福島みずほのどきどき日記

復興特別税、労働者派遣法、集団的自衛権で予算委質問

3月14日(金)参議院予算委員会で、復興特別法人税と復興特別所得税、労働者派遣法、集団的自衛権について質問しました。議事録の速報版をアップしましたので、皆さん是非読んでください!


○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず初めに、復興特別税についてお聞きをいたします。(資料提示)
 フリップを作りましたが、東日本大震災からの復旧復興目的で、復興特別法人税と復興特別所得税が課せられております。復興特別法人税は、二〇一四年までの三年間の予定でしたが、二年に短縮するかどうかというのが今議論中です。市民に対する、国民の皆さんに対する復興特別所得税は、所得税に二・一%上乗せされ、二十五年間です。
 三年間と二十五年間、そして、今度一年間前倒しで二年でやめれば、そしてこっちは二十五年間、国民は所得税に二・一%掛け続けられ、法人の方は二年で終わり。この金額も、結局、一八とそれから八五ぐらいで、これは一・六兆円と七・三兆円。国民の皆さんに広く薄く負担をする、しかも二十五年間。復興のためには頑張ろうと思っても、これ、アンフェアじゃないでしょうか。

○国務大臣(麻生太郎君) 東日本震災からの復旧復興のための財源につきましては、まず二つ前提ができていまして、一つ、現役世代で賄うという観点、二つ、経済の影響に配慮するという観点、この二つを前提にして、特別法人税に関しましては三年間で二・四兆円、復興特別所得税に関しては二十五年で七・三兆円の負担を求めることとしております。
 今般の復興特別法人税の一年前倒しの廃止によって、更に均衡を損なうのではないかというのが福島先生の御主張なんでしょうと思いますけれども、この一年前倒しでの廃止というのは足下の経済成長の賃上げにつながる。すなわち法人に対して復興特別法人税を一年前倒しで廃止する代わりに、賃上げ等々を通じて被災地を含む日本経済再生のためにしかるべき役割を果たすように求めたと、これ物すごくいろいろ問題があったところなんですけれども。
 いずれにいたしましても、個人と法人のどちらを大事にするのかといったような観点ではなくて、企業の収益改善が結果として個人の所得拡大とか消費の拡大につなげて、そして経済の自律的な好循環というものを実現するというのが目的で、個人にも法人にも裨益するということで、まあ例を挙げれば、昨日、自動車、電機等々いろいろ一斉に回答が出ていますけれども、問い合わせてみましたけれども、金属労協でも五十二社のうち四十九社でベースアップ等々全部回答しておりますので。
 そういった意味では、こういうベアなんて単語は、私のせがれに聞いたら、父さん、ベアって何ですかと聞かれたので、おまえサラリーマンならそれぐらい覚えておけと言ったんですけど、全然通じなかったので、もう二十五年たってベアなんて言葉は全然通じないんだということは分かりましたけれども。近年まれに見る給料のベースをアップするんだからベアと言うんだという話をしたんですけれども、賃上げの風が少しは吹き始めてきたかなと思っておりますので、丸々個人だけ割食って、法人がいい思いしているというような二極では考えられないような形かなと思っております。

○福島みずほ君 ベアも大事です。でも、個人の需要を拡大するのであれば、所得税を二・一%加算して二十五年間やるのを見直せばいいじゃないですか。国民の懐を暖かくするんだったらこっちも考える。私は両方とも二十五年か、両方とも三年だったら分かるんです。それが一方は二年で、一方は二十五年、やっぱりこれ消費税に似ていますよね、と私は思うんです。広く薄く取りやすいところから取る、でも法人税については引下げなどを議論する。
 ベアって言いますが、今回出ているの皆大企業ですよ、非正規雇用や中小企業、賃金まだ上がってない。最近の、近々の賃金でも上がっていない。社民党は消費税増税には反対なんです。でも、せめて消費税上げるときに賃金が上がっているというのは要件にすべきだとずっと思ってきました。
 今、賃金は上がっていないんです。いや、大手は上がっているし、今回の春闘の結果、大手や正社員、上がるところがあるでしょう。でも非正規雇用や中小企業が上がっていない。だとしたら、べったり国民から二十五年間二・一%、法人の方は二年じゃなくて、このアンフェアなこと、取りやすいところから取るぞ、これ考え直すべきじゃないですか。

○国務大臣(麻生太郎君) 今おっしゃられている意味は、復興特別所得税の税率二・一%を引き下げれば個人の可処分所得の増加につながると、ね。掛けるの二十五、二・一掛ける二十五ね。所得と消費の持続的な拡大のつながりによる好循環を実現するということ言っておられるんだと思いますが、これは企業のやっぱり積極的な賃上げを促しませんと、やっぱり勤労者というもののいわゆる持っておる、稼ぎ出すお金も大きいですし、やっぱり企業収益の拡大というものが結果的に今まではため込んでいたものが、今度は少なくとも賃金というものの方に一部回ったことは間違いありませんので、そういった意味では、その一環として私どもとしては復興特別法人税の一年前倒しを決めさせていただいておりますけれども、これが中小企業に行くには、福島先生、もう少し時間が掛かると思います。

○福島みずほ君 所得税に二・一%、二十五年間掛かるということは賃下げのようなものですよね。消費税が三%上がる、これもやっぱり賃下げというか、要するに収入が、可処分所得が減るわけですから、これはやっぱり見直すべきだと、考え直すべきだと思います。
 次に雇用、派遣労働についてお聞きをいたします。
 今日も派遣についてありました。三月十一日、派遣労働者の改正法が閣議決定をいたしました。
 派遣についてはすごく思い入れがあります。派遣切り、派遣村、何とか労働法制を規制強化するべきだ、非正規雇用の実態についてずっと国会でやってきました。みんなの力で、三年間派遣をやれば申し入れれば権利として正社員になれる、これを獲得しました。
 しかし、今回の閣議決定された法案では、私が派遣元で無期雇用であれば、私は四十年ある銀行で勤めてもずっと派遣のままなんですよね。それから、私がAという会社で勤めている、相手は人を替えれば三年置きに派遣労働者を雇うことができるから、私はどんなに頑張っても、だって今までだったら三年働いたら申し入れて正社員になれる権利があった。でも、今回の改正、私は改悪法だと思いますが、これでは正社員になる道が閉ざされるんですよ。
 この点については、私はここで、二月七日、予算委員会で質問しました。総理は一生派遣で働く労働者が増大するという指摘は当たらないと言いましたが、正社員になる道を閉ざしているんだったら、非正規雇用、派遣のままじゃないですか。どうですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほどその議論が相当あったわけでございますが、雇用形態のいかんを問わず、働く方々が生きがいを持つことができる環境を整備していくことが重要であります。このため、派遣労働者の方々についても、雇用の不安なく、希望すれば正社員を含めてキャリアアップを可能とする仕組みをつくっていく必要があると考えております。
 この国会に提出をいたしました労働者派遣法の改正案は、労働者派遣事業を全て許可制にするものであります。事業の質的な向上を図るものであります。そして、派遣会社に対しまして派遣労働者の方々の希望を踏まえた計画的な教育訓練等の実施を義務付ける、今までになかったものでございますが、これを義務付けることになります。そして、賃金、教育訓練、福利厚生施設の利用などの面で派遣先企業の責任を強化することで派遣先の労働者との均衡待遇の推進を図っていくことになるわけでございます。
 また、働き方が多様化する中におきまして、派遣という雇用形態を選択している方々もおります。また、育児などで仕事から離れていた方々が職場復帰のステップとしてまず派遣という形で仕事をスタートする、仕事を得る場合もあるわけでありまして、こうしたニーズにも対応しつつ、正社員を希望して努力されている方々にはキャリアアップの支援を行っていく。しっかりと、道が閉ざされることがないように、道が開かれるようにしていきたいと、このように考えているわけでございます。

○福島みずほ君 総理、全く私の質問に答えていないですよ。キャリアアップだどうのこうのというのは前も答弁されました。しかし、それでは非正規雇用のままなんです。
 今の派遣労働法は、三年私が派遣で働いたら正社員の道があるんですよ。しかし、これからは人を入れ替えれば三年置きに人を雇い続けることができるから、正社員の道を閉ざすんですよ。(発言する者あり)キャリアアップは必要です。しかし、そうだというやじが、声援、エールのやじが飛んでいますが、そのとおりで、非正規雇用を増やすから、私たちはこの法案に反対です。
 今、新卒の人たちの四割が非正規雇用です。五年たって、四分の一も正社員になれないんです。高校の女性たちは三十数%しか正社員になっていません。若い人たちがとにかく初めから非正規雇用、これだと女性や事務職は派遣のままですよ。派遣増やして、非正規雇用を増やして、賃金上がらなくて、雇用を壊して、何がアベノミクスですか。雇用を壊して何だと思いますよ。これは、どんなことがあってもこの派遣法の改悪は断固阻止するということを国民の皆さんにお約束をいたします。雇用を壊す安倍内閣は駄目ですよ。
 次に、集団的自衛権の行使についてお聞きをいたします。
 イラク戦争について総理が岡崎久彦さんと一緒に対談されている本を改めて読みました。岡崎さんは、このイラク戦争、米国のイラクに対する武力行使への確固たる支持は近来にない快挙だと述べていらっしゃいます。でも、あのイラク戦争の本質は何だったでしょうか。大量破壊兵器がなかった、アメリカ、イギリス、オランダで検証作業が進みました。
 私は、あのイラク戦争に日本の若者が行って、武力行使をしてイラクの人々を殺し、殺されなくて本当によかった、それは本当に思っています。日本の若者が戦場に行って、中東で人を殺して、そして恨まれる、殺される、そんな戦争をやらなくて本当によかったと思っています。だから、集団的自衛権の行使の解釈改憲、大変なことだと思っています。
 昨日、この参議院の予算委員会で公聴会がありました。安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会有識者、いわゆる安保懇の主力なメンバーである西修さんがこう答えました。旧ソ連のアフガニスタン、ベトナム戦争など集団的自衛権を大義として掲げた戦争を例に、これ質問は、時の多数によって参加することは、この解釈を変えることによって可能になるか、実際行使するかどうかは別として。西さんの答えは、もし解釈を変えるということになったら、やっぱり結果的にはそうならざるを得ない。
 つまり、今まで国連が発足して集団的自衛権の行使が援用された戦争は、というか武力行使、十四件です。ソビエトのチェコ侵攻、ハンガリー侵攻、アメリカのベトナム戦争、そしてニカラグア侵攻など、あるいはアフガニスタン侵攻、どれも大義あるいは正当性、集団的自衛権の行使、被援助国、自分が攻撃されている側の要請があったかどうかも含め問題があり、どれも泥沼の、すさまじい、泥沼の、本当にひどい、ある意味侵略戦争だと思います。
 これに日本は参加をしてこなかったわけですが、総理、この西修さんの、もし解釈を変えるということになったら、結果的にそうならざるを得ない、ベトナム戦争やアフガニスタンの戦闘に、行使するかどうかは別にして、解釈を変えることによって可能になる、このことについては総理も同感ですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、まさに今様々な議論を行っているわけでございますが、言わば解釈を変えるということについても様々な解釈の変更があるわけでございまして、基本的に、累次私も委員会で答弁させていただいておりますように、自衛権の行使そのものにつきましても我々は九条の制約が掛かっていると。その中で、必要最小限という中においての自衛権の行使になっているわけでございますが、その自衛権の中には個別的自衛権があり、そして個別的自衛権については行使できるということになっているわけでございますが、集団的自衛権については、それは必要最小限を超えるという考え方になっているわけでございます。
 今、福島委員が指摘をされたような事案について、言わば典型的な例としての一つとして挙げられたことだろうとは思いますが、海外の、例えば外国の領土の中に入っていって武力行使をするということについては、事実上我々は分類の中においては議論をしていないわけでございます。私どもが議論しておりますのは、まさに、これも累次述べていることでございますが、言わば公海上におきまして日本に対して弾道ミサイルが発射されるという中において、警戒をしている米国のイージス艦が、それは弾道ミサイルを警戒するためにイージス機能を上空に設定をしていることによって自分の身の回りについてのこれは防衛力がおろそかになる中において、このイージス艦に対して例えば対艦ミサイルが発射された場合、それを近傍のイージス艦が察知して、それを撃ち落とすことができるという能力を持っていたときに撃ち落とさなくていいのかと、こういうことについてまさに議論をしているわけでございまして、福島議員が指摘されたようなことをやるということについては議論をしていないということは申し添えておきたいと思います。

○福島みずほ君 イラク戦争で自衛隊が武力行使をしなかった、できなかったのは、憲法九条があるからです。
 憲法九条は海外での武力行使を禁止しています。他国防衛のために武力行使はできない。ですから、他国の領土に行こうがどうかは別にしても、日本国憲法九条がとにかく禁止している最大のこと、これは、他国防衛のために武力行使をしない、いわゆる集団的自衛権の行使はできないということですよ。
 総理はそんな典型的な例はやりませんと言うけど、どこに歯止めがあるんですか。歯止めがないですよ。つまり、集団的自衛権の行使は憲法九条でできない、これは確立された、今でも戦後の自民党の、戦後の日本政治の獲得点です。これはみんなでずっと獲得し、そして昨日も小西さんからありましたが、参議院でも海外で武力行使をしないという決議があります。にもかかわらず、それを部分的に、こういうのは認めます、こういう集団的自衛権の行使は認めますということを、時の内閣がそれぞれ、これは認める、これは認めない、そんなことはできないんですよ。集団的自衛権は、一般論であれ、個別であれ、集団的自衛権は憲法が禁止しているんです。それをやろうとしているから大問題なんです。
 総理、小松さんというか、一つ、この安保法制懇第一次、第二次のメンバーの中で、集団的自衛権の行使、解釈改憲に慎重な人や反対の人は入っていないですよね。その人たちが出す報告書、第一次安保法制懇を作った人とほぼ同じ人たちが第二次安保法制懇を出そうとしている。悪いけれども、自作自演みたいなものですよ。総理の諮問機関で出して、それで閣議決定で解釈改憲する。これ大問題ですよ。自作自演じゃないですか。
 で、小松長官です。私は、去年、ここで山本長官に聞いて、集団的自衛権の行使は違憲だという答弁をもらいました。その山本長官の首を切って小松長官を据えました。小松さんは、第一次安保法制懇のときの、これの国際局長としての役割を果たしていらっしゃいます。総理、小松さんの答弁、びっくり仰天するものが多い、あるいは聞いていないのにいろんなことを答える。昨日の外交防衛委員会もひどいというふうに思います。
 それで、総理、国家安全保障基本法を出さないということでよろしいですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国家安全保障基本法ですか、これについては、まだ我々、提出ということについては、提出するしないということについては決めていないわけでございますが、いずれにいたしましても、累次にわたってこの委員会において答弁させていただいておりますように、例えば、国家安全保障基本法におきましては、集団的自衛権を行使するということについて、この法律に事実上それを示唆することが書き込まれているわけでございますが、現在の解釈ではそれは行使できないという解釈でありますから、その解釈を変えることなくこの基本法を出すということはできないわけでございます。ですから、そういう意味におきまして、野党時代に提出を考えていたときとは状況は変わっているということは申し添えておきたいと、このように思います。
 また、福島委員も、先ほど来から解釈についていろいろと述べておられますが、福島委員のおられる社民党、以前は社会党でありますが、社会党におきましては、個別的自衛権についても違憲という考え方、自衛隊そのものが違憲だということで来たわけでございますが、その個別的自衛権については合憲という立場に変えられたというふうに私は承知をしております。

○福島みずほ君 小松さんは、国家安全保障基本法を総理は出さないと思いますよとおっしゃったんです。おかしいじゃないですか。総理がまだ決めていない、今日の答弁でも出すか出さないか議論すると言っているのに、何で長官が先回りして総理は国家安全保障基本法を出さないということを言えるんですか。それは内閣法制局長官ののりを越えていますよ、やり過ぎですよ。辞めるべきだと。総理の任命責任が問題になりますよ。違憲だという人間の首をちょん切って、合憲という人間を首に据えて、その人間が先回りして……

○委員長(山崎力君) そろそろ福島委員、おまとめください。

○福島みずほ君 国家安全保障基本法を出さないなんて余計なことを言う。こんな法制局長官、辞めさせるべきだと申し上げ、私の質問を終わります。

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