福島みずほのどきどき日記

共謀罪を考える超党派の議員と市民の勉強会(第4回)のご案内

 3月27日(月)
 安倍内閣は3月21日、共謀罪を閣議決定しました。私たちは今後さらに、共謀罪法案の様々な問題点について学び合い、それを広めていく必要があります。是非ご参加ください!

 共謀罪で 捜査・裁判・社会はどう変わるか-共謀罪法案を読み解く-
 日時 : 3月30日(木)17:00~19:00
 場所 : 参議院議員会館講堂
 講師 : 「共謀罪の問題点」 高山佳奈子さん(京都大学教授)
      「共謀罪で社会はどうなるか」 西谷修さん(立教大学特任教授)
【資料代500円】※定員(344人)になり次第、入場をお断りする場合がございます。

 共謀罪を考える超党派の議員と市民の勉強会呼びかけ人(3/24現在・順不同)
 糸数慶子(参)、伊波洋一(参)、逢坂誠二(衆)、小宮山泰子(衆)、階猛(衆)、杉尾秀哉(参)、照屋寛徳(衆)、仁比聡平(参)、畑野君枝(衆)初鹿明博(衆)、藤野保史(衆)、真山勇一(参)、森ゆうこ(参)、山添拓(参)、山本太郎(参)、福島みずほ(参)など
 連絡・問い合わせ:福島みずほ事務所(電話03-6550-1111 担当:中島)
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第13回神奈川憲法意見広告のご賛同の呼びかけ

 3月15日(水)
 
 福島みずほも呼びかけ人になっている、第13回憲法意見広告の賛同を募っています。
 5月3日の神奈川新聞の一つの面にお名前を掲載します。
 ご賛同をお願いしたく、呼びかけます。
 ぜひ多くの人の名前で新聞を埋めましょう!

 以下、今回の意見広告の呼びかけ文です。

 憲法を守るかながわの会は、5月3日の憲法記念日に、みんなの声を一つにして、神奈川新聞上に「憲法意見広告」を訴えたいと思います。
 安倍政権の暴走により新たに南スーダンに自衛隊が派遣され、日本はテロや戦争に巻き込まれる危険性が高まりました。
 2017年の闘いは、第一に、戦争法の具体的な発動を許さない活動であり、同時に戦争法廃止を求める活動です。
 第二は、政権が、参議院選挙で、改憲発議の条件クリアしたことから、その動きを加速してくることは確実です。
 第三は、予想される衆議院選挙で、民主勢力が多数を占める運動が必要であり、憲法を守る立場の候補者を一人でも多く当
選させ、改憲派のめざす憲法改正の発議をくい止めなくてはなりません。
 労働法制の改悪、原発再稼働の動きを加速化させ、沖縄の民意を踏みにじり、新基地建設を強行し、新テロ対策法案の制定など「戦争する国」へ転換、TPP参加で農林漁業、地方を疲弊させ、経済状況に関係なく消費税増税を進めようとしています。
 このような情勢のなかで、大変厳しい闘いが強いられますが、この動きを止めるため、私たちに「憲法を守り ひろめ 活かす」運動をさらに強化することが求められています。
 今回は「第13回憲法意見広告運動」に取り組み、「憲法を守る」意思を明らかにし、広く県民の皆様に訴えていきたいと思います。
 どうかこの趣旨をご理解いただき、ご協力いただきますようご要請申し上げます。

 ■掲載紙 神奈川新聞
 ■掲載日 5月3日
 ■賛同費 一口1000円
 ■主催 憲法を守るかながわの会
 ■事務局団体 社民党神奈川県連合 電話 045-664-6375

 ご賛同頂ける方は、福島みずほ事務所まで、お名前(フリガナ)、郵便番号、ご住所、電話番号をメールかFAXでお送り下さい。
 追って郵便振込用紙をお送りします。

 福島みずほ事務所 担当 池田
 〒100-8962 東京都千代田区永田町2-1-1 参議院議員会館1111号室
 電話03-6550-1111 FAX03-6551-1111 
 E-mail:mizuhoto@vivid.ocn.ne.jp

 併せて、5月15日には第13回憲法集会も開催します。
 こちらもぜひお誘い合わせの上、ご参加をお待ちしています。

 ■日時 2017年5月15日(月) 17時30分  開 場
                    18時00分  開 演
 ■場所  県民サポートセンター2階ホール
 ■演題 「いま、沖縄は」 ―民意より米軍優先の政治を許していいのか― 
 ■講師 新垣 毅 琉球新報東京支局報道部長 
 ■国会報告 福島みずほ参議院議員
 ■訴え 佐々木克己県連合副代表
 ■.資料代 500円
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長時間労働を認める働き方改革はあり得ない

 3月11日(土)
 9日の参議院厚生労働委員会で、働き方について質問しました。
 過労死をなくすためには長時間労働規制が必要。
 しかし、規制をすると言いながら、経営側の言い分で長時間労働を認めるのでは過労死はなくならない。
 また、建築業や過労死が多発している運送業で働く人たちの労働時間規制の除外の問題点も指摘しました。
 同一労働同一賃金の実現のためのものさしの変更も提案しました。
   

福島みずほ君 
 社民党の福島みずほです。
 働き方改革についてお聞きをいたします。
 まず、労働時間規制についてお聞きをいたします。
 政府は、企業の繁忙期への対応策として、労働時間規制に関して六か月の例外を設けた上で、月百時間、二か月平均八十時間を認めるなどと報じられております。
このような方針は事実ですか。

 国務大臣(塩崎恭久君) 
 報道は報道であります。

 福島みずほ君
 いや、議論されているわけで、経団連がこの百時間にこだわっているとか、近々労使合意があるのではないかとか、いや、五年後に引下げの見直しをするとありますが、どうなんでしょうか。

 国務大臣(塩崎恭久君) 
 今御案内のように、時間外労働時間の規制について、上限規制についても含めて働き方改革実現会議で様々な働き方の改革について議論をしています。
 その中で、一つのテーマが上限規制、長時間労働の規制ということでありますが、いろんなお仕事に就いていらっしゃる方がおられて、そういった方々にどういう、何時間の時間外労働の上限を設けるといったようなことは、それぞれ大事な、重要な問題でありますので、当事者である労働者側あるいは使用者側にしっかりと合意形成をしていただかないといけないというふうに思っています。
 三月末までにこの実行計画というのを働き方改革についてまとめる予定でございますので、その実行計画が実効性のある規制となるように、罰則付きの時間外労働の限度が何時間か具体的に定め、それに沿って法改正に向けて作業を加速し、早期に法案を提出をしたいというふうに思っております。
 当然、労政審でも議論を賜るということでありますが、今報道にあるというお話でございますけれども、報道は報道でありますので、それ以上でも以下でも私どもはないというふうに思います。

 福島みずほ君
 働き方改革に任されているわけですが、厚労省の見解としてはどうですか。月百時間、こんなのあり得ないと思いますが、いかがですか。

 国務大臣(塩崎恭久君) 
 これは、百時間、八十時間というのは、もう御案内のように、労災認定のときの基準としてある数字でありますので、そういうことで、健康を守るということはもう基本でありますから、それを守りながらどういう働き方があり得るのかということを私どもとして議論を今、働き方改革実現会議でお願いをしているところでありますので、厚生労働省としては、法律ができて初めてこれを執行していくということになりますので、法律改正に結び付く実効性のある案がこの実現会議でまとまることに期待をしているところでございます。

 福島みずほ君
 もう三月末に行動計画できるわけですよね。この間、経団連の前で若い人たち、エキタスというグループが、月百時間やめろ、命を守れ、そんな残業できない、生活守れというシュプレヒコールやそれぞれのスピーチをしていました。
 月百時間、八十時間、あり得ないですよ。百時間までオーケーってやったら、百時間まで働かされますよ。お墨付きを与えることになる。こんなの過労死促進になると思いますが、いかがですか。

 国務大臣(塩崎恭久君)
 これはもう総理も何度もお答えをしているように、この脳・心臓疾患の労災認定基準、いわゆる過労死基準をクリアするという健康の確保を図った上で女性や高齢者が活躍しやすい社会とする観点とか、ワーク・ライフ・バランスを改善するというような観点、様々な視点から議論をする必要があるということで今議論をしていただいているところでありまして、もちろん労使のトップがいる会議ではありますけれども、それ以外の方々もいろんな意見をおっしゃるわけでありますので、我々としては、そういった意見を集約をしてこの三月末の実行計画にまとめ上げていきたいというふうに思っております。

 福島みずほ君 
厚生労働省は労働行政やって、労働と健康と命守るところじゃないですか。情けないですよ、そんな答弁だったら。だって百時間まで働かしたら人死にますよ。百時間未満だって同じようなことですよ。過労死で高橋まつりさんが亡くなる、あるいはたくさんの過労死の遺族の人たち、たくさん涙流してきた。自殺に追い込まれなくても健康を害する人たちたくさんいます。百時間なんていうのは働き方改革であるわけがない、厚労省はこんなことを認めない、言ってくださいよ。

 国務大臣(塩崎恭久君) 
 電通の高橋まつりさんの事案についても踏まえながら、今議論をさせていただいておりますので、その点を御理解いただければ有り難いなというふうに思います。

 福島みずほ君 
 百時間、八十時間なんてあり得ないですよ。
 それから、子育てしてきた立場からすると、一年間の労働規制、一か月の労働時間規制、そして一日の労働時間規制も必要です。これ、一日の労働時間が長ければ、パパとママ、どっちか帰らなければいけなくて、結局女性の活躍などできないんですよ。一日の労働時間規制もしっかりやってください。そのことを強く要望いたします。
 長時間労働の職場において労使が争った判例において、月九十五時間の時間外労働を義務付ける定額時間外手当の規定について安全配慮義務違反と公序良俗に反するおそれ、ザ・ウインザー・ホテルインターナショナル事件、札幌高裁、平成二十四年十月十九日判決や月八十三時間の残業が公序良俗に反する穂波事件など、厳しく批判をされています。
 政府はこれをどう受け止めますか。

 国務大臣(塩崎恭久君) 
 公序良俗違反という判決が出るようなのは大体常識では考えられないようなことをやっている場合に言われるわけでありますので、我々はそういうようなことが起こるような労働規制をやることはあり得ないのであって、我々としては、先ほど申し上げたように、健康を守れるように働く、働き方の改革をしていいこうと、こういうことが私たちが今まさにやらんとしているところでありますので、御理解を賜れればというふうに思います。

 福島みずほ君 
 力強い答弁ありがとうございます。
 この穂波判決は、月百時間に至らない月八十三時間の残業について三六協定で定めることができる労働時間の上限の月四十五時間の二倍近い長時間であり、相当な長時間労働を強いる根拠となるものであって、公序良俗に違反すると言わざるを得ない。つまり、長時間労働、八十三時間が公序良俗に反すると判決で言われているわけです。だから、八十時間や百時間未満なんてあり得ない、こんなものが絶対に出てきてはならない、よもや、今公序良俗違反になるというふうにおっしゃったわけで、よもやそういうものが出てこないように強く要望いたします。
 
 次に、この労働時間の問題に関しては労働基準法三十六条一項の協定で定める労働時間の延長の限度等に関する基準第五条において、工作物の建築、自動車の運転、新技術、新商品の研究開発が適用除外になっております。これがすごくすさまじいんですね。トラックや建築で働く人たちの労働条件の余りの長時間ぶりというのがひどいと。これは大臣が決めることができるわけで、これについて除外事由をやめていただきたいと。
 第四条、貨物自動車運送事業に従事する自動車運転者の拘束時間等、「拘束時間は、一箇月について二百九十三時間を超えないものとすること。ただし、労使協定があるときは、一年のうち六箇月までは、一年間についての拘束時間が三千五百十六時間を超えない範囲内において、三百二十時間まで延長することができる。」、そして、「一日についての拘束時間は、十三時間を超えないものとし、当該拘束時間を延長する場合であっても、最大拘束時間は、十六時間とすること。この場合において、一日についての拘束時間が十五時間を超える回数は、一週間について二回以内とすること。」となっています。
 つまり、長時間労働規制のこれらの業種は除外になっているんですね、現在。これって、実はトラックの運転手さん、過労死ナンバーワンなんですよ。余りに長時間労働、一日に十六時間働いてって、これはやっぱりすさまじいですよね。
 大臣、お願いです。今度、働き方改革でこれらの除外事由を取っ払っていただけませんか。石井国土交通大臣は七日、国交省内で自動車運送事業関係団体と意見交換会を開いて、建設業と同様、時間外労働の上限規制が適用除外となっている自動車運転業務についても現行の仕組みを見直したいとのお考えを表明しました。国土交通大臣が自動車運転も建設業もやっぱり見直すべきだと言っているんですよ。じゃ、厚生労働大臣、いかがですか。

 国務大臣(塩崎恭久君) 
 二月十四日の働き方改革実現会議で事務局が示した案では、現在大臣告示の適用除外となっております新技術とか新商品等の研究開発業務、それから建設事業、そして今御指摘の自動車運転業務等の取扱いについて、実態等を踏まえて検討するということを申し上げているわけです。また、二月十四日の実現会議の中で委員からは、上限規制に関しては、流通業、トラック運送業、建設業及びその関連工事業などの現場から生の声をしっかり聞いて慎重に検討していただきたい、なお、規制への対応に時間が必要であり、十分な準備期間をいただくようにお願いしたいといった意見も逆の立場から出ているわけでありますが、いずれにしても、今御指摘のように、労災でこの運転業務の方が一番亡くなっている方が多いということは私どもも当然踏まえた上で今回の問題にも取り組みたいと思っております。
 いずれにしても、実行計画が三月末にまとまるわけでありますから、今、石井国交大臣とそれから加藤大臣ともしっかり話合いをしてもらっておりまして、石井大臣の方から関連業界の方とお話合いをして、今大詰めの話合いをしているものだというふうに私は理解をしております。

 福島みずほ君 
 働き方改革の中で、改正の方向スリーで出ております。石井国土交通大臣はこういう形でやっぱり頑張っているので、塩崎大臣もよろしくお願いします。よろしくお願いします。
 
 同一価値労働同一賃金についてお聞きをいたします。これは立証責任は使用者が負うということでよろしいんですね。

 政府参考人(鈴木英二郎君) 
 お答え申し上げます。
 現行法におきましては、立証責任におきましては、不合理であるかないかということを労使が主張する中でそれぞれが主張、立証することと理解をしてございます。

 福島みずほ君
 いや、これは不合理でないという立証責任、使用者が負わないと駄目ですよ。でないと、立証もう本当にそれは大変になると思います。使用者側が、だって同一労働同一賃金なんというんだから、使用者側が立証責任を負うという形で是非やってください。
 これは目的は不合理な待遇差の解消なんでしょうか。ガイドラインでは、均等、均等待遇を確保とあります。また、ヨーロッパを参考としているということですが、八割程度、九割程度を数値目標としているということなんでしょうか。

 政府参考人(鈴木英二郎君)
 お答え申し上げます。
 ニッポン一億総活躍プランの本文及び工程表におきまして、パートタイム労働者の賃金水準は欧州諸国におきましては正規労働者に比べ二割低い状況であるが、我が国では四割低くなっている、また、正規労働者と非正規雇用労働者の賃金差について、欧州諸国に遜色ない水準を目指すという記載がございます。これにつきましては、こうした非正規雇用労働者の待遇改善という政策目的につきまして定量的に進捗を図っていくための一つの主張と位置付けたものでございますと理解してございます。

 福島みずほ君 
 安倍首相は、不合理な待遇差を認めないが我が国の労働慣行には十分に留意したと、十二月二十日の働き方実現会議で述べています。首相が言うところの我が国の労働慣行とは何ですか。

 政府参考人(鈴木英二郎君) 
 我が国の雇用慣行と一口に言いましても様々あるかと思いますけれども、例えば賃金におきましては、基本給において、職能給、職務給それから成果給、様々な賃金決定の方法が取られていることと承知してございます。こういった各賃金制度、待遇の制度に併せまして、我が国に最も適した同一労働同一賃金の制度を設けていくというふうに理解しておるところでございます。

 福島みずほ君 
 その労働慣行を維持してきたことが格差を温存し、格差拡大という今の状況を生み出してきているのではないですか。

 政府参考人(鈴木英二郎君) 
 総理の御発言の中では、そういった配慮をしつつも今回は法改正まで踏み込んでしっかりとやっていくということでございますので、こういったものも踏まえまして実現会議等で御議論いただいているものと承知してございます。

 福島みずほ君 
 ガイドラインでは、基本給、賞与、手当について正社員と同一であるかどうかを判断する物差しとして、経験、能力、業績への貢献、責任の範囲、程度が挙げられています。この物差しはガイドラインで新たに提起された物差しではなく、これまでも格差を合理的としてきた物差しではないんですか。

 政府参考人(鈴木英二郎君) 
 ガイドライン案の中でお示ししているものにつきましては、ガイドライン案につきましては、それが合理か不合理かについての具体的な例を挙げて判断を示す資料ということで作ったものでございます。これまでもそういうものにつきましては我が国のいろいろな労務管理の中で賃金決定の要素となっておったということから、それにつきまして不合理となる場合にはどういうケースがあって、どういう場合は逆に許されるのかというものを示したものと承知しております。

 福島みずほ君 
 パートが安くて当たり前というのは、経験、能力、業績への貢献、責任の範囲、程度が低いとして、この物差しで低くされてきたわけです。この物差しでやるとしたら、結局格差を温存することになるわけじゃないですか。むしろ、格差を合理化することになってしまうんじゃないか。同一労働同一賃金と言う一方で格差を固定化させた労働慣行に留意するとしたら、現状維持ということではないんでしょうか。同一労働同一賃金ではなく、同一能力、同一業績、同一貢献を目指すということではないんですか。

 政府参考人(鈴木英二郎君) 
 ガイドライン案の中におきましては、そういったいろいろな判断、考慮要素の差につきまして、同じ場合は同じに支払い、違う場合にはその差に従って支払うという、まさに均等と均衡、両方のものを入れておるかと思います。したがいまして、不合理な格差を固定するのではなくて不合理な格差を解消する方向に働くという趣旨でガイドラインを作っているというふうに考えておるところでございます。

 福島みずほ君 
 同じ仕事をしていても正社員とパートは貢献度が違うとか、あるいは例えば責任の範囲、程度が違うとか、あるいは全国転勤なのか地域限定なのか、いろんな理由付けて、まさに貢献とかいう理由によって差別されてきたんですよ。これを物差しとするんだったら変わらないじゃないですか。変わらないですよ、これを物差しとしたら。全然駄目だと思います。
 パート法八条の要件、職務内容、雇用関係が終了するまでの全期間において、その職務の内容及び配置が当該通常の労働者の職務の内容及び配置の変更の範囲と同一の範囲で変更されると見込まれるもの、労働契約法二十条の考慮要素、職務の内容、通常の労働者の人材活用の仕組みなどが既に法として施行されています。
 この厚生労働委員会で、パート法八条、そして労働契約法は成立しているわけです。既に法として施行されているにもかかわらず、格差は残念ながら全く是正されていません。格差の合理性を測る物差しを変えるべきではないでしょうか。職務の内容を基本とすべきではないか。その職務の内容を測る、職務の内容ですよ、経験とか功績とか貢献とか程度とかいったらもう物差し一緒なんですから。一緒の物差しでやったらやっぱり一緒でしょう、差別と。今までパートと、労働契約法二十条があって、厚労省、基準示して、それと同じ物差しだったら変わらないじゃないですか。
 職務の内容でこそやるべきだ。その職務の内容を測る基準はILO基準とすべきではないでしょうか。

 政府参考人(鈴木英二郎君) 
 十二月二十日に実現会議において政府の案を示させていただきましたガイドラインにつきましては、その後、実現会議におきまして、法律をどうするかという議論に現在議論が移っていると承知してございます。この中で現行法をどうしていくかとかも御議論されていると承知しておりまして、それの結論が出ました場合には、この職務評価もどういう形で参考にして入れていくのかということもございます。
 ILOが平成二十年に発行いたしました中立的な職務評価という基準におきまして、四項目で考慮がされるという基準があるのは承知しておりますけれども、以前に本委員会でも御答弁させていただきましたとおり、職務評価には様々な手法がございますので、このILOの手法のみではないかと思いますが、職務評価というのは職務給で賃金が決められる場合におきましては非常に参考になる物差しだと考えてございますので、これについても、現在は厚生労働省におきましても普及についていろいろな事業をやっておりますが、今後とも普及啓発に努めてまいりたいと考えてございます。

 福島みずほ君
 よく分かりません。何でILOの基準でやらないのかが分かりません。
 パート法八条があって、労働契約法二十条があって、それぞれ考慮の要素があって、差別なくす、不合理な取扱い駄目だと言われてきて、全く差別は解消されていないんですよ。同じような物差しでやって、でも結局、挙証責任はさっき、それはケース・バイ・ケースですなんていったら何の役にも立たないですよ。裁判だって何の役にも立たないですよ。むしろ、差別を温存することになるんじゃないか。人材活用の仕組みは削除すべきではないですか。

 政府参考人(鈴木英二郎君) 
 御指摘のように、現行の仕組みにおきましては、労働契約法の二十条とパート法の八条でございますけれども、職務の内容と人材活用の仕組みとその他の事情、この三要素で判断するということになってございます。これについても、実現会議の中でどういう法的な構成にしていくかというのも御議論をされているかと思いますので、この結論を待ちまして対応したいと考えてございます。

 福島みずほ君 
 人材活用の仕組みというので非正規雇用の人たち差別されてきたわけじゃないですか。だから、これは削除すべきですよ。
 同一性の比較をする正社員がいない職場が増加しています。正社員がいない。その場合は誰と比較するんですか。

 政府参考人(鈴木英二郎君) 
 現行のパート法の八条及び契約法の二十条におきましては、比較対象労働者につきましては、契約法の二十条の場合は有期労働者に対しまして無期雇用労働者、それからパート法の場合は短時間労働者に対しまして通常の労働者という形になってございます。これは特に職務等を指定してございませんので、その事業所内、企業内におけます無期雇用労働者、それからまた通常の労働者の一番近い方が対象になるものと承知しております。

 福島みずほ君 
 近い方と言うけど、全員がパートだったら誰と比較するのか、一番近い方っていないんですよ。それ、どうするんですか。
 それから、派遣労働者は、なくす非正規の対象ではないんでしょうか。非正規をなくすという言葉があります。どういうことでしょうか。派遣法改悪では生涯派遣という枠組みをつくり、ガイドラインでも触れられておりません。派遣労働者は、まさに生涯派遣、貧困に固定するものです。じゃ、これは、非正規をなくすというと派遣労働者をなくすということなんですか。

 政府参考人(鈴木英二郎君)
 今御指摘の非正規をなくすというような総理の御発言の中で、非正規という言葉を日本国内から一掃するというふうに申し上げたことかと思います。
 これにつきましては、どの働き方を選択してもしっかりした処遇を受けられるようにして、人々が自分のライフスタイルに合わせて多様な働き方を自由に選択できるようにするという趣旨と理解してございまして、派遣労働者という雇用形態自体をなくすものとは承知してございません。

 福島みずほ君 
 意味が分からない。派遣の人たちをつくり続けて非正規をなくすという言葉だけなくしても、非正規というだけで差別されることを禁止するとか、非正規差別は禁止するとしていただきたいというふうに思います。
 長時間労働の規制とうたいながら、百時間、八十時間、あり得ないですよ。月百時間なんてやめてください。百時間未満だって同じようなものじゃないですか。そして、自動車運転、建設業やIT、繁忙期でも過労死していい業種があるわけではない。これは見直していただきたい。そして、同一価値労働同一賃金、これでは今までと物差しが一緒で変わらない。そのことを申し上げ、私の質問を終わります。
エキタスの経団連前抗議行で
強調文
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組織犯罪処罰法一部改正法案の条文と新旧対照表を掲載します

 3月1日(水)
 「組織犯罪処罰法」改正案の条文と新旧対照表を掲載しましたので、以下のアドレスからご覧下さい。

 条文
http://u0u0.net/BYUd

新旧対照表
http://u0u0.net/BYUh
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映画「ビューティ・インサイド」を観ました

映画「ビューティ・インサイド」を観ました

2015年の韓国映画。
主演 ハン・ヒョジュン

切ない、切ないラブストーリー。
そして、それだけではなく人はなぜその人なのかということを考えさせられる。
外見や社会の中での地位ではなく、その人を大事にすることが大事だ、何が大事なのかを痛感させられる。

キム・ウジンは、18歳のときから、実は、夜、寝ると、朝、姿が変わってしまうようになった。女性になることも、外国人になることもある。日本人の女性になったこともある。子どもになることもあれば高齢者になることもある。SF的世界。
彼は、家具職人として、良質な家具を作っている。母親と親友はそんな彼を支えている。
家具職人である彼は、彼の家具も扱う大型家具店に行き、そこで働くイス(ハン・ヒョジュン)に会う。イスに恋をしたウジン。
彼は、彼女に会うために、毎日家具店に通う。毎日、姿を変えているので、イスは違う客と思い込む。
ウジンは、とってもかっこいい男性になる日が来ることを待ち、そうなったら、イスにデートを申し込む。姿が変わらないように、3日くらいがんばって起きている。うーん。

ある日、ウジンは、イスに自分のことを話す。何のことかわからないと混乱し、困惑するイス。しかし、無口だけれど、誠実で優しいウジンに惹かれていく。違う多くの俳優が、同一人物ウジンを演ずる。また、相手が同じ人だというこを前提に繊細にイスを演じなければならない。演技力が必要。SF的な荒唐無稽の設定も切実に心に響く。

待ち合わせてもイスはウジンがわからない。「僕だよ」と言われなければわからないのである。知り合いたちからは、毎日男をかえているの?と言った冷やかしを受ける。生易しくない恋愛。

なぜその人はその人なのか。その人の境遇が変わってもその人はその人なのである。羽ぶりが良い時にちやほやし、そうでない時は立ち去る人は、真の友ではないのである。どんな時も全く変わらず、付き合ってくれる人は貴重である。
この映画は、人は見かけではない、性別、年齢、国籍などすらも超え、人間として変わらないということ言っているようにも思える。
どんな姿であっても、ウジンの誠実さ、優しさ、真剣な眼差しは変わらない。

この映画を見て、人を見る目が少し変わった。
一見オジサンに見えても、その人のなかにみずみずしい少年が入っているかもしれない。一見オバサンに見えても、その人のなかに内気で内省的な少女が入っているかもしれない。
その人をその人として、大事にできたら素敵だ。
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「みずほ塾 未来を作る女道場」塾生を募集します!

 今年の目玉企画として、多くの(特に)パワフルな女性たちにご参加頂きたく、ご案内致します。
一緒に学んで、地域から、地元から、現実の政治を変えていきましょう!

「みずほ塾 未来を作る女道場」
入塾希望者募集

 2017年3月から11月まで(8月は除く毎月1回、合計8回のカリキュラム。
政治力をつけよう、エンパワメントしよう、政治を変えようがテーマです。
 政策、発言の仕方、選挙のノウハウなど共に学び、一緒に力をつけていきましょう。
 2019年に統一自治体議員選挙があります。
 自治体・国政を問わず、挑戦し、当選する人を増やしたいです。
 そして、もちろん立候補を考えていないが、政治力をつけ、政治を変えていきたいという人大歓迎です。
 
 ■期間及び時間帯
 2017年3月から7月まで 9月から11月までの月1回。全8回。
原則として午後6時からです
 ■場所
 東京 全水道会館(文京区本郷1-4-1)
 ■募集対象
 年齢制限なし。現職議員も可。女性中心にするが男性も可。
 ■入塾審査
 自己紹介を含め「政治をどう変えたいか」をテーマに800字程度の論文をお願いします。
 ■塾費(資料代) 8回分前納 10000円(大学生までは無料) 第1回のみ一般公開(資料代1000円)
 ■通信塾生も募集
 遠方や直接参加出来ない方向けに配布資料をお送りし、映像配信でご覧いただく「通信塾」も設けます。
 会場に来られない方も諦めないで!
 ぜひお申し込みください(応募方法は塾生と同じ)
 ■カリキュラム
第1回 3月9日(木)開塾式 福島みずほ 「女は政治に向いている」
   浜矩子さん(同志社大学大学院教授) 「『反グローバル』の落とし穴~排外主義に飲み込まれないために」          
第2回 4月13日(木)辛淑玉さん(人材育成コンサルタント「私をどう見せるか(仮)」
第3回 5月9日(火)三浦まりさん(上智大学教授)「『女性政治家バッシング』を跳ね返せ!」
第4回 6月7日(水)満田夏花さん(環境NGO FoE理事)「NG0の役割-政策を政治に繋げる方法」
第5回 7月3日(月)寺町みどりさん(「市民派議員になるために本」著者) 「勝てる選挙-市民型選挙のノウハウ」
第6回 9月4日(月)蓑輪明子さん(名城大学助教)「格差、貧困をどうなくすか-現状と課題」
第7回 10月18日(水)福島みずほ 「女が政治を変えていく」
第8回 11月 政治を変えたい女たちの街頭リレースピーチ
 ■塾費
 8回分前納 1万円(大学生までは無料)
公開講座は1回 1千円
 ■必要書類
 1 自己紹介を含め「政治をどう変えたいか」をテーマに800字程度の論文
 2 申込み書 次の事項を記載し、A41枚におまとめ下さい。
 名前・フリガナ・年齢・生年月日・職業・性別(ご自身の性自認する性)・郵便番
号・ご住所・連絡先(電話・携帯電話・E-mail)・これまでの社会活動
 ■応募締め切り 2017年2月10日(金)必着
 ■問い合わせ及び 応募書類送付先 
 〒100-8962 東京都千代田区永田町2-1-1 参議院議員会館1111
号室 
 電話03-6550-1111
 FAX03-6551-1111
 E-mail mizuhoto@vivid.ocn.ne.jp
みずほ塾フライヤー表面
みずほ塾フライヤー裏面
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映画「顔のないヒトラーたち」を観て

映画「顔のないヒトラーたち」を観て

「アイヒマンを追え」の映画見て、「顔のないヒトラーたち」を見たくなった。早速観る。

社民党員で、ユダヤ人で、強制収容所に送られた経験のあるフリッツ・バウアーは、フランクフルトのある州の検事総長。アイヒマンを捕まえ、刑事裁判にかけることに執念燃やし、実現をする。

アイヒマン逮捕と裁判は、「ハンナ・アーレント」の映画でも描かれていた。
アイヒマンは、ドイツではなく、イスラエルで裁かれる。
ドイツでこそ裁かれるべきだ、そのことが、ドイツが、過去に向き合い、未来作っていけることになると考えるバウアーは、がっかりする。

1950年代後半から、1960年代前半のドイツ。
アイシュビッツのことを多くのドイツ人は知らない。強制収容所から生還した人たちは、肉親が殺されたり、壮絶な体験のため語れない、語りたがらない。
経済成長にみんなの関心があり、過去に触れたくない。
ナチスの残党は、いたるところにいるのだ。
過去に向き合い、事実を明らかにすることができない。

バウアーは、若いヨハン・ランドン検察官を起用し、アイシュビッツの蛮行、加害者を裁こうとする。
アイシュビッツ裁判である。
捜査は困難を極める。カレンダーがあるような生活を強制収容所に入れられた人たちはしていない。また、自分の父親たちを裁くのか、そんなことは意味がない、あるいは、みんな仕方がなかったのだという声に阻まれる。

ヨハンは、アメリカが膨大なナチスの資料を保存しているところに行く。
本当に膨大な資料。
ナチスは資料を焼く暇がなかったのだと思った。
これに対して、日本は、敗戦と占領軍が来るまでの間に時間があり、日本中で、様々な資料は焼かれたのだ。

アイシュビッツにいたドイツ人は8000人。
加害者追及と被害者の証言が始まる。
様々な犠牲と努力を払って、ようやくアイシュビッツの問題が、ドイツにおける共有認識になるのである。
このようなすざまじい努力なくして、過去に向き合い、未来を開くことはできなかったのである。

これに対して日本はどうか。
日本でも例えば横浜事件がある。
第二次世界大戦中の1942年から1945年にかけて生じた、雑誌に掲載された論文がきっかけとなり、編集者、新聞記者ら約60人が逮捕され、拷問が行われ、約30人が有罪となり、4人が獄死した事件である。

判決は、何と戦後の1945年8月下旬から9月にかけて出されている。約30人が執行猶予付きの有罪判決である。政府関係者は、当時の公判記録を全て焼却した。その後、当時手を下した元特高警察官30人が告訴され、うち3人が有罪となった。しかし、日本国との平和条約発効時の大赦により全員免訴となった。
戦争中の加害行為は、アイシュビッツ裁判のようには、裁かれていない。

「白ばらの祈り」「アイヒマンを追え」「顔のないヒトラーたち」の映画で描かれている人たちは、極めて困難ななか、歴史のなかで使命を感じ、奮闘をした人たちである。
もちろん会ったこともない。
しかし、歴史のなかで、燦然と輝き、時空を超えて、本当に励ましてくれる。キラキラと光りながら、多くの人たちを、今を、見守ってくれている。

歴史に向き合うとはどういうことか。
歴史のなかで、責任を持って生きるとはどういうことか。
歴史のなかで責任を持って生きるということはどういうことか、とにかく考え続けながら生きていきたい。
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映画「怒り」を観て

有斐閣で「ビデオで女性学」という本を井上輝子さん、木村栄さんなどと作った(1999年)。母と娘の関係、暴力はどう描かれているかなどを担当し、ワイワイ議論し、作ることは、楽しかった。
映画をいろんな角度から、楽しんで見ている。

LGBTの描かれ方も興味深い。
刑務所映画や死刑の問題、裁判の描かれ方も興味深い。接見のあり方だって、国によって、時代によって全く違う。
そのことがメインテーマでなくても興味深い。
そこで、今回は、「アイヒマンを追え」に続いて、「怒り」のなかでの同性愛の描かれ方を書きたい。


映画「怒り」を観て

「怒り」は、ある殺人事件が起き、容疑者がなかなか捕まらない中、3つの話が展開をする。
東京、沖縄、千葉。
大好きな渡辺謙さん、宮崎あおいさんなどの演技もとてもいい。

それぞれの3つの話のなかで登場するそれぞれ3人の男たち。
その3人の中に真犯人がいるのか、いないのか、3人のなかで誰が一体殺人を犯しているのか。
見ていてドキドキするし、実はわからない。
正直、みんな何かあやしい。寡黙で、あまり今までのことを語らない男たち。

この映画は、人が人を信じられるかということを扱っていると思う。信じたい、しかし、信じられない何かがあるような気がする。
関わることで、自分はとんでもないことに巻き込まれるのではないか。

東京の話。
妻夫木聡さん演ずる会社員。
ワイワイと会社仲間たちと終業後、楽しくやっている。
そして、彼は、ゲイなのである。
カミングアウトはしていない。
彼ができ、一緒に暮らし始める。ホスピスにいる母親のお見舞いに彼も連れていくが、恋人であるとは言えない。
しかし、お母さんはわかっているという感じである。

知り合った彼は、寡黙で、過去のことを語らない。
偶然、報道で、殺人事件のことを知り、疑惑を持つ、
警察から、電話が入る。思わず「(そういう人は)知りません」と答えてしまう。

妻夫木聡が、街のなかで、人目もはばからず、泣きながら歩くのが印象的だ。
なぜ知らないというのか。

キリストが捕まった後、使徒が、キリストのことを聞かれて、「(そんな人は)知らない」と答えるのを思い出した。
自己保身か。
しかし、妻夫木聡演ずる主人公が、答えられない、関わりを持ちたくないという行動をとった理由の一つに、同性愛であるということがあると思う。
カミングアウトしていないのに、カミングアウトをせざるをえなくなるのである。説明が必要になる。
あるいは、関係を聞かれて、嘘をつくしかなくなってしまうのである。

自分を常に守りながら、本当の自分を隠しながら、どこか身構えて生きていかなければならない孤独や心労を思う。
そして、それは少なくない人たちが、とりわけマイノリティの人たちが抱えざるを得ないことでもある。
主人公の一人が、ゲイであるという映画。

人は人を信じることができるか。
人の孤独を描いている。

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映画「アイヒマンを追え ナチスがもっとも畏れた男」を観て

映画「アイヒマンを追え ナチスがもっとも畏れた男」を観ました。


ドイツは戦後、一貫して戦争犯罪の追及に熱心だったと思い込んでいた。

しかし、この「アイヒマンを追え」や「顔のないヒトラーたち」の映画が明らかにしたのは、ドイツでも経済復興に邁進し、過去のことは忘れたいという状況だったということである。映画は、その集団忘却をそれではダメだと歴史の事実を直視し、若者が未来を考えることができるように尋常ではない努力をした人たちを描き切る。
歴史のなかから、頑張れよとエールを送ってもらっている気がする。

1950年代後半のドイツの話。
州検事長のフリッツ・バウアーは、アイヒマンなどナチスの幹部を刑事裁判で裁くべきだと執念を燃やしている。しかし、連邦刑事局も上席検事も元ナチ親衛隊。捜査機関も政府中枢もナチの残党に占められていて、捜査は全く進まない。それどころか、捜査のファイルがバウアーの机からなくなったりする。部下も残念ながら敵なのだ。
バウアーは言う。「執務室を一歩出ると敵ばかりだ」と。

そんななか、アイヒマンが、アルゼンチンに潜伏中という手紙を受け取る。
ドイツの捜査当局は、妨害しかしないため、イスラエルに渡り、モサドに頼む。国家反逆罪の行為なのである。アイヒマンが、逃亡しないようドイツに帰ると「アイヒマンはクエートにいる」と嘘の記者会見を行うバウアー。
様々な妨害と困難に遭いながら、突き進むバウアー。

彼は、逃れたデンマークで、強制収容所に入れられ、「ナチスに協力する」という署名にサインし、出所する。彼の戦後の行為は、自分自身への贖罪でもある。歴史に責任をとるというのはどういうことか、過去に向き合い、未来を開くとはどういうことか、若者に未来を作って欲しいとはどういうことかということを教えてくれる。

そして、アイヒマン裁判一つをとってもこんなにも努力した個人がいたということである。当たり前だが、作りたい社会、そして、未来は、人任せ、棚ぼたではやってこないということである。

バウアーは、ユダヤ人、社民党員、同性愛者である。
バウアーは、デンマークにいるときに、「男娼」(こういう言葉を使っていいのかわからないが)と一緒にいるところを逮捕されている。このことが記録に残っている。

元ナチスで、バウアーの捜査を妨害しようとしている政敵たちは、その記録を知り、大喜びする。「下半身ネタはスキャンダルだ」と。ドイツは、何と1994年まで、同性愛者の性的交渉を刑事犯罪としていた。
同性愛者であるというのが、ものすごい弱みになっているのだ。本当の自分であることを明らかにし、自分に正直に生きることがなぜ犯罪になるのか。なぜそれがスキャンダルになるのか。

どれだけの圧迫と孤独を抱えて、バウアーは闘ったかと思う。
映画のなかで、同性愛がどう扱われているかは、映画評のなかで大きなテーマである。「ハーベイ・ミルク」「ミルク」「ブロックバックマウンテイン」「パレードへようこそ」「アデル、青は熱い色」など。

一度そのことも書いてみたい。

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共謀罪について海渡雄一弁護士と対談

共謀罪について海渡雄一弁護士と対談をしました。参考資料もアップしますので、是非ご覧下さい。

海渡弁護士との対談その1(FaceBook動画)
海渡弁護士との対談その2(FaceBook動画)

共謀罪についての参考資料(PDFファイル)
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映画「未来を花束にして」を観ました

映画「未来を花束にして」を観ました

映画 「未来を花束にして」 2015年/イギリス
原題 「Suffragetteサフラジェット」
監督  サラ・ガヴロン
主演 キャリー・マリガン、メリル・ストリープ、ベン・ウイショー、
    ヘレナ・ボナム・カーター
 *「サフラジェット」とは、女性参政権論者、女性参政権活動家を指す。

参政権なんて当たり前、女性に参政権があって当たり前と思うが、女性
たちが、参政権を手にするのに、こんなに大変だったのだと心底驚いた。

1912年のイギリスの話。
何回も何回も投獄され、デモで警官に殴られ、逮捕され、ハンガースト
ライクをやったら、みんなに押さえつけられ、口や鼻から強制的に食事を
摂取させられる。

ゲッー、苦しそう。
デモで公然と殴られ、何度も何度も、投獄される。
10回以上投獄された女性もいる。

女性参政権運動というと花を持ってパレードするのを見たことがある。
もちろん穏健な運動もあったのだが、ここで描かれるのは、女性に参政権
をという当たり前のことを獲得するのに、まさに命を賭けて、闘い続けた
女性たちの熱い思いと大変な闘いである。

こんなに!知らなかったとガーンと頭を殴られた感じ。
この女性たちの苦難に比べれば、今の私たちの苦労は、相対化して小さく
見える。選挙権も被選挙権も持っているわたしたちは、たくさんのことが
できるじゃないと。
たかだか100年前にすぎないのに、人間扱いされなかった女性たちのこと
を考えれば、隔世の感がある。

女たちが、参政権を持ってまだ約100年。日本では、1946年に初めて女性
たちが行使。71年が経っている。71年もというべきか。いや、わずか100
年前、71年前に、女性は、参政権を持っていなかったのである。
これからである。

イギリスで、30歳以上の女性が参政権を取得したのは、何と1918年、男性
と同じ21歳以上の女性が取得したのは、これまた遅く1928年。ニュージ
ーランドは、1893年。アメリカは、1920年、フランスは、1945年4月30日
である。

長い事、政治は、男のもの。女は、埒外だったのである。
女と政治は、いよいよこれからであると言いたくなる。

そして、この映画の素晴らしいところは、主人公に、労働者の女性を設定し
たことである。
洗濯工場、クリーニング屋で働くモード・ワッツは、24歳。キャリー・
マリガンが演じている。洗濯物を届けに行く時に、偶然、サフラジェットの
女性たちが、隠し持っていたレンガなどをショーウィンドーにぶつけている
場面に遭遇する。驚くモード。

同じ職場には、サフラジェットで、活動する同僚がいる。女性参政権のこと
で、公聴会が開かれ、その同僚の女性が発言することになっていた。しかし、
その日、彼女の顔は傷だらけ。夫に殴られ、証言できるような状況ではない。
突如、ピンチヒッターで、モードが発言する。職場の実態、同じ職場で働く
男性との賃金に大きく差があること、劣悪な労働条件なども話す。そう、
モードの母親は、同じ職場で、今で言う労災で死亡しているのである。
「なぜ、証言をしたのか」と国会議員の男性に聞かれ、「違う生き方もある
のではないかと思って」と思わず答えるモード。

デモに参加し、リーダーであるエメリン・パンクハーストの演説を聞く多く
の女性たち。そこには、モードもいる。
堂々の貫禄で、さすがメリル・ストリープ。実在のエメリン・パンクハース
トの演説が、当時の女性たちを鼓舞したように、鼓舞をしてくれる。「降伏し
ないで下さい。闘いを決してあきらめないで下さい。」その通り。

公聴会では、聞いてくれてるように見えた男性の国会議員たち。しかし、投
票の結果、女性に参政権を与えることは、否決される。
落胆し、怒る女性たち。
モードは、活動に参加をしていく。夫との間の亀裂。夫は反対なのだ。家か
ら追い出され、最愛の小さな息子にも会えなくなる。女性に親権はないのだ。
洗濯工場も首になる。

どれだけのものを失わなければならなかったのか。
どれだけのものを犠牲にしたのか。
参政権を女性が得るのに、こんな道のりがあったのか。

女性たちが集まり、議論し、作戦を練る。実力行使にもでる。
女性たちが、護身術として、忍術を練習する場面も出てくる。

サフラジェットの映画の主人公に、モードをしたことで、女性参政権運動
を上流階級の余裕のある夫人たちの運動として描くのではなく、多くの名
もない女性たちの熱い想いや実存を描くものになっている。

比較することはできないが、この映画を見ながら、メリル・ストリープが
マーガレット・サッチャーを演じた「マーガレット・サッチャー 鉄の女
の涙」(2011年)を思い出した。
鉄の女が、頑迷固陋な保守党の男性たちの中で、苦労をする場面が出てくる。
女性政治家としての苦労が出てくる。
あのサッチャーにして。

しかし、サッチャーが、政治家として行った新自由主義の政策の結果何が
起きたのかということは、あまり描かれていない。私にとって、サッチャー
というのは、同じ女性として苦労したという面より、あくまでも政治で何を
やったかである。
女であれば誰でもいいというわけではない。
労働者ということは、あまり出てこなかった。

「未来を花束にして」は、歴史や時代の中で、なかなか記されてこなかった
女性労働者と参政権の問題を結びつけたのだ。

参政権の運動は、上流階級、余裕のある女性たちだけの運動ではなく、多く
の女性たちの苦労と共感によって支えられ、だからこそ参政権の問題は、み
んなの問題であり、獲得した後も、みんなの問題なのだと。

本当に、モードのような女性がいたかどうかはわからない。
しかし、モードという女性を主人公にすることで当時の多くの女性たちの状
況が良くわかる。

そして、この映画を見ながら、アメリカ大統領選挙のことも考えていた。
なぜヒラリー・クリントンは、負けたのか。
エスタブリシュメントと思われた、既得権益だと思われた、新鮮味がないと
思われた、健康状態が不安だと思われた、インターネットのサイバー攻撃に
よるメール問題の再燃などが不利に働いた、アメリカの疲弊と閉塞感からト
ランプが勝った、いや、投票数は、ヒラリー・クリントンの方が上なので、
大統領選挙の選挙制度が問題などいろんな理由が考えられる。
しかし、アメリカ社会の女性嫌いということもあったのではないか。

そして、ヒラリー・クリントンが言った「ガラスの天井を破る」という言葉が、
一部の女性たちを鼓舞したが、一部の女性たちには、全く響かなかったという
ことではないか。
ガラスの天井を破って、女性大統領が誕生することは、それは、ヒラリー・
クリントンの成功であって、格差と貧困に苦しむ、今日と明日の生活に汲々と
する多くの女性たちにとって、遠く感じる、ガラスの天井より、自分の足元の
方が、関心があったのではないか。

なぜ女性が、政治に参画しなければならないか。
それは、この社会の男性社会、格差や貧困を変えていくためである。1%の
ためではなく、99%のためのための政治をやらなければ、多くの人にとって
この社会は生きにくいのである。

日本で、シングルマザーの女性の平均年間就労所得は、186万円である。これ
で子どもを食べさせることができるのか。女性があったり前に働いて、あった
り前に子どもを食べさせることができる賃金を得ることが困難な社会なので
ある。そのことこそ変えるべきである。

ヒラリー・クリントンには、「みんなの村で」という名著がある。子どもを
みんなで、社会で育てようという本である。また、国民皆保険をめざし、それ
は、オバマケアにつながった。トランプは、このオバマケアを含め、オバマの
政策の大半を廃止しようとしている。
ヒラリーの社会民主主義的な政策はあまり出てこなかった。

ヒラリー・クリントンは、「ガラスの天井の打破」ということはもちろん
いうべきだ。まだ誕生していない女性大統領を作ろうと呼びかけることは、
もちろん大事だ。しかし、同じくらい、それ以上に大事なことがある。
何のために大統領になるのか。そして、大統領になることが、日々働く男性、
女性の待遇、境遇を変えることにつながるのだという説得がもっと必要だっ
たのではないか。

女性問題、男女平等は大事。そして、同時に、この世界の格差や貧困を変え
ることが大事で、それをやるのだというメッセージが弱かったのではないか。
サンダースを熱狂的に支持した若者たちのかなりの部分が、ヒラリーを支持
したら、もっと変わったのにと思う。

「未来への花束」は、だから良く考えられた映画である。
女権拡張運動にとどまらない現在につながるものが詰まっている。
たくさんの女性たちに、エールを送ってくれている。

参政権を得るのにこんなに苦労したのは、たかだか100年前。日本は71年前。
これから、多くの女性たちで、違う社会をつくるぞって。
やれることは、この時代に比べれば、たくさんあるよって。
その意味で、歴史に埋もれていた100年前の女性たちが、耳元で、心の中で、
確実に、静かに、熱く、エールを送ってくれる。

ぜひたくさんの女性、男性に見てもらいたい。
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2017年 新春のご挨拶

あけましておめでとうございます

2016 年、本当にお世話になりました。
2016 年は何といっても参議院選挙があった年でした。暑い夏の選挙、多くの人たちと一緒に駆け抜けました。全国各地のお一人お一人に本当に支えていただきました。改憲勢力が3 分が2 を占め、社民党も厳しい結果となりましたが、国会に戻していただ
いたことをフルに生かし、活動をしていきます。

そして、沖縄の高江・辺野古の基地反対運動が大きく闘われ、弾圧も厳しくなっています。沖縄の民意を踏みにじり、強行していくことをとめるためにあらゆる努力を多くの人たちとやっていきます。自主避難者の人たちへの住宅の援助を2017年の3月に打ち切ることを福島県・政府が決めるなど切り捨て政策が横行しています。南スーダンに派遣された自衛隊には安保関連法・戦争法によって駆けつけ警護の任務が付与されました。

憲法審査会が再開されました。わたしは参議院の憲法審査会のメンバーです。憲法審査会での憲法改正案作りを阻止することを超党派で多くの人たちとやっていきます。
今、まさに正念場です。戦後を続けていけるのか、日本国憲法のもとで生きていけるのか問われています。わたしたちは今こそ気合を入れて民主主義を守り、作っていかなければなりません。憲法価値を生かしていくことこそやっていく必要があります。大変な時代状況、大変な政治状況だからこそ主権者である人々の一人でも多くの人と手をつなぎ、動きを作っていかなければなりません。仲間を増やしていきたいです。
できるだけ多くの人と出会い、話をし、手をつないでいきます。現場から政策実現をし、実現をしていきます。みずほ塾を東京で始めます。議員を増やしたいです。福岡など各地でもみずほ塾を作りたいと考えています。もちろん塾以外の講演会なども積極的にやっていきます。
一緒に想いや課題を共有し、国会のなかで、質問、行政交渉に生かし、課題の実現をめざしていきます。
社会の大きな運動やうねりを多くの人たちと作っていきます。そして、そのなかに自分の政治活動を位置づけて、元気にやっていきたいと考えています。
 2017年もどうかよろしくお願いします。いい年にしましょう!

福島みずほ
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年金カット法案で反対討論 12/13参厚労委

本日(12月13日)夕方、参議院厚生労働委員会で、年金カット法案が採決され、賛成多数で可決されてしまいました。
私は断固反対の立場から、以下のように反対討論を行いました。お読み下さい。

 私は、希望の会(自由・社民)を代表して、「公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案」について、反対の立場から討論を行います。
 反対の最大の理由は、本法案で年金支給額を引き下げる新たなルールがつくられることにより、高齢者の生活基盤である公的年金が弱体化する危険性が非常に高いからです。
 現在、新規裁定者は賃金変動に合わせ、既裁定者は物価変動に合わせて改定することにより、年金額の実質的な価値を維持し、高齢者の購買力を維持しています。
 ところが、今回の賃金・物価スライド見直しは、物価の下げ幅より賃金が大きい場合は賃金に合わせて減額する、物価が上がっても賃金が下がれば賃金に合わせて減額する、というように、減額を強化する内容です。労働者の実質賃金は低迷を続け、政府が予定している消費税増税等による物価上昇を考えると、年金生活者の購買力がどこまで維持できるのか不安が募ります。また、これは本則の改定ですから、現役・将来世代も老後に受け取る年金が物価の上昇から離れて引き下げられ大きな影響を受けます。
 さらに、本法案では、マクロ経済スライド調整率が、物価・賃金スライド率よりも大きくて引ききれなかった場合、翌年度以降に未調整分を持ち越す、キャリーオーバーという仕組みが設けられます。マクロ経済スライド調整は年金すべてにかかりますが、特に問題なのは基礎年金の水準が著しく低下することです。また、キャリーオーバーには期限がないため、調整期間が長期化すれば基礎年金の劣化が激しくなり、国民年金のみの高齢者、低年金者、障害年金で暮らす人びとほど、より打撃が大きくなります。
 高齢者の最低限の生活水準を保障できるのかどうか、これは公的年金の存在意義にかかわることです。公的年金制度の最低保障機能をさらに脆弱化する本法案を許すわけにいきません。
 加えて、本則の改定とマクロ経済スライド調整の強化がダブルで実施されることへの不安に対して、政府は甘い前提による見通しを示すのみでした。国民が納得できる政府の説明がなかったことを許すわけにはいきません。
 政府は、現役・将来世代のために必要な改革だと強調しますが、本法案の短時間労働者への被用者保険の適用拡大は実効性が乏しいと言わざるを得ません。本気で現役・将来世代のことを考えるのであれば、中小企業への保険料負担軽減等の支援を講じながら適用拡大を大胆に進め、あわせて、非正規、男女の賃金格差を是正して、社会保障制度の支え手を増やしていくことに積極的に取り組むべきです。
 新たに設置されるGPIFの経営委員会の構成員の割合も問題です。年金積立金の運用割合など重要方針を決定する役割を担うのですから、構成員の半数を被保険者の代表にして、国民の意見を反映させるべきです。
 最後に、日本は、国連社会権規約委員会から2度にわたり最低保障年金の創設を勧告されています。高齢者の貧困・格差をこれ以上拡大させないために、最低保障年金を含む年金制度の抜本改革に今すぐ取り組むべきであることを強調し、私の討論と致します。
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米国サクランボ輸入で農水省が過剰な忖度 ウィキリークス暴露

11月24日(木)の参議院TPP特別委員会で、検疫を48時間以内に短縮することの危険性や、米国産サクランボ輸入に関して日本の農水省が米国の顔色を過剰に気にした事実をウィキリークスが暴露したことなどについて、質問しました。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 TPP協定に社民党が反対する理由の一つは、食べ物の安全や検疫がより壊れてしまうからです。今日は、そのことについてお聞きをいたします。
 アエラが今年七月二十五日号で報じた情報によると、厚生労働省の輸入時における輸入食品違反事例、これは二〇一五年五月から一年間の結果ですが、百十七件もの有害物質検出事例があったとされています。そして、同じ条件下で複数回見付かったものは記載していないため、最も多かったアメリカの件数だけでも七十五件に上ります。
 ところで、このTPP協定は、まさに第五・十条によって、「自国の関税法令の遵守を確保するために必要な期間内(可能な限り物品の到着後四十八時間以内)に物品の引取りを許可することについて定めること。」、四十八時間というのがあります。
 ところが、今どれだけ時間が通関に関して掛かっているでしょうか。財務省の第十一回輸入通関手続の所要時間調査集計結果によると、二〇一五年、これは三月のある時期の平均ですが、輸入通関手続所要時間は、海上貨物で五十九・五時間、コンテナで五十一・二時間、コンテナ貨物以外で七十五・四時間です。だとすると、到着してから引き渡すまで四十八時間目指せということであれば、検疫、これがおざなりになると思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) まず、先ほど資料をお配りをいただいて、違反事例についてお話をいただきました。
 輸入食品の検査は、科学的根拠に基づいて、違反リスクに応じて実施をしております。これは、WTOの食品の安全に関する協定、いわゆるSPS協定、これによる国際的な共通ルールに基づく対応としてやらせていただいているわけでございまして、まず、全量をとどめ置いて行う命令検査などによって輸入時点で今御指摘をいただいたものの多くは発覚をしておりまして、国内へ流通はしていないということでございます。
 また、一部国内流通を認めつつ、統計学的手法に基づくサンプル調査、これによって安全性を確認するモニタリング調査で今違反が発覚したものについても、違反食品の回収を図るとともに、全量をとどめ置いて検査をする命令検査、これに切り替えるというようなことなどの措置をとっておりまして、食品の安全確保に努めているところでございます。
 健康被害事例は、今お配りをいただいたものに関して一件もございません。確認をされておりません。
 そこで、今、四十八時間のお話をいただきました。TPP協定におきましては、自国の関税法令の遵守を確保するために可能な限り物品の到着後四十八時間以内に物品の引取りを許可することについての規定がありますけれども、引取りのための要件が満たされていない場合において物品の引取りを許可することを要求するものではないということも明記を同時にされております。このため、食品衛生法に基づく審査や検査などを実施をした結果、到着後四十八時間を超えて輸入許可が行われたとしても、TPP協定違反になるものではございません。
 また、近年、輸入食品の違反件数は減少傾向にありますけれども、輸入の届出件数は年々増加をしております。全国の港や空港の検疫所において、全ての輸入届出について原材料や製造方法などを審査するとともに、今のモニタリング検査あるいは命令検査など違反リスクに応じた検査を実施をしているところでございます。
 厚生労働省としては……(発言する者あり)厚労省としては、今後の輸入食品の増加の可能性を踏まえて、検疫所職員の資質の向上、必要な職員や検査機器の確保等、適切な監視、指導を徹底するための体制の整備を図って、引き続き輸入食品の安全性確保に万全を期してまいりたいと思います。

○福島みずほ君 四十八時間、原則として受け取って到着して引き渡すまで四十八時間であれば、明らかに今よりもかなり短くなるわけです。検疫がおざなりになる可能性は極めてあると思います。
 そして、米国産サクランボ購入をめぐるウィキリークスの暴露について見てください。スノーデンが明らかにしたもので、これは日本の中で様々な役所、例えば内閣府、経済産業省、財務省、日銀、同職員の自宅、三菱商事の天然ガス部門、三井物産の石油部門など計三十五回線の電話が盗聴されてきたことが公表になっております。もっとされているとも言われています。
 このウィキリークスなんですが、ここで驚くべきこと、役所の中でどんな議論をしていたのか。農水省の職員は近頃、米国産サクランボの輸入を遅らせるという農水省の決定に関して、米国との関係悪化を防ぐ方策を模索している。困ったと、アメリカが怒っているからどうしようと、輸入は開始できないという決定に対して米国農務省が強く抵抗したことに農水省はショックを受けたと。農水省が検討しているアプローチの二つ目、牛肉紛争のときと違って、現地調査の結果が確認され次第、すぐに輸入が開始される可能性があることを米国に通知する。どこの国の役人なんだと言いたいわけです。アメリカを怒らせたら大変だからスルーしちゃおうということじゃないですか。
 これは、コトリンガというアメリカにいる害虫、ガです。日本にはいません。ですから、スモモや桃やリンゴや、そしてサクランボや、それが絶対日本に入ってこないように日本は検疫頑張ってきました。そして、これは臭化メチルという、まさに薫蒸、それをきちっとやって、絶対に害虫が入ってこないように頑張ってきたものです。しかし、それだと遅れて、これを緩和するというものです。農水省の役人がどっち向いて仕事しているか、実に残念ですよ、こういうのが暴露されて。それで、この結果、結局、二〇〇九年六月にこの基準を緩和をいたしました。アメリカからの圧力です。あっという間にですよ。これは問題です。
 それで、お聞きをいたします。このウィキリークスの暴露は、これは本当ですか。そして、質問通告しております、これは事実ですか。

○国務大臣(山本有二君) 御指摘の米国産サクランボについて、我が国が国内への侵入を警戒しているコドリンガの寄主植物であるため、従来、昭和五十三年当時、臭化メチルで薫蒸処理を行ったのみ……(発言する者あり)いや、これは米国と正式にこのような事実があったことの確認はありません。

○福島みずほ君 でも、これはウィキリークスが内部告発で暴露していて、雑誌にも載っていて、報道されていて、そして質問通告をしています。おかしいですよ。もし、これがそうでなければ、農水省、おかしい、名誉毀損だ、問題にしたらいいじゃないですか。これで浮き上がってくるのは、日本の農水省がアメリカの顔をうかがって右往左往しているということなんですよ。
 今、この状態で検疫を四十八時間原則って、その期間がですね、したら、一体、日本の食べ物の安全や検疫がどうなるでしょうか。今の答えで調査していませんときっぱりおっしゃったわけですが、調査していないのであれば、ということも問題ですし、それから、どっち向いて仕事しているんだということですよ。日本のこれで検疫がTPPで四十八時間、その通関時間がですね、というふうになることによって、より食べ物の安全が害されるというふうに思います。
 TPPによって検疫体制はますます有名無実化されるんじゃないでしょうか。総理、いかがですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) これを読みますと、近頃の日本の政治家はサクランボの輸入を遅らせるという働きかけを行っていたということなんです。それに対して、農水省の職員は近頃という書き方をしているわけでございますが、これが本物かどうかということについては確認していないということでございますが、いずれにせよ、農業の交渉分野においてもお互いにお互いの国益を主張するのは当然のことであり、自分の国益を実現するために相手の国に対してあらゆるレベルで影響力を行使しようというのは当然のことであろうと、こう思います。
 それに対して、その国との関係悪化を防ぎつつ、かつ国益を守っていくという努力もするのも当然のことであろうと、このように思うわけでありまして、いずれにせよ、我々の姿勢としては、各省がアメリカのために働いているということは一切もちろんないわけでありまして、日本の国益をいかにしっかりと守っていくかということで日夜努力を重ねていると、このように確信をしております。

○福島みずほ君 ウィキリークスが明らかにしたのは、アメリカに対して右往左往してどうしようかといって、結局、基準緩和をしたということです。
 TPPは、たとえ発効しなくても批准するというのは邪道です。まさに、今国会、批准しないように心から私は強く申し上げ、質問を終わります。
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国保、子ども医療費助成、障害者差別解消で質問 11/22参厚労委

11月22日(火)の参議院労働委員会で質問しました。国保への3,400億円公費投入を着実に実行すべきです。また、子ども医療費助成に関して自治体へのペナルティ-は止め、国が助成に乗り出すべきです。障害者差別解消とバリアフリーについても、教員の加配などについて質問しました。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず、国保についてお聞きをいたします。
 国保制度改革として二〇一八年度、平成三十年度から都道府県が財政運営責任など中心的役割を担うことになっております。施行に向けた進捗状況はいかがでしょうか。

○政府参考人(鈴木康裕君) 都道府県と市町村の国保における役割分担につきましては、国民健康保険制度の基盤強化に関する国と地方の協議会において整理が行われまして、平成二十七年二月に議論がまとまり、五月に改正法が成立をいたしました。その中で、都道府県は財政運営の責任主体ということで、安定的な財政運営、効率的な事業運営の確保をするとされた一方で、基礎自治体である市町村は、地域住民と身近な関係の中、資格管理や保険給付等、地域におけるきめ細かい事業を引き続き実施するということになっております。
 この役割分担を前提といたしまして、平成三十年度の施行に向けて、現在、地方団体と協議をしながら施行の準備を進めておりまして、持続可能な国保制度の確立に向けて、地方団体の意見を十分に伺いながら進めていきたいというふうに思っております。

○福島みずほ君 現場をよく知っている基礎自治体、市町村を中心に運営していくべきだと思いますので、よろしくお願いします。
 国保制度改善強化全国大会が過日行われました。県知事会や市町村会などたくさんの方たちから決議が出されております。来年度からの三千四百億円の公費投入を遅延なく確実に実施するよう強い要望が決議文として出されております。財務省、厚労省、いかがでしょうか。

○大臣政務官(杉久武君) お答えいたします。
 国保に関しましては、財政基盤の強化の観点から、これまでも消費税増税分を活用して、低所得者の多い国保への財政支援の拡充や都道府県に設置された財政安定化基金への積み増しなどの財政支援を行ってきたところでございます。
 国保への財政支援も含め、来年度における社会保障の充実につきましては、今後、年末に向けた予算編成の中で検討していくこととなりますが、いずれにせよ、優先順位を付けながら最大限努力をしてまいりたいと考えております。

○政府参考人(鈴木康裕君) 厚生労働省としての財源確保の見方について御質問がございました。
 今回の国保改革は、財政支援の拡充により国保の財政上の構造的な問題を解決を図りつつ、都道府県に新たに財政主体の運営主体となっていただくということで、国民負担の増加を抑制しつつ制度の持続可能性を確保するという非常に重要な改革でございます。また、国と地方との間でしっかりと今まで協議をしてきて、この改革を着実に実施していくという方針に全く変更はございません。
 このため、必要となる予算については厚生労働省としてしっかり確保していきたいというふうに思っております。

○福島みずほ君 これは頑張ってください。
 また、決議文の中に、子供の医療費助成等の地方単独事業実施に係る国費負担金・調整交付金の減額措置を直ちに廃止することと、いわゆるペナルティー問題としてこの委員会でもよく議論になってきました。
 これで、この自治体へのペナルティー見直しに関する方針、厚労省、総務省、いかがでしょうか。

○政府参考人(池田憲治君) お答えいたします。
 総務省といたしましては、子供の医療費助成に係る国民健康保険の国庫負担金の減額調整措置について、地方自治体から廃止すべきという御意見をいただいており、厚生労働省に対しまして廃止するなどの見直しを行うことを要請をしているところでございます。
 この要請の中でも触れているわけでございますが、ニッポン一億総活躍プランにおきまして「見直しを含め検討し、年末までに結論を得る。」とされたことを踏まえまして、厚生労働省におきまして地方の意見を十分に聞きながら検討を進めていただきたいと考えております。

○国務大臣(塩崎恭久君) 子供に対する医療費助成に係る国保の減額調整措置、これにつきましては、厚生労働省の子どもの医療制度の在り方等に関する検討会というのがありまして、ここで幅広い観点から検討が行われておりまして、本年三月二十八日に取りまとめが行われました。
 その中で、この減額措置につきましては、賛否両面から様々な意見がありましたけれども、今触れられておりましたが、一億総活躍社会に向けて少子化対策を推進する中で、地方自治体の取組を支援する観点から早急に見直すべきとの意見が大勢を占めたわけでございまして、その際、医療費無償化による受診拡大などが医療保険制度全体の規律あるいは医療提供体制に与える影響、それから負担能力に応じた負担とする観点や過度な給付拡大競争の抑制と、こういった観点も踏まえて検討を行うべきという意見がございました。
 今後、本年六月二日に閣議決定されたニッポン一億総活躍プランに記載されたとおり、この検討会の取りまとめを踏まえて、また現在、社会保障審議会医療保険部会で御議論いただいているところでありますので、同部会での御意見も踏まえながら、国保の減額調整措置について見直しを含めて検討をし、年末までに結論を出したいというふうに思います。

○福島みずほ君 配付している資料が、総務省から厚労省に対して、年末までに結論を得るとされていることを踏まえ、地方の意見を十分に聞きながら検討を進め、廃止するなどの見直しをされたいという、今日も答弁していただきましたが、あります。是非、厚生労働省が年内に、いわゆるこのペナルティーとしてきたことを廃止されるように強く要請したいと思います。
 まずそれが第一段階ですが、その次に、是非国が自治体に任せることなく一定の医療費助成に踏み切ってほしいというのを第二段目として要請をいたします。
 厚労省保険局が調べた子供医療費助成の実施状況、十月六日付けによれば、入院に対する助成は全市町村が未就学児に対して行っております。また、九八%の市町村が小学生に、九三%の市町村が中学生に助成をしています。一方、外来についても、全市町村が未就学児に行っております。九〇%の自治体が小学生に、八二%の自治体が中学生に助成をしております。
 この間、埼玉県滑川町で、給食費の無償化と十八歳医療費の無料化に取り組んでいる自治体に話を聞いたりしてきました。各地の自治体、結構頑張っているんですね。子供医療費の全額助成、年齢は低年齢から始まるとしても、是非、自治体ではなく厚労省にやっていただきたいと思います。
 次に、バリアフリーの新法についてお聞きをいたします。
 障害者権利条約は第九条で、都市及び農村の双方でバリアフリー化を進めることを求めております。法は、駅は一日の乗り降り客が、乗降客がというんでしょうか、三千人以上の駅を対象とするなど都市部に重点を置いた法律となっております。地方でのバリアフリー整備を進める法改正が必要ではないでしょうか。

○政府参考人(篠原康弘君) 国土交通省といたしましても、都市部のみならず全国各地で高い水準のバリアフリー化を進めることが重要と考えてございます。
 バリアフリー法の現在の基本方針におきましても、地域の実情に鑑み、高齢者、障害者等の利用の実態等を踏まえ可能な限りバリアフリー化するということになっておりまして、利用者数が一日当たり三千人未満の駅を含めて整備を進めております。
 また、今、国交省では、公共交通機関のバリアフリー基準あるいは建築設計標準について見直しを開始しておりまして、このような取組によりまして全国各地で高い水準のバリアフリー化を進めてまいりたいと考えております。

○福島みずほ君 障害者権利条約に合わせて、国際的なバリアフリー整備ガイドラインとしてIPCアクセシビリティ・ガイドが作られております。これを基に、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックのアクセシビリティ・ガイドラインの作成が進められておりますが、バリアフリー新法は、整備基準がIPCアクセシビリティ・ガイドより大きく遅れております。
 国際的な整備基準に合わせて、バリアフリー新法の見直しが必要ではないでしょうか。

○政府参考人(篠原康弘君) 今御指摘いただきましたアクセシビリティ・ガイドラインですけれども、これはオリンピック・パラリンピックの開催都市を対象としておりまして、一方でバリアフリー法は全国を対象にしているということですので、オリンピック・パラリンピックのガイドラインをそのまま全国に適用することについては慎重な検討が必要かと考えておりますけれども、一方で、先ほど申し上げましたバリアフリー基準の見直しに際しましては、東京アクセシビリティ・ガイドラインの内容も踏まえながら十分に検討してまいりたいというふうに考えてございます。

○福島みずほ君 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックでたくさんの方が来られると。そうしたらもうバリアフリーを積極的にやらないと、何やっているんだではありませんが、問題が起きるわけです。
 東京を変える、東京だけではなくて開催地はほかにもありますけれども、東京だけではなくて、是非、これを機会にバリアフリー法、新法を検討していただきたいということを強く要望をいたします。
 次に、障害者差別撤廃条約を日本は批准し、その前に障害者差別解消法を作り、今年の四月から施行になっております。これが本当に進むようにと思っておりますが、学校で、例えば普通学級などでの先生の加配、先生を加える、補助をする、補助というか、障害のある子供に対する教員の加配というものが、是非、施行に伴ってより強化されるべきだというふうに思っております。
 ところで、この合理的配慮に関する内訳の予算などを示していただいたんですが、しかし教師の加配に関して言えば、例年より少し増えているだけなんですね。特別支援教育に係る教員の加配、平成二十七年度は六千二百七十六人、その前年度、平成二十六年度は六千百七十六人です。平成二十八年度は六千三百二十六人。結局、二十八年度と二十七年度では五十人しか変わらないんですね。一県に一人じゃないかという。
 ですから、これは障害者差別解消法が施行になれば、学校の中のバリアフリーももちろんですが、やっぱりいろんな子供がいるわけですから、先生の加配は必然だと思います。せっかく合理的配慮と言っているのに、先生の加配が五十人しか増えていない。是非、来年度の予算で先生の加配、加える配置ですけれども、増やしていただきたい。いかがでしょうか。

○政府参考人(浅田和伸君) 平成二十八年四月からの障害者差別解消法の施行等により、各学校においても障害のある子供が十分に教育を受けられるための合理的配慮の提供が求められることになりました。
 文部科学省としても、障害のある子供たちが必要とされる合理的配慮を受けられるよう、支援体制の整備、教員の専門性の向上、学習上の支援機器等の教材の開発など、特別支援教育の一層の充実に努めております。
 御指摘のありました教員の体制ですけれども、特別支援教育の充実の観点から、これまで通級による指導への対応、あるいは特別支援学校のセンター的機能の強化のための教職員の加配措置というのを行っています。これが平成二十八年度予算では六千三百二十六人、御指摘のとおりでございます。平成二十九年度の概算要求においては、通級による指導について加配ではなくて基礎定数化をしたいと。基礎定数化による八百九十人の定数改善を要求しているところでございます。
 文部科学省としては、こうしたことは多様な教育ニーズを抱える子供一人一人の状況に応じたきめ細かい教育を実現する上で不可欠だと思っています。是非、実現に向けて取り組んでいきたいと思います。

○福島みずほ君 八百九十人というのは今までになく増えるわけですが、でも全国の学校の規模からいえばほんの一握りです。障害のある子供もない子供も一緒に勉強するというのは両方にとってとてもいいことで、せっかくその合理的配慮をやるんだ、でも合理的配慮をするのに、先生が、加配がなければできません。是非、八百九十人と言わず、これは文科省に言うことではないんですが、もっともっと増やして頑張っていただきたいということを申し上げます。
 また、学校の先生で、中途で障害が出る、例えば目が不自由になったり、突発性難聴で耳が不自由になるとか、先生の問題点も、障害になるということも聞きます。これについての配慮、加配など、いかがでしょうか。

○政府参考人(浅田和伸君) その教員が障害を途中で抱えた場合の加配というのは、済みません、今のところないと思いますけれども、私も、例えば河合純一さん、全盲で中学校の教員をしておられた、そういう方もおられますし、ほかの自治体でもそういうケースがあると聞いています。そういった先生も、適切な支援があれば教員としての仕事をきちっとこなせますし、むしろ生徒にとって教育上非常にいい影響といいますか、そういう教育効果があるという事例も聞いておりますので、そういうことが普通に行われるようにしていければなと思っています。

○福島みずほ君 ありがとうございます。
 是非、ペナルティーを年内に廃止すること、バリアフリー新法に向けて、あるいは障害のある子供たちのための加配、合理的配慮で教員増員など是非積極的に行ってくださるよう、国保もよろしくということを申し上げ、質問を終わります。
 ありがとうございます。

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