福島みずほのどきどき日記

参議院本会議で総理に質問

 2012年7月13日(金)




 社民党を代表して野田総理に質問します。

 2009年9月9日、民主党・社民党・国民新党は、政権交代後の政権を担うための3党合意を作りました。この中で、消費税については、「現行の消費税5%は据え置くこととし、今回の選挙において付託された政権担当期間中において、歳出の見直し等の努力を最大限行い、税率引き上げは行わない」と明記しました。これは3党だけではなく、国民のみなさんに対する約束です。なぜ国民の皆さんとの約束を破るのですか。【首相】

 国民に問うことなくして消費税増税法案を成立させることは、民意を踏みにじる行為です。この法案を成立させたいのであれば、なぜ堂々と総選挙で国民に問わないのですか。国民が消費税増税を了としないことが分かっているからではありませんか。消費税増税法案を成立させる前に民意を問うべきだと思いますが、いかがですか。【首相】

 増税の前に、新幹線の延長、環状線道路の建設や米軍への思いやり予算、IMFへの巨額の出資などになぜメスを入れないのでしょうか。消費増税5%のうち、社会保障の充実のために使われるのは1%にしか過ぎません。結局は政官業の癒着を支えた、ばらまき財政の穴埋めを消費増税という形で国民に強いることであり、そのようなことは許されないと考えますが、いかがですか。【首相】

 社会保障と税の一体改革と言ってきましたが、これでは「社会保障と税のバラバラ改悪」でしかありません。国民が求めてきたのは、年金や医療を含めた社会保障の再構築でした。しかし、国民が安心できるような社会保障のビジョンは今もって示されていません。約束してきた最低保障年金も、後期高齢者医療制度の廃止も先送りです。社会保障のビジョンなくして、増税はあり得ないと考えますが、いかがですか。【首相】

 また税の抜本改革と言いながら、消費税増税だけが残りました。相続税の課税引き上げや所得税の累進課税の引き上げは先送りです。なぜ、これらは法案から削除されたのでしょうか。なぜ、不公平税制の是正をしないのですか。【首相】

 また消費税の国税に占める割合ですが、消費税5%の日本では24.4%であり、消費税25.0%のスウェーデンの18.5%やイギリスより高いものです。これは、日本が法人税や所得税など高額所得者の課税率を引き下げ続けてきたことや日本が消費税軽減措置をとらない一律課税のため、国税に占める消費税の割合がすでに高くなっているのです。消費税を10%にすれば、国税に占める割合は37%となり、ヨーロッパの国々に比べても突出して消費税に大きく依存する国となります。このような消費税に偏った税制の在り方は、国民の生活を圧迫させると考えますが、いかがですか。【首相】

 これまで消費税増税を行う際には、他の税の減税措置もとられてきました。今回の増税は、初めて純増税となります。国民生活への圧迫は大きいのではありませんか。【首相】
 ところで、輸出大企業は輸出還付金がもらえるために、消費税増税でも全く困りません。現在、輸出還付金は約2兆6000億円です。10%の消費税になれば、単純計算で約5兆2000億円が輸出大企業に還付されます。他方、困るのは、この国の企業数のうち99.7%を占める中小企業です。現在、消費税を払えず、借金をしてでも延滞税14%を払っています。消費増税すれば、多くは消費税増税分を価格に転嫁できないため、自らがかぶり、物は売れなくなり、倒産に追い込まれる企業が増加するのではありませんか。【首相】

 さらに困るのは被災地の人たちです。衆議院の公聴会でも、また私が被災地を訪れた際にも、「消費税増税に耐えることができない」と多くの方から訴えられました。首相は、この声をどう聞かれますか。被災地の皆さんに、ご答弁ください。【首相】

 今、政治がやらなければならないことは、東日本大震災や原発震災からの復興であり、脱原発を具体的に実現していくことです。そして成長戦略、雇用政策、社会保障政策、税制、加えて教育の在り方など、総合的な国家ビジョンをはっきりと提示することです。それにこそ全力をつくすべきであり、消費税増税ではありません。先の国家戦略会議フロンティア分科会の報告書にあるような、「有期雇用を基本とする」「40歳定年制」などと発表すれば、国民は安心感を得られるはずがありません。いかがですか。【首相】

 また自民党、公明党、民主党の密室談合政治は民主主義を踏みにじるものです。民主党内の消費税増税に反対する議員と議論を尽くそうとしないのですか。自分の党の議員を説得できないのに、国民を説得できるのですか。

 自民党政治を変えると言いながら、自民党と手を結び、自民党の政策を実現しようとしています。それはまさに、政権交代を期待した国民への裏切りです。

 社民党は、消費税増税に反対するすべてのみなさんと力を合わせ、消費税増税を廃案にするため全力を尽くすと申し上げ、質問を終わります。

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