しっかり審議、そして解散
2008 / 10 / 29 ( Wed ) 「そわそわ国会」「ジタバタ国会」となってきている。「今日の天気予報」ではな
いけれど、毎日いろんな情報が飛び、微妙に解散の日についての予測が変わってい く。今の時点では11月30日説が濃厚となっている。 株価がどーんと下がって、今とても首相は衆院を解散できる状況ではないと考えて いる節もあり、また、4度目の挑戦で首相になったからには1日でも長くやりたいと 思っているようにも見える。これに対して、民主党は「解散をしろ」と迫っている。 私が国会の中で痛感しているのは、どちらもどっちが自分たちにとって選挙が有利 かということがともすれば優先し、国民のことが忘れられがちだということである。 2008年度補正予算案と、海上自衛隊によるインド洋での給油活動を継続するための 新テロ対策特別措置法改正案はしっかり成立させたい自民党。「早く解散を」という ことで、衆院での新テロ特措法案の審議を2日間で終わらせることに合意した民主 党。やっぱり変だ。 前回、新テロ対策特別措置法が参院で議論になった時には2カ月かけた。日本が提 供した油が一体何に使われているのか情報公開を求めて大議論になったことを覚えて いる人も多いだろう。それがなぜ今回ちゃちゃちゃと成立させてしまうのか。 米国のアフガニスタン攻撃とイラク攻撃はきちんと検証されなければならないこと だ。しかも日本は名古屋高裁の違憲判決ではないが、戦争に加担してはならないの だ。おまけに多額の税金を使っている。今までインド洋で給油に使った税金は700億 円。油代だけでは234億円。きちんと議論をすべきである。 解散権を持っている首相に「解散、解散」と迫っても「その手に乗るか」と、反対 の態度を取られるのは当然である。また、国会は審議をすべきことはきちんと審議す べきである。 米国のサブプライム住宅ローン問題や今の金融危機はグローバリゼーションの中 で、新自由主義で突っ走ってきた米国経済が破たんをきたしたということである。 「暴走する資本主義」ではだめだということである。高所得世帯の上位1%が総収入 の20%を占める社会が多くの人にとって住み良い社会であるわけがない。 日本でも政策の転換が今こそ必要である。この10年間くらいの間に、日本はすっか り変わってしまったと私は思う。大企業が潤えば働く人が潤い、大都会が潤えば地方 が潤うという関係はなくなってしまった。 サラリーマンの給料は10年間下がり続け、労働分配率は下がった。働く人の3人に1 人が非正規雇用。今、真っ先に派遣の人たちが切られている。株式配当は4兆円から 16兆円と4倍になり、内部留保も増えたのに働く人たちは使い捨てである。 2003年から始まった「三位一体改革」ならぬ「三位バラバラ改悪」で、地方に行く 財源は交付税で5兆円、補助金で1兆円、合計6兆円減った。 自治体病院の休止や民営化も進んでいる。地域に住めず、人口移動すら起きてい る。だから政策転換こそ必要なのである。まっとうな政治へと変えることこそが最大 の景気回復なのである。 【共同通信社会員情報誌「KyodoWeekly」2008/10/27号掲載】 |
|
| ホーム |
|
