福島みずほのどきどき日記

2013年2月21日の予算委員会質疑

 福島みずほ君
 社民党の福島みずほです。
 国会事故調が昨年二月、福島原発一号機の現地調査を求めました。原子炉が入る建物の内部に入って、重要機器の非常用復水器など、地震直後に壊れた可能性があるかどうかを確かめるためです。
 東電はそのとき真っ暗だと言いました。それで国会事故調はやむなく断念をしました。しかし、原子炉が入る建物の内部は明かりが差し、照明も使えるということが明らかになりました。これは国会事故調の調査を妨害をした東電の本当に虚偽だというふうに思います。
 副総理、こういうことがあっていいんでしょうか。

 国務大臣(麻生太郎君)
 本来あり得べきじゃないと思います。

 福島みずほ君
 これは調査妨害であり、国会事故調が愚弄されたと同時に国会が愚弄されたと思います。
 今日は原子力規制委員会に来ていただきました。
 これはきちっと事故原因を究明するためにも、規制委員会としてもこれは現地調査をすべきではないでしょうか


 政府参考人(田中俊一君)
 お答え申し上げます。
 東電の福島原発事故の継続的な事故原因の究明は私どもに与えられた重要なミッションの一つであるというふうに認識しております。今後、長期にわたって廃止措置が続きまして、その中で様々な調査を進めながら事故の原因を究明していくことを考えております。
 幾つかの事故調、国会事故調も含めまして、事故調の御見解には、調査報告には幾つかの違いがございますので、そういったこともいずれはっきりさせなければいけないとは思っておりますが、今のところ、そういった違いをはっきりさせるためには原子炉建屋の中に入らないと分からないことが、そういったことが分からないところがありますので、その建屋の中は現在残念ながら人がしかるべき調査をするだけの時間を確保して調査できるような状態ではなくて、かなり放射線量が高いという状況にあります。したがいまして、その辺を見ながら適切な調査の進め方を今検討しているところでございます。

 福島みずほ君
 原因究明をしていただくということで、証拠保全、現場の保全は重要なので、廃炉ばかりではなく、それをしっかりしていただくという決意を聞かせていただきました。
 放射線量が高いということですが、放射線量はどれぐらいなんでしょうか。

 政政府参考人(田中俊一君)
 場所によって相当違いますが、例えば一号機の四階部分ですね、今議論になっております装置のあるところですが、その辺りですと数十ミリ、一時間当たり数十ミリシーベルトから、配管の辺りは百ミリを超すようなところですので、従事者の線量限度、年間二十ミリということと比べると大変高い状態になっております

 福島みずほ君
 これは、放射線マップというものは今作っているんでしょうか

 政府参考人(田中俊一君)
 ある程度は東京電力の方で測っていただいておりますけれども、今申し上げましたように、そのマップを作ること自体で相当の被曝量になりますので、少しずつそういったものを充実させているという状況でございます

 福島みずほ君
 これ放射線マップは原子力規制委員会としてお持ちなんでしょうか

 政府参考人(田中俊一君)
 東京電力で測定したものについてはいただいております

 福島みずほ君
 是非見せてください

 政府参考人(田中俊一君)
 今持ってきておりませんので、いずれお届けしたいと思います。

 福島みずほ君
 この調査妨害は重要で、調べたいと国会事故調は言ったわけです。地震によって何が起きたか、津波によって起きたか、事故原因は地震か津波か。これは未解明部分としてあの分厚い国会事故調査報告書に載っております。
 この事故原因が明らかでなくて、新安全基準というのは作れるんでしょうか

 政府参考人(田中俊一君)
 先ほども申し上げましたとおり、全ての原因を明らかにするまでには相当長期の時間が掛かります。今私どもが取り組んでおります新安全基準は、各サイトごとに、例えば地震それから津波、基準値地震とか基準値津波というものをしかるべき有識者の協力を得て設定して、それに基づいた、各施設がそれに耐えられるかどうかということで今評価しようということで取り組んでおりますので、福島の事故は十分に踏まえつつも、そういったことで一般的な形で十分にそれをカバーしているような基準になっているというふうに考えております。

 福島みずほ君
 地震によって何が起きたか分からなければ、耐震指針って出せないじゃないですか。
 副総理、耐震指針が、どう作るか、事故原因が分からないんですよ。飛行機でトラブルが起きれば、事故の原因を究明するまで飛行機飛ばないです。福島原発事故の原因究明が阻まれていてできないんですよ。妨害されました。これが明らかになるまで新安全基準作れない、それに基づく再稼働はできないと思いますが、いかがですか。

 国務大臣(麻生太郎君)
 全く伺っていない質問なんで、今の話は、私もこの種の話に詳しいわけではありませんので、少々お答えするのには時間をいただきたいと存じます。

 福島みずほ君
 今日は総理がいませんので、じゃ、副総理、事故原因究明なくて何で再稼働ができるんですか。

 国務大臣(麻生太郎君)
 事故原因の究明に関しては全力を挙げて取り組んでおられるんだと承知しています。

 福島みずほ君
 事故原因究明はできていないというのが今日のお答えではないですか。一般論でしかできないんですよ。福島原発事故がなぜ起きたか、未解明の部分がたくさんあるんです。地震か津波か、現場に入るのが拒まれた、東電は拒否したんですよ、うそついたんですよ。だとしたら、この事故原因をきちっとやらない限り、新安全基準作れない、再稼働も、事故原因が明らかじゃないんですから飛行機は飛ばないんですよ。原発はなぜ動かせるんですか。

 政府特別補佐人(田中俊一君)
 原発を動かすかどうかということではなくて、私どもの判断は、動かしても大丈夫かどうかという安全の判断をすることにしております。
 それで、福島の、先ほども申し上げましたように、地震とか津波とか想定されるほぼ最大の、これまで歴史上の最大のものを基準値津波とか基準値地震というふうに有識者の専門家の方の御意見をいただいて、それをベースに各サイトごとにその安全評価をしていくということで安全の評価をしようということでありますので、福島の事故原因が全て分からなければそういったことができないかというと、それは違うと思います

 福島みずほ君
 国会事故調のでも地震か津波か、地震によって破断が起きた可能性があることも指摘しています。
 福島原発事故の事故原因が分からなくて、何で新安全基準が作れるのか。私は、事故原因究明すらされていない、これはこれからやるんだというふうに委員長もおっしゃいました、そんな状況で新安全基準と再稼働はできないというふうに思っています。
 委員長、いつごろその事故原因究明はできるという見通しなんですか。いつごろ入れるという見通しなんですか

 政府特別補佐人(田中俊一君)
 今、いつ入れるというふうな見通しを持てるような状況ではありません。爆発によって建物の中には相当瓦れき
等が散乱していて、先ほど申し上げましたように、非常に放射線量も高い状況ですので、それを順序立てて片付けていくということになりますので、実際の中の調査というのは年オーダーで掛かるというふうに思っております

 福島みずほ君
 実際、工事では中に入っているんです。そして、廃炉も大事だけれども、事故原因究明のための証拠保全、現場保全が必要です。
 それをきちっとやらずして、新安全基準も再稼働もないということを強く申し上げます。

 次に、生活保護についてお聞きをします。
 安倍内閣が本気で二%の物価上昇を目指すなら、物価が上昇傾向にある最中の八月からの生活扶助基準引下げは低所得者層の生活を直撃するのではないですか。

 国務大臣(田村憲久君)
 まず適正化を行うに当たって、以前から申し上げておりますけど、ゆがみの調整と物価の下落分、これを勘案しておるわけでありますが、今、物価が上がるではないかというお話がございましたが、本来の基準になるには三年掛かるわけでありまして、そういう意味では、よく言われております六百七十億等々のうち百五十億分を今回は適正化するわけでございますから、そういう意味では、全くもって全て物価分が上昇する可能性がある分のそのまま影響を受けるというわけではございません。三年間にわたっての激変措置であるということを御理解いただきたいと思います。
 
 福島みずほ君
 ただ、一部分であれ物価が上がれば打撃を受けるということは明らかだと思います。
 自民党は平成二十四年総選挙の重点政策で、生活保護給付水準の原則一割カットを明言しています。その根拠は何ですか。

 国務大臣(田村憲久君)
 賃金の状況でありますとか年金との勘案でありますとか、そういうものにのっとって、たしか一〇%というようなことを公約ですかね、J―ファイルでありましたか、その中に書いてあったというふうに記憶をいたしております


 福島みずほ君
 物価が二%上昇することと生活保護カットはどういう関係にあるんですか。

 国務大臣(田村憲久君)
 今回の適正化は今までの物価下落分というものを反映をさせていただいておるわけでありまして、物価上昇分に関しましては、最終民間消費支出等々いろんな指標で予測をした上でオンをしていくといいますか見直していくということでございますから、そちらとの関係という意味からしますと、今回の基準の適正化、これとは直接関係ありません。
 ただ、一方で、先ほども申し上げましたが、本来、引き下げるといいますか、物価調整分を適正化するわけでありますが、それを三年間にわたってやっておりますので、若干の物価上昇分はその中でのみ込めるというふうに存じます。

 福島みずほ君
 社会保障審議会の生活保護基準部会の報告書は、引下げとは一言も言ってありません。政府の生活扶助基準の引下げは、引下げありきなのではないですか。
 
 国務大臣(田村憲久君)
 これも委員御承知だと思いますけれども、二十年のときに、今までの基準自体がどうなのか、高いのではないか、いろんな議論がありましたが、そのときには物価下落分も含めて変えなかったというような経緯があります。その後、五年ごとということでございますので、二十五年、これを見越しての改正でありますけれども、適正化に向かって今度は物価下落分を見ること、これは、同じような低所得者の方々との比較もございます、生活保護でない。そういうことを勘案しますと、実質購買力は下がっていないわけでありますから、適正化をさせていただくという、そういうような方向でございます。

 福島みずほ君
 何かでたらめですよ。だって、今回の報告書どんなに読んだところで、引き下げろって書いてないんですよ。一割引下げありきを突っ走って、それに合わせて引下げありきじゃないですか。しかも、これから物価を上げるというふうに言っている中で、一割、まあ一割ではありませんが、六・四ですか、カットをすれば、歴然と生活は打撃になりますよ。
 自民党が二〇一二年四月十日発表した「TheJiminNEWS」の中で生活保護制度に関する政策を説明していますが、この中で、就労可能者は三年程度で給付を打ち切る有期制の導入を検討しています。一人一人の状況は違うので、三年で打ち切るというのは乱暴ではないですか。

 国務大臣(田村憲久君)
 直接私が作ったわけではないんですけれども、この就労可能者というのは、おっしゃられますとおり、一律ではないんであろうというふうに思います。本来、今でも働ける等々いろんな理由があるのに働かずに生活保護をもらっておられるような不適切な方は途中で打切りをいたしておるわけでありまして。ただ、これを三年というふうに、三年以内で今やっておりますので、あえて三年というふうに区切る必要はないのではないかと今回我が省は判断いたしまして、このようなものは中に盛り込まなかったということであります。

 福島みずほ君
 他制度に影響しないよう配慮する必要性について言及していますが、波及する制度の実態、影響をどう把握してどのように対応しますか。

 国務大臣(田村憲久君)
 ちょっと今手元に資料がないんですけれども、これ、閣議後の閣僚懇談会におきましていろんな議論をさせていただいて、波及するものに対しましては極力影響出ないように各省庁が申合せをさせていただきました。

 福島みずほ君
 しかし、これ法定のものもあるじゃないですか、連動するって。そんな波及しないってできるんですか。
 
 国務大臣(田村憲久君)
 直接生活保護に準じている制度が幾つかございます。しかし、これは実質上生活保護と同じ制度でございますので、これは当然影響はいたします。
 しかし、それは、たしか記憶では二つ、三つの分野であったというふうに思いますが、他の部分はそれぞれの趣旨にのっとってそれぞれの制度で減免の基準を本来はお作りをいただく、その中において今まで生活保護の基準というものを一つの目安に使われてこられたわけでございまして、そこに関してはそれぞれの省庁で申合せをしていくということでございます。

 福島みずほ君
 おっしゃったとおり、やっぱり連動するところがあるんですよ。法定で決まっているところや、最低限度のと書いてある部分があるので、引き下げたらやっぱり、人の首絞めていると思ったら実は自分の首絞められていたという現状があるわけで、やはり貧困層に打撃を与える政策は良くないですよ。それは考えていただきたい。

 公共事業についてお聞きします。
 公共事業はじゃぶじゃぶで、防衛予算も本予算では増やすんだけれども、生活保護を引き下げるという、このバターから大砲、人からコンクリートへ、人から武器、それから、弱いところはたたいて、じゃぶじゃぶはやるっていう、このやっぱり予算はおかしいですよ。
 副総理、麻生財務大臣は、二月十三日の衆議院の質疑で予算をきちんと査定したのかと質問され、補正なので甘くなることは否定しないと答弁されました。大臣が言うように、甘い査定しかされていないとすると、これは問題ではないんですか。

 国務大臣(麻生太郎君)
 全然見解が違うと思っておりますので、時間もあれなんでしょうけれども、見解が全く違っていると思っております。
 細目をお聞きになりたければ文書でもお出しいたします

 福島みずほ君
 片道ですので、ちゃんと答えていただいて大丈夫ですが、これは議事録で……
(発言する者あり)じゃ、お願いします。
 これは、四分の三が新規で四分の一が補修です。確かに、補修の方がなかなかお金が加算ができないというのありますが、大臣、もういいかげん、箇所付け、この中身は大臣把握しているんですか。
 これ、透明化すべきじゃないですか。財政法上のは分かっています。しかし、私たちは、何に使うのか、新規でやるのが分からなくてそのチェックというのはできないんですよ。箇所付けが分からなければ事業の費用便益がどうなのか、これ、明らかにしてください

 委員長(石井一君)
 それでは、最後の答弁として

 国務大臣(麻生太郎君)
 箇所付けの箇所につきましては、予算が成立した後、箇所付けを正確に出したいと、そのように思っております。早く上げていただくのが一番経済効率が上がると存じます。

 委員長(石井一君)
 太田国交大臣、何か答弁ありますか。いいですね。

 福島みずほ君
 終わります

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