福島みずほのどきどき日記

19日参厚労委質問 国民健康保険

 5月19日(火)の参議院厚生労働委員会で、国民健康保険と国庫補助、紹介状なしの大病院受診などについて質問しました。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 今日も国民健康保険のそもそもについてという質問が同僚委員からありました。私もそこから話をしていきたいと思います。
 国民健康保険に対して毎年約三千四百億円、国保の保険料総額約三兆円の一割超の財政支援を行うと。被保険者一人当たり約一万円に相当する規模です。赤字補填のための一般会計からの法定外繰入れの解消に向かうことが期待されております。しかし、現在の全国の市町村による一般会計法定外繰入れは三千九百億円で、それよりも少ないというものであります。加入者の年齢構成が高く医療費水準が高い、低所得の加入者が多いなどの構造的な問題が根本的に解消されるわけではありません。
 国保の財政基盤の強化を言うのであれば、国庫負担を元に戻し、更なる財政支援の拡充をすべきであると考えますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほども国庫負担の引上げが必要ではないかという小池先生からの御指摘がございました。
 国保は、先ほども申し上げましたけれども、高齢の加入者がまず多いと、そして所得水準が相対的に低いということで、リスクが高いという厳しい財政状況にもあるということから、保険給付費に対する五割の公費負担を行うとともに、低所得者が多い自治体への財政支援を行うなど、これまでも累次の財政支援策を講じてまいったわけでございます。
 今回の改革では、毎年、今先生からもお話ありましたけれども、三千四百億円の追加的な財政支援を行うなど、財政基盤を大幅に強化することとしておりまして、その際には、単に定率の国庫負担を増額するのではなくて、医療費適正化に取り組む自治体とか低所得者の多い自治体などに対して、地域の実情を踏まえて効果的、効率的な財政支援を行うということとしておりまして、これによって、国民皆保険を支える最後のとりでというお言葉を使われる方もおられますけれども、国民健康保険の安定化を図ってまいりたいと、このように考えているところでございます。

○福島みずほ君 私は、日本が誇るべきは憲法九条と国民皆保険と思っているんですが、国民皆保険、とりわけ国保をきちっとやるんだというのは日本がやるべきことだと思っているんですね。
 もう御存じ、国の負担の割合、元々は七割を超える国庫負担、一九八四年を境に下がる。一九八四年、給付費等が五〇%、二〇〇六年が四三%、二〇一二年が四一%、どんどん下がっているわけですね。財政が厳しいことは分かりますが、どこか、財政をぶうぶう増やすというわけではなく、中身の、やっぱり質を良くすることは必要だと思いますが、国保のこの負担が、国の負担の割合がどんどん下がっているということは、これは見直すべきだということを強く求めていきます。
 地方から見直しが求められている子供に係る均等割保険料の軽減措置の導入、乳幼児医療費助成制度などの地方単独事業に関する国庫負担調整措置の見直し、国庫負担の減額調整についても法案は全く応えておりません。先ほど、適正化を頑張る自治体は応援すると大臣はおっしゃいましたけれども、私自身は、むしろ、例えば乳幼児医療費助成制度で頑張っている自治体を応援するとか、医療で頑張っているところを応援するようにすべきだと思いますが、法案はこの視点がありません。いかがでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今先生が御指摘になられた幾つかの項目、例えば子供に係る均等割保険料の問題とか、あるいは子供の医療費を助成した際にペナルティーじゃないかという指摘もあったりする措置がございますが、そういうことにつきましては、厚労省とこの関係自治体との協議の中でも御指摘をいただいて、結果として今回法律に入れ込むような結論が出たわけではございませんでしたけれども、その問題の所在についてはお互いにそれは認識をし合って、今後引き続き検討するということになっているわけでございまして、決して、先ほど小池先生にも申し上げましたけれども、その問題を考えていないわけではございませんで、引き続き検討課題として残って、結論が今回は出ていないというのが状態でございまして、今御指摘のように、全く無視しているわけではないわけであります。

○福島みずほ君 大臣からは全く無視しているわけではないと。それから、地方から見直しが求められている子供に係る均等割保険料の軽減措置の導入、乳幼児医療費助成制度、自治体によっては中学校まで医療費無料とか、小学校まで無料とか、本当に頑張っている自治体も結構ありますけれども、これから検討していきたいということなので、是非それはよろしくお願いします。
 保険料滞納世帯は、先ほどもありましたが、三百六十万を超える。うち短期証や資格証の交付は百四十万世帯、国保料が高過ぎて支払うことができず必要な医療を受けることができない国民の問題についても、これは全く応えておりません。いかがでしょうか。

○政府参考人(唐澤剛君) これは、保険料の収納は各市町村でもう御努力いただいているわけでございますけれども、私どもとしては二つ大きな視点がございます。一つは、やはり医療費が伸びていく中で保険料が上がっていくということが大きな滞納の一つの要因でございますので、その点につきましては今回三千四百億円の追加財政措置を講じて保険料の上昇というものを抑制をしていきたいということを考えております。
 それから、もう一点につきましては、これは既に昨年度前から実施をしておりますけれども、保険料の軽減対象基準の世帯の拡大ということを実施をしておりまして、消費税財源の活用をしてでございますけれども、そうした軽減基準の拡大によりまして軽減対象となる世帯を増やしていくということによりまして滞納世帯が少なくなるようにしていきたい。滞納対策は滞納対策として丁寧な相談をお願いしたいというふうに考えております。

○福島みずほ君 これは大問題で、誰も健康保険証が欲しくない人などいないと思うんですね。でも、それはやっぱり全額払うかそうでないかというのがありますから、健康保険証が要らない、健康保険に入りたくない人などいないと思います。しかし、やっぱり今非正規雇用など増えている中で、負担が非常に大きいわけですね。
 だから、これは厚生労働委員会で言うべきことではないかもしれませんが、オスプレイ、ハワイで墜落事故があって死傷者が出ましたが、一機八十六億円と思っていたら今二百億円、十七機も買う、三千億円ぐらい予算が掛かるというのを聞くと、やはり国保のてこ入れのためにしっかり予算を確保してここはやっていただきたいというふうに思います。これは厚生労働省へのある意味エールですので、それはちょっと頑張って、大砲よりバターで、オスプレイより国保でしょうという形で、是非頑張ってください。
 国保の都道府県化ということで、運営の在り方の見直しがあります。
 都道府県が財政運営を始めとした国保事業の運営の中心的役割を担う、市町村が保険料徴収、保健事業等を行う、この二つの関係なんですが、市町村が保険料率を決定するのは現行も法案も変わりません。都道府県が新たに定める保険料の標準的な算定方法により、何が一体変わるんでしょうか。

○政府参考人(唐澤剛君) 一つは、今もう共同事業が実施されておりますけれども、先生の御指摘のように、基本的に保険料は各市町村が決める。誰かが決めるわけではございません。ただし、今回は都道府県が財政運営の責任者になりますので、各市町村の納付金を決めるのは都道府県、その納付金は年齢補正後の医療費の水準と所得水準によって決まります。したがって、そういうものを参照していただきながら、各市町村の自治体の議会で御議論をいただいて最終的な保険料率を決めていくということになると思います。
 この効果につきましては、一つは、運営費の納付金の決め方が年齢補正後の医療費の水準とそれから所得水準ということで、言わばリスクを構造的に調整をして納付金の水準を決めるという方式を取っておりますので、県内全体の保険料が平準化の方向に向かっていくだろうということが一点。それからもう一点は、これも様々御議論をいただいておりますけれども、県内の全ての市町村の標準保険料率と医療費の水準と所得の水準というものが全体的に見えるようになるということで、これもそれぞれの自治体でそれぞれの国民健康保険の運営の在り方について御議論をいただく契機になるのではないかと考えております。

○福島みずほ君 この平準化なんですが、一人当たり国民保険料、年間の現状は、都道府県を比較した場合、最高が神奈川県の九万四千円で、最低が沖縄の五万四千円。市町村を比較した場合、最高が北海道猿払村の十五万円で、最低は被災地のゼロ円と、これはやむなしというか当然のことだと思いますが、非常にばらつきがあるわけですね。これの平準化というものが一体どういう形で行われるのかと、ちょっと平準化の方で先に質問します、済みません。広域化により保険財政の安定化が期待される一方、財政状況の悪い市町村が集まり都道府県化しても、財政支援は一時しのぎであり財政状況は好転しないという懸念があります。高い、納付率が悪い、財政状況は好転しないんではないか。
 都道府県は医療計画、地域医療構想の策定主体であり、今後、都道府県の主導により保険料の引上げ、厳しい保険料の収納対策が推進されかねないという強い懸念があります。また、病床削減、入院の短縮化など数値目標先にありきの再編成は病院を追い出し、病院のたらい回しなどにつながり、患者難民が急増するということに関してはいかがお考えでしょうか。

○政府参考人(唐澤剛君) 幾つか御質問いただきましたけれども、一つは、この赤字のところが全体に集まっても赤字じゃないかという、これ御指摘はかなりございましたけれども、ただ、私どもは、やはり財政というのは大数の法則ということがございまして、大きな規模になれば安定をするということは間違いないと思っております。もちろん構造的に厳しい要因は抱えているわけでございますけれども、変動に対処をするという意味ではやはり都道府県単位で財政をつくるというのはかなり財政基盤の強化ということにつながると思います。
 特に、これから少子高齢化が進んでまいりますと、消滅するおそれのある自治体などというふうに懸念をされておりますけれども、小規模な町村で本当に国民健康保険の運営を続けられるのかというような問題も出てまいりますので、こういう点については都道府県が関与をいたしまして、そして運営方針を県全体に対して示していくと、市町村に対して協議をしながら決めていくという点では、やっぱり国民健康保険の足腰、基盤を強化をするということにつながると思っております。
 それから、保険料につきましては、これは最終的には収納努力につきましては各市町村でお願いをしなければなりません。ただ、都道府県が参加をすることによりまして、例えば自治体の中でも取り組んでいただいておりますけれども、収納対策に対する研修会を県主催で開催をしたり、なかなか市町村の職員は法律的な実務に通じていないところもございます。非常に詳しい方もいらっしゃいますけど、なかなかそうした面に習熟、経験がないという方もいらっしゃいますので、研修等を一緒に開催をするというようなことは考えられると思いますけれども、収納対策そのものは、これは最終的には現在の制度では市町村が取り組んでいただきたい。
 それから、医療費につきましては、やはりこれまで都道府県は、病床を中心とする医療計画でございますとか、あるいは医師確保、看護師確保というような面で、供給・提供体制の面で役割を果たしていただいていたわけでございますけれども、今後は医療保険の、特に国民健康保険の関係を併せて担っていただきまして、さらに、予防面も含めた対策を講じていただくということで、総合的な医療の政策の責任者としてその役割を発揮していただきたいというふうに考えているところでございます。

○福島みずほ君 都道府県内の保険料は、統一の算定方式を用いて保険料水準を平準化することは望ましいと思います。しかし、現在、市町村間で医療費水準や所得水準がかなり異なっています。保険料水準にも差があり、都道府県内で一律の算定方式とすると、市町村によっては保険料負担が大きく増加するおそれがあるところが出ます。これについてはいかがでしょうか。

○政府参考人(唐澤剛君) これは先生御指摘のとおりでございまして、一つには、将来的には保険料の平準化をしていくことが望ましいと私ども考えております。
 ただ、現実に、県内で二倍ぐらいの格差というのは現にございまして、大体町村の方が保険料の水準低いというところが多いんですけれども、そういうところが単に平準化しただけでいきなり保険料水準が上がってしまうということについては、これはなかなか御理解が得られない面がございます。町村会からもそうした御指摘をいただいております。そういう点につきましては、現在の水準から経過的に移行をしていくというようなことも考えられるという御指摘もございまして、そうした面につきましては、そうした措置を皆さんが合意をして、都道府県と市町村の中で十分御議論をいただいて合意をして、そうした措置がとれるような国の枠組みにしていきたいというように考えております。

○福島みずほ君 市町村は、国保事業費納付金などに見合う保険料を賦課徴収しますが、都道府県が設定する保険料の予定収納率よりも高い収納率を達成すれば標準保険料率よりも低い保険料を設定できると。逆に、達成できなければ、原則として市町村が不足分を補填することになります。これでは都道府県が財政運営の責任を負うということにならないのではないですか。

○政府参考人(唐澤剛君) 今度の改革で、もちろん、全部の県内の保険料率を統一できたり、あるいは収納も全部都道府県に移してしまうという議論もないわけではございませんが、現実には、都道府県がなかなか保険料の徴収ができないというのが今の実情でございます。これは、都道府県民税につきましても市町村民税と一括して徴収していただいているというような実情もございますので。
 したがいまして、収納の努力というのは市町村を中心にお願いをしていくというのが私どもの考えている制度でございますけれども、ただ、徴収率が元々高いところは結構でございますが、難しいところが、当初想定していた水準よりも収納率がかなり下がってしまったという場合につきましては、これは財政安定化基金の対象として貸付けをしたり、あるいは交付をするかどうかにつきましては、これは要件を精査をして御議論すべきだと。災害などの場合に限るべきだというような御意見もいただいておりますけれども、そうした対策も活用しながら全体の運営の安定に努めてまいりたいと考えております。

○福島みずほ君 都道府県が市町村に交付金を交付するに当たっての基準というのは、どういうものになるんでしょうか。

○政府参考人(唐澤剛君) これは二つございます。
 まず、医療費そのものにつきましては、市町村が支払に必要な費用というものを全額都道府県が交付をするということがございます。それからもう一つは、平成三十年度から予定をしております保険者努力支援制度というようなことで、予防対策に御努力をいただいたり、あるいは後発医薬品の使用の促進を図っていただいたようなところにつきましては、これは厚めの交付をしていくというようなことが考えられると思いますけれども、都道府県の交付というのは主にその二点というものになると思っております。

○福島みずほ君 国と県と市町村との関係で、今、県と市町村は、国がお決めになることだからというか、どうなるのか見ている状況ですよね。この交付金の配り方、県からの市町村への配り方、あるいは自分のところの保険料が一体どうなるのか、平準化というけど、どうなるのか、本当にみんな心配をしたりしているところです。ですから、これは政令で決めるということですが、交付金の中身について、是非また議論をさせてください。
 都道府県主導による保険料引上げ、保険料の厳しい収納対策などが進むおそれがあるのではないかというのは先ほど御質問しました。市町村が担う事務の標準化、効率化は具体的にどのように行うんでしょうか。また、市町村事務の広域化とは具体的にどのようなものなんでしょうか。

○政府参考人(唐澤剛君) 私ども一番考えておりますのは、例えばシステム関係の事務のようなものでございますけれども、特に、小さい町村におきましてはなかなかこの対応ができないということで、これは、国が中心になって共同開発をして、更に都道府県で共同のシステム的な対応というようなものを考えていただきたいと考えております。
 それから、収納対策につきましても、先ほど研修をするということがありましたけれども、収納事務そのものについてもよく分からないという町村の方もいらっしゃいます、これは経験がどうしても必要でございますので。そういう点につきましては、県が主導になりまして必要な知識を得られるような体制を取っていただきたいというふうに考えているところでございます。
 特にシステム面につきましては、今は国保につきましては共同のシステムをもちろん開発しているんですけれども、ほかの、住民基本台帳とつながっているシステムのところが多いので、やっぱり市町村ごとにそれぞれかなり違って、全体としてコストを上げている面がございます。こういう面について何かもう少しコストを下げて対応できないかということは、非常に私どもの重要な課題だと受け止めております。

○福島みずほ君 市町村が行った保険給付の点検、事後調整は具体的にどのように行うんでしょうか。

○政府参考人(唐澤剛君) 一つは、今回、都道府県が給付の責任者、保険財政の責任者になってまいりますので、都道府県についても医療費の点検と適正化努力というものをしていただくということを考えております。通常は、これは国保連合会で審査をしまして、そしてまた市町村で個別の点検をしていただいておりますけれども、さらに都道府県全体としても点検の努力をお願いできればと思います。
 具体的にどういうやり方をするかは、この国と地方の協議会でお考えいただきたいと思いますけれども、例えば地域ごとにかなり病気の構造が違っているようなところもございますので、どういうところで支出が大きくなっていくのかというような点でも違うところがございますので、そういう面から重点的な検討をしていただくということも考えられるのではないかと思います。
 それから、ちょっとこれとは違うんですけれども、ある大きな病院での請求が不適正だったような事案につきましては、今は各市町村ごとに返還請求をしなければいけないということでかなり大変なんですが、それは、市町村を全部束ねて県が一本にして請求するというようなことを、これを是非、県にやっていただきたいというふうに思っております。

○福島みずほ君 協会けんぽへの国庫補助率についてお聞きをします。
 協会けんぽへの国庫補助率を当分の間一六・四%で維持するとしていますが、当分の間とはおおむねいつまででしょうか。

○政府参考人(唐澤剛君) 当分の間というのは、期限を定めておりませんので、定めるまでの間は、もし法律を改正しなければずっとという意味であるというふうに理解をしております。

○福島みずほ君 協会けんぽは、この委員会でもずっと議論してきましたが、中小企業の従業員が多いなどの理由により財政基盤が脆弱なところが多いにもかかわらず、本則の下限を一六・四%から一三%へ引き下げるのは問題があるのではないでしょうか。

○政府参考人(唐澤剛君) この点について、もう委員会で何度も御審議で御指摘をいただいておりますけれども、こちらの法律の本則の方につきましては、一六・四%から二〇%というのを、一三%から二〇%の間ということで本則はなっているんですけれども、先ほど申しましたように、附則で当分の間一六・四%と定めているわけでございます。
 これは、先ほどから大臣からも御答弁をいただいておりますけれども、私どもは、国庫補助率を一三%に引き下げることは考えていないというのが私どもの立場でございます。

○福島みずほ君 協会けんぽが今後、保険料率を引き上げる場合は、他の健保組合の医療費や保険料率の動向を踏まえて国庫補助率について検討し、必要があれば措置を講ずるとしていますが、具体的にどのような措置を講ずるのでしょうか。

○政府参考人(唐澤剛君) 措置の内容につきましては、この法律の検討条項には具体的に書いてございませんけれども、これは、私どもとしては、協会けんぽの国庫負担の状況が非常に厳しくなった場合というふうに受け止めておりますので、その場合は必要な財政上の措置ができるのかどうかと、これはもう財政当局とは意見が違うかもしれませんけれども、協会けんぽの全体的な財政的な安定のためにどのような措置を講ずるべきかという観点から検討をしていただきたいというふうに考えております。

○福島みずほ君 国保組合についてお聞きをいたします。
 国庫補助が五年間掛けて三二%から一三%に減額されることに伴い、激変への対応に悩む国保組合があります。例えば、弁護士国保の場合、加入者の負担増は年額九千五百円、五年間で四万七千五百円となります。大臣の御子息も弁護士でいらっしゃいますが、これ、所得が高い人はいいんですが、所得が低い人も、特に若い人など今格差が広がって大変です。所得の低い加入者にとっては大変な負担増となります。激変緩和措置として、国民健康保険法施行令十九条の特別積立金規定、補助金控除額の十二分の二や、同二十条の準備金規定、百分の十などについて、一時的減額や猶予期間を設けるべきではないでしょうか。いかがでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 私の方にメンションがあったのでお答えいたしますが、国保組合については、医療費の変動とか、あるいは解散に備えるために一定の準備金を持っていることは今お話があったとおりでございますけれども、今回の見直しによって国庫補助率が幅を持って今度設定をされるわけでありますが、この組合について、特に見直される組合については、こうした準備金の必要額も一定程度増加することが見込まれるために、こうした準備金などに関する対応については、各組合の方の御意見を伺いながら今後検討してまいりたいというふうに思います。

○福島みずほ君 それから、被保険者の所得水準の低い国保組合にとっても、高齢加入者の増加や医療費増加による負担増を軽減するということも必要な場合もあると思います。是非そのような考慮もお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今後の検討次第ではありますけれども、仮に今、国保組合として保有すべき準備金などがこの水準を緩和することが可能になる場合には、所得水準の低い今御指摘の国保組合にとっても当面の財政負担の軽減につながるものと考えられますので、引き続き検討してまいりたいと思います。

○福島みずほ君 ヘルスケアポイントについてお聞きをします。
 ヘルスケアポイントや保険料への支援というのは、一定インセンティブはあると思うんですね。例えば、保険証を使わなかったら一万円払いますとか三千円払います、五千円払いますとか、何かポイントがあるというのは一面インセンティブが働くとは思うんですが、だったらもう絶対保険証使わないぞ、一万円もらうまでは頑張るぞと、こうなると、逆に、目先のポイントに釣られて、低所得の被保険者など必要な受診を抑制しかねず、これは問題ではないかというふうに思っているんですね。
 軽いというか、重篤にならないときにやっぱり病院に行くことも必要ですし、病院に行かないということだけが美徳ではないので、我慢することは大変良くないと思っています。でも、人間の心理は、頑張ればこのヘルスケアポイントがもらえる、五千円だ、一万円だと思うと我慢するんじゃないかと、これはちょっと問題が生ずるんではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) そもそも何のためにヘルスケアポイントなどを新たに考えていくかということを考えると、これは言うまでもなく予防とか重症化予防とか健康づくりとかいう、こういったことについてのインセンティブを与えようということでございますので、それに反するようなことをやるんだったら本末転倒ということになるわけであります。
 インセンティブを提供する際に、医療機関の受診の有無を要件にするということになりますと、受診抑制につながってしまうんではないかという懸念は当然出てくるわけであって、こうした懸念も踏まえた上で、今後、個人の予防、健康づくりの動機付けに有効かどうかという観点から、国が策定するガイドラインの中で考え方を整理をしてお示しをしていきたいというふうに思っております。

○福島みずほ君 誰も病気になりたいわけではないし、それから病院に行かなくて済むのなら行かなくて済むようにしたいし、健康保険証使わないで済むんだったら持っていても使いたくないと。
 でも、ヘルスケアポイントがあると、ちょっと具合が悪かったり風邪を引いたりいろいろしても我慢しようという、このポイントがもらえるためにと、こうなるんじゃないか。やはりデメリットが生じてしまうんではないか、またこれが本末転倒になるのではないかと思い、この点についてはかなり懸念を要するというか、ガイドライン作る際に配慮が必要だと思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) おっしゃるとおりで、今申し上げたように、本末転倒にならないように、ガイドラインの中ではしっかりと考え方を整理をした上であるべき方向について示していきたいと、このように考えております。

○福島みずほ君 よろしくお願いします。
 ただ、庶民はやっぱり目の前の一万円の方がいいななんて思うこともあるかもしれませんので、このヘルスケアポイントについては是非、ガイドラインを注目していきますが、よろしく検討をお願いします。
 紹介状なしの大病院受診時の定額負担についてお聞きをいたします。
 これは、この委員会でもよく議論になっていますが、二百床以上の病院での現行の特別料金徴収においては、初診料に関して百五円から八千四百円まで、再診料に関して二百十円から五千二百五十円まで、病院ごとの裁量でかなりの幅があります。この度の定額負担、五千円から一万円が定額となっているのはなぜなんでしょうか。

○政府参考人(唐澤剛君) これは先ほど来、大臣からも何度も御答弁をいただいておりますけれども、外来機能分化をしていただくという措置の一環という位置付けでございます。したがって、これは財政的な効果を期待しているものではございませんで、我が国がフリーアクセスということでどの病院でも自由に受診をできるようになっておりますので、大きな病院と、それからかかりつけの先生や中小病院との機能分化をしていただくということが基本でございます。
 ただ、現実には、先生御指摘いただいたように、かなり負担額が差がございまして、八千四百円はかなり高い方だと思いますけど、初診では平均すれば二千円くらい、再診では千円くらいということなんですが、これも地域によって、都会と地方ではかなり違っていると思います。
 そういうことで、私どもは全国一律の標準的な金額を示すこととしたいということで考えておりまして、それをベースにしまして各県やあるいは病院でお考えをいただくということが基本ではないかと思います。そういうような金額の設定を、標準的な金額、まあ最低額なのかどうかはちょっとあれですが、標準的な金額というようなものをお示しできるように、この金額を詰めていきたいというふうに考えているところでございます。

○福島みずほ君 この委員会でも先日議論がありましたが、近くに専門科を持つ医療機関がない、初診で大病院を受診せざるを得ない、あるいは救急車で運ばれるなどの場合に定額負担をさせるんでしょうか。

○政府参考人(唐澤剛君) 救急の場合については、これはもうこの負担を求めないということであろうと考えております。
 それから、御指摘いただきましたように、診療科によっては大きな病院にしかない、その地域に。日本はいろいろな地域がございますので、大きな病院だけがそこにたくさんの診療科を持ってあって、周りにほかの医療機関が少ないという地域がございます。そういうようなところでは、特に産科などの診療科などは診療所も非常に少なくなっておりますので、こういうような診療科を受診する場合にはこの定額負担を求めないというようなケースが想定をされます。
 こうしたケースにつきましては、更に関係者の御意見をよく聞いてまいりたいと考えております。

○福島みずほ君 五千円、一万円がどういう意味を持つのか。私は、弁護士のときに、お金って人によって価値がこんなにも違うのかというのをいつも思っていました。六千万円をはした金と言い切れる人がいるかと思えば、一万円や十万円を本当に払えない、十万円も大金と思う人もいる。もう本当に、はした金と言える人と、物すごく大金と思う人と、百万円、十万円、一万円でも人によって全くその価値が違うんですよね。
 ですから、この五千円、一万円も、人によってはというか、多くの人にとってはやっぱり大金、高い。一番初めに大学病院に行くときに、五千円、一万円、高いとやっぱり思うと思うんですよね。五千円あったらカップラーメンが何個買えるかじゃないですけれども、高いと思う人もこれはやっぱりいらっしゃると思います。
 ですから、何が言いたいかというと、経済的強者でなければ自由に選ぶ権利がなくなってしまうというのは、これは問題ではないか。五千円、一万円と簡単に言うけれども、これは貧乏人を排除することにならないか、貧乏というか、経済的に困っている人をまさに排除することにならないか。いかがでしょうか。

○政府参考人(唐澤剛君) これは、紹介状を持ってきていただければもう必要ありませんので、これ、なかなか地域によって難しい面もございますけれども、やはりふだんからかかりつけの、ある種のコモンディジーズといいますか、一般的な病気については診ていただく先生を持っていただくということが重要ではないかと思います。
 もちろん、この措置だけで外来の機能分化ができるわけではございませんので、地域医療ビジョンの中での御議論なんかも必要だと思いますし、そういうものと併せて実施をさせていただきたいと思いまして、決して、何といいますか、本当に近くにその病院しかなくて、倒れてしまってそこに行くしかないときに受診抑制になるようなことでは困りますので、そういう面はよく配慮をしていきたいと考えております。

○福島みずほ君 紹介状は、書いてなかなかいただけないお医者さんもいらっしゃいますし、私もあるとき紹介状を書いてくださいと言ったら、まだとても若いときですが、一瞬何かちょっと嫌な、どうしてこの病院じゃないの、どうして紹介状なのというような、表情が顔に表れるというかですね。ですから、一般の人にとってお医者さんってやっぱり、少し機嫌を害さずにお話をしなくてはいけないみたいな、そういう感じもしますし、紹介状を書いてくれと言えなかったり、なかなかストレートに書いてもらえない。
 つまり、紹介状一通五千円という感じじゃないですか、一万円。そうしたら、紹介状があれば五千円、一万円払わなくていいけれど、紹介状がないとそれを払わなくちゃいけない。何か紹介状が金券に見えるわけじゃないんですけれど、やっぱりこれ、ある意味物が言える人とかお金のある人でないと大学病院に行けないということになっちゃうんじゃないか。いかがでしょうか。

○政府参考人(唐澤剛君) 確かに、今から私が厚生労働省に入りました三十年くらい前は、いつも自分の診ている先生にほかの医療機関で診ていただきたいと言うと大変良い顔をされないというようなことがあったように思いますが、今ではもう紹介状は完全に定着をしておりまして保険制度の中にも入っておりますので、紹介状を書いてくれということで嫌な顔をする先生はもういないというふうに私は思います。
 そういう点では、大きな病院に行く場合はそんな障害になるというようなことはないようにちゃんと運営してまいりたいと考えております。

○福島みずほ君 この委員会でも、委員の皆さんたちも、そうかなという顔をされていらっしゃる方がいらっしゃいます。
 私が言いたかったのは、病院のある程度の機能分担は仕方ないとしても、お金がない人や紹介状がない人は大学病院に行けないという状況になると、やはりそこで差別が生まれるという、選択の自由が奪われるんじゃないか、侵害されるんじゃないかというふうに思い、この制度については問題があると思っております。
 以上で質問を終わります。ありがとうございます。
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