福島みずほのどきどき日記

福田健治対談「原子力損害賠償支援機構法の問題点」(9月8日収録)

 福島
 こんにちは。今日は福田健治弁護士に来ていただきました。原子力損害賠償機構の法律を勉強するときに、議員会館で開かれた勉強会などで、これは工程に問題があるということを非常にシャープに語っていただき、私もいろいろ教えていただきました。法案については社民党は反対、しかし残念ながら成立しました。
 しかし、これからまた法律の行方、そしてこれから何が課題かということをしっかりやっていかなければなりません。それ以外にも福島で色々取り組んでいらっしゃる弁護士なので、今日は福田弁護士に、原子力損害賠償支援機構法の問題点、今後の課題、そして今取り組んでいらっしゃることについてお話をお聞きしたいと思います。
 福田さん、こんにちは。まず、法律が残念ながら通ってしまったんですが、これは問題ありと福田さんがおっしゃった、問題ありの部分を改めてお聞かせください。

 福田
 結局、今回の原発事故で生じた東京電力が賠償しなくちゃいけない額が数兆円とか十数兆円とか言われるなかで、誰が見ても東京電力は債務超過であり、いったんは法的に処理しなきゃいけない状況にあるわけですね。ところが今回の法案は基本的には政府がお金を言われたとおりにいったん出します、と、貸し付けるのではなくて、贈与、交付という形で全部東電にお金を出します、東電はそれを少しづつ返してくれればいいです、で、それをどうやって返すかというと、結局電気料金を値上げする、もうすでに電気料金の値上げの話が始まってますよね。

 福島
 総括原価方式でとにかく上に積み上げることができるから、損はしないんですよね。もうすでに2割値上げとか出てますね。

 福田
 ぼちぼち出てきてますね。東京電力はしれっとプレスリリースかなんかでは否定していますが、それをやらないと東京電力は利益も上げられないし、国にお金も返せないので、間違いなく電気料金は値上がりすると思うんですよね。なぜか一人一人の、電気を使っている人の負担になろうとしている。
 最終的に例えば10兆円だとして、10兆円をどこからかは持ってこなければいけない、それは事実です、現在東京電力がキャッシュとして持っているお金で返せる額じゃないですから、どこからか持ってこなくちゃならない。では誰がまず負担しなきゃいけないのか、という大原則を完全に忘れた法案だと思うんですね。

 福島
 東電の純資産は13兆円と国会で答弁しましたが。

 福田
 東京電力が持っている発電所とか土地だとかいろいろあるんですが、これ自体は今売払ってお金を返そうという話にはなっていないですよね。まず誰が責任を取らなくちゃいけないかというと、法律的に考えても、公平性を考えても、東京電力に投資をする、あるいは融資をすることで利益を得てきた人たちがまずはこの賠償のためにお金を使うべきだろうと思うわけです。
 かれらはそれによって、株主であれば毎年配当という形でお金をもらってきた、銀行はお金を貸してそれに対する利息という形でお金を儲けてきた。当然、投資には常にリスクが伴うわけです。実は原子力発電所というものは、前からわかっていたことではありますが、今回ものすごい事故が起こって私たちが知ることになってしまったわけですが、事故が起きてしまえば東京電力をつぶしかねない、つぶすくらいの巨大なリスクを持っている事業だということがわかったわけですね。
 このリスクが顕在化し、今、大きな穴があいているときに、まさに今までそのリスクがありながらそこにお金を投じてきた株主、あるいは金融機関がきちんと法律の順序に従ってまずは責任を取るというのが一番だろうと思うわけです。ところが今回の法案というのは、株主はそのまま。今株価は下がっていますけれど、法案ができたら少し戻って、ゆくゆくはどうも話を聞いていると2020年近くになれば、また配当を出すというようなことになっているわけですね。あるいは金融機関、これは今回、全く痛みはありません。金融機関は今でも東京電力に貸し付けたお金を利子をつけて返してもらっているわけですね。彼らの財布は全く痛まない。一方で電気を使っている一般の需要者が、今回の賠償の負担を課せられている。全然、どこから負担すべきかという順序が違う話だと思います。


 福島
 その通りですね。全体の法案の議論をしているときは、枠組みが違うだろうということだったのですが、残念ながら通ってしまいました。今後はどういう闘いが必要だと思われますか。もちろん、発送電分離や、それを売却せよ、送配電の公共化、そしてそれを全国つなげないといけませんが、いろんな手順や将来像があると思いますけれどね。

 福田
 まず最初に注目しているのは、東京電力は今回国からの支援を得るために特別事業計画というのを策定して、これに経産省のはんこを押してもらうという仕組みになっているわけですね。これがどのようなものになっているのかというのが最初の関門だろうと思います。実際、特別事業計画は相当なリストラをしなければならないということを法律で定められているわけで、これを、経済産業省が東京電力から提出されたものにそのままはんこを押すのか、いや、こんなのではだめだと、きちんと事業を分割して売れるものは売って、そのうえで足りないお金だけを政府から助けてくださいという話になるのかどうか、これが最初の関門だと思います。ただ、今のところ、東京電力に今すぐお金を出さないと東京電力は債務超過になってしまうという話が一方でものすごく大きな話になってしまっていて、経済産業省がどこまでこの中味を見るか、非常に心もとないなと思っています。

 福島
 順番は違いますが、原発はそれほどリスクの高いものなのだという認識が本当に必要ですね。電力会社は覚悟があればやればいいけれど、会社がつぶれちゃうものだと思っていますけれどね。

 福田
 小出裕章さんが、たかが電力じゃないかとおっしゃっていましたね。たしかにリスクを取ってでもやらなくちゃいけないことはもしかしたらあるかもしれない、例えば民間に取りきれないくらいのリスクは政府が負担してでもやらなければいけない事業もあるかもしれない、しかし、われわれがほしいのは電気で、発電の方法は他にもたくさんあって、その中でなぜ私たちは、事故が起こったら半径何十キロという国土が使えなくなるような手段、あるいは十兆円というような単位で人々に損害を与えるような手段、なぜこの手段をとらなければいけないのかということが、まさに事故後に、われわれに問われている課題だと思うんですね。
 そう考えたときに、民間でできることは民間でやってもらうと、発電事業はまさに民間でペイする事業です。送配電は、電力を届けなれればいけないという公共性があるので別の話だと思いますが、発電事業は民間でペイすれば成り立つ話で、そのような大きなリスクを持つ事業をわざわざ国がさまざまな方法で支えて進めていく意味がどこまであるのか、そしてそのどこまであるのかということを明らかにするためにも、今回東京電力は破綻処理をすべきだと思います。
 破綻処理をしないから、今でも東京電力以外の電力会社に対してのうのうと金融機関はお金を出している。東京電力も、今回法案が通ったのでお金を貸せるわけですが、これがずっと続いてしまうわけですね。民間でできることは民間ですればいいが、できないというのなら、そんな方法で発電はしなくてもいいんじゃないかという原則に立ち返るべきじゃないかと思います。

 福島
 この問題に関して、たかが電力じゃないかというのはそのとおりで、たかだか電気を得る手段であるにもかかわらず、神格化されている。だからよくコストという話をするけれど、いったん事故が起きたときのコストは火力、水力に比べて、桁外れに、天文学的に違うわけで、命に対する危険も違うわけじゃないですか。ですから、自然エネルギーにしたらコストが、などという議論を聞くと、比べているものが、みかんが好きですかりんごが好きですか、じゃなくてものすごく違う、恐竜ですか、きりぎりすですか、位違うものなのに、それをごっちゃにしてコストの話をするのは、コストも重要ですが、やはり違う。
 そこまで人類を危殆に瀕する状態にするものを、たかが電気を得る手段に、私たちはするのか、ですね。最近わたしが思っているのは、広島・長崎の記念式典に行っていて、過ちは二度と繰り返しませぬ、という文言なんですね、これって主語は誰なんだろうとよく言われますが、「私たち」なんですよね。戦争も原爆も原発も二度と繰り返しちゃいけない、とすると、事故が起きる可能性があり、かついったん起きたらすさまじい被害が起きる原発を私たちはなくしていくという決心をして、その方向に向かって歩かなければならないとほんとうに思いますね。今年の夏だって原発がなくても大丈夫ですよね。

 福田
 コストの議論については二つの面があって、まず進めようとする側のコストの議論はものすごくインチキが混じっているわけですね。例えば最近、今回の事故のコストを入れても火力と同じくらいしかかからないんだという議論が出ていますが、このコスト計算は、今回の事故の賠償額を1960年代から平たくなおして、そして、この事故はしばらくは起きないという前提で考えている(福島:何十年に一回の事故と)、何十年に一回だとどんどん下がってそれで火力と同じくらいだと。
 そういうコストの議論はものすごくペテンがあると思うんです。ただ、もちろん、計算できるコストの問題はあるんですが、今回私たちは計算できないことをしてしまったんではないかと思うんです。それは土地の問題であり、人々への影響であり、福島で長年暮らして農業や畜産をやってきた方々、長らく暮らしてきた方々の生活とか産業の基盤を根底から壊してしまったわけですね。

 福島
 歴史もそうですし、ふるさとを奪うという、人生を人間から根こそぎとっちゃったんですよね。

 福田
 福島の人に話を聞くと、場所にもよるんですが、ずっとあそこで暮らしてき北という人がけっこう多いんですよね、あまり人の流動性がなくて。すると、引越しにどれくらいかかりますかと聞いても、いや、引っ越したことがないからわからないです、という方がときどきいらっしゃるんですよ。そういう方にとって、事故があった、放射能で汚染されているんで、他のところに移ってくださいと。東京に住んでいる私にとっては、今までいろんなところに住んでいますから、それはたいしたことではないかもしれません。
 でも、そうじゃない人がいっぱいいる。農業者、漁業者などその土地と結びついて今まで生活してきた人、人生を作ってきた人たちがいるわけで、その人たちに、あなた方、事故があったから福島から出て行ってくださいね、しばらくは戻れませんよ、と、われわれは言っているわけですよ。これはお金で換算できない話だと思うんですね、この苦しみというのは。話は戻りますが、そういうものを、たかだか電力のためにわれわれは要るのか、ということが今回の事故の、本当は事故前に気づかなければいけなかったのですが、事故後知ってしまったわれわれの責任として課せられているんだと思うんですよね。

 福島
 ちょっと元に戻りますが、残念ながら法律は成立してしまったんですが、これは東電だけではなくて他の電力会社からも奉加帳じゃないけどお金を取りますし、それから今後原発事故が起きた時もこの仕組みで補填しますよ、となっている一般法なので、他の電力会社も、もちろん安穏としている電力会社などないかもしれませんが、原発をやり続けてもいちおう東電のように温存できるスキームができた、というふうにも言えるんですよね。

 福田
 全くそのとおりですね。新機構法の議論の過程で一番問題だと思ったのは、結局今は東京電力は生じた損害は全額賠償しなくちゃいけないという前提で原子力損害賠償に関する法制度は成り立っているわけですが、どうも政府はこの賠償額に上限を設けるという、有限責任という制度を設けようと考えているようなんですね。たしかに今後も原発を続けるんであれば、この議論は筋は通っているんですよ。結局、無限責任のままで民間事業者にやらせる原子力発電事業は成り立たない。
 その前提で政府がこれから何を画策しているかというと、そもそも原子力損害賠償法の規定を変えて電力会社が負わなければいけない賠償義務にキャップ、上限を設けようという動きをしている。そのような形でまさに被害者の人たちに対する賠償をカットしながら、でも民間事業としての原発を続けていくということが画策されているようなんです。先日の議論で、無限責任を定めている条文について、一年をめどに改正をするという見直しの決議を上げたんですね。そこを私は現在非常に懸念していて、次の焦点はそこだろうと思っています。

 福島
 そうですね。支援機構法のときも、それは有限ということにならないようにとずいぶんがんばりました。結局原子力の事故がこれからも起きたとしても電力会社の生きていける仕組みをどうやって作るかという支援機構法が通ってそれは極めて問題なんだけれども、今後それが有限責任に変わったりおかしなことが絶対起きないように、そして今後、発送電の分離も含め、きちっと全体を見直す、それから全部加算していくので電力会社はちっとも困らない総括原価方式を見直していく必要があると思っています。
今、取り組んでいらっしゃることについて話していただけますか。

 福田
 新機構法ができてしまったので、あのときはほんとにがっかりしたのですが、今けっこう福島に通っていまして、福島や郡山という中通、政府の避難指示は出ていないんだけれども、放射線量を見るとかなり高い区域の人たちといっぱい話をしています。けっこうすでに自主避難、原発事故によって強いられて彼ら彼女らは避難をしているので自主避難という言い方がいいのかどうかという話はありますし、抵抗はあるのですが、他のいい言い方が思いつかないので自主避難と言いますが、自主避難をすでにしている方も大勢いて、特に夏休みは多くの方が家族で、あるいはお子さんだけ福島から離れて過ごされるということも多かったようです。
 この自主避難の問題というのは今政府は知らんぷりをしていて、政府の指示が出ている計画的避難区域以外に住んでいる人については東京電力の賠償をするかどうかもわかりませんし、自治体による支援策もほとんど何もなされていないという現状です。福島や郡山の中通のお母さん達と話すと本当につらい思いをされているんですよね。つらい思いというのは、低線量被曝などたいしたことないよというキャンペーンを福島県が行っていて、さらにこれが浸透している中で、しかし子供への被曝の影響を懸念されているお母さん方というのは精神的に孤立してしまっている。
 避難したいというような話をすると何でそんな過剰反応だよ、そこまでする必要はないでしょう、もっと言えば一人だけ逃げるのか、というような反応をされる中で避難するのかしないのかという決断を迫られているという状況なんです。何とか避難したいと考えている人たちに後押しをしてあげたいと考えてあちこちで、皆さん避難する権利があるという話をさせていただいたり、今、賠償の範囲を決める原子力損害賠償紛争審査会というのがありますが、そこに自主避難についても、明らかに合理性のある避難ですから(福島:ホットスポットや線量の高いところもあるわけですからね)、法律による賠償の対象とされるべきだという働きかけを行っているところです。

 福島
 まだ方針には出ていないけれど、検討するとなったのでそうなればいいですし、弁護士会自身もADR、裁判外手続きでやるときも、線量が高いために自主避難、実は強制ですが、せざるを得なかった人が、弁護士がやるADR、第三者紛争解決システムの中できちっと認めさせていくことになると本当にいいですね。ところで、労災認定の中で骨髄性白血病の場合は年間5ミリシーベルトなんですね。白血病は他の理由ではなかなかならないこともあり、その5ミリシーベルトはいかに高いか、かつて労災認定や裁判で勝ったいろんな人たちは、高い人はもちろんいらっしゃるけれど、例えば浜岡で働いていて認められた嶋橋さんは54ミリシーベルトですからね。とすると100ミリシーベルト以下は安全だと言っている福島県の学者達は本当に許せないと思います。

 福田
 今、日本の法令では、年間5.2ミリシーベルトを超える場所は放射線管理区域となっていて、黄色い三角のしるしがされてそこに入る人は教育を受けなくてはならない、事前に健康診断を受けなくてはならない、入ったら線量を管理し、定期的に健康診断を受けなくてはならない、そして18歳未満の人がそこで働くことは禁じられているというそういう区域として定められているのですが、そんなところは福島市とかでは今ざらにあるわけです。福島県庁のモニタリングポストの値が毎時1マイクロシーベルトくらいなので年間に直せば余裕で5ミリシーベルトを超える値なんですね。そのようなところから逃げたい、もっと安全なところで子供を育てたいというのはものすごく当然で当たりまえのことだと思うんですね。
 その当然の気持ちを少しでも実現するために、避難の権利はあるんだということを、当事者の方々を力づけるためにも今後も言っていきたいと思いますし、政府や東京電力との交渉の場でも声を大にして言い続けていこうと考えています。

 福島
 放射線管理区域はほんの短い時間だからとか行政交渉の場で出てくることがあるんですが、それは全く詭弁であって、そもそも18歳以下の人はそこで働くことを禁止されているのですし、放射線管理区域で子ども達が育つということはとりわけ問題で、事故は収束していないし、被害は拡大しているし、今日も海水に出ていた放射線量は3倍だったと、でももっと多いんじゃないか、という報告もありますし、その意味では、除染も大事だけれど、除染さえすればいいというのではなく、除染が避難を押しとどめるような形になってきわめて問題で、除染は大事だけれどまず避難の権利、とりわけ子どもたちは権利は持っていても自分で行使することは困難なのだから、ある種の人権侵害が起きていると思うんですね。それを救済しなくちゃいけないし、被曝に苦しむ人たちの心に寄り添って経済的支援や支えていくことをしっかりやっていきたいですね。

 福田
 ほんとに順番が違うんですね。留まっていてください、除染は同時進行でしますからと福島県は言っていますが、除染する場で一刻一刻とみなさん被曝されているわけですよ。いったん避難してください、除染して値が下がったら戻ってきてください、というのが福島県なり地元の市町村が発するべきメッセージなんですね。そうすればみなも安心して避難できるし、いずれは戻れるんだと思って避難できるということだと思うんですが、今のやり方というのは、除染するから問題ないから留まっていてください、で、人々は不安に駆られますし、逃げていいのかどうか判断するのもとても大変です。除染はしなくちゃいけない、でも今ある放射線の状況の下で人々がどのようにしたら安全で、いずれ福島県に帰れるという希望を持てるのかというと、実は避難してもらったほうがいいと思うんです。

 福島
 経済的なことや、ずっと続いている原発の被害のことを過小評価したいということにもつながっていますよね。

 福田
 最近、地下の遮蔽の壁を作るという話があって、あれは相当早い段階で出ていたはずなのに今更具体的な話として出てきた。なぜこれまで遅れたかというと、結局ものすごくお金がかかる、それを4月5月の早い段階で公表してしまうと東京電力は債務超過に一歩近づいてしまうからこれまで現実化しなかったというような話になっているのですね(福島:1千億円とか言われていますからね)。かなり早く、4月だけ報道されていて、今更政府からお金がもらえるからその話をしましょうかと。東京電力をつぶすつぶさない以前に、これ以上撒き散らさないためになんでもやるんだということが先にあるはずなのに、本当に東京電力の温存しかないがゆえに、放射性物質がいまだにどんどん出てしまっているという、まったく本末転倒だと思うんですね。

 福島
 テルルが出ているので早い段階で燃料棒が溶融しているということを文科省は12日という早い時点でわかっていたわけですよね。その時点でバンとそのことを公表し、燃料棒が溶融している、メルトダウン、場合によってはメルトスルーしている、といえばみんなびっくりぎょうてんするけれどバンと避難ができる、でもなかなか避難させなかった。でも、過去は変えられないけれど現在、未来は変えられる、ということでいえば、私たちもしっかり応援できる仕組みを作る、つまり人にああしなさい、こうしなさいではなくて、こんな権利がある、経済的にも応援しますよというのを早く実現したいですね。

 福田
 賠償の話として避難の話をとらえる方法もあり、私たちはそのためにいろいろ働きかけをしていますが、いったんは誰かお金を出してほしいと思うんです。税金でかまわないから。この前自民党提案で通った賠償の仮払いについての法案で基金を作るというのがありましたが、例えば基金を作ってそこに政府が三次補正でお金を入れる、避難したいという方には50万とか100万とかいうお金があればとりあえず動ける、とりあえず動いて、賠償の話については東京電力ときちんと決着するということでないと、今とりあえず動かなくちゃいけない、被曝している人を救えないんじゃないかと思っていて、そのへんも是非よろしくお願いします。

 福島
 除染はものすごい手間ひまや、また降ってきたり変わったりしますから、除染も何兆、何十兆、人によっては何百兆という莫大なお金がかかるといわれていますよね。もちろん除染はしなくちゃいけないけれども、除染一本やりではなく、避難をさせ、そして除染というほうがいいようにも思います。福島県には何度も行っていて、農林漁業、そして製造業も豊かな、文化や歴史もあるすてきなところで、双葉の原発のあるところも大学時代に行ったことがあるんですね。のどかで海のきれいなところでした(福田:もう近づけなくなっちゃった)。
 行政が過小評価したいという面と、人口流出を恐れている、それからふるさとを愛しているのでみんなが出て行ってほしくない、といろんなことがあると思うんですが、やっぱり命を一番大事にと頭を切り替えてもらわないと、とりわけ政府が頭を切り替えてもらわないと、自治体も首長のまわりにミスター大丈夫ばっかりいて、低線量被曝にみなが苦しむというのはほんとにひどいと思っています。 
 今後また支援機構法がどうなるのか、また発送電分離を今後進める、そして、有限責任や東電の責任軽減の方向には絶対させない、避難の権利をしっかり実現できるように、そしてこんな被害はもうこりごり、と思うんですよね。だから脱原発、原発をもう動かさないという方向に一緒に頑張っていきましょう。

 福田
 よろしくお願いします。
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