福島みずほのどきどき日記

憲法審査会で発言しました

2月26日(水) 憲法審査会での発言内容

今日、参議院の憲法審査会が開催されました。各会派ごとに憲法に関する
意見を表明しました。
下記が、私の発言内容です。是非、お読み下さい。

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まず、第一に、憲法とは何か。
憲法は、「国を縛るもの」「国を縛る鎖」です。
基本的人権を保障するために、国家権力を縛るものが憲法です。憲法は
「国民を縛る鎖」ではありません。

今の政府が正しいと考える「道徳」を国民に守らせるものでもありません。
国民主権の下で、民主主義の下で、主人公は国民であり、国民の基本的
人権を守るために、憲法を作り、その憲法を最高法規とし、憲法に反す
る法律は認めないとし、いかなる国家権力も行政も国会も裁判所も憲法
に従わなければなりません。国家権力を縛るもの、国は憲法に従わなけ
ればならないというのは憲法のいろはの「い」です。

憲法によって統治権力に縛りをかける立憲主義、あるいは法治主義とい
うのは、近代的な国家として当たり前のことです。

憲法を守れというのは国民に対してではなく、国家権力に対して課せら
れているものです。だからこそ、日本国憲法99条は、「天皇又は摂政
及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し
擁護する義務を負ふ」としています。

ナチスドイツは、ワイマール憲法を改正せずに、国家授権法を作り、行政
が何でもできるとしました。そのために国家授権法が猛威をふるい人々
の基本的人権を蹂躙しました。

最も憲法を守らなければならないのは、総理大臣です。
しかし、安倍総理は、日本国憲法のもとで、集団的自衛権の行使をできる
とするのではないかと言われています。解釈を変えることを安倍総理は
答弁しています。

自民党政権は、そして、すべての政権は、日本国憲法のもとで集団的自衛
権の行使はできないとしてきました。憲法解釈上、集団的自衛権の行使は
断じてできないことです。また、自民党政権は、憲法9条についての解釈を
変えたりすれば、それは憲法への国民の信頼を失わせるのでできないとし
てきました。また集団的自衛権の行使を認めるのであればそれは明文改憲に
よってなされるべきであり、解釈改憲でやることができないと繰り返し答弁
をしてきました。

これは戦後積み上げられてきたものであり、また、法律家として申し上げま
すが、日本国憲法のもとで、「他国防衛」のための集団的自衛権の行使を認
める解釈はとり得ません。
集団的自衛権の行使はできないので、日本は朝鮮戦争でもベトナム戦争でも
イラク戦争でも武力行使はしませんでした。できませんでした。
イラク戦争は、武力行使の口実となったイラクの大量破壊兵器の存在が捏造
であることが今日では明らかとなりました。日本が、あの時、武力行使をし、
イラクの人々を殺していれば、その責任はどうやってとることができたでしょ
うか。
日本国憲法が、海外で戦争はできない、「他国防衛」のために武力行使はでき
ないとしていることは、日本の人々、世界の人々を救っていると考えます。

集団的自衛権にかかわる従来の憲法解釈を否定しようと言う今回の動きは、
単純に憲法9条の問題にとどまらず、行政が憲法に従うという立憲主義を否定
するという大問題の動きです。立憲主義、法の支配、法治主義、民主主義の
破壊です。解釈によって、憲法9条を意味のないものにし、日本国憲法を空洞
化しようとするものですから、憲法の否定です。


どのような立場に立とうと、立憲主義を破壊させてはなりません。法治国家
が崩壊します。

自民党が、2012年4月に発表した日本国憲法改正草案は、国を縛る鎖である
憲法という理解には立たず、憲法が国民を縛るものになっている点で、憲法
の理解が根本的に間違っています。


第二に、自民党の日本国憲法改正草案は、人権とは何かについても根本的に
理解が間違っていると考えます。
自民党は改正案で、国民は常に公益及び公の秩序に反してはならないとし、
国民の権利については、公益及び公の秩序に反しない限り立法その他の国政
の上で最大限に尊重されなければならないとしています。
また、自民党は、Q&Aの中で、天賦人権論には立たないと明記をしています。

しかし、人権は、憲法によって国から恩恵として与えられるものではありま
せん。人間であることによって、すべての人が普遍的に、当然に持っている
権利で、国家、政府当の公権力が侵してはならないものです。人権が衝突し
たり、お互いの人権が守られる環境作るときには譲り合う必要がありますが、
その時も、たった1人の人権であっても大事にするという考えを出発点に、
調整の方法工夫しなければなりません。日本の憲法も世界の歴史の中にあり
ます。このような人権の考え方は、発祥地は西洋でも、今や民主主義国では
世界共通のものです。

日本は世界人権宣言を受け入れ、国際人権規約をはじめとした人権条約を批
准し、人権の面でも世界のリーダーを目指してきました。このことを否定す
るものです。

また、天賦人権論に立たないということは、フランス人権宣言やアメリカ独
立宣言や世界人権宣言を否定するのでしょうか。
人権とは何かについて、根本的に理解が間違っているとしか言いようがあり
ません。

先日、内閣法制局長官であった阪田雅浩さんのお話を超党派でお聞きする機会
がありました。阪田さんは護憲の立場で平和憲法を守ろうとか9条を守ろうと
主張してるのではありません。一貫して、立憲主義を守るという観点から解釈
改憲に反対をしています。憲法9条の解釈変更による集団的自衛権容認は許さ
れないという立場です。

護憲か改憲かと言う立場を越え、立憲主義の破壊をさせないと言う一点で超
党派で力合わせていきたいと考えています。憲法が無意味になる社会を作って
はなりません。

憲法の理念を生かすことを社民党は全力でやっていきます。

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