆるコンセンサスでございます。したがって、小委員会において我が国の国益に反するような形で共済についての制度変更が求められることはないと御答弁をさせていただいたと御理解いただきたいと思います。

○福島みずほ君 日本が耐えられるのか、あるいはISDS条項で訴えられる可能性があるのではないかということについて御質問をいたします。
 在日米国商工会議所は、外資系を含む保険会社と共済等が日本の法制下で平等な扱いを受けるようになるまで、共済等による新製品の発売や既存商品の改定、准組合員や非構成員を含めた不特定多数への販売、その他一切の保険事業に関する業務拡大及び新事業への参入を禁止すべきであると言っています。全ての共済等は、保険業法下で金融庁監督下の保険会社と同一の監督下に置かれるべきであると主張しています。
 ということは、今、共済制度はそうなってないわけですが、外資系、いろんな生命会社が全て金融庁監督下の保険会社と同一の監督下で同様に扱われるべきだと主張する可能性は十分あるんじゃないですか。

○政府参考人(山野内勘二君) お答え申し上げます。
 今議員御指摘のACCJは在日の米国商工会議所でございますけれども、このACCJは、定期的に会員企業の意見を取りまとめ、その意見書を公表しているところでございます。御指摘の共済に関する意見書もその一環というふうに承知しております。
 協同組合による共済について申し上げますれば、共済はそれぞれの組織の特徴を踏まえて各組織の所管官庁において適正に監督されていると承知しておりまして、ACCJの主張は当たらないというふうに考えております。
 また、そもそもTPP協定における金融サービス章においては、先ほど石原大臣からの答弁もございましたけれども、共済特有の規定は存在しておりません。保険などの非関税措置に関する日米間の書簡においても、共済に関する記述はございません。
 TPP協定の金融サービス分野における共済の位置付けは、WTOのサービス貿易に関する一般協定や我が国が締結済みの経済連携協定と同じでございます。我が国の共済制度はこれらと整合的に運用されているというふうに考えておりまして、TPP協定によって我が国の共済制度の見直しが求められることはないというふうに考えております。

○福島みずほ君 日本は見直しを迫られることはないと言っているけれども、ACCJは言っているじゃないですか、駄目だって、同じに扱えと言っているじゃないですか。このことが生命保険会社の利害を、というか投資の章で、アメリカの、例えばですよ、生命保険会社の投資が侵害されている、日本の制度が駄目だと言うことは十分あるわけです。現にそう言っているじゃないですか。同じように監督せよと、同じにせよと言っているじゃないですか。
 ゆうちょ生命は、アメリカの生命保険会社と連携することになりました。まさにJA共済、コープ共済、全労済、様々な共済、私は、これはとても重要だと思っています。国際協同組合年も国連でありました。だから守りたいんです。だけれども、ここが狙われているんじゃないか、JA共済など狙われているんじゃないか、いかがでしょうか。

○政府参考人(山野内勘二君) 先ほども申し上げましたとおり、このACCJはACCJの意見として申し述べたというふうに思いますけれども、政府として特定の団体が公表している意見書に逐一反論する立場にはございませんけれども、TPP協定、さらにはWTOのサービス貿易に関する一般協定等において、我が国はこの共済制度について適切にやっているというふうに考えております。

○福島みずほ君 私も日本は適切にやっていると確信をしていますが、しかし、投資の章で、これがアメリカの生命保険会社の侵害であるとなれば訴えられる可能性があるじゃないですか。現に言っているじゃないですか。だから狙われているんですよ。だけど、私たちはそう考えないということでは余りに牧歌的だというふうに思います。駄目ですよ。こういうことでTPP承認は駄目だと。だって、狙い撃ちするぞと言っているんだったら狙い撃ちされるじゃないですか。守らないといけない、そう思います。
 TPPは、港湾労働者の労働条件など処遇全般や港湾関連諸法令に影響を与えるでしょうか、どうでしょうか。

○政府参考人(七尾英弘君) 港湾関係諸法令に対する影響についてお尋ねがありました。
 港湾労働者の皆様に係る事業として港湾運送事業がございまして、港湾の機能を十分に発揮させるため、港湾運送事業は極めて重要な役割を果たしております。同事業につきましては、合意されたTPPにおける第十章、国境を越えるサービスの貿易における規律に服することとなります。国境を越えるサービスの貿易につきましては、内国民待遇、最恵国待遇、市場アクセス等が規定されているところでございます。
 我が国では、港湾運送事業法等の国内法令上、国籍にかかわらず、一定の要件を満たした場合に事業の許可をしております。また、許可数等について制限をしておりませんので、追加的な法的措置等は求められておりません。

○政府参考人(坂根工博君) 港湾労働者の労働条件などに影響を与えるかどうかについてお答えを申し上げます。
 TPP協定の第十九章、労働におきましては、労働者の保護の観点から、一九九八年の国際労働機関、ILOによります労働における基本的な原則及び権利に関する宣言並びにその実施に関する措置、いわゆるILO宣言でございますが、この宣言も踏まえまして、この宣言に述べられている労働者の権利を自国の法律等において採用し維持すること、また、貿易又は投資に影響を及ぼす態様により、この宣言に関係する法律の免除等を行ってはならないことなどが規定されております。
 こうしたTPP協定第十九章の規定で定められている労働者の権利の確保につきましては、既に国内法令などによって担保されておりまして、TPP協定によって追加的な法的な措置は求められていない、こうしたことから港湾労働者の労働条件などに影響を及ぼすものではないと考えております。

○福島みずほ君 食料自給率について農水大臣と話を少ししたいと思います。これは質問通告していないのですが、根本的なことなのでよろしくお願いします。
 農水省は長らく食料自給率を五〇%にすると言ってきました。私は、それはとても必要なことだというふうに思っています。今の食料自給率は約四五%、しかし、政府はこのTPP協定を承認すれば食料自給率が下がると言っています。どれぐらい下がると見通していらっしゃいますか。

○国務大臣(山本有二君) これは影響評価の物の考え方の中から食料自給率の方程式、すなわち国内生産と輸入、輸出、そして更なる要件を分母といたしまして、国内生産を分子に置いて考えていくわけでございますが、おおよそ一%未満でございまして、食料自給率にほぼ影響はないと考えております。

○福島みずほ君 私は食料自給率が下がるという統計も見たことがあるんですが、今四五%が三九%台になる、あるいは下がるというふうなことではないでしょうか。外国から安いものや関税を撤廃して輸入品が多くなる。どうして食料自給率が一%の前後なんですか。

○国務大臣(山本有二君) これは、影響評価におきまして、このカロリーベースあるいは生産額ベースそれぞれ方程式に入力をしたところ一%未満であったということでございまして、どうしてと、こう言われましても、方程式がございますので、この方程式にただ数字を加えるだけでございます。影響評価試算における数字を加えるだけでございますので、その意味においてひとつ御了解をいただきたいと思います。

○福島みずほ君 どう考えてもその方程式、間違っていると思います。だって、関税なくすんですよ。外国から安いものが牛含めて入ってくるという段階で、どうして食料自給率が変わらないんですか。食料自給率、下がるでしょう。

○国務大臣(山本有二君) 自給率と申しましても、先ほど申しましたように、分母に輸入と輸出と両方の数字が相殺されるわけでございまして、TPPにおけるGTAPモデルにおきましても双方が成長するわけでございますし生産量が上がるわけでございまして、その意味においては相殺されていくというように考えております。

○福島みずほ君 おかしいですよ。今、日本の食料は輸入が多くて輸出が少ないと。攻める農業というのがやれる人は一部ですよ。それは攻める農業は大事かもしれないが、そんなに多くありません。今のはでたらめですよ。食料自給率が変わらないなんという答弁はおかしいというふうに思います。これについては更に追及をしていきます。
 また、ISDS条項で企業に、つまり投資が害されているということでしかISDSは訴えることができませんから、必然的に企業しか訴えることができない。日本は、個人通報制度、人権条項については世界でかなり批准していても、批准をしません。なぜ企業が投資が害されたということでやれるのか。
 この新自由主義、まさに企業のためのTPPは問題であるということを申し上げ、私の質問を終わります。
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障害児保育、無期雇用転換、長崎被爆認定で質問 11/17参厚労委

11月17日(木)の参議院厚生労働委員会で、障害のある子どもの保育、無期雇用転換5年ルール、そして長崎原爆の被爆認定地域が行政区域で区切られたままであり、まったく合理的ではないという問題などについて質問しました。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 今日は順番を変えていただいて本当にありがとうございました。感謝をいたします。
 ちょっと順番を変えて、まず障害のある子供の保育の実態調査についてお聞きをいたします。
 五月二十四日、この厚生労働委員会で、障害のある子供の保育の実態調査をやるべきではないか、それやっていないということなので、障害のある子供を持っているお母さん、お父さん、大変だし、子供も大変なわけで、是非実態調査をしてほしいという質問をしました。そうしますと、実態をきちっと把握して適切な施策につなげてまいりたいという答弁がありました。把握内容と施策の実行はどうなっているでしょうか。

○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。
 今御指摘いただきましたように、今年五月二十四日の本委員会で議員からの御質問に対して調査を私どもの方から申し上げました。今、実情といいましょうか、現時点において、この実態の把握のために、二十八年度の予算事業であります調査研究事業を活用しておりまして、この公募で対処、実施をしていただくのを決めるという手続を経て、十月四日に補助事業者を決定したところであります。
 現在、その決まりました補助事業者との間で、この委員会でもお取り上げいただきましたように、障害児保育に係る職員配置状況ですとか保護者の就業状況などについて、その調査項目をどういう形で整理をするかというのを詰めをしておりまして、その詰めをさせていただいた以降、自治体あるいは障害のあるお子さんを持つ保護者の方へのアンケートなどをしまして私どもとしては実態を把握してみたいというふうに思っております。
 スケジュールとしましては、ちょっといろんな手続で、この時期になってまだ事業者が決定して調整をしている段階ではございますが、今年度内にその結果をまとめて整理をさせていただきたいというふうに思っておりまして、それを踏まえて次のステップへ進めてまいりたいというふうに思っております。

○福島みずほ君 ありがとうございます。厚生労働省が障害のある子供の保育の問題、何に悩んでどうかという実態調査をしていただければ、そこからまたどういう施策を打たなければならないか、出てくると思います。アンケート、調査、研究とその後の展開を本当に期待をしておりますので、また取り上げさせていただきたいと思いますので、是非頑張って、よろしくお願いいたします。
 次に、雇用の中で、無期転換ルールのことについてお聞きをいたします。
 これは、労働契約法十八条で、五年間更新をして、有期の非正規雇用であった場合に五年間たつとそれが無期に転換するという労働契約法十八条の問題です。これはこの厚生労働委員会で成立させた法律で、どういう状況なのかということについてお聞きをしたいというふうに思います。
 JILPT、独立行政法人労働政策研究・研修機構が五月三十一日に発表した改正労働契約法とその特例への対応状況及び多様な正社員の活用状況に関する調査によると、労働契約法十八条の施行を受け、通算五年以前ないし通算五年超の段階で無期転換にすると答えた企業は六割以上に上っております。厚労省の実態認識はいかがでしょうか。

○政府参考人(山越敬一君) お答えを申し上げます。
 今御指摘のありました平成二十七年の独立行政法人労働政策研究・研修機構による調査によりますと、有期契約労働者を雇用している企業のうち、二〇一二年八月の労働契約法改正以降に有期契約労働者から無期契約労働者への転換を行ったと回答した企業は三四・〇%となっております。

○福島みずほ君 では、逆に、五年を迎える前に雇い止めをするという企業はどれぐらいの割合になるのでしょうか。その結果、どれくらいの人数の有期労働者が雇い止めされて職を失うことになると予想しているのでしょうか。厚生労働省としては、その具体的な対策をどのようなふうにやるのでしょうか。

○政府参考人(山越敬一君) 御質問のありました五年を迎える前に雇い止めをする企業が具体的にどのくらいあるかということでございますけれども、これは予測することが難しいのではないかというふうに考えているところでございます。
 そういう中で、厚生労働省といたしましては、まずはセミナーの開催、あるいは企業向けのハンドブックの活用により積極的な周知啓発を行っていきたいというふうに考えております。また、無期転換ルールを免れる目的で雇い止めをしているような事案を把握した場合には、都道府県労働局におきましてしっかりと啓発指導をしてまいる考えでございます。

○福島みずほ君 五年たつと無期になるということで、様々な大学や様々な研究機関、様々なところで五年以内に雇い止めをするということが今本当に広がって、その声が具体的にたくさん寄せられています。
 例えば、次のようなケースは国としてどのような指導、対策をして有期労働者の雇用の安全を図るつもりなのか。一、五年を超える手前で雇い止めをする場合。二、五年を超える前に労働条件を下げて更新する旨を使用者が申し込んだ場合。三、五年を超える前に更新しない旨を一方的に使用者が通告する場合。四、五年を超える前に不更新とする旨の合意書を締結した場合。というか、よくあるのは、五年を超えないように、不更新条項をその前の更新のときに入れてサインをさせる場合というのはよくあります。五、契約当初から更新期間、更新回数の上限を五年までと設定する場合など、いかがでしょうか。

○政府参考人(山越敬一君) お答えを申し上げます。
 今御指摘をいただいた五つのケースでございますけれども、これにつきましては、厚生労働省といたしまして、無期転換を避けることを目的として無期転換申込権が発生する前に雇い止めをすることは労働契約法の趣旨に照らして望ましいとは言えないというふうに考えているところでございます。
 したがいまして、全国でこの無期転換ルールを始めといたします労働契約法に関する今申しましたセミナーを開催しますとかハンドブックの活用によりまして、まずは、無期転換によって雇用の安定がもたらす働く方の意欲とか能力の向上、あるいは企業活動に必要な人材の確保、そういったことに寄与するという、そういったメリットがあるわけでございますので、こういったセミナーで今申しましたようなメリットをまず説明するということに取り組んでおりますし、労働契約法第十九条に規定をされております雇い止め法理についても御留意をいただいて、慎重に御対応いただきたい旨の周知啓発を行っているところでございます。

○福島みずほ君 二〇一二年七月三十一日のこの厚生労働委員会において、西村智奈美副大臣、当時は、「法案が成立した際には、不更新条項を入れさえすれば雇い止め法理の適用が排除されるといった誤解を招くことがないように、従来の判例法理が変更されるものではないということを、解釈通達ですとかそれからまたパンフレットなどを作成いたしまして、明確に周知したいというふうに考えております。」と答弁しております。
 不更新条項は問題であるという通達あるいはパンフレットなどを出されているんでしょうか。

○政府参考人(山越敬一君) 御指摘いただきました点でございますけれども、無期転換ルール、それからいわゆる雇い止め法理などについて定めました改正労働契約法についてでございますけれども、平成二十四年八月十日付けで都道府県労働局長宛ての通知を発出しているところでございます。

○福島みずほ君 でも、それはなかなか守られていないんですね。先ほども、そういう事案があれば、あるいはセミナーを開催している、あるいは各都道府県に対して通知を出したとあるんですが、現場では、やはり更新しない、五年前に何とか雇い止めをしてしまうというものが横行しているというふうにも思っています。これに対してどう今後も対応されるおつもりなのか、教えてください。

○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。
 今申しましたセミナーの開催とか企業向けのハンドブックの活用などによります周知啓発、これに加えまして、無期転換ルールを免れる目的で雇い止めをしているような事案を把握した場合には、都道府県労働局におきましてしっかりと啓発指導をしていきたいと思います。

○福島みずほ君 そうしますと、こういう問題を抱えた、問題ではないかと思った労働者は、労働局にというか、各地の労働基準監督署、様々なところに行けばいいということですか。

○政府参考人(山越敬一君) 各地の労働局で対応させていただきたいというふうに思います。

○福島みずほ君 そうしたら、御存じ、これ、いろいろな大学や研究施設や様々なところで五年前の雇い止めが起きております。そうすると、これ、しっかり労働局、各地の労働局でしっかり取り組んでくださるよう、本当によろしくお願いいたします。うんと、じゃ、もう一回、決意、お願いいたします。

○政府参考人(山越敬一君) 先ほど申しましたように、無期転換ルールを免れる目的で雇い止めをしているような事案を把握した場合におきましては、都道府県労働局におきましてしっかりと啓発指導に取り組んでまいります。

○福島みずほ君 これは本当によろしくお願いをいたします。また、無期に転換した後の労働条件は同一労働同一賃金で、きちっと労働条件が上がるように、これもまたよろしくお願いいたします。
 次に、被爆の問題についてお聞きをいたします。
 お手元に配付資料を出しておりますが、長崎原爆の被爆地域の問題です。これは、長崎市議会などで同僚議員である池田章子市議会議員やいろんな人たちが取り組み、御存じ、裁判も起きている問題です。
 長崎の被爆地域は、被爆当時の行政区画などを基に国が指定しており、爆心地から南北に各約十二キロ、東西に各約七キロと細長い形をしております。被爆地域を行政区域で区切ることは問題ではないか。
 これを見ていただくと分かるとおり、丸、同心円でやっても行政区画でやっているんですね。ただ、行政区画と実際の被爆は全く違うわけで、こういう長崎市を中心に行政区画でやることには何の科学的合理性もないと考えますが、いかがでしょうか。

○政府参考人(福島靖正君) お答えします。
 長崎の被爆地域につきましては、昭和三十二年の原爆医療法制定時に、当時の科学的知見に基づきまして、爆心地からおおむね五キロの範囲において指定をされたわけでございますけれども、既存の行政区域の範囲を考慮したために旧長崎市につきましては市全体が指定され、この爆心地より南に十二キロなど細長い形になったというものでございます。

○福島みずほ君 しかし、配付資料を見ていただけば分かるとおり、根拠がないんですよね。行政区画で基本的になっているので、これでなぜこの地域が限定されるのか。
 今答弁で当時の科学的知見に基づいてとおっしゃいましたけれども、それはもう範囲を見直すべきではないでしょうか。

○政府参考人(福島靖正君) 被爆区域の拡大につきましては従来から長崎市などからも要望は受けておりまして、これまで被爆地域の外の地域について様々な調査検討を行ってきたところでございます。
 被爆地域の指定につきましては、昭和五十五年の原爆被爆者基本問題懇談会報告書の中で、「被爆地域の指定は、科学的・合理的な根拠のある場合に限定して行うべき」とされております。健康影響の観点から問題となる量の放射線被曝があったという科学的知見は得られていないということで、被爆地域の拡大を行うことは困難であると考えているところでございます。

○福島みずほ君 しかし、厚生労働委員会の皆さん、いかがでしょうか。この行政区域でこのようにやることに何の根拠もないと。つまり、福島東電原発事故で明らかになったように、別に市で、そこについ立てがあるわけではありませんから、何の合理的根拠もないんですね。
 今回、原発事故でようやく内部被曝が広く知られるようになりました。被爆体験者の方々が訴えているのはまさにこの内部被曝です。長崎原爆のキノコ雲は東西南北二十キロメートルに伸びました。このキノコ雲の下は放射線降下物が降り注いだ空間です。その地域にいた人たちは、今日のような情報を一切与えられず、避難勧告もなく、放射性降下物の充満した中で呼吸をし、灰の降った水を飲み、灰をかぶった野菜を食べ、灰で子供たちが遊んだり実はしてしまいました。内部被曝をした方たちです。被爆から六十六年、あっ、被爆からたった今も被爆者としての支援も受けられないまま放射線後障害に苦しんでいます。今こそこれは考えるべきではないでしょうか。

○政府参考人(福島靖正君) いわゆるその被爆体験者の方につきましては、原爆投下時にその被爆地域でなかった地域にいた方でございまして、被爆者ではなくて被爆者援護法に基づく援護施策の対象にはなっておりません。
 この被爆地域の拡大につきましては、これまで行われた様々な調査でも、現在の被爆地域より広い範囲で健康影響の観点から問題となる量の放射線被曝があったという科学的知見が得られていないために、これは難しいと考えているところでございます。
 ただ一方、その被爆体験者につきましては、被爆を体験したことに伴う精神的影響が認められているとの検討会報告を受けまして、平成十四年度からその精神的影響、精神疾患及びその合併症に対する医療費助成等を行っているところでございます。

○福島みずほ君 繰り返し言いますが、行政区画で決められるものでもない、そしてキノコ雲は広がって、黒い雨が本当に降り、しかも内部被曝が広がったわけです。私たちは今、内部被曝の問題を分かっていますが、実際灰を、あの中で暮らしたわけで、そのことにやっぱり対応すべきだというふうに思います。新しいしっかりした科学知見に基づいてやっていただきたい。
 被爆者体験支援事業なんですが、爆心地から十二キロメートル以内で被爆しているにもかかわらず、行政区域という不合理な線引きによって被爆者と認められず、被爆体験者という奇妙な名称を与えられたたくさんの長崎市民がいます。この方たちは原爆症と思われるがんを患い、家族を白血病で亡くし、今も健康の不安を抱え、多くの病を抱えているにもかかわらず、いわゆる援護法の外に置かれ、放置されている市民の方たちです。
 被爆地域是正の第一歩として考えられた苦肉の策ではありますが、三年で事業は後退、精神医療受給者証でフォローされる病気は八十症例、被爆者として何より心配ながんや白血病はもとより、甲状腺機能低下症も対象外です。しかも、その精神医療受給者証すら取り上げられたままの人たちがたくさんいます。
 この問題をきちっと解決すべきではないでしょうか。

○政府参考人(福島靖正君) この被爆、その十二キロ区域でございますけれども、平成六年に取りまとめられました長崎原爆残留放射能プルトニウム調査報告書におきましても、問題の区域につきましては、長崎原爆の放射性降下物の残留放射能による健康影響はないと結論付けられております。
 また、平成十三年八月の原子爆弾被爆未指定地域証言調査報告書に関する検討会、この報告書におきましても、被爆体験がトラウマとして今もなお不安が続いて、精神上の健康に悪影響を与え、また身体的健康の低下にもつながっている可能性が示唆されるものの、このような健康水準の低下は原爆の放射能による直接的な影響でなく、専ら被爆体験の起因する不安による可能性が高いという報告書が出ておるところです。
 この報告書に基づいて、現在その被爆体験者の方に対する支援、医療費助成を行っておるところでございますが、その精神疾患だけではなくて、その合併症としての身体疾病については、これは順次その合併症として認められる疾患についても拡大をしておりまして、平成二十八年度では認知症を追加し、さらに二十九年度では脳血管障害を追加する予定としておりまして、これまでもその区域にお住まいの方に対する様々な支援を続けてまいっておるところでございます。今後とも引き続き支援を続けてまいりたいと考えております。

○福島みずほ君 長崎市が集めた証言集「聞いて下さい!私たちの心のいたで」にも原子雲が未指定区域を覆っていた事実が報告をされています。また、被爆体験者の中には被爆者と同様の症状が出ている人もいます。このような人々を被爆者として認定し、救済すべきではないか。
 というのは、七十年前は確かに内部被曝や降り注いだ灰や黒い雨が問題だというのはなかったんですよ。人々はそれは知らなくて、御存じ、探しに行ったりとか、灰でいろいろ遊んだりとか、灰かぶって、灰の入った水を飲んで生きたと。ところが、今私たちの知識では内部被曝の問題があることが分かっているわけじゃないですか。ですから、七十年前と今とは内部被曝についての考え方が全く違ったわけですから、これについてはきちっと再検討すべきだということを本当にお願いをいたします。
 被爆者手帳を発行する主体というのは誰でしょうか。

○政府参考人(福島靖正君) 被爆者健康手帳の交付につきましては、原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律第二条第三項の規定によりまして都道府県知事が、また広島市と長崎については第四十九条の規定によりまして、読替規定ございまして、広島市長と長崎市長が行うということになっております。

○福島みずほ君 被爆者援護法第一条第三項には、「前二号に掲げる者のほか、原子爆弾が投下された際又はその後において、身体に原子爆弾の放射能の影響を受けるような事情の下にあった者」とあります。
 長崎市長が法定受託事務に基づき法令が定める被爆地域以外の地域において身体に原子爆弾の放射能の影響を受けるような事情の下にあった者に対して原爆手帳を交付することは適法ということでよろしいですね。

○政府参考人(福島靖正君) 都道府県知事等が被爆者援護法に基づきまして行いますその被爆者健康手帳の交付につきましては、地方自治法の第一号法定受託事務となっておりまして、法第一条第三号に該当するかどうかにつきましては、国が定めた審査の指針に基づいて行っていただいております。
 この審査の指針におきましては、被爆して負傷した方が多く集合していた環境に相応の時間とどまったと認められるかどうかなどの一定の要件を示しておりまして、この要件を満たしている方については、いわゆる被爆地域以外で被爆された場合であっても被爆者健康手帳を交付することとしております。

○福島みずほ君 私の質問の趣旨は、これは市議会でもずっと取り上げられているんですね。長崎市長が、自治体の首長が、じゃ、この人を被爆手帳を配付するんだって考えれば、この解釈に基づいて、それはできるということでよろしいですね。

○政府参考人(福島靖正君) その審査の指針でございますけれども、国としてその法令の解釈を示したものでございまして、その審査の指針で示した被爆状況に明らかに該当しない方などにその手帳を交付するということは適正な処理とは認められず、法令の趣旨に明らかに反していると認められる場合には、地方自治法第二百四十五条の七の規定によりまして、違反の是正又は改善のため講ずべき措置に関し、必要な指示をすることができるとされておりまして、個別のケースによって判断をすべきものと考えています。

○福島みずほ君 今の答弁は、何か救済があるのかないのかあれですが、福島局長、でもですね、手帳の出す主体は誰かというと都道府県知事、そして、長崎と広島は両市長なわけじゃないですか。そして、実は地元の方がよく事情を、この地域のことも分かっていると。被爆者手帳に関して、被爆地域以外の地域において身体に原子爆弾の放射能の影響を受けるような事情の下にあった者に対して原爆手帳を交付することは適法ということでよろしいんですね。

○政府参考人(福島靖正君) 先ほど申しましたように、その法第一条第三号に係るその審査の指針につきまして、ここではその区域外にいらっしゃった方についての手帳の交付についての要件を定めておるわけでございますけれども、これについてはこの指針にのっとっていただくべきものと考えております。この指針自体も広島県、長崎県、広島市、長崎市と協議の上定めたものでございまして、これにのっとって適切に行われるべきものと考えております。

○福島みずほ君 いや、これは是非拡大していただきたいと。
 今日質問したのは、内部被曝や当時のこと、是非考慮して変えてほしい。そして、今日地図を示しましたが、行政区画でやることに合理性がない、考え直してほしい。一つは被爆者手帳の交付を拡大してほしい。それからもう一つは、この被爆体験者支援事業の是非拡充もやってほしいということを本当に心からお願いいたします。
 是非この被爆の問題に関して、政府が、厚生労働省が動き出してくれるように心からお願い申し上げ、質問を終わります。
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安保法制、駆け付け警護は違憲 11/16参憲法審査会

11月16日(水)の参議院憲法審査会で、2回にわたって意見を述べました。自衛隊は南スーダンから撤退すべきです。憲法違反の駆け付け警護は行うべきではありません。憲法審査会は、改憲論議ではなく、昨年、明確に違憲であるにもかかわらず強行された安保法制、戦争法についての広範で総合的な調査こそ行うべきです。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。社民党を代表して意見を述べます。
 まず冒頭、昨日、十一月十五日、安倍政権が閣議で南スーダンPKOの駆け付け警護の新任務を付与しました。南スーダンは内戦状態であり、PKO五原則は崩壊をしています。憲法違反です。撤退をすべきです。また、駆け付け警護はやるべきではありません。憲法違反のこのような行為をすることはできないと強く抗議をいたします。
 憲法審査会は、国会法百二条の六の規定によって二つの任務が与えられています。第一番目の任務は、日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制について広範かつ総合的な調査を行うことです。そのことを憲法審査会でやっていかなければなりません。
 今の日本において日本国憲法が実現をされているでしょうか。憲法二十一条の表現の自由は今著しく侵害されています。世界で表現の自由ランキングは七十二位まで落ちました。憲法十九条の思想、良心の自由、憲法十三条の個人の尊重と幸福追求権、憲法の規定する労働基本権、そして憲法二十五条の健康で文化的な最低限度の生活を営む権利など、実現をしているでしょうか。憲法価値の実現こそやらなければならないことです。国会は憲法価値の実現をこそやるべきです。改憲の必要性はありません。この憲法審査会で改憲の議論をしてはなりません。
 社民党は、憲法についての広範かつ総合的な調査ということでは、何といっても安保関連法、戦争法についての広範かつ総合的な調査を求めます。安保関連法、戦争法について合憲と言う法律家はほんの一握り、数人ではないでしょうか。憲法に照らせば、安保関連法、戦争法は明確に違憲だからです。そして、政府見解に照らしても違憲であると断言できるからです。
 安倍政権は、戦後長年にわたり積み上げ、確認をしてきた政府見解をねじ曲げ、安保関連法、戦争法案を国会に提出し、強行採決をしました。このことは立憲主義を踏みにじるものであり、憲法への冒涜です。自らの政府見解をねじ曲げたことに重大な問題があります。
 政府は一貫して集団的自衛権の行使は憲法上許されないとの立場を取ってきました。二年前に一転して行使できると唱え始めたときの論拠は、集団的自衛権と憲法との関係を整理した一九七二年、昭和四十七年の政府見解です。ところが、この見解の結論は、集団的自衛権は行使できないというものです。その文章を変えることなく、解釈を百八十度ひっくり返しました。
 安倍政権は、一九七二年見解の中に、行使容認の法理としては当時から含まれていたと答弁をしました。しかしながら、一九七〇年以降の歴代政権も、内閣法制局長官、幹部も、行使はできないと答弁し続けてきました。一九七二年見解の作成者たちは、国会答弁で集団的自衛権の行使を全否定しています。
 一九七二年九月十四日、吉國内閣法制局長官は、我が国に対する侵略が発生して初めて自衛のための措置をとり得るのだということからいたしまして、集団的自衛のための行動は取れないと、これは私ども政治論として申し上げているわけではなくて、憲法第九条の法律的な憲法的な解釈として考えておると答弁を明確にしています。
 同じく一九七二年見解の決裁者である真田次長、角田部長も、その前後の国会答弁で、集団的自衛権行使は憲法違反であるとしています。一九七二年五月十二日、真田次長は、よもや憲法九条がこれを許しているとは思えない。一九七二年六月三日、角田部長、当時は内閣法制局長官ですが、国会でこう述べています。集団的自衛権につきましては、全然行使できないわけでございますから、ゼロでございます。集団的自衛権の行使は一切できない、日本の集団的自衛権の行使は絶対にできないと。
 もう一つの一九七二年見解があります。一九七二年政府見解で同じ国会質問を受けて当時の防衛庁が作成し、内閣法制局に国会提出の決裁を仰ぎ、吉國長官たち三名が署名押印した防衛庁政府見解も集団的自衛権の行使は違憲としています。
 さらに、当時携わった役人の証言もあります。一九七二年見解の作成に内閣法制局第一部長として当時関わり、後に法制局長官も務めた角田禮次郎さんは、共同通信の取材に答え、七二年見解にある外国による武力攻撃の対象には米国などの同盟国も含まれるのかと聞かれ、攻撃対象は日本のこと、同盟国のことは考えてなかったと明快に答えています。これは、二〇一六年七月一日、共同通信全国配信で書かれていることです。
 一九七二年当時の様々な文書によっても、一九七二年前後の政府答弁によっても、現在御健在の方の証言によっても、いかなる角度からも一九七二年見解は集団的自衛権の行使を政府が認めたものではありません。なぜ安倍政権は一九七二年見解が集団的自衛権の行使を言外に認めていると強弁できるのでしょうか。この問題が極めて深刻なことは、政府自身の見解を政府が後から解釈を捏造し、ゆがめてしまっていることです。これでは、政府の見解など全くないがしろにするものです。
 憲法がいかようにも時の政権によってねじ曲げられ違憲を合憲とし得るのであれば、憲法は憲法の意味を成しません。憲法の最高法規性を安保関連法、戦争法は踏みにじっています。憲法が憲法でなくなれば、国会は何を根拠に法律を作るのでしょうか。内閣は何を基に行政を行うのでしょうか。裁判所は何を根拠に裁判を行うのでしょうか。
 憲法改正をしても、その憲法を政府が遵守しないのであれば、憲法改正の意味もありません。総理や国会議員がいつでも憲法を解釈によって破壊してしまうことができるのであれば、改憲を議論する意味もなくなってしまいます。改憲を論ずる資格はありません。
 私たちは、改憲を議論する前に、破壊された憲法を取り戻すべきではないでしょうか。改憲を議論する前に、憲法違反の安保関連法、戦争法の憲法適合性を議論すべきです。そのことなくして改憲の議論をしてはなりません。
 社民党は、憲法審査会で安保関連法、戦争法の憲法適合性を議論することを強く求めます。

○福島みずほ君 二度目の発言をお許しくださいまして、本当にありがとうございます。
 二点申し上げます。
 先ほどからもありますが、社民党も、自民党日本国憲法改正草案は極めて問題であり、絶対にベースにすべきでないということを申し上げます。
 自民党日本国憲法改正草案は、基本的人権は常に公益及び公の秩序によって制限できる、国民は常に公益及び公の秩序に従わなければならない、そして家族は互いに助け合わなければならない、たくさんの義務規定によっております。憲法は国家権力を縛るものなのに、国民を縛るものになっている、これは憲法とは言えません。パッケージとして問題であるということを申し上げます。
 二点目、何のための憲法改正なんでしょうか。
 この間、憲法改正のターゲットはどんどん変わっています。初め、憲法九十六条、憲法改正の発議を三分の二、それを過半数にするという意見が出ました。すると、裏口入学であるという批判が出て、この九十六条を改憲するという案は今の段階では引っ込みました。その後、例えば環境保全責務や乱訴になるのではないか、これも下火になりました。そして、緊急事態宣言条項が熊本地震の際には出ました。そして、天皇が退位をおっしゃったときには、生前退位を、これは憲法改正が必要だと言われた議論もあります。そして、今は合区解消のための憲法改正が言われています。
 何のための憲法改正でしょうか。「さまよえるオランダ人」ではないけれども、憲法改正をしたい、憲法改正するにはどこが容易か、どこが必要なのか、つまり、どうしても憲法を変えなければならないという必然性があるのかどうか、私は疑問に思っています。
 護憲と改憲は対等ではありません。改憲に必要性があるとなって初めて改憲の議論が出るべきです。私たちは、憲法尊重擁護義務を持っております。まさに、合区というのは、私も人口が比較的少ないところに元々生まれ育ったので理解はできますが、公職選挙法の改正や選挙制度、先ほど公明党からも議論がありましたが、それは憲法改正ではなく、まさに選挙制度の中で私たちはしっかり議論をすべきではないでしょうか。
 初めに憲法改正ありきの議論ではなく、私たちは憲法を生かすことから始まり、そして護憲と改憲は対等ではないということを申し上げたいと思います。
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無年金者をなくすために 11/15参厚労委

11月15日(火)の参議院厚生労働委員会で、年金支給最低加入期間を25年から10年に短縮する法案について質疑を行いました。同時に、無年金者をなくしていくために厚労省は何をすべきか、非正規雇用の拡大が年金制度を危うくしているのではないか、という観点で質問をしました。

○福島みずほ君 希望の会、社民党の福島みずほです。
 この法案については、十年でも年金の支給をするということで、その点については、年金の受給を増やすわけですから、それは賛成できると、私たちも望んでいた方向ですし、それをしっかりまた支援をしていきたいと思います。
 今日の質問というか今日の議論は、私たちは無年金者をどうなくしていくのか、そしてそのために雇用をどう立て直すのか、雇用と無年金の問題をどうつなげていくのか、それに対して、厚生労働省は厚生と労働と両方持っているわけですから、それをつなげて無年金者をなくしていく、そのためにきちっとデータも取り、調査もし、前進してやっていただきたい、そういう議論をさせていただきたいと思います。
 お配りした資料を御覧ください。これは、生活保護受給者の割合で、厚生労働省からいただいたものです。生活保護受給者の年齢別、性別構成です。
 これを見ていただくと分かるとおり、平成二十七年七月末現在で生活保護を受給している六十五歳以上の方がまさに九十六万七千五百五十二人。全体で二百十二万人ですから、六十五歳以上が半分を占めていると。生活保護は、例えばいろんなことで収入がなくなった人や生活に困窮している人を憲法二十五条によって支援していくというものですが、六十五歳以上が半分を占めている。つまり、実は、日本の生活保護問題はある意味高齢者問題であるとも言えるわけです。そして、六十五歳以上の方のうち、年金を受給していない人は四十九万三千七百九十一人、つまり五一%になります。
 今回、十年間納付、十年以上納付したということで年金を支給してもらえる人もいらっしゃるわけですが、残念ながら、金額がそんなに高くありません。先ほどの答弁にもありましたとおり、年金をもらう、しかしそれで不十分な場合は、生活保護の支給をその引いた分、残りをもらうという形なわけですから、年金を受給していない人が五一%ですが、年金をもらっていても生活保護の対象になるという人ももちろんいらっしゃるわけです。
 何が言いたいか。日本の生活保護の半分は六十五歳以上である、そして無年金の人が半分占めている、つまり、全体で生活保護の受給者の四分の一が無年金の人であると。ということは、生活保護制度をどうするかというときに、もちろんそのときも議論しましたが、無年金をどうなくしていくかということが極めて重要です。
 ところで、今、非正規雇用が四割を突破をしています。これから十年、二十年、三十年、四十年たったときに、非正規雇用で保険料を払っていない人が無年金に、大量の無年金者が日本の近未来、将来誕生する。それを全部、というか、食べていけないというか、暮らしていけないわけですから、じゃ生活保護で面倒を見るのかというと、それも莫大なお金が掛かる。それを私たちが今の時点でどう解決していくのかということを厚生労働省にお聞きをしたいと思います。
 現在、厚生年金に入っている人は総勢三千五百九十九万人、そして国民年金に入っている人は千七百四十二万人です。それぞれの年齢別、男女別の資料もいただきました。それで、逆に厚生労働省にお聞きをいたします。非正規雇用の人で厚生年金に入っていない人、国民年金に入っていない人はどれぐらいいますか。

○政府参考人(伊原和人君) お答えを申し上げます。
 今御質問のございました非正規雇用の方で厚生年金に入っていない人の数、それから国民年金に入っていない人の数というのは、本来それぞれの制度に加入すべき人数が実際把握できないので、推計することはちょっと困難でございます。しかしながら、これまでに一度も厚生年金や国民年金といった公的年金に加入していない人のうち、勤務先の呼称がパート、アルバイト、労働者派遣事業所の派遣社員、それから契約社員や嘱託であるといった人の数につきましては、平成二十五年の公的年金加入状況等調査によりますと合計約三万人というふうになっております。

○福島みずほ君 確かに、一度も厚生年金、国民年金に入っていない、あるいは入ったとしても、今の前提で将来無年金になる人の数をカウントすることは非常に困難とは思います。しかし、どうでしょうか、日本の中で将来起こり得る大きな課題ですよね、無年金者が出てくるという問題は。そのことについて、厚生労働省として本腰入れて、この様々なシミュレーションや人数の把握をすべきではないでしょうか。

○政府参考人(伊原和人君) 先ほど石橋委員の御質問の中にもありましたように、当然、若い方で年金制度に未加入な方については職権で適用していくということをしなきゃいけませんし、あるいは、加入していただいていても保険料が未納な方に対しまして、やはり保険料を納めていただく、あるいは所得が少ない場合には免除の申請をしていただくというのは非常に大事だと考えておりまして、我々としましては、ねんきん定期便できちっとそういう情報をお知らせしてちゃんと手続をしていただくとか、そういうことを懸命にやっていきたいと考えております。
 ただ、把握するということになりますと、先ほど申し上げましたように、データの分析始めとして膨大な作業が必要となりますので、現時点ではちょっと行えておりません。

○福島みずほ君 でも、非正規雇用で働いている人の数というのは厚生労働省は把握しているわけですよね。そうしたら、その人たちのうち、厚生年金、国民年金いずれも入っていない人というのは、データを取る、アンケート調査をする、そういうことで可能なんじゃないですか。
   〔委員長退席、理事島村大君着席〕

○政府参考人(伊原和人君) 確かにいろんな考え方や手法というのは考えられると思います。それで、今御指摘いただきましたように、ちょっと今手元に具体的なよすがになるような資料はございませんが、何か具体的にいい方法というか、作業的にも可能でうまい方法がないかどうか、よく検討してみたいというふうに思います。

○福島みずほ君 現状を現在把握していないということで、事前にもそういう答弁をレクでいただいたんですが、ただ、今何かそういう方法がないか検討してみるという前向きの答弁を本当に感謝をいたします。
 今、非正規雇用が四割を突破をしました。女性の場合は圧倒的に、五四%ほど非正規雇用です。この中で、国民年金にも入っていない人もいる、あるいは、本来ならば厚生年金に入るべきであるが国民年金になっている人もいると思います。
 将来、無年金者が大量に出る。今二十代の人が六十五歳以上になったときどれほど無年金者が出るのか、三十代でどれほど出るのか、四十代でどれほど出るのか、私はシミュレーションしてそれを警告をするなり、あるいはそれをどうやって防ぐかというふうに考えるべきだと思います。
 端的にお聞きをします。非正規雇用を増やしてきた政策は間違っていませんか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 非正規雇用を増やしてきたという、意思を持って増やしたかのようにおっしゃっておられますが、そんなことは全くないわけで、ちなみにこの十年間の非正規の増加分、約三百五十万人ぐらいおられると思いますが、そのうちの七〇%強は高齢者です、先生さっき御指摘のとおりで。それから、女性が二五%。これで大体一〇〇%に近く説明ができてしまうぐらい、御指摘のように、高齢者が六十を迎えて、その後、継続的に働いていらっしゃる場合には非正規になっていらっしゃる、つまり定年が六十のままで再雇用をされているということで、そういう形になっていることは事実でございます。
 一方で、ストックで見れば女性が五〇%強でありますから、非正規問題は女性の問題でもあるということであるからこそ、私たちは今、同一労働同一賃金というのをやっているわけでありますので、私どもの政権になって、たしか十五・四半期連続で非正規から正規になる人の方が正規から非正規になる人よりも多くなって、去年は正規が八年ぶりに増えた、こういうことになっていますので、意図を持って非正規を増やしているかのような政策は全く取っていないと。むしろ、正社員化を進めるために、派遣法を含め絶えず考えているところでございます。

○福島みずほ君 派遣法の改悪も、非正規雇用を増やした理由だと思います。結果的に非正規雇用増えているじゃないですか。どの時代よりも非正規雇用は増えていますよ。どの時代よりも増えている。四割以上が、働く人の、非正規雇用。女性なら非正規雇用でいいというわけないでしょう。女性や高齢者、それで若者も増えていますよ。皆さんたちの実感もそうじゃないですか。皆さんたちの周りで、子供たちやあるいは孫の世代やみんな、フリーターというか非正規雇用、契約社員って本当に増えていますよ。いつの時代よりもというか、非正規雇用が四割を突破した。
 なぜこの質問をするかというと、厚生年金に入っていない、あるいは国民年金に入っている、というか、実は雇用者なのに自営業みたいな個人営業主で働いている人も今本当に増えています。
 そこで、質問いたします。非正規雇用で厚生年金に入っていない、これをどう拡充していくのか、厚労省の決意をお聞かせください。

○政府参考人(鈴木俊彦君) 今御指摘ございましたように、近年、就労状況の多様化というのがございまして、国民年金の被保険者のうち約四割は被用者でございます。それから、第三号被保険者、これも約五割は就業しているという状況にございます。なるべく、働いている方にはその働き方に見合った形で厚生年金をしっかり適用していく、これが私ども大事だというふうに思っておりまして、そういう観点から被用者保険の適用拡大というものを進めております。
 具体的には、この十月から大企業、五百一人以上の企業で働く約二十五万人の短時間労働者、これに厚生年金の適用拡大を実施をいたしました。あわせまして、現在御提案を申し上げております法案の中では、五百人以下の中小の企業、この方々にも適用拡大の道は開く必要があるだろうということで、ただ、中小でございますので無理やりというわけにはいきませんので、労使合意の下、手挙げ方式によって適用拡大を図っていこう、こういった形で適用拡大への道のりを歩んでいるところでございます。
 その上で、今般御提案を申し上げておりますような改正を経た上ででございますけれども、更に適用拡大を検討する、こういった方向で検討しておりまして、いずれにしましても、短時間労働者の方々がきちんと厚生年金適用できるように、就労調整を防いで労働参加を支援する、それによって所得、そして年金の確保を図ってまいりたい、これが基本的な姿勢でございます。

○福島みずほ君 少しずつ厚生年金への拡充をやっていらっしゃるのは存じています。しかし、まだまだ本当に足りない。それから、厚生年金を受給できるように、被用者であればですね、そして国民年金に入る人も増やすような努力を厚生労働省は是非お願いしたいと思います。
   〔理事島村大君退席、委員長着席〕
 今日は、厚生労働省の方から、非正規雇用で厚生年金にも国民年金にも入っていない人を何らかの形で把握し、そしてやっていきたいという答弁もありました。是非、無年金になる人を防ぐということで、それは誰だって年金もらいたい、しかもきちっと暮らしたいと思っているわけですから、その方向で厚生省と労働省が共に努力をしていただきたいということを申し上げ、私の質問を終わります。
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申請書も許可書も無く重機運搬 沖縄・高江で自衛隊ヘリ

9月13日、沖縄・高江で自衛隊ヘリが重機を運びました。衝撃的な出来事でした。
このことについて、法律が守られ、手続きがとられているかについて行政交渉を重ねてきました。とりわけ、大阪航空局に対して申請書が出され、許可書が出されているかについて交渉を重ねてきました。
防衛省の答弁は三転四転しました。そこで、11月7日あらためて国土交通省にヒアリングをしました。
以下概略です。

9月13日、9時に、国土交通省大阪航空局から防衛省本省に対して、自衛隊ヘリの重機運搬の事について電話を入れます。おそらく、報道で飛んでいるのを知って電話をしたのではないかという説明でした。インターネットなどを見て、大阪航空局が防衛省本省に電話をしたものと説明を受けました。しかし、9時に電話をしたものの、その時点では防衛省の担当者は電話にでません。10時半に大阪航空局と防衛省の担当者が電話で話をします。
10時半の段階では防衛省の担当者が「ちょっと現地の部隊に確認してみます」ということになりました。正午前に、陸上幕僚監部の、実際に部隊を運営している人から大阪航空局に連絡があり、「我々としては包括(の許可書)で飛んでいる」という防衛省の認識が示されました。再度、大阪航空局から「訓練目的で読むということか」という話がありました。防衛省は「あらためて確認します」ということになりました。次に防衛省と大阪航空局の間でやりとりがあったのは13時前で、そこであらためてやりとりをして、両者の間で「やはり個別で取った方がいい」という話になりました。
「『個別に取った方がいい』というのはどちらが先に言ったのか」と福島が質問すると、「大阪航空局と聞いている」という回答でした。
防衛省の担当は、本省地方協力局。国交省によると、「14時50分頃に防衛省近畿中部防衛局が大阪航空局に申請書のドラフトを持参しました。おそらく、防衛省本省が近畿中部防衛局にメールで送ったものを打ち出し、大阪航空局に持ち込んだのだと思います。そこで、大阪航空局では内容の確認を始めました。16時40分頃、防衛省本省から大阪航空局にメールであらためてドラフトの送信がありました。18時半に防衛省にハンコだけついていない申請書(文書番号入り)を、防衛省近畿中部防衛局が大阪航空局に持ち込みました。その後、決済手続きを開始し、13日付けの許可書を発出しました。9月14日に、押印した許可書の正本を、大阪航空局が近畿中部防衛局に手渡しました。防衛省本省が許可書を受け取ったのが9月15日という話だと思います」という説明でした。 そして、申請書が持参されるのは、何と9月20日です。

ポイントは、高江で自衛隊のヘリが飛んでいるのを知った大阪航空局の方から9時半に電話をし、話し合いの末1時過ぎに個別に申請書と許可書を取ることに合意をしたということです。そしてそれは、日付は9月13日であるものの、実際持参、到達するのは、ずっと後になってからでした。重要な点は、自衛隊のヘリが重機を運んだ時には、申請書の許可書もなかったということです。大阪航空局から言われて、後から初めて個別に申請書と許可書を出したのであり、きわめて問題です。 大阪航空局は、飛んだ後、ニュースで初めて知って、防衛省に連絡をしたのです。 手続きや規則を防衛省は、完全に無視しています。 しかも説明が三転四転したことは理解できません。
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2017年カレンダー販売中!

11月18日(金) 2017年カレンダーができました!

来年のカレンダーを作成しました。
是非、福島みずほ事務所まで、お申し込み下さい。
DSCN4576.jpg

代金は1枚30円。送料は枚数によって違いますので、下記をご参考にしてください。
氏名、住所、枚数を福島みずほ事務所まで、メールかFAXでお申し込み下さい。
  メール(mizuho-office@jca.apc.org)
  FAX(03-6551-1111)

<カレンダー代金>
30円/1枚

<送料>
1~4枚   200円
5~7枚  250円
8~15枚   400円
16~30枚  600円
31~60枚  900円

費用は、代金と送料の合計で、カレンダーと一緒に郵便振替用紙を同封し
ますので、到着後にお支払いください。
お申し込みをお待ちしています。
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年金法案で質問 11/10参厚労委

11月10日(木)午後の参議院厚生労働委員会で年金法案について質問しました。

○福島みずほ君 希望の会、社民党の福島みずほです。
 まず、本法案により必要とされる財源について、先ほどもありましたが、二〇一六年度当初予算で約六百六十億円計上されていた簡素な給付措置が同年度第二次補正予算で二年半分一括して計上されたことを踏まえて、今後の予算編成過程で具体的に確定されると説明をされています。
 今回、消費税率一〇%引上げの増収分を活用せずに財源を確保できたのであれば、そもそも消費税率を引き上げなくても受給資格期間の短縮は実施できるのではないでしょうか。

○政府参考人(鈴木俊彦君) 今般、消費税の一〇%への引上げに先立ちまして受給資格期間の短縮を実施するということにしたわけでございますけれども、これは先ほど来御答弁申し上げているように、無年金者の問題が喫緊の課題である、これに早急に対応しなければならないという観点から実施をさせていただいているものでございます。
 この受給資格期間の短縮措置でございますけれども、これはもう申すまでもございませんが、一定の要件を満たしますと受給権が生じまして継続的に給付が保障される恒久的な制度でございます。したがいまして、こういった恒久的な制度として導入される上では、やはり財源につきましても恒久財源をしっかり確保する、具体的には、消費税の一〇%の引上げ以降は、安定財源である消費税の増収を財源として充てるべきものである、こういうふうに考えております。

○福島みずほ君 いや、やればできるというのと、社民党自身は、公平な税制の実現、パナマ文書が明らかにしたようなタックスヘイブンや、富裕層そして大企業などにもう少し国際取引税などを課してお金を取るべきだというふうに思っています。
 受給資格期間の短縮について、消費税率一〇%引上げ時より前倒しして実施することは大変良かったというふうに思います。
 一方、将来受給できる年金額は、保険料納付済等期間に比例して、十年の受給資格期間を満たしたとしても、保険料を納付した期間が十年であれば、受給できる年金月額は約一万六千円にとどまります。低年金者の生活を支援するため、消費税率の引上げと併せて実施することとされている年金生活者支援給付金も前倒しして実施すべきではないでしょうか。

○政府参考人(鈴木俊彦君) 社会保障の充実につきましては、やはり給付と負担のバランスということを考えることが必要でございます。そういたしますと、大きな財源でございます消費税率の引上げを延期する以上、これは全てを同時に行うということはできない、これは御理解を賜りたいと思います。そうした中で優先順位を考えるということで、喫緊の課題でございます無年金者救済ということで受給期間の短縮を今回先立って実施をしたということでございます。
 したがいまして、その後の、今御指摘のありました年金生活者支援給付金を含めますその他の施策につきましても、施策としての優先順位を十分に見極めながら、税収の動向でございますとかあるいは重点化、効率化の推移、こういったことも見極めながら、今後の予算編成過程の中で最大限努力をしていく、こういった姿勢で取り組みたいと思っております。

○福島みずほ君 最大限努力するというふうにおっしゃったので、是非お願いします。
 年金生活者支援給付金の額は保険料納付済等期間に比例するので、本法案の対象者は最大月額の五千円は受給することができません。年金生活者支援給付金は、年金制度の枠外であるにもかかわらず保険料納付済等期間に比例することとなっており、見直すべきではないでしょうか。

○政府参考人(鈴木俊彦君) この給付金の措置でございますけれども、社会保障・税一体改革の中で、当時の民主党政権が政府案として提出いたしました年金額の加算措置、これでは基本的に定額加算とされていたということでございます。しかしながら、その後のいわゆる三党協議の中で、そういったものは公的年金の保険料の納付意欲を損なうのではないかという意見が強く出されたところでございます。こういった意見を踏まえまして、この三党合意におきまして、この給付金の額を保険料の納付意欲に悪影響を与えないように年金の保険料の納付実績に比例することにされた、こういう経緯であるというふうに承知をいたしております。
 いずれにいたしましても、年金、長く保険料を納めれば受給額が増える、こういう仕組みでございますので、老後の保障を厚くしていく、こういう観点から、可能な限り長く保険料を納付していただくこと、これが基本だろうというふうに思っております。
 一方で、今御指摘のございました給付金でございますけれども、免除期間につきましてもこれは給付金の給付額に反映をさせる仕組みがございますので、こういったものも含めて総合的に適切に対応していきたいというふうに考えております。

○福島みずほ君 十年納める、十年以上納めれば年金の支給があるというのは本当にいい制度というか、私たち自身もそれを推進してきた、というか、多くの、ほとんど全ての政党がそれを支援してきたので、いいとは思います。
 ただ、十年間しか、しかと言うと変ですが、納めていなかったということもあり、年金額が非常に低額です。先ほども質問がありましたが、高齢単身無職世帯、六十歳以上の単身無職世帯の基礎的消費支出の月平均額は約七万円です。一方、老齢基礎年金の平均月額は五万七千円。本法案の対象者は、これよりも少ない年金額、平均月額二万一千円しか受給できません。でも、これではやはり高齢者の生活を支えることはできないと。
 街頭演説などやっていると、保育園落ちた、それから介護労働が大変だ、あるいは非正規雇用で最低賃金上げてくれ。もう一つは、福島さん、年金が少なくて食べていけない、女の独り暮らしで借家住まいだから食べていけない。あるいは、年金額が下がったので、これ何とかしてください。この年金についての皆さんの訴えというのは物すごく入ってくるんですね。食べていけない、独り暮らしで食べていけない、借家住まいだともう食べていけない、月額二万一千円支給というのは、ないよりももちろん、もちろん、これは貴重なお金なんですが、とても食べてはいけない、暮らしていけません。
 受給資格期間の短縮により無年金者の一部が救済されることは喜ばしいが、本法案成立後も無年金や低年金の問題は残ります。公的年金の最低保障機能を強化するために最低保障年金制度を創設すべきではないか、いかがでしょうか。

○政府参考人(鈴木俊彦君) 今御指摘のありましたいわゆる低所得の方あるいは低年金の方への対策でございますけれども、これ基本的に年金といいますものは、るる申し上げていますように、限られた財源をいかに現在の高齢者世代と将来の世代で適正に分け合って、持続可能で安定的な制度、老後の生活の柱として機能するような制度にしていくかということが課題でございます。
 そうした中で、少しでもいろいろな工夫をしていって、低年金、低所得者の方々の対応をしていこうということで、具体的に今回御提案申し上げております受給資格期間の短縮の前倒し措置でございますとか、先生御指摘ございました生活者支援の給付金もございます。
 それから、大臣も申し上げておりますけれども、これは、生活を保障ということになりますと、独り年金だけ、収入面だけで片付く問題ではございませんので、やはり医療とか介護、そういったものを総合的にどうやって支援として組み合わせていくのかという観点も必要になります。
 それからもう一つ、生活困窮者の方々には、御案内のように、生活困窮者自立支援制度というものがスタートいたしております。これをいかに実のある形で全国できちんと展開をしていくかと、これも非常に重要な課題だと思っております。
 そういったことで、ある意味、社会保障全体で総合的に対応していくという視点がこの問題はどうしても欠かせないだろうというふうに思っております。
 一方で、御提案のございました最低保障年金でございますけれども、これはそもそも、どういうような設計にするかということで大変な議論ございましたけれども、なかなか最適解がない、そもそも、莫大な財源が必要になるわけでございますけれども、それもどうするのかというようなやっぱり高いハードルがあるだろうというふうに承知をいたしております。
 したがいまして、まずは社会保障全体として、年金のみならず、医療、介護、福祉を併せて総合的にこの低所得、低年金の問題に対応していく、これが私どもの取るべき道であるというふうに思っております。

○福島みずほ君 年金しか収入がないという方も多いですし、この問題は現職世代の雇用の問題や非正規雇用をこれだけ増やしてきたという政策そのものも見直す必要があると思います。是非、年金で食べていけるという当たり前な制度を、時間が掛かっても一緒に作っていけるように心からお願いいたします。
 本法案に初めて年金受給権を得る六十五歳以上の人は何人でしょうか。

○政府参考人(鈴木俊彦君) 今回の短縮措置によりまして年金受給権を得る方、初めて老齢基礎年金の受給権を得る方が四十万人、その他も合わせまして約六十四万人ということで見込んでおります。

○福島みずほ君 二〇一二年の法案審議において、厚労省は上記の人数を何人と推定していたでしょうか。

○政府参考人(鈴木俊彦君) ただいま御指摘のありました平成二十四年の社会保障・税一体改革当時でございますけれども、この受給資格期間の短縮によりまして初めて基礎年金を受給できる方は約十七万人と見込んでいたところでございます。

○福島みずほ君 二つの数字が大幅に乖離した原因は何でしょうか。

○政府参考人(鈴木俊彦君) ただいま申し上げましたように、二十四年当時は、初めて基礎年金を受給できる方、この措置によりまして約十七万人、それが直近では約四十万人ということを今御紹介したところでございます。
 この二つの数字の違いでございますけれども、一体改革の当時の数字は平成十九年の無年金者の調査、これを基に試算した結果でございます。一方で、今回の四十万人という数字は直近のデータに基づきまして精査を行った結果でございます。
 対象者が増加した主な理由は、この間、団塊の世代の方々が六十五歳以上になるといったようなことで、高齢化が進んだことなどによるものというふうに考えてございます。

○福島みずほ君 いや、しかし、政府の統計は、団塊世代の人たちが一挙に二歳年を取るわけでは一年間の間にないわけだから、見通しが物すごくずれたというのも変な話だというふうに思います。
 本法案に初めて年金受給権を得る六十五歳以上の人についても、実際の数字が見通しと大幅に異なる可能性があるのではないでしょうか。

○政府参考人(鈴木俊彦君) ただいま一体改革当時と現在の数字、なぜ伸びたのかということで高齢化などということで申し上げましたけれども、補足をさせていただきますと、これ、高齢化のほかに、平成十九年当時の人口構成で申しますと、六十五歳以上人口のうちの三割ぐらいが現行制度での受給資格期間の特例措置の対象者、二十五年なくてももらえる方々が相当程度十九年当時はいらっしゃったわけです。全体の高齢化に伴いましてこの特例措置の対象にならない方がどんどん増えてまいりますので、そういたしますと、推計でございますが、平成二十九年では現行制度での特例の対象者が約一割未満になっております。
 そういったことも相まって、高齢化だけではなくて、そういった制度的な要因も含めて、十九年の調査に基づく一体改革当時と現在の見込みということで数字が増えてきているということでございます。
 それで、今回の調査は、私ども日本年金機構が持っておりますデータを基に悉皆調査をいたしました。平成十九年はある程度推計も基づく大づかみの調査でございますけれども、それに対しまして今回の調査は非常に精度が高い調査だというふうに思っておりますので、今回お示しいたしました数字がこれ大きく狂うということはないだろうというふうに思っております。

○福島みずほ君 本法案により、無年金者の一部の人たち、大分、かなりの部分が救済されることになります。一方、現在衆議院で審議中の国民年金等改正案では、年金額を抑制するということにしております。
 無年金者の救済法案を提出する一方で年金額をカットする法案を提出しており、矛盾しているのではないでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の受給資格期間の短縮は、納付をした保険料を極力給付に結び付けると、もう繰り返し申し上げておりますが、ということで、高齢期の所得の底上げを図るということがその効果であるわけでございます。
 一方で、衆議院において審議中の年金改革法案は、言わば将来の年金水準確保法案と我々は称しておりますが、中小企業の短時間労働者の被用者保険の適用拡大、それから国民年金の産前産後期間の保険料の免除、そして年金額改定ルールの見直しなどを内容としておりまして、これらの施策によって、若い世代が将来高齢期となったときに受け取る年金の水準の確保というものを図るものでございます。
 このように、いずれの法案も年金制度の所得保障の機能を強化するというための改革でございまして、両法案が矛盾するという御指摘は当たらないものと考えております。

○福島みずほ君 年金法の改正のときに、あのときも強行採決されましたけれども、百年安心年金ということや、現職世代の半分の賃金を保障するという意見等ありました。今行われているのはマクロ経済スライド、当時もマクロ経済スライドの案が入っていたわけですが、年金額がやっぱりどんどん減っていっていく、受給する年金が予想と違ってだんだん減っていっているということが問題です。
 持続可能な制度であるべきだということは大変理解できますが、ただ、やっぱり約束していたことが履行できない、あるいはこの年金で将来設計しながら生きている、あるいは家賃を含めてやっている人たちもいるわけですから、やっぱりこの年金カットについて、これはやはり一人一人に大変痛みを生ずるものだ、そういう理解は厚生労働省の中にあるでしょうか。

○政府参考人(鈴木俊彦君) 一つは、マクロ経済スライドにつきましては既に平成十六年の改正で導入をされたものでございまして、これは非常に長い期間を掛けて、徐々にこの人口構造の少子高齢化に対応していこうということでございますので、直ちに年金額がこれによって大幅に下がるということもございませんし、先ほど大臣からも御答弁申し上げましたけれども、名目下限措置ということで、これ実額を下げるということはしないということが法律の中に措置をされているところでございます。
 一方で、今回御提案を申し上げております、物価と賃金の動向に合わせて、賃金が名目でも実質でも下がった場合にはこれを年金額に反映させるという改定、これを御提案申し上げておりますけれども、まず大前提といたしまして、これまでのデフレのような賃金がずっと下がるということがない、そういう経済ではなくしていくというのが今政府が全力を挙げて取り組んでいることでございますので、それが実現をしていく、そういった社会の中ではこのルールで年金額が下がるということはないというふうに思います。
 では、なぜこれを導入しなければならないかということでございますけれども、これ、年金、長期の制度でございますので、例えばリーマンのように海外発の不況というものはこれからの社会に全くないというふうに言い切れるかというとそうでもありません。そのときに、今回御提案申し上げているような措置を入れておきませんと、また年金の、現在の年金の実質水準が上がって、それによって将来もらう年金の水準が下がってしまうというようなことが起きますので、これ自体は年金制度の信頼性、持続可能性に関わる大きな問題でございますので、そういう問題が分かっている以上、ある意味、転ばぬ先のつえということもございまして、しっかり対応して法律の中で実現させていく、これが責任ある対応であろうというふうに思っております。

○福島みずほ君 ただ、マクロ経済スライドを導入していることで実際年金が下がっていっているわけじゃないですか。ですから、将来デフレが回復させて上がっていけば大丈夫だとおっしゃるけれども、実際マクロ経済スライドで受給額が減っている、マクロ経済スライドがそういうふうに作用してきたし、今も作用しているというのが第一点目の問題です。
 それから二点目の問題は、将来年金の受給額が減れば、年金に対する信頼感がなくなるとおっしゃいました。しかし、年金カット法をやれば、年金に対する信頼感はやっぱり減るんじゃないですかということを思います。なかなか年金財政が大変で、限られた財源ということは理解できますが、高齢者は年金のみで生活をしている人たちが多く、やっぱり困窮しているということも踏まえて是非検討していただきたいというふうに思います。
 今回の法案は十年間、十年以上納めればということですが、九年十一か月でどうかとか、いろいろ、また将来も、受け取る金額は納付の期間によって左右されるとしても、ある程度納めればその分支給されるような制度も将来的には是非検討していただきたいと思います。
 また、十年じゃなく、長く四十年間みんなが年金を納められるような、そんな雇用の面も厚生労働省としては頑張ってやっていただきたい。副大臣がうんうんと言ってくださっていますが、是非、雇用とリンクしていますので、十年と言わず、みんなが二十年、三十年、四十年と納められるような政策も厚生労働省として是非頑張っていただきたいということを申し上げ、私の質問を終わります。
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技能実習法案で質問 11/10参法務厚労連合審査

11月10日(木)午前の参議院法務委員会、厚生労働委員会連合審査会で、技能実習法案について質問しました。

○福島みずほ君 希望の会、社民党の福島みずほです。
 アメリカの国務省人身取引監視対策部は、今年六月三十日に発表した人身取引報告書において、外国人労働者の専門的技能育成という本来の目的の逸脱、一万ドルもの保証金、数千ドルの違約金、パスポート取上げ、移動の自由に対する制限などを挙げています。同報告書が二〇〇七年に初めて技能実習制度に言及して以来、十年が経過しているにもかかわらず、こうして毎年批判され続けております。
 国会においても、技能実習生について私も質問し続けてきました。改善されなかったのはなぜなんでしょうか。

○政府参考人(井上宏君) 技能実習制度につきましては、御指摘のように、一部で保証金の徴収、パスポートの取上げ等の不適切な行為が行われておりまして、これまで米国国務省の人身取引報告書でもこれらの行為の禁止を求められるなどしていたところでございます。
 法務省におきましては、これまでも随時通達や省令を見直すことにより不正行為対策を強化してきておりまして、さらに平成二十一年には、一年目から雇用契約の締結を義務付け、技能実習の全期間、労働関係法令が適用されるようにするなど、技能実習生の保護の強化を図るための法改正も行ってきたところでございます。これらの制度改正によりまして、不正行為は減少したものの、いまだに残業代の未払やパスポートの保管等の不適正な事例があるものと認識してございます。
 そこで、そのような技能実習における不適正な取扱いがなくならない原因でございますが、制度の趣旨を十分に理解せず、技能実習生を低賃金労働者として扱う監理団体や実習実施機関があるということが考えられます。また、入管法令や労働関係法令の遵守に関する点を含めまして、監理団体や実習実施機関などに対する政府の指導監督体制が十分でなかったことも一因と認識してございます。そこで、国際貢献という制度の趣旨を徹底するために制度の抜本的な見直しをすることといたしまして、今回の法案を提出させていただいた次第であります。

○福島みずほ君 パスポートを取り上げたり、保証金や、あるいはたくさんの人権侵害事案があって、今の御説明でも根絶されていないと。今後どうしていくかなんですが、最低賃金、技能実習生にも労働法の適用があるわけです。しかし、そのことが徹底されていない。だとすると、先ほど石橋委員の方からも質問がありましたが、先ほども現場を把握していないというのが答弁でした。じゃ、それを今後どうやって変えていくのか。
 私は、一つは、技能実習生一人一人に、例えば、日本はあなたには最低賃金の適用があって、この地域は幾らです、そして残業代は払われます、こういうふうに日本は規定をしています、あるいは、賃金が払われるけど、それからいろんな形で天引きがされることは違法です、そして問題があればここに訴えることができますというようなものを一人一人の技能実習生に配るなんというのはどうでしょうか。
 つまり、会社側はきちっとした最低賃金守りますというので出しているわけですが、現場の労働者の人権侵害はなくならない。だとしたら、現場の労働者に直接、あなたには最低賃金は保障されます、不当な天引きは許されません、そういうものをきちっとその国の言語で書いたものを渡していく、こういうのを徹底したらいかがでしょうか。どうでしょうか。

○政府参考人(宮野甚一君) お答えいたします。
 現状の取組におきましても、技能実習生手帳というものを私ども作って配付をしております。これは主要な母国語でも作成をしておりまして、今先生が御指摘がありましたような労働法令につきましてもその内容に盛り込んでおります。
 引き続き、これ新制度におきましてもこうした取組、より内容についても更に必要なものを充実させていく、さらには入国後の研修のときにもこうした手帳等も活用しながら、よりこうした点を徹底をしてまいりたいというふうに考えております。

○福島みずほ君 全員に配付されているんでしょうか。

○政府参考人(宮野甚一君) これは、入国時に全員に配付をいたしております。

○福島みずほ君 徹底して、きちっと守られるように更にお願いしますし、今日あったように、まだ人権侵害事案がたくさんあるということに踏まえて、対応していただきたいと思います。
 先ほど述べた報告書は、日本政府に対し、人身取引の被害者専用のシェルターなど、人身取引の被害者に対して専門のケアと支援を提供する資源を確保すべき旨勧告をしています。技能実習生を含む人身取引被害者のための専用シェルターを国の責任において造るべきではないでしょうか。

○政府参考人(宮野甚一君) お答えいたします。
 受入れ機関による実習生への人権侵害等が認められ、当該受入れ機関の下での実習継続が困難と判断される場合には、外国人技能実習機構におきまして、実習生本人の希望も踏まえつつ、新たな実習先を確保するための連絡調整等の支援を実施するほか、実習生が受入れ機関の用意した宿舎に滞在し続けることが困難な事情があると認められる場合には、新たな受入れ機関による宿舎の確保等までの間、一時的に利用することができる宿泊先を確保、提供する等の援助を予定しております。

○福島みずほ君 それはシェルターではないじゃないですか。
 私は議員になる前、アジアからの出稼ぎ女性の緊急避難所のアドバイザーロイヤーの一人でした。やっぱりシェルターを国が造るべきだ、いかがでしょうか。

○政府参考人(宮野甚一君) お答えいたします。
 今、私どもで考えておりますのは、固定的な施設としてのシェルターというものではなく、具体的には事前にこうしたケースについて優先的に宿泊できるということを特定の宿泊施設と契約をしておいて、必要が生じたときにそこで受入れをし、かつ機構の方の専用のスタッフがケアをするという体制を考えております。

○福島みずほ君 たくさんの人権侵害事案があり、ここに駆け込めば何とかなると、逃げ出した後にここを仮の宿泊所にしますよというのではなく、やはりきちっと対応して、根絶していただきたい。そういうシェルターを設けることが、逆に情報が入ってくるので、問題があるところを逆に切り込めることができると思います。是非検討をよろしくお願いします。
 それで、介護のことなんですが、技能実習生の対象職種に介護を追加することを検討する等整備をするということですが、訪問介護については行わないということでよろしいですね。

○政府参考人(定塚由美子君) 介護の技能実習制度におきましては、御指摘の訪問介護サービスについては実習の対象とはしないということを考えております。

○福島みずほ君 理由は何でしょうか。

○政府参考人(定塚由美子君) お答え申し上げます。
 厚生労働省の検討会において御議論をいただいた際に、訪問介護などの訪問系サービスは利用者と介護者が一対一で業務を行うことが基本であるサービスであるため、適切な指導体制を取ることが困難であること、また利用者、技能実習生双方の人権擁護など適切な在留確保の担保が困難であることから、実習実施機関の対象とすべきではないとされているところでございます。これを踏まえて、対象とはしないということと考えております。

○福島みずほ君 訪問介護の禁止は、法令上、厚生労働大臣告示で規定するということでよろしいでしょうか。

○政府参考人(定塚由美子君) 御指摘のとおり、技能実習法の主務省令に基づく厚生労働大臣告示で規定することを考えております。

○福島みずほ君 そうだとすると、将来、例えば訪問介護にも拡充する、要するに大臣告示を変えればいいわけですから、もちろん審議会等で議論するかもしれませんが、国会の関与なく、例えば訪問介護も拡大するということは法制度上は可能ということですよね。

○政府参考人(定塚由美子君) 今申し上げたとおり、厚生労働大臣告示で規定をしておりますので、もし将来改正をするということがあり得るならば、告示の改正を行うということになります。

○福島みずほ君 つまり、国会の法律の関与なく訪問介護まで拡充することができる。介護の訪問介護士の女性たちからは、やはりセクシュアルハラスメントを受けるや、いろんな労働相談、研修など、よく話を聞きます。ですから、やはり、守るというと変ですが、そういうことはとても必要だというふうに思っています。
 それで、訪問介護以外の部分において現在行われている介護労働と技能実習生の行う介護労働は、どこが同じでどこが違うんでしょうか。

○政府参考人(定塚由美子君) 技能実習生が行う介護の業務と介護職員が行う介護の業務は基本的には同じでございますが、その一方で、介護の技能実習制度では、技能実習生が行う介護について、移転対象となる適切な業務内容、範囲が明確にされ、各年で到達すべき水準が定められております。例えば、一年目であれば、指示の下であれば決められた手順等に従って基本的な介護を実践できるレベル、三年目であれば、自ら介護業務の基盤となる能力や考え方等に基づき利用者の心身の状況に応じた介護を一定程度実践できるレベル、このようなレベルに従って業務を進めていただくこととなります。

○福島みずほ君 今まで技能実習制度が、実は技能の研修というよりも、安価な労働力として農村やいろんなところで使われてきたということがあります。介護現場で外国人技能実習生が入るということは、またその日本の介護労働者の労働条件を引き下げることになってしまうのではないか。つまり、外国人の受入れを整備する前に、日本人の介護人材の活用と課題への具体的施策、労働条件の向上、それこそすべきではないでしょうか。
 ただでさえ、とりわけ小規模ですと、今、例えば労働条件悪く、皆さんも御存じのとおり、志を持ってもどんどん若い人が辞めていく現状があります。技能実習の利用が、要するに、介護職に導入することで介護職の低賃金の固定化や労働環境の悪化を招き、その結果、更に日本人の離職を助長するおそれがあるのではないか。政府はいかがお考えでしょうか。

○政府参考人(定塚由美子君) 委員御指摘のとおり、国内の介護人材の確保対策、大変重要と考えておりまして、これはニッポン一億総活躍プランに基づきまして、あらゆる施策を動員して介護人材の確保の取組、進めているところでございます。
 一方、技能実習でございますけれども、厚生労働省の検討会の中でも、介護職に対するイメージ低下を招かないようにすること、また、外国人について、日本人と同様に適切な処遇を確保し、日本人労働者の処遇、労働環境の改善の努力が損なわれないようにすることが必要であるとされているところでございます。
 今後、厚生労働省におきまして、こうした考え方に基づき、介護職種の追加に向けては、介護職の低賃金の固定化や労働環境の悪化などを招くことのないよう制度設計を進めてまいりたいと考えております。

○福島みずほ君 今日の審議の中で、今まで法務省が、実際幾らで働いているのか現場の一人一人について把握しているわけではないということが他の議員との質疑の中で明らかになりました。そうすると、日本人と同程度の給料、あるいはそれ以上、そしてきちっと最賃守っているということの担保は具体的にどうやっていくんでしょうか。

○政府参考人(宮野甚一君) お答えいたします。
 まず、技能実習計画の認定の時点におきまして、日本人と同等以上の賃金が支払われることになっているかと、これにつきまして、実施者から証明をしていただくということになります。さらに、それに加えまして、新しく設立されます外国人技能実習機構の職員が実地にそれぞれの技能実習実施者を調査をいたしまして、具体的に支払われている賃金について、例えば賃金台帳等を確認するということも含めまして、きちんと確認をしていくということを考えております。

○福島みずほ君 日本語のコミュニケーションということで、介護現場の話に戻りますが、介護は対人サービスですから日本語能力は不可欠です。技能実習生が介護業務を行うのに必要な日本語能力の要件、及びその要件を法務省令あるいは主務省令でどのように担保していくおつもりなんでしょうか。

○政府参考人(定塚由美子君) 日本語能力につきましては、段階を経て技能を修得するという制度の趣旨から、期待される業務内容、到達水準との関係を踏まえ、入国時はN4程度を要件としつつN3程度が望ましい水準、二年目はN3程度を要件とし、一定の日本語能力を技能実習生に求めることを考えております。
 このような要件につきましては、技能実習法の主務省令に基づく厚生労働大臣告示で規定することを考えております。

○福島みずほ君 質問を終わります。ありがとうございます。
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JAL解雇問題で質問 11/8参厚労委

11月8日(火)の参議院厚生労働委員会でJALにおける解雇問題について質問しました。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず、JALの問題についてお聞きをいたします。
 会社が整理解雇をするに当たっては、最高裁法理として四要件、必要性、人選基準、回避努力、手続の妥当性が求められます。違法な手続の下で解雇が行われた場合に整理解雇は無効となります。JALにおける整理解雇事件においてもこの原則が適用されるという認識で間違いないでしょうか。

○政府参考人(山越敬一君) お答えをさせていただきます。
 解雇につきましては、労働契約法の第十六条におきまして、「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」とされておりますけれども、今御指摘のありました整理解雇につきましても、この第十六条に基づき判断をされます。裁判例では、整理解雇の具体的な判断に当たりましては、人員削減の必要性、解雇回避努力義務の履行、被解雇者選定基準の合理性、解雇手続の妥当性の四つの事項が考慮されると承知をしております。
 今回のJALの整理解雇事件につきましても、地裁それから高裁におきまして、この四つの事項を考慮して判断されたものと承知をしております。

○福島みずほ君 JALの整理解雇事件では、昨年二月に最高裁で解雇有効の判断は出されたものの、去る九月二十三日、百六十五名の整理解雇の過程での管財人の不当労働行為が最高裁で断罪をされました。労働委員会、東京地方裁判所、東京高等裁判所、最高裁判所のいずれにおいても、不当労働行為が行われたということが断罪をされたわけです。
 管財人が発言をする、つまり、この二〇一〇年十一月に乗員組合とキャビンクルーユニオンが解雇回避に向けて、労使が対等の立場で真摯な交渉を行うためにストライキ権を確立するための投票を行っていたことに対して、企業再生支援機構の管財人らが、スト権を確立したら三千五百億円の出資はしないとうそをついて恫喝をしたものです。まさに出資者と管財人がこの場合は兼ねていたわけで、こういう恫喝をしながら労働組合法そして憲法上の労働組合権を侵害したことは誠にひどいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
 このJALの整理解雇において不当労働行為が行われたという認識はあるでしょうか。

○政府参考人(山越敬一君) 御指摘の都労委命令でございますけれども、これは整理解雇を不当労働行為としたものではございませんけれども、今御指摘がございましたように、管財人の発言が労働組合への支配介入に該当するとしているものでございます。
 具体的には、平成二十二年十一月十六日に、日本航空の管財人でございました企業再生支援機構の担当者が、労使交渉の場におきまして、組合が争議権を確立した場合には、それが撤回されるまで日本航空に係る会社更生計画にある三千五百億円の出資はできないという旨の発言を行ったわけでございまして、これが東京都労働委員会において不当労働行為と認定されたものでございます。

○福島みずほ君 国策として行われた再生の中でこういう不当労働行為が行われ、しかもそれが最高裁でも断じられたということは極めて大きいというふうに思います。この問題、厚生労働省としてどう解決をされるんでしょうか。
 昨年四月十五日の厚生労働委員会で塩崎大臣は、労使で話合いをするということが大事でとか、ちゃんと話合いが行われることを我々としても注視していきたいと答弁しています。労使の話合いの状況の報告はあるんでしょうか。あるとすればどのように受け止めているんでしょうか。
 また、今回の最高裁判決を受けて、不当労働行為があったと断じられたことについて厚生労働省としてどう取り組まれるか、決意をお聞かせください。

○政府参考人(山越敬一君) 今回の最高裁の決定後の対応でございますけれども、会社側は東京都労働委員会の救済命令、この内容に従って謝罪文を交付し、掲示をしているというふうに聞いております。
 それから、御指摘のございました労使の話合いについてでございますけれども、この点につきましては会社側から、再雇用に関する事項についても労働組合との間でやり取りを行っていると伺っているところでございます。
 厚生労働省といたしましては、個別の労使間における話合いの内容、その是非を判断する立場にはないわけでございますけれども、労使の意見が一致しない場合には、まずはそういうことで労使の当事者が自主的な解決に向けて努力をすべきものだというふうに考えているところでございます。

○福島みずほ君 きちっとした労使交渉がされないから問題なわけです。しかも、この事件をなぜ取り上げるかといいますと、政府がというか、国策としての企業再生を行ってきたことに関してやはり責任を持つべきだというふうに思っています。
 極めて問題なのは、再建の過程で百六十五名の整理解雇が行われました。しかし、JALにおいては整理解雇から実に二千九百七十人もの客室乗務員が採用されています。パイロット不足も大変指摘をされております。経験豊富な八十四名の客室乗務員がそのまま元に復帰できないというのは著しく不公平、不公正ではないかというふうに思っています。
 いかがでしょうか、厚生労働省。不当労働行為だと断ぜられる、しかも整理解雇として解雇をしたけれど、今パイロット不足、客室乗務員の問題は深刻で、JALはその後たくさんの人たち、さっき言いましたが、二千九百七十名もの客室乗務員を採用している。だとしたら、それはもう職場復帰をさせるべきではないか、そのことについて厚生労働省として汗をかき、元に戻すべきではないか。いかがでしょうか。

○政府参考人(山越敬一君) ただいまお答えをいたしましたように、労使間の話合いにつきましては、会社側から再雇用に関する事項についても労働組合との間でやり取りを行っているというふうに伺っているところでございます。
 いずれにいたしましても、厚生労働省といたしましては、個別の労使間における話合いの内容、その是非を判断する立場にございません。まずは労使当事者が自主的な解決に向けて努力をすべきものだというふうに考えているところでございます。

○福島みずほ君 これは、政府が行い、かつ資金を入れてやったわけですよね。ですから、責任がない、関係ないということはありません。
 国土交通省、この不当労働行為について責任あるんじゃないでしょうか。いかがでしょうか。

○政府参考人(和田浩一君) お答えいたします。
 政府の責任についてという問いでございますけれども、平成二十二年一月十九日に閣議了解がなされております。こちらにつきましては、企業再生支援機構が日本航空の支援決定を行うに際し、関係者の役割と日本航空再生に向けての意思を表明したものでございます。
 一方、整理解雇という人員削減の手法については、日本航空において意思決定したものであり、政府主導の下で行われたものとは認識をしておりません。したがいまして、日本航空の整理解雇については個別企業における雇用関係に係る問題であることから、日本航空において適切に対処すべきものと考えております。

○福島みずほ君 ILOから度重なる勧告がされています。三度勧告されていますね。これに関してどう回答するんでしょうか。

○政府参考人(山越敬一君) ILOの結社の自由委員会の報告書、いわゆる第三次勧告におきまして、東京都労働委員会の救済命令に関しまして、最高裁において係属中の訴訟の結果に関する情報の提供も含め、政府のコメントの提出を求められているところでございます。現時点でコメントは提出しておりませんけれども、今般、最高裁で上告棄却の決定がされたことも含めまして、可能な限り速やかにコメントを提出していきたいと考えております。

○福島みずほ君 もう解決すべきじゃないですか。というか、この事件変なんですよ。整理解雇やって、でもその後大量に人を採用している。結局、不当労働行為じゃないか。おかしいじゃないか。不当労働行為も断ぜられているんですよ。管財人が不当労働行為の発言をするってどういうことでしょうか。これは本当にもう解決をすべきときが来ている、職場復帰のために汗をかくべきだと。
 先ほど厚生労働省はJALに意見を聞いていると言いました。じゃ、解決のために組合の意見も聞いてくださいよ。いかがですか。

○政府参考人(山越敬一君) 労働組合側からは、日本航空は春闘などでの交渉において形式的な話合いに応じているものの、解決に向けた具体的な交渉はいまだ実現をしていないというふうに伺っているところでございます。

○福島みずほ君 だったら、もう解決すべきではないでしょうか。もう月日も流れております。ILOからも勧告を受けている。これが、不当労働行為があったことは最高裁も全て認めているわけですよ。だとしたら解決すべきじゃないですか。不当労働行為が行われて、そして解雇された人たちが放置されている、誰も戻っていない。でも、大量の人たちを採用している。アンフェア、不公平だと思います。
 大臣、ここはちょっと一肌脱いでいただきたい。いかがでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど局長の方から答弁申し上げたとおり、労働関係に関する主張が労使で一致しないと、こういう場合には、まずは自主的に努力をお互いにするということで、今回、整理解雇された職員の再雇用について先生は御指摘をされているわけでありますけれども、これはやはり、今申し上げたとおり、当事者、つまり労使の自主的な解決というものが必要なことだというふうに思いますので、まずはこの努力をしていただくということだろうというふうに思います。

○福島みずほ君 じゃ、なぜILOは度重なる勧告しているんですか。日本政府がもう身を乗り出せということじゃないですか。やってくださいよ。どうですか。

○政府参考人(山越敬一君) 不当労働行為の案件につきましては、今回の最高裁の決定後の対応といたしまして、会社側は既に救済命令の内容に従いまして謝罪文を交付し、掲示をしているというふうに聞いております。
 いずれにいたしましても、厚生労働省としては個別の労使間における話合いの内容の是非を判断する立場にございませんので、まず当事者が自主的に解決、その努力をしていただくべきものだというふうに考えております。

○福島みずほ君 電通の過労死やいろんな事件がなぜ厚生労働委員会で取り上げられるか、不公平やアンフェアや問題があることについて労働行政は身を乗り出すべきだということじゃないですか。
 しかも、今日は国土交通省からも来ていただいていますが、JALの再生のこの問題は国策として行われ、税金も使い、そして管財人と出資した人間が一緒で、機構としてやってきたわけですよ。で、不当労働行為もやり、要するに、労働組合弾圧して解雇して、それを放置しているわけです。
 人手が足りないんですよ。優秀なパイロット、優秀な客室乗務員、足りないんですよ。大量に採用している。解雇しながら大量に採用しているんだったら、解雇必要なかったと言えませんか、どうですか。

○政府参考人(和田浩一君) 整理解雇の問題、それからその再雇用の問題でございますけれども、国土交通省といたしましては、個別企業における雇用関係に係る問題でございますので、日本航空において適切に対処すべきものと考えております。

○福島みずほ君 機構までつくってやって、おかしいですよ、本当におかしいですよ。こういうことをきちっと解決しない限り、労働行政おかしくなりますよ。ここまで断ぜられて動かないのはおかしいと思います。
 大臣、少し汗かいてくれませんか。どうですか。

○国務大臣(塩崎恭久君) まず第一に、このJALの案件は、我々野党の時代に民主党政権が行ったことであるということをまず申し上げておきたいと思いますが。
 先ほどお話がありましたとおり、不当労働行為ということで、管財人が、組合がストライキの意思決定を行う場合、撤回するまで出資しない旨の発言について、不当労働行為ということが最高裁で認められたということだと思います。そういう意味でJALは敗訴をした。一方で、整理解雇の問題については、むしろ最高裁でJALの勝訴が決まっているという中にあって、今、再雇用の問題について、解雇を受けた方々についてということを、御指摘を、しっかりやれ、それに一肌脱げと、こういう話でありますが、これは先ほど申し上げたとおりであって、これは労使の当事者が自主的に解決に向けた努力をやはりするべきこととして、この判決とは、またそれはそれとしてこの話合いをしっかりとやっていただくということが大事なことだというふうに思います。

○福島みずほ君 いや、これは是非、ILOの勧告の回答も日本政府は求められているわけで、不当労働行為だと断ぜられたことを重く受け止めて、是非解決、せめて、こんなに大量に人を採用しているんだったらこの解雇した人たちを復帰させるべきだ、そういう立場で動いてください。そういう形で是非解決してくださるよう心からお願い申し上げ、質問を終わります。
 今日、ちょっと被曝のことも聞こうと思ったんですが、ちょっと時間がなくなって、また後ほど聞きたいと思います。ちょっと、これは国土交通省、厚生労働省、大臣、よろしくお願いします。
 終わります。

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「100万回生きたねこ」を読んで

「100万回生きたねこ」佐野洋子著

最近、初めて佐野洋子さんの絵本「100万回生きたねこ」を読んだ。
びっくりして、ずーと考え続けている。
生きること、死ぬこと、命、自分、他者のことである。
100万回、生きた猫がいた。100万年生き、100万人の人に飼われた。王様、船乗り、サーカス、泥棒、子ども、高齢者などに飼われていた。しかし、その猫は飼ってくれていた人たちなどが嫌いだった。猫は死んで、飼ってくれていた人が、泣いても、その猫は泣かなかった。
自分のことだけ好きだった。野良猫になって、白い猫を好きになって、子どもが生まれる。
白い猫が死んでしまって、100万回生きた猫は、100万回泣いて、死んでしまいました。
うーん。
ボーボワールの本に、「人はすべて死す」(岩波書店刊)というものがある。上下巻である。大学生のときに読んだ。
実存主義をストーリーにしたもの。永遠の命を持った男の物語である。永遠に死なない。周りの人たちが、愛する人たちが亡くなっても彼は死ねない。段々彼は生きる屍となっていく。
人は死ね。命は有限である。だららこそ自由があるのだということである。
この本を「100万回生きたねこ」を読んで思い出した。
死ぬのは嫌だ。永遠に生きたい。しかし、そのことはどういう意味を持つのか。
ねこはなぜ今まで死ななかったのか。生きていなかったからではないか。自分のことしか好きではなく、誰も愛さなかった。誰も愛さなかったから、未練も、何の感情もなく、悲しくもない。関係ない。
ねこは、生まれて初めて自分以外のものを愛した、白い猫であり、子どもたちだ。
生きたのだ。生まれて初めて生きたのである。自分以外のものを愛するということが生きること。
初めてこの世で、関係性ができた。思いが初めて誕生したのである。
初めて生きたので、初めて死んだのではないか。生きていなかったので、死ななかったのである。
生きるとはなにか。自分以外の愛するものと生きること。愛すること。
命は有限だが、だからこそ生きる価値がある。
佐野洋子さんの「死ぬ気まんまん」という本を読んだことがある。
死ぬことが、悲惨で、何がなんでも避けることという扱いではなかった。「100万回生きたねこ」に通ずるものがあるのではないか。
死ぬのは嫌だ。永遠に生きていきたい。でも死ぬからこそ生きていることが光り輝く。
より良く生きていきたいと強く思う。
繰り返し、繰り返しこの絵本の中身を考えている。
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「シン・ゴジラ」と「君の名は。」を 見て

ネタバレしているので、映画を見てから読んでください。

「シン・ゴジラ」と「君の名は。」を 見て。
「シン・ゴジラ」と「君の名は。」の映画を見たとき、2011年3月11日の東日本大震災、東電福島原発事故を経て、このような映画ができたのだという感慨を持った。
重い大変な体験を経て、このような映画が誕生したのだという感慨である。命を救いたいということである。命を救うために何でもしようということである。原発事故などたくさんだということである。
「シン・ゴジラ」で、ゴジラが動くときに、放射性物質が出て、これについて、赤、黄色などの放射性物質の色分けの地図が出る。これはまさに東電原発事故のときに見たものである。
東電福島原発に、「キリン」と呼ばれる首の長い重機で、海水を注入し続けることがあった。見ながら、ああ、何とかして、原発を静めてくれと思った。
ゴジラに、「キリン」のような重機で、凝固剤を注入し続ける。人間が作り出した放射性物質に人間たちが復讐される。それを何とか食い止めたい。命を救いたい。

「君の名は。」では、東京の高校生と岐阜県の女の子の意識が時々入れ替わる。
何のために。時空を超えて、時間軸を歪めても、命を救おうと努力する。村に突然災害が起きることを何とか食い止めたい。
意識が入れ替わっている相手を含めて、多くの人を救いたい。そのためには何でもするということである。
豊かな自然。豊かな当たり前の生活。村のお祭り。それが根こそぎ奪われるのが、災害であり、原発事故である。
津波や震災、原発震災を繰り返し思い出す。未来をわたしたちはどう作るのか。
命以上に大事なものはない。自分の命も大事だが、自分の愛する人々、そして、すべての人々の命が大事。
あまりに苛酷な体験を経験したわたしたちは、脱原発、災害防止、災害被害をなくすということに全力をあげるべきではないか。ゴジラは、建物を壊し、街を壊し、人々の生活と命を奪うが、ゴジラこそ人間が作ったものである。
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外務省へ国連核兵器禁止条約に賛成を要請

10月27日(木) 国連決議について、外務省へ要請しました

国連で現在審議されている核軍縮交渉の前進をもとめる決議に対して
日本政府が賛成を投じるのか、反対か棄権かが問題になっています。
日本時間の28日(金)午前中にも採決されるとのことで、急きょ
超党派の議員で下記のような要請文を作成、外務省軍縮不拡散・科学
部の審議官に対して、井上哲士議員(共産党)と一緒に要請文を提出
しました。
20161027国連核兵器禁止条約要請
この間市民団体、議員が求めている決議への賛成投票を強く求めま
した。ニューヨークの現地でロビイングをしているNGOのメンバーと
情報を共有しながら、この決議に賛成するよう改めて強く政府に要求
していきます。
要請書文を下記に貼り付けますので、是非お読みください。

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外務大臣 岸田文雄 様

       核兵器禁止条約に関する要請書

 国連総会第一委員会に10月14日付でオーストリア等により
共同提出された決議案L.41「多国間核軍縮交渉の前進」は、核兵
器を法的に禁止する条約の交渉を行う国連会議を2017年に開
催することを求めています。これは、核兵器の非人道性に対する
国際世論の高まりを受け、多数の国々の支持を受けて出された決
議案です。

核兵器禁止条約の交渉を開始することは、唯一の戦争被爆国とし
て核兵器廃絶を求めてきた日本の立場と合致するものであり、広島
長崎の被爆者の方々の願いにも応えるものです。政府はこの決議案
に賛成し、来年開かれるであろう核兵器禁止条約会議に積極的に
参加すべきです。
 
一部報道によれば、日本政府は安全保障上の問題や核保有国と非核
保有国の対立などを理由に、この決議案に不賛同の方針だとされて
います。しかし、核兵器を禁止することが世界の安全保障に資する
ことは疑いの余地がありません。日本政府は率先して条約交渉に参
加し、その中に核保有国を関与させ、諸問題は交渉の中で解決を探
るべきです。不賛同や不参加は、被爆国としての日本の道義的な立
場を著しく傷つけます。
 
決議案L.41の投票は、日本時間10月28日午前にも行われると言
われています。日本政府として後世に恥じない決断をするよう要請
します。

2016年10月27日

議 員 有 志
近藤 昭一(衆議院 民進党)
白  眞勲(参議院 民進党)
仁比 聡平(参議院 共産党)
井上 哲士(参議院 共産党)
山本 太郎(参議院 自由党)
福島みずほ(参議院 社民党)
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厚労省が提出した都道府県別優生手術件数

厚生労働省が、旧優生保護法4条と12条に基づく優生手術の件数について、昭和24年から平成8年までのデータを都道府県別に出しました。PDFをご覧ください。同意なく不妊手術が行われていたことは大問題です。

厚労省が提出した都道府県別優生手術件数(PDFファイル)
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