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福島みずほのどきどき日記

映画「不都合な真実」

2月11日(日) 
 以前アル・ゴア氏の作った「不都合な真実」の映画を見ました。「ホワイトプランネット」という南極(北極だったかな?)を描いた素晴らしい映像の予告編を見たこともあります。
 いずれも衝撃的なのは、ゴーゴーゴーと崩れ落ちる氷山です。

 カナダに行ったときもノルウェーに行ったときも痛感しました。氷山がどんどん後退していっているのです。これは「えっ!」という感じでした。

 モンゴルの草地がどんどん砂漠化して、羊や牛などが数多く死亡したことが数年前にありました。それは、地球温暖化のための異常気象のためという説明を聞いたことがあります。
 アメリカのカトリーナ台風の猛威も地球温暖化のためと言われています。
 南太平洋の島々が沈んでいくという話だけではなく、地球規模の問題で、しかもWWFの鮎川さんの言葉を借りれば、「地球が何個あっても足りない。今すぐやらなくてはならない問題。」です。

 ところで、この「不都合な真実」は、啓発用の映画であり、誰が見ても何が問題で、生活や政治を変えなくてはと思わせる映画です。グラフや地図やCGを駆使して、また、様々な映像とゴア氏自身が語ることによって、何が問題かよくわかりますし、経済も大事だけれど、命に関する地球温暖化をなんとかしなくっちゃと思います。
 その意味では、ものすごく良くできた映画です。
 白熊が、氷河が薄くなっていて、あるいは氷河が少なくなっていて、泳ぎ疲れて死んでしまうなどということは驚きですし、世界中の動物が、植物が、そして、人間が苦しんで、異常な事態を迎えつつあることが胸に迫ってきます。その意味で、本当に一人でも多くの人に見てもらいたい映画です。
 確か、国会議員の映画議員連盟でとり上げられ、憲政記念館で、映画の上映会が開かれました。
 
 ある人とこの映画の感想を話しあっていたら、「この映画を見終わっていろんな人と話をしたら、ゴアがあのとき勝って、大統領になっていたら世界は変わっていただろう。」ということでした。
 その通り。
 この映画は、地球温暖化防止についてのすぐれた映画であると同時に実はすぐれた政治映画だと思いました。
 冒頭ゴア氏が、講演会に登場し、「一瞬アメリカ大統領になったゴアです。」と自己紹介し、みんなが、どっと笑う場面があります。
 あのときのブッシュ氏を大統領にした選挙結果は、もめたけれども本当にブッシュ氏は、勝っていたの?という気にやはりなります。

 ゴア氏は、大統領の選挙のキャンペーンのとき、サイボーグみたいだし、東部エリートという感じで、親しみが持てないと言われました。
 今回この映画では、子ども時代に自然に親しんでいたこと、子どもの頃、実家のタバコ栽培の農業の仕事の手伝いをしていたこと、大好きな姉は、すごいヘビースモーカーで、その結果肺がんで死んで、そのため実家は、タバコ栽培をやめたことなどが、かわいらしい子ども時代の写真とともに語られます。
 なぜ環境や自然にこだわるのかという人となりを明らかにしたものであり、冷たいエリートのゴアというイメージとは、全く違うゴアという感じです。
 随分敗因を研究したなあとわたしは思いました。
 
 国会議員として、環境問題に長いこと取り組んできたこと、産業界が産業の隆盛にとって、マイナスと考え、地球温暖化に取り組まないできたこと、メディアの報道の仕方、みんなの誤解・・・・・・いろんなことを誠実に丹念に解いていきます。

 それにしてもと思います。
 アメリカのハリウッドで作られる映画を見ていて面白いと思うことがあります。
 大統領を描いた映画は、数多くあります。
 少し前、「ザ・センチネルー陰謀の星条旗」という映画を見ました。マイケル・ダグラスが、大統領のボディガード、大統領夫人がキム・ベイジンガ-です。映画のなかで、トロントで開かれたサミットで、大統領が演説をします。大統領は、「京都議定書を批准し、地球温暖化に取り組む」という趣旨のことを言います。Kyoto 議定書という言葉を聞いて、わたしはすっかり嬉しくなりました。きっと民主党の大統領でしょう。それとも監督は、次は、京都議定書を批准する大統領を!という茶目っけか願望でしょうか。

 昨年末、チリで開かれた社会主義インターナショナル(社会民主主義インターナショナルと言っていいと思いますが)の幹事会のテーマは、グローバリゼーションのなかでの公平をどう実現するかということと地球温暖化にどう対応していくかでした。

 地球温暖化防止ということは、政党支持とは全く関係ない環境の問題でもあると同時に経済界も含めて政策の転換をしていかなければならない極めて政治的な問題です。
 ゴア氏の「不都合な真実」の映画は、すぐれた環境映画であると同時にすぐれて政治的な映画でした。
 この映画を見ると、正直民主党やゴア氏を応援したくなるし、次の大統領は、絶対共和党ではなく民主党と思うでしょう。
 その素晴らしさに感嘆すると同時にちょっと待てよ、共和党側のキャンペーンもうまいし、苛烈を極めるのだなあとも思いました。
 
 何はともあれ、関心が高まることはいいし、社民党もグリーンパーティーとしてがんばります。
 政策の提言をしていきます。

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