福島みずほのどきどき日記

日本は社会民主主義社会を待っている

第171国会 参議院本会議で代表質問の全文です。

                                  社民党・護憲連合 福島みずほ


 わたしは、社民党を代表をして、麻生総理に対して質問をします。

1.今、ひとつの時代が終わり、新しい時代がはじまろうとしています。
 世界を席巻し、日本でも猛威を振るった人々を切り捨てる新自由主義に訣別し、雇用と福祉を大切にする社会民主主義の出番です。
 
 厳しい現実を直視し、大きく舵をきらなければなりません。

 「年越し派遣村」に連日行きました。
 自殺をはかって助けられて来た人、年末に首になり、寮も追い出されて、公園のトイレで夜過ごしていた人、いろんな人が来ていました。
 貧困と派遣切りの厳しい現実に、政治が変わらなければと痛切に思いました。それと同時に、励まされました。1700人ものボランティアの存在に、支えあい、連帯、共生、他人事ではない、いのちをお互い支えあうということを見ました。
 政治の哲学は、支えあいや連帯、他人事ではないということであるべきです。
 社会の仕組みを変えるべきときがやってきました。

 小泉構造改革から、社会保障を大切にする社会民主主義へ。
 ぎすぎすした社会から、あたたかい社会へ。
 
 人を切り捨てていく排除型社会から、連帯・共生の社会へ。

 一握りの富める者の社会から、みんなの社会へ。

 麻生総理、社会の仕組みを変えることがあなたにできますか。気持ちがあるのでしょうか。
国民の今、政治に対する希望はここ一点に集中しています。それがあなたにできないのであれば潔く辞めるべきではないですか。
  
 雇用が破壊をされ、サラリーマンの給料は、10年間下がり続け、1月30日の政府の統計によっても、非正規雇用のリストラは、12万5000人となりました。雇用の破壊、医療の崩壊や地方の疲弊は、眼をおおわんばかりです。
 
 これは、政治によって引き起こされた政治災害です。政治災害が人の命を奪っています。

 総理、政治の責任はあると思いますか。
 どのような点に問題があったと思いますか。
 
2.社民党は、2002年に格差是正を訴え、派遣法の抜本改正を訴えました。

 社会保障費の自然増から毎年2200億円をカットし続けることは問題だと初めて指摘したのは、社民党です。

 総理、2007年度から5年間、1兆1000億円社会保障費のカットをする方針をなぜ撤回しないのですか。

3、雇用について、お聞きします。

(1)今、問答無用に、派遣切りが行なわれ、正社員のリストラも強行されていっています。まさに、人が物のように扱われています。

 派遣切りが大量に出ていることは、小泉総理の政権下、製造業についても派遣を認め、安上がりで使い捨てのできる労働力として導入をしたことに大きな問題と責任があると考えますがいかがですか。だからこそ、製造業について派遣を禁止し、専門職にのみ派遣を認めるポジティブ・リスト化にすべきだと考えますがいかがですか。
 
 なぜ、政府案は、舛添大臣が言っている製造業について、派遣を禁止をするというものと全く違うものになっているのですか。後期高齢者医療制度の廃止の議論と一緒で、口で言うだけなのでしょうか。
 
(2)派遣村にあったような総合相談窓口を各地に設置することやシェルターを増やすことが今すぐ可能と考えますが、いかがですか。すぐやりましょう。 
 
(3)企業の社会的責任についてお聞きします。
 3月末までに、これからもっと派遣切りが行なわれる可能性が大です。1年間に3万人もいる自殺者がもっと増えるのではないかとわたしは、大変な危機感を持っています。
 総理は、大企業の派遣切りをやめさせるために、全力をあげるべきだと考えますが、いかがですか。

 また、自動車や電気などの日本を代表する大手製造業16社だけでも内部留保は、この6年間で、17兆円から、33兆円に増えています。
 大企業は、多額の内部留保を持ちながら、たとえば、日系ブラジル人の人たちなども真っ先に首を切られ、家族が路頭に迷い、子どもたちは、学校に行けなくなり、ブラジルなどに帰りたくても、費用がないなどの人道的にも許しがたいことが今起きています。
 
 仕事と食べ物と住まいと教育を一挙に失うということが起きているのです。
 大企業の派遣切りにストップをかけ、大企業も基金などにお金を出すということが必要ではないでしょうか。

4、医療について、お聞きします。

(1) 妊婦さんが亡くなる、自治体病院が閉鎖になる、医師がいないなどの医療の崩壊の問題に社民党は、取り組み、提言をしてきました。政府が医療に対して、財源をカットするということでしか対応してこなかったことの結果ではないですか。

 今までの政府の医療費抑制政策は問題があったと考えますか。
 
(2)後期高齢者医療制度、障害者自立支援法は、高齢者と障害者の切り捨てであり、あまりに問題が大きく廃止すべきではないですか。

(3)赤字の自治体病院は、統合や廃止をするという方針は、撤回し、地域の医療をになう自治体病院や厚生年金病院・社会保険病院は、存続させるべきだと社民党は考えますが、いかがですか。

 自治体病院については、今回、特別交付金を増やすなど、改善はみられます。しかし、崩壊しつつある医療を根本的に立て直す決意と改革が必要ですが、それが全く見えません。いかがですか。

5、子どもの貧困についてお聞きします。
 貧困をなくすことは、政治の大事なテーマです。そして、子どもの貧困をなくすことに、政治は全力をあげるべきです。
 今、親のリストラなどで、高校や大学への進学をあきらめる子どもたちが増えています。
 食べるものにも事欠く子どもたちがいます。
 生活保護の母子加算がカットされたために,生活が困窮をしている母子家庭があります。

 子どもたちは、みんな未来を切り開いていく存在です。
 しかし、今の日本は、その子どもが、どこの地域で、どんな親のもとに生まれたかによって、大きく未来が異なってきています。
 「生まれてきてよかった」とすべての子どもが思えるように、社民党は、「子どもの貧困ゼロ社会へ」の提言をまとめていきます。
 総理、教育予算を増やすこと、教員を増やすこと、高校の授業料の無料化、そしてヨーロッパのように大学もすべて無料化にすることはすぐにはできなくてもせめて、奨学金などの拡充や無償の奨学金を増やすことなどをやるべきではないですか。
 定額給付金で2兆円1回こっきり現金をばらまくのではなく、医療や教育、緊急雇用にお金を使うべきです。未来や安心にこそ投資をすべきではないですか。

6、雇用を創ることについて、お聞きします。
 社民党は、いのちと緑の公共事業、つまりヒューマン・ニューディールを提言をしています。
 教育・福祉・医療の分野で、雇用を創る、農業・林業・漁業で雇用を創る、学校や病院の耐震補強で、地域の雇用を創る、そして、自然エネルギーで、雇用を創ることを提唱しています。
 自然エネルギーで雇用を創ることに、今、アメリカをはじめ世界は大きく動いています。
日本は、立ち遅れています。
 ドイツなどで行なっている固定価格買取制度を導入して、自然エネルギー産業の育成をすべきだと考えますが、いかがですか。

7、あまりに事故続きで、運転稼動が延び延びになっている高速増殖炉もんじゅと六ヶ所再処理工場は、耐震性も問題があり、運転をするべきではないと考えますがいかがですか。

8、郵政民営化とかんぽの宿についてお聞きします。
 郵政民営化から3年が立ち、見直しをする時期になりました。

 各地で、郵便局が減って不便になったという声をどう聞かれますか。
 また、かんぽの宿の建設に2400億円かかったものを、「ミスター規制緩和」と言われた宮内義彦さんが会長をつとめるオリックスに、109億円で、一括売却をすることは、入札の公平さの観点、みんなの財産を安く売ってしまうという観点から、問題があったと考えますが、総理自身のお考えをはっきりお聞かせ下さい。

 郵政民営化をはじめ、民営化の名のもとに、一体何が行なわれたか、検証委員会を作ることを社民党は、提案をしますが、いかがですか。

9、消費税についてお聞きします。
 定額給付金という理念なきばらまきをやった後、消費税の値上げでは、国民は、全く納得ができません。

 消費税を言う前に、10年前に所得税の累進課税の最高税率を低くし、大金持ちを優遇してきたことをまず、元に戻すことをなぜやらないのですか。
 社民党は、大金持ちには、増税を、生活に困っている人には、減税を、福祉が必要な人には福祉をと主張をしています。
 今こそ内需拡大が必要なときに、なぜ逆行する消費税なのですか。

10、最後に、ソマリアへの自衛隊の派遣について、お聞きします。
総理は、国会の新たな法律がなく、国会の関与が全くなく 自衛隊を派遣しようとしています。
 世界には、いろんなところに、日本人、日本の企業、日本の製品があふれています。
 それらが、危険だから、自衛隊を出すとなると、どこにでも、いつでも自衛隊を出せることになってしまいます。
 法律をつくることも将来の自衛隊派兵恒久法制定への地ならしだと危惧をします。
 ソマリアの国内の問題も重要です。海上保安庁は、マラッカ海峡の海賊退治に実績があります。
 
 自衛隊の海外派遣には反対です。いかがですか。
  
11、国民が望む安心できる暮し、いのちを大切にする政治は、自民党政治ではできません。
 麻生内閣が、国民にできる唯一のいいことは、今すぐ退陣をすることです。

 社民党は、新しい政治を切り開き、すべての人がこの社会で人間らしく生きられる社会を全力で作ると宣言し、わたしの質問を終わります。
  

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