福島みずほのどきどき日記

企業献金廃止し新しい政治を

企業献金廃止し新しい政治を

 政治とお金の問題で、国会は今、大揺れである。社民党は企業献金を禁止すべきだ
という明確な立場である。参院議員になって11年。いろんな業界が政治を動かすのを
見てきた。こんなのは全くひどい。企業が議員に企業献金をし、議員はその企業や業
界のために動く。しかし、これは政策や政治を金で買うということではないか。

 ムダな大規模公共事業の指摘をたくさんしてきた。すべてではもちろんないが、ム
ダなものも不透明なものも、理解できないものも合理的でないものもたくさんある。
ダムや埋め立て、ある種の道路や建造物や橋…。工期がどんどん延び、当初予算の何
倍にも膨れ上がることなど、ざらである。これらに全部税金が使われているのであ
る。

 佐世保市に立ち退いてもらったために道路特定財源の費用で造った8棟の米軍住宅
を見に行った。1キロメートルに200億円も1000億円近く掛かる道路。土地は
タダ。そして、建物を8棟だけ造るために28億円掛かっている。なぜこの建物を造る
ために28億円も掛かるのか。本当に首をひねってしまった。

 民主党の小沢一郎代表は「政党支部なら企業献金を受けても問題ない」と言ったけ
れども、巨額の政治献金を受け続けることは政治のあるべき方向として間違っている
のではなかろうか。

 わたしは国会で、特に雇用問題に取り組んできた。日本経団連をはじめさまざまな
経済界が提言を出している。経団連は一貫して、労働法制を規制緩和すべきだという
立場であり、そのような提言をしている。規制改革会議も規制緩和一辺倒。そうした
中、国会で労働法制が規制緩和されてきた。

 2002年には労働者派遣を製造業についても認める、と法律が変わった。今や非
正規雇用は3人に1人、フリーターの生涯獲得賃金は正社員の4分の1である。大企
業は内部留保を増やし、株式配当はこの10年間で、4兆円が16兆円になった。大企業
は好況の時に大いにもうけたが、その陰にはワーキング・プアの存在があり、大不況
になった途端、たたき切られている。企業献金し、自分たちに都合の良い法制度をつ
くり、税制を変え、雇用保険だって受けにくくしてきたのである。

 当たり前だが、政治は全国民、主権者のものである。しかし、現実はそうなってい
ない。国民一人一人は広く薄くお金をかき集める対象であり、政治は強くて大きな
者、自分や自分の政党に、そして自分に巨額の献金をくれる者のために動いてきたの
ではないか。

 議員の周りに利権構造がつくられ、それに群がる人が出てくる。その議員が亡くな
れば、それで終わりということではない。ちゃんとした2世、3世議員もいるが、自
民党の半分以上が2世、3世議員であり、わたしにはこれは利権構造の相続に思え
る。

 社民党は新しい政治を切り開いていきたいと考えている。新しい政治をするために
は新しい仕組みが必要である。企業献金をもらい続けて、新しい政治を切り開いてい
けるわけがない。02年に野党で出した公共事業を受注している企業から献金を受けな
いという法案は与党の反対でつぶれた。再度提出し、成立を目指したい。

【共同通信社会員情報誌「Kyodo Weekly」03月23日号より】

PageTop