福島みずほのどきどき日記

生活保護一部改正法案、生活困窮者自立支援法案議事録

 福島みずほ君社
 社民党の福島みずほです。  
 まず、修正提案者にお聞きをいたします。
 修正案二十四条一項のただし書の申請を要しない特別の事情とは、字が書けない場合のほか、申請書が交付されないために申請できない場合も含みますか。ほかにどのような場合を想定しているか。DVの被害を受けて体一つで逃げてきた場合、野宿をしていて証明するものを持たない場合、非識字の人などはこれに当たると理解してよろしいでしょうか。

 衆議院議員(山井和則君)
 お答えします。
 現在でも生活保護の申請については書面で行うことが原則とされておりますが、口頭による保護の申請も申請意思が明確である場合には認められております。修正案の趣旨は、その取扱いが一切この法改正によって変わるものではないことを条文上明確化するものであります。
 御指摘のようなケース、つまり、DV被害を受けて体一つで逃げてきた場合、野宿をしていて証明するものを持たない場合、非識字の人などのケースも含め、隠匿等の意思もなく必要書類を本人が所持していない場合等が該当するものと考えております。
 
 なお、申請意思が明確に示されたにもかかわらず申請書が交付されないことはあってはならないことであり、そのこと自体が正すべきことであると考えております。厚生労働省も同様の認識でございます。

 福島みずほ君
 申請用紙が全国の福祉事務所の中でどれほどきちっと窓口に置かれているんでしょうか。生活保護申請用紙は全国千二百五十一か所、全ての福祉事務所の窓口に置いてあるんでしょうか。

 副大臣(桝屋敬悟君)
 今委員から全国の福祉事務所は千二百五十一か所、このうち、どれだけ窓口に申請書が置いてあるかというお尋ねでございますが、具体的に申請書がどこに置いてあるかというところまでは正直申し上げて把握していないわけでありますが、何度も答弁しておりますが、申請の意思が示されている場合は速やかに申請書
を交付するというふうにしているわけでございます。
 福祉事務所に来所される方の中には、いつも議論しておりますが、他の福祉施策を活用することなどによって最低限度の生活が維持できるという場合もある、あるいは、生活保護受給の要件を満たさない方もある。様々な形で福祉事務所に相談という形で窓口にいらっしゃる。まず、窓口において来所者の方々の相談に応じて、生活保護の仕組みについて御理解をいただき、必要に応じて利用可能な他の福祉施策の紹介をするということもあるんだろうと思っております。それがまた窓口のサービスということにもなるわけでありまして、そんなことで必要であれば申請書は相談の結果、本人が申請をされる意思をお持ちであれば申請書
を交付すると、こういう取扱いをしているものでございます

 福島みずほ君
 やっぱり変だと思うんですね。
 申請書を出して、そしてそれが満たしているか、満たしていないかということで、実はほとんど窓口には申請用紙が置いてないんですね。今後、こういうふうに文書でやれということをやるんであれば、窓口で福祉事務所できちっと用紙置くべきじゃないですか。それを是非検討してください。
修正案の方はもうこれで結構です。
 今回の法制、生活保護の改正案なんですが、生活保護の申請手続の実際は変更、それと扶養義務の強化という点で、極めて問題があるというふうに思っています。
 まず二十四条の一項五号の、その他要保護者の保護の要否、種類、程度及び方法を決定するために必要な事項として厚生労働省で定める事項って、一体何を想定しているんでしょうか

 副大臣(桝屋敬悟君)
 今委員のお尋ねのあったのは、二十四条第一項第五号の話ですね。その他要保護者の保護の要否、種類、程度及び方法を決定するために必要な事項として厚生省令で定める書類と、こういうことなんでございますが、これは何を想定しているかということで、省令では、例えば要保護者の性別でありますとか生年月日等
を想定しておりますが、いずれにしても新たな書面で提出を求めるような事項はないというふうに考えてございます。

 福島みずほ君
 新たに求めるものがないんであれば、何でこんなわざわざ五号を入れるんですか。

 政府参考人(村木厚子君)
 何度かこの問題について御説明を申し上げておりますが、二十四条の第一項で、一号から五号までの申請書に書き込む事項についてお示しをしております。これらについては、現状でも省令であったり通知であったり様々なものでいろいろな情報をいただいております。こういったものを法律の中に整理をして書いたということでございます。
 実際問題、私ども、今使っている様式についてきちんと検証をいたしましたが、こういった今使っている様式を変える必要はないというふうに判断をしておりますので、新たな調査項目が何か増えて新しい御負担を掛けるということはないというふうに考えているところでございます。

 福島みずほ君
 だとすれば、わざわざこういう条文を置く必要があるのかと思いますし、本当に増えないのかということもきちっと検証したいと思います。
 大問題なのは二十四条八項なんですが、通知しなければならない、扶養義務者に対して通知しなければならない、通知しないのは例外なんですね。
 扶養義務者ということについてお聞きをいたします。民法の扶養義務は、夫婦の間に扶養義務を認め、そして一項は直系血族及び兄弟姉妹、二項は三親等内の親族というふうにしていますね。どこまで入るんですか。

 政府参考人(村木厚子君)
 まず、現行でも扶養照会をやっているわけでございます。この場合も、民法上は三親等まで特別の場合には広がりますが、実際に私どもがやっている扶養照会というのは、親子や兄弟姉妹という一般に扶養可能性が高いところを重点的に行うというのが今の実務でございます。 
 ただ、新たに設けました規定につきましては、何度か申し上げているとおり、扶養義務者の中で扶養の可能性があり、最終的には法律の七十七条を使って費用徴収を行うような、そういう蓋然性が高い方に限定的に行うということを考えているところでございます。

 福島みずほ君
 いや、よく分からないから聞いているんです。
 八百七十七条一項は、直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養する義務がある。そうすると、子供、孫、曽孫まで、直系血族だったら幾らでもできるんですよ。これは扶養義務者ということでよろしいんですね。
 そして二項は、例外的に家庭裁判所は三親等内の親族、おい、めいまで行っていますね。ですから、お聞きしたいんです。
 直系血族及び兄弟姉妹は扶養義務者に入るのか、入らないのか。この扶養義務者に三親等内の親族は入るのか、入らないのか。そこだけお答えください

 政府参考人(村木厚子君)
 民法上の扶養義務者が入ります

 福島みずほ君
 民法上の扶養義務者というと、二項の三親等内の親族ですよね。これも入るんですか。おい、めいも入るんですか
 
 政府参考人(村木厚子君)
 民法上の扶養義務者については両方入ります

 福島みずほ君
 いや、これ限定してくださいよ。
 こんなに広い扶養義務を規定している、そんな国は余りないんですね。三親等内の親族まで行ったら、おい、めい、全部入っちゃうんですよ。ここまで拡大するのか。扶養義務者ってやっているから、条文上何の限定もないんですよ。一項、二項、全部入っちゃう。とすると、扶養義務者が物すごく広くなっちゃうんですよ。
 そして、金持ちのおじさんがいたら、じゃ、そこに通知が行くんですよ、これ、そうしたら。そして、原則が通知じゃないですか。原則通知する。
 つまり、私が今生活保護を受けたいと言いに行ったら、私の三親等内の親族まで通知が行くかもしれないというふうに思えば、私行かないですよ。
 今回の法案は偉大なる水際大作戦なんですよ。
 誰も行かないですよ。いや、だって、大臣、家族の関係って微妙じゃないですか。あの息子が生活保護の受給を申請している、いや、東京に行っためいが何か生活保護の申請やったみたいだと言われるのが嫌だと思ったら、行かないですよ。

 国務大臣(田村憲久君)
 民法上の規定における扶養義務の範囲でありますけれども、三親等の親族のうち特別な事情のある者でございますから、そのような意味では、全ての三親等に行くわけではなくて、扶養義務を持てる可能性がある方、つまり、以前から三親等ではあるけれども扶養していただいていたような事実があるであるとか、そのような特別な事情のある方という話でございますから、全ての三親等内に通知が行くというようなものではございません。

 福島みずほ君
 いや、そうではなくて、これは今局長が答弁したとおり、一項、二項、全部入るんですよ。つまり、特別な事情というのはあるかもしれないが、行く場合はまだ分からないわけです。私が生活保護の申請に行く、その現場で、いや、三親等内の親族まで扶養義務者ですよとなれば、おじさん、めいまで行くわけですよ。行く可能性があるということが極めて重要で、だってそうじゃないですか、その答弁がそのとおりだから。
だとしたら、そんなに幅広い範囲で通知されると思えば誰も行かないですよ、誰も行かないですよ。
 これ、偉大なる水際大作戦ですよ。
 これ、通知が行くんですが、もう一つ、先ほどの報告、二十八条の扶養義務者に報告を求めることができるという条文がありますよね。何で扶養義務者に通知をするのかといえば、恐らくこうなると思うんですよ。あなたは扶養義務者です。あなたの息子である誰々が生活保護をどこどこに申請をいたしました。それで、資産について報告を求めることができるのでお聞きしますというふうに言って、あなたは扶養することはできないんですか、あるいは幾らだったら扶養することができますかという通知になるんじゃないですか。単にあなたのめいが扶養を申請していますなんて通知が行くわけないんです、無駄だから。そうじゃな
くて、それは嫌がらせだけですよね、そうじゃなくて、あなたは扶養義務者ですと、あなた自身は扶養できませんか、幾らなら可能ですかということを聞くんじゃないんですか。

 政府参考人(村木厚子君)
 まず、ちょっと少し議論に混乱があるように思うので、もう一回申し上げます。
 生活保護法の中で扶養義務者と呼ばれる者はかなり幅広になっておりまして、先ほど申し上げたように民法上の扶養義務者、したがって、夫婦、直系血族及び兄弟姉妹、それから特別の事情がある三親等内の親族間というのが民法上の扶養義務を負わされております。それによって、生活保護でも扶養義務者というときには法律上はこの範囲が入るということでございます。これは今でもそういうことでございます。
 扶養照会を今もしております。その場合は、実務上は親子あるいは兄弟姉妹のように扶養の可能性が高い者についてやっているということでございます。
 今回の扶養義務者に対する通知を行うとか報告を求めるとかという新しい規定がございますが、これについては極めて限定的なものに対象をしたいということで考えているところでございます。
 実際には、政省令等々、運用に当たってそういう細かなルールを定めることになると思いますが、最終的には、裁判所を活用した費用徴収を行うような蓋然性が高いと判断できる方、明らかに扶養が可能であり、かつまた家族関係があると認められるような方に限定してということでございますので、御懸念のように、例えばおじ、おばのところとか孫だとか何だとかという幅広いところにいきなり通知が行くということを考えているわけではございません

 福島みずほ君
 いや、いいかげんなことを言わないでくださいよ。だって、法律上は扶養義務者と書いてあって、この扶養義務者は民法の二項の三親等内の親族も特別の事情によって入るって言っているわけじゃないですか。だから、今の答弁は、通常そんなことはしません、突然おいやめいや孫に行きませんと言っているが、法律上、だって法律というのは定義がはっきりしているわけですから、そこに係ることができるわけじゃないで
すか。通常は行きませんよと言ったところで、範囲として、だって、そうしたら、扶養義務者の範囲は二項の場合は入りませんよと、三親等内の親族は入らないってやらないわけじゃないですか。
 だって、ちょっとこのことに、実は私は狭めてほしいと思っているんですが、答弁がいいかげんですよ。だって、扶養義務者とは誰かと聞いたら民法上の扶養義務だと答えて、しかしそんなに幅広にはしませんと言ったところで、条文上扶養義務者としているんだったら、掛かる可能性があるんですよ。問題なのは、まずその人に行くかどうか。まず子供から行くでしょう、親に行くでしょう。でも、三親等内の親族に行く可能性が条文上あるということなんですよ。だって、法律が全てじゃないですか。だったら、それは駄目ですよ。
 じゃ、もう一つの質問に答えてください。
 通知が行くわけでしょう。何のために通知を出すか。あなたは扶養義務者です、あなたについてお聞きします、扶養義務者だったらあなたは扶養することはできませんか、幾らだったら扶養できますか、そんな通知を出す。あるいは、この報告にあなたの収入からいうとこれだけありますが、あなたは払えませんか、そういう形になるんじゃないですか。

 政府参考人(村木厚子君)
 まず、今おっしゃったあなたはこの人を養えませんか云々というのは、今、扶養照会という形で、保護の申請があった場合に扶養義務者の方にそういう照会を実際に今掛けているんですね。それについて、さっき申し上げたように、親子とか兄弟姉妹についてそういうお尋ねをしているということはございます。
 今回の扶養義務の通知に関しては、これは、その後扶養義務者に対して報告を求めたりあるいは費用請求をする可能性があるので、あなたの扶養義務者である方が生活保護を受けることになりますということをお知らせをするというのがこの通知の趣旨でございます。
 念のために申し上げますが、極めて限定的な範囲の方に通知をするということを考えているところでございます。

 福島みずほ君
 違いますよ。条文上は「保護の開始の決定をしようとするときは、」だから、これから生活保護の申請をするかどうか、まだ決まりましたという通知ではないんですよ。条文上は「保護の開始の決定をしようとするときは、」と書いてあるわけだから、まだ決定していないんですよ。あなたの扶養義務者が生活保護の決定を受けましたという通知ではないんです。
 あなたの娘である福島みずほが生活保護に申請をしています、あなたは扶養義務者ですので通知をしますという通知をするんですか。でも、こんなのだったら誰も行かないですよ。だって、みんなにばれるというか、関係が悪くなっている家族関係において、こんな通知をされたら恥ずかしくて故郷に帰れないとか、それから、あんた何やっているんだと怒られるかもしれないし、若しくは、断絶している、それだけで勘当になるかもしれないんですよ。それだったら窓口に行かないですよ。
 何のためにこんな通知するんですか

 副大臣(桝屋敬悟君)
 先ほどからの議論でありますが、委員、まずは、今回の生活保護の見直しに当たりましては、生活保護制度の見直し、これは、多くの国民の皆さんの生活保護制度に対する信頼を維持しなきゃならぬということが第一点。
 そんな中で、今までも、委員も御理解いただいたと思いますが、現在までも、生活保護の申請をお受けすれば、受理をしたら、当然ながら民法上の扶養義務がある方については、これは扶養義務を果たしていただける、支援をしていただける方があれば、当然保護の支給に、その前提として支援をしていただく、これは当たり前でありまして、したがって、生活保護の申請が出れば、御本人からまず、扶養義務者の扶養ということが期待できますかということはまず相談の段階できちっと御本人から説明を受けて、その中で福祉事務所の判断で親子、兄弟姉妹ぐらいまでまずは扶養照会を今までもしているわけであります。
 今回の二十四条八項の規定については、やはり様々な厳しい国民の声もあるわけでありますから、家庭裁判所を活用した費用徴収ということもあり得るということで、御本人さん、申請者との協議の中で、ここは福祉事務所の判断として扶養をお願いしなきゃいかぬ、家庭裁判所を活用した費用徴収ということも想定し得るなという、ごく限られた事例だと思いますが、そういう方については事前にお知らせするということはあってしかるべきだろう、また、そうしなきゃならぬだろうという内容でございます。

 福島みずほ君
 いや、違うんですよ。今までは、実際、めいに月二千円送れませんかと事実上福祉事務所が聞くことはあったけれども、この法案が大問題なのは、条文上しっかりと「通知しなければならない。」というふうに、原則通知なんですよ。ごく例外的な場合に限りますと言われても、そんなの分からないわけですよ。また、あるいはAという人が福祉事務所に行けば、民法上の扶養義務者に対して通知が行く可能性があると思った
だけで人は行かないですよ。自分の三親等内の親族まで通知が行くかもしれないと思ったら、恥ずかしかったり、嫌だし、それからトラブルが起きるかもしれないから、結局こういうふうな規定を置くことが水際作戦なんですよ、生活保護の申請に行けなくなっちゃうんですよ。
 今までは、扶養は生活保護の要件ではないと御存じ、されてきました。しかし、生活保護を受ける前に扶養義務者に通知をしなければならない、条文では通知しなければならないとなっているわけですから、実際は扶養が生活保護の要件となっちゃうんですよ。しかも、これ報告を求めることができるとなっている。だって、条文変えるのはその意味があるわけでしょう。副大臣、いみじくもおっしゃったじゃないですか、国民の厳しい声があると。結局、これで家族の扶養義務を強調する、申し訳ないが、自民党の新憲法草案、家族が互いに助け合わなければならない、二十四条一項かと思いますよ。家族の扶養義務の強化ですよ。
 生活保護を受ける前に、扶養義務者よ尽くせという、そういう法案じゃないですか。

 じゃ、次に、いろんな、まあ水際作戦で、じゃ、そうしたらですね、今朝の東京新聞、生活保護を不当停止、平塚市の例で、ケースワーカーが働く意思ないとして生活保護を停止した四十代男性、栄養失調で搬送、強まる早期就労指導、まさに今回の法律を先取りしたような、現実にこういうことが起きているんですよ。どうですか、大臣。

 国務大臣(田村憲久君)
 まず、先ほどの件ですけれども、誤解があれば私ども御説明をさせていただかなければならないと思うんですが、要は、通知も含めて、全体として扶養ができる、つまり所得能力もある、それでいて人間関係もちゃんと要保護者とできている、そういう方がいる場合にはそこにはそういうような通知をしていくという話でありまして、それはもうごく当たり前の話であろうと私どもは思っております。御本人が、そもそも人間関係もできていないと、もう既に家族関係は壊れている、どうしても知られるといろんな問題が起こる、それはドメスティック・バイオレンスもあるんでありましょう、そういう場合に関してはそのようなことはしないわけでございますから、そこは一点誤解があるとすれば、どうか御理解をいただきたいというふうに思います。
 それから、この平塚の件でありますけれども、これはいみじくも今委員がおっしゃられましたけれども、決して、現在法改正やっているものが、まだ通っているわけでもないわけでございまして、その中においてこのようなことが起こったというのであるならば、事実関係をしっかり確認した上でこれに対して我々はまた自治体に対して指導していかなければならぬというふうに思っておりますけれども、我々は決してこのような案件を起こすためにやっておるというわけではないわけでございまして、そこはしっかりと生活保護制度の中において、それぞれ必要なものは受けていただきながら、一方で自立ができる方々に関しましては、
しっかりと訓練を受けていただいて自立に向かって頑張っていただくということでございますので、何らこの問題と我々のこの今回出しております法改正案が関連性があるという話ではないというふうに思います。

 福島みずほ君
 いや、しかし、実は先取りしているんじゃないでしょうか。
 つまり、この人は、ケースワーカーは働く意欲ないとして生活保護を停止してしまった、早期就労をしろと言っていても、いろんな事情から働けなかったようですが、栄養失調で搬送されて、これについて平塚市が謝罪をしました。実際、働けというか、働けるのに働かない。今回の法律改正案がまだ成立していないにもかかわらず、実は先取りしているんではないか。
 それと、大臣、DVのときに夫に言ってくれるなというのはもちろんそうなんです。しかし、私は、日本人の家族というものに関して、知られたら、要するにその条文を見ただけで震え上がっちゃうというか、扶養義務者に通知しなければならないとなっていたら、自分が生活保護の申請をしたら、恐らく申請が出る前にいろんなところに通知が行く可能性があると思っただけで人はやっぱり嫌で行かないですよ。という想像力を是非持ってほしいということなんです。
 次に、身体障害者の自立生活運動は、昨日、障害者差別解消法が成立をして非常にうれしいですが、身体障害者の自立生活運動は、親族の反対を押し切り、生活保護を使う形で施設から出て地域での自立生活を獲得してきたという歴史があります。扶養義務の強化は、障害者を施設や家庭に押し戻すことになるのではないかという強い危惧感を持つ当事者も多いです。
 特に、仮に扶養義務者に収入、資産があったとしても、当事者の関係性から扶養を望まない場合には当事者の意思が尊重されるべきだと考えますが、いかがですか。

 国務大臣(田村憲久君)
 先ほど来申し上げておりますとおり、扶養義務者であったとしても、法律上の、実際問題、人間関係が壊れていて、そもそももう扶養に至らないというような場合に関しては、それは当然、これ実際問題、扶養が生活保護を受ける要件ではございませんから、生活保護は受けられるわけであります。
 我々が言っておりますのは、人間関係もしっかりできている、しかも、しっかりと扶養できるだけの所得もある、そういう場合に関しては、それは扶養義務があるわけでございますから、一義的にやはり扶養をしていただくということがあり得るわけでありますが、人間関係がそもそも壊れている場合に関しましては、それは扶養ができないわけでございますので、そのような意味からしたら、それは対象にならないという話になると思います

 福島みずほ君
 障害者の自立運動は、親元で暮らせというのじゃなくて、地域で生きようという運動だったわけですよね。ですから、親子関係がもうずたずたに壊れていなくても、やっぱり家族の扶養義務を強調をするということが自立を阻んでいくんじゃないかという懸念もあるので、そこは是非考えていただきたいと思います。
 ちょっとまた、扶養義務の履行のことにちょっと戻りますが、扶養義務履行の打診は生活保護受給の開始前、開始時のみならず、定期的に扶養義務者に行われ得るんでしょうか

 政府参考人(村木厚子君)
 扶養照会でございますが、これは保護開始時のみならず、定期的に年一回程度確認をするということが今の実務では一般的に行われているところでございます。今の実務で一般的に年一回程度の確認ということです。もちろん、これ全部にではなくて、先ほどから申し上げているように、親子とか兄弟姉妹という非常に近い関係の方に対して行われているというのが現状でございます。

 福島みずほ君
 だんだんそれが厳しくなるんではないかと。
 さっきのもう一つ、もう一回確認を取りたくて、私自身は、通知をするときに、あなたは扶養できませんか、幾ら可能ですかというのをその通知と一緒に聞くんではないか、あるいは、収入について報告を求めることができるという二十八条二項の規定によって、あなたにはこれだけ収入があるんだったらやってもらえませんかという、そういう通知を、いついつまでに回答してくれというのを出すんじゃないかとちょっと思っているんですが、そういうことはしないということでよろしいですか。

 政府参考人(村木厚子君)
 この規定でございますが、今予定をしている通知内容は、保護決定する者の氏名や決定予定日等を考えているところでございます。

 福島みずほ君
 これは二十八条の調査や資料の提供、二十九条があるので、ちょっとお聞きをいたします。これは先日成立したマイナンバー、共通番号制、福祉事務所の調査権限の拡大について、親族や本人やいろんな人の資産を調査するのに共通番号制を使用するという予定はありますか。
 
 副大臣(桝屋敬悟君)
 たくさんの質問をいただいて。
 先般成立しましたマイナンバー制度でありますけれども、この社会保障・税番号の制度の導入によりまして、保護の決定等に必要な情報については、紙ベースでの照会から、オンラインを活用してより効率的、効果的に調査することが可能ではないかと考えております。また、このことは申請から決定までの期間の短縮、あるいはケースワーカーの負担軽減等にもつながるのではないかと考えております。
 生活保護法改正案により、福祉事務所の求めに応じ官公署が回答することになっております情報につきましては、基本的に番号制度を利用して情報提供できるような必要な法改正を行っているところでございます。

 福島みずほ君
 いや、社民党は共通番号制に反対だったんですね。それは、あなた、とても困っているでしょうから国がお助けしますということではなく、今みたいに、このおじさんは収入が幾ら、この人は資産が幾ら、この人は幾ら株を持っている、この人は、全部その人の三親等の親族、関係が悪くなければ、だって分かるわけじゃないですか、預貯金が幾らあるか。つまり、扶養義務の強調になる。
 あるいは、これは本人の資産評価についてもマイナンバー制を使う、それは両方使うという御回答でよろしいんですよね

 政府参考人(村木厚子君)
 御本人のいろいろな調査については、このマイナンバーを活用をしたいというふうに考えております。
 扶養義務者についてどうするかということについては、これは本人は保護を受けるときの要件ですが、扶養義務者についてはこれは要件ではなくて優先するだけということで、そこで少し法律的な差がありますので、これは実際にどういう情報をこの制度で取るかということは今後詳細を詰めることになっておりますので、扶養義務者についてはこの制度を使わないということも考えているところでございます

 福島みずほ君
 使わないこともあり得るということですが、調査する資料の提供等、官公庁に求めるとあるんですよ。今日の答弁で、やっぱり思っていたとおりというか、やはり生活保護を申請しようとする人に対してマイナンバーというか共通番号制使ってその人の資産を洗うと、場合によっては、今のところは念頭に置いていないが、扶養義務者についても使うと、ということですよね。
 すると、将来、多分こういうことが起きると思うんです。扶養義務者、三親等の親族はすぐ分かりますから、マイナンバー掛けて、その人が一体幾ら資産を持って、幾ら収入があって、できるかどうか。関係が極端に悪くない以外はその人に対して通知が行って、誰々さんが生活保護の申請しましたとなって、その共通番号制がまさに生活保護を受けさせない、受けさせないというと悪いですが、削減する方向で使われるというふうに思います。今日の答弁でマイナンバーを使うということの答弁があったので、私はマイナンバーがいいことに使われるより削減の方に使われるなと実は思っていましたが、案の定というか、と思った次第です。
 次に、例えば、ちょっと稼働可能な人に対して、保護開始三か月から六か月段階で、本人の意思を尊重しつつ、これ私の質問は十七番ですが、先ほどたくさんとおっしゃったので、低額であっても一旦就労を基本的考えにするとしておりますが、労働基準法以下、最低賃金以下でも働くということになるんでしょうか。これは福祉に名を借りた国家による強制労働になりかねないのではないかという点はいかがでしょうか。

 国務大臣(田村憲久君)
 まず重ねて委員申し上げますけれども、扶養義務のある方は、要は、もちろん所得を一定程度持っていただいているということは前提でありますけれども、やはり人間関係ちゃんとできている方じゃないとそれはそもそも無理な話でございまして、今までの話の前提は、例えばマイナンバー、これは使うかどうか分かりませんけれども、お金があれば必ずそこに、三親等だからあなた扶養してくださいよという話じゃないんです。あくまでも、家事審判等々掛けてでもしっかりと責任を負っていただこうという方が対象であるということは御理解をいただきたいと、何でもいいから三親等ということではないということは御理解をいただきたいというふうに思います。
 その上で今のお話でありますけれども、当然これ、言っておるところは、例えば一日八時間でなくても、たとえ二時間でも三時間でも、一週間五日でなくても、たとえ二日でも一日でも、とにかくまずは仕事をする、生活のリズムをつくっていただくこと、これが大事でございますのでこのような考え方を今盛り込ませていただいておるということでございまして、当然それは就労でございますから最低賃金以下ということはあり得ないわけでございますので、ここで言っておる部分というのはそのように御理解をいただければよろしいかというふうに思います。

 福島みずほ君
 私は、通常であれば、親子関係でも兄弟姉妹でも、人間関係が良ければとっくの昔にお金借りたり手伝ってもらうということはあり得ているんですよ。でも、生活保護の窓口に来ざるを得ないというのはやっぱり事情がある。そこでお金を送ってくれと言えない関係があるから、助けてくれと言えない関係、しかも今はやっぱり家族関係も希薄なところもありますから、だから来るわけじゃないですか。
 日本の扶養義務は、直系血族及び兄弟姉妹は扶養する義務があると規定しています。しかし、例えば成人に達した兄弟姉妹は、それぞれ家計を持ち、別の世帯を持ち、別々に生きているから、お兄ちゃんを養え、弟を養え、妹を養えという、そういう関係にはないわけですよね、なかなか。幾らお兄ちゃんが失職したからといって、弟の家族が月、お金出せと言われても、それはなかなか難しいと。
 ですから、扶養義務どおりにはとてもいかないし、それから関係が、何というか、通常お金をくれ、月幾らずつ送ってくれというのがなかなか言えない関係だからこそ、こじれていなくてもですよ、だからこそ、生活保護に最後のセーフティーネットで窓口にたどり着くわけじゃないですか。
 そこで、誰に養って、というか、少なくとも通知が、ちょっと今日はこれは水掛け論ですが、水際じゃなくて水掛け論になって済みませんが、でも、そこが、私が生活保護を受けに行けば三親等内の親族にも通知が行く可能性があるということそのものが、生活保護を受けようとするときに物すごくストッパーになっちゃうんですよ。行けなくなっちゃうということは、厚生労働省は是非これは理解してほしい、その想像力を持ってほしいと思います。
 ところで、国連の社会権規約委員会は、第五十会期に採択された日本の第三回定期報告書に関する総括所見で、番号四です、生活保護の申請手続を簡素化し、かつ申請者が尊厳を持って扱われることを確保するための措置をとるよう、締約国に対して求める、委員会はまた、生活保護に付きまとうスティグマを解消する目的で、締約国が住民の教育を行うよう勧告すると勧告が出ました。これを政府としてどう受け止めますか。
 小野市などのようにパチンコやいろんなことをしている人については住民が通報せよという条例を作ったところもあり、生活保護を受けている人をみんなが町じゅうで監視するようなそんな危険性もあると思いますが、この社会権規約委員会の勧告を政府としてどう受け止めますか。

 国務大臣(田村憲久君)
 今の事例は、みんなで自立を助けるというような意味合いの中でやられておられるというふうにお聞きをいたしておりますが、今国連の社会権規約委員会から日本政府に、日本政府の報告に対して総括所見が出されているということで、中身は今委員がおっしゃられましたとおり、申請手続、これは生活保護関係でありますけれども、この簡素化、それから申請者が尊厳を持って扱われること、さらには生活保護に付随するスティグマを解消する目的で国民の教育を行うことと、このような御指摘をいただきました。
 御指摘の趣旨も踏まえつつ、この生活保護制度は最後のとりででございますので、適切に保護がなされるように努めてまいりたいというふうに思います。

 福島みずほ君
 社会権規約委員会からこのような勧告が出ているんですが、私は、今回の生活保護法がこの形で改正されると、やっぱり通知が行くとか、親族にも、扶養義務者に調査が行くとか、あるいは自分に対してマイナンバーが使われるとか、やっぱり生活保護を受けることをちゅうちょする方向に行くと思っていて、生活保護を受けることはやはり三親等内の親族にまで通知が行って仕方ないことだと、これはやっぱりスティグマを
発生させるというふうに思っているんですね。
 というのは、諸外国はそんなに扶養義務が広くないですし、もちろんその扶養義務をそんなに優先させていないですから、日本が、扶養義務がやっぱり優先させている。そして、少なくとも扶養は生活保護の要件としないというのが今までの建前であったのに、実際は通知することから始まって要件と実質的になってしまうんじゃないかというふうに思っているんです。
 それで、最後に、自殺の白書がつい最近出ました。私は、これを見てとてもショックを受けたのは、厚労省の一一年の調査によると、二十代の死因のうち約四七%が自殺だったと。就職の失敗による自殺が、警察庁によると、二〇〇七年の六十人に対し、一二年は百四十九人に増加をしている。
 それから、これは仕事上の原因で亡くなっているという人も二十代、とても多いんですね。ブラック企業などがよく委員会で私も質問しておりますが、この二十代の死因のうち半数近く、四七%が自殺、そして生活保護がこういう形で親に連絡が行きますよという感じでやると、生活保護の窓口に行かずに、やっぱり最後のセーフティーネットが発揮されることなく死に追いやられる人が若い人で増えるのではないか。
 故郷のお父さん、お母さんのところに、あなたのところの息子さんは生活保護の申請しましたって行くのは嫌だなとやっぱり思ったら、生活保護の窓口に行かない。最低のセーフティーネットのところまで行き着かない。
 今、二十代の死因のうち四七%が自殺、これは雇用の問題もあると思いますが、最後のセーフティーネットはしっかり張るべきだと、扶養義務を優先するのはやめてくれと思いますが、大臣、いかがですか

 委員長(武内則男君)
 質問時間が来ていますので、簡潔にお答えください

 国務大臣(田村憲久君)
 本当に、二十代の自殺が増えておるということはゆゆしき問題でございまして、本当に痛ましい話だというふうに思います。
 やはり雇用という問題が非常に重くのしかかってきておるのは事実でございまして、卒業したけれども就職できないという中で、就職活動の中でいろいろと打ちのめされてそのまま死を選ぶというような若者がおられるとするならば、これは大きな問題でございますので、あの新卒応援ハローワーク等々、しっかりと若い人たちが未来に希望を持って社会で活躍し、そのような選択をしなくてもいいような、そんな社会をつくるように努力してまいりたいというふうに思います。

 福島みずほ君
 終わります。

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