福島みずほのどきどき日記

TPPに関する質問主意書

TPPに関する質問主意書
一 本年七月二十三日、マレーシアで開かれたTPP交渉会合に参加するに当たり、鶴岡公二首席交渉官が秘密保持契約に署名した。この秘密保持契約の具体的な内容を明らかにされたい。この秘密保持契約においては、交渉過程の議論のみが秘密なのか、決定事項までも秘密なのか、誰がどこまで情報を把握できて、どの程度まで情報公開できるのか。
  政府は、交渉参加前は「まだ交渉に参加していないから内容が分からない」としてきたが、交渉参加後は「秘密保持義務があるので話せない」では、国民は判断の材料すら持てないのではないかと考えるがいかがか。
二 二○一一年十一月、メキシコ及びカナダがTPP交渉参加に向けた協議開始の意向を表明した際、両国は「これまでに決まった交渉内容について、遅れて入った国は一切修正提案もできない。確定したテキストについては文言の修正もできない」との趣旨の文書を渡されたと報道されている。この度、さらに遅れて参加した日本政府にも、同様の文書が渡されているのか。渡されている場合には、その文書の内容も明らかにされたい。
三 日本政府は、この度、TPP交渉に参加するに当たり、これまでの交渉内容の経緯や、確定したテキストの全容を知るに至った。既にマレーシア政府は、「TPP交渉テキスト全二十九章のうち十四章が作業を完了している」とし、作業を完了した分野の詳細も含めた声明を、独自の判断で出している。交渉に参加後、日本政府は「交渉の余地がある」と述べているが、国民にとってはどの分野でどのような内容が提案可能かは大きな関心事項である。少なくとも、マレーシア政府の発表と同レベルの情報開示をするべきと考えるが、いかがか。
四 日本政府は、本年六月十七日に開催された国内の業界団体百二十八団体に向けたTPPに関する説明会において、「国内向けに交渉に関する説明を広く平等な参加資格をもって、公開で行っていただきたい」との会場質問に対し、「検討する」と回答している。他のTPP参加国のほとんどは、国内のステークホルダー(利害関係者)に対し、交渉会合の後などにブリーフィングの場を設けている。このような場は国民への説明責任と情報開示の観点から、必須の事柄と考えるが、政府はいつ、どのような形でこのような場を持つ予定か、明らかにされたい。このような場を開催しないことは重大な問題となると考えるが、開催しない場合にはその理由を明らかにされたい。
五 本年七月十八日、米国通商代表部(以下「USTR」という。)のマイケル・フロマン代表が、米国下院歳入委員会公聴会で「日本のTPP交渉参加のための(事前協議)過程において、あらゆる品目・分野が交渉対象であることを明確にし、日本農業に関連して一切の除外を認めていない」と証言し、「(まとまった交渉文書の)再交渉も、蒸し返すことも日本に認めない」と述べているが、これを日本政府は承知しているか。事実に反している場合には、公式に否定しないのか。
六 米国大統領の貿易促進権限(TPA)は時限立法によるものであり、二〇〇七年七月一日に失効している。連邦議会の規定によれば、大統領には条約を結ぶ権限はあるけれども、通商に係る協定を結ぶ権限はない。つまり、オバマ政権にはTPPを締結する権限がないのではないか。
  本年三月十九日の米国上院財政委員会公聴会では、マランティスUSTR代表代行が「(TPAなしに交渉していることに)違法性はないのか」とオリン・ハッチ議員に問われている。
  TPAを失効しているオバマ政権と結ぶ合意文書に法的拘束力はあるのか。また、TPAについてUSTRが上院及び下院議員に対して説明を行ってきた内容を日本語にして日本国民に開示すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。
七 国家と投資家の間の紛争解決(ISDS)条項は、国家対国家という国際法の概念から離れて、投資家(企業)に国家を提訴する権利を与えている。投資紛争解決国際センターに訴えられた政府には、当該裁判を拒む権利が認められていない。また、投資紛争解決国際センターは世界銀行傘下の組織であり、公正な中立性が保証されていない。
  このISDS条項は、司法権が我が国の裁判所に属するとした日本国憲法第七十六条第一項に反するのではないかと考えるが、政府の見解を示されたい。
右質問する。

(2013-8-15追記:上記質問主意書に対する答弁書のPDFファイルは以下のリンクから見ることができます。)

 TPPに関する質問に対する答弁書

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