福島みずほのどきどき日記

4/23(木)参厚労委でGPIF質問

 4月23日(木)の参議院厚生労働委員会でGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)について質問しました。「独立行政法人に係る改革を推進するための厚生労働省関係法律の整備等に関する法律案」の質疑でした。法案には反対し、反対討論も行いました。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず、二〇一四年六月、日本再興戦略二〇一四で、GPIFについて、基本ポートフォリオの適切な見直しが書き込まれました。私もそのときのことをよく覚えておりますが、当時、自民党政調会長代理としてまとめに当たった塩崎さんは、どういう意味でこの日本再興戦略の中に基本ポートフォリオの適切な見直しを書き込まれたんでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) おととしの再興戦略でしたね。このときの我々の提案あるいは政府の提案は、GPIFのことだけを言っているわけではなくて、押しなべて公的・準公的資金の政府によるあるいは政府、準政府による運用、そしてまたリスク管理体制が十分ではないんじゃないだろうかという問題意識であったというふうに記憶をしております。それは、もちろんGPIFが一つであり、共済もそうでありますし、その他、国立大学の余裕資金の運用の問題についても同様に指摘をしているというふうに思いますが、そういうところでの運用管理、それからリスク管理の高度化を図るべしということを提案をしたというふうに記憶をしております。
 それを受けて再興戦略ができ、そして再興戦略の中で有識者会議をつくるということが提案をされて、実際その報告書が二十五年の十一月に出ておりますけれども、その有識者会議の名称も公的・準公的資金の運用・リスク管理等の高度化等に関する有識者会議ということでございました。

○福島みずほ君 年金の財政をどうするかという観点からこういうことが提案されているなら分かるんですが、最大の違和感は、日本再興戦略の中にポートフォリオの見直しが入っているからなんです。結局、これおかしいんじゃないですか。どうですか。

○国務大臣(塩崎恭久君) これは、政府が保有をする資産、資金というのは当然これは国民のものでございますから、それを高度化をして、しっかり運用とリスク管理をしてくれと、こういうことでございました。

○福島みずほ君 年金財政をどう安定させるか、どうやって保障するかというのは分かるんです。しかし、戦略として再興戦略の中に位置付けられたら、投機だったり手段だったりするじゃないですか。それは間違っているよということなんですよね。そういう観点から年金の貴重な積立金を使ってはならない。そもそもこのボタンの最大の掛け違いは、日本再興戦略の中に位置付けて、この金を株に使ってやれという、これは間違っていますよ。
 塩崎大臣が厚生労働大臣に就任をされました去年の九月二日、ポートフォリオの見直しをばんと記者会見で冒頭おっしゃって、株が二百円ほど近く上がりました。厚生労働の点で見識を発表すべきであって、ポートフォリオの見直しで株価が上がった、これってどう思われますか。

○福島みずほ君 年金財政をどうやって国民の皆さんの年金を守るかという発想の下に提案されているんだったらいいんです。しかし、全体の国家戦略の中でどうやってやるかという、日本再興戦略、例えば労働法制の規制緩和やいろんなものがオンパレードしてある中にポートフォリオの見直しがあって、それをやるというのが間違いであるというふうに思っております。そもそもこんなやり方でやっていいのかと。
 それで、次に、塩崎大臣がかねてより主張されていらしたガバナンスの強化は、今回の法案でどう位置付けられているんでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) これは、もう今朝ほどから何度か申し上げておるところでございますけれども、GPIFは、独立行政法人改革等に関する基本的な方針において、本年四月から中期目標管理型の独立行政法人に位置付けられて、今回の法改正では、閣議決定がございましたが、これに基づいて、新しい中期目標期間の開始とともに、独立行政法人のままでも迅速かつ着実に実施すべき措置を講ずるものとして、理事を追加、そして本拠地を東京にするということを明記したということであります。
 他方で、法人形態変更も含めたGPIFのガバナンス体制強化については、日本再興戦略改訂二〇一四を踏まえて、社会保障審議会年金部会において法改正の必要性も含めて御議論をいただいておりまして、そこでの議論の内容を踏まえて検討してまいることになるわけでございまして、今回の法改正においては、先ほど申し上げたとおりのことでございまして、ガバナンス体制の強化については不断の取組というのが必要であって、できることからしっかりと取り組んでいくというのが絶えず必要とされる姿勢ではないかというふうに思います。

○福島みずほ君 今、この法案出していて、ガバナンスの強化だといいながら、別のところのもうガバナンスの強化について議論している。
 大臣は、今回の法案では、大臣の見解ではガバナンスの強化は不十分だと思っていらっしゃるんでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 不断の見直しが必要だということはいつも考えておりますが、去年の十月のポートフォリオの見直しのときには、GPIF自身もでき得る限りのガバナンスの強化策を既に発表していて、一つは内部統制の強化、もう一つはリスク管理体制の強化。それぞれ今まで一度もやったことなかったことをたくさんお決めになって、それを実行に今順々に移していて、例えばガバナンス会議を設置する、投資原則、行動規範を作って、もうこれも実際にできております、コンプライアンス・オフィサーを新設をする、あるいはリスク管理体制としても、マクロ経済分析をもっと強化する中で、経済情勢がどういう変化があっても耐えられるだけの運用をしっかりやるために人をそろえるとか、あるいはノウハウも高める、運用資産と年金給付の一体的な分析、専門人材を増やすと、これも当然のことで、これも全て年金の確実な支払につながるようにするということでガバナンスを強化をしているわけであります。
   〔委員長退席、理事福岡資麿君着席〕
 したがって、私は、できるところからどんどんやっていくべきであって、そのためには議論が必要で、議論は今、年金部会でも行われているということでございます。

○福島みずほ君 普通、政府が出すときはこれで十分でございますと言うのに、そうでなくて、また議論をしているというのは非常に変だというふうに思いますが、運用に失敗して損失が生じた場合、その責任は誰がどのような形で取るんでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 年金積立金の運用というのは長期的な視点から評価するものであって、その責任は年金制度を所管している厚生労働省が負うことになり、その長である大臣が最終的には負うということでございまして、また、公的年金制度については、将来の保険料水準を固定した上で、おおむね百年程度の財政均衡期間を通じての年金財政の均衡が保てるように年金額の水準を将来に向けて調整していく仕組みとなっておりますけれども、この仕組みにおいて、一般論としては、人口構造、就業構造等の長期間の動向と同様に、年金積立金の運用実績が将来の年金額の水準に影響を与えることはあり得るわけであって、この場合における運用実績は長期間の動向によって判断されるものであります。今でも大体年間の年金支給額の十数%はこのGPIFから出てきているものだというふうに私は理解をしております。
 年金額というのは、物価又は賃金の変動に応じて改定される仕組みとなっておりますから、単年度の運用実績を理由として年金額が改定するものでもないわけでありますから、しっかりとしたこの運用をやるということがしっかりとした年金の約束どおりの支払につながると、こういうことだと思います。

○福島みずほ君 損失への対応は、五年ごとに行う財政検証で判断するということでよろしいですね。

○政府参考人(香取照幸君) 今大臣が御答弁申し上げたとおりでございまして、年金の長期的な財政に影響を与えるのは、もちろん運用もございますが、その時々の経済情勢でありますとか、あるいは被保険者の数、人口等々、様々な経済変動がございます。
   〔理事福岡資麿君退席、委員長着席〕
 そういうこともありまして、五年に一度、経済前提あるいは人口等、あるいはその間の運用実績等々も踏まえた見直しを行うということでございますので、その意味では、元々運用は将来の給付を確保するために運用を行っているわけでございますので、そういったもろもろの経済諸情勢の変化あるいは年金制度を支える様々な制度の変化を、全体を五年ごとにそれを反映させて見直しを行うと、基本的にはそういう法律上の構成になってございます。

○福島みずほ君 五年ごとに財政検証で判断するということですが、厚生労働大臣、これ損失が生じた場合、厚生労働大臣としてどう責任取れるんですか。

○国務大臣(塩崎恭久君) そもそも年金の運用というのは長期で行うものであって、その長期間の間に安全かつ効率的に運用していくというのが厚生労働大臣にも課せられた使命であるわけでありまして、そのような基本姿勢を貫いていくことが大事であって、最終的には年金の支払を約束どおりしていくということが私の責務であって、責任はそこにあるというふうに考えるわけであります。したがって、安全かつ効率的に運用をされることがなされていることを絶えず確認をしていくというのが私の責任だと思います。

○福島みずほ君 五年後に塩崎大臣が厚生労働大臣で、この損失に責任を取るとなるかもしれませんが、責任取れないでしょう。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今申し上げているように、安全かつ効率的にやっていくということを旨として日々これを実行していくということであって、それは、責任はそこにあるわけでありますので、そうなるためにどういうことをやるのが必要なのかということを絶えず考えてやっているところでございます。

○福島みずほ君 百三十兆円の年金や、それから今度は国家公務員共済、三つの共済などが全部入るわけですが、例えばこれが八十兆円になって年金が本当に目減りするというような事態が起きて、実は責任取れないんですよ。だから私たちは反対をしていると。
 ガバナンスとポートフォリオの関係について、理事長とCIOの意見が異なった場合、どうなるんでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 独立行政法人というのは、いわゆる独任制と呼ばれていて、これはその法人の長が法人を代表してその業務を総理するということに法律上もなっておりますので、これは最終的には理事長が責任を、最終決断をするというのが独立行政法人の基本でございます。

○福島みずほ君 民間企業でないのにCIOというのも変だなとは思いますが、CIOの水野弘道さんに対する大臣の評価はいかがでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) まず第一に、これは厚生労働大臣が任命しているわけではなくて、理事長たる三谷理事長が任命をされたということでございます。
 彼は、水野さんは、政府の中にあっても幾つか仕事をされてきている方でもございます。また、民間の資産運用の任にも当たったことがある方だというふうに聞いております。

○福島みずほ君 評価はいかがでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) そういう経歴を積んでこられた力量のある方だというふうに聞いております。

○福島みずほ君 独法改革が効率化、スリム化を基本に行われている中で、GPIFのみが理事長の年俸が六四%引き上げられ、千八百九十四万円から三千百万円になります。また、これCIOもほぼ同じ金額、三千万円と聞いておりますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) このGPIFの役職員の給与につきましては、平成二十五年十二月に閣議決定をされた、まあ閣議決定というのは今回の法律改正のもとになる閣議決定でございますけれども、独立行政法人改革等に関する基本的な方針、ここにおいて、高度で専門的な人材確保ができるよう、給与水準の弾力化を検討することとされておりまして、本法人の給与体系の改定が求められていたわけであります。
 このため、GPIFにおいて第三者的な観点から市場の報酬水準というのを勘案して改正を行うよう、専門のコンサルティング会社を活用いたしまして、その提言に即して平成二十六年十二月、昨年の十二月に給与体系を見直したというふうに承知をしております。
 具体的には、金融機関の報酬水準についての客観的なデータなどを踏まえた上で設定されたものだと理解をしておりまして、なお、改定された役員給与規程につきましては、独立行政法人通則法の規定に基づいて、厚生労働省独立行政法人評価委員会、ここで御審議をいただいて、平成二十七年一月十三日に評価委員会として意見はないとの回答をいただいているところでございます。

○福島みずほ君 三千百万円、要するに六四%上がり、CIOもほぼ同じ金額ということでよろしいですね。

○国務大臣(塩崎恭久君) 理事長は三千百万円、それから理事兼CIOは三千万円となっております。

○福島みずほ君 一連の独法改革において、理事長の年俸が六四%上がるという例はありません。極めて異例であって、GPIFが公的使命、遂行から外れ、マネーゲームへ参入するという危険性を象徴しているのではないでしょうか。
 それで、二〇一四年七月に基本指針が発表されてから今年三月にモデルポートフォリオが出るまで八か月掛かっております。その結果、GPIFのポートフォリオ変更が先行し、三共済、国家公務員共済、地方公務員共済、私学共済のポートフォリオがGPIFのポートフォリオを追従する形になったのではないですか。

○政府参考人(香取照幸君) GPIFの基本ポートフォリオの見直しに関しましては、これも今朝ほどから大臣からも御答弁申し上げていますが、現在のデフレからの脱却、適度なインフレ環境への移行といった経済状況の変化を踏まえて、厚生労働省としては昨年六月に、御案内のように、年金の財政検証を行いました。その財政検証の結果、長期的な年金財政を確保するための運用の在り方ということでポートフォリオの見直しということを決めたわけでございますが、その意味で申し上げますと、基本的には、今度の中期目標の期間がこの四月に始まるわけでございますけれども、そういった経済状況の変化を踏まえて機動的に対応するということで、その始期の前に前倒しをして行ったということでございます。
 他方、モデルポートフォリオでございますが、これは被用者年金の一元化が行われまして、それに伴いまして、年金の積立金、それぞれ各共済がお持ちになっている積立金の運用は基本的には同じ考え方、同じルールで考えましょうということで、そのためのモデルポートフォリオを策定するという作業をいたしました。
 この一元化法の施行は本年十月一日でございますので、それに対して十月一日からの施行に間に合うように準備を行って進めるということで、管理運用主体が、私どもがお示しをした積立金の基本指針に基づいて議論をしてそのモデルポートフォリオを決めたと。これが本年の三月二十日ということで、その意味では十月一日を頭に置いて三月に策定をしたと、そういう時系列関係でございます。

○福島みずほ君 この厚生年金のポートフォリオの変更に伴って、債券、国債などを売り、そして株を買うということをやったわけですが、その際、日銀の緩和で日銀がその国債を買うということがありました。これは、日銀は今も株も買っているし国債も買っているわけですが、これって偶然なんですか、それとも出来レースとして行われたんですか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 当然のことながら偶然でございます。

○福島みずほ君 すばらしい偶然というか、こういうのあるんでしょうか。ポートフォリオを変更するに当たって、結局、日銀がたくさん国債を買ったわけですね。でも、日銀もたくさん持っている、こんなことでいいんだろうかというふうに思います。
 東京証券取引所から発表されている統計により投資主体別の株式の売買状況を見ると、個人は二〇一三年以降売り越し、売却額が購入額よりも多い傾向が続いております。また、外国人は二〇一三年には十五兆千百九十六億円の買い越しであったものの、二〇一四年になると買い越し額を八千五百二十六億円へと縮小させ、二〇一五年一月には八千九百三十二億円の売り越しを記録しております。
 じゃ、誰が買っているのか。個人が売り越し、外国人による購入の勢いも弱まっています。株式市場における買手としての存在感を高めているのが信託銀行です。二〇一四年以降に鮮明化している信託銀行の売り越し基調に各種の公的資金に基づく株式の購入が少なからぬ影響を及ぼしていると。結局、GPIFによる株式購入は、これは信託銀行の売買動向に反映をされております。GPIFは株式の売買を自ら行うのではなく、信託銀行の口座を通じて売買の注文を出している。つまり、個人が買っているわけでもない、外国人だって弱くなっている、誰が買っているのか。まさにここなんですよね。
 五頭の鯨と言われますが、これの厚生年金、それから三つの共済、それからあと、かんぽとゆうちょが出てくると。結局、全然アメリカの株とも連動しないし、いろんなものとも連動しない、エコノミストからいえば一切説明ができない株の動向である。これは、結局、日銀やいろんなものと、本当にこれ、一つの何か劇をやっているというか、一つの買い支えをやって官製相場をつくっているんじゃないか。
 この官製相場については、いずれ底が割れるがどうなるのかという質問に、官房長官は、まあそうだと記者会見で言っているわけで、こういう官製相場をやっている限り、いずれ底が必ず割れる。だって、もう買手が決まっているわけで、個人投資家も外国人も出てこなければ、いずれ底が割れる。誰が、そうしたら、こんな年金つぎ込んで失敗して、どうなるのか。国民の年金、守るべきじゃないですか。大臣、いかがですか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほども官製相場というお言葉が出ましたが、株価というのは何で決まるのかということを考えてみると、どこの国も年金資産で決まるなんという国はないわけで、経済学の授業でもそういうことは教えてくれないわけであって、それはGPIFといえども、先ほど来お話が出ているように、国内債券、国内株式、外国債券、外国株式、この四つを市場動向も見ながら、そしてまた年金の財政を見ながら運用をして専門家がやっているわけでありまして、何か株価を引き上げるためとかそんなことではなくて、もう専らこれは年金を受け取る被保険者のために考えて運用をお願いをしている。これは寄託をしているわけですから、厚生労働大臣が、ということでやってもらっているので、それは、GPIFがどういう投資をしたりしているのかは我々はつぶさには日々追っかけているわけではございませんで、大きな枠をこうやって基本ポートフォリオとして認可をしているという中で、あとは、その法律にのっとってやってもらうという、コンプライアンス意識をしっかり持ってやってもらっているということでありますので。
 そもそも、それよりも、株価を上げたいともし政権が思うならば、やっぱりそこの経済をどう強くするかということが一番大事なことであって、これは、為替相場を円安にしよう、円高にしようといって介入をしても、とてもじゃないけども市場には勝てないということはもう明らかですから、それは株価でも同じことであって、そんなことで株価が上行ったり下行ったりするような浅い国ではないということを日本の経済についても自信を持っていた方が私はいいと思いますし、その根っこの企業がどういうふうに、産業をどう強くするかというところをやっているのがアベノミクスだということを御理解を賜ると有り難いと思います。

○福島みずほ君 日銀は、今年に入ってから上場投資信託を五千億円近く購入。株価が下がる局面で買うことが多く、下落を和らげることで投資家に安心感を与えているというふうに言われています。
 大臣は今、浅い国ではないと言ったけれども、浅い国になっていっているんじゃないですか。大臣おっしゃったとおり、実質経済強くすることが必要ですよね。実質経済強くするのは、経済産業省もそうですが、厚生労働大臣としては、雇用を守り厚生を守るというのが筋じゃないですか。結局これ、見せかけの、見せかけというか、株価の値上げをするためにポートフォリオを変更し、もう本当に株をどんどん買って……

○委員長(丸川珠代君) 福島委員、恐縮です。

○福島みずほ君 終わります、はい。
 株価を上げることで、国民の年金をつぎ込むことには大反対です。
 こんなやり方はやめて、手堅く厚生労働省はやってくれということを申し上げ、質問を終わります。

○福島みずほ君 福島みずほです。
 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、独立行政法人に係る改革を推進するための厚生労働省関係法律の整備等に関する法律案について、反対の立場から討論をいたします。
 本法案に反対する第一の理由は、年金積立金管理運用独立行政法人、GPIFに関して大きな問題があるからです。
 昨秋、安倍政権の成長戦略に基づき、GPIFは厚生年金と国民年金分の株式運用基準を大幅に変更しました。新基準で国内外の株式比率を倍増し、全体で五割に引上げを行う一方、比較的安全とされ、それまで六割を占めていた国内債券を三五%まで下げました。十分な説明が国民になされないまま、国民に対して年金受給額削減、保険料の引上げという大きなリスクを背負わされたことは大きな問題です。
 塩崎厚生労働大臣は、大臣就任前から、運用基準の見直しとともにリスクをコントロールできる組織改革が必要だとおっしゃってきましたが、本法案の内容はリスクを回避するための組織改革とは言えません。新たに運用の専門理事を配置することは、逆に株式運用を進めるための体制を整えることにほかならないのです。巨額の年金積立金を株式市場に投じ、安定運用の原則を踏み外すことは断じて容認できません。
 第二の理由は、労働安全衛生総合研究所と労働者健康福祉機構の両法人を統合し、新法人とすることです。
 労働者健康福祉機構の職員数は一万五千人に対し、労働安全衛生総合研究所は百人程度にすぎません。両法人の統合を機に合理化が迫られ、労働安全衛生総合研究所が行っている事業場における災害の予防、労働者の健康の保持増進、職業性疾病の原因、診断、予防などに関する総合的な調査研究の予算や人員の確保が難しくなれば、労働者の健康、安全を守るという役割が後退しかねません。
 長時間過密労働による労働災害、そして心身の健康障害、過労死、過労自殺が増加している現実を見れば、両法人の機能を一層強化し、連携を図るべきであって、安易な統合を行うことは避けるべきです。
 以上、私の反対討論を終わります。

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4/28に表現の自由を侵害するな!リレートーク

「表現の自由を侵害するな!リレートーク」

日 時: 4月28日(火)15時~16時半
場 所: 参議院議員会館 講堂
発言者(予定):
鎌田慧さん(ルポライター)
佐高信さん(評論家)
青木理さん(ジャーナリスト)
篠田博之さん(月刊「創」編集長)
新崎盛吾さん(新聞労連委員長)
岩崎貞明さん(民放労連書記次長)
樋口聡さん(出版労連中央執行委員)ほか 
【参加無料】

安倍政権による表現の自由に対する侵害、メディアへの圧力がエスカレートしています。
参議院予算委員会において安保法制を批判した「戦争法案」などの発言に対して議事録での修正を求めたり、戦後何度も使われている表現である「鉄面皮」という発言を問題にしたり、まさに「言葉狩り」そのものです。
安倍政権は同時に、政権批判を行うテレビ局に対して放送法をちらつかせながら脅しをかけるなど、報道機関にも圧力を加えようとしています。
秘密保護法施行、集団的自衛権行使容認と、戦争への道をまっしぐらに進む安倍総理は、国会内外やジャーナリズムの現場からの批判を何とか抑え込もうと躍起です。まさに、日本の民主主義と表現の自由、報道の自由が脅かされようとしています。
こうした一連の動きに対してはっきりとノーの意思を示すため、たくさんの皆さんとともにリレートークを開催したいと思います。
表現の自由をまもりたい人、戦争へと向かうこの空気を吹き飛ばしたい人、みんなで集まって声を上げましょう!
主催:表現の自由を侵害するな!実行委員会
お問い合わせ・連絡先:福島みずほ事務所(電話03-6550-1111)

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4月22日地方消費者特で、トランス脂肪酸・ネオニコチノイドを質問

4月22日(水)
地方・消費者問題に関する特別委員会で       
トランス脂肪酸とネオニコチノイド農薬について質問しました。
ぜひ、読んでください。       
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参議院 地方・消費者問題に関する特別委員会 議事録
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 先日もトランス脂肪酸について少しお聞きをしましたが、今日、まずトランス脂肪酸からお聞きをいたします。
 二〇一三年四月に、日本動脈硬化学会、日本高血圧学会を始め七つの学会が、工業製品としてのトランス脂肪酸は表示のみでなく販売規制を設けることを内閣総理大臣及び当時の消費者庁長官に要望しております。この要望に対する見解はいかがでしょうか。
○政府参考人(岡田憲和君) お答えいたします。
 本年四月から施行されました食品表示基準の作成に当たりましては、御指摘の要望を始め様々な御意見も踏まえた検討を行ったところでございます。
 トランス脂肪酸に関します表示につきましては、食品表示の国際基準を策定しているコーデックス委員会におきまして、トランス脂肪酸の摂取量の水準が公衆衛生上の懸念となっている国は、栄養表示においてトランス脂肪酸の表示を考慮する必要があるというふうにされているところでございます。
 我が国におきましては、中立的な観点から専門家がリスク評価を行います食品安全委員会が食品に含まれるトランス脂肪酸について評価をしているところでございまして、これによりますと、日本人の大多数のトランス脂肪酸の摂取量は世界保健機関、WHOの目標である摂取エネルギー比の一%未満を下回っており、通常の食生活では健康への影響は小さいというふうにされているため、消費者庁といたしましては、公衆衛生上の懸念となっているとまでは言い難いというふうに考えたわけでございます。
 以上のことから、現時点ではトランス脂肪酸の表示を義務とする状況にはないというふうに考えている次第でございます。
○福島みずほ君 いや、平均的な摂取量ではなく、若い人や女性など、トランス脂肪酸の影響は大きいと思うんですね。
 三月二十日、消費者委員会食品ワーキンググループでは、帝京大学臨床研究センターの寺本さんを招き、トランス脂肪酸についてヒアリングを行いました。その受け止めはどういうものでしょうか。
○政府参考人(黒木理恵君) お答え申し上げます。
 消費者委員会では、御指摘の食品ワーキンググループにおいてトランス脂肪酸に関する検討を進めております。御指摘の寺本先生のヒアリングは三回目に行われたものでございます。
 お話の内容でございますけれども、一点目として、動脈硬化の要因としてトランス脂肪酸がリスクの一つであるという点、それから、二つ目に、動脈硬化が完成するには何十年も掛かるということがあるので子供の頃から気を付けていく必要があり、予防医学の視点が重要であるという点、三点目として、その予防医学には社会システムの完備というものが必要であり、そのシステムの一環として、トランス脂肪酸を飽和脂肪酸、コレステロールと併せて表示することを御提言ということがございました。
 お話のポイントといたしましては、トランス脂肪酸の含有量が多いものは取らないという消費者への意識付けが重要ということであったものと認識してございます。
 委員会としましては、これまでのその他のヒアリング結果も踏まえまして、報告書の取りまとめ作業を進めているところでございます。
○福島みずほ君 そのとおり、消費者委員会の中で、トランス脂肪酸、表示すべきであると、表示をしなければ消費者は選択ができないということになりますので、これは消費者庁の見解をはっきり示してほしい。トランス脂肪酸に向かって一歩踏み出してほしい。消費者担当大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(山口俊一君) 先ほど来御答弁を申し上げておりますように、これは、WHOの目標である一%未満、これを下回っておるというふうなことで、いわゆる表示の義務付けは必要ないのではないかというふうなことでありますが、これも安全委員会の方でまた様々な検討をしております。そこら辺での議論を踏まえてさらに私どもとしても判断をしていきたいと思います。
○福島みずほ君 日本人の中でも様々な食生活があり、外国の人と同じような食生活をしている人もいると思うんですね。
 トランス脂肪酸は問題があり表示が義務化されている国もあり、日本から食品を輸出している事業者は、企業の規模の大きさとは関係なくトランス脂肪酸の表示を実際しております。他国の消費者には表示できても日本の消費者には表示できないというのはおかしいのではないですか。
○政府参考人(岡田憲和君) お答えいたします。
 各国の栄養成分表示の表示事項につきましては、それぞれの国の食習慣あるいは栄養摂取の状況、生活習慣病の状況などを踏まえて設定されるものと理解してございます。
 このため、各国間におきまして栄養成分表示の事項が異なることはあり得るものと考えておりますし、現にあるという状態でございます。
○福島みずほ君 ちょっと私の問いにうまく答えていただいていないと思うんですが、外国に輸出する場合は表示しているわけですよね。だとしたら、日本の中で表示したっていいじゃないか。いかがですか。
○政府参考人(岡田憲和君) 食品の表示でございますので、各国の制度の中で義務が掛かってくるということでございます。日本の場合は輸入されるものにつきましては日本の食品表示制度が適用されると、こういうことかと思っております。
○福島みずほ君 トランス脂肪酸を取っていると、長年の間にやっぱり心筋梗塞とか起きやすい。要するに、医療の学会等が示唆して、言っているわけですよね。外国に輸出する場合はそれを表示する、日本の国内では表示しない。やっぱりおかしいと思うんですよ。それを望むか望まないかは別として、消費者の安全の権利、消費者の選択の権利を保障するために表示の義務化ということが言われていて、表示の義務化が当然だと思います。これによって選択できるわけですし、あっ、トランス脂肪酸って何なんだろう、飽和酸脂肪酸って何なんだろう、コレステロールって何だろうと、人の意識も高まるかもしれません。
 大臣、これは、日本の中で表示の義務化、是非踏み切っていただきたい。外国の輸出品には書いてあるわけですから。いかがでしょうか。
○国務大臣(山口俊一君) 基本的には先ほどお答えをさせていただいたとおりでありますが、これは摂取量の水準が、これはコーデック委員会のガイドラインですが、公衆衛生上の懸念となっている国では表示を検討すべきというふうなことで、さきにも申し上げましたように、我が国では取り立てて懸念とはなっておらないという判断をしておりますが、ただ、先般も、実はある会合の席上で、麻生大臣がちょうどワシントンから帰られて、ともかくアメリカの人は、いわゆるハンバーガーにしてもあるいはフライドチキンにしてももう食べる量が違うと、日本も気を付けないとそろそろ食生活も変わってきておるのでみたいな話題もございました。
 そういったこと等も踏まえて、さっき申し上げましたように、安全委員会の方でいろいろこれから議論もしていただくわけでありますので、そこら辺を見ながら判断をさせていただきたいと思います。
○福島みずほ君 子供たちは、ポテトチップやハンバーガーやそういうもので食べる世代も出ていて、やっぱり外国にとって表示しているのであれば日本においても表示をすべきである。これは、消費者庁がまさに企業の立場に立つのではなくて消費者の立場に立つべきであると。これは、安全か安全でないかというのとはまたちょっと違って、表示の問題ですから、これは消費者庁、頑張ってやってくださいよ。消費者庁をつくった意味は、消費者の立場に立ってやるんだという役所が必要なんだというところですので、是非トランス脂肪酸の表示についてよろしくお願いします。
 消費者の安心、安全のスタンスこそ重要であると、早くこれが表示されることを本当に心から望んでおります。
 ネオニコチノイド農薬についてお聞きをいたします。
 これについては、例えば米環境保護局、EPAは、四月二日、蜜蜂の大量死が疑われるネオニコチノイド系農薬の使用を原則禁止ということになりました。この問題で原則禁止というふうになったと。このことを例えばどう受け止めていらっしゃるんでしょうか。
 私も二〇一三年度からずっと質問してきましたが、クロチアニジンの残留基準引上げに関して、千六百件余りのパブリックコメントが提出されたにもかかわらず、再審議の後に残留基準案が下がるどころか新たに引き上げられました。外国では、ニコチンというか、蜜蜂の脳を刺激、おかしくなって帰巣本能が奪われるとあって、そういうものを使った農薬が流布することで本当にいいのか、蜜蜂がいなくなると授粉ができなくて環境系にも圧迫を加えるということで、非常に大問題になっているわけです。にもかかわらず、日本は新たに引き上げられたと。消費者の安心、安全をどう考えていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(山口俊一君) この食品安全に関する施策というのは、消費者の安全確保が最も重要であるというふうな基本認識の下に講じなくてはならないと考えております。
 御指摘のクロチアニジン、これを始めとする食品中の残留農薬、これによって消費者の安全が損なわれないように基準値が設定をされる必要があろうと考えております。
 この食品安全委員会による科学的知見に基づいて、食品健康影響評価、これを踏まえまして関係省庁において検討が行われた、その結果、今回の残留基準の改定案が策定をされたものというふうに認識をしておるところでございます。
○福島みずほ君 一般的に農薬の使用量が日本は極めて高いというのもあるわけですが、私はやっぱりネオニコチノイド農薬が神経系を侵してしまう農薬であると。水から農薬を吸い上げて、そしてその葉っぱやいろんなものを食べたものが脳を、神経系がやられて、ニコチンですからやられて亡くなってしまうと。蜜蜂も本当にこれで害を得ると。そういう例えば食べ物を食べて本当にじゃ人間も大丈夫かという根本的な批判が出ているわけです。
 今年四月にEUの欧州アカデミー科学諮問会議が、生態系サービス、農業、ネオニコチノイドという報告書を出しました。ネオニコチノイド農薬が天敵などとして害虫の発生を抑えてくれる生態系システムを壊すために害虫問題を悪化させているというのもあります。国際自然連合に助言する科学者グループも、浸透性農薬、吸っていくわけですから、タスクフォースが、ネオニコチノイド系農薬などの浸透性農薬の影響について世界的な総合評価書を発表しております。たくさん出ているわけですね。
 環境省と農水省は、具体的にどういうことをこれで検査、あるいは取り組んでいらっしゃるのか、教えてください。
○政府参考人(川島俊郎君) 先生御指摘の報告書がこの四月に公表されていることは承知をしております。
 農林水産省といたしましては、ネオニコチノイド系農薬を含む農薬の蜜蜂への影響を把握するために、平成二十五年度から平成二十七年度までの三年間で農薬によります蜜蜂の被害事例に関する調査を実施しております。
 平成二十五年度に報告のあった事例を取りまとめた結果でございますけれども、蜜蜂被害は水稲の開花期に多く、水稲のカメムシ防除に使用した殺虫剤を直接浴びたことが原因の可能性があること、農家と養蜂家との情報共有が不十分であったり、被害を回避するための対策が取られていないことなどが明らかになっております。こうしたことを踏まえまして、平成二十六年六月に、当面の対策としまして、蜜蜂が殺虫剤を浴びないように、農家と養蜂家が都道府県、関係団体等を経由して情報を共有すること、周辺を水田に囲まれた場所にはできるだけ巣箱の設置を避けるなどの対策を講じることを指導しておるところでございます。
 現在、平成二十六年度の被害事例の調査結果を取りまとめているところでございまして、その結果を参考に今後の対策を検討してまいりたいと考えてございます。
○政府参考人(早水輝好君) 環境省からお答えいたします。
 御指摘のように、IUCNやEUからネオニコチノイド系農薬による生態系への影響についての指摘がなされていることは承知しております。このため、環境省としましては、我が国におけるネオニコチノイド系農薬の生態系への影響についての実態を把握する必要があると考えております。
 このため、平成二十六年度から、ネオニコチノイド系農薬等が日本における生態系の重要な指標であるトンボの生息状況にどのような影響を及ぼしているか把握するための調査を実施しておりますし、また、同じく二十六年度から、競争的資金である環境研究総合推進費によりこの農薬による陸域昆虫等に対する影響評価研究が実施されているところでございます。これらの調査の結果、生態系に深刻な影響を及ぼしていることが懸念される場合には、農水省とも連携いたしまして必要な対策を検討してまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 環境省は承知しているとおっしゃいました。でも、環境省、これ水生生物のトンボの生息調査をやっていて、全国九か所しかやっていないんですよね。
 だから、今まで農薬って、やっぱり厚生労働省、農水省に任せるのではなく、環境省もしっかりもっと調査をする。いかがでしょうか。
○政府参考人(早水輝好君) 環境省は、特に生態系の関係について農薬についての確認をしていく、必要だ、非常に重要な役割だと思っておりますので、この農薬についてもしっかり調査をしてまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 農水省、先ほどおっしゃいましたように、二十五年六月に中間取りまとめをやっております。でも、これ不十分だと思うんですね。蜜蜂の巣箱がまくところにないようにといったところで、蜜蜂はあらゆるところに行くわけですし、虫も飛ぶ。ネオニコチノイド農薬の問題点はこれほど世界で指摘され、もう使用禁止、実質上使用禁止までなっているのに、なぜ日本ではむしろ基準を上げ、たくさん使うのか、理解ができません。消費者庁、ネオニコチノイド農薬と、それから実はトランス脂肪酸、私が消費者担当大臣のときから実は取り組んでいて、まだ解決できていないんですね。
 消費者庁は、やはり業者の立場ではなく消費者の立場、安全の立場から果敢に動いて存在感を示してほしい、どうでしょうか。
○国務大臣(山口俊一君) 確かに資料を拝見しますと、福島先生、大臣当時、有識者のヒアリングをするように指示をしたりいろいろやっておられたということも承知をいたしておりますが、先ほど申し上げましたように、食品中の残留農薬により消費者の安全が損なわれないようにということで我々しっかりやっていきたいと思いますが、先ほど農水省、環境省等の答弁も聞きながら、やはりいわゆる生態系に与える影響等も踏まえた検討がなされるのであれば、そういう中で我々もしっかり関与していきたいと思います。
○委員長(西田昌司君) 福島みずほ君、時間となっております。
○福島みずほ君 はい。
 環境省、もっと予算取って、もっとしっかり調査をやって、環境の立場からこれをストップできるようにお願いします。消費者庁もよろしくお願いします。
 以上で終わります。

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4月21日参厚労委質問 看護師の労働条件

4月21日(火)の参議院厚生労働委員会で、看護師の労働条件について質問しました。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 今日は、看護師さんの労働条件についてお聞きをいたします。
 看護師不足について厚労省はどう考えていらっしゃいますか。

○政府参考人(二川一男君) 看護職員の状態でございますけれども、平成二十六年の有効求人倍率を見てみますと、看護師等の有効求人倍率は二・六三倍、職業全体で見ますと〇・九七倍ということでございまして、大変有効求人倍率が高くなっているところでございまして、人手不足化の一面を表しているのではないかと認識しているところでございます。

○福島みずほ君 これから看護師さん不足が広がると思いますが、長期的見通しではどう考えていらっしゃいますか。

○政府参考人(二川一男君) 看護職員の需給見通しでございますけれども、平成二十五年時点、約百六十万人と見込んだところでございますけれども、実際の就業者数の実績は百五十七万人となってございます。
 また、将来的には、二〇二五年には約三万人から約十三万人の不足が生じるのではないかといった需給見通しがございます。

○福島みずほ君 今も足りていないし、それから将来もっと足りなくなると。
 それで、この間たまたま新潟の県立病院で労働組合の皆さんたちと意見交換、いろんなデータもらったり、あるいは日赤労組の皆さんと話をしたり、あるいは若くて看護師さんやっている皆さんと意見交換を持つ機会があったり、様々な皆さんから自由記述や様々な形で労働条件についての話が来ています。
 過酷な勤務のため、年間離職者が十万人から十二万人以上、過労死レベル二万人以上の勤務状況、こういう労働条件を厚労省はどう改善していくのか、人手不足解消に向けてどうしていくのか、厚労省の講ずる政策についてお聞かせください。

○国務大臣(塩崎恭久君) これまでも看護職員の確保に向けては、ナースセンターによる就職のあっせんとか、あるいは病院内の保育所の運営をしっかり支援をするというような取組を進めてまいりましたけれども、昨年の六月から医療・介護総合確保推進法に基づいて、看護職員が離職をした際に連絡先などを届け出る制度を創設をするということ、それから、ナースセンターによる復職支援の強化というのを今年の十月の一日から実施をいたします。
 それから、各医療機関が医療従事者の勤務環境改善のための計画を作成をして、PDCAサイクルを活用した取組をしっかり進めていくというのもこの十月からスタートをさせていただきます。
 地域医療介護総合確保基金というのを活用いたしまして、各都道府県の実情に応じた人材確保の取組については昨年度から既に進めているところでございまして、今後とも復職支援あるいは定着を促進をするなどによって必要な看護職員の確保に努めつつ、看護職員が働き続けやすいような環境づくりをしてまいりたいというふうに思います。

○福島みずほ君 看護師さんたちの厳しい労働環境の改善が必要ではないか。特に夜勤が大きな問題です。
 準夜勤と言われる十七時から一時までの勤務、深夜勤と言われる一時から九時の勤務を連続して行う変則二交代という十六時間にも及ぶ過酷な夜勤が、仮眠時間が取れたり取れなかったりで行われています。例えば、五時に夕方終わるとしても、その後また仕事が続く、なかなかやっぱり休めない、で、やっぱり夜勤が始まってしまう、ずっと働き続けるという、極端に言えば二十四時間勤務で働き続けることもあるという、こういう働き方をやっぱり改善する必要があるのではないか。
 例えば、一日を三つの時間に分けた八時間労働の三交代勤務にしても、日勤の後八時間インターバルで深夜勤務に入ることも、勤務表を付ける上で入れざるを得ないと。しかし、製造業などと違って、人員不足の中で日勤帯の患者の状況や学習会、研究会などで時間外労働が三時間にも及ぶことは頻繁にあり、通勤時間も含めたインターバルが五時間以下で次の例えば夜勤に入らなくちゃいけない、このような夜勤と労働条件の改善、これはどうしてもしなくちゃいけないと思いますが、厚生労働省、いかがでしょうか。

○政府参考人(二川一男君) 看護職員の労働条件の改善に向けましては、昨年成立いたしました法律によりまして、看護職員が離職した際に連絡先を届け出る制度を創設するといった形で潜在看護師を確保していくといった方法、それから、各医療機関におきまして医療従事者の勤務環境改善のための計画を策定していただくと、こういった法律が近く施行になるわけでございまして、そういった形で、医療機関におきまして、具体的な、先進的な事例とかそういったものを参考にしていただきながら具体的な取組の計画を定めていただくということにしているところでございます。

○福島みずほ君 男性看護師もいらっしゃるけれど、圧倒的に女性の職場です。若い人も多く、みんな資格を取って働こうとしているが、やはり家事と仕事と育児の両立は難しい、あるいは介護も出てきていると。このやっぱり働き方を変えなければならない。
 サービス残業の実態について、厚生労働省はどう把握をされているでしょうか。

○政府参考人(二川一男君) 看護職員の離職理由といたしましては、出産、育児のためとか結婚のためと、こういった理由もある一方で、やはり超過勤務が多いとか、休暇が取れない、取りづらいと、こういったことが理由として多くなっているわけでございまして、こういったことにつきまして十分承知をした上で、先ほど申しましたような、医療機関におきまして具体的な計画といったものを定めていただくことによりまして、勤務環境の改善と、こういったものを個別に進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。

○福島みずほ君 厚労省は、表面的な賃金構造基本統計調査とかそういうものではなく、サービス残業が本当に医療の現場で、看護師さんでどのように行われているか実態調査をやっていただく、それはいかがでしょうか。

○政府参考人(二川一男君) 看護師の労働条件、労働実態につきましては、先ほど来申しておりますとおり、各医療機関におきまして計画を定めていただくわけでございますけれども、そういった中におきまして、実態把握も各医療機関において行っていただく、それらを私ども、都道府県を通じまして実態につきましても十分把握してまいりたいというふうに考えているところでございます。

○福島みずほ君 でも、実態はサービス残業であり、本当に休めないんですよね。働き続けている、そんな声がたくさんいろんなアンケートから出ています。
 厚生労働省、やはり、厚生と労働があって、しかも女性の職場で、医療の現場で、まあ男性もいらっしゃいますが、是非実態調査をしてください。これは、サービス残業も多いし、このままだと本当に過労死も増えるし、離職率も増えると思うんですね、悪循環に入りますので。大臣、これは、女性たち、まあ男性もいますが、看護師さんたちの労働実態、とりわけサービス残業が横行している、病院側から上がってくるのは、そんな上がってこないかもしれませんが、サービス残業の実態などをきちっと調査をしていただきたい。いかがでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) これから医療の計画を作る中で、看護師の役割というのはますますもって重要になってくるわけでありまして、そんな中で、労働条件が過酷であるということは私どももよく地元でも聞いていることでもございますので、こういう計画を作る中でしっかりと現状を把握をしながら、今後の看護の在り方についても判断がちゃんとできるように、おっしゃるような、どういう状態になっているのかということは把握をしてまいりたいというふうに思います。

○福島みずほ君 現状をどういう実態なのか把握しながらとおっしゃったので、是非、現場の本当に生の声や実態に切り込んで調査をよろしくお願いいたします。また、この委員会で、どういう現状把握をされていらっしゃいますか、どういう調査されましたかと是非聞きたいと思います。
 妊婦の四割以上が夜勤を経験し、それから職場流産が相次いでいると。一般の人に比べても切迫流産が非常に多くて、本当に過酷な、とりわけ妊娠、出産においては。だから、マタハラがやっぱり起きやすい職場なんですが、その点についても調査を含めたものというのはどうお考えでしょうか。

○政府参考人(二川一男君) 看護職員の先ほどの離職の理由を申し上げましたけれども、出産、育児、結婚のためといったほかに、先ほども言いましたように、超過勤務が多いとかそういったことがありますが、それ以外にも、人間関係が良くないからとか、そういったようなこともアンケート調査から出てきておるわけでございまして、そういったことにつきましても、先ほど来申し上げております勤務環境改善と、こういった取組の中で十分改善に努めてまいりたいと考えているところでございます。

○福島みずほ君 初期妊娠のときにやっぱり夜勤するのは非常に体を酷使しますし、妊娠中は本当は夜勤しなくても済むような、そういう労働条件をやっぱりつくらなければならないというふうに思っているんですね。ですから、是非、看護師不足を解消する、その一つとして、例えば妊娠、出産のときなど、夜勤は妊娠初期からこれはやっぱりやらなくても済むような、是非そういう労働条件の改善をお願いいたします。
 それで、診療報酬についてお聞きをいたします。
 現場からの要望としても、二〇一六年度診療報酬改定においてプラス改定を実現し、病院経営を安定させ、病院職員の待遇を改善してほしいという声などもあります。例えば、診療報酬では長い間、看護報酬について正当な評価がされてこなかったんじゃないか、必要な看護を実現するために是非そういうところもやっていただきたいと。
 それから、例えば看護師の業務軽減のことでいえば、現行の診療報酬制度では七対一基準には看護補助加算が付かないため、介護職などの補助員を付けると病院の持ち出しになると。ですから、看護補助加算を手厚くして看護師から介護や事務的業務を切り離さなければ離職は止まらないと。
 私の質問は二つ入ってちょっと申し訳ないんですが、この診療報酬あるいは看護の報酬について、それから七対一のときの介護職との、補助員を付けると病院の持ち出しになる、この点についていかがでしょうか。

○政府参考人(唐澤剛君) 看護師の皆さんは病院の約半数を占めるという、医療の中核的な人たちでございますけれども、この皆さんの、やっぱり療養上の負担を軽減するとともに、チーム医療を推進をしていくということが重要でございますので、看護補助者につきまして、看護職員の負担を軽減するということと併せて、療養環境の向上を図るために平成二十六年度診療報酬改定において一定のこの看護補助者導入の評価というものを行ったところでございます。
 先生の御指摘のような、これをどこまで引き上げていくかという問題になるわけでございますけれども、これは次回の診療報酬改定に向けて中医協の中でまた御議論をいただきたいと考えております。

○福島みずほ君 特定行為についてお聞きをいたします。
 看護師に対して特定行為を行わせることは看護師さんへの負担を増大するという意見もあるんですが、この点についてはいかがでしょうか。

○政府参考人(二川一男君) 特定行為は、特定行為に係る看護師の研修制度でございますけれども、これは、在宅医療等の現場におきまして看護師が医師の判断を待たずに手順書により一定の診療の補助を行うということを可能にしているものでございます。また、特定行為を行うに当たりましては、看護師が適切に業務を実施できるよう研修がなされるということでございます。
 したがいまして、研修を修了した看護師が医師の判断を待たずに手順書により特定行為を行うものということでございますので、看護師の負担が必ずしも増大するものではないのではないかと考えているところでございます。

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「戦争法案」議事録修正には応じられない

 4月1日(水)の参議院予算委員会における私の質問のうち「戦争法案」「鉄面皮」という発言に対して、削除ないし修正の要求が出ています。自由な議論に対する封殺であり、表現の自由に対する侵害です。
 議事録は、まだ掲載されていませんが、予定稿はあります。これを読んでいただければ分かる通り、もし「戦争法案」と言う言葉を削除修正すれば、議論そのものが成り立たなくなってしまいます。安倍総理と私は、戦争法案という言葉をめぐって議論をしており、これを他の言葉に置き換えたら、議論そのものが成り立ちません。削除や修正要求には応ずることは、できません。
 また、「鉄面皮」についても、戦後50回も使われている言葉です。
 1988年11月24日の衆議院本会議における中野寛成議員(民社党)は「自民党は、最近の鉄面皮とも思えるような無謀な国会運営」と発言しました。
 1967年8月10日の衆議院本会議における西宮弘議員(社会党)の発言議事録には「うそつき、裏切り者、詐欺師、インチキ師、ぺてん師、あるいはイカサマ師、鉄面皮、こういうものがいろいろありまするけれども、それらの本質を全部寄せ集めて、全部合計し、合算したのが、今日の自民党の実体でございます。(拍手)」とあります。
 こうした国会審議の歴史から考えても、今の自民党は変わり、極めて狭量になっているのではないでしょうか。批判を受け付けない体質になっているのではないか。
 議事録の正式な掲載は、理事会での全会一致が原則ですから、今回のように自民党が反対したりすれば、議事録が永遠に公表されないまま葬り去られるという危険すらあります。
 あらためて、4月1日(水)参議院予算委員会の議事録(予定稿)を掲載いたしますので、是非ご覧ください。

2015年4月1日(水)参議院予算委員会(予定稿)

○福島みずほ君 昨日、渋谷区で同性パートナー条例が成立をしました。大きな前進です。社民党にはLGBTグループ、セクシュアルマイノリティーグループがあります。私たちは同性婚を認めるべきだと考えています。
 総理、同性婚法あるいは同性パートナー法について、どうお考えでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 突然の質問でございますが、渋谷区において条例が成立をしたことは承知をしております。
 これは家族の在り方にも関する問題でございますが、憲法との関係におきまして、言わば結婚については両性の同意ということになっていると、このように承知をしております。慎重に議論をしていくべき課題ではないかと思っております。

○福島みずほ君 憲法二十四条は両性の合意のみで、合意のみというところに特徴があるのであって、学説の中にもありますが、同性婚を憲法が禁止しているとは私は思っておりません。また、LGBTの人たちの人権保障、これは世界の趨勢ですし、しっかりやるべきだと考えておりますし、社民党はそういう立場で頑張っていきたいと思っております。
 四月から社会保障の負担増がたくさん発生します。(資料提示)とりわけ高齢者にとって厳しい春です。介護が、四月から六十五歳以上の介護保険料が平均月五千円超に。要支援者向けの訪問・通所介護が市町村事業に変更。介護報酬が二・二七%引下げ。特別養護老人ホームの新規入所が要介護原則として三以上。八月は、一定所得がある人、独り暮らしで年金収入で二百八十万以上の人は利用者負担が何と一割から二割になります。住民税課税世帯の特養老人ホーム相部屋利用の部屋代が全額自己負担に変更、負担は月約一万四千円まで上がる見通しです。年金は、年金額の抑制開始が始まります。マクロ経済スライドマイナス〇・九%。九月は、厚生年金の保険料率がアップします。貧困対策、生活保護の住宅扶助の削減。生活保護の冬季加算の削減。非常にオンパレードです。
 総理、街頭演説などをやっておりますと、高齢の女性から、私は年金だけで暮らしている、でも、借家住まいで家賃を払わなくちゃいけなくてとっても苦しい、福島さん、年金どうか下げないでくださいという声を本当によく聞きます。総理、高齢者への生活圧迫になるということなどをどうお考えでしょうか。

○委員長(岸宏一君) 厚生労働大臣。

○福島みずほ君 総理。厚生労働大臣、いつもやっているから結構です。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今お配りをいただいた資料の中に載っておりますが、この二十七年度予算、これ予算委員会でございますから、予算委員会は、多くの、消費税を引き上げたことも含めて充実策を随分やっているということも同時に言っていただければ有り難いなというふうに思っておりまして、今回のこの国民皆保険や皆年金、これは高齢者のためでもあるわけでありまして、しっかりと次世代に引き継がなきゃいけないということで、国民健康保険等の低所得者への保険料の軽減などは二十六年度からもう既にやっておりますし、難病対策も同じでありますけれども、二十七年度も、先ほど総理からも申し上げましたけれども、地域包括ケアあるいは認知症、こういった高齢者向け、そして高額療養費制度の自己負担限度額も引下げに二百億円を使っていますし、難病対策もそうであります。
 それから、国民健康保険も、一般の国民の皆様方にとっては大事なものでありますけど、保険料の軽減対象となる低所得者の数に応じた国保への財政支援に一千億など、充実措置をとっているわけでございまして、今回、全体で一・三六兆円の社会保障の充実と言っていますが、国費で見れば六千八百億円のプラスになっているわけでありまして、その中で多くのものが高齢者にも裨益をすることに相なっておるわけでございますので、今御指摘の点については、これまでに既に法律で通って決まっているもの、あるいはそれの考え方に沿って大臣告示などで行うものなどが入っているわけでございますので、全体として見れば、消費税を引き上げたというのはやはり社会保障を充実をするというためにやっているわけでございますので、全体として御覧をいただいて、御判断をいただきたいというふうに思うところでございます。

○福島みずほ君 質問にちっとも答えていないですよ。こういう負担増をどう考えるかということに全く答えておりません。
 社会保障の自然増は、昨年の概算要求段階では約八千三百億円だったものが、本予算では約四千百億円に減額をされています。つまり、圧縮されて、四千百億円の減額なんですね。小泉構造改革のときに、二千二百億円ずつ毎年五年間減らしたために、医療など、本当に破壊をされました。また同じことをやるのか、高齢者へのこの負担増、高齢者だけではありませんが、まさに問題です。
 次に、格差と貧困の拡大について質問します。
 これは、この予算委員会での大沢公述人のもので、月別実質賃金指数の推移、これがどんどん下がっております。安倍内閣になってとりわけ下がっております。次、正規の雇用者数と非正規の比率。二〇一三年以来、正社員が減る中で非正規比率が急上昇しております。そして次、所得トップ一〇%の所得シェア。日本の所得格差、日本はブルーですが、日本の所得格差は小さくなく、拡大してきた。つまり、所得トップ一〇%の所得シェアが本当にどんどんどんどん増えている、富裕層がたくさん持っているということですね。それから、相対的貧困率と一人当たり実質GDP成長率、アメリカがあって日本がありますが、日本もアメリカも貧困率が高くて成長が低い。
 総理、格差と貧困が拡大していることはお認めになられますか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 格差の拡大、相対的貧困率についての議論はずっと行われてきたところでございます。
 ジニ係数で見た場合、日本の場合は社会保障による、言わば給付による平準化が行われているわけでございます。そうした結果は、このジニ係数による言わば数値、指標についてはずっと横ばいになっていると、このように認識をしております。

○福島みずほ君 いや、質問に答えていないですよ。ジニ係数は横ばいですが、どんどんどんどんやっぱり悪くなっていますね。それから、さっきのデータはどうでしょうか。実質的賃金が下がって、非正規雇用が増え、正社員が減り、そして一〇%の人の資産が、持っているものが増え、それから相対的貧困率は少しずつ上がっていますね。
 総理、格差が拡大し、貧困が増えている、そのことはお認めになられますか。いや、総理、ちょっと総理とやらせてください。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 相対的貧困率は、長期的な傾向としては確かにおおむね緩やかに上昇しているものと認識をしております。
 また、雇用分野につきましては、雇用については言わば、もう再々答弁をさせていただいておりますように、雇用をめぐる状況は良くなっているわけでございまして、有効求人倍率も二十一年ぶりの高い水準になっておりますし、就職内定率についても大卒、高卒それぞれ大変良くなっているわけでございます。
 そういう中におきまして、総雇用者所得におきましては、もちろん名目ではこれはずっとプラスが続いているわけでございます。また、実質で見ましても、消費税が上がった分を除けばこれはプラスに転じてきているのも事実でございます。働く人の数は百万人近く増えてきているわけでございます。そして、今月からはまさに昨年の消費税率引上げの三%分が剥落をしますから、実質で見ても間違いなく私は賃金は上がっていくと、こう考えているところでございます。

○福島みずほ君 総理は相対的貧困率はどんどん上がっていることをお認めになられました。また、働いている人は増えたり求人倍率は増えているが、非正規雇用は増え、実質賃金、どんどん下がっているじゃないですか。どんどん下がっているじゃないですか。だったら、これは格差が拡大し、そして貧困が増えているんですよ。都合のいいデータばかり言うのはもういいかげんやめてください。鉄面皮ですよ。実際、格差が拡大し、貧困は増えていますよ。データが、それがはっきり示しているじゃないですか。
 総理、格差拡大と貧困が日本の社会の重要な問題の一つである、これはお認めになられますか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は、先ほど相対的貧困率についてどんどん上がっているとは申し上げておりません。長期的な傾向としてはおおむね緩やかに上昇しているものと認識をしているところでございます。
 そして今、現在、我々の経済政策において経済が良くなり始めているのは事実でございます。こういう局面においては、まさに仕事を始めようという方々、あるいは雇用を増やしていこうという企業は、だんだん短期間のパート等から人を採り始める、また、そういう非正規から仕事を始める人が多いわけでございますので、そうした人たちの収入と、これはまず、平均すれば当然実質においても名目においても下がっているように見えるわけでございます。
 だからこそ、こういう局面においては全ての人たちの稼ぎ全体で見る、総雇用者所得で見ることが実態を反映していくことにもなっていくんだろうと、こう思っているわけでございますが、今年の賃上げについても、昨年が言わば過去十五年間で最高の賃上げとなったのでありますが、今年は更にそれを上回っていくことが予想されているわけでございまして、これは正規社員だけではないわけでございます。トヨタにおいて非正規の方々についても月六千円これはアップしていこうということになっているわけでございますし、そして、コマツも言わば非正規の方々の最低賃金を千円にしていこうということ、こうした動きが出てきているわけでございます。
 我々の政策をしっかりと進めていくことによって、中小企業あるいは小規模事業者の下で働いている方々の給与も収入も増えていくように努力をしていきたいと、政策を前に進めていきたいと思っております。

○福島みずほ君 いや、違うんですよ。総所得が余り変わらないとしても、実質賃金が下がり続ける。今総理おっしゃったじゃないですか。非正規雇用が増えて、その人たちの賃金が低いために全体としての実質賃金が下がっているとお認めになられたじゃないですか。これが現実ですよ。今の政策を続けたらますますひどくなる。
 安倍内閣の政策の問題点。
 格差拡大と貧困は、日本の社会の極めて大きな問題の一つです。何をやるべきか。不平等社会の是正こそやるべきで、消費税は上げるべきではありません。でも、安倍内閣は法人税を下げ、消費税を上げている。二〇一四年四月八%、二〇一七年四月は経過が悪化しても一〇%にすると言っています。
 正社員化の道を開くべき。これだけ非正規雇用が増えたんです。にもかかわらず、労働者派遣法の改悪法が今国会に出ています。生涯派遣で働かせることができるものです。
 長時間労働の規制はすべきです。でも、ホワイトカラーエグゼンプションが、これは四月三日閣議決定されるやに聞いておりますが、これは労働時間規制を一切なくしてしまうもの、二十四時間働かせても労基法違反にはなりません。長時間労働を規制すべきなのに、なぜか。私も子育てをしてきましたが、パパもママも二十四時間働くということでは、これは子育てはできません。ですから、ホワイトカラーエグゼンプションは過労死促進法案であり、子育て妨害法案であり、家庭不仲法案ですよ。
 そして、なぜ賃金が上がらないか。正社員の道を開くべきだし、それから残業代不払こそ問題。賃金を上げるべきです。でも、今準備されている法案、ホワイトカラーエグゼンプションや裁量労働制の拡大では、もうこれはホワイトカラーエグゼンプション、千七十五万と今言われていますが、でもこれは省令で下げることが可能です。こういう人たち、これ労働時間規制がないので残業代も深夜労働手当も何もありません。裁量労働の拡大をすれば深夜手当も払わなくていいんです。そうしたら、これは残業不払合法化法案だと思います。
 安倍内閣がやろうとしていることは本来やるべきことと真逆のことだと思いますが、いかがですか。総理、いかがですか。
 いや、塩崎さん長いからいいです。総理、お願いします。結構です。いや、総理とやらせてください。塩崎さん、結構です。(発言する者あり)いや、だって安倍内閣のことですから。時間がないんです。全体像の話ですよ。

○委員長(岸宏一君) じゃ、塩崎さんが答えてから総理。簡単にやってください。

○国務大臣(塩崎恭久君) 事実と異なることもございますので、若干説明させていただけたらと思います。
 まず第一に、今日お配りになった二〇一三年以降の非正規が増えている、急増ということでございますけれども、調べましたところ、高齢者が三九%、そして女性が四一%で、両方で八割が高齢者と女性によって増えているということで、この十年間と同じ動きでございますし、それから、六十五まで働きたいということであれば働けるようになったということもあって高齢者が非常に増えているわけで、それは当然のことながら、なかなか正規で六十歳以上は難しいということでございます。
 それから、一つ、先ほど先生おっしゃった中で不正確なことは、いわゆる裁量労働制は、労働時間規制は全て適用になっています。深夜割増しも払わないというふうにおっしゃいましたけれども、そんなことはございません。
 それから、派遣についても何度も申し上げておりますけれども、今回は正社員になりたい方には雇用安定措置も初めて義務化をいたしますし、教育訓練、キャリアコンサルティングの体制のない派遣元は許可もされませんし、それから、それに合わないことをやったら必ず指導が行くということになりますから、正社員になりたい方は正社員になりやすいような規制を今回入れているということをお忘れのないようにお願いをしたいと思います。

○福島みずほ君 いや、いいです、次の質問しますから。
 委員長、いいえ、結構です、次の質問させてください。

○委員長(岸宏一君) 結構。

○福島みずほ君 はい、結構です。
 これは、確かに裁量労働制の場合は深夜手当はあります。しかし、派遣の改悪に関していえば、これは正社員化への道を法律上認めたものではありません。ホワイトカラーエグゼンプションは二十四時間、労働規制を撤廃します。これでは長時間労働の規制と真逆ですし、また残業代不払が、ホワイトカラーエグゼンプションでは一切起きないということになりますから賃金の抑制策になります。今、格差是正と貧困変えるべきなのに、それとは真逆の方向を取っているこの政策は明確に間違っています。
 次に、安倍内閣は、五月十五日、十四本から十八本以上の戦争法案を出すと言われています。集団的自衛権の行使や、それから後方支援という名の下に戦場の隣で武器弾薬を提供する、このことを認めようとしています。
 詩を紹介させてください。
 「明日戦争がはじまる」、宮尾節子。
 「まいにち 満員電車に乗って 人を人とも 思わなくなった インターネットの 掲示板のカキコミで 心を心とも 思わなくなった 虐待死や 自殺のひんぱつに 命を命と 思わなくなった じゅんび は ばっちりだ 戦争を戦争と 思わなくなるために いよいよ 明日戦争がはじまる」。
 誰が戦争に行かされるのか。日本で大学生の五二%が奨学金をもらっています。三百万、五百万、八百万、一千万借金があるという大学生や大学院生に私はたくさん会ってきました。文部科学省の有識者会議では、メンバーの一人である同友会の人は、奨学金の返済に苦しむ人たちについて、防衛省で一年とか二年とかインターンシップをさせたらどうかと発言もしました。誰が戦争に行かされるのか。奨学金を払えない、仕事がない、資格を取りたい、大学に行きたい、そんな若者が行かされるのではないでしょうか。若者の過酷な労働条件の延長線上に本物の戦場がある、そのことが出てくると思います。
 格差拡大、貧困と戦争はつながっていると思いますが、総理、いかがですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど労働法制について福島さんがべたべた貼ったレッテルを見事に塩崎大臣がぱっと剥がしたと思いますよ。
 今も我々が今進めている安保法制について、戦争法案というのは我々もこれは甘受できないですよ。そういう名前を付けて、レッテルを貼って、議論を矮小化していくということは断じて我々も甘受できないと、こんなように考えているわけでありまして、真面目に福島さんも議論をしていただきたいなと、これは本当にそう思うわけでございます。
 我々が進めている安保法制は、まさに日本人の命と、そして平和な暮らしを守るために何をすべきか、こういう責任感の中から、しっかりと法整備をしていきたいと、こういうものでございます。

○福島みずほ君 問いに答えていないですよ。格差拡大、貧困と戦争がつながるかと質問しました。
 戦争法案、これは集団的自衛権の行使を認め、後方支援という名の下にまさに武器弾薬を提供するわけですから、戦争ができることになる、そういうふうに思います。これを戦争法案、戦争ができるようになる法案ですから、そのとおりです。
 私の質問は、格差拡大、貧困と、質問したかったのは戦争がつながっているのではないかということです。イラク戦争でアメリカの国会議員の子供は一人しか行っていないと言われています。まさに格差拡大と貧困は変えるべきですし、戦争する国にさせてはなりません。
 今、日本国憲法下の下にそれをやろうとする安倍内閣は退陣すべきだということを申し上げ、私の質問を終わります。

○委員長(岸宏一君) 先ほどの福島みずほさんの御発言中、不適切と認められるような言辞があったように思われますので、後刻理事会において速記録を調査の上、適当な処置をとることといたします。

○福島みずほ君 終わります。

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「戦争法案」という言葉に修正要求が!!

4月19日(日)

「戦争法案」という言葉に修正を求められました!

4月1日に参議院予算委員会で安倍首相に質問しました。「安倍内閣は14本から18本の戦争法案を出す」と述べ、それに関連する質問をしました。安倍首相が「レッテルを貼って、議論を矮小化して行く事は断じて甘受できない」と反論をしました。私は、「戦争ができるようになる法案だ」と指摘しました。
質問が終わった時点で、委員長が、「不適切と認められるような言辞があったように思われる。理事会で速記録を調査の上、適当な措置を取る」と述べました。「不適切」と言う意味がわからず、一体何が不適切なのかと思いました。その後、「戦争法案」と言う言葉が不適切と認められるような言辞だと聞きました。また、少し経って、同じ日の質問で使った「鉄面皮」という言葉も不適切と認められるような言辞であると委員長が理解していると聞かされました。

4月17日(金)、自民党の議員が面談に来られて、「戦争法案」と言う言葉と「鉄面皮」という言葉についての修正要求がありました。「戦争法案」を、「戦争関連法案」あるいは「戦争につながる法」と修正できないかということでした。私は、理由を述べ、修正に応じないと答え、若干議論をしました。

戦争法案という言葉は、これまで国会内の会議で24件使われています。鉄面皮と言う言葉も50件ほど使われています。今年の2月3日、参議院の予算委員会で、私は、「戦争法案」と言う言葉を使い、また3月4日参議院憲法審査会でも「戦争法案」を使っています。
そしてその時は何も問題にされず、もちろん議事録として正式にアップをされています。したがって、なぜ、この段階になって、4月1日の予算委員会での発言を修正したうえで、議事録を作らなければならないのでしょうか、全く理解ができません。

1999年の周辺事態法案の審議では、共産党議員が、周辺事態法案を戦争法案と批判をしました。当時の小渕首相は、「御党から言えば、戦争法案と言うことであると思うが」と答弁をしています。修正や削除の要求はされていません。

戦争法案と言う言葉が、国会で使われ続けてきているにもかかわらずなぜそれを変えなければならないのでしょうか。また、すでに、他の委員会や、予算委員会で、戦争法案と出ているのに、なぜ4月1日の分だけ修正しなければならないのでしょうか。そもそも過去の分は残して、なぜこれからアップする記事録だけ修正しようと言うのでしょうか。

また、戦争法案を修正するという事は、これから、国会において、戦争法案と言う言葉を使えなくなってしまいます。これは全く変であり、事実上の言葉狩りではないでしょうか。
そもそも、ある法案をどう見るかということが、政治の思想信条に基づく極めて重要な点です。戦争法案と位置づけ批判をしたり、議論したりすることが大変重要です。

なぜ、野党の議員が与党から、法案の位置づけや呼び方についてまで、指図を受けなければなないのでしょうか。
この法案は、私が委員会で、何度も指摘している通り、違憲である集団的自衛権の行使を認めるものであり、海外の戦場で他国防衛を理由に戦争をすることに他なりません。また、後方支援と言う名のもとに、戦場の隣で米軍に弾薬を提供することは、まさに戦争支援法 です。

こうした戦争法案を「戦争法案」と言えなくなる国会こそ問題です。使うなと言われる社会こそ問題です
こんなところから、表現の自由が制限されていくことが極めて問題で、重要な課題だと思います。

私だけではなく、民主党の議員の発言も議事録に載せるにあたり修正や削除の要請がきています。これももちろん大問題です。
修正には応じません。

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4月16日参厚労委質問 若者雇用法案、裁量労働制

4月16日(木)の参議院厚生労働委員会で若者雇用法案と裁量労働制拡大について質問しました。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず、若者雇用、今日も出ておりますが、女性が初めての職に就職する場合、非正規職員・従業員となる割合は四九・三%に上がっています。つまり、半分しか正社員にはなれません。高卒女性が非正規雇用労働者になる割合は、二〇一二年のデータで三六・一%、二〇〇〇年以降、三〇%以上の状況が続いております。二〇〇二年は四二・八、二〇〇三年は四〇・八%と四〇%台なんですが、女性が、女子というのかな、女性が高卒で正社員になる割合が三〇%台、これは本当に低いと思います。
 厚労省がハローワークなどにおいて地元高校の就職指導課などと連携をして熱心に指導していて、高卒内定率は九〇%に達しており、その大部分が正規雇用になっていることは承知をしておりますが、でも、平均値として女性が三六・一%、三〇%台しか全体としては正社員になれていない、このことについて厚労省としていかがお考えでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘いただいたデータは総務省の就業構造基本調査というのによっていまして、初めて職に就いた人のうちの非正規の職に就いた者の割合を表したもので、このデータについては、卒業後、進学や資格取得を目指す傍らにアルバイトとして就労した人も含んだ数字でございまして、約五割という数字については、学校卒業後は職に就かずに長い期間経過した後に初めて職に就いた人も含んだ数字でございます。これらの割合は卒業直後の就職先として非正規雇用となっていることを表しているものでは必ずしもないと。ハローワークにおけます新規高卒者向けの求人の約九割が正社員求人であることを踏まえますと、新規高卒者の多くが正社員として就職しているものではないかと考えているところでございます。
 しかしながら、卒業直後に非正規で就職される方ももちろん一定数おられることは事実でございますから、正社員での就職を望む方については卒業までに就職先が決まるように支援をしていくことが極めて重要だというふうに思いますし、具体的には、学校と連携をして新卒応援ハローワーク等の利用に係る周知を積極的に行うとともに、就職希望者については、新卒応援ハローワーク等に積極的に導いて、誘導して、担当者等による、これ担当制になっていますから、きめ細かな職業相談、職業紹介、セミナーや面接会などの就職に向けた支援を実施をしていかなければならないというふうに思っています。
 引き続き、新卒者の安定した就職の実現に向けて全力で支援をしてまいらなければならないと思っております。

○福島みずほ君 厚労省がハローワーク等を通じて非常に努力しているということは分かっているんです。そこは高いんですね。でも、平均値で非正規雇用労働者になる割合が三六・一%というか、正社員になれる人が本当に低いということは、これからやっぱりこれは改善しなければならない。
 一旦、非正規雇用が長いとなかなか正社員になれないというデータもありますので、ここをやっぱり変えていく必要があるのではないか。だって、半分しか正社員になっていないわけですから。例えばこれをどういうふうに改善していくのか。初めて就職するときに非正規雇用だとなかなかその後正社員への道が開かれないということは事実ですので、例えば初めて新卒採用にする場合は正規雇用を基本とするような立法措置とか、何か工夫はできないでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 我々にとって若者が大事だということはもう言うまでもないわけであって、安定した雇用の中で経験を積んでもらって職業能力を付けてもらう、そして働きがいを持って仕事に取り組む環境整備をするということが重要だということはもう言うまでもないわけであって、若者期には、生涯にわたるキャリア形成のスタートですから、先ほど申し上げたとおり、やっぱり重要な時期で、このときに仕事をきちっと通じ多様な経験を積むということが将来の自らの成長の糧となるということだろうと思います。
 こうした考え方というのは、今回の法律でも公労使の労政審での一致した見解でもございまして、それをベースに今回の法改正においては議論を尽くした末に決め込んだわけでございまして、若者の適職の選択、職業能力の開発、向上に関する措置等を総合的に講じて、雇用形態をも含め、若者が希望する仕事への就職の実現を図るという適職選択ということができるようにしないといかぬと。
 一方で、雇用形態で雇い入れるかどうかということについてはこれは企業が裁量権を持っているわけでございまして、新卒採用に限って正規雇用を基本とするということを法律上位置付けるということはなかなかこれは難しいというふうに考えておりますが、いずれにしても、今回の法改正を契機としまして、我が国の将来を担う若者が生きがいを持って安心してチャレンジできる環境づくりを引き続いて全力で取り組まなければならないと、こう思います。

○福島みずほ君 でも、女性が初めて就職するときに半分しか正社員になれていない、半分は非正規雇用だというのはやっぱりすごく重い数字だと思うんですね。これは確かに立法でなかなか難しいのかもしれませんが、実際、非正規雇用でスタートすればなかなか正社員になれないと、ここについては本当に何か知恵を絞って、せめて正社員で社会をスタートできるように私たちも考えたいですし、是非厚生労働省としても、どうすれば人生の一番初めのスタートで正社員からスタートできるのかということを一緒に考えていただきたいというふうに思います。
 労政審が本法案の前に議論するに当たり、当事者である若者、とりわけ非正規雇用の若者、学卒未就職者、フリーター、ニートなどの意見をどれだけ聴取、採用したのでしょうか。

○政府参考人(宮川晃君) 今回の法案の検討に当たりまして、非正規雇用の若者や学卒未就職者、フリーターの対策につきましては、公労使三者構成の労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会におきまして、また、ニート等への対策につきましては、職業能力開発分科会若年労働者部会などにおいて主に御議論いただいたところでございます。両部会の委員には若者の雇用の研究者の方に御就任いただき、その専門的御知見をいただきながら御審議いただいたところでございます。
 部会におきまして、委員御指摘の方々からのヒアリングは行っておりませんが、高校や大学において就職支援を行っている方やニート等の若者の就労支援に携わっている方などからのヒアリングを行ったところでございまして、若者の雇用の現状を踏まえた御審議をいただいたと考えているところでございます。

○福島みずほ君 是非、できれば、これから労政審などで当事者の意見も聞いてください。就職活動で、つまり、二十代の若者の死因のトップが自殺で、就活がうまくいかなくて自殺する若者の話や、うつになるとか、たくさん話を聞いています。労政審でも今後、是非やっぱり当事者の声もヒアリングなどしていただきたいというふうに思います。
 今日も同僚委員が質問しておりますが、例えば一定規模以上の企業について、全項目に関する情報提供を義務化すべきではないでしょうか。

○政府参考人(坂口卓君) お答えします。
 やはりこの情報提供につきましては、労政審の議論の中でも、若者のニーズと企業の負担という両面を考慮して、それで今回のような仕組みということを御提案をするということで建議もいただき、今回法案の中にも盛り込んだということでございます。
 今委員の指摘があったように、一定規模以上の企業ということの御提案もございますけれども、やはり今回、認定制度の方でも中小の魅力のある企業にも目を向けていただこうというようなことも取り組んでおりますように、やはりこういう若者の大企業志向が根強い中で、中小企業も含めての若者とのミスマッチを解消するという観点もございますので、今回、企業規模にかかわらず、全ての企業を対象に情報提供の努力義務と一定の場合の義務ということを課したところでございまして、その点について御理解を賜れればと思います。

○福島みずほ君 優良な中小企業を応援する必要はあると思います。そこまで大企業と中小企業を差別化する意味がないとおっしゃるのであれば、義務化すべきだと思います。どんどんそうすればやっぱり情報公開が進むと。
 今日も議論がありますが、Aということを情報開示を求めたら、いや、会社側がCというのを選ぶって、これって一体どういうことかと。学生は、就職を望む人間は望んでいる情報を得られないわけで、こんなばかにした話はないと思いますが、いかがですか。

○政府参考人(坂口卓君) 今委員御指摘の点につきましても、労政審等の議論あるいは議論の結論の中では、学生と企業の双方の問題ということを勘案して、今回のような仕組み、言わば求めについては、企業の選択の下、一定の項目についての情報提供の義務付けということにしたところでございます。
 ただ、先ほど来、他の委員からも御指摘が出ておりますように、やはり応募者等、学生さんの方からこういった情報をというニーズが出て、求めが出てくるということでございますので、そういったニーズに応じた項目の情報提供が望ましいということにつきましては、法律に基づく指針に盛り込んで、ハローワークを通じて企業に働きかけを行うということを検討をしていくということが必要であると考えておりますので、そのように審議会の方でも御議論いただくような形でお願いしたいと思っております。

○福島みずほ君 就職するときは、圧倒的に力関係は求職する方が数の面でいえば弱いわけですね。
 ですから、質問することも大変だし、回答が得られないというのは問題です。
 また、情報の提供を求めた学生が採用ないし雇入れ後に不利益取扱いを被るおそれはないのか、不利益を受けないかと。使用者による不利益取扱い防止をどう具体的に担保されますか。

○政府参考人(坂口卓君) この情報提供の関係で、今回、学生の方から求めを行っていただいた場合の一定の義務付けという形になっておるということで、委員御懸念のような点についても今日もいろいろ御指摘もいただいたというところでございます。
 その点につきましては、まずもっては、こういった不利益な取扱いを行わないということについてその事業主の講ずるべき指針というものに定めた上で、その周知の徹底を図っていくというようなことを今後検討してまいりたいと思っておりますのが一点でございますが、何より、こういった情報提供の仕組みということで不利益な取扱い、あるいは、そういったことのみならずいろいろなトラブル、御相談ということも出てこようかと思いますので、そういった点につきましては、ハローワークの方に相談の窓口を設けてしっかり対応をしてまいりたいと思います。

○福島みずほ君 情報提供の義務が一部にとどまり努力目標部分を残したために、使用者による不利益取扱いのおそれが残っております。その危険性を払拭する意味でも、全面義務化すべきだというふうに考えます。
 ハローワークにおける求人不受理について、一定の労働関係諸法令違反を繰り返す事業者を新卒者に一定期間紹介しないということになると思いますが、一定というのはどのような範囲なのか、一定期間とはどれだけの期間なんでしょうか。

○政府参考人(坂口卓君) 今回御提案をしておりますハローワークの求人不受理の関係でございますけれども、今委員御指摘のように、一定の労働関係法令違反を繰り返す事業所ということについて一定の期間を不受理という形で御提案をしているわけでございますけれども、この点につきましては、法案の検討段階でも、労働政策審議会の方で御議論の俎上の中で、労働基準関係法令におきましては賃金や労働時間、労働条件の明示、年少者の保護等に関する規定を、それから雇用均等関係法令につきましては、セクシュアルハラスメント、妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いに関する規定ということを想定して議論がなされたということでございます。
 また、御質問の一定の期間ということにつきましては、当該違反が是正されるまでの期間に加えまして、是正後、再度法違反を繰り返さないということが確認できるまでの期間ということの合計をこの一定の期間とする方向で検討しており、ただ、具体的には、いずれにしましても、今後、法律成立後に審議会で政省令を定める中で御検討をいただくということかと思っております。

○福島みずほ君 事前のレクでは、省令で大体六か月程度というふうに聞いているんですが、それでよろしいんでしょうか。

○政府参考人(坂口卓君) 今委員御指摘のとおり、これまでの審議会の議論では、先ほど申し上げました是正後の再度法違反を繰り返さないことが確認できるまでの期間については、六か月程度ということで想定をしております。

○福島みずほ君 労働関係諸法令違反を繰り返す事業者については、新卒、求人に限らずハローワークにおける求人自体から排除すべきだというふうに考えますが、いかがですか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 御存じのように、ハローワークでは職業安定法に基づいて求人の申込みは全て受理をすると、こういうことを原則としているわけでございます。個別の求人内容に法令違反がある場合には不受理とすることが可能となっているというのが今の作りでございまして。
 一方、新卒者につきましては、新卒一括採用の慣行の下で、新卒時のトラブルは職業生活に長期的な影響を及ぼすおそれがあることに加えて、職業経験が少なく就業関連情報に関する判断能力に未熟な面があるといった理由から、特に求人の質を確保する必要が高いと思われます。
 このため、求人自体に法令違反がなくても、労使合意によって、審議会の建議において、労働関係法令違反を繰り返す等の求人者からの新卒者向け求人については不受理とすることが適当とされたものでございまして、なお、労働関係法令違反を繰り返す事業所に対する求人不受理の対象を一般求人にまで全て拡大したらどうだという今の福島委員の御提案でありますけれども、これについてはやはり慎重な検討が必要ではないかと考えております。
 まずは、やはり新卒求人の求人不受理の仕組みの円滑な運用に取り組んで、御指摘の点については法施行後の状況も踏まえながら必要な対応について検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。

○福島みずほ君 様々な法令違反等を繰り返している企業は、新卒者にとっても良くないけれども、中途で就職する人にとっても悪いと。その認定はちゃんとするわけですから、やっぱり分かっているわけですよね、法令違反をやっているって。だとしたら、これは分かっているわけですから、ハローワークで新卒の人にはしないというわけですから、新卒だけでなくこれを広げるべきだというふうに思います。
 それで、中小企業における若者の活躍促進に関する認定制度中、育児休業の取得実績基準なんですが、くるみん認定制度においては男性取得者一人以上かつ女性取得者七五%以上となっていますが、今回は「又は」になるんですよね。これは是非「かつ」にすべきじゃないですか。

○政府参考人(坂口卓君) 今御指摘の認定制度の関係につきましては、今委員御指摘のような一定の水準を満たす中小企業を認定するということで、具体的な認定基準につきましては法律が制定した上で、労使の議論の上、省令によって定めるということとしているところでございます。
 ただ、労政審の議論の俎上の中ではいろいろ、定着状況、所定外労働時間の状況ということと併せて、今委員御指摘の育児休業の取得実績の状況についても一定の水準を設けて認定基準としたらどうかということで労使の議論が進められてきたところでございますが、これにつきましては、委員も今御指摘がありましたが、くるみんの認定基準につきましては男性取得者一人以上かつ女性取得者七五%以上ということではありますけれども、この点につきましても、やはり今回の認定制度については参考にはしつつということではありますけれども、今回の認定制度というもの自体はこの両立に特化した、仕事と子育ての両立に特化した制度ではないということと、あと、やはり今回中小企業の認定制度ということで、中小企業の魅力ということを、魅力ある企業ということの知名度を上げて若者の方にもマッチングの機会をということでございまして、中小企業を対象とした制度であるということも勘案して、この労使の議論の過程の中では「又は」ということで、男性取得者一人以上又は女性取得者七五%以上とする案を含めて御議論が進められてきたところでございます。
 ただ、いずれにしましても、今後審議会で具体的な御検討はしていただくということになろうと思っています。

○福島みずほ君 是非、「かつ」でお願いします。どちらかだけというよりは是非「かつ」ということで、「又は」ではなく「かつ」でよろしくお願いします。
 労働基準法の改正の中で、ホワイトカラーエグゼンプションについて火曜日お聞きしましたが、裁量労働制の拡大についてちょっとお聞きをいたします。
 なぜ裁量労働制の対象を拡大する必要があるのか。裁量労働制は、決まった労働時間を設定して、どんなに長く働いても認定した労働時間、働いたとみなす制度ですが、設定された時間しか労働したと認められないため、給料は基本的に定額になる制度です。深夜労働を除けば時間に比例した割増し賃金の支払がないため、長時間定額で働かせることが可能となります。むしろ、これは拡大するのではなく、過労死を防ぐ意味では絞り込むべきだと思いますが、いかがですか。

○国務大臣(塩崎恭久君) これ、なぜ拡大するのかという今のお尋ねでございました。これは、大きな話でいけば、まず第一に、働く人が自律的で創造的に働くことを可能とするための制度であるということがまず第一であり、また、業務の遂行手段とか時間配分を自らの裁量で決定する人に対応した制度という、新たな自ら選択する働き方を考えるということで拡大をするということでございまして、先生いつも御指摘いただきますけれども、労働時間規制というのは全て適用になっているわけでございまして、みなし時間に応じて時間外労働の三六協定や割増し賃金、休日の労働に応じて休日労働の三六協定、割増し賃金も、それから深夜の労働時間に応じて深夜の割増し賃金も当然のことながらこれは適用になるわけでございまして、労働時間規制が全て適用になるということがまず第一点。
 それから、今報酬の話をされましたけれども、そのことについては特に定めているわけではなく、それは今、先生は先生のお考えをおっしゃったものだというふうに思っておりまして、対象業務、これ実は、元々、今、企画業務型裁量の労働制で働いていらっしゃる方々というのは、全体の働く人たちの〇・二%しか実はいないんですね。
 そこのところに、さらにこのいわゆるソリューション型と呼ばれているような働き方とか、PDCAサイクルを回す業務に、裁量的に業務を運営できる人について今回広げて、当然のことながら法律でどういう人が対象かということを定めながら、同時に、この法律を成立させていただいた後には指針でもって、例えば単純なルートセールスとか店頭販売とか単純な営業とか、そういうものが対象になり得ないということは指針で明確にしていくわけでございますので、先生が御心配になっているようなことにはならないというふうに思っておるところでございます。

○福島みずほ君 裁量労働制の拡大については、これは認められないというふうに思います。裁量労働制の方が長時間労働になっていると。
 厚生労働省からいただいた資料で、平均値は九時間ちょっとなんですが、裁量労働制ですと、現在でも、専門業務型裁量労働制で、最長のものをやると、十三時間以上働いている人が四一・一%いる。企画業務型裁量労働制は四五・二%いる。このデータを見て驚いたんですが、十八時間超働いている人、最長の人ですが、専門業務型裁量労働制で八・五%、企画業務型裁量労働制でも三・一%おります。
 JILPT、独立行政法人労働政策研究・研修機構では、働く場所と時間の多様性に関する調査研究で、やはり通常の勤務時間制度よりも裁量労働制・みなし労働時間制で働く労働者の方が労働時間が長くなっております。裁量労働制で働く労働者で実労働時間が一日十二時間を超える労働者が五割前後もいると。
 こういう中で、裁量労働制の拡大、これは極めて問題であるということを申し上げ、質問を終わります。

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5月14日(木)の福島みずほと女性の政治スクールのご案内

 4月15日(水)

 このたび5月と6月の 「福島みずほと女性の政治スクール」の日程と内容が決まりました。
 
 ぜひお仲間ご友人お誘い合わせの上お越し下さい。

 男性のご参加も大歓迎です!

 ★第3回
 日時 5月14日(木)午後6時~8時
 場所 参議院議員会館 101会議室
 タイトル 「国会の今を伝えたい ワクワクドキドキ対話 戦争法案、労働法制、人権」
      *白熱教室形式で、参加者の皆さまと語り合います。
 講師 福島みずほ(参議院議員)
     無料
 
 ★第4回
 日時 6月10日(水)午後6時~8時
 場所 参議院議員会館(会議室未定)
 タイトル 「『男の通信簿』ー女の人生の邪魔にならない男のありかた」
 講師 辛淑玉さん(人材育成コンサルタント)
 資料代 500円

 お申込みは、ご住所・お名前、電話番号を明記の上、ファックスかメールで下記までお申込み下さい。(以下のチラシPDFファイルにファックス用フォームがあります。ダウンロードと印刷が可能な方はこのPDFファイルをご利用ください。)

福島みずほと女性の政治スクールチラシ(PDFファイル)のダウンロード

 皆様のお申込みをお待ちしています。
 
 福島みずほ事務所  担当池田幸代

〒100−8962
千代田区永田町2−1−1 参議院議員会館1111号室
℡  03−6550−1111
FAX 03−6551−1111
E−mail mizuhoto@vivid.ocn.ne.jp

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14日の参厚労委質問ホワイトカラーエグゼンプション

4月14日(火)の参議院厚生労働委員会で、ホワイトカラーエグゼンプションに関して、過酷労働が合法化される問題や過労死の問題について質問しました。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 今日は、ホワイトカラーエグゼンプションについてお聞きをいたします。
 この法律ができれば、年間五日間さえ有給休暇を取らせれば、毎日十六時間勤務、三百六十日連続勤務も合法になるという理解でよろしいですか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 高度プロフェッショナル制度につきましては、様々な要件の下で対象者を限定しながらやっているということでありますので、そういうような極端な働き方を前提にした制度ではないということでございます。

○福島みずほ君 極端じゃないですよ。合法か違法かを聞いているのです。これについて、衆議院の予算委員会で、大臣はそれはできるというふうに答えていますよ。
 これは局長でも結構です、よく聞いてください。年間五日間さえ有給休暇を取らせれば、毎日十六時間勤務、三百六十日連続勤務も合法になる。つまり、これは私が説明することもないと思いますが、健康確保措置が三つありますが、一定の時間が八時間だとする、仕事の終了から次の時間の始業時間まで八時間空ければいい、最大一日十六時間まで働かせることが可能。有給強制の五日間以外は三百六十日、十六時間勤務が合法。事前のレクでは、はい、そうですということになっていますが、それでいいんですね。合法ですね。合法か違法かを聞いています。

○政府参考人(岡崎淳一君) 先ほども言いましたけれども、いろんな制度の前提がある中でそういう仕組みになっていると。そして、労働者が自ら働き方を決めていくという前提の下での制度ということでありますので、そういう極端な働き方は想定していないということだろうというふうに思います。

○福島みずほ君 いや、極端な働き方が想定されていないということなど聞いていません。労働基準監督署は違法でなければ入れないですよ。ですから、合法か違法かを聞いているんです。弁護士だって違法でなければ争えないですよ。違法かどうかを聞いているんです。それだけ答えください。
 年間五日間さえ有給休暇を取らせれば、毎日十六時間勤務、三百六十日連続勤務も合法になるという理解でよろしいですか。

○政府参考人(岡崎淳一君) それはあくまで、そういう対象者の方が自らそういう働き方をするということでありまして、企業の方がそういう働き方を強制するということはできないということでございます。

○福島みずほ君 はい、ちょっとよく分からない。最後何て言ったの。

○政府参考人(岡崎淳一君) あくまで制度の前提として、労働時間ではなくて成果で働くというような、その制度の趣旨の中で御本人が働き方を決めていくということでありますので、企業の方がそういう働き方をさせるということが考えられているわけではないということでございます。

○福島みずほ君 質問に答えてくださいよ。私は合法か違法かと聞いています。
 平成二十七年二月二十五日、衆議院の予算委員会、塩崎大臣の答弁、これでよろしいですね。今、十一時間のインターバルを入れた上で、なおかつ一日十三時間労働、そして、三百六十と言いましたが、我々が聞いていたのは、一年間は三百六十五日ありますから、三百六十ですよね、そういうことができるということでありますけれども、それは理論的にはできる。
 つまり、実際三百六十日働き続けるかどうかは別にして、理論的にこれはできるということでよろしいですね。議事録そうなっています。

○国務大臣(塩崎恭久君) 先生は極端なことをおっしゃるものですから、極端に答えているわけでありますが、そもそも制度を導入する際に、この仕組みでは、企業内の手続として、労使同数で構成をされます労使委員会というのがあって、そこで対象業務も対象労働者も、それから健康確保措置の中身も五分の四以上の多数で決議をいたします。そこで、今お話が出ました三つの健康管理時間を管理する中で、いずれかの措置を導入をしなければいけないという義務を法律で定めているのが、この先生がおっしゃった三つの措置ですね、インターバル規制と、それから……

○福島みずほ君 大臣、済みません。それ全部分かっていますので、結論だけ言ってください。

○国務大臣(塩崎恭久君) ええ。この三つでありまして、それに加えて健康管理時間というのが、今申し上げた一定時間を、この労使委員会で決めたものを超えた場合、一か月当たりのですね、超えたものに対しては、医師による面接指導の実施義務が罰則付きで課せられるわけで、労働安全衛生法でこれは課されます、義務がですね、罰則付きで。
 したがって、今のような働き方をした場合には、当然一か月当たりの労働時間が恐らく五分の四の合意で認められた労働条件をはるかに超えるでしょうから、その時点で必ず医師による面接指導をやらなければいけないというところに来るわけであって、先生のおっしゃるような極端なことがずっと続くようなことはあり得ない、やろうとしてもこれに引っかかって、健康確保のために管理時間を設定していますからそういうことは起こり得ないんではないかなというふうに思います。

○福島みずほ君 いや、私は合法と違法の間を聞いているんです。違法なのか合法なのか。
 もちろん、途中で面接とかあるかもしれません。でも、その産業医が全然駄目だったら機能しないわけですよね。つまり、違法か合法か。つまり、どこまで違法なのか。これは合法なんですよ。これは合法だと、理論的にはあり得ると答えていますし、こんな極端な働き方に近い働き方は起こり得るんですよ。
 では、厚生労働省、お聞きします。じゃ、大臣、これ衆議院で理論的にはできると答えているけど、そのとおりでよろしいですね。参議院でもそうでしょう。

○国務大臣(塩崎恭久君) 理論的には可能です。
 それで、しかし、さっき言ったように、それを試みても必ずこういう安全弁がありますから、それに引っかかるということであります。

○福島みずほ君 理論的には可能なんですよ。一日十六時間労働で三百六十日働き続ける、これ可能なんですよ。こんなことが、これを可能にする法律、これも、違法ではないという意味でですが、極めて問題です。
 労働者保護立法の中で、労働時間、休日、休憩、深夜労働に関する規制を設けている意義は何ですか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 労働基準法につきましては、企業と労働者の関係の力関係その他を考慮した上で一定の最低基準を課すということでありますので、そういった趣旨におきまして、労働時間につきましても、原則としては一日八時間あるいは週四十時間という法定労働時間を義務付けているということでございます。

○福島みずほ君 そのとおりですよね。その趣旨から照らして立法理由がないというふうに考えます。
 先ほども石橋委員の方から成果主義についての質問がありました。そのとおりですが、時間でなく成果で評価される働き方を希望する働き方のニーズに応えるとしていますが、時間ではなくて成果で評価するかどうかは専ら賃金制度の問題です。当否はさておくとして、今日、成果主義賃金は広く浸透しています。その中で、労働時間等の規制を外さなければならない理由は何でしょうか。

○政府参考人(岡崎淳一君) もちろん、現行労働時間法制の下でも成果主義を取るということは可能であります。
 しかしながら、よりそれを進めて、企業と働く方の間でどういう成果を出すかということについてあらかじめ職務契約書等で明記して、それを前提に報酬を決めると。その場合に、働く労働時間等については労働者の自由に任せると、こういう仕組みをしっかりと取るためには現行の労働時間法制を適用除外するという方がよりその制度に即した働き方ができると、こういう考え方でございます。

○福島みずほ君 それならば、成果で評価することが新制度の導入要件になっていますか。

○政府参考人(岡崎淳一君) そもそもの対象業務につきまして、その性質上、従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くないというような業務をそもそも対象業務として省令で定めるということにいたしておりますし、それから、この制度において働く場合につきましては、職務記述書におきまして、どういう成果を求めるかということをあらかじめ定める、それに応じて賃金を定めるということが前提としてこの制度を考えているということでございます。

○福島みずほ君 要件ではないですよね。要件かどうかということでいえば、要件ではないですよね。

○政府参考人(岡崎淳一君) 何といいますか、法律上の部分と、今後省令、指針等で定めていく部分等とがあります。法律上の考え方は、先ほど申しましたように、従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くない、そういうものを前提としつつということでありますが、その対象となる方につきまして、職務記述書等について従事する職務の内容を明確にしていただくというようなことも前提として、それを本人が同意するということを考えておりますので、制度全体としてはそういうことを考えているということでございます。

○福島みずほ君 実際には、仕事が長く掛かる人の残業代は出なくなりますが、成果に応じて賃金が支払われるという内容はこの法案に含まれておりません。この制度では残業代がなくなるだけで、成果に応じた賃金評価システムが導入されるわけではない。よろしいですね。

○政府参考人(岡崎淳一君) 先ほど大臣が言いました労使委員会等で制度の枠組みを決めていくということでございますが、今申しましたように、職務記述書におきまして、あらかじめ従事する職務の内容を決める、そして報酬も決めるということでありますので、そういった意味においては、その範囲では決まるということだろうというふうに考えております。

○福島みずほ君 全然その要件となっていないんですよ。要件ですらない。そればかりか、成果で評価すること自体が長時間労働に結び付くと考えないんでしょうか。
 例えば、営業ノルマを達成するために長時間労働を強いられる労働者は数知れず、成果で評価することは長時間労働に結びやすいと言えます。成果を上げて早く帰りたいという労働者がいるのではないかとおっしゃるかもしれませんが、成果を上げて早く帰りたい労働者に、ニーズに応えることは今も可能です。使用者が帰宅を認めればよいわけです。時間外労働規制を外して残業代をゼロにすることとは無関係ですし、議論のすり替えです。
 もし、早く仕事を終わった労働者がいて、労働時間規制なければ、使用者は、もっとやれ、もっとやれ、もっとやれ、もっと成果出せ、もっと仕事しろと言うんじゃないですか。

○政府参考人(岡崎淳一君) この制度につきましては、そもそもが従事した時間と従事して得た成果とが関連性が高くない業務を前提としているということでありますので、先生おっしゃったような営業とかはそもそも対象として考えていないということでありますし、それから、今申しましたように、職務記述書等でしっかりと職務の内容を定めていくということにしているということでありますので、この制度の適用を受けるかどうかという同意をする段階で、そこがしっかりと決められているという前提でありますので、早く終わったからほかの仕事をということは、この制度として想定していない。
 したがいまして、逆に言えば、そういう働かせ方をすれば、この制度の対象者として認められないと、この制度を適切に運用していないということでありますから、それは、そういう観点において法律に違反しているということになるということであります。

○福島みずほ君 意味不明ですよ。だって、労働者は使用者に命ぜられて仕事をせざるを得ないじゃないですか。
 新制度では、労働者が始業、終業時刻、休日の取得を自由に決めることができるんでしょうか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 基本的に職務記述書等で従事する職務の内容を明確にする、そして、それを前提として基本的にどういう働き方をするかにつきましては労働者に任せると、これが制度の基本的な考え方でありますし、それを前提として労働時間とか休日とか深夜業の規制を適用除外にすると、こういう考え方でございます。

○福島みずほ君 始業、終業、休日、これ全く自分で決められるんですか。

○政府参考人(岡崎淳一君) もちろん、その会社の例えば建物の管理とか、そういういろんな要素はあるかもしれませんが、少なくとも使用者が、今日は何時間働けとか、今日は何時まで働けとか、そういうことは考えていないということでございます。

○福島みずほ君 これ、労使委員会で決めることになるんじゃないですか。労働者が始業、終業、休日時間を自分で勝手に決められないでしょう。私は今日夕方しか行かない、私は今日行かない、勝手にやれるんですか。三百六十五日、三百六十日、自宅で仕事します、ちょっとそれは極端ですが、でも、始業、終業、休日時間、労働者は勝手に決められるんですか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 労使委員会で五分の四で決めるのはむしろ制度の枠組みであります。その枠組みの中で個々の労働者が日々どういう働き方をするかということにつきましては、これは個々の労働者に任せられているということであります。
 もちろん、その会社の管理上、朝、例えば五時前に出てこられたら困るとか、そういう部分はあるかもしれませんけれども、逆に、今日は何時間働けとか、そういうことを使用者側が労働者に命ずるということはないという制度だということであります。

○福島みずほ君 何時間働けとは言わなくても、成果主義、一応、これは成果主義と関係ありませんが、もっと仕事を、もっとこれをやれとか、もっとこれをやれとあるわけじゃないですか。お医者さんだってそうでしょう。さっきありましたけれども、もっとやっぱり仕事をしなくちゃいけない。
 だから、これは労働時間、休日、深夜等の規制が適用除外になるので、使用者がこの仕事は今日中に仕上げるようにと命ずることができるようになるんじゃないですか。しかも、そこに制限がない、残業時間のあれがない。どうですか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 元々、一千万円以上で、多分一千七十五万ということになるわけですが、それ以上の年収がある方々というのは、おまけにそれで高度の専門的な知識を持っている人ということになると、これは交渉力がやはり企業に対してある人たちであって、今のような、あれもやれ、これもやれみたいなことでいいですというような話のタイプの仕事をされている方々を我々は想定しているわけじゃなくて、そもそも一千万円以上の人というのは全体で働いている人の四%しかいなくて、うち一・五%は役員ですからこれは外れますので、そうすると二・五%のうちの、これは本人が希望しなきゃ駄目なんですから、本人が希望されると更にぐうっと狭くなるわけであって、そういうことでスタートを、こういう交渉力のある人を相手にやり、なおかつ、さっきおっしゃった労使委員会で働き方なんかは枠組みを決めるということで、これは労使の労のうちの半分以上が、過半数が賛成しない限りはこれは合意に至らない、五分の四の、過半数ですから。ということでやっていますし、職務記述書というのにちゃんと何をやるかというディスクリプションを書いて、それに従って成果もそこに書かれていくというそういう制度でありますから、非常に弱い立場で、あれもやれ、これもやれというと逃げられないような人はこの対象にはなりませんし、そもそもそういうふうに、仮にですよ、余り賢くない経営者がそういうふうに迫ったら、多分こういう人は辞めていくんですね。別な会社に移るだけの力があるからそういうことに、この道を選ぼうということでやっているわけでありますから、そういうような方々は先生が御心配されるようなことは私は起き得ないというふうに思います。

○福島みずほ君 労働者は使用者の業務命令に従わなければならないので、実は主体者の自由なんかないんですよ。それから、今の大臣の発言は、いつも擦れ違うんですが、現実では違いますよ。
 お聞きいたしますが、高収入は労働時間規制を除外する根拠と言えるのでしょうか。今、交渉力があるとおっしゃいましたが、交渉力と年収は関係ないですよ。実際、高収入の労働者がリストラで路頭に迷うケースは枚挙にいとまがない。高収入イコール交渉力があるというのであれば、あるという構図自体、全くの虚構です。しかも、辞めて、その人たちは、じゃ、どこに行くのか。実際、ホームレスやいろんな派遣村に来た人たちも結構高収入の人もいましたよ。だって、今IT企業でどれだけリストラがあるか、どれだけ高収入であるのか。
 お聞きします。収入と過労死、過労自殺の相関を調べたことがありますか。また、収入が高ければ過労死、過労自殺がないと言えるのでしょうか。収入と健康状態の相関がありますか。じゃ、なぜ医者はあんなにたくさん過労死しているんでしょうか。専門職で高収入ですよ。

○政府参考人(岡崎淳一君) 過労死の問題については、これはまた法律もできましたし、しっかり対応していかなきゃいけないというふうに思っておりますが、現時点におきまして、収入と過労死との関係で分析したというものはないというふうに理解しております。

○福島みずほ君 この法案を議論する前提がありません。大臣は、高収入であれば交渉能力が高いとおっしゃいますが、本当にそうかというと、そうじゃないんですよ。むしろ中間層というか、責任が重い人たちがうつになったり過労死で亡くなっています。お医者さんだってよく自殺をされたり、これがもとで超党派で全会一致で過労死防止推進法ができたんじゃないですか。
 今局長は、収入と過労死、過労自殺の相関を調べたことはないというふうにお答えになられました。これ、調べる必要があるでしょう。でないと、交渉力があるなんて簡単に言えないと思いますが、局長、いかがですか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 御指摘のように、過労死防止対策推進法ができました。今、その中でどういう調査研究が必要か、大綱で定めるということになっておりまして、過労死の家族会等、皆さん方にも入っていただきまして、そこは検討していくと。
 したがいまして、過労死という観点につきましては、私どもしっかりと調査研究をして、何が対策として必要かということを考えていかなければいけないというふうに考えているところでございます。

○福島みずほ君 この法案の前提である大臣の、収入が高ければ交渉力があるというのは、それはあり得ないですよ。過労死を議論する上で必要ですが、この法案を議論するせめて前提としても、収入と過労死、過労自殺の相関関係を調べ、収入が高ければ過労死、過労自殺がないと言えるのか、検証をすべきです。また、収入と健康状態の相関もありません。
 医者は、医者というか、ほかの専門職もありますが、専門職で比較的収入が高い、でも過労死の遺族の方もたくさんいらっしゃいますよね。これ、どう見ていらっしゃいますか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 今回の制度との関係でいけば、対象業務等々もあるということが前提でありますが、一方では、おっしゃるように、過労死等の中ではお医者さんとかそういった高収入の方々がいるという事実は私どもも十分承知しております。
 ただ、どういう相関があるかとかそういうことにつきましては、先ほど申しましたように、過労死対策防止推進法もできたわけでありますから、ここはしっかりと議論をした上で必要な研究ができるようにしていかなきゃいけないというふうに考えているところでございます。

○福島みずほ君 過労死防止推進法ができても、ホワイトカラーエグゼンプションが成立したら過労死促進法ですよ。きちっとこの相関関係やこれ調べないと、大臣が言う収入が高ければ交渉能力があるなんというのうてんきなことには私たちは乗れないんですよ。これはきちっと調べるべきだというふうに思います。
 また、過労死の使用者責任が問えなくなるという、過労死の弁護士たちもそう言っています。私も実は過労死の事件をやりました。立証そのものが本当に大変です。仮に新労働制度の対象労働者が働き過ぎで過労死しても、労災認定されない可能性が高いんじゃないか。さらに、使用者の過労死に対する民事上の責任を問えないことになってしまう。
 今回の法案には過労死認定時間を超える労働を禁止する措置は何もありません。まず、使用者は個々の対象労働者の労働時間を管理、記録しておく義務がなくなります。過労死した労働者が何時間働いていたのか分からなくなる。新しく創設する健康管理時間にしても、実労働時間ではないので過労死基準の労働時間を認定できません。いかがですか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 過労死の認定をする場合に、労働時間、どのくらい働いていたかというのが一つの重要な要素であります。これは、現在でも管理監督者等、労働時間の適用除外になっている方でも、労働基準監督署で認定審査が出てくれば、その労働時間をしっかりと確認した上で必要な方に認定している。
 ですから、これは労働時間規制があるかないかではなくて、実態としてどういう働き方をしていたか、それが過労死に結び付いたか、これは労災認定でありまして、これは事実関係でしっかりやらせていただいているということでございます。

○福島みずほ君 使用者側が、というか労働時間規制が一切なくなる労働者が誕生し、使用者は労働時間管理の責任を負わないわけです。健康管理時間は実労働時間ではありません。
 今だって過労死の認定は大変で、実際の事件で、例えば本人が使っていたパソコンやいろんなものを会社は自宅にも行って全部取っていった。だから、弁護士は、全部一つ一つ立証しなくちゃいけない。でも、今回この法案がもし成立すれば、それに輪に輪に掛けて、健康管理時間というものがあっても労働時間規制はありませんから、過労死は増えるし、立証はより困難になるんですよ。だって、労働時間規制全くないんですから、会社側の使用者責任が問いにくくなる、問えなくなるというふうに思います。
 全労働省労働組合が行った労働基準監督官千三百七十人への緊急アンケート集計結果によれば、新労働時間制度が導入されたら職場にどういう影響があるか、長時間・過重労働が一層深刻化すると答えた監督官は九百八十八人、七三・四%、長時間労働が抑制され効率的な働き方ができると答えた監督官は五十六人、四・二%にすぎません。
 労働基準監督官が踏み込めなくなるんですよ。サービス残業を摘発するとか、違法な残業だとか、残業代不払は許さないとか、労働時間規制に反しているとか、休日労働に反しているとか言えないんですよ。
 冒頭、極端な事例を言ったかもしれませんが、一日十六時間、三百六十日働いても理論上は合法です。労働基準監督官も弁護士も違法でなければ裁判の提訴できないし、労働基準監督官は違法でなければ企業に踏み込めないですよ。だとしたら、野放しになるんですよ、残業代払っていなくてもオッケーなんですから。
 こういう労働時間の、というか、私は、本当に心からこんな法案ができたらおかしいと思っておりますし、そのことをまたこれからも追及していきたいと思います。
 以上で終わります。

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4月13日(月)11時半~ 盗聴法を考える勉強会のお知らせ

4月13日(月) 盗聴法・刑事訴訟法等改正を考える
              超党派国会議員と市民の勉強会のお知らせ

日時 4月13日(月)11時30分~13時00分
場所 参議院議員会館 B107 (地下一階) 1階ロビーで通行証を配布します
内容 
○ 法制審「新時代の刑事司法制度特別部会」答申と政府提案をどう見るか
      -この制度改正でえん罪は本当に防止できるのか-
                           講師 小池 振一郎(弁護士)
○ 盗聴法の拡大のもたらすプライバシーの危機
      -盗聴先進国アメリカやイタリアの実情に学ぶ-
                           講師 海渡 雄一(弁護士)   
資料代 100円
よびかけ 有田芳生(民主党参議院議員) 糸数慶子(無所属参議院議員)
      小川敏夫(民主党参議院議員) 鈴木貴子(民主党衆議院議員)
      玉城デニー(生活の党と山本太郎となかまたち衆議院議員) 
      仁比聡平(共産党参議院議員) 福島みずほ(社民党参議院議員) 
      山本太郎(生活の党と山本太郎となかまたち参議院議員)   
連絡先 福島みずほ事務所(03-6550-1111)

政府は、3月13日盗聴法の拡大と司法取引をふくむ刑事訴訟法等一部「改正」案を閣議決定し、国会に法案を提出しました。連休明けから審議に入ると言われています。盗聴法の拡大は、一部事件の取調の可視化などと一体となった刑事訴訟法等の改正案の一部として提案されています。
1999年に成立した盗聴法(捜査のための通信傍受法)に対しては、憲法31条・35条の適正手続と令状主義に反し、市民のプライバシーを侵害するとして、民主党・共産党・社民党などは強く反対し、最後は国会最終日の徹夜のフィリバスター演説の末に成立しました。この時は、日弁連もあげて反対運動に取り組みました。
このような反対運動の結果、対象犯罪が限定され、NTT職員の立会などの手続も定められたため、実際の盗聴件数は、少しずつ増えてはいますが、爆発的な件数にはなっていません。日本では、過去に共産党の緒方国際局長宅の盗聴事件が暴かれた例がありますが、裁判所の判決にもかかわらず、警察は事実を認めていません。しかし、捜査のための合法的な盗聴には一定の歯止めがかかった状態で推移してきたといえるでしょう。
今回の法改正はこのような状況を大きく変えるものです。詐欺や窃盗などの広範な犯罪が対象とされるようになり、警察が第三者の監視抜きに盗聴捜査を実施できるようになります。今回の法案にはまだ含まれていませんが、今後秘密保護法違反や新設が計画されている共謀罪が対象犯罪とされれば、どのような事態になるのでしょうか。過去の経緯や提案されている法案の内容とその問題点について国会議員と市民の勉強会を開きます。国会議員の皆さんはもちろんのこと、秘
書の方々や市民の皆さんもふるってご参加下さい。

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2015年度政府予算案に反対討論

4月9日参議院予算委員会で、2015年度政府予算3案に対して反対討論を行いました。

○福島みずほ君 福島みずほです。
 社会民主党・護憲連合を代表し、二〇一五年度政府予算三案に対し、反対の立場から討論を行います。
 まず、歳入面の前提となる二〇一五年度税制改正によって、消費税率一〇%への増税を二〇一七年四月から実施することが決定されました。さらに、法人実効税率の引下げや贈与税の減税を始めとする大企業・資産家優遇税制が拡大をされました。こうした不公平税制によって、税制の所得再分配機能が低下するとともに、税収に占める消費税の割合が二年連続で最大となる消費税依存税制となっています。
 さらに、昨年四月からの消費税増税分は全額社会保障として国民に還元すると言いながら、その実態は社会保障切捨てのオンパレードです。昨年六月のいわゆる骨太の方針で、社会保障費について自然増も含め聖域なき見直し、徹底的に効率化、適正化するとされ、概算要求段階で約八千三百億円見込まれていた社会保障の自然増分が、本年度予算案では約四千二百億円に圧縮されました。介護報酬の大幅な減額や生活保護の見直しなども併せ、小泉構造改革で社会保障費を毎年二千二百億円カットしたことをほうふつさせるとともに、消費税増税分が国民に還元されているとは到底言えません。
 社会保障が聖域なく見直しされる一方、防衛費の聖域化はますます進行しています。前年度補正予算と合わせた十五か月予算として見れば防衛費は五兆円を突破、中期防衛力整備計画の枠すら上回るのは必至です。オスプレイやステルス戦闘機F35、イージス艦の建造など過剰な装備が増えることは専守防衛の国是に反するとともに、防衛調達について長期のローン契約を結ぶことは継続的な軍拡と歳出の硬直化を進めるものと批判せざるを得ません。
 また、辺野古新基地建設費を増額する一方、沖縄一括交付金を減額したことは沖縄県への圧力ではないでしょうか。
 さらに、九州電力川内原発の再稼働が狙われている中、再稼働容認自治体に配る交付金の創設は、地方創生どころか、原発マネーに依存する地方を生み出し、地域資源を生かした地域の再生に反するものです。
 以上、軍拡の一方で、消費税増税や社会保障の削減により国民生活が疲弊することは明らかであり、いわゆるアベノミクスが当然の結果としてもたらす大企業と中小企業の格差、都市と地方の格差、正規雇用と非正規雇用の格差、富裕層と低所得者層の格差を是正し、貧困をなくす施策こそが今求められているという立場から、政府予算三案へ反対すると申し上げ、討論を終わります。(拍手)

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みなし仮設、高レベル廃棄物で質問 予算委締めくくり

4月9日午後の参議院予算委員会締めくくり質疑で、みなし仮設住宅家賃の東京電力への求償問題や、高レベル放射性廃棄物の処分問題などについて質問しました。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず初めに、みなし仮設住宅家賃の東電への求償はどうなっていますか。

○大臣政務官(松本洋平君) 現状についてのお尋ねがございました。
 現状、東日本大震災による応急仮設住宅の提供につきましてでありますけれども、そもそも緊急に提供をする必要があったということ、また一方で、地震、津波、原子力災害という複合災害の中でどこに原因があるのか判断をするのに時間が掛かるということもございまして、東電が原因者である場合も含めまして、発災当初から災害救助法に基づく応急救助として実施するとしたところでございます。
 議員御指摘の東電への求償につきましては、したがいまして現時点においては行っておりません。

○福島みずほ君 求償すべきではないですか。

○大臣政務官(松本洋平君) 今後につきましてでありますけれども、東京電力への求償については、今なお災害救助法に基づき応急仮設住宅を提供中であります。請求額全体の額も確定していないこと、また求償の範囲等についての考え方の整理も必要であることから、現在、東京電力や福島県などの関係者との間で調整を行っているところでございます。引き続き調整を進めた上で求償を行ってまいりたいと考えております。

○福島みずほ君 過去の分からでも求償すべきではないですか。

○大臣政務官(松本洋平君) 先ほどお答えをさせていただきましたとおり、現在全体としての額が確定をしていないということ、またその範囲等につきましても東京電力や福島県等の関係者との間で調整を行っているところでありますので、引き続き調整を進めた上で求償を進めてまいりたいと思います。

○福島みずほ君 東電と経済産業省が自主避難者分の家賃負担に難色を示していて、それでいまだに東電側に求償されていないという意見もありますが、そうですか。

○国務大臣(宮沢洋一君) みなし仮設住宅の家賃に関する東京電力への求償については、今お話のありました、現在、内閣府と東京電力が協議中であり、経産省としてはコメントを差し控えさせていただきたいと思います。

○福島みずほ君 内閣府、自主避難者分も請求するということでよろしいですか。

○委員長(岸宏一君) じゃ、ちょっと速記止めて。
   〔速記中止〕

○委員長(岸宏一君) 速記を起こして。

○国務大臣(山谷えり子君) 現在調整中、検討中でございます。

○福島みずほ君 自主避難者の人たちの分も請求しなければ、この人たちは将来受けられなくなるんじゃないかという不安を持っております。
 大臣、前向きに検討していただきたい。いかがでしょうか。

○国務大臣(山谷えり子君) 繰り返しになりますけれども、現在調整中でございます。

○福島みずほ君 調整中ということで、不安になるんですね。自主避難者の皆さんの分もしっかり求償してください。
 みなし仮設住宅の供与期間の延長について、なるべく早く延長の結論を出すべきではないですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 災害救助法に基づく応急仮設住宅の提供期間は原則二年とされておりますが、東日本大震災で設置したものについては、特定非常災害特別措置法に基づき、各県において一年を超えない期間ごとに延長を行うことが可能であり、現在、被災三県において五年目までの延長を行っています。
 更なる期間延長については、各県において復興状況を総合的に勘案した上で延長の可否を判断し、国の同意を得た上で延長することになりますが、政府としては、お住まいになられている皆様の安心にしっかりと沿えるよう、被災自治体と緊密に連携しながら適切に対応していく考えであります。

○福島みずほ君 前向きにありがとうございます。
 去年は五月末だったんですね。直前まで分からなくて、皆さんたちは自分たちが一年間延期されるかどうか大変不安でした。総理、これについては皆さんの不安を解消する必要があると思います。是非よろしくお願いします。いかがですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、そうした皆様の不安にしっかりと沿えるように、被災自治体とよく相談をしていきたいと思っております。

○福島みずほ君 県外への避難者は柔軟な住み替えを要望しておりますが、行政側は原則として認めておりません。住み替えをもっと認めていただきたい。いかがでしょうか。

○委員長(岸宏一君) どなたですか、答えるのは。
 安倍内閣総理大臣。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ちょっと私のところには質問の通告がなかったものでございますから、内閣府において、それについてはまた後日お答えをさせていただきたいと思います。

○福島みずほ君 高レベル廃棄物の処分についてお聞きをいたします。
 幌延と岐阜県の瑞浪を視察しました。オーバーパックで保管するということですが、何年もつのでしょうか。

○政府参考人(上田隆之君) 高レベル放射性廃棄物のオーバーパックが何年もつかという御質問でございます。
 まず、高レベル放射性廃棄物は、ガラス固化体というものにしまして、それを金属製のオーバーパックと呼ばれる容器に詰めるものでございますけれども、これにつきましては千年では破損しないように設計されることになっているところでございます。

○福島みずほ君 それでは、高レベルの放射性廃棄物が無害化するのは何年後ですか。

○政府参考人(上田隆之君) これは、高レベル放射性廃棄物、ガラス固化体にいたしますけれども、現在、通常の場合であれば、自然界に存在するウランと同じ程度になるまでに十万年程度でございます。これをサイクル等々、プルサーマルを行いますと八千年程度でございまして、高速炉で処理をいたしますと三百年程度になると、こういうふうに考えております。

○福島みずほ君 十万年後であって、千年しかもたなければ途中で漏れ出すということでよろしいですか。

○政府参考人(上田隆之君) この高レベル放射性廃棄物を最終処分をいたしますわけでございますけど、これにつきましては、まずそのガラス固化体というものにした上で、今申し上げましたオーバーパックというもの、金属製の容器に詰めます。さらに、それを粘土を固めたようなベントナイトと言われる緩衝材に包みまして、最終的には地下三百メートルよりも深い岩盤の中に置いておくということで、多重バリアという考え方を取っております。
 千年の後にこの放射性のオーバーパック等金属製の容器が仮に破損をしたとした場合におきましても、今申し上げましたような多重バリア等々によりまして放射性物質の移動が十分に抑制され、数十万年にわたり人間環境に悪影響を与えないと、こういうことは科学的に示されているところでございます。

○福島みずほ君 ベントナイトと地中に埋めることで、なぜ十万年可能なんですか。

○政府参考人(上田隆之君) これは、地層の状況等を把握しまして科学的にそういう構造にした場合に、地下水の流動等によりまして、仮にオーバーパックが破損をいたしまして、それが地下水の流れに沿って地表まで届くというような時間を計算をすることにより、今申し上げたようなことが示されているところでございます。

○福島みずほ君 地表に来るまで時間が掛かるということですが、千年たったら漏れ出すんですよ。十万年後の安全でもなく、千年しかもたない。こんな状況で高レベル廃棄物を地中に埋めることなどできません。特定廃棄物の処分の塩谷や、そして高萩もそうですが、地中に埋めればもう大丈夫ではないんですよ。
 千年しかもたないと今日おっしゃいました。十万年後の安全まで程遠い、こんな形での地層処分は絶対に認められないと申し上げ、質問を終わります。

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戦争法案で総理に質問 4月9日参予算委

4月9日(木)の参議院予算委員会集中審議で、戦争法案について安倍総理に質問しました。集団的自衛権行使や後方支援の際、自衛隊は米軍や多国籍軍の指揮に入るのかなどについて、総理に質しました。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 五月に集団的自衛権の行使を認める法案などがたくさん出てくると言われています。集団的自衛権の行使を日本が、自衛隊がする場合に、米軍や多国籍軍の指揮下に入るのでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 集団的自衛権を行使する上においては、三要件があるわけでございまして、この三要件に合致すれば、集団的自衛権を法令にのっとって行使をしていくことになるわけでございますが、他国の軍隊の指揮権に入るということはございません。

○福島みずほ君 集団的自衛権の行使とは、集団的軍事行動、集団的な軍事活動、集団的に戦争する、集団的に武力行使をすることです。そのときに、多国籍軍あるいは米軍の指揮下に入らなくて、実際それは現実的でしょうか。実際は指揮下に入ることになると思います。
 次に、後方支援についてお聞きをいたします。
 戦場の隣で弾薬を提供すること、このことは一体化とならないと言っていますが、戦場の隣で提供することは、まさにこれは一体化ではないでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この一体化しないという考え方については、今までの考え方を踏襲するものであります。言わば、武力行使と一体化しないことによって、それは後方支援であると、武力行使にはならないという考え方は踏襲するわけでございます。その際、我々は、今までの概念である非戦闘地域という概念があったわけでございますが、今まで様々な活動を経験をしてきたわけでございます。そういう経験にのっとった上で、戦闘現場では行わないという考え方を取ることにしたわけでございます。
 具体的には、法制を進め、国会に提出をさせていただいた段階で御議論をいただきたいと、このように思います。

○福島みずほ君 集団的自衛権の行使も問題ですが、この後方支援という名の下に、もう、戦場の隣で弾薬を提供する、場合によっては給油も行うということで、これは今までの概念を、更に後方支援を拡大をしています。これを一体と言わなければ、一体じゃ何を一体と言うのか。
 今までは地理的概念がありました。サマワに行くことについても私たちは批判をしておりましたが、でも非戦闘地域で地理的に離れているということでしたが、今度は戦場の隣で提供します。戦場の隣はあっという間に戦場になるかもしれません。サッカー場のように線が引いてあるわけではありませんから、いつ戦場になるか分からない。そこで弾薬を提供しても一体化ではないと言うのであれば、何をもって一体化と言うのかというふうに思います。限りなく集団的自衛権の行使と後方支援が近づいていくというふうに思います。
 この後方支援というときに、じゃこの後方支援をするときに、多国籍軍、米軍の指揮下に入るんでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、この一体化論について基本的な考えをお話をさせていただきたいと思います。
 我が国の安全の確保や国際社会の平和と安定のために活動する他国の軍隊への支援については、安全保障環境の変化等を踏まえて、必要な支援活動を十分に行い得るよう検討をしています。
 我が国が行う支援活動と憲法との関係については、先般の閣議決定において、いわゆる武力の行使との一体化論それ自体は前提とした上で、これは先ほど御説明したとおりでございますが、その議論の積み重ねを踏まえまして、これまでの自衛隊の活動の実経験、そして国際連合の集団安全保障措置の実態等を勘案して検討した結果、他国が現に戦闘を行っている現場、言わば先ほど申し上げました戦闘現場ですね、ではない場所で実施する補給、輸送などの支援活動については、支援内容のいかんを問わず、他国の武力行使と一体化するものではないと判断するに至ったものであります。
 もちろん、万が一、状況の変化が起こった場合、自衛隊が活動している場所が現に戦闘行為を行っている現場となった場合には、直ちに活動を中止又は中断することになります。
 実際に自衛隊が活動する範囲については、このような基本的な考え方に従い、現場の部隊で判断する事項と政府として判断する事項の整理を含め、法案策定作業の中で具体的な基準や手続を十分に検討していくことになります。
 いずれにせよ、先ほど私が答弁したとおり、自衛隊が米国の指揮下に入るということはないということははっきりと申し上げておきたいと、このように思いますし、集団的自衛権の行使を認めている国においても、他国の指揮下に入るということを想定している国というのは、私は今の段階では頭に浮かばないわけでございます。

○福島みずほ君 後方支援のときに、これは政府の答弁でも、支援内容のいかんを問わずに他国の武力行使と一体化するものではないと言っているんですが、支援内容のいかんを問わずというのも問題です。
 実際、イラク特措法のときには地理的概念を設けて、非戦闘地域で遠く離れているというのも、大森四原則、これを踏襲をしていたと言っていたが、そのイラク特措法の中ですら、米軍を運べたのはこれはイラク特措法及び憲法九条に反するというのが裁判所の見解でした。
 今度の出てくる法案で、集団的自衛権の行使を認め共同で戦争をする、一緒に武力行使をするということも問題ですが、後方支援という名の下に、今までは一体化だからできないというのに、戦場の隣で弾薬を提供する、もう一歩進んで変えることになり、極めて問題だと思います。
 総理は、集団的自衛権の行使の場合も後方支援の場合も指揮命令下に入らない、統合本部に入らないということなんでしょうか。そうだとしても、実際はそれで後方支援やれないですよ、いわゆる。それから、集団的自衛権の行使で指揮命令下に入らなくてどうして集団でやれるんでしょうか。
 総理、恒久法についてお聞きをします。
 今までは自衛隊を海外に派兵するのにテロ特措法、イラク特措法を必要としました。にもかかわらず、この度、恒久法が出てくる予定です。なぜ新たな立法なくして自衛隊を海外に出せるんですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 他国のコマンドに入るということについて、例えば韓国の場合、在韓米軍と韓国の間においては米軍のコマンドの下にあるということがこれは両国の間であらかじめ決まっていることでございますし、また、NATOにおいてはこれはそういう枠組みになっておりますが、しかし、必ずしも米軍のコマンドの下になるということではないわけでございまして、NATO司令部の下にこれは運営されていくということでございますが、一般論として、集団的自衛権イコールどこかの国のコマンドに入るということではないということを先ほども申し上げたわけでございます。
 そこで、政府としては、恒久法についてでありますが、昨年七月の閣議決定にのっとり、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、国際社会の平和と安定のために、自衛隊が幅広い支援活動で十分に役割を果たすことができるようにするための法整備を進めることとしています。具体的には、諸外国の軍隊等に対するいわゆる後方支援などの活動を通じ、国際社会の平和及び安全の確保に積極的に寄与していくことを検討しているところでございまして、その際、あらゆる事態に切れ目のない対応を可能とすることが重要であると考えております。
 このような観点からは、具体的な必要性が発生してから改めて立法措置を行うよりも、自衛隊の活動の前提となる法的根拠をあらかじめ定めておく方が、具体的な必要性が発生した後、速やかに派遣準備を行うことが可能になり、閣議決定にある切れ目のない対応が実現できると考えています。また、これにより、平素から各国とも連携した情報収集や教育訓練が可能となり、派遣に先立つ現地調査や各国との調整も迅速に実施できるものと考えています。
 具体的には法整備の内容は現在検討中でありまして、詳細については、与党協議においても御議論をいただきながら、引き続き検討していきたいと考えています。

○福島みずほ君 恒久法を作るなんて論外ですよ。そもそもこれらの法案には、社民党は立憲主義に反する、違憲であると反対ですが、恒久法を作ったら、いつでもどこでも自衛隊行けるじゃないですか。しかも、事後承認でも場合によっては可能としています。
 新たな法律を作るのと、それから承認では、国会の関与が全く違います。いとまがない、あるいはシームレスなどと言いながら、切れ目のないと言いながら、国会軽視ですよ。国会で新たな立法も作らずに自衛隊を海外に出すのは、今までと違っても、本当に暴挙だと思います。事後承認でよければ、国会は一切関与できないんですよ。自衛隊、海外に出した後、その後、事後承認だったら一切関与ができません。
 日米ガイドラインと、それからたくさんの戦争関連法案、集団的自衛権も含めた法案を同じときに発表するのも論外です。日米ガイドラインは全く国会の関与もありませんし、日米ガイドラインを作って、まだ法律が成立していないときに国会を拘束する、あるいはするのは極めて問題だと思います。
 米軍の指揮下に世界で戦争をさせてはなりません。以上を述べて、質問を終わります。

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4月7日(火)参厚労委でハイタク労働条件質問

2015年4月7日(火)参議院厚生労働委員会で、ハイヤー・タクシー分野における労働条件について質問しました。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 今日は、ハイヤー、タクシー分野における労働者の人たちの労働条件について質問します。
 これは、小泉構造改革のときにタクシーの大幅な増車をしたために、タクシーの運転手さんたちの平均年収がどんどん下がり、労働条件が悪化し、場合によっては道交法違反など増えてしまったと。それで、国土交通省としても減車をしていくというふうに方向を全く転換し、台数の規制緩和から今度は規制強化をやり、どうしていくのか、これほどまでに下がった労働条件をどうやって回復させるのか、とにかく命を預かる仕事ですから、どうするのかという点が極めて重要です。
 ハイヤー、タクシー分野における労働条件なんですが、年収が非常に低いと。現金給与額は二十三万五千四百円、全産業平均の三十六万二千三百円よりも十二万六千九百円も低く、平均月間実労働時間は百九十七時間で、全産業平均の百八十二時間よりも十五時間長いと。
 これはちょっと男女合計の数値と男女のみの数値が混在しておりますが、ただ、タクシー運転者男性の年間所得二百万円以下の都道府県は、青森県百七十七万二千円、秋田県百八十九万七千円、鳥取県百九十万六千円、沖縄県百八十四万二千円と、依然四県に上っております。
 ハイタク労働者の労働条件向上は喫緊の課題だと考えますが、大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど、小泉構造改革によって規制改革が、規制緩和が行われたというふうにおっしゃいましたが、必ずしもそれは正しくなくて、実は橋本龍太郎内閣のときに方針を決め、森内閣のときに法律を直して、いろいろなことが結果として起きているということを、何でもかんでも小泉内閣がやったと思ったらそれは大間違いでありまして、いろいろなことをやってきている自民党でありますので、その点だけちょっと申し上げたいと思います。
 実は、ちょうど私が官房長官をやっていたときに、規制改革の結果として大変なことになったのでタクシー料金を上げたいという話がございました。しかし、規制改革をして消費者にツケを回すというのはちょっとおかしいんじゃないかということでありましたが、いろいろ聞いてみると、やはり働いている運転手さんたちにだけしわ寄せが行ってしまっているという現実があったことは間違いないことだったと私は記憶しております。
 それから、今先生から御指摘ありましたように、様々な手を打ってまいっておりますけれども、まだまだいろいろ問題があることはよく分かっておりますので、これからも引き続きよくウオッチをしていかなければいけない問題だというふうに私も思っております。

○福島みずほ君 タクシー事業者に強制力のある減車、営業方法制限対策を講じる改正タクシー特措法の特定地域に、大阪、横浜、札幌、仙台、福岡など全国二十九か所の都市圏が選ばれましたが、全国の台数ベースで三四%にとどまりました。規制が骨抜きにされており、問題ではないでしょうか。

○政府参考人(若林陽介君) お答えいたします。
 先生御指摘の今般のタクシー特措法の改正でございますが、これは、供給過剰の解消を通じてタクシー運転者の皆様の労働環境の改善を図るとの趣旨であることは十分認識いたしております。
 特定地域の指定基準につきましては、運転者の賃金を効果的に上げていくなどの議員立法の趣旨を尊重し、より厳しい客観的な基準を設定することなどの両院の附帯決議や、また規制改革会議での御意見を勘案して今年の一月に策定いたしました。
 具体的には、供給過剰となり、運転者の労働環境の改善が進まないなどの課題を抱える地域ができるだけ指定対象になるようにするとの観点から、例えば供給過剰の状況を示すものとして車両の稼働効率に関する指標、運転者の労働環境を示すものとして賃金水準に関する指標、地域利用者の意向の指標などにより判断することになりました。御指摘のとおり、この判断基準に当てはめた結果、全国二十九地域、車両数割合では約三四%が指定の可能性のある地域となったわけでございます。
 先生御指摘のように、より広い範囲で指定を行うべきであるという御意見があることは私どもとしても重々承知しておりますけれども、国交省といたしましては、まずは特定地域制度をスタートさせて、そして供給過剰の解消を一層強力に進めることによって、タクシー運転者の皆さんの労働環境の改善など改正タクシー特措法の成果をしっかり出していくことが肝要だと考えている次第でございます。

○福島みずほ君 初めは六、七割やるということだったんですが、私の質問のポイントは、なぜ規制改革会議の議論を受け入れて三四%にしたのか、規制改革会議の意見など聞く必要ないんじゃないですか。

○政府参考人(若林陽介君) 規制改革会議の方では、やはりいろんな、規制の在り方に関する様々な見地からの御議論があったと承っております。また、規制改革会議の勧告、いろいろな、様々な勧告とか意見を出す権限もございます。
 私どもは、内閣の一員としてそういうことをきちんと尊重しながら、しかしながら、やはり議員立法でございますので、そういう両院の皆様の立法者意思の尊重もしながらやっていくということを考えてやってきたわけでございます。

○福島みずほ君 これは議員立法で、立法者意思は広範囲にやるということだったんですが、規制改革会議が絞れと言ったので三四%になったわけですね。規制改革会議の言うことを聞くのが理解ができません。
 国土交通省は、地域交通を守り、公共輸送を守り、労働者の労働条件を守るべきじゃないですか。どうして絞るのか。今後、これをきちっと拡大してしっかりやっていただきたい。一言いかがですか。

○政府参考人(若林陽介君) 先生御指摘のように、やはり今回の特措法、議員立法でございます。成果と実績を積み重ねることによって、この特定地域の有効性について、利用者の皆様や国民の皆様からも幅広く理解と支持を得ることがやはり立法趣旨を貫徹することにつながるものと考えております。
 また、特定地域も含めまして、今回の特措法の施行状況のフォローアップにつきましては、本年一月に私ども国交省の方に設置いたしました新しいタクシーのあり方検討会の場におきましても、将来運用改善などにつきまして、フォローアップを通じて、状況を踏まえて、その時点で適切に判断していきたいと、このように考えている次第でございます。

○福島みずほ君 規制改革会議の意向を踏まえてこれを縮減したのは立法意思に反すると思います。今後きちっと拡大をしてください。
 今日は厚生労働委員会ですので、とりわけハイヤー、タクシーの労働者の皆さんの労働条件についてお聞きをしたいと思います。
 改善基準である九三号通達による累進歩合制の廃止は徹底されているんでしょうか。累進歩合制の禁止です。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘の累進歩合制度については、働く方の長時間労働等を極端に誘発するおそれがあるということで、望ましくない賃金体系制度としてこれまでも廃止するように指導を行ってきたところでございます。
 さらに、一昨年の臨時国会で、先ほど話が出ておりましたけれども、タクシー特措法改正案の審議におきまして、累進歩合制の廃止について改善指導に努めるとの附帯決議がなされたことを受けて、平成二十六年一月に都道府県労働局に対して累進歩合制度の廃止について指導の徹底を指示したところでございます。

○福島みずほ君 労働組合の報告などによると、累進歩合制は依然かなりの事業所で残っていると言われています。指導を徹底して速やかに根絶されるようにお願いをいたします。
 タクシー運転者の賃金が過度な歩合給制に偏っていることは問題ではないでしょうか。附帯決議などでも歩合制と固定給で、この割合もそうですが、歩合制が非常に強いと結局すごく低賃金になるとか、無理して働かなければならないというふうになります。この点はいかがでしょうか。

○政府参考人(若林陽介君) お答えいたします。
 先生御指摘のように、タクシーの運転手の皆さんの賃金体系は、基本的に労使間の合意では決められるものでございますけれども、多くの場合、歩合制が採用されております。これは、事業所外の労働が中心であるタクシー事業の特性から、経営者側の管理指導が十分に行いづらいということなどの特性によるものと考えられております。
 しかしながら、先生御指摘のように、運転手の皆さんの賃金が多くの場合この歩合制になっているということであるがゆえに、供給過剰や過度の運賃競争、労働条件の悪化などの背景になっているという指摘もなされているところでございます。
 改正タクシー特措法の両院の附帯決議におきましても、事業者は歩合給と固定給のバランスの取れた給与体系の再構築などに努めることとされております。国交省におきましても、本年一月に新しいタクシーのあり方検討会を設置いたしまして、最近の固定給制の導入などの取組事例も参考にしながら、多様な賃金体系の在り方などについて検討していくことといたしている次第でございます。

○福島みずほ君 是非、歩合給制の変更をよろしくお願いします。
 事業に要する経費の運転者負担の見直しについてお聞きします。
 クレジットカード支払における手数料が運転者負担となっているケースなどもあります。また、過度な遠距離割引運賃における割引分を運転者が負担させられているという事例もあります。是正指導をすべきではないでしょうか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 基本的には、賃金制度、それから労働者が何を負担するか、労使の間で決めていく事項ではあるというふうに思っています。しかしながら、そういう中で、労働基準法等に定めます必要な手続が定められていない、あるいは最低賃金法等に違反するというようなことがあってはならないということだろうというふうに思っております。
 いずれにしましても、労使の間で決めていくということではありますが、今ほど国交省からのお話もあるような中で、運転者の方々が満足がいくような形で業界で取り組まれるように私どもとしても協力していきたいというふうに考えております。

○福島みずほ君 是非よろしくお願いします。
 仕事場で働くのにボールペンや消しゴムを労働者に負担させるなんというのはやっぱりあり得ないと思うんですね。ですから、いろいろ負担があるもので、クレジットカード支払における手数料が運転者負担になっている例があるとか、運転者に、やっぱり働く人に負担させるのは全くおかしいというふうに思いますので、是非この点はよろしくお願いします。
 運転者の賃金、特に深夜割増し分は適正に支給されているのでしょうか。適正な支給の実現に向けてどのように取り組むか、お聞かせください。

○政府参考人(岡崎淳一君) 当然のことながら、深夜に働いている分につきましては深夜割増し賃金が払われなきゃいけない、これは御指摘のとおりでございます。私どももタクシー事業者への監督の際におきましては、そういった点を含めましてしっかりと監督指導していくということでございます。
 ただ、しかしながら、割増し賃金に係る違反、タクシーの場合は相当数ございます。深夜、それからそれ以外のものを含めてありますが、割増し賃金の違反が三割程度に上っているという実態もございますので、これは是非とも直していただかなければいけないということで、今後ともしっかりと対応していきたいというふうに考えております。

○福島みずほ君 大阪でタクシーに乗ると、五千円以上半額というふうな表示があると、運転手さん、大変ですねと言うと、いや、それでもまけろと言う客がいるんだなんというのがありましたけれども、大阪における大幅な遠距離割引の採用や京都における深夜早朝割増し料金の廃止などは、運転者の売上げへの影響や事業経営の圧迫という点で問題ではないでしょうか。

○政府参考人(若林陽介君) お答え申し上げます。
 大阪とか京都におきますところの、いわゆる遠距離割引の採用であるとか、あと深夜早朝割増し料の廃止でございます。そういった例があるということは私どもとしても承知している次第でございます。
 私どもといたしましては、これらの割引運賃の設定であるとか割増し運賃の廃止に当たりましては、運転者の労働環境への影響の与える可能性が大変大きいものでありますので、まず認可に際しまして、適正な原価に適正な利潤を加えたものであるかということについて厳格に審査を行うとともに、認可に一年の期限を付すということによって、そしてかつ、人件費のデータについて毎月御報告いただくということなどの条件を付しているところでございます。
 さらに、昨年の例の今回の特措法の改正を踏まえまして、深夜早朝割増しの廃止の申請につきましては、深夜早朝時間帯の時間当たりの賃金が減少していないことが確認されたものに限って認可することにしているところでございます。
 国交省といたしましても、今後とも過度な割引運賃などによって労働環境に悪影響を与えることのないように適切な審査を行ってまいりたいと思います。よろしくお願いします。

○福島みずほ君 例えば、京都における深夜早朝割増し料金の廃止となると、働いている運転手さんは歩合制なわけですから、その分給料が下がってしまうわけですね。今審議官が手で示されましたが、がくっと下がってしまうわけです。そうすると、この深夜早朝割増し料金の廃止がやはり運転者の皆さんのすさまじい減収になるという点を踏まえて、是非これはやっぱり問題ではないかと、こういうことが全国にもし蔓延すれば更に低い運転者の皆さんの給料がますます低くなるというふうに思います。これはしっかりというか、私はこれはもう深夜早朝割増し料金は廃止はやめるべきだというふうに思っておりますが、是非その方向で御検討ください。
 そして、厚生労働省、最低賃金法や労働基準法が遵守されているか、どのように把握、指導しているか、教えてください。

○政府参考人(岡崎淳一君) いろんな業種につきまして私ども監督指導をやってきております。
 ハイヤー、タクシーの関係につきましては、平成二十五年、五百二十三件の監督指導を行いました。残念ながら、全体として労働基準法関係法令違反は九割近いところで指摘いたしました。
 また、最低賃金につきましても、一割強のところで違反があったという事実はございます。私どもとしましては、やはりしっかりと問題があるところについては指導していくということをやりますし、労働基準監督署と、それから国交省の地方機関との相互通報制度等々もありますので、そういったものも生かしながら、今後しっかりとした指導をして、法令の遵守に、遵守するように努めてまいりたいというふうに考えております。

○福島みずほ君 今答弁にあったように、最低賃金法四条違反件数、平成二十五年度で百六件、違反率は一二・一%。今局長が一割とおっしゃいましたが、つまり、最低賃金を満たさないところがこれだけあるということで、働いても働いても最低賃金を満たさないと。これらは改善されるべきだと思います。不当というか、改善するよう、厚生労働省、しっかりこれを指導してくださるようにお願いします。
 不当労働行為などの実態をどう把握しているでしょうか。

○政府参考人(石井淳子君) 議員御案内のとおり、労働組合法では不当労働行為、これにつきましては、労働者がそれを受けたということで、組合が不当労働行為を受けた場合には労働委員会に救済申立てができるという、そういう仕組みがあるわけでございます。労働委員会は申立てに基づいて審理を行いまして、不当労働行為の事実があると認められる場合には使用者に対して救済命令を行う、こういう仕組みでございます。
 この件数でございますけれども、労働組合法違反の件数でございますが、道路旅客運送業、ハイヤーとタクシー含んでおりますけれども、そこにおきます全国の労働委員会の不当労働行為の申立て件数、これで申し上げますと、平成二十三年度が十八件、二十四年度が十四件、二十五年度が八件となっているところでございます。

○福島みずほ君 不当労働行為などが続いている実態についてもしっかり取り組んでください。
 福岡における検証プログラム「みんなのウーバー」などでアプリを使ってやるということで、これが白タクに当たるという判断で、取りやめるよう国交省が指導したというふうに聞いております。でも、こうすると、もうタクシー業界そのものが成り立っていかないので、やっぱり運転手の皆さんの労働条件を守るべく、よろしくお願いいたします。
 塩崎大臣に、今までの議論を踏まえて、国土交通省もさることながら、厚生労働省でしっかり取り組んでいただきたい。一言お願いします。

○国務大臣(塩崎恭久君) 労働関係法令の違反がないように、私どもとしてもしっかり見てまいりたいというふうに思います。

○福島みずほ君 労働関係違反ではなくても歩合給制の検討とか、是非よろしくお願いします。
 ホワイトカラーエグゼンプションが残念ながら四月三日閣議決定されましたが、これについて経団連の榊原会長が六日の記者会見で、これについて、最終的には年収要件の緩和や職種を広げる方向で考えていかなければいけないとおっしゃいました。これ、ひどいですよね。
 結局、ホワイトカラーエグゼンプション、年収要件も職域も広がるということでよろしいんでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今回、国会に提出させていただいたこの労働基準法の改正の中には様々な事項が入ってございます。その中の一つが高度プロフェッショナル制度でありまして、ここに至る議論も労政審で随分いろいろな幅のある意見が出たところでございまして、最終的には今御提示申し上げている私どもの案で、具体的には年収の三倍をはるかに超えるような賃金を、年収をもらう人を相手に、一定の対象に、希望すればということで今回の新たな働き方を採用できたらなということで提案を申し上げているわけであります。
 今、経団連の会長が発言をしたことについて言及がありましたけれども、法律を決めるのは国会でありますから、法律に書いてあるのが私ども政府として審議をお願いをしている制度でございますので、それをしっかりと通すというのが私どもの使命であり、また御議論を賜るというのが私たちのお願いでございますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。

○福島みずほ君 ただ、年収要件下げて職域を拡大すると経団連が言っているわけで、その面でもこの法案は極めて問題があるということを申し上げ、質問を終わります。

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福島みずほと女性の政治スクールのご案内

 4月8日(水)

 このたび5月と6月の 「福島みずほと女性の政治スクール」の日程と内容が決まりました。
 
 ぜひお仲間ご友人お誘い合わせの上お越し下さい。

 男性のご参加も大歓迎です!

 ★第3回
 日時 5月14日(木)午後6時~8時
 場所 参議院議員会館 (会議室未定)
 タイトル 「国会の今を伝えたい ワクワクドキドキ対話 戦争法案、労働法制、人権」
      *白熱教室形式で、参加者の皆さまと語り合います。
 講師 福島みずほ(参議院議員)
     無料
 
 ★第4回
 日時 6月10日(水)午後6時~8時
 場所 参議院議員会館(会議室未定)
 タイトル 「『男の通信簿』ー女の人生の邪魔にならない男のありかた」
 講師 辛淑玉さん(人材育成コンサルタント)
 資料代 500円

 お申込みは、ご住所・お名前、電話番号を明記の上、ファックスかメールで下記までお申込み下さい。
 お待ちしています。
 
 福島みずほ事務所  担当池田幸代

〒100−8962
千代田区永田町2−1−1 参議院議員会館1111号室
℡  03−6550−1111
FAX 03−6551−1111
E−mail mizuhoto@vivid.ocn.ne.jp

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