福島みずほのどきどき日記

昨日の予算委員会の議事録

 昨日の予算委員会で、菅総理と消費税引き上げや法人税引き下げなどについて
議論をしました。

 以下、昨日の議事録を掲載します。

 ○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず、総理にお聞きします。前原さんが大臣を辞任されました
外国人の献金以外の点も様々指摘をされています。きちっと説明責任を尽くされる
べきですし、総理も指導されるべきです。
 場合によっては政倫審で説明されることもあってよいと考えますが、総理、
いかがですか。

 ○内閣総理大臣(菅直人君) 御本人も全体のことをちゃんと調べて報告したい
と言われておりますので、そういう形での説明が行われるものと理解しております。

 ○福島みずほ君 外国人の献金に矮小化されることなく、他の企業献金や様々な
点についても説明されるべきだということで、総理、よろしいですね。

 ○内閣総理大臣(菅直人君) 先週のこの場の議論の中でも幾つかの指摘が
なされた中で、きちんと調べて説明したいと言われていましたので、先週の指摘の問
題を含んだ説明があると、こう理解しております。

 ○福島みずほ君 菅総理、小泉構造改革、新自由主義政策は間違っていたと思いますか。

 ○内閣総理大臣(菅直人君) 大きいところで間違っていたと思います。
 構造改革という言葉そのものが間違っていたのではなくて、デフレ下におけるデフレ
政策であったという意味で間違っていたと思っています。

 ○福島みずほ君 大きいところで間違っていた。何が間違っていたんでしょうか。

 ○内閣総理大臣(菅直人君) 今申し上げましたように、あの時期一番問題だったのは、
需要が足らない、そういう経済状態にあって、逆にいわゆる構造改革という名で、
例えば非正規雇用を増やす、あるいはいろいろなものを切る、そのことが結果において
需要を増やすのではなくて更に削ってしまうと、そういう効果を上げたと。
 つまり、デフレ下でやらなければいけない政策ではなくて逆をやってしまった、
そのことが私はマクロ経済的には最も間違っていた、私の言う第二の道の間違いだった
と、こう認識しております。

 ○福島みずほ君 私も小泉構造改革、新自由主義は明確に間違っていたと思います。
何か。強い者を助け、弱き者をくじく市場原理主義で国民の雇用と生活を壊した。
 菅総理、今、菅総理がやっていることはその新自由主義ではないですか。
消費税を上げることは需要を害する、景気を害する、このデフレ下において。
いかがですか。

 ○内閣総理大臣(菅直人君) 強い者、弱い者というのは、私も、社会保障とか
そういう考え方ではやはり強きをくじき、弱い人を助けなければならないと、
こう思っております。
 経済においてどういう考え方でいくのか。私は、やはり今の日本がもう一度成長
路線に戻らなければ、やはり社会保障の安定な運営も、あるいは現在の大きな借金
を抱えた財政の健全化もなかなか果たせないと。
 そういう観点の中で、私が申し上げている第三の道については、何度もいろんな
機会に申し上げましたが、やはり需要を拡大する、それは外需も内需も含めて、
その一つのキーに雇用があると、こう考えておりまして、私が強い人を助けるために
何かやったというふうにいろいろ、例えば法人税について言われますが、私が法人税
についても引下げを考えたのは、雇用が失われることによって逆に経済が小さくなって
しまえば、働く人たちにとってもより不幸といいましょうか、困ることになるからと
いう観点でありまして、決して強い者を助けるための政策を進めているつもりはありま
せんので、私は、新自由主義というそういうレッテルを張られるのは、私にとっては
極めて不本意です。

 ○福島みずほ君 やっていることは新自由主義政策じゃないですか。小泉総理は、
大企業が潤えば労働者も潤う、あるいは地方へ及ぶ、トリクルダウンと言いました。
そんなのうそっぱちだったんです。大企業が潤っても人々の生活は壊れたんです。同じ
ことじゃないですか。
 法人税下げ、消費税上げる、TPP参加で市場原理主義、この三点セットはまさに
小泉構造改革、新自由主義じゃないんですか。

 ○内閣総理大臣(菅直人君) 全く違います。
 先ほど来申し上げているように、小泉構造改革は、例えば会社でいえば、できるだけ
賃金を安くして、あるいはリストラして非正規に替えていくと。そういうやり方が
個々の企業にとっては確かに収益を高めたところはあります。
 しかし、じゃ、そういうことを全ての企業がやったときに日本が良くなるんだと竹中
さんや小泉さんは言いましたが、大間違いです。みんながそういう行動を取れば、
まさに日本中に失業者があふれ、非正規雇用があふれるわけです。
 つまりは、国というものは、国というものは国民をリストラできないんです。
国というものは国民全体をリストラすることはできないんです。(発言する者あり)

 ○委員長(前田武志君) お静かに願います。

 ○内閣総理大臣(菅直人君) みんなが働ける、そして高い給料で働けるという状況
をつくることを私は、それが日本の経済にも個人にとっても必要だと思って、そういう
道筋で進めているつもりであります。
 また、TPPあるいは農業改革についても、いつも申し上げますけれども、つまり、
日本という国をこれから経済的にもしっかりと新興国に負けないものにしていく上で、
例えばお隣の国、韓国は、今から十年余り前、金融の中ではかなり厳しい状況がありました
けれども、その後いろいろな形で産業構造を変えて、我が国を部分的に凌駕する分野も
どんどん出てきております。そういう国々ともしっかりと健全な意味での競争をしなければ
ならない。
 農業についても、いつも申し上げますけれども、今平均就業の年齢が六十六歳になって
いるわけでありまして、そういう状況をこのまま、そういった経済連携の問題がないと
してもこのまま進めていけば、私は、日本の農業は更に衰退してしまう。だからこそ、
今若い人が参入できるそういう農業をどうやってつくるかということをまさに真剣に議論
をしているわけでありまして、これについても、六月には一つの、農業政策についても六月、
十月に一つの方向性を出していくと、こういうことでやっておりまして、決して小泉・竹中
路線と同じだというのは私の認識とは一〇〇%違っております。

 ○福島みずほ君 韓国の輸出依存度は対GNPで三九%、日本は一六%です。
貿易依存度も韓国は七六%、日本は三〇%です。日本で大事なことは、内需拡大をしていく
こと、国民の生活を立て直すこと。国民の生活が第一と、生活再建で社民党と民主党は
それぞれ戦いました。そのことこそすべきである。
それと今の政策は正反対だから批判しているんですよ。

 ○内閣総理大臣(菅直人君) いやだから、ですから、福島さんはよくそう言われるん
ですが、何が正反対なんですか。
 私は、雇用、雇用、雇用と言っているんですよ。雇用をつくることが逆に成長につながると。
例えば介護の問題などでは、福祉の問題では、今までは福祉は負担という見方が多かったわけ
ですよ。私は、福祉分野においても雇用が生まれるような福祉については、これは負担という
よりもある意味では成長分野だと、そのことを位置付けて、第三の道ということで位置付けて
それを進めようとしているわけでありまして、それがそのいわゆる自由主義、新自由主義とは
全く違う考え方、マクロ経済的にも違いますし、現実的にも違います。(発言する者あり)

 ○委員長(前田武志君) せっかくの討論でございますから、もう少しお静かに願います。

 ○福島みずほ君 派遣法の改正法案などはまさに菅総理おっしゃるとおりだと思いますが、
法人税、消費税、TPP、三点をお聞きします。
 法人税を下げれば五%、毎年一兆二千億円収入が減ります。
これだけ収入がなくて苦しんでいるときに、なぜ今法人税減税なんでしょうか。

 ○内閣総理大臣(菅直人君) 何度も申し上げていますように、私もいろんな地域を見て
まいりました。そうすると、少なくとも名目の税率でいうと日本よりも他のアジアの国々が
法人税がかなり低い国が多くあります。
 そうすると、どちらで立地しようかというときに、どうしてもインセンティブが日本より
も低いところに移りたいということが現実に出てきております。そういうところに対して、
いや、きちんと日本でやってもらいたいということを申し上げているわけです。
そういう意味で、まず雇用を守るということのために国内立地が必要だと思っております。
 それに加えて言えば、これは強制はさすがにできませんけれども、やはり経済界には、
そこで利益を上げたものについては給与やあるいは雇用という形できちんと、あるいは国内
投資という形できちんと戻してもらいたいと。
経済界も十年後には国内投資百兆円を目標とするということを決めてくれました。
 先日のいろいろな社会保障の会議では、それに加えて、例えば、今パートの人たちは
なかなか厚生年金に入りません。あるいはいわゆる雇用の健康保険に入れません。
そういうものについてもしっかりと企業の負担も加えて入れるようにしようということを
先日も議論をしたところであります。
 そういう形で、確かに心配は分かります。つまり、企業にばかりお金が集まって、
それをちゃんとした形で使ってくれないんではないかと。
それをしっかりと国民のため、働いている人のために使うようにしていくことも政治の
責任だと、こう考えております。

 ○福島みずほ君 総理、企業へのアンケートで、海外進出を進める理由のトップは現地
のニーズの拡大であって、その国の税制等を挙げる企業は一割にも満ちません。
 そして、法人税下げるけど課税ベースを拡大する中に、試験研究を行った場合の法人税額
の特別控除制度の見直しなどあります。
 攻める日本企業というのをつくるんであれば、研究する、こういうところこそしっかり
応援すべきじゃないですか。

 ○内閣総理大臣(菅直人君) ですから、そういう税制についても、あるいはそういう
科学技術に対する予算も今回増やしたところでありまして、私は、日本がこれから特に
省エネとか環境の分野で伸びていくにはまさにイノベーション、我が党の、我が内閣の
成長戦略の中には大きな柱としてグリーンイノベーションとライフイノベーション、
そしてアジアの成長を日本に取り込んでいくと、こういうことが入っておりますけれども、
まさにそのことを進めようとしているのが私の内閣です。

 ○福島みずほ君 法人税下げる代わりに課税ベースを拡大しています。試験研究を行った
場合の法人税額の特別控除制度の見直しは、これはやめるということなんです。
 企業はむしろ法人税を単に下げるんではなくて、この今日の資料の一枚目にあります
試験研究を行った場合の法人税額などはむしろしっかり控除として付けるべきじゃないですか。

 ○国務大臣(野田佳彦君) 法人実効税率を引き下げる際に課税ベースを拡大して財源確保
するというやり方は、これはイギリスでもドイツでもやっていることでございまして、
基本的にはそういう姿勢で法人実効税率の引下げをやりたいと思いました。
 ただ、これはネット減税にした方が、先ほど総理がおっしゃったように、雇用や投資に
つなげるべく民間が思い切った攻めの経営ができると、そういう政策判断から実現をさせて
いただきました。
 試験研究を行った場合の、全般的な試験研究については、これは科学技術関係の予算を
含めて予算措置で相当額増やしているというふうに思います。

 ○福島みずほ君 違うんですよ。法人税を下げる、その代わりに課税ベースの拡大で、
試験研究を行った場合の法人税額の特別控除制度の見直し、これを廃止するんです。
そして、雇用や投資に使うと。笑わせるなと言いたいですよ。
経団連がそんな約束を官邸にしたかもしれませんが、そんなの守られたことなかった
じゃないですか。
 法人税引下げを充当する項目で、何に使うかと、内部留保ですよ。
これ以上内部留保を増やしてどうするんですか。

 ○国務大臣(海江田万里君) このデータでございますが、たしか帝国データバンク
の資料でございますね。あの帝国データバンクの資料は八割が中小企業でございます。
ですから、中小企業は、御案内のように、まだ資本の蓄積が十分でありませんから
そのためにまずやっぱり内部留保にしようということで、四千社で、経産省が、
そのうちの回答の四割が大企業でございますが、こちらは今言った内部留保や債務
返済と答えた企業以上に、賃金の増加、雇用の増加、設備投資、研究開発投資を
挙げる企業がございます。それも念のためお目通しください。

 ○福島みずほ君 今莫大な内部留保二百四十四兆円、二〇一〇年九月で企業の預貯金
は二百六兆円です。今法人税を引き下げるべきではないというふうに思います。
 次に、消費税の引上げについてお聞きをいたします。
 消費税を上げて誰が困り誰が困らないか。輸出する企業は、輸出戻し税が五%
しっかりこれは還付されます。輸出企業の十社で八千億円、五%の分、消費税分還付を
しっかり輸出戻し税でされています。消費税が一〇%になっても、輸出する企業は一〇
%政府から、国から還付されますので全く困りません。
 総理、それでよろしいですね。

 ○委員長(前田武志君) 担当大臣はどなたですか。野田財務大臣。

 ○国務大臣(野田佳彦君) ちょっと飛躍のあるお話で、まず、消費税一〇%上げる
ということはまだ決めているわけではございません。政府としては、四月までに
社会保障あるべき姿を議論をし、それを支える安定財源として、また財政健全化を
一体的に実現するために、消費税を含む税制の抜本改革を行うということでございます。
 あくまで、だから誰が得する損するというよりも、社会保障を充実することによって
みんなが将来安心してもらうために、多少それぞれ負担を増やして、それでもいいのかと。
そうじゃなくて、あくまでもう社会保障は自己責任でいくのかという、そういう選択をある
意味していきながら、財源は何になるかというのはこれからのプロセスの話であります。

 ○福島みずほ君 先ほどの、輸出企業は消費税が上がっても痛くない、困らない、
それはよろしいですね。

 ○国務大臣(与謝野馨君) 消費税の課税ベースは国内消費でございますから、
当然還付があってしかるべきで、先生がパリに行って何か物を買われると、
当然空港で還付の手続をしますと、先生には付加価値税の還付があると、
これと全く一緒でございます。

 ○福島みずほ君 輸出企業は必ず還付されるので、消費税が仮に一〇%になっても
困らないんです。今だって五%で、上位十社で八千億円の規模です。
 じゃ、お聞きしますが、消費税が上がったら誰が困るのか。
ここにありますが、やはり収入の少ない人にとって逆進性があると、今これが問題です。
輸出企業は消費税が仮に一〇%になっても困らない。でも、日本国内の中小企業や
個人商店、商売をしている人、末端価格に一〇%消費税分を付加できない。
これは付加きちっとできると思いますか。

 ○国務大臣(与謝野馨君) 消費税を上げますときに注意しなきゃいけないのは、
いわゆる先生が御指摘になった逆進性の問題です。
これは今きちんとした研究をしておりまして、三月末には発表できますが、給付と
消費税の負担を合わせますと、所得の低い階層の方々の方が消費税増税の恩恵を受ける
であろうということは容易に想像できます。

 ○福島みずほ君 消費税が上がれば、収入が限られている人、年金生活者の人に
とって逆進性が強いわけですから、それは生活が苦しくなるわけです。
 私の質問はもう一つ、輸出企業は消費税上がっても戻してもらうから、還付税もらえる
から、還付金もらえるから困らない、しかし国内の中小企業や商店は、八百屋さん、
果物屋さん、末端価格に消費税上げられないよ、付けられないよという声が多いんです。
中小企業が倒産するじゃないか、これについてはどう思われますか。

 ○国務大臣(野田佳彦君) そもそもこの消費税を含む税制の抜本改革というのは、
社会保障の安定強化、それを支える財源として議論していますので、社会保障が安定して
充実することは、むしろこれは逆進性対策というか所得再分配の効果があると思います。
その上で、なお逆進性の対策が必要とするならば、これは還付の問題であるとか軽減税率の
問題とかというそういう技術的な議論になっていくというふうに思います。
 中小の商店は、これ、適正に転嫁できない可能性があるという御指摘がありました。
これは、消費税については、それぞれの業者がきちっと転嫁できるように我々も指導を徹底
していきたいと思いますが、もしできないとすると、これはまさに商取引の問題、大きな
企業と中小との関連という、いわゆる下請代金の関連の法案の問題にかかわってくるという
ふうに思いますし、そういうことはきちっと相談を受けて適切に対処するようにしたいと
思います。

 ○福島みずほ君 できないんですよ。大企業に対して製品をその分、消費税一〇%
だけれど価格に、末端価格転嫁できないんですよ。大規模スーパーは安売り競争できる、
でも町の商店は、消費税が一〇%上がったからってバナナやリンゴや野菜、そんな上げられ
ないんですよ。だからこそ、中小企業が潰れるというふうに思っています。
 輸出企業には痛くない、でも、国内でやる人には痛いし、生活している人にとっては、
収入少ない人は困るんです。だから、強きを助け弱きをくじくというそこが問題だと
言っているんです。
 TPPについてお聞きをします。突拍子もないプランとか、とてもピンチなプランと
言われていますが、環太平洋パートナーシップ協定の問題です。
 これについて、まず食料自給率が四〇%から一四%になる、これは大変なことだと
思いますが、総理、どうですか。

 ○内閣総理大臣(菅直人君) 多分そのデータは何もこの農業について改革とかいろいろな
サポートをしない場合の数字として農林省が出されたものだと理解をいたしております。
 そういう意味で、もちろん私は自給率が低下していいとは全く思っておりません。
ですから、農業をいかにして再生させるかということで、私の下にその本部をつくって、
私も現地を見ると同時にいろいろな話を聞いております。
 先日も、フランスの一つの例がその場で紹介されました。四十歳以下の人に、地域によっては
四百万とか三百万とか二百万の所得保障で、営農に参加をしたいという人を五年間フォローすると。
その人たちが九五%その営農を続けるという形で、フランスではかなり若い人の農業従事者が
増えていると。日本は御承知のように平均六十六歳で、若い人の営農は極めてどんどん減って
きていると。
 そういうことも含めて、日本の農業をいかにすれば強くするか、そのことに全力を挙げなければ
ならないと思っております。

 ○福島みずほ君 民主党はマニフェストで、インデックスで食料自給率を五〇%にするとして
います。TPPに参加してどうやって実現するんですか。

 ○国務大臣(鹿野道彦君) 先生御承知のとおりに、TPPに参加するかどうか、交渉参加する
かどうか、まだ決めておりません。
 しかし、いずれにいたしましても、昨年の十一月におきまして、包括的経済連携に関する方針の
中で、この自給率の向上とそして農業、農村の振興の両立を図っていくというふうなことをその中
に盛り込んでおるわけでありますから、そういう考え方に立って取り組んでいくということで
ございます。

 ○福島みずほ君 農水省、一四%になるって試算しているじゃないですか。
しかも、TPP入って十年間しかタイムリミットないんですよ。その間に強い農業なんてできるん
ですか。

 ○国務大臣(鹿野道彦君) 先ほど総理から答弁を申し上げたとおりに、一四%に下がるという
場合は、国境措置を全て撤廃をした場合に、何もしない、何も手を打たない、対策をしないと
いうようなことにおいて一四%になりますよという、この試算であるということを御理解を
いただきたいと思います。

 ○福島みずほ君 関税は基本的にゼロになるということではないんですか。

 ○国務大臣(鹿野道彦君) ですから、仮定の話として、この関税がゼロになると、その場合に、
何もしない場合は一四%になりますよと。当然それは、これからの経済連携というふうなものに
おいていろんな国内対策をやっていかなきゃならないということは包括的経済連携に関する
基本方針においても盛り込んでいるところでございます。

○福島みずほ君 農業壊れますよ。鹿児島、宮崎、北海道、熊本、栃木、山形の牛肉、沖縄、
北海道、鹿児島の砂糖、もしオーストラリアから砂糖、牛肉が来たら、これ駄目になりますね。

○国務大臣(鹿野道彦君) 基本的には、今先生言われたとおりに、関税を撤廃するという
ようなことになりまし たらば当然この影響を受けるということになるわけでありますから、
国内対策を講じていかなきゃならないというふうなことになるわけであります。

○福島みずほ君 TPPに参加して関税ゼロにしないなんていうことはできるんですか。

○国務大臣(玄葉光一郎君) ただいまの質問はTPPに入ったらという仮定だというふうに
思いますけれども、原則関税撤廃十年というのは確かにそうであります。
ただ、原則ということは、除外や例外も、それはあり得るということかもしれません。

○委員長(前田武志君) お静かに願います。質疑が滞ります。

○福島みずほ君 TPPに関税ゼロにしないということは可能なんですか。

○国務大臣(玄葉光一郎君) 事実を申し上げますが、現在の情報収集においては、それは
原則は今申し上げたとおりです。ただ、原則があるということは、それは例外だってあります。
それは例えば、いや例えば、例えばですね、情報収集の中で、参加している国々の中では……
(発言する者あり)

○委員長(前田武志君) 質疑の妨げになります。お静かに。

○国務大臣(玄葉光一郎君) 除外や例外を認めるべきだというふうに主張している国々も
あるということでございます。

○福島みずほ君 TPPは関税ゼロ、これが原則ですよね。原則っていう方が強いんですよ。
例外っていうのは、例外の方が交渉しなくちゃいけないので、原則、ゼロという方が原則で、
日本がそこでどれだけ頑張れるか、実にこれは、頑張ったけど交渉で負けましたなんということ
は十分あり得るわけですよ。
 次にお聞きをします。
 これは、経済産業省が、TPPに入らなかった場合の損失について、自動車、電気電子、
機械産業についてどういう損害が起きるか試算をしています。なぜこの三業種だけなんでしょうか。

○国務大臣(海江田万里君) お答えをいたします。
 その意味では、輸出産業で、特に先ほど来お話が出ております例えば韓国でありますとか
あるいはタイなども、今、日本の自動車産業など随分移転をしておりますが、そこがゼロ%で
ASEANの国々に輸出をするとか、そういうことによって受けるそのダメージの大きいところ、
この三つを取り上げた次第でございます。

○福島みずほ君 逆に言うと、TPPは自動車、電気電子、機械産業の、輸出産業のために入る
んじゃないですか。
 総理、お聞きをします。
 内閣の中で、TPPに入った場合の国内の様々な損害についての試算は行っていらっしゃいますか。

○内閣総理大臣(菅直人君) まず、ちょっと前後しますが、私はこのTPP議論は大いに
こういう場で、今もやっていただいていますが、やるべきだと思っております。
もちろんそれは、農業のこと、あるいは輸出産業のこと、さらには二十四項目という、いろいろな
ことを大いに議論すべきだと思っています。
 その中で、日本の今日のこの状況から、将来に向かって日本がどういう形で経済的にも、
あるいは国内の農業や自然環境も含めて、どういう国を目指すかということを、私はその議論の中
からそれぞれいい方向を目指す合意が生まれてほしいと、こう思っております。
 ですから、今言われたようないろいろなマイナス点についても、順次それぞれの議論を通して、
あるいは各役所の必要なデータを出して、表に出す中で、逆に言えばそれを、そういうマイナスを
いかに少なくしてプラスをいかに多くするかという、そういう議論につなげてまいりたいと、
こう考えております。

○福島みずほ君 経済産業省は、自動車、電気電子、機械産業がTPPに入らなかったら損害被る
という試算しかしてないんですよ。日本の産業、この三つだけなんですか。輸出するこの三つの産業
だけなんですか。国内の産業でTPPに入った場合の損害を内閣が試算してないじゃないですか。
農業だけは、農業だけはTPPに入ったときの損害は試算されています。
しかし、入らなかった場合の損害、自動車、電気電子、機械産業だけのことしかやってないんですよ。
この三つの輸出産業のために政治やっているんですか。

○国務大臣(玄葉光一郎君) もう福島委員は御存じでおっしゃっていると思いますけれども、
試算の中にはGTAPモデル、内閣府の試算がございます。
これが一番世界で通用するモデルだというふうに思います。そのモデルでは、御存じのように、
我が国のGDPは、仮にですよ、TPP締結ということになれば〇・四八から〇・六五%上昇すると。
更に言えば、FTAAPということになれば一・三六%上昇すると。
これは一つの試算だというふうに思います。

○福島みずほ君 その内閣官房の試算はもちろん見ております。グロス的な試算です。
私がお聞きしたいのは、TPPに参加をすることで国内の産業、企業、そして生活にどんな影響が
あるかの試算が内閣にないということなんです。
 じゃ、逆にお聞きします。TPPに参加した場合、日本の中小企業、物づくりの現場にどういう
ことが起きるでしょうか。

○国務大臣(玄葉光一郎君) 例えば、鉱工業品の輸入関税というのはもう非常に低いですよ、
もう既に。ですから、例えば安価な輸入品が入ってきてそれで競争条件が変わるということは
基本的に想定しにくいし、むしろ中小企業、我が国の中小企業、競争力高いですから、輸出が
拡大をするということの方が大きいというふうに思います。

○福島みずほ君 二十四項目、TPPに関しては二十四作業部会があります。
それぞれ、農業ももちろん大事なんですが、どれもとても大事なテーマです。
 投資についてお聞きをします。
 TPPに入ると、この投資についてバリアがなくなる、原則自由になるということで、
これは例えば外国資本が日本に入るときに自由になる、医療法人などにも外資が自由に入ると
いうことになりますか。

○副大臣(松本剛明君) お答えをさしていただきたいと思います。
 TPP協定については、御承知のとおり、今交渉中で、まだこれから内容が確定するという
ことと、私どもは、交渉に参加をしていないという前提で収集した情報に基づいてお答えを
さしていただきたいと思いますが、TPP協定の投資分野の交渉においては、TPP協定の
交渉参加国が過去に締結をした投資関連協定などを基に議論が行われていると、こういうふう
に考えております。
 交渉参加国が過去に締結したそういった協定、それから一般的に世界で締結されている
投資関連の協定は、外国人投資家の投資の自由を例外なく保障するものではありません。
これらの投資関連協定は、基本的に外国人投資家に対して自国民と同様の待遇を与えるとの
原則を規定をしておりますが、その上で、外国人に対して自国民と同様の待遇を与えられない
場合には、様々な形で例外の規定も設けております。実際に交渉参加国の中には、過去に締結
した投資関連協定において外国人の土地取引など様々な分野の投資について自国民と同様の
待遇を約束していない国がありますので、今申し上げたような状況から、TPP協定交渉に
おいても、外国人投資家の投資の自由が例外なく保障されることになるとは想定しにくいと、
このように考えております。

○福島みずほ君 日本の自治体が行っている地場産業を応援するための様々な政策、公共調達
優遇策などは問題となり得るでしょうか。
アメリカから日本はバリアがあると言われる可能性はないでしょうか。

○副大臣(松本剛明君) TPPの交渉中であり、また私どもが交渉に今参加をしていない
という前提は申し上げたとおりでありますが、TPP協定は、P4の協定、四か国の協定、
それから交渉参加国が過去に締結をした二国間のFTAなどを基に議論が行われていると、
そういった模様であるというふうに承知をしておりますが、いずれの協定にも御指摘の
ような地方自治体による各種施策を記述する特別な規定は存在しておりません。
また、交渉の二十四作業部会の中にも御指摘のような施策を直接扱う部会はないということから、
このような問題が議論されているとは考えられません。
 したがって、TPP協定に御指摘の施策を記述する規定が盛り込まれることは想定されにくいと、
このように考えております。

○福島みずほ君 交渉次第というところがあり、この二十四部会があるということなんですね。
 例えば、アメリカから日本に強く要求されているものに牛肉の全頭検査、日本は全頭検査が
ありますし、二十か月以上の牛については駄目と言っています。これの圧力が強まるということ
はないですか。

○国務大臣(鹿野道彦君) この二十か月齢等の問題につきましては、あくまでも米国産の牛肉
の輸入問題は食の安全に関する問題でありまして、科学的知見に基づいて冷静に議論していくと
いうふうなことがこれは大事なことでありまして、ゆえに、我が国としてこのアメリカ産の牛肉
問題等については食の安全に関する問題であり、TPPと直接関係するものではないと、こういう
考え方に立っております。

○福島みずほ君 よく問題になるのが、添加物とかハーベストなどの添加物の問題もあります。
つまり、TPPに入ると、実は交渉で後から出てくるかもしれないことや、交渉によっては変化
することもあるかもしれない。
 この添加物やハーベスト、日本でそれを言うのをやめてくれという外国からの圧力があったり、
添加物でヨーロッパ、アメリカ、日本の基準が違うということもよく議論になりますが、
いかがですか。

○国務大臣(玄葉光一郎君) SPS、この安全基準などについては、確かに基本的にその
ハーモナイゼーションをできる限りしようじゃないかという議論は出てくる可能性はあると
いうふうに思います。ただ、基本は、先ほど鹿野大臣がおっしゃったとおり、当局者間の議論
というのがこの安全基準にはなっていくのではないかというふうに思われます。

○福島みずほ君 TPPは原則自由化、要するにグローバリゼーション、一歩間違えると、
日米間で九割の貿易高ですから、アメリカのスタンダード、アメリカの基準を日本に押し付け
られるということにもなりかねない。今おっしゃったとおり、様々な日本の国内のことが
TPPに参加する中で起きる、また交渉の過程で負けることもあるわけですよね。
 そうしたら、総理、お聞きします。このたくさんの議論をTPP参加をするかどうかで議論
を始めて、納得できない、日本にとって不利益なことが登場した場合、TPPに入らないと
いうことはあるんですか。

○内閣総理大臣(菅直人君) まさに、大いに議論をする中で、六月をめどに決めようという
ことを申し上げているのは、交渉への参加をするかどうかということを決めようとしているわけ
です。もしそこで交渉に参加をするとしても、もちろん交渉事ですから、結果としてそれが合意
に至るか至らないか、それは交渉の結果であると。何か、全てそれに参加することを決めている
というふうな形で時々言われますけれども、そうではありません。
今申し上げたように、六月に決めると言っているのは交渉への参加について決定するということ
であります。

○福島みずほ君 開国ということはTPP参加じゃないですか。与謝野さんを大臣に入れたと
いうことは消費税増税に道を開くということじゃないですか。
 法人税を下げ、消費税を上げる、そしてTPP参加へ前のめりにしていく、これは輸出企業
のためにやはり前のめりでやっていく。これは新自由主義そのものであり、市場原理主義、
TPPは市場原理主義ですよ、世界を同じような市場でやろうとしているわけで、その点で
小泉構造改革と一緒じゃないかと。
 小泉構造改革からの転換を心から望んだ国民に対して、政権交代の原点に戻るべきであると、
社民党はその立場で頑張ると申し上げ、私の質問を終わります。

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