福島みずほのどきどき日記

派遣法の抜本改正についてー社民党の要綱発表

派遣法抜本改正


5月13日(水)
 今日は、衆議院で、補正の予算案が成立をした日。
 ばらまきの、建設国債7兆円のひどい予算だと思う。全部つけは国民にやってくる。

 そして、今日は、派遣法の抜本改正で忙しかった日。

 1月から民主党の雇用対策本部長の菅さん、そして、細川律夫さんと社民党の雇用・医療対策本部長のわたしと近藤正道さんの4人で、派遣法の抜本改正で、協議を続けてきた。
 また、国民新党の亀井亜紀子さんと社民党、民主党で、派遣法の抜本改正を巡り、勉強会を続けてきた。
 
 社民党と国民新党は、同じ考え。
 民主党との間では、業種をどう制限をしていくのかについて、大きな開きがあった。

 今日。社民党と民主党で、菅さん、細川さん、わたし、近藤さんの4人で、協議をする。
 社民党からは、要綱を示し、民主党からは、民主党の一応の考え方が示される。

 だいぶ、差が縮まってきた。
 
 民主党も真摯に受け止め、検討をしてくれたと思う。まだ、差はあるが、昨年の民主党案を考えれば、ずいぶん社民党案に近づいてきたように思う。

 国民新党の亀井亜紀子さんと社民党のわたしと近藤さんで、つまり、国民新党と社民党で、派遣法の抜本改正についての要綱を記者会見をする。
 民主党と協議を続け、共産党とも話をし、まとめあげていきたい。

 要綱をぜひ読んでください。

 今日、社民党、民主党、共産党、国民新党の4党で、タクシーの再規制の法案を提出をした。
 社民党は、タクシーの規制緩和に反対をしてきた。小泉構造改革のなかで、2002年に、タクシーの台数などの規制緩和がされてきたことについて、大反対をし、今までも何度も質問をし、とりあげてきた。

 今回、再規制、つまり、規制緩和ではなく、規制をしていくことになり、本当に良かったと思っている。政策の転換を野党が言っているのである。政府与党ではできない。

 そして、わたしは、規制緩和をされてきた労働法制の規制緩和をするときだと考えている。
 
 働き方の規制緩和、解雇の規制緩和、労働時間の規制緩和が、ずっーとされてきた。
 国会の法律で、経団連などが提唱をする労働ビッグバンが実行をされてきたのである。法律の改悪がされてきた。
 その結果、非正規雇用の人は、激増をし、正社員であれ、非正規雇用であれ、雇用の条件が悪化し、雇用が破壊をされてきた。
 
 小泉政権下、労働者派遣法が改悪をされ、製造業についても派遣が可能となった。大企業の製造現場に、派遣の人たちが、激増し、ワーキングプアと呼ばれる労働条件の悪い働き方が増えて言った。

 国会で、ずっーと質問をしてきた。
 社民党は、2002年に格差是正を訴え、派遣法の抜本改正を訴えてきた。
 国会で、歴代の総理に質問をしてきた。

 「多様な働き方」「本人たちが望んでいる。」という答弁が続いてきた。

 「そうではない。規制緩和をされた法律を規制強化のほうにして、労働条件を改善しなければ、みんなぼろぼろになる。」と思い、質問をし続けてきた。

 去年に派遣切りが急速に起こり、問題点がみんなに見えるようになったけれど、その前からもちろん問題はあったのである。
 偽装請負や派遣切り、日雇い派遣などの問題に、ユニオンや当事者の人たちと取り組み、行政交渉も続けてきた。

 去年から、特に、激増をした派遣切りで、多くの人が路頭に迷うということが起きた。

 派遣村に通って、わたしは、そこで会った人たちは、派遣法を規制緩和してきた政治の犠牲者だと痛感をした。

 派遣の人たちは、全体の労働者のなかでは、そんなに数が多いわけではない。しかし、今回、職を失っている人たちのなかで、派遣の人たちが多く比重を占める。なぜか。大企業の製造現場で、派遣切りが大量に起こったこと、そして、何よりも期間の途中でもばんばん派遣切りが起こったからである。正社員とは、全く労働法の保護が違うのである。

 このことを可能にしたのは、国会のなかでの派遣法の改悪である。

 政治は、このことの責任をとるべきである。
 政治は、2度と派遣切りが起きないように、法律を規制をすべきなのである。

 それが、政治の責任である。

 今国会で、何としても派遣法の抜本改正をしなければならない。
 社民党は、登録型派遣については、原則禁止をし、専門職に限定し、また、みなし雇用規定を作るなどすべきだと提案をしている。

 労働法制は、きちんとして、働く人が「使い捨て」されることをなくしていくようにしなければならない。
 今国会で、派遣法のばっぼん改正案を成立をさせるために全力を挙げる。

 政府与党は、派遣法の改正案を出しているが、30日以下の日雇い派遣を禁止をする、一定の要件で、事前面接を解禁をするというひどいなかみである。
 事前面接をして、採用をする人をえりごのみをするのであれば、それはもう直接採用せよといいたい。派遣法は、派遣先が、派遣労働者を事前面接などに選ぶことはできず、派遣元が派遣先に人を送るという形式の働かせ方だからである。事前面接の解禁とは、経団連などが主張をし続けてきたまさに労働法制の規制緩和である。

 この期におよんで、労働法制の規制緩和を入れ込んでいることに、わたしは、厚生労働省は何を考えているのだと怒っている。

 このひどいなかみが、政府与党案である。
 派遣切りをなくすことなど全くできない。

 野党がまっとうな派遣法の抜本改正案を国会に提出し、雇用が破壊されていくことをとめなければ、一体誰がとめるのだ。
 
 社民党は、民主党に働きかけ、野党4党での法案提出をめざし、派遣法の抜本改正を実現をしていく。
 応援をしてください。
 一緒にやりましょう!

派遣法の抜本改正案作り

社民党と国民新党が共同で発表した労働者派遣法の改正案(概略と要綱)です。

<概略>
労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律
等の一部を改正する法律案要綱〔未定稿〕の概略

一 題名・目的の改正
※ 題名「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の適正な就業条件の確
保等に関する法律」
目的規定に、「派遣労働者の保護等を図るため」を明示。
三 一般労働者派遣事業の許可・特定労働者派遣事業の開始の欠格事由の追加
四 事業運営の状況に関する情報の公開
※ 派遣労働者の賃金、マージン率等
五 関係派遣先への労働者派遣の制限〔グループ会社派遣〕
六 紹介予定派遣に係る労働者派遣契約
七 労働契約の解除の制限
※ 労働者派遣契約の中途解除を理由とする労働契約の解除の制限
八 派遣労働者の待遇の原則〔均等待遇〕
九 派遣労働者に対する明示事項の拡大等
十 派遣先に対する通知事項の拡大
十一 有期労働者についての労働者派遣の禁止
派遣元事業主は、その業務を迅速かつ的確に遂行するために専門的な知識、技術又は
経験を必要とする業務として政令で定める業務以外の業務については、その期間を定
めて雇用する労働者について労働者派遣を行ってはならないものとすること。
十二 労働者派遣の役務の提供を受ける期間の制限の強化〔上限:3年→1年〕
十三 派遣先等の責任の強化
1 労働者派遣契約の遵守等
2 時間外及び休日の労働に係る規制の強化〔36協定〕
3 年次有給休暇の取得を理由とする不利益取扱いの禁止
4 育児休業を理由とする不利益取扱い等の禁止
5 労働災害に関する責任〔派遣先の連帯責任〕
6 派遣労働者に対する安全衛生教育
7 定期健康診断等の代行
8 未払賃金に関する責任〔派遣先の連帯責任〕
9 性別を理由とする差別の禁止
10 派遣元事業主に対する個人情報提供の要求の制限
11 団体交渉の応諾
十四 派遣先による派遣労働者のみなし雇用
1 一年を超える派遣期間に係るみなし雇用
2 出向による転籍等により子会社等の派遣労働者となった者の受入れに係るみなし
雇用
3 派遣労働者の特定行為に係るみなし雇用
十五 労働組合等に対する通知
十六 派遣先に対する措置
1 法違反の是正に係る勧告
2 派遣先に対する労働契約の申込み勧告
※ 禁止業務派遣、無許可無届派遣、派遣可能期間違反、偽装請負、多重派遣を対象
十七 罰則の強化
1 違法な労働者派遣事業を行った法人に対する罰則の強化
2 派遣先に対する罰則の新設
十八 施行期日等
1 施行期日
※ 原則6月以内の政令委任、
十一〔有期労働者についての労働者派遣の禁止〕3年以内の政令委任
2 経過措置
3 検討条項〔5年を目途〕
4 その他


<法律案要綱>
労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律
等の一部を改正する法律案要綱
〔未定稿〕

第一 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関す
る法律の一部改正
一 題名の改正
題名を「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の適正な就業条件の確保
等に関する法律」に改めること。
二 目的の改正
目的規定を改正し、派遣労働者の保護等を図るため派遣労働者の適正な就業条件の確
保等に関する措置を講ずることを目的とすることを明示すること。
三 一般労働者派遣事業の許可及び特定労働者派遣事業の開始の欠格事由の追加
次に掲げる者を一般労働者派遣事業の許可及び特定労働者派遣事業の開始の欠格事由
として追加すること。
① 一般労働者派遣事業の許可を取り消された者又は特定労働者派遣事業の廃止を命
じられた者が法人である場合(欠格事由に該当したことによる取消し等の場合につい
ては、当該法人が第六条第一号又は第二号に規定する者に該当することとなったこと
による場合に限る。)において、当該取消し等の原因となった事項があった当時現に
当該法人の役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をい
い、名称を問わず、これらの者と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含
む。③において同じ。)であった者で、当該取消し等の日から五年を経過しないもの
② 一般労働者派遣事業の許可の取消し又は特定労働者派遣事業の廃止の命令の処分
に係る行政手続法の規定による聴聞の通知があった日から当該処分をする日又は処分
をしないことを決定する日までの間に一般労働者派遣事業又は特定労働者派遣事業の
廃止の届出をした者(当該事業の廃止について相当の理由がある者を除く。③におい
て「廃止届出者」という。)で、当該届出の日から起算して五年を経過しないもの
③ 廃止届出者が法人である場合において、②の通知の日前六十日以内に当該法人の
役員であった者で、当該届出の日から起算して五年を経過しないもの
④ 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第二条第六号に規定する暴力団
員又は暴力団員でなくなった日から五年を経過しない者(以下「暴力団員等」とい
う。)
⑤ 暴力団員等がその事業活動を支配する者
⑥ 暴力団員等をその業務に従事させ、又はその業務の補助者として使用するおそれ
のある者
四 事業運営の状況に関する情報の公開
派遣元事業主は、派遣労働者になろうとする者及び労働者派遣の役務の提供を受けよ
うとする者が派遣元事業主を適切に選択することができるよう、労働者派遣事業を行
う事業所ごとの当該事業に係る次に掲げる事項を公開しなければならないものとする
こと。
① 派遣労働者の数
② 労働者派遣の役務の提供を受けた者の数
③ 派遣労働者の賃金に関する事項として厚生労働省令で定める事項
④ 派遣労働者一人当たりの労働者派遣に関する料金の額に関する事項として厚生労
働省令で定める事項
⑤ 厚生労働省令で定めるところにより算出した派遣労働者一人当たりの労働者派遣
に関する料金の額に占める派遣労働者の賃金の額の割合
⑥ 派遣労働者に対して行った教育訓練の実績
⑦ その他厚生労働省令で定める事項
五 関係派遣先への労働者派遣の制限
1 派遣元事業主は、厚生労働省令で定める特殊の関係のある者(1において「関係
派遣先」という。)に労働者派遣をするときは、関係派遣先への派遣割合(一の事業
年度における当該派遣元事業主が雇用する派遣労働者の関係派遣先に係る派遣就業に
係る総労働時間を、当該派遣元事業主が雇用する派遣労働者のすべての派遣就業に係
る総労働時間で除して得た割合として厚生労働省令で定めるところにより算定した割
合をいう。)が百分の八十以下となるようにしなければならないものとすること。
2 派遣元事業主は、1の関係派遣先への派遣割合を厚生労働大臣に報告しなければ
ならないものとすること。
3 厚生労働大臣は、一般労働者派遣事業の許可の有効期間の更新の申請があった場
合において、申請者が1に違反していると認めるときは、当該許可の有効期間の更新
をしてはならないものとすること。
六 紹介予定派遣に係る労働者派遣契約
労働者派遣契約の締結に際し、当該職業紹介により従事すべき業務の内容及び労働条
件その他の紹介予定派遣に関する事項を定めなければならないものとすること。
七 労働契約の解除の制限
派遣元事業主は、労働者派遣契約の契約期間が満了する前に当該労働者派遣契約が当
該労働者派遣に係る派遣労働者の責めに帰すべき事由以外の事由により解除された場
合には、当該解除を理由として、当該派遣労働者と締結した労働契約を解除してはな
らないものとすること。
八 派遣労働者の待遇の原則
1 賃金その他の派遣労働者の待遇については、その就業の実態等に応じ、労働者派
遣の役務の提供を受ける者に雇用され、当該派遣労働者の派遣就業に係る事業所で就
業している労働者との均等に配慮されるべきものとすること。
2 新たな労働者派遣契約に基づく労働者派遣の役務の提供を受けようとする者は、
当該労働者派遣契約を締結するに当たり、あらかじめ、当該労働者派遣をする者に対
し、その当該労働者派遣契約に基づく派遣就業に係る事業所における賃金水準に関す
る事項として厚生労働省令で定める事項を通知しなければならないものとすること。
九 派遣労働者に対する明示事項の拡大等
1 派遣元事業主は、派遣労働者として雇用しようとする労働者に対し、当該労働者
を派遣労働者として雇用した場合における当該労働者の賃金の額の見込みその他の当
該労働者の待遇に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項を説明しなければな
らないものとすること。
2 派遣元事業主が労働者派遣をしようとするときに第三十四条の規定により派遣労
働者に対してあらかじめ明示しなければならない事項に、次の事項を加えるものとす
ること。
① 当該派遣労働者の賃金に関する事項として厚生労働省令で定める事項
② 当該労働者派遣に係る派遣労働者一人当たりの労働者派遣に関する料金の額に関
する事項として厚生労働省令で定める事項
③ 厚生労働省令で定めるところにより算出した当該労働者派遣に係る派遣労働者一
人当たりの労働者派遣に関する料金の額に占める当該派遣労働者の賃金の額の割合
④ 当該派遣労働者に係る健康保険法第三十九条第一項の規定による被保険者の資格
の取得の確認、厚生年金保険法第十八条第一項の規定による被保険者の資格の取得の
確認及び雇用保険法第九条第一項の規定による被保険者となったことの確認の有無に
関する事項であって厚生労働省令で定めるもの(十五において「被保険者の資格の取
得等に関する事項」という。)
⑤ 労働者災害補償保険法による労働者災害補償保険の適用に関する事項
十 派遣先に対する通知事項の拡大
1 派遣元事業主が労働者派遣をするときに派遣先に対して通知しなければならない
事項に、次の事項を加えるものとすること。
① 当該労働者派遣に係る派遣労働者の賃金に関する事項として厚生労働省令で定め
る事項
② 当該労働者派遣に係る派遣労働者について育児休業、介護休業等育児又は家族介
護を行う労働者の福祉に関する法律(以下「育児・介護休業法」という。)第十七条
第一項の制限時間を超えて労働時間を延長してはならない場合には、その旨
③ 当該労働者派遣に係る派遣労働者について育児・介護休業法の規定により午後十
時から午前五時までの間において労働させてはならない場合には、その旨
④ 当該労働者派遣の期間中に当該派遣元事業主において実施する予定の派遣労働者
に対する教育訓練の時期及び内容
2 派遣元事業主は、労働者派遣をするときに派遣先に対して通知しなければならな
い事項に変更があったときは、遅滞なく、その旨及び当該変更があった事項を当該派
遣先に通知しなければならないものとすること。
十一 有期労働者についての労働者派遣の禁止
派遣元事業主は、その業務を迅速かつ的確に遂行するために専門的な知識、技術又は
経験を必要とする業務として政令で定める業務以外の業務については、その期間を定
めて雇用する労働者について労働者派遣を行ってはならないものとすること。
十二 労働者派遣の役務の提供を受ける期間の制限の強化
派遣先が、当該派遣先の事業所その他派遣就業の場所ごとの同一の業務(第四十条の
二第一項各号に掲げる業務を除く。)について、派遣元事業主から継続して労働者派
遣の役務の提供を受けることができる期間の上限を、一律一年とすること。
十三 派遣先等の責任の強化
1 労働者派遣契約の遵守等
(1) 派遣先は、その指揮命令の下に労働させる派遣労働者について、次に掲げる行
為その他の労働者派遣契約の定めに反する行為をしてはならないものとすること。
① 労働者派遣契約において当該労働者派遣契約に定められた派遣就業をする日(以
下「就業日」という。)以外の日に派遣就業をさせることができる旨が定められてい
ないにもかかわらず、就業日以外の日に派遣就業をさせること。
② 労働者派遣契約において就業日以外の日に派遣就業をさせることができる旨が定
められている場合に、当該派遣就業をさせることができる日以外の日に派遣就業をさ
せること。
③ 労働者派遣契約において当該労働者派遣契約に定められた派遣就業の開始の時刻
から終了の時刻までの時間(以下「就業時間」という。)を延長することができる旨
が定められていないにもかかわらず、就業時間を延長すること。
④ 労働者派遣契約において就業時間を延長することができる旨が定められている場
合に、当該延長することができる時間数を超えて就業時間を延長すること。
(2) 派遣元事業主は、第四十二条第三項の規定による派遣先からの通知を受けたと
きは、当該通知を受けた事項に係る派遣労働者に、派遣就業をした日並びに派遣就業
をした日ごとの始業し、及び終業した時刻並びに休憩した時間について確認を求めな
ければならないものとすること。
2 時間外及び休日の労働に係る規制の強化
派遣先は、当該派遣先が、その事業の事業場における労働者の過半数で組織する労働
組合等との協定をし、及びこれを行政官庁に届け出たときであって、かつ、派遣元の
使用者が、当該派遣元の事業の事業場における労働者の過半数で組織する労働組合等
との協定をし、及びこれを行政官庁に届け出たときは、これらの協定で定めるところ
によって派遣労働者の労働時間を延長し、又は派遣労働者に休日に労働させることが
できるものとすること。
3 年次有給休暇の取得を理由とする不利益取扱いの禁止
派遣先は、年次有給休暇を取得した派遣労働者に対して、不利益な取扱いをしてはな
らないものとすること。
4 育児休業を理由とする不利益取扱い等の禁止
(1) 派遣先は、派遣労働者が育児休業の申出をし、若しくは育児休業をしたこと、
介護休業の申出をし、若しくは介護休業をしたこと又は子の看護休暇の申出をし、若
しくは子の看護休暇を取得したことを理由として、当該派遣労働者に対して不利益な
取扱いをしてはならないものとすること。
(2) 派遣先は、十1②の事項の通知を受けた場合には、当該事項に係る派遣労働者
の就業時間を育児・介護休業法第十七条第一項の制限時間を超えて延長してはならな
いものとすること。
(3) 派遣先は、十1③の事項の通知を受けた場合には、当該事項に係る派遣労働者
に午後十時から午前五時までの間において派遣就業をさせてはならないものとするこ
と。
5 労働災害に関する責任
(1) 派遣先は、その指揮命令の下に労働させる派遣労働者に係る業務上の事由によ
る負傷、疾病、障害又は死亡に関して派遣元事業主が損害賠償の責任を負うときは、
当該派遣元事業主と連帯して、当該損害賠償の責任を負うものとすること。
(2) 派遣先は、その指揮命令の下に労働させる派遣労働者に係る業務上の事由又は
通勤による負傷、疾病、障害又は死亡に関して労働者災害補償保険法に基づく保険給
付の請求が行われる場合において、その請求及び当該保険給付に関する事務が円滑に
行われるようにするため、必要な便宜を供与しなければならないものとすること。
6 派遣労働者に対する安全衛生教育
派遣先は、派遣労働者を受け入れたときは、当該派遣労働者に対し、その従事する業
務に関する安全又は衛生のための教育を行わなければならないものとすること。
7 定期健康診断等の代行
派遣先は、その指揮命令の下に労働させる派遣労働者に対して派遣元事業主が労働安
全衛生法第六十六条第一項の規定に違反して健康診断を行っていない場合において、
当該派遣労働者から同項の規定により当該派遣先が行う健康診断を受けることを希望
する旨の申出があったときは、当該健康診断を受けさせなければならないものとする
こと。この場合において、当該派遣先は、当該派遣元事業主に対し、当該派遣労働者
に対する健康診断に要した費用を請求することができるものとすること。
8 未払賃金に関する責任
派遣先は、その指揮命令の下に労働させた派遣労働者に関し、派遣元事業主が当該派
遣労働者に係る賃金(当該派遣先の指揮命令の下での労働に係るものに限る。)を支
払期日の経過後なお支払っていないときは、当該派遣元事業主と連帯して、当該賃金
に係る債務を弁済する責任を負うものとすること。ただし、当該賃金について、賃金
の支払の確保等に関する法律第七条の規定により立替払が行われるべき場合には、そ
の価額の限度において、当該派遣先は、当該賃金に係る債務の弁済の責めを免れるも
のとすること。
9 性別を理由とする差別の禁止
(1) 派遣先は、派遣労働者の配置(業務の配分及び権限の付与を含む。)及び教育
訓練について、派遣労働者の性別を理由として、差別的取扱いをしてはならないもの
とすること。
(2) (1)は、派遣先が、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保の支障
となっている事情を改善することを目的として女性派遣労働者に関して行う措置を講
ずることを妨げるものではないものとすること。
10 派遣元事業主に対する個人情報提供の要求の制限
派遣先は、派遣元事業主が労働者派遣をするときに通知しなければならない事項を除
き、その指揮命令の下に労働させる派遣労働者の個人情報であって当該派遣労働者の
業務遂行能力に関しないものを提供することを、派遣元事業主に対し求めてはならな
いものとすること。ただし、本人の同意がある場合その他正当な事由がある場合は、
この限りでないものとすること。
11 団体交渉の応諾
派遣先は、その指揮命令の下に労働させる派遣労働者の代表者と団体交渉をすること
を正当な理由がなくて拒んではならないものとすること。
十四 派遣先による派遣労働者の雇用
  1 一年を超える派遣期間に係る雇用
(1) 派遣先が、当該派遣先の事業所その他派遣就業の場所ごとの同一の業務(第四
十条の二第一項各号に掲げる業務を除く。)について派遣元事業主から継続して一年
を超えて同一の派遣労働者に係る労働者派遣の役務の提供を受けた場合において、当
該派遣労働者が、当該一年が経過した日(1において「一年経過日」という。)の前
日までに、当該派遣先に雇用されることの希望を有する旨を当該派遣先に申し出てい
たときは、当該派遣先と当該派遣労働者とは、一年経過日に、期間の定めのない労働
契約を締結したものとみなすものとすること。
(2) (1)により締結されたものとみなされる労働契約に係る労働条件について、一年
経過日において当該派遣先と当該派遣労働者との間でその全部又は一部について合意
がなされていない場合においては、その合意がなされていない労働条件のうち賃金そ
の他の厚生労働省令で定める労働条件について、当該派遣労働者の派遣就業に係るも
のと同一の内容により、合意がなされたものとみなすものとすること。
  2 出向による転籍等により子会社等の派遣労働者となった者の受入れに係る雇

(1) 派遣先が、その子会社等(その経営を当該派遣先が実質的に支配することが可
能となる関係にある者その他の当該派遣先と特殊の関係のある者として厚生労働省令
で定める者をいう。)である派遣元事業主から、当該派遣先に期間を定めないで雇用
されていた労働者であって当該派遣元事業主への出向による転籍その他の厚生労働省
令で定める事由により当該派遣先との雇用関係が終了したものに係る労働者派遣の役
務の提供を受けた場合において、当該派遣労働者が、当該派遣先のために初めて派遣
就業をした日から起算して七日以内に、当該派遣先に雇用されることの希望を有する
旨を当該派遣先に申し出たときは、当該派遣先と当該派遣労働者とは、当該申出が
あった日に、期間の定めのない労働契約を締結したものとみなすものとすること。
(2) (1)により締結したものとみなされる労働契約に係る労働条件のうち賃金その他
の厚生労働省令で定める労働条件については、当該派遣労働者の派遣就業に係るもの
と同一の内容により、合意がなされたものとみなすものとすること。
  3 派遣労働者の特定行為に係る雇用
(1) 派遣先が、労働者派遣(紹介予定派遣を除く。)の役務の提供を受けるに当た
り、あらかじめ、当該労働者派遣に係る派遣労働者に対する面接、その履歴書の閲覧
その他の当該派遣労働者を特定する行為として厚生労働省令で定める行為をした場合
(当該派遣先が当該派遣労働者との面接を要求した場合その他厚生労働省令で定める
場合に限る。)において当該派遣労働者に係る労働者派遣の役務の提供を受けたとき
は、当該派遣先と当該派遣労働者(当該派遣先のために初めて派遣就業をした日から
起算して七日以内に、当該派遣先に雇用されることの希望を有する旨を当該派遣先に
申し出た者に限る。)とは、当該申出があった日に、当該派遣労働者に係る労働者派
遣の期間について労働契約を締結したものとみなすものとすること。
(2) 2(2)は、(1)によりみなされる労働契約の締結について準用するものとするこ
と。
十五 労働組合等に対する通知
派遣先は、労働者派遣の役務の提供を受けるときは、当該派遣先の事業所に、労働者
の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合に対し、労働者の過
半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者に対し、
次に掲げる事項を通知しなければならないものとすること。
① 派遣労働者が従事する業務の内容、派遣労働者が労働者派遣に係る労働に従事す
る事業所の名称、派遣就業の場所、労働者派遣の期間及び派遣就業をする日、派遣就
業の開始及び就業の時刻並びに休憩時間並びにこれらの内容の差異に応じた派遣労働
者の人数
② 派遣元事業主の氏名又は名称
③ 当該労働者派遣に関する料金の額
④ 当該労働者派遣に係る派遣労働者の賃金に関する事項として厚生労働省令で定め
る事項
⑤ 当該労働者派遣に係る派遣労働者に関する被保険者の資格の取得等に関する事項
⑥ その他厚生労働省令で定める事項
十六 派遣先に対する措置
1 法違反の是正に係る勧告
派遣先に対する法に違反した場合の是正の勧告について、指導又は助言の前置を要し
ないものとすること。
2 派遣先に対する労働契約の申込み勧告
厚生労働大臣は、①から⑤までのいずれかに該当する者について、当該労働者派遣に
係る派遣労働者(派遣労働者であった者を含む。)から当該者に雇用されることの希
望を有する旨の申出があった場合において、当該者が当該派遣労働者を雇用すること
が適当であると認められる場合として厚生労働省令で定める場合に該当するときは、
当該者に対し、当該派遣労働者に対する労働契約の申込みをすべきこと及び当該労働
契約に定める賃金その他の厚生労働省令で定める労働条件を当該派遣労働者の派遣就
業に係るものに比べて低下させることのないように適切な措置をとるべきことを勧告
することができるものとすること。
① 第四条第三項の規定に違反して同条第一項各号のいずれかに該当する業務に派遣
労働者を従事させた者
② 第二十四条の二の規定に違反して労働者派遣の役務の提供を受けた者
③ 第四十条の二第一項に違反して労働者派遣の役務の提供を受けた者
④ この法律の規定の適用を免れる目的で請負その他の労働者派遣以外の名義をもっ
て締結した契約により労働者派遣の役務の提供を受けた者(①から③までに掲げる者
を除く。)
⑤ 情を知って、労働者派遣の役務の提供を受けている他の事業主を経由して、当該
労働者派遣に係る派遣労働者について、職業安定法第四条第六項に規定する労働者供
給を受け、その指揮命令の下に労働させた者
十七 罰則の強化
1 違法な労働者派遣事業を行った法人に対する罰則の強化
法人の代表者又は法人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人の業務に関し
て、①から③までの違法行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対して
それぞれ①から③までの罰金刑を科するものとすること。
① 公衆衛生又は公衆道徳上有害な業務に就かせる目的での労働者派遣 二十万円以
上三億円以下の罰金刑
② 港湾運送業務、建設業務、警備業務等への労働者派遣、一般派遣元事業主による
名義貸し、無許可での一般労働者派遣、一般労働者派遣の許可に係る不正行為、事業
停止命令違反及び特定派遣元事業主による事業廃止命令違反 一億円以下の罰金刑
③ 無届での特定労働者派遣、特定派遣元事業主による名義貸し及び業務改善命令違
反 三千万円以下の罰金刑
2 派遣先に対する罰則の新設
(1) 第四条第三項の規定に違反して同条第一項各号のいずれかに該当する業務に派
遣労働者を従事させた者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処するものとす
ること。
(2) 情を知って、許可を受けないで一般労働者派遣事業を行う者又は偽りその他不
正の行為により許可若しくは許可の有効期間の更新を受けた者から労働者派遣の役務
の提供を受けた者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処するものとするこ
と。
(3) 情を知って、届出書を提出しないで特定労働者派遣事業を行う者から労働者派
遣の役務の提供を受けた者は、六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処するもの
とすること。
(4) 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法
人又は人の業務に関して、(1)から(3)までの違反行為をしたときは、行為者を罰する
ほか、その法人又は人に対しても、それぞれの罰金刑を科するものとすること。
第二 職業安定法等の一部改正
罰則の強化に係る職業安定法の改正その他の関係法律の改正を行うこと。
第三 施行期日等
一 施行期日
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日か
ら施行するものとすること。ただし、第一の十一は、公布の日から起算して三年を超
えない範囲内において政令で定める日から施行するものとすること。
二 経過措置
この法律の施行に関し必要な経過措置を定めること。
三 検討
労働者派遣制度については、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改
正後の労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の適正な就業条件の確保等
に関する法律の施行の状況、労働者派遣の実態等を勘案し、労働者派遣事業の対象と
なり得る業務の範囲を含め検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜら
れるものとすること。
四 その他
その他所要の規定を整備すること。

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