福島みずほのどきどき日記

参議院予算委員会議事録

 福島みずほ君
 社民党の福島みずほです。
 もう一度日本で原発事故が起きたら、日本は破滅、崩壊です。
福島原発事故を最後の原発事故にしなければなりません。まず、その点についての総理の決意をお示しください

 内閣総理大臣(野田佳彦君)
 御指摘のとおり、このような事故を起こしては決してならないというふうに思います。多くの皆様が今、被災生活、避難生活をせざるを得ない、多くの皆様が放射能をめぐって、食物の問題も含めて不安を持っているとこういう切ない悲しいことを二度と起こしてはいけないという思いでこれから対応していきたいというふうに思います

 福島みずほ君
 経済産業大臣、将来のエネルギー政策についてどうお考えですか

 国務大臣(枝野幸男君)
 原子力発電について、中長期的には原発への依存度を可能な限り引き下げていくという方向性は総理もおっしゃっているところでございます。その上で、経済産業省としては、原発への依存度を可能な限り引き下げていくための手段は、一つは省エネルギーの推進であり、もう一つは代替新エネルギーの促進であります。これを最大限加
速をいたしてまいりたいと思っています。

 その上で、政府全体として、来年夏をめどに、エネルギー・環境会議において革新的エネルギー・環境戦略を取りまとめてまいるという方針でございます。

 福島みずほ君
 可能な限り引き下げるというのは、ゼロに向かって引き下げるという理解でよろしいですか。
 
 国務大臣(枝野幸男君)
 最終的にどうなるか、今の段階で分かりません。しかしながら、新エネルギーの開発促進、そして省エネルギーの推進、この二つをとにかくできるだけ最大限進めていくということであります。

 福島みずほ君
 総理、菅総理の脱原発依存社会を踏襲されますね。

 内閣総理大臣(野田佳彦君)
 中長期的に原発への依存度を可能な限り引き下げていく、そして中長期の目標として国民の不安を和らげる、安心のできるエネルギーのベストミックスをつくっていくという意味では、脱原発依存社会、菅さんと同じような方向性を私も持っています。

 福島みずほ君
 自民党政権下でもベストミックスと言っていたんですよ。原発があるということじゃないですか。
先ほど総理は、二度と原発事故を起こさない決意とおっしゃったじゃないですか。是非深く考えてください。どうですか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 ベストミックスという言葉は、原発があることを必ずしも前提条件にしておりません。いずれにしても、エネルギーは多様なエネルギー源をうまくベストミックスさせなきゃならない。その中に、原発に対する依存度を限りなく引き下げていくということでやっていくということでございます。

 福島みずほ君
 経済産業大臣、東京電力は福島原発事故が起きたときに撤退をしようとしていたという情報がありますが、これは本当ですか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 詳細は政府の検証委員会で第三者的に検証をしていただいているものと思っておりますが、私が承知をしている認識としては、第一原発からの撤退の申出を受けたと私自身の記憶では認識しております。

 福島みずほ君
 あの事故があったとき、撤退ということはやっぱり非常にショックを受けます。
ところで、あの真っ黒に墨塗りされたマニュアル、そして、ずっと出ておりますが、この「補償金ご請求のご案内」、これを見ますと、東京電力は、原発事故前も、事故の際も、事故の後も、原発事故を引き起こし、多くの人に犠牲を強いているという意識、事故を起こした側の責任感が余りにないのではないかと思いますが、経済産業大臣、総理、いかがですか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 まず、今回の原発事故は、東京電力と、そして広い意味でのこの間の長年にわたる原子力行政と両方に大きな責任があると私自身強く思っております。そうした思いがしっかりと被災者、被害者の皆さんに伝わっているかどうか、常に我が身を振り返らなければならないというふうに思っておりますが、その上で、東京電力においてもそうした思いを共有をしていただきたいと日々強く感じているところであります

 内閣総理大臣(野田佳彦君)
 今回のこの事故を踏まえて必要なことは、国内向けもそうですし国際社会に向けてもそうなんですけれども、やっぱり事実としてあったことを踏まえてその教訓とか反省をしっかり適時迅速に公表していくということだと思うんです。その意味では、先ほどの黒塗りの資料というのは、やっぱり事業者の問題意識として私は強く懸念を持たざるを得ないと思いました。したがって、経産大臣が指導されたことは当然だというふうに思っております。
また、その資料、約六十ページですね。これ、確定申告の手引だってもっと簡単です。という意味では、やっぱり被災者の立場にもっと寄り添ったそういう工夫をすべきだろうというふうに思います

 福島みずほ君
 作り直しを命じますか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 一つには、その書類にも対応をする意欲と能力のある方もいらっしゃって、できるだけ早く手続を進められるところは進めた方がいいだろうということがございます。
 ただ、大部分の方はそうではないだろうということで、私からは、まずはできれば全ての被害者の皆さんのところに戸別訪問をして、個別に御相談に乗りながら対応していくべきであるということを申し伝えました。ただ、それができる能力を持った人間がどれぐらいの時間でどれぐらい確保できるかということがございます。と同時に、より分かりやすく簡潔に説明をした別のものを作って送るということの申出がありましたので、これは早く作れと、早く作るに当たっては印刷の前にしっかりと見せてくれということを伝えてあります。

 さらに、それに加えて、昨日今日の審議の中でも東京電力もおっしゃっておりますが、そもそも、若干これは時間が掛かるかと思いますが、請求の手引や請求書そのものについても更にしっかりと見直しができるならば、できるだけ早くしていただきたいと思っております。

 福島みずほ君
 こういう重要な案件について経産省に事前に相談はなかったんですか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 私のところに来ている報告では、事前に相談はありませんでした。ああいった手引書等については、発送の当日だったか前日だったかに、こういったもので送るというその報告があったものでございます。

 福島みずほ君
 社民党は、政府から提出された電力需給の値を含めて試算をした結果、今年の夏も来年の夏も電力需給は足りるという結論を出しております。
 原発は地震によって停止をすることが多い不安定な電力です。ですから、火力、水力のバックアップ体制が取られています。全ての原発が止まっても来年の夏は乗り切れるということでよろしいですか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 今年の七月だったと思いますけれども、エネルギー・環境会議の下で、経産大臣も含めまして、この冬、来年の夏の見通し、その段階のものを取りまとめて発表をしております。残念ながら、その時点では、今年の冬も来年の夏も原発が全て止まった場合にはマイナスになるという試算になっておりますが、更に精査をして更に努力をし、改めてまずこの冬、そして来年の夏に向けた需給の見通しを出してまいりたいと思っておりますが、御党において試算をされたものについても勉強させていただいて参考にさせていただきたいと思っております。

 福島みずほ君
 エネ庁の資料は、水力発電六割でしかポテンシャル見ていないんですよ。きちっと計算すれば大丈夫です。あるいは融通すれば大丈夫です。
 経済産業大臣、今年の冬も来年の夏も原発止めても大丈夫、省エネや自然エネルギー促進、天然ガス転換など努力してくださいよ。決意を示してください

 国務大臣(枝野幸男君)
 確かに、水力がもっと活用できるというようなことであれば、それは望ましいことだというふうに思っておりますが、詳細、本当に稼働率の見通しとか、どこまで稼働、同時期に稼働できるのかということについては、御党からの御提案も含めてしっかりと検証して、そして需給の見通しをしっかりと出してまいりたいと思っております。

 福島みずほ君
 原発の稼働、再稼働についてお聞きをいたします。
今月二十六日、静岡県牧之原市市議会は浜岡原発の永久停止を求める決議を可決し、西原牧之原市長は、市としては市民の安全と安心のために浜岡原発の永久停止は譲ることができないと表明をしました。

 現在、浜岡原発では一千億円掛けて防潮壁を造ると言っております。しかし、経済産業大臣、堤防があっても地元の了解がなければ浜岡原発の再稼働はあり得ないと考えますが、いかがですか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 周辺自治体である牧之原市の市議会の決議というものは大変重いものであるというふうに思っております。
いずれにしても、原子力発電所の再稼働については、安全性を二重、三重にチェックをすると同時に、周辺住民の安心ということで、周辺住民の皆さんの一定の理解がなければ再稼働はできないというふうに思っております。その中において、周辺自治体の議会の議決というのは一つの大きな要素であると思っております。

 福島みずほ君
 周辺自治体の議会の決議は重要だとおっしゃいました。牧之原市は浜岡から十キロ圏内に入っているんですね。ですから、絶対に譲れないと言っておりますので、幾ら一千億円お金を掛けても、浜岡原発の再稼働、地元の理解が取れずにできない、それでよろしいですね。

 国務大臣(枝野幸男君)
 現時点で出ている議会における議決であるということで、それについては重く受け止めたいというふうに思っておりますが、その詳細や、あるいは安全性が高まった段階でまたどういうようなお考えになるか、様々な状況があると思いますので、今の時点で私に断言をしろと言われると、それはちょっと難しいというふうに思っておりますが、ただ、現時点で大変重い決議であるというふうには受け止めております。

 福島みずほ君
 重いというふうにおっしゃっていただいたことを重く受け止めます。
では次に、再稼働のちょっと要件を見てください。(資料提示)

 社民党が提案する再稼働の要件、社民党は電力は間に合っているという立場ですが、再稼働するとき、まず福島原発事故の収束、これが必要です。
震災・事故の検証作業、これも必要です、なぜ事故が起きたか。安全規制機関、原子力安全指針の見直しと対策の完了、安全、これも必要です。自治体・地域住民の同意、この同意、今、牧之原の決議ではこれがない、できないということがはっきりしておりますが、四条件がクリアされるまで稼働させるべきではない、当然のことだと思います。

 経済産業大臣、総理大臣、いかがですか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 従来から申し上げておりますとおり、安全性について今回の事故も踏まえた対応がしっかり取られているということについて、原子力安全・保安院、そしてストレステストを行うことによって、それに原子力安全委員会も関与をいただき、そうした情報もしっかりと公開をする中で安全性を確保するとともに、周辺の皆さんの一定の理解をいただくという二つの要件を満たした上で、再稼働できるものがあれば再稼働いたします。

 委員長(石井一君)
 聞きますか。
 
 福島みずほ君
 はい。

 内閣総理大臣(野田佳彦君)
 しっかりと安全性、厳しくチェックしていくという上で、事業者がテストを行い、そして保安院がそれを評価し、安全委員会が確認をし、最終的には地元の御理解いただいているかどうか等々を含めての総合的な判断を政治が行うというプロセスをたどっていくということが再稼働の条件というふうに思っております

 福島みずほ君
 ストレステストを事業者が行い、保安院が評価し、安全委員会が確認する。でも、経済産業大臣、総理、この事業者、でたらめですよね。保安院もでたらめでした。やらせやっていたじゃないですか。安全委員会、これもでたらめでした。この三つは福島原発事故を防げなかったんですよ。駄目、駄目、駄目の三つが組んで安全だって言ったって、仕方ないじゃないですか。今度、新たに環境省に原子力規制庁をつくります。そこでしっかり耐震設計も含めてやり直さない限り、この駄目な三つが大丈夫、事業者が大丈夫だと、ストレステストやって、誰が信じるんですか

 国務大臣(枝野幸男君)
 単に三つの機関が行うにとどまらず、特にストレステストについて、そのプロセス等もしっかりと国民の皆さん、周辺住民の皆さんに公開をしていくと。その公開性の中で国民の皆さんにもチェックをしていただくと、
あるいは国会においても間接的にチェックをしていただくというようなことが必要であろうというふうに思っております。

 その上で、まさに今御指摘いただいたようなことは、その周辺住民の皆さんが一定の御理解をいただけるかどうかということの要素として大きな要素になり得るだろうというふうに思っておりますが、いずれにしろ、いつまでに再開するとか、いつまでは再開しないとかという時期の話ではなくて、内容の問題として安全の確認とそれから周辺住民の理解を得ることを条件にやってまいりたいと思っております。

 福島みずほ君
 事故が収束せず検証もできないのに、なぜ安全と言えるんですか。
 
 国務大臣(枝野幸男君)
 今回の原子力発電所の事故の原因については一定の見解は出ております。もちろん、例えばその間接的な背景となった制度、システムであるとか、そういったことなどについて更に明らかにならなければならないことは少なからずあることは否定をいたしません。ただ、いわゆる物理的、機械的な意味でどういったことが今回の大きな事故の原因になったかということは一定の、何というんでしょう、原因が明らかになっていると思っておりまして、それに対応する備えがしっかりとなされることが安全性の確認という意味で条件になっていると思っております。

 福島みずほ君
 しっかりした検証はまだ行われておりません。事故調の結果も出ていないじゃないですか。国会での事故調査委員会、設置されるというふうに思っておりますが、それの結果だって見なくちゃいけないじゃないですか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 事故の原因といった場合にいろんな側面があると思っておりまして、例えばいろいろ、こういうときにこういう対応をしていれば、こういう例えば津波で電源が落ちたとしてもより小さな被害でとどまったのではないかとか、そういったことなどについてはまだまだ検証すべきことが少なからずあるということはそれは承知をしております。ただ、どういった物理的な要因によって今回の事故に至ったかという、つまり逆に言うと、安全性を担保す、確保する上での原因というのは一定程度はっきりとしているというふうに認識をいたしております。

 福島みずほ君
 いや、地震なのか津波なのかもまだはっきりしていないんですよ。
また、耐震設計について根本的に見直すんですか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 今回の大きな事故に至った原因は津波が原因であるというふうに思っておりますが、そのことについて異なった意見をおっしゃられる方もいらっしゃることは間違いありませんので、それについては、まさに周辺自治体、住民の皆さんの理解を得るためにも、例えばその津波の前の地震で例えば放射能漏れが生じるような原因があったのではないかというような意見に対してしっかりとした情報の開示と説明は必要だろうと思っております

 福島みずほ君
 枝野さん、論理的な人じゃないですか。原発を再稼働するには収束と検証、少なくとも収束した上での検証、安全性が、安全機関を新たにつくってそこが安全だと言わない限り、保安院と原子力安全委員会が安全だと言ったって駄目だ、論理的にそう思いませんか

 国務大臣(枝野幸男君)
 長年原子力問題に対しては厳しい目で見てこられた社民党の御意見、御提起というのは真摯に受け止めて、できるだけ取り入れるべきものは取り入れたいと思っておりますが、今の点については、果たしてどうしても収束が条件なのかというようなことについては、まさに安全性がしっかりと担保をされることについての考慮すべき要素の一つではあるかもしれませんが、まさに安全性が担保されることと周辺住民の皆さんの御理解が得られることというのが条件という意味では二つだというふうに思っております

 福島みずほ君
 安全性が大事だという点は一緒です。そうしたら、環境省の下で原子力規制庁をつくる、そこがもう一回きちっと安全性についてやるんじゃないですか。そこが安全だと言わない限り、誰が保安院と原子力安全委員会の安全を信じるんですか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 先ほどもお答えを申し上げましたが、どういった機関がチェックをしたのかということは周辺住民の皆さんを始めとして国民的な理解を得られるかどうかということで大きな要素であるということは私もそう思っております。ただ、今現に保安院も安全委員会も、これは今回の事故の反省を踏まえて、こんな事故を起こさないようにということで最大限の努力を現場は少なくともしていただいているのは間違いありません。
それから、この再稼働については、いつまでにということについて時期を申し上げない以上は、いつまでは開けないというのは私は論理的におかしいのではないかと思っております。

 福島みずほ君
 現場が頑張っているという話と違うんですよ。原子力安全委員会と保安院の安全に対する今までの態度が無効になったということなんですよ。役に立たなかったんですよ、無効じゃないですか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 無効ということの今法的な意味をどう解釈するかということであるかと思いますが、率直に申し上げると、特に私の直の下の組織であります原子力安全・保安院がこうした事故を防げなかった、そのことについて国民の皆さんから強い批判の目を向けられている、ある意味当然のことだというふうに思っております。

 ただ、だからこそ、より安全性をしっかりと担保をして二度とこういった事故を起こさないということに向けて、本当に現場の人間は少なくとも頑張っているのは間違いありません。そのことが例えば来年の三月まで、組織の改編までの間に国民の皆さんに御理解をいただけるのかどうか、それはまさに国民の皆さんの御判断だというふうに思っておりますが、今の時点で、それはどうせ国民の理解は得られないんだということで、現場の人間が責任を、今現に負っている責任放棄をしてもいけないことだというふうに思っております。

 福島みずほ君
 責任放棄はいけないです。でも、何で原子力規制庁を環境省の外局につくるのか、そのことを理解してくださいよ。保安院と原子力安全委員会は破れたんですよ、駄目だということになったんですよ。だとしたら、今努力するのは当然です。でも、新たな原発を動かすための再稼働の条件は、新しい機関がゼロからやらない限り信じられないですよ。そのことはしっかり考えてください。二度と原発事故を起こさないというのはそういうことじゃないですか。今までやっていたところがやったら、また同じことですよ。
次に、放射性廃棄物についてお聞きをいたします。
 日本の原発から出てくる核廃棄物の最終処分場はどこになりますか

 国務大臣(枝野幸男君)
 原子力発電所から発生する放射性廃棄物は、含まれる放射性物質の種類や濃度、性状に応じて処分をされます。
低レベル放射性廃棄物、原子力発電所の運転に伴って発生した低レベル放射性廃棄物については、青森県六ケ所村の日本原燃低レベル放射性廃棄物埋設センターが最終処分地であり、既に処分が実施をされております。
 使用済燃料の再処理に伴い発生する高レベル放射性廃棄物については、最終処分地はまだ決まっておりません。国民の理解を得つつ必要な調査を行った上で選定をしていくことになります。

 福島みずほ君
 高レベル廃棄物の処分場、ないんですよ、決まってないんですよ。どうするんですか

 国務大臣(枝野幸男君)
 現に我が国のこれまでの原子力発電所の運転によって処分が必要な高レベルの放射性廃棄物があるのは間違いございません。
したがいまして、国民の理解を得つつ必要な調査を行った上で最終処分場を決めていかなければならないという、これは既に、これがいい悪いではなくて、そういう責任を政府としては負っていると思っております

 福島みずほ君
 トイレのないマンションと言われ続けて、そのとおりなんです。人はトイレのないマンションでは生きていけません。十万年後の未来というフィンランドの映画を見ました。十万年間お守りをしなくちゃいけない。ネアンデルタール人の時代ですよ。でも、日本は地震が多く地下水もすごく多い。十万年間、核廃棄物のお守りをこの日本でしていくことなどできないんですよ。一体どうするんですか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 今のような御意見があることは重々承知をいたしております。
一方で、現に我が国はこれまで原子力発電所を利用して、その結果として高レベルの放射性廃棄物を現に我が国が生み出したものとして持っておりますので、我が国の政府を引き継いで今経産大臣である以上は、最終的な処分を国民の理解を得ながら何とかするその責任を負っているというふうに思っております。

 その上で、今後どうするのかということについては、先ほど来申し上げておりますとおり、エネルギー・環境会議等を通じて原子力発電所に依存するのをどうしていくのかということについては、今後最終的な議論をしていくということになります。

 福島みずほ君
 原発を動かせば動かすほど原発のごみが出ます。だからこそ、早く止めなければならないというふうに思っています。二十年後に原発を止めるというのは、そんな悠長な話をしていたらその間も原発のごみが出るんですよ。ですから、経済産業大臣、原発を、ごみをできる限り早くなくしていく、原発のごみを出さないためにはできるだけ動かすことを早めにやめること、いかがですか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 御指摘のような意見も国民の中に有力な意見としてあることは承知をいたしております。そうした意見も含めて、原子力発電所への依存をどうするのかということは、まさに国民的な議論の中で決めていただくことだと思っております。
 まず、現時点で経済産業省としてできることは、いずれにしても原発への依存度を下げない限りは、やめるとかやめないとかという話の前提を欠きますので、新エネルギーや省エネルギーによって原発への依存をしなくても済む環境をつくることに最大限の力を注いでまいりたいと思っております。

 福島みずほ君
 最大限の努力とおっしゃいました。これが、核のごみも含め、事故の問題も含め、待ったなしなんです。一刻一秒を争うかもしれないんです。最大限の努力と経済産業大臣がおっしゃったことをしっかりよろしくお願いします。総理、どうですか。

 内閣総理大臣(野田佳彦君)
 経産大臣のお話のとおり、最大限の努力をしていくということを政府の基本方針としていきたいというふうに思います

 福島みずほ君
 次に、原発の輸出についてお聞きをいたします。
ベトナムなどへの原発輸出は、JBIC、国際協力銀行が融資あるいは債務保証をします。国民の皆さんの財政投融資などが使われます。内閣官房参与にJBIC、国際協力銀行の本部長である前田匡史さんがなっていらっしゃいます。ここで原発の輸出を進めていらっしゃいます。本日、参考人として来ていただきたかったんですが、仕事
があるということと出る意思はないということで出席していただけませんでした。極めて残念です。
 私はお聞きしたい。なぜ原発の輸出をするJBIC、債務保証でビジネスをするJBICの人が内閣官房参与で原発輸出を進めているんでしょうか。JBICのビジネスあるいはもうけのために政府の政策を動かしているというふうに見えますけれども、利害関係人と言えないでしょうか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 我が国の産業政策として、広い意味でのインフラ輸出を促進をしていくということは従来から政府の方針であり、この大きな方針自体は変わっておりません。その上で、JBICにおいてそうした経験、知見をお持ちの前田さんには、そうした側面で参与として内閣として御助言をいただいているということであります。
 ただ、三月十一日の原子力発電所事故を受けて、このインフラ輸出の中で原子力発電所については、これは他国との関係、継続していてその信頼性にかかわるような部分については別として、新たにどうするのかということについては改めてしっかりと検討を行った上で結論を出すということになっております。そのときに、これは内閣官房参与ですから私の直接の所管ではございませんが、ある意味では今まで原発輸出を促進するという立場で明確にお仕事をされていたわけでありますから、前田参与の御意見は一意見としてはお聞きをしなきゃならないかもしれませんが、決める枠組みの中の当事者には適さないだろうとは思っております。

 福島みずほ君
 前田さんは世界一安全な原発と言い、なぜそんなに言えるか分かりませんが、事故も収束していないのに原発輸出について様々なインタビューに答えています。
原発輸出をすることでもうかる会社が官邸の中でやるのは利害関係だと思います。総理、これ利害関係人を再任するというのはおかしいんじゃないですか。

 内閣総理大臣(野田佳彦君)
 昨年の六月に閣議決定した新成長戦略、これは年末までに日本再生という形でバージョンアップしていきたいと思いますが、その中にパッケージ型インフラ輸出という大きな項目があります。
 今御指摘の原発だけではなくて、新幹線や水ビジネスであるとか、様々なものをパッケージ型インフラとしてやっていこうという方針の中で実務を知っている人にアドバイスをもらうという位置付けであります。直接的な政策決定にかかわるわけではなくて、あくまでアドバイスをもらうということを前政権から、前田さん、参与でございましたが、引き続きそういう立場でお願いしようということで今回もお願いをしているということでございます。

 福島みずほ君
 これ、三・一一原発事故が起き、とりわけ変ですよ。原発輸出を言い、しかも自分の会社がやっている仕事で内閣官房参与になっているわけですから、利害関係人を再任した総理の任命責任についてどう思われますか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 まず、事実関係として、前田参与が働いていらっしゃるJBICは形式としては特殊法人という形式だったと思いますが、国が全額出資をしていて、これは利益を上げる目的のいわゆる会社ではなくて、国としての政策遂行のための機関として会社形式を取っているものでございますので、ここは利益を上げるため云々ということではなくて、国としての国策の方針が決まればそれに従ってやっていただく機関ですし、それが変わればそれに従って仕事をしていただく機関でありますので、そういった意味でいわゆる利害関係人、者とは違うと思っております。

 福島みずほ君
 いや、実際、債務保証や融資をするのはJBICなんですよ。そして、原発輸出をする、財政投融資を使う、そして原発輸出について官邸の中で、あるいはいろいろ発信をしているんですよ。利害関係人じゃないですか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 これまでの国策の中では、三月十一日まで、それが正しかったかどうかという御批判、御検証はあろうかと思いますが、原発も含めたインフラ輸出を国策として進めておりました。それについて、その国策に基づいて特殊な法人形態の中でいろいろな仕事をしてきた機関がJBICでありますので、それは利益を上げるための組織ではありません。逆に、国の方で国策の方針が変わればそれに従った仕事をしていただく機関ということになっておりますので、例えば、その事業によって利益を上げることを目的としている企業で役員をされているとか働いていらっしゃるとかという方であればまさに利害関係人だというふうに思いますが、そうした意味では利害係者ではありません。
 ただ、まさにその個人の立場で御自身の見解をおっしゃるということについては、特に政府の意思決定機関のメンバーではありませんので、ここまで止めるということはなかなか難しいんじゃないかと思っております。

 福島みずほ君
 この前田さんが原発輸出について一つの旗を振り、やはり積極的に発信していることが問題なんですよ。しかも、原発事故が起きた以降も安全な原発を輸出すると言っているんですよ。日本の国内で安全性が確立していないのに原発輸出にひた走るというのはダブルスタンダードじゃないですか。これについてはどうですか、ダブルスタンダードだとは思いませんか。
 
 国務大臣(枝野幸男君)
 原発輸出等に関する政府としての権限は、経産大臣だけが全てではありませんが、主に経産大臣である私が持っていると思いますが、その私が申し上げているのが政府の見解でございまして、内閣官房参与として内閣官房に意見を言うことができる一個人であります前田さんの意見というものは、もしこれは新聞などをお読みになった国民の皆さん、誤解があれば誤解のないようにいただきたいと思いますが、私やあるいは官房長官等が申し上げているのが政府の考え方であって、前田参与の考え方は前田参与人の考え方として、ただその意見は聞いてはいるということで御理解ください。

 福島みずほ君
 私は、やはりそのまさにやっている当事者が原発輸出で政策にコミットし、そのことを発信することそのものが李下に冠を正さず、私自身は利害関係人だというふうについそれは思いますので、この役割、果たし方については是非再考してください。いかがですか。

 国務大臣(藤村修君)
 内閣官房参与の前田さんの件でありますので、今の御意見を踏まえてしっかり検討いたします。

 福島みずほ君
 次に、集団疎開と自主避難についてお聞きをいたします。
もちろん除染は大事です。これは被曝を防ぐために除染は必要です。しかし、その実施、完了には時間が掛かります。除染を行っても、例えば亘理地区では除染をしても一メートルの高さで六・七%しか放射線量が低減しなかったという報告も出ております。

 除染をしっかりやるにしても時間が掛かる。その間、放射線量の低減が確認されるまで自主避難について集団疎開を進める、それを経済支援することが線量の高いところでは必要ではないでしょうか。

 是非、これは御検討ください。よろしくお願いします。

 国務大臣(枝野幸男君)
 まずは、とにかく放射性物質による汚染の不安を一日でも早く解消できるように除染を効果的に進めていくことが何よりも重要なことだというふうに思っております。
 なお、自主避難をされている被災者の皆さんについては、紛争審査会の中間指針における損害類型としては示されていませんが、自主避難された方々の個別具体的な事情に応じて相当因果関係のある損害であれば、当然賠償の対象となります。現在、審査会においても自主避難された方々への賠償に関して議論中でありますし、それを待たずとも、相当因果関係がある損害の円滑な賠償は東京電力において促してまいりたいと思っております

 福島みずほ君
 促していくということで、よろしくお願いします。
全国各地で、お母さんと子供が、あるいは家族そろって避難をする人たちにたくさん会ってきました。みんなやっぱり子供の命を守るために自主避難しているんですよ、集団疎開だって必要です。
今除染していると言われても、やっぱり子供の命守りたいんですね。しかし、これは本当に二重生活をしたり皆さん大変です。経済産業大臣、積極的に、もう一歩、是非経済的支援についていかがですか

 国務大臣(枝野幸男君)
 いずれにしろ、福島を中心として、お子さんあるいは妊婦さんなど未来を担う人たち、そしてそうした皆さんは放射線に対する感受性が高いわけでございますので、そうした皆さんの安全と安心を確保するために更なる努力をしてまいりたいと思っております。

 福島みずほ君
 総理、小泉構造改革をどう評価しますか。
 
 内閣総理大臣(野田佳彦君)
 私は全て悪いとか全ていいという立場じゃありません。例えば不良債権処理等においては、やっぱり小泉政権の私は実績は率直に言って大きかったというふうに思います。
ただ一方で、一方で行き過ぎた規制緩和の部分はあったりしたこともあったというふうに思います。それは例えば派遣の問題、多分そういう問題に入ってくるんだろうという予測の下に申し上げれば、そういう面での行き過ぎた規制緩和もあったというふうに思っておりますので、加えて、例えば社会保障も毎年二千二百億を切るとか、これ
によっていろいろな弊害が出ました。そういうことはやっぱり我々なりの努力で変えてきているつもりでございます。

 福島みずほ君
 派遣法の改正法案、是非臨時国会で成立させてほしい、次回の、いかがですか、決意を教えてください。

 内閣総理大臣(野田佳彦君)
 私は自分の理念として、中間層の厚みを増していくということを大切にしていきたいというふうに申し上げました。中間層からこぼれ落ちる人がいっぱいいる中で、例えば十月から実施する求職者支援制度などはその一つでありますけれども、おっしゃった派遣法についても、これは元々の、昔の三党合意に入っています。そのことは大事にしていきたいと思いますし、できるだけ早い時期に国会で成立をさせていきたいというふうに思います。

 福島みずほ君
 中間層の厚みをするためには増税は反対じゃないですか。だから、消費税の増税にも社民党は反対ですし、それから、増税が今やるべきなのかと思います。非正規雇用はもう四割になっちゃったんですよ、四割近くなっている。本当にみんな生活が苦しい、年金生活者の人もいる。
もう一つ、増税、所得税の増税で、なぜ定率での増税なんですか。社民党は、累進課税を極端にフラット化をずっとしてきた、これを大富裕層への累進課税へのする、要するに全ての人に同じ定率で所得税の増税をするのではない、すべきではないと主張しておりますが、いかがですか。

 国務大臣(安住淳君)
 所得の再分配機能をどうするかというのはいろんな考えがありますので、承っておきます。

 福島みずほ君
 しっかり受け止めてください。
つまり、総理の施政方針演説は、格差是正、貧困、そして非正規雇用、雇用の問題が弱いんですよ。
これこそやってください。最後に、辺野古のことについてお聞きをします。

 沖縄県は、県知事を始め県議会も全会一致で反対をしています。それにもかかわらず、沖縄は拒否をしているのに、なぜ説得と言い続けるんですか。むしろ米国に駄目なものは駄目と、無理だと伝える方が正心誠意ではないでしょうか。

 内閣総理大臣(野田佳彦君)
 普天間の飛行場については、日米合意を踏まえながら、沖縄の負担軽減を図りながら、そのことを沖縄の皆様にしっかりと御説明をして御理解をいただくように努力をしていくということは我が政権の基本姿勢でございます

 福島みずほ君
 それは正心誠意ではありません。順番が違いますよ。まず増税、中間層は本当に痛みます。まず拒否している沖縄を聞かずにアメリカと話をする。全部安全性が確立しないのに動かすかどうかという議論をする。全部順番が違います。しっかり国民の生活を守るために政治をやるよう強く要請し、社民党を代表しての質問を終わります

 委員長(石井一君)
 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。(拍手)

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