福島みずほのどきどき日記

わたしも「軍縮、軍縮」

 オバマ米大統領が核軍縮について演説を行った。米大統領としてヒロシマ、ナガサ
キについて初めて反省の弁を述べるとともに、核軍縮について提言を行った。

 世界の核兵器のほとんどを米国とロシアが保有している。さまざまな国の核軍縮に
取り組む人たちと話をしていると、「今が核廃絶についての大きなチャンス」と口々
に言う。わたしは毎年、ナガサキの平和祈念式典に参加しているが、大きく核廃絶に
向かって、活動をしていこうと意を強くしている。

  「大砲かバターか」という議論があるが、わたしは断然、大砲ではなくバターをと
いう意見である。軍縮が進み、武器で苦しむ人たちが減り、税金が人々のために使わ
れる、そんな世界を実現したい。

 戦後の日本には誇るべきものがたくさんあるとわたしは考える。日本が武力行使を
して人々を傷つけることはなかったということ。武器輸出三原則にのっとり、海外に
武器を売っていないということ。

 ところが、国会で「武器を海外で売れるようにすべきだ」という意見が出ることが
ある。とんでもない。日本製のコンパクトで性能が良くて、環境に優しく、人間に
とって極めて残酷な武器が、世界の子どもたちを殺すことをわたしたちが望むのか、
ということが問われている。

 クラスター(集束)爆弾によって手足を失ったセルビア人のカペタノビッチさんに
東京で会った。彼や非政府組織(NGO)の人たちの努力で、クラスター爆弾全面禁
止条約ができた。

 クラスター爆弾とは、小さな子爆弾に分裂し、不発弾が地雷のような被害を生む爆
弾である。戦争が終わった後にも人々が、とりわけ子どもたちなどがクラスター爆弾
の被害に遭う、という極めて非人道的な兵器である。

 日本の自衛隊も148億円分のクラスター爆弾を保有している。しかも国産品の割
合は77%である。これらのクラスター爆弾を廃棄するのに、100億円以上掛かると
いわれている。地雷廃棄のときも同様だった。地雷を爆破させ、廃棄させるために莫
大な費用が掛かった。高い武器を買って、今度は廃棄するのに多額の税金を掛けてい
るのである。そもそもこんな武器を買うな、と言いたい。地雷やクラスター爆弾を国
内の一体どこにまくというのか。

 ミサイル防衛計画に今まで7千億円を超えるお金を使い、これからも何兆円も掛か
るといわれている。有効性や税金の掛け方も含めて客観的に検証していく必要があ
る。限りのある税金を何に使っていくのかを真剣に議論をしよう、と言いたい。

 武器の問題とは違うが、米国の領土であるグアムに米軍のための基地を造るのに、
日本の税金の中から7千億円を掛ける。米軍住宅1戸造るのに7千万円とも。「大砲
ではなくバターを」と言ったのは、人の命を生かすことにこそ貴重な税金を使えとい
う思いからである。生活保護の母子加算を廃止し、200億円ほどをカットした。毎
年2200億円ずつ社会保障費をカットし続けて、どれほど医療・介護・年金・生活
保護などが壊れたのか。

 オバマ氏ではないが、わたしも「軍縮、軍縮」と叫んで、命を大切にする政治を実
現したい。

【共同通信社会員情報誌「Kyodo Weekly」4月20日号より】

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