福島みずほのどきどき日記

6月10日予算委員会議事録

 委員長(前田武志君)
 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。
 福島みずほ君
 社民党の福島みずほです。
 福島原発一号機から三号機までメルトダウンどころかメルトスルー、原子炉貫通が起きているんではないですか。

 国務大臣(海江田万里君)
 メルトスルーという言葉でございますが、この言葉にはいろんな解釈がございますが、溶融した燃料が原子炉圧力容器から漏えいしたということをいうのであれば、原子力安全・保安院は、一号機から三号機までの炉心の状況を解析した結果として、いずれも燃料が溶融し、原子炉圧力容器底部が損傷した可能性について、六月六日に公表するとともに、原子力安全委員会に報告をしております。

 福島みずほ君
 メルトダウンでもびっくりですが、メルトスルーが起きている。そのことを今回のIAEAの報告書にも言っています。可能性という形で書いてありますが、このIAEAに出した報告書の中で、メルトスルー、原子炉、要するに圧力容器から格納容器に落ちちゃったと、落ちているというか、半熟卵がどどどどと落ちていっていると、こういう状況を日本政府が認めたと。
 これは本当に、日本でメルトスルーまで起きてしまった、大変な事態だというふうに考えています。
ところで、三月十二日午前八時三十九分、放射性物質テルル132、東京電力福島第一原発から六キロ離れた福島県浪江町で検出をされております。このテルル132の検出は、核燃料が千度以上になったことを示すもので、ペレット、燃料が損傷し、放射性物質が格納容器から外に出ていることを明らかにしています。つまり、既に三月十
二日の朝八時三十九分には燃料棒が溶融しているし、さらに外に出ているわけです。このことをなぜ早く国民に言わなかったのか。
 これは経済産業省、そして官房長官、官邸はこのことを知っていたんですか。

 政府参考人(寺坂信昭君)
 お答え申し上げます。
 三月十四日に私どもが地震被害情報として公表している資料がございますけれども、そこの添付資料といたしまして、現地からの情報ということで、緊急時環境放射線モニタリングの実施によりましてテルルの分析結果についても公表してございます。
 なお、この公表した数字につきましては、三月十三日八時から八時十分に採取した試料からのものでございまして、テルル132について公表しているところでございます

 福島みずほ君
 確かに、数字だけはテルル132って出ているんです。でも、それ国民には分からないですよ。重要なことは、最近保安院が解析したら、それは本当かどうか分かりませんが、地震から五時間後にメルトダウンが起きていた、そして当時七十七万テラベクレルもの放射性物質が出ていたと発表しました。大事なことは、もう十二、十三で燃料棒が溶融し、かつそれが外に出ているということなんですよ。
 それをなぜ国民に分かりやすくそのとききちっと伝えなかったんでしょうか。官邸、どうですか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 私も今テルルという、これ放射性物質だと思いますけれども、について、今委員が御指摘いただいたような、何というんでしょう、根拠になるようなものだということについては、今の御質問をお聞きをして初めて承知をしたものでございます。
 原子力発電所の事故以降、原子炉の燃料が溶融をしている可能性があるということについては報告を受けておりましたし、私自身も記者会見でそのことを申し上げて、そのことについては、例えば三月十三日の朝日新聞の夕刊などでもそのことをきちっと報道をしていただいているところでございます。
 ただ、まさにいわゆる全炉心溶融であるとか、それが原子炉から外に漏れ出ているということについては、その後の解析の結果の報告としてそういうことであったという報告を受けたものでございます。
 逆に、十三日とか十四日のころには、全炉心溶融とか、それから、つまり、メルトスルーですか、原子炉から漏れ出ているということにさせないためにどうしたらいいんだということで、もうまさに徹夜でやっておりましたので、そういったこと起きている可能性については十分配慮して避難等についての指示を出しておりますが、何と、しないうちに止められないかということで努力をしていた時期でございます。

 福島みずほ君
 私は、十二日の朝、保安院に電話をして燃料棒が溶融している可能性があると聞いて、本当に驚愕をしました。でも、このテルル132が検出されていたということは、既に燃料棒が十二、十三で溶融し、かつ格納容器の外に出ているということなんです。
 保安院、なぜこれをきちっと説明しなかったんですか、国民に対して。

 政府参考人(寺坂信昭君)
 お答え申し上げます。テルル132に関しましての直接の説明はしていなかったというふうに認識してございますけれども、こういう注水が行われずにその水位が低下していきますと、その燃料の一部が露出して被覆管の一部が溶け始めていることも考えられると、そういった旨の説明につきましては三月十二日時点で行っているところでございます。

 福島みずほ君
 国民には燃料棒の溶融がしていると十二日にきちっと伝わっていないんです。そして、保安院、あなたたちは、テルルが出ているということは、燃料棒が溶融している可能性があるじゃなくて、燃料棒が溶融し、かつ格納容器の外に出ていると分かっているわけじゃないですか。
 七十七万テラベクレルの放射性物質が外に出ているんですよ。このことを保安院が、経済産業省がきちっと国民に伝えていたら、国民の行動は変わっていますよ。
 官房長官は水素爆発の後の記者会見で、一号機の建屋がなくなっても格納容器は健全に保たれている、外部のモニターでは線量がむしろ下がっているので炉心の冷却は進行していると記者会見でおっしゃっています。しかし、そうじゃないんですよ。既にメルトダウン、そして外に出ているんですよ。国民は、直ちに健康に影響はありません、コントロール下にありますというふうに言われたんですよ。国民は本当に、十二日の時点で外に出ている、燃料棒が溶融していると分かったら、子供を避難させていますよ。東京でも子供を外に出さないですよ。どうしてそれが、十二日、保安院、分かっているのに国民に分かりやすく言わないんですか

 政府参考人(寺坂信昭君)
 先ほど申し上げましたけれども、三月十二日時点での燃料が一部溶け始めていることも考えられるというその旨の会見は行っているところでございますけれども、それ以上の詳しい話については当時できていなかったことについては、今後の様々な検証、そういったものの中で検証されるものと考えているところでございます

 福島みずほ君
 いや、駄目ですよ。当時、中村審議官は、メルトダウンの可能性があると言いましたよ。でも、すぐ替わりましたよね。国民に、可能性じゃないんですよ、燃料棒が溶融している証拠が出ているんですよ、格納容器の外に。それを言わなくて、今ごろになって五時間後にメルトダウンしていると解析結果分かりましたと言われたって、国民はもう被曝しているんですよ。これで、保安院、保安院は何でそういう態度なんですか。大事なことを言わなかったんですよ。そして、それと官邸が連携していないことも本当に問題です。
 このIAEAの報告書の中には、リスクの見通しまでは十分には示してこなかったため、かえって今後の見通しに不安を持たれる面もあったと書いてあります。社民党はずっと、十キロ圏内では駄目だと言いました。十二日三時に言いましたよね、官邸に行ったとき。燃料棒が溶融している可能性がある、十キロでは足りない。十キロで足りるというのが当時の官邸でしたよ。早く、なぜ二十キロ、三十キロやらなかったのか。なぜ屋内退避を一か月も延ばしたのか。反省はありますか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 屋内退避については、屋内退避の指示を受けてから当該地域に外からの物資が入らないということが長期にわたって、大変まさに日常生活の上で御不便をお掛けをし、それが大変長く及んだことについてはこれは大変反省をいたしております。より異なった指示の在り方があったのではないかと、結果的に当該地域の住民の皆さんには大変な御苦労をお掛けをしたというふうに私は反省をいたしております。
 それは、指定の仕方だったのか、それとも同時並行でもっと早くスピーディーに物資を届けることについて国で直接やるべきであったのか。これについてはいろんな検証が必要かと思っておりますが、いずれにしても結果的に大変な御不便をお掛けをしたと思っております。

 それから、避難区域の広さについてでございますが、御指摘のとおり、その後、メルトダウンをしていた可能性が非常に高いとか、メルトスルーの可能性が非常に高いということが明らかになりました。その時点では、少なくとも私どもは、可能性はあるけれども、それについての、確実であるというようなことではないという報告を受けておりまして、ただ、最悪の場合を想定して、その場合であっても周辺住民の皆さんに与える被曝の影響等について考慮した結果として避難の指示をお願いをしました。
 これは、今後も更に健康モニタリングをしっかりとやっていかなければいけないというふうに思っておりますが、今、認識、把握をしている範囲では、その範囲が狭かったことによって健康に影響を及ぼすような被曝を受けられた方が住民の皆さんに出ているとは今の段階では考えておりません。

 福島みずほ君
 直ちに健康に影響はないかもしれないんですが、二十年、三十年、四十年、五十年後に健康に影響が出てくるんですよ。だから心配しているんです。今日の質問は、燃料棒が溶融している可能性があるじゃないんですよ、燃料棒が溶融していた、その証拠があった、外に出ていた、にもかかわらず、保安院、全部把握している、なぜそれが国民に、当時、十二日、十三日伝わらなかったかですよ。
 経済産業大臣にお聞きをいたします。
 三月十一日以降問題です。でも、三月十一日前の原発推進策も問題です。一九九〇年、原子力安全委員会、発電用軽水型原子炉施設に関する安全設計審査指針、これには、「長期間にわたる全交流動力電源喪失は、送電線の復旧又は非常用交流電源設備の修復が期待できるので考慮する必要はない。」、これが日本の自民党政権下における原発推進の態度でした。これでよかったんですか。経済産業大臣、これはこういう形で甘いじゃないですか。電源喪失は考慮する必要がない、こういう形で経済産業省が推進してきた原発政策について反省はないんでしょうか

 国務大臣(海江田万里君)
 今の点は、事前の通告はございませんでしたが、私は今回の原子力発電所の大変深刻なこの事態を受けて、やはり安全には万全を期すべきであり、とりわけ今回IAEAに対する報告書も取りまとめをいたしました。
これは国民の皆様にもお示しをいたしましたけれども、できることなら一月二十日にウィーンに私が行きまして、そして世界に向けて、これまでの反省、そしてこれからこういう形でしっかりと安全対策をやるということを訴えてきたいと思います。もちろん、世界のそうしたこの原子力安全性に対する知見というものもしっかりと聞いてきたいと思っております。

 福島みずほ君
 IAEAに提出した日本政府の報告書についてお聞きをいたします。
総理、発送電を分離するということでよろしいですね。また、原子力保安院を経済産業省から分離するということでよろしいですか。そして、でも使用済核燃料を下に下ろすということなども提案されていますが、位置を変えると、本当にこれができるのか。
 この中にも書いてありますが、この二十八項目をきちっとやるとすれば、コストが莫大に掛かります。我が国が原子力発電の安全確保を含めた現実のコストを明らかにする中で、原子力発電の在り方についても国民的な議論を行っていく必要がある。この二十八項目にわたって安全をきちっとやれば、莫大なコストが掛かる。世界一安全な原発を造っても、国家戦略室が五月三十日に出した素案では、世界最高水準の原子力安全の実現とある。日本は世界一安全な原発造っても、地震と津波でまた問題が起きて、また事故が起きるかもしれない。莫大なお金を掛けて、原子力の安全につぎ込んで、でもパアになるかもしれない。原子力は高く付くんですよ。原子力に関してコストが跳ね上がる。同じようにお金を使うんであれば、総理が言っているように自然エネルギー促進にお金をきちっと使ってエネルギーシフトをしていくべきだと思います。

菅さん、総理大臣として菅さんが歴史に名前を残すとすれば、自然エネルギー促進をした総理大臣、エネルギーシフト、それに道を付けた総理大臣として名前を残すべきですよ。決意をおっしゃってください。

内閣総理大臣(菅直人君)
安院の在り方については、IAEAにも報告をしたように、少なくとも今の形ではまずいだろうということはほぼ
一致した意見だと思います。そのことを含めて、今エネルギーシフトということを言われました。私も、再生可能な自然エネルギーとそして省エネルギー、この二つの柱をこれまでの化石、原子力に加えていくと。その二つの柱がウエートがどんどん高まって、最終的に化石も原子力も使わないでいい地球ができるとすれば、それは私は地球にとって大変好ましいことだと、こう思っております。

福島みずほ君
わなくていいようになるようにとおっしゃっていただきましたので、是非、脱原発に向かって、原発に依存しなくていいように、自然エネルギー促進法案、全力で各党で成立させよう、総理の決意も、是非それは実行してやって
ほしいということを申し上げ、私の質問を終わります

委員長(前田武志君)
上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。(拍手)
これにて懸案事項に関する集中審議は終了いたしました。本日はこれにて散会いたします

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