福島みずほのどきどき日記

いのちと緑で雇用を

 わたしは愛国者である。風力発電や太陽光発電など自然エネルギー問題で、日本が
孤立化し、後れを取っていくことを心から心配をしている。日本は問題を提起した
り、産業を育成するチャンスをみすみす逃していると思っている。

 例えば、国際連帯税、つまり、国際的な投機に税をかけるという考え方などについ
て、福田内閣の時に検討するとなったが、うやむやになってしまった。昨年の北海道
洞爺湖サミットの時もホスト国として地球温暖化防止や環境についても数値目標を
もっと具体的に設定し、イニシアチブを取れたのに、それもできなかった。

 わたしが理解できないのは、日本はなぜ自然エネルギーの促進に積極的じゃないの
かということである。約10年前に国会議員になって、自然エネルギー促進議員連盟を
多くの人とつくった。自然エネルギーの促進は多くのメリットを生む。いま、米国の
オバマ大統領が言うグリーン・ニューディールにつながっている。

 ドイツは、自然エネルギー促進に積極的な国である。1990年に自然エネルギー
を固定価格で買い取る「買い取り価格制」の導入を盛り込んだ自然エネルギー促進法
を成立させた。その後、自然エネルギーの割合はぐんぐん高くなっている。

 20世紀のドイツの産業・経済・社会に貢献した自動車の割合を21世紀は自然エネル
ギーが果たすとして、電力供給の主力45%を自然エネルギーにし、二酸化炭素(CO
2)削減は1・1億トン、産業経済効果は4兆円、雇用効果は25万人と試算。地域の
活性化を図ろうとしている。スペインも94年に固定価格制を導入し、デンマークも採
用している。

 言うまでもないことだが、再生可能エネルギーは環境にいいし、新たなビジネスを
つくり、雇用創出につながる。社民党はこの自然エネルギーを促進させようと努力し
ている。

 それにしても、と思う。ドイツが法律をつくった10年前、社民党はほかの野党とと
もに、ドイツと同じような自然エネルギー法案をつくり、国会に提出した。しかし、
経済産業省がつくった電力会社に一定量の新エネルギーの導入を義務付けるRPS制
度に負けてしまった。まさに「失われた10年」。もし、当時、自然エネルギー促進法
が成立していれば、日本は太陽光発電について世界で首位の座を奪われることなく、
風力発電をはじめほかの発電ももっともっと隆盛を極めていたことだろう。

 日本は技術があるのに、政治が新しい産業がテイクオフ(離陸)する間、しっかり
応援しないのである。なぜ、経産省が消極的なのか分からない。分散化する地方分権
的な自然エネルギーがいやなのか。

 日本弁護士会がデンマークに視察に行き、「こんなに環境基準が厳しかったら、経
済にとってマイナスではないですか」と聞いたら「逆です。環境にいいデンマークの
製品は世界で高く評価され、売れています」とのことだった。うーん、風力発電機器
には確かにデンマーク製も多い。社民党は雇用創出として、いのちと緑の公共事業
「ヒューマン・ニューディール」を提唱している。自然エネルギー促進法をつくり、
雇用創出すべく全力を挙げたい。

【共同通信社会員情報誌「KyodoWeekly」02月23日より】

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