福島みずほのどきどき日記

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幸せ実感できる子育てに

『パリの女は産んでいる』(中島さおり著、ポプラ社)という本を読んだことがあ
る。

 3年前にフランスの大統領選に出馬したフランス社会党の女性候補ロワイヤルさん
と対談するためにパリを訪れた。その時、通訳をしてくれた日本人女性には2人の小
さな子どもがいて、彼女から、子ども手当や保育園などの話を聞いて「フランスは子
育てをしやすい国なんだなぁ」ということを実感した。最近、彼女に3人目の子ども
が生まれたとのこと。

 これまた最近、フランスの駐日大使が大臣室に来てくれて、フランスの子育て事情
を話してくれた。2008年のフランスの合計特殊出生率(1人の女性が産む平均の
子ども数)が2・02なのに対し日本は1・37。フランスでは新生児の45%が婚外子で
あるのに対し日本は2%。婚外子が45%と聞いて驚くなかれ。もともと結婚届を出さ
ない関係が増加している中で、連帯市民協約(PACS)ができて、事実婚について
法律婚にかなり準じた保護を与えた。つまり、法律婚と事実婚で、法的に極端な差が
生じないようになっているのである。

 前述したように日本での婚外子の割合は2%。婚外子になると分かっていると、中
絶率が高くなるというデータを見たことがある。いろんな結婚があり、生まれた子ど
もは差別をされないという寛容な社会では、やっぱり子どもは生まれやすいのだろう
なあと思う。

 少子化担当相として、お正月明けにフランスを訪問、「集団的保育園」と「家族的
保育園」の二つを視察してきた。集団的保育園は日本で言えば民間委託のような仕組
みである。家族的保育園は、2、3人の子どもを自宅で見ている「保育ママ」さんが
子どもを連れて集まって、子どもたちを遊ばせたり、交流させたりしていた。

 保育ママさん自身の研修も行っている。あまり人数は多くなく、ゆったりとした時
間が流れている。保育ママさん同士も交流できるし、孤立を防ぐことができる。訪れ
た保育園は、夏になるとバカンスで3週間休みになるとのこと。確かに日本とは違い
すぎるところもある。

 フランスには「全国家族手当金庫」があり、子ども手当や保育所などへの子育て支
援についての財源を一元的に管理している。約7兆円。日本の税収は37兆円だから、
フランスはとにかく子どものためにびっくりするぐらいのお金を使っていることが分
かる。しかもこの7兆円の「全国家族手当金庫」の60%は何と事業主負担なのであ
る。びっくりするぐらい企業も子育てを支援しているのである。

 日本も「少子化でたいへんだ」と騒ぐのだったら、子育て支援のために政治は対応
すべきことをきっちりやっていくべきであって、今、まさにやろうとしている。1月
29日に「子ども・子育てビジョン」を発表した。前文冒頭は「子どもを大切にする社
会をつくりたい」にした。「少子化」「少子化」と若者を追い立てるのではなく、少
子化にならざるを得ない、社会の抱える問題こそ解決すべきなのである。

 格差や貧困をなくし、雇用の確保と安定、そして子育て支援をしっかりやっていき
たい。子育てが「負担」ではなく、「幸せ」と感じることができる社会をつくってい
く。


【共同通信会員情報誌「Kyodo Weekly」2月8日号より】

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