福島みずほのどきどき日記

2012年4月5日 予算委員会議事録

 福島みずほ君
 社民党の福島みずほです。
 総理、大飯原発三、四号機の暫定安定基準を作れと指示をされました。指示をしたということでよろしいですね

 内閣総理大臣(野田佳彦君)
 はい、指示させていただきました
 
 福島みずほ君
 理由と中身を教えてください。

 内閣総理大臣(野田佳彦君)
 この間の会議では、これまでにどういう取組が行われてきたかとか、あるいはストレステスト、一次評価等々のいろんなお話を事務的にお伺いしました。
 その上で、三十項目の安全対策が取りまとめられておりましたけれども、それが大変ちょっと分かりにくい部分がありました。それをきちっと整理をして、本当に分かりやすい暫定的な安全基準を作るようにと、そういう指示をしたということでございます

 福島みずほ君
 この判断基準、三十項目はいつ発表されるんですか。その基準に合致しているかどうかをいつ発表するんですか

 国務大臣(枝野幸男君)
 現在、私の下で保安院が作業をいたしております。数日中というか、今日の午後にもその作業状況を把握をいたします。
 そこから先のことについては四大臣で集まっての会合次第でありますので、具体的な日程が決まっているわけではありません

 福島みずほ君
 これは新たな暫定基準ではなくて、今取り組んでいることをまとめるということなんですか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 これまで、一年間にわたって緊急安全対策等を具体的に指示をして実施をさせてきているところでございます。
安全対策を指示するということは、何らかの安全の基準を満たすべく安全対策を指示しているわけでありますが、きちっと整理された形で原子力発電所事故を踏まえてこういう安全対策が必要だという基準を示して対策を指示したということの段取りになってきておりませんので、これまでどういう基準、どういう考え方に基づいて安全の対
策を指示をしてきたのかということと、そしてこの間の原子力発電所事故の検証を踏まえて、どういう教訓が得られてどういう対策、つまり安全基準が必要であるのかということをきちっと整理をして、そしてお示しをして、それが今回の事故を踏まえた基準として適切なものであるのかどうかということを判断したいと思っております。

 福島みずほ君
 電源車の配置など、去年の三月末に指示して実現をしたことです。今までやったことをまとめて、なぜ新たな暫定基準と言えるんですか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 済みません、総理の指示、新たな安全基準という言い方はされていないと思います。

 福島みずほ君
 今までのやったことをまとめるということで、じゃ何も新しいことないじゃないですか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 先ほど申しましたとおり、福島の原発事故を受けて、安全対策はとにかくできるところから順次やっていかなきゃならない。それは、大きな地震や津波というのは、安全基準を作ってそれに基づいた安全対策を指示してということを待ってくれないかもしれませんから、できることから順次積み重ねてきているところでございます。
 この間には、政府事故調やあるいは保安院の、外部の皆さんを含めた意見聴取会等における様々な知見を踏まえて、そこで明らかになったことについて順次対策を打ってきているところでございます。
 そうした対策は、先ほど申しましたとおり、まさに安全の新たな基準があるから新たな対策を打つわけでありますが、基準という形で整理をされてきていないものでございまして、結果的にどういった安全性が満たされれば、基準が満たされれば安全と言えるのかということが全く分かりにくい状況になっておりますので、そのことについてきちっと整理をして、整理をしたものを判断をして、これが安全を判断する上の基準として適切であるのかどうかを検討したいと思っております。

 福島みずほ君
 そんなの今まで何を対策してきたか私たちは分かっているわけですよ。にもかかわらず、科学者が安全と言っていないのに何で政治判断ができるのかと国会で追及をしてきました。
 ところで、今回の再稼働への項目の中で、フィルター付きのベント設備の整備は入っていますか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 総理の指示を受けて私が保安院に指示をして整理をさせていて、今日の午後、その報告を受けて、それを四大臣会合に御報告するという手順でございますので、まだ内容を承知しておりません

 福島みずほ君
 フィルター付きのベント設備は、日本はかつて、フランスなどはやっておりますが、お金が掛かるということでやらなかったものですね。もし、フィルター付きのベント設備、どこもやっていません。そのことが入っているとすれば、それは動かしてからやるというんじゃ駄目ですよ。
 今経産大臣は徐々に安全性をつくっていくと言いましたが、暫定的な安全基準だったら駄目ですよ。
 インスタントの安全基準だったら駄目ですよ。
 そして次に、まずそもそも福島原発事故の事故究明は終わっているんですか

 国務大臣(枝野幸男君)
 事故究明は、まさに政府の事故調、国会の事故調を始め様々な部分で行ってきておりますが、技術的にどういうプロセスでどういう原因で事故に至ったのかということについては一定の見解がまとまっているというふうに認識しています。

 福島みずほ君
 国会の事故調もまだ作業中です。事故原因究明ができていなくて、なぜ安全基準を言えるんですか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 事故原因ということについては、行政的、社会的、様々な要因も含めて事故の原因については様々な検討が今後もなされていくだろうと思っておりますが、技術的な事故に至ったプロセスや、したがってその原因ということについては一定の見解がまとめられているというふうに承知をしています。

 福島みずほ君
 ひどいですよ。国会の事故調こそ事故の原因に至ったプロセスを検証しているんじゃないですか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 様々な検証をしていろんな部局でやっているわけでありますが、それらの検証結果が地元の皆さんを始めとする周辺住民の皆さんに一定の御理解をいただけるものであるのかどうかということについてはこれから判断をいたします。
 
 福島みずほ君
 京都府庁やそれから滋賀県知事も、各首長たち、新潟県知事もそうですが、事故究明がなされていない段階で、新たな基準が作れていない段階で駄目だと言っているんですよ。誰も事故究明がちゃんと行われたと思っていないですよ。国会だってそれは国会の事故調やっているわけですから、こんな状況で再稼働はできないと思いますが、いかがですか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 今の時点で、保安院を所管する経済産業大臣としては、先ほど申したとおり、その事故に至った行政的あるいは政治的、社会的要因等についてはむしろこれからだろうと思いますし、事故の拡大をどう防げなかったのかということについて、これは私も一種当事者でございますが、これについても第三者の皆さんに様々検証していただく必要があるだろうと思っておりますが、事故に至った技術的なプロセスについては一定の見解がまとめられていると思っております。これを、地元の皆さんを始めとする国民の皆さんの一定の御理解をいただけるのかどうかということについてはこれから検討いたします。

 福島みずほ君
 プロセスについてをまさに国会事故調がやっているので、出ていないんですよ。
 住民の理解や国民の信頼が得られているかどうかという点も踏まえ総合的に判断したいと質問主意書に答弁があります。
 しかし、地元の首長さんたちも、また私たち国会議員も国民も、まだ駄目だと言っているじゃないですか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 四大臣でも、まだこれで事故の技術的な究明が納得できるものだと結論を出しているわけではありません。まさに、おとといですか、第一回を行いましたが、技術的にはプロセスと原因についてははっきりしているということについて報告いたさせて、それを我々がまず納得できるものかどうか、今検証しているところです。
 我々がもし納得できれば、そのことについては地元の関係者の皆さんにそれを御説明申し上げるということになりますので、現時点ではそのプロセスについて納得をしていないということは同時でありますが、ただ、保安院の方からは、こういうことで事故の技術的なプロセスや原因については明らかになっているという報告を受けておりますので、それが国民的に納得できるものかどうか検証いたします

 福島みずほ君
 枝野さん、この限度で技術的な科学究明されていると思いますか
 
 国務大臣(枝野幸男君)
 ですから、今日も予定されておりますが、四大臣会合でそれを検討、分析するんです

 福島みずほ君
 早ければ八日に福井県を訪問して再稼働をするということも言われていますが、今後の、これの、こういうことについてはあるんですか、どうですか

 国務大臣(枝野幸男君)
 今日時間が取れれば四大臣会合を行うということについては、発表しているのか、少なくとも実務的には調整しておりますが、それ以降の日程は全く白紙です。


 福島みずほ君
 先ほど事故究明がされていないということを申し上げましたが、想定地震の見直し、新たな基準作りはされていないですね。
 
 国務大臣(枝野幸男君)
 大飯原発については、大飯原発に影響を及ぼすような断層の連動等について一定の見解がまとめられて報告を受けております。それについて、地元の皆さんを始めとする国民の皆さんの一定の理解を得られるような内容になっているのかどうかということについては、しっかりと検討をいたします。

 福島みずほ君
 これについては、まだきちっと当てはめや、それから中身の検証、この数値が正しいかどうかということには大論争がありますので、まだ判断できる状況ではありません。
 
 でですね、何でこんなに急ぐんですか。何でそんな四大臣会合をしょっちゅうやるんですか。茶番じゃないですか。
 つまり、これは合格するための安全基準ではないんですか。じゃ、根本的に審査基準を見直してからやるってどうしてならないんですか。今までやったことを整理するなんて誰だってできるじゃないですか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 決して急いではおりません。
 昨年の七月に、当時の内閣で、そのとき別の立場で当事者でございますが、決めた手続に基づいて粛々と進めているものでございまして、急いでもいませんし、かといってサボタージュをするつもりもありません。

 福島みずほ君
 根本的なことをお聞きします。
 なぜ今までやったことの整理でお茶を濁すんですか。なぜ根本的に事故の究明と耐震指針の見直し、根本的なことをやらないんですか。ベントのフィルター付けることだって全然やられていないじゃないですか。なぜ根本的なこと、福島原発事故の教訓を踏まえてなぜやらないんですか。それから初めて再稼働の議論ができると思います、
いかがですか。大臣と総理、お願いします。

 国務大臣(枝野幸男君)
 今までやったことの整理だけとは、私、お答えしていないというふうに思います。大部分については、まさに一定の安全の基準があるからこそ安全の緊急措置をしてきたと、そういうものの積み重ねがあって、それを整理しろと。
 加えて、この間の明らかになった事故の原因等を踏まえて、どういう安全基準が満たされれば、福島のような予想を超えた地震や津波があっても大量の放射性物質の放出に至らないのかということの基準をしっかりと示せということを指示してきたものであります。これが出てきたときに、これが納得できるものであるのか、国民の視点から納得できるものであるのかどうかは結論を出しておりません。今日、これから検討いたします。

 福島みずほ君
 これからやろうとしているこの再稼働への要件は、電源車の配置など、正直言って対症療法なんですよ、応急措置なんですよ。原子力安全委員会は耐震指針の、安全基準の指針の見直しもやっていません。応急措置と対症療法をやったところで誰も安全と思わないですよ。いかがですか

 国務大臣(枝野幸男君)
 まず、福島の事故の教訓は、安全の問題を白か黒か二つに一つにしてきたということです。それが安全神話をつくりました。ある線を超えれば、あるチェックを受ければこれなら安全だと、それ以下のものは安全ではないと二項対立にしました。
 その結果として、一度、ある基準をクリアすると、その後、新しい知見が入ったり新しい対応策が出てきてもやってこなかったからあんな事故に陥ったんです。実際、やはり安全というものはどこかで線を引いて白か黒かとできるものではなくて、まさに安全性は常に向上させていかなければならないということであります。
 その上で、福島の原発事故を受けて、再稼働に当たっては、予想を超える大きな地震や津波によって福島のような大量の放射性物質の放出に至るということはないということはきちっと確認をしなければ前に進むつもりはありません。

 福島みずほ君
 福島原発事故は、科学者たちやいろんな人が危険性を指摘しているにもかかわらず、それを踏みにじって原発推進してきたことが福島原発事故の教訓です。コントロールできないものをコントロールできるとうそついて踏みにじってきたことが教訓ではないですか。今度も、ストレステストのヒアリングなどで科学者たちが、問題がある、疑義を言っているにもかかわらず、保安院がそれをまとめていく、踏みにじっていく。同じことをやっているんですよ。教訓を学んでいないじゃないですか。
 総理、そして経済産業大臣、なぜ敗れ去った、福島原発事故を防げなかった保安院、原子力安全委員会が、とりわけ、今回また何で保安院が出てくるんですか。原子力規制庁をつくるということになっているわけで、なぜ消え去る保安院がそんなことが言えるんでしょうか。

 国務大臣(枝野幸男君)
 一刻も早く新しい規制庁をつくっていただきたいと繰り返しお願いを申し上げているところでございますが、保安院も、院長も交代をいたしましたし、福島の事故を受けてこうしたことを二度と起こしてはいけないと、その少なくとも使命感は強烈に持って今、仕事をしてもらっていること、これは間違いなく申し上げることができます。
 と同時に、例えば、万が一、今、原子力発電所で事故が起きれば、新しい規制庁が法律通っておりませんので、原子力安全・保安院と原子力安全委員会が、それは福島の事故に対する対応について国民的な御批判もおありでしょうし、当時違う立場から何やっているんだといらついたこともありましたが、しかし、まさに今、法律でそうなっている以上、その法律に基づいて、事故の反省を踏まえて最大限の努力をさせる、それが経産大臣としての責任だと思っております。
 
 福島みずほ君
 科学者の含めて安全性が確立されるまで原発再稼働すべきではありません。インスタントにちゃちゃちゃと、夏休みの宿題じゃないんだから、二日か三日で安全だというようなことをやらないようにということを強く申し上げ、私の質問を終わります。

 委員長(石井一君)
 以上で福島みずほさんの質疑は終了いたしました。(拍手)

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