福島みずほのどきどき日記

2月20日予算委員会議事録

 2月20日の予算委員会の質疑
 
 福島みずほ君
 明日、総理が訪米をされますので、日米首脳会談についてまずお聞きをいたします。
 集団的自衛権の行使はできないというのがずっと政府の見解でした。集団的自衛権の行使に関して、解釈改憲についてオバマ大統領と話をするのでしょうか

 内閣総理大臣(安倍晋三君)
 まだ具体的な議題を決めたわけではございませんが、日米の同盟関係を強化をしていくということについて議論をしていくわけであります。
 その中において、今、日本において、安保法制懇の第一次安倍政権において取りまとめた四分類がございますが、これを更に議論をしていくということが決まっております。そうしたことについてもお話をさせていただきたいと、このように思っております

 福島みずほ君
 憲法において、今までの政府見解でも集団的自衛権の行使はできないということでした。ですから、総理が、憲法尊重擁護義務もあるわけですし、その憲法が予想していないことについて発言するというのは極めて重要なことです。
 もちろん、審議会で議論したというのは承知をしておりますが、それだったら、だってこの集団的自衛権の行使に関して国会でどこも議論していないんですよ、あるいは合意ができたわけでもないんです。なぜそのことについてオバマ大統領とまず真っ先に議論ができるんでしょうか。

 内閣総理大臣(安倍晋三君)
 これは、議論をするとか報告をするとかこれをやるということではなくて、日米同盟関係を更に強化をしていく、日本の安全、地域の平和と安定を強化をしていくために日本は何をすべきかという観点から日本は様々な議論をしていくということについては当然話し合っていくべきだろうと、こう思います。
 その中において、これは例えば四分類においてそれを説明するという考えはございませんが、この数十年の間にアジア太平洋地域の安全保障をめぐる環境は大きく変わってきているんですね。そういう中で、やはり日本の国民の生命と財産をしっかりと守っていくというのは我々のまさに政府の義務でもあるわけでありまして、そういう義務を背負っている私たちとしてどう対応していくべきかということは不断の検討をしていく、そういう責任があるのではないかと、このように思います。

 福島みずほ君
 確認ですが、集団的自衛権の解釈改憲についてオバマ大統領と話合いをするということでよろしいんですね。 (発言する者あり)

 内閣総理大臣(安倍晋三君)
 今、後ろから声がございましたが、これはまさに米国の了解を得るとかそういうことでは全くない話であって、我が国において憲法をどう解釈すべきか、憲法を解釈すると同時に、日本をどうしっかりと守っていくべきかどうか、これは日本が主体的に判断をしていくわけでございますが、その中において、日本は、日米の同盟国でありますこの同盟関係について、この同盟関係を強化していく上において、日本で様々な検討を行っていくということについて私は話をしようと思っておりますが、これは別に米国側からの意見を聞いたり、米国側からどうした方がいいという話を聞くというものでは全くございません。
 
 福島みずほ君
 問題だと思います。つまり、集団的自衛権の行使に関して、議論はしないにしても報告をするということじゃないですか。でも、集団的自衛権
 ……(発言する者あり)いや、というか、総理、もうイエスかノーかで答えてくれますか。
つまり、日米同盟に関して話をするというのは分かります。しかし、集団的自衛権の行使に関して、解釈改憲について報告をするという理解でいいんですね。

 内閣総理大臣(安倍晋三君)
 それについてはノーでございます。
 つまり、今、まさに第一次安倍政権で取りまとめた四分類を中心とした安保法制懇の報告書、この前その報告書を受け取ったところでございますが、それについてこれから議論をしていくわけであります。私がそれについて解釈変更した方がいいという予見を与えずに専門家の皆さんに議論をしていただこうと、こう思っているわけであります。
 私は、首脳会談を行うに当たって、日本の安全、あるいはアジアの地域の安全と平和を守っていかなければならないという観点からお話もさせていただきます。その上において、日米同盟関係は重要ですねということはお話をしていこうと思っておりますし、同時に、そうした研究が今行われている、検討が行われているということを、これはその話の流れの中でそういうお話をするということもあるかもしれないと、このように思います。

 福島みずほ君
 それは、総理が一月十三日のNHKインタビューで、オバマ大統領に対して、集団的自衛権の見直しは安倍政権の大きな方針の一つであり、オバマ大統領と議論をしたいというふうに自ら述べていらっしゃるからなんです。
 でも、今の話でも、私は、もちろん、その流れの中でとおっしゃいましたが、今の話で、その解釈改憲の審議会の結果を総理大臣としてオバマ大統領に説明するわけじゃないですか。少なくとも話をするわけでしょう。解釈改憲について、こういうことについてと一国の総理が外国の大統領に説明する、話をするというのは実に大きいですよ。
 日本は今まで集団的自衛権の行使はできないとされていたのが、総理大臣が外国の大統領に対して言うわけですから、それは極めて大きいですよ。
 そのことについては日本の中で何も議論されていません。日本の中で何の合意もありません。そのことを一国の総理大臣が言うということの重み、それはやっぱり極めて問題ですよ。(発言する者あり)いや、だってそれはその展開の中で言うとおっしゃっているじゃないですか。それを言うことはできないということを強く申し上げます。
 次に、沖縄県の辺野古沖を埋め立て米軍の海上基地を造るということについて、公有水面埋立てを三月にも沖縄県に申請するということをオバマ大統領に説明されるんでしょうか。

 内閣総理大臣(安倍晋三君)
 現時点では、普天間飛行場の移設に必要な埋立申請について具体的な時期は決めていません。それは今の時点では決めていないということであります。

 福島みずほ君
 では、そのことについてアメリカ大統領に、今、時期は決めていないとおっしゃいましたが、申請をするということは説明されるんですか。
 
 内閣総理大臣(安倍晋三君)
 今の段階では決めておりませんから、言及するということを予定はしておりません。

 福島みずほ君
 日米地位協定は、身柄の確保を捜査段階で日本の警察ができないという極めて不平等な条約です。日米地位協定についての改定は、沖縄の首長さんたちが建白書で先日もおっしゃったとおりであり、社民党もこの不平等な日米地位協定は改定すべきだと。たくさん犯罪が起きています。加害者が米兵なのか日本人かによってその後の刑事手続が違うというのは問題だと思います。
 総理、日米地位協定の改定について是非言っていただきたい。どうでしょうか。

 内閣総理大臣(安倍晋三君)
 日米地位協定について、前から福島委員、第一次安倍政権のときにも御質問をいただいたところでございますが、この首脳会談においては率直に双方の関心事項について意見交換をしたいと、このように思っています。
 日米地位協定についてはこれまでも運用において改善が図られてきたところでございまして、先ほど委員が挙げられましたような例についても運用の改善の努力が行われているわけでありますが、まずは現実的、具体的な運用の改善を積み重ねることが重要であるというふうに考えております。
 引き続き、事件や事故、騒音、環境などを含め、一つ一つの問題を解決すべく最大限の努力を払ってまいります

 福島みずほ君
 犯罪が多発している中で、運用の改善では適用できないという段階に来ていると思います。是非しっかり日本の総理大臣として発言をしていただきたい。日本の総理大臣なんですから、それを心からお願いをいたします。

 次に、雇用、賃金の問題についてお聞きをいたします。
 消費者物価指数と賃金指数を見ると、賃金が下落して物価が下がっております。賃金の下落が物価指数が下がるデフレの一つの大きな原因だと考えますが、いかがですか

 内閣総理大臣(安倍晋三君)
 デフレの問題点として、物価の下落よりも賃金が下がっている、この悪循環に入っているわけでありまして、賃金が下がれば当然消費も落ちてくると、デフレが進んでいくという認識はそのとおりだろうと思います

 福島みずほ君
 だとすれば、賃金を上げることをまずすべきではないでしょうか

 内閣総理大臣(安倍晋三君)
 大切なことは、賃金を上げることができる環境をつくることであります。デフレ下にあっては、これは企業に無理やり賃金を上げさせることはできませんから、つまり、どの企業もこれはデフレ予測がありますから現金で持っていることが一番いいわけであります。借金をすれば実質金利はだんだん上がっていくというふうに企業はみんな考えるわけでありまして、だからこそ、このデフレマインドをなくさせていく、そしてインフレ期待に変えていく。インフレ期待に変わっていくことによって、言わばお金を持っているよりも投資をしなければいけない、物の値段も上がっていきますから来年買うよりも今日買ってしまおうかと、こうやって消費もだんだん活発になっていくわけであります。
 デフレマインドをインフレマインドに変えるためには、これは絶対的に大胆な金融緩和が必要であると、こう考えたわけであります。そして、更にスピードを速め、日本全国の地域隅々までそうした変化が出てくるように、機動的な財政政策、さらにはそれが継続するように成長戦略を進めていくことが極めて、賃金が上がっていくという、そういう軌道に乗っていくためにも必要であろうと、このように思います。

 福島みずほ君
 先日、毎月の勤労統計で、支払われた給料は、ついに一九九〇年以来最低になりました。
 二〇〇二年二月から二〇〇八年二月までの六年間、日本は史上最長の景気拡大期間、つまり好景気でした。日本の企業は史上最高の収益を当時受けました。しかし、この六年間、物価は下がり続けています。好景気になればデフレは解消されるというのは全くの誤りです。あの時期、小泉構造改革の下で、結局、好景気だけれども、物価は下がる、給料が下がる、この期間は好景気なのに会社員の平均年収は下がり続けるということが起きました。今後、二%の物価上昇といいながら、復興増税は一月から二・四%、二十五年間掛かる、消費税が上がる、でも、給料が上がらない。働いている人、踏んだりけったりではないですか。
 政府は給料を上げるためにどういうことをなさるんでしょうか。

 内閣総理大臣(安倍晋三君)
 小泉政権においては、実質成長率を上げていくことはできましたが、残念ながらデフレから脱却することはできなかった。この反省の上に立って我々は今回政策を立てているわけであります。あのとき足りなかったことの一つが、これはやっぱり金融緩和を続けていくということなんですね。金融緩和を続けていくことによってデフレから脱却できるという考え方の下に金融政策を行っていく、それがなかったんですよ。今回はまさにそれをやろうとしているわけであります。
 そして、当時は、麻生財務大臣からも先般答弁をしたように、また、あのバブル崩壊の後、金融機関から貸し剥がし等々に遭ったという経験がございますから、バランスシートをしっかりとしていこう、そっちに経営者は頭が行ってしまったわけでありまして、借金は返していく、自己資本比率を上げていくということに汗を流してきたわけでございます。
 そこで、今回は、まさに大胆な金融政策をやるし、そして機動的な財政政策もやるし、さらには投資先となるこの成長戦略も実行していく上において、企業家のマインドも変わりつつある中において、そこで今回は経団連の皆さん、あるいは商工会議所、そして同友会の方々にお集まりをいただいて、早くデフレから脱却をしていくためにも賃金を上げてくださいということをお願いをしたところでございまして、業績が改善したところから賃金を上げていく、あるいは一時金を上げていこうということで同意をしていただいた。前回は業績が改善しても上げなかったんですから、これは、私は大きな変化ではないのかなと、このように思います

 福島みずほ君
 トリクルダウンすると言ってトリクルダウンしなかったんですよ。今回も賃金上げろと経団連に言ったにしても、政府がもっと賃金上げる政策を取らなければならないと。社民党が考える賃金上昇のための政策、やっぱり最低賃金を上げる、正社員化を促進する、均等待遇の実現を図る、あるいは公共事業、公共調達のときの公契約法や公契約条例、これをもっと制定していくことなど必要だと考えています。政府がもっとこういうことをやらないとトリクルダウンなんかしないですよ、全く。
 次に、規制改革会議についてお聞きをします。
 規制改革会議は雇用について議論をします。解雇の要件の緩和、派遣法の緩和などが出ております。また労働法制の規制緩和をするんですか、やる方向が間違っているじゃないですか。非正規は今三五・二%、過去最高になりました。三分の一どころじゃないんですよ、三五・二%。製造業で失業者が増えています。規制改革会議が解雇条件を緩和すべきだと答申したときに、政府はどう対応するんですか。

 内閣総理大臣(安倍晋三君)
 賃金について言えば、安倍政権が発足してまだ二か月もたっていないんですよ。二か月もたっていないにもかかわらず我々が行っている政策によって賃金を上げようという会社が出てきたんですから、こんなことはなかったですよね。(発言する者あり)かつて、五年間政権が続いたとしてもそれはなかったわけでありますから、今一社二社という話が出ましたが、そんなことはありませんよ。これはかなり波及していくと思うわけであります。まだ二か月もたっていない中においてそういう企業が出てきているというのは極めて大きなことではないかと、このように思います。
 そして、解雇規制の緩和については、これによって労働移動が円滑に行われるという見解がある一方で、多くの労働者が賃金によって生計を立てていること、雇用を通じて社会との様々なつながりが形成されていることを踏まえれば、労使間で十分に議論が尽くされるべき問題というふうに考えております。

 福島みずほ君
 小泉・竹中構造改革のときに見事に労働法制の規制緩和をして、派遣法の製造業も可能にして、それもあり、非正規雇用が本当に拡大しました。今、三五%ですよ。そんなのんきなことを言っていいんですか。
 規制改革会議の中で、これは規制緩和の改革じゃないですか、言っていることは解雇の要件の緩和であり、労働者派遣法の規制緩和ですよ。規制改革会議、また自民党やるんですかという話ですよ。賃金上げると言いながら労働法制規制緩和すれば、非正規雇用は増えるし、失業者は増えますよ、解雇の要件緩和したら。駄目だということなんです。
 この規制改革会議からこの雇用についての条項を削除すべきだと思いますが、いかがですか。

 内閣総理大臣(安倍晋三君) 
 正規雇用を増やしていくためにも景気の改善は極めて重要なんですね。第一次安倍政権のときにも、正規雇用者、これ増えました、相当。それはやはり景気が改善をしていくということであります。
 そこで、労働法制については、これは経済がグローバル化しているということもこれは頭に入れておく必要がありますし、そして働き方も多様化をしています。その中において、非正規から、例えば派遣から正社員になりたいという人たちについてちゃんと道が開かれている、これも極めて重要ではないかと。そのことも含めて我々は検討していきたいと、このように思っています。

 福島みずほ君
 多様な働き方と言って自民党は規制緩和をして、非正規雇用者増やしたんですよ。
 第一次安倍内閣のときも賃金下がり続けたんですよ。
 消費税増税するときの措置の要件の一つとして、賃金が上がっているということは要件ですか。

 内閣総理大臣(安倍晋三君)
 安倍政権では、十二円、最低賃金上げたということは申し添えておきたいと思いますが。それと、消費税を上げるということについては様々な経済の指標を参考に入れて判断をしたいと、このように思います。
 
 福島みずほ君
 要件だということですか。

 内閣総理大臣(安倍晋三君)
 まさに、消費税を上げるかどうかということについては、来年からですね、今年の秋に様々な指標を見て法令にのっとって判断をしていきたいと思います。

 福島みずほ君
 賃金が上がらなければ消費税増税したら駄目ですよ。賃金が下がって消費税上がれば生活が圧迫されます。
 ということで、要件とすべきだ、消費税を上げるべきでないということを申し上げ、質問を終わります。

 委員長(石井一君)
 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。(拍手)

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