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福島みずほのどきどき日記

海上自衛隊いじめ自殺問題で、申し入れ

 7月10日(木)
 海上自衛隊横須賀基地の護衛艦「たちかぜ」の乗組員だった一等海士(当時21歳)が自殺したのは先輩の元2等海曹のいじめが原因だったとして、遺族が国と元2等海曹に損害賠償を求めた裁判で、東京高裁は4月23日、自殺の予見性といじめと自殺との因果関係を認め国に賠償金の支払いを命ずる原告側全面勝利判決をだしました。
 また、判決は、遺族からの情報公開請求に対し横須賀地方総監部が「艦内生活実態アンケート」は「破棄した」として開示せず隠匿したこと、さらに艦長も「聴き取りメモ」を隠したことも認定し、それらの違法性を認め、国に対し損害賠償を命じました。
 この判決を受け、神奈川平和運動センター(福田護代表)と「たちかぜ」裁判を支える会のメンバーの皆さまと海上自衛隊横須賀地方総監部と海上自衛隊護衛艦隊司令部に対して、申し入れに行きました。
自衛隊横須賀地方総監部で申し入れ
 横須賀地方総監部幕僚長の中田芳久海将補と護衛艦隊司令部幕僚長の糟井裕之海将補が申し入れを受けて、しっかり返答下さいました。

 お二人とも 「たちかぜ」裁判の判決を受けて、「結果を真摯に重く受け止め、遺族の方々におかけしたご苦労やご心痛に意を尽くしてお詫びした。不適切な部下指導の防止の徹底や行政文書の管理の適切な実施などをしたいと考えてている」とし船は仕事の場であり、生活の場であることから逃げ場がないことを認識した上で、自殺やパワハラの防止のために先任伍長による一人20分程度の面接を1年間に1回以上実施し、心情把握をしようとしており、その面接では10分から最長2時間の相談を受けた。正直なところ、想像していたより問題は多く、その面接の中で暴言や無視などのいじめの事実が浮かび上がったと発言。
 自衛官の労働・生活環境の向上に向けた取り組みを強化していることが強く伝わってきました。

 なお、申し入れ内容は、次の通り。
 私たちはたちかぜ裁判に注目し、原告を支えてきた市民として、「たちかぜ」裁判の当事者である、海上自衛隊横須賀地方総監部および、自衛艦隊指令部に対し、以下の項目について、申し入れを行い、意見交換を行うことを望みます。
 1、横須賀地方総監部、自衛艦隊指令部は、高裁判決をどのように受け止め、教訓化しようとしていますか。
 2、いじめの再発防止に関して、これまで行ってきた取組と、これからはじめようとする取組は何ですか。
 3、海上自衛官の自殺の現状と、防止のための取組を教えてください。
 4、内部通報制度等、自衛官の苦情や批判を受け止める制度の現状と、制度の運用実態を教えてください。
 5、旧日本軍とは違う「開かれた自衛隊」であるためにも、市民との対話は大切なことだと思われます。これについてのお考えをお示しください。

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