福島みずほのどきどき日記

1月31日の予算委員会

 アメリカ下院の「TPPに関する公聴会」では、既に条文案がほぼ出来ていると述べられ、また、日本の米に対する関税障壁を取り払うよう、関係団体からの強いアプローチを受けて、アメリカに優位な方向に持っていくための努力が約束されています。
 交渉に当たっての日本政府の認識を質しました。
  
 福島みずほ君
 社民党の福島みずほです。
 TPPについて、まずお聞きをいたします。
 二〇一一年、去年の十二月十四日、米国下院の歳入委員会貿易小委員会でTPPに関する公聴会
が開かれました。そのときの議事録がこれです。(資料提示)
 この議事録を見て、私は本当に驚きました。恐ろしいです。この中でマランティス米国通商代表
部次席代表は、TPP参加の国々で条文案はほぼできていると言っております。TPP交渉への参
加九か国は既に協定のほぼ全ての章の統合条文案を策定しておるというふうに言っております。も
うつまりでき上がっているんですね、条文案は。
 日本政府はこの条文案を入手しているんでしょうか、あるいは中身について承知をしているんで
しょうか。
 国務大臣(玄葉光一郎君)
 条文案がまずできているとおっしゃいましたけれど、本当に全ての条文案ができているとはとても思えません。幾つかについてできている可能性はあると思います。
 その上で、先ほど申し上げましたけれども、条文案、テキストは参加国以外は共有しないという
申合せがあるということであります
 福島みずほ君
 マランティス通商代表次席はこう言っています、これには重要な貿易及び貿易関連問題の大半が含まれている、幾つかの分野では条文案はほぼ完成している。
条文案ができているのを中身を知らないんだったら、日本政府はお間抜けですよ。そして、その
ことを知っているにもかかわらず国民に言わないとしたら、これは背信行為です。
 そして、もう一つ重要なことは、条文案はできていないところもあるけれども、ほぼできている
ところもあるわけですよね。だとしたら、日本は後から参加をしていくわけですから、後から参加
をしていって条文案を日本に有利なように変えることが本当にできるんでしょうか

 国務大臣(玄葉光一郎君)
 結局、交渉のスピードの問題によるということです。だから、ルールメーキングに我々が参画をする、そのタイミングで交渉に参加すればまさに我々の交渉の中で勝ち取るべきは勝ち取る確率が非常に高くなっていくということだと思います。
 米国は米国で、米国政府の要求はあります。だけど、二国間の交渉ではありません。これは多国間の交渉ですから、それは利害を共有する国々と共に交渉するということもそれぞれの問題によってはあるということで、まさに交渉事であるということです。

 福島みずほ君
 いや、違うんですよ。マランティス米国通商代表部次席は、統合条文案をほぼ全ての章で策定していると言っているんですよ。アメリカとだけではなくて、条文案はほぼできているじゃないですか。後から加わって、これどうやって日本に有利に変えることができるんですか。
 次に、マランティス次席代表はこの公聴会でこう言っています。同じ労働条件、同じ環境基準を他の全ての国々に求めるのですかという質問に対して、マランティス次席代表はそうですと言っています。例外や別のアプローチを認めることはないのかという質問に、ないと答えています。日本の労働条件、環境基準が下がることはないんでしょうか。

 国務大臣(玄葉光一郎君)
 公聴会でそういう発言をされているのは事実です。ただ、まさに交渉の中で我々は勝ち取るべきを勝ち取り、守り抜くところは守り抜くということですし、同時に、事前の協議で解決するべき分野もあるだろうと。
米国については早期に事前協議の協議入りを開始したいというふうに考えております。

 福島みずほ君
 いや、労働基準、環境基準は同じにすると言っているんですよ。
 これは、小泉政権時に、割増し賃金を払わないホワイトカラーエグゼンプション、解雇自由の原則は日本に要求されました。社民党はこれを廃案に追い込みましたが、こういうことが出てくるんじゃないか、労働条件や環境基準が下がるんじゃないか。総理、これ下がらないということでよろしいですか。

 国務大臣(玄葉光一郎君)
 ですから、これは米国政府の考え方でありまして、まさに米国政府の考え方を公聴会で述べているということであって、米国政府の考え方が全て交渉のルールになる、そんなことはありません。

 福島みずほ君
 じゃ、言質を取ります。労働条件、日本の労働条件、環境基準は下がらないということでよろしいですか。あるいは、その言質取っているんですか。
 
 内閣総理大臣(野田佳彦君)
 日本の立場をしっかり主張して、そして交渉を通じて勝ち取るものを勝ち取り、守るべきは守っていくということであります。

 福島みずほ君
 労働条件、環境基準は下がらないという理解でよろしいですね。
 
 内閣総理大臣(野田佳彦君)
 日本の基準を下げて、それを劣悪なものにしていくという考え方は持っておりません

 福島みずほ君
 同じ公聴会でカリフォルニア州選出の議員はこう言っています。農業、自動車、保険など多くの業界から日本が長く続けている障壁について聞いてきている、例えばカリフォルニア州北部という私の選挙区にとって非常に重要な品目である米は約七〇〇%の関税に直面している、日本の差別的な政策に対する強い懸念に対してどう対処していくか説明いただきたい。次席代表はこう言っています。TPPのコンテクストの中でどのようにこれらの懸念を位置付け、最高の形に持っていくかということだと、大変感謝をするというふうに、公聴会ではそうなっています。日本の米がまさにターゲットじゃないですか。

 国務大臣(玄葉光一郎君)
 それは、米国政府あるいはその議員さんの考え方でございます。もちろん、様々なセンシティブ品目が扱われる可能性というのはあります。ですけれども、我々は、先ほどから申し上げているように、勝ち取るべきものは勝ち取るということをきちっと申し上げているということでございます

 福島みずほ君
 まさに何を勝ち取るのか。条文案がほぼできているところがある、できていないところもあるとおっしゃいましたので、中身について国民に説明できる範囲で説明してくださいよ。
公聴会開いてくださいよ。特別委員会開こうじゃないですか。

 国務大臣(玄葉光一郎君)
 センシティブ品目について参加国間で合意が得られているという状況にはないというふうに私は承知をしています。ですから、まさにこれからであるということです。

 福島みずほ君
 米のことは、米がターゲットじゃないかと聞きました。総理、米、日本の米、守るということでいいですか。

 内閣総理大臣(野田佳彦君)
 それぞれの議員の選挙区事情で臨んでいることはあるかもしれませんけれども、アメリカにおいても。でも、それによって振り回されるということはない、そのように頑張っていきたいというふうに考えております。

 福島みずほ君
 振り回されないということではなくて、日本の政府として日本の米を守る、よろしいですか。

 内閣総理大臣(野田佳彦君)
 センシティブ品目について配慮しながら対応するという基本的な姿勢の中で対応していきたいと思います。

 福島みずほ君
 配慮しながら対応するのではなくて、公聴会、よくも日本がTPPに入るなど、たくさん今まで抵抗していたのによく入るなという議論をしているんですよ。だから、日本の国会議員として心配しているんです。配慮なんかじゃ駄目なんです。守ると言ってくださいよ。それがなかったら離脱してくださいよ。

 国務大臣(玄葉光一郎君)
 総理は既にもう美しい農村を守り抜くとはっきりおっしゃっているということが一つ。
それと、まず参加するのにはそれぞれ今交渉参加している国々の同意が必要なんですね。そういうこと相まって、どのタイミングでどういうことを私たちが表で言うかということは非常に大事な話で、あえて我々はまさに抽象的にそういうことをあえて今申し上げているということであります。

 福島みずほ君
 日本の農村を守ると言いながら、米、守れないんじゃないかと心配しているんですよ。だから、今の段階で言えなかったら最後まで言えないですよ、悪いですけど。
だから、初めから守ると言ってくださいよ。

 内閣総理大臣(野田佳彦君)
 守るべきものは守るということです。

 福島みずほ君
 守るべきものに米が入っているということでよろしいですね。

 内閣総理大臣(野田佳彦君)
 センシティブな品目の中には守るべきものがいろいろあるというふうに思います。

 福島みずほ君
 何を守るかというのが言っていただけないからこの公聴会のを見て不安なんですよ。米を守る、言ってくださいよ

 内閣総理大臣(野田佳彦君)
 個別にどういう要求があるか等々を踏まえながら毅然と対応していきたいというふうに現段階では思っている中で、個別のものを想定しながら今から何か決め打ちをするということではありません。その中で守るべきものは守るということであります

 福島みずほ君
 いや、守ると言ってくださいよ。米を守ると言ってくださいよ

 内閣総理大臣(野田佳彦君)
 現段階で交渉品目がどういうことになるかということはまだ予断を許さない状況ですので、その中で守らなければいけないものは必ず守っていくということであります

 福島みずほ君
 いや、明らかに交渉品目になるんですよ。そして、もう統一条文案もほぼできている。できていないところもありますよ。そこに日本が入っていって、有利に日本がなるんですか。
それはできないじゃないですか。つまり、国民はクライアントじゃないですか。国民に対して説明できないことを約束しないでくださいよ。
 ですから、今日ここまで言っても、というか、アメリカのその公聴会の記録は、日本のというか、私にとっても大変衝撃的でした。ここまで言われている、ここまで統合条文案ができている、これを後から入って変え得るのか。今日ここまで聞いても、米を守るとも言えないじゃないですか。だったら、美しい日本の農村を守るなんてできないですよ。

 今日は、辺野古の件と、それから再稼働するなということと、両方聞きたかったんですが、後日に任せます。
 野田内閣、TPP参加、きちっと公聴会なり特別委員会を開いてください。よろしくお願いします。

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