福島みずほのどきどき日記

3月25日厚労委で原爆症、雇用保険、技能実習、国家戦略特区、産業競争力会議について質問

3月25日(火)の参議院厚生労働委員会で、原爆症認定、雇用保険、技能実習制度、国家戦略特区、産業競争力会議について質問しました。議事録の速報版をアップしましたので、皆さん是非お読みください!


○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず冒頭、原爆症認定について一言お聞きします。
 大阪地裁は、三月二十日、原告である被爆者四人に対し原爆症と認め、国が敗訴いたしました。この判決の中で、司法は昨年十二月に国が策定した新基準よりも広い範囲で原爆症認定を行っており、国は早急に基準の再見直しを行う責任があると考えますが、厚生労働大臣、いかがですか。

○国務大臣(田村憲久君) 今般の判決でありますけれども、判決の中で国の主張が認められなかった部分があるわけでありますが、問題となったのは、主に特定地域に対して入ったかどうかということの有無、ここが問題になったわけであります。我々の主張は認められなかったということであります。
 なお、新しい方針、これは昨年の十二月に見直しをいたしました。今般の判決においては、結審時期にまだこれ方針ができていなかったわけでありまして、勘案されていないということでございますので、この新しい方針、これにのっとってこれから我々としては認定をしてまいりたい、このように考えております。

○福島みずほ君 国は敗訴続きなんですよね。ですから、これしっかり、新基準というか、抜本的に見直すべきだということを強く要請をいたします。
 まず、教育訓練給付制度の成果確認をお聞きします。
 これまで教育訓練としてどのような講座を実施し、どれだけの受講生が講座修了し、資格取得、就職に結び付いたか、累計データを明らかにしてください。

○政府参考人(岡崎淳一君) 教育訓練給付につきましては、制度創設時の年につきまして十五万人の方が給付を受けられました。その後、最盛期、一番多かったのが平成十五年度でありまして、四十七万人の方が受けております。最近の二十四年度は十三万人という状況でございます。
 どう役に立ったかということでございますが、これは在職者を含めてということでやっておりますので、就職率その他では取れませんので、アンケート等で効果を把握しております。
 それによりますと、社内での処遇の向上でありますとかそういったことに役に立ったという方が三、四割程度、それから円滑な転職に役立った方というのが二割程度という状況でありまして、それらの状況を見ますと、それなりに効果があったというふうに把握しているところでございます。

○福島みずほ君 データは取っていないんですよ。データは取っていない。誰がどれだけ資格取得して、どれだけ就職に結び付いたか、データは取っていないということで改めてよろしいですね。取っていないと言ってくだされば結構です。

○政府参考人(岡崎淳一君) 在職者を含めてでありますので、就職したかどうかという取り方はできないというふうに思っておりますので、今申し上げたような形で把握しているということであります。

○福島みずほ君 お金を出しながら、税金を使いながら、どういう成果が出たかというデータは取っていないんですよ。これを今回、莫大なお金を、これにお金を新たに予算として付けて、そのフィードバックをやらないといったら、どこに問題があって、どんな効果があってどうかという検証ができないじゃないですか。厚労省、こういうやり方はもうやめてくださいよ。水はまくかもしれないけれど、作物は枯れたか実を結んだか分からないということじゃないですか。
 さっきアンケート調査というふうにおっしゃいました。このアンケート調査は私も見せていただきましたが、七千四百三十二名中回収は二千三百四十四名、回収率は僅か三一・五%、三割しかありません。回収した中でも、三一・五%の中でも、事務関係は受験していないというのが二六・四%、四分の一以上が受験していないと答えているんですね。果たして就職に結び付いたかどうかもさっぱり分からない。こういう状況をもうやめないと、こんな予算認められないですよ。追跡調査として極めて不十分だと。
 これから今度の改正で年間五十万程度、資格を取るんだったら三年間一人につき百五十万お金を出すわけですよね。だとすれば、あなたの受講は税金が使われている、国は応援していますというメッセージを付け、その人が本当に受験したのか、合格したのか、就職できたのか、ちゃんとやるべきではないですか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 今回新たに御提案しているものにつきましては、そういうこともあり、また効率な制度にしますので、資格を取ったか、それから就職をしているかということを踏まえた上で二割給付をするということにしておりますので、そういった面におきましても、その支給の段階でそれが把握できるというふうになります。そういうことを含めまして、いずれにしましても、こういう政策につきましては、政策効果をしっかりと把握して見直しをしていくということは重要だと思っておりますので、そういうことを考えつつ対応していきたいというふうに考えております。

○福島みずほ君 今まで一切フィードバックしていないんですよ。個別に何もやっていない。アンケート調査をやったけど三割しか回収されていない、しかも受験していないという人たちがその中でも四分の一いるんですよ。今、検討するとおっしゃいましたが、私はやはり一人一人に、やっぱり国税、税金出すんですよ、少なくないお金を。国は応援している、それから、その人について受験したか、就職したか、どうなったか、一人一人フィードバックすべきじゃないですか。局長、ちゃんと答えてください。

○政府参考人(岡崎淳一君) 今までの制度について、その一人一人というよりは、それはちゃんと受講しているかどうかということは確認しながらやっているというのが一つと、それから、今回の制度につきましては、二割給付の部分について、しっかりと資格を取ったかどうか、それからきちっと雇用保険の被保険者として働いているかどうか、これを確認すると。したがいまして、今回はそれを組み込んだ上で制度を提案しているということでございます。

○福島みずほ君 これ、雇用保険のお金を使うわけですから、私、ごめんなさい、税金って言いましたが、済みません、雇用保険のお金を使うわけですから、その面ではしっかりそれはどう使われたか、くどくて済みません、一人一人フィードバックして調査をする、お金を出すときのチェックではなくて、資格を取ったか、就職したか、受けなかったのか、全部一人一人チェックする、フォローする、よろしいですね。

○政府参考人(杉浦信平君) 先ほど安定局長が答弁しましたように、資格取得した上での給付という形になるものですから、その点の把握は今回の部分についてはできると思いますし、それから、その訓練分野ごとの資格取得ですとか就職の実績について、これから定期的に把握をして検証していきたいというふうに思っております。

○福島みずほ君 いや、何か不安な答弁ですね。定期的にじゃないんですよ。一人一人お金を出すとしたら、貴重な雇用保険料から出すわけだからちゃんとフォローすべきじゃないですか。こういうアンケート調査で回答率が三割なんて駄目ですよ。ちゃんとお金を出したんだったら、どうなったかフォローして、一人一人このお金の使い道が有効なのかどうかってやるべきじゃないですか。定期的にアンケート調査してお茶を濁すなんて駄目ですよ。

○国務大臣(田村憲久君) 給付のときに段階が分かるわけでありまして、定期的にというのは、それを集計するのには定期的にじゃないと、一々今日は何人、今日は何人てやるわけじゃありませんから。そういう意味では、そういうデータは残りますので、それを定期的に集計すればどういう状況かが分かるということでございます。

○福島みずほ君 いや、しつこいですが、今までフィードバックしていないんですよ。だから、お金を出すときにどこに出したかは分かります。しっかり訓練講座のどこに出したかというのは分かっているわけですから、これは分かるんですよ。そうじゃなくて、問題にしているのは、それが有効だったかどうかということについて、大臣、一人一人について最終的にその人が資格を取ったか、就職したかまでフォローするということでよろしいですね。

○国務大臣(田村憲久君) 一人一人ということになると、一人一人にまたカウンセラーか何かが付いて、それで対応するという話になるんだと思います。全体としてどれぐらいの政策効果があったかというのは、それは集計すれば数字が分かってまいりますから、それによってこれが効果があったかなかったかというのは、それは分かるんだと思います。ただ、一人一人という話になると、それをフォローして、じゃそうじゃなかった人に対してお金を返せというわけにもなかなかいきませんし、それをさらに就職させるというところまでやると、それはもう大変な労力になるわけでございまして、そこまでのフォローはなかなか人数的にも無理な部分はあると思いますが、ただ、全体として数字はもう出てきますから、政策があったかどうか、それから、場合によっては地域別でも出るのかな、そういうものは出るとは思いますけれども。ちょっと一人一人と委員がおっしゃられている意味がなかなか私が理解できていないものですから、どういうふうなお答えをすればいいのかが分からないんですが、とにかく全体としては給付の中において数字がつかめますので、政策効果というものはしっかりと把握できるというふうに考えます。

○福島みずほ君 いや、アンケートの結果の集計が三割とかすごく低いからなんですよ。結局、これでは何も分からない。そして、アンケートに答えた人でも、受講開始時に就業していなかった人、事務関係は四一・七%就職していないんですよ。効果があるんですか、あるいは効果が出た方がいいからどういうふうにしたらいいのか、政策のチェックが必要じゃないですか。いや、例えば私がイメージしているのは、アンケート、あなたにはこれだけの保険料が使われているから頑張ってください、その後の結果についてお知らせください、アンケート結果の調査票をその人に郵便で渡して、いや郵便というか、渡して、だってこれ、講座のその学校があるわけですから、郵送でしてもらうんだったら割と回収率はいいんじゃないですか。

○国務大臣(田村憲久君) まず、今までの反省も踏まえた上で、まず指定講座というもの、これは就職にしっかりと結び付いていくものを、これを決めるわけでありまして、その上で、やはりキャリコンをしっかりかませて、そこでいろんな相談に乗りながら就職につなげていくわけなので、今言われたみたいに、今までの反省も踏まえて、しっかりと就職につながるような、そのような制度設計をしてまいりたいということであります。

○福島みずほ君 いや、全員にキャリコン、キャリアコンサルタントが付くかどうかは分かりませんが、その中でやっぱり就職したかどうかとか資格をちゃんと取ったかどうかやるべきじゃないですか。
 私は、厚生労働大臣指定教育訓練講座一覧、読みました。いろんな予備校やいろんな大学、自動車とか免許とかたくさんいろいろありますね。その中で結構やっぱり予備校にお金を出していると。かつてのようにサロン的なものは大分減っているとは思いますが、色彩能力検定、イメージコンサルタント、カラースタイルコンサルタント、フラワー装飾技能士、フードコーディネーター、インテリアコーディネーターなどいろんなのがあるんですね。果たしてどれだけ就職に結び付いたのか、やっぱりそれはチェックをすべきだというふうに思っているんです。この講座一覧見て、予備校も実に様々ですから、例えば大学の大学院に対する講座もいろんな大学のいろんな講座を応援しているんです。果たしてそれがいいのかどうかというチェックも必要なので、一人一人のやっぱりフィードバックを今までやってこなかったというのはひどい話で、お金を使っているんだったらそれをやるべきだと思います。これはちょっと、ちゃんとやっていただくというふうに是非答弁お願いします。

○国務大臣(田村憲久君) 要は、データとしては入るので、例えばこの講座の資格を取った人は就職に結び付いたか結び付いていないかというのは類型化して、それは集計できるわけでありますので、そういう意味では、委員が言われている一人一人とか個人の誰々、何べえさんという話でないわけですよね。ですから、そういう意味では分析はできるようになりますので、そこはしっかり分析しながら次の政策へのいろんな反省にしていきたいというふうに思います。

○福島みずほ君 データは取っていないというのが今までなので、別に個人的な名前なんか必要ないので、その講座を受け、つまりこの雇用保険を使った人たちがその後どうなったのか、それが果たして有効だったのか、そういうデータを取ってくださるということなので、今後是非その、まあ追跡調査というか、効果のフィードバックをしっかりやっていただきたいというふうに思っております。
 質問なんですが、これはやっぱり英語学校とか通学でのとか結構あるんですよね。在職で英語学校に行く、誰だって行きたいですよね。あるいは、なぜか社会保険労務士、税理士、公認会計士、まあ不動産鑑定士もたしか入っていますね。全部入っているんですが、司法書士入っています。司法試験は入っていないんですよね。それから、大学もアメリカ、米国MBAからいろいろあるんですよ。私は、どこにこのお金を使うかで、在職している人が英語のキャリアアップとか、例えばウエブのキャリアアップとか、そういうのだったら会社が払えばいい部分もあると思うんですよ。本当に困っていて、本当にその就職に結び付くような、そういうところにこそ応援すべきだ、いかがですか。MBAとか必要なんでしょうかね。まあ、キャリアアップは、私、必要だと思いますが、この保険料でやるべきか、いかがでしょうか。

○国務大臣(田村憲久君) 先ほど来局長からもお話ありますけれども、必要である必要でないというものをこれからそれこそ労働政策審議会の中で御議論をいただくわけで、今委員がおっしゃられたみたいに、これは本来どうだろうというものは、そこでもいろんな御議論をいただくんだというふうに思います。
 いずれにいたしましても、やはり就職にちゃんとつながっていくということが大前提でございますので、そういう観点から今回の指定講座の中身をお決めをいただくというか、御議論をいただいて、最終的には決定をさせていただきたいと、このように考えております。

○福島みずほ君 私は資格を取るというのはとても大事だと思いますが、合格率はその資格によって実に様々です。もちろん夢に挑戦することはとても大事なんですが、今までの厚労省のこの給付制度では、就職につながったかどうかというデータすら取っていないんですよ。お金あげただけ、終わり、という感じでしょう。これは駄目だと思います。
 今大臣が、きちっと業種別にというか、その講座別にどうなったか、だって、申し訳ないが、予備校だって、これもうかっているというか、やっぱりお金が入っているわけですから、そのフォローを、しっかり報告を受けるということを是非やってください。大臣がうんうんうなずいていらっしゃるので、もうそれでよろしいですよね。

○国務大臣(田村憲久君) 政策評価するときに、どのような効果があったかということは当然我々はチェックをしなきゃいけないわけでありまして、今般はそのような形で給付に結び付いていくわけでございますので、就職が。だから、そういう意味からすると、どういうものがどうであったかということは類型化はできると思います。

○福島みずほ君 失業給付における保険料徴収と給付の実態についてお聞きをします。
 雇用保険は、雇用形態別、男女別、年齢別などの階層に分けた場合、どのように徴収され、どのように失業等給付として再配分されているのでしょうか。

○委員長(石井みどり君) どなた。止めますか、速記。
 岡崎職業安定局長。

○政府参考人(岡崎淳一君) 済みません。あれですか、男女別とか属性別にどういうふうに……

○福島みずほ君 そうです。

○政府参考人(岡崎淳一君) 支給されているか。
 済みません、ちょっと今、手元に資料がないので、別途資料を提出させていただければというふうに思います。

○福島みずほ君 これ、事務所で聞いたところ、徴収にとっては統計を取っていないという答えだったんですね。確かに、その雇用保険でどう徴収するかについては統計を聞いたことがないんですが、なかなか事業所からお金をもらうので難しいかもしれないんですが、私自身は、雇用保険をどういう人たちが払って、どういう人たちがもらっているかという分析も必要だと思いますが、いかがでしょうか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 雇用保険の保険料につきましては、徴収の際でございますが、事業所単位でいただいておりまして、そこでそれぞれの方の属性その他を取っておりませんので、なかなか、どういう方の分の保険料かという分析をするということになると、これなかなかちょっと難しいかなというふうに思っています。
 もちろん、どういう方に給付しているかということにつきましては、資料を整理すればございますので、ちょっとそこの対照関係は非常に難しいというふうに考えております。

○福島みずほ君 徴収については、ですから、統計を取っていないというか、取りにくいというか、事情は分かるんですが、是非、雇用保険を一体誰が払っているのか、誰が払えないのか、これは雇用保険の拡充を若干、民主党政権のときにやりましたけれども、雇用保険を誰が払って誰が払えないのかというのは、是非、厚労省としても重要なテーマだと思いますので、何らかの形でデータを取るなりやっていただきたい。いかがでしょうか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 現在取っているデータでは、なかなか、今先生御指摘のことは難しい面がございますが、やはり問題意識としては理解いたしましたので、ちょっと、どういう形で今の雇用保険制度の中でそういった分析ができるかどうか、これはちょっとお時間をいただいて検討したいというふうに思います。

○福島みずほ君 是非お願いします。
 じゃ、今度は払う側、払う側というか、もらう側なんですが、男性と女性でピークが違っていて、女性の場合は、初回受給者数のピークが三十歳から四十四歳、被保険者期間一―四年が多いと。つまり、女性などに関しては、本来なら壮年期と言われるときに雇用保険をもらうという形になっているわけです。こういう状況を打破するために厚労省としてどのような措置を講ずるとお考えでしょうか。

○委員長(石井みどり君) 局長でしょうか。
 岡崎職業安定局長。

○政府参考人(岡崎淳一君) 雇用保険の受給というよりは、むしろどういう段階でどう離職するか。雇用保険というのは、基本的には離職した段階で受給資格があれば支給すると。それで、かつ早期に就職できるかどうかでどれだけ支払われるかが決まるということであります。したがって、雇用保険制度というよりは、どういう形で今後の雇用政策をしていくか、それに基づきまして、あるいは、例えば女性なら女性の方に対してどういう就職支援策を講じるか、そういう全体像の中で出てくる話ではないかと。
 いずれにしましても、雇用保険は、失業されて就職中であればこれは基本的には払うという前提で整理してありますので、むしろ雇用保険制度の話というよりは全体の雇用政策をどうしていくかというお話のように受け止めましたし、それはそういう考え方でちょっと、雇用保険のデータとの関係でどう整理していくかというのは、これまた御指摘のことも踏まえてちょっと研究させていただければというふうに思います。

○福島みずほ君 次、技能実習制度についてお聞きをします。
 産業競争力会議、規制改革会議等において、労働力不足解消のために技能実習制度の五年間への延長、再技能実習制度導入が議論をされています。
 一方、この制度は、人権侵害が多発していることについて国内外から批判を受けております。国際人権規約B規約の規約人権委員会は、二〇〇八年十月の総括所見の中でこの制度を厳しく批判をしております。具体的に指摘されているのは、日本の労働法の不適用、社会保険からの排除、有給休暇取得拒否、単純労働での搾取、最低賃金法違反、サービス残業、使用者による旅券取上げなど極めて広範囲にわたっております。これだけ問題が非常にあると。
 技能実習制度について、この問題の解決のための抜本的解決が全くなされない中で延長や再実習について議論することはそもそも誤っているんじゃないでしょうか。技能実習生に対する労働法令違反が撲滅されないままなのか、大臣の見解をお願いします。

○副大臣(佐藤茂樹君) 福島委員の御質問にお答えいたします。
 技能実習制度はそもそも技能移転を目的としているわけでございますが、適切、適正な労働環境で技能実習できるように、今委員述べられた例えば最低賃金法等の労働関係法令が適用されていると、そのように我々認識しております。
 厚生労働省としては、具体的に、公益財団法人国際研修協力機構、JITCOに委託いたしまして、一つは、実習先の企業等に対して巡回指導を行いまして労働関係法令の遵守状況を確認しております。大体毎年またこの数なんですが、平成二十四年度の巡回指導件数は一万六百七十一件となっております。二つ目には、技能実習生向けの無料の母国語電話相談窓口設置をしておりまして、二十四年度の実績では千五百四件、相談があったということになっております。三点目に、巡回指導等により把握した悪質な事案を関係行政機関へ通報するということ等によって技能実習制度の適正化に取り組んでいるところでありますし、もう一つは、都道府県労働局及び労働基準監督署において監督指導等を積極的に行いまして、労働関係法令違反が認められた場合には是正指導を行っております。さらに、重大、悪質な労働基準法等の違反については書類送検を行っているところでありまして、例えば平成二十四年では、労働基準監督機関による監督指導状況として、監督指導実施事業場数については二千七百七十六件、うち違反事業場数については二千百九十六件、送検件数十五件ということで、現在、委員御指摘のとおり、政府の方で技能実習制度の見直しが検討されておりますけれども、厚生労働省としては労働関係法規の遵守を含めた制度の適正化を前提に検討してまいりたいと考えております。

○福島みずほ君 今答弁していただいたように、八割の事業所で労働法令違反があったということで、これはやはり極めて異常だというふうに考えています。雇用を守る、労働者を守る厚生労働省で是非頑張ってください。
 次に、国家戦略特区についてお聞きをいたします。
 二月二十五日に閣議決定された国家戦略特別区基本方針には、二〇一五年度末までを集中取組期間として、経済社会情勢の変化の中で民間が創意工夫を発揮する上での障害となってきているにもかかわらず長年にわたり改革ができていないような、いわゆる岩盤規制全般について速やかに具体的な検討を加え、国家戦略特区を活用していくと。例えば、成長分野への投資や人材の移動を加速させるという文言も入っております。
 国家戦略特区構想に対して、労働基準をきちっと守り雇用環境の悪化に歯止めを掛ける立場に立つべきと考えますが、大臣、いかがですか。

○国務大臣(田村憲久君) 基本的生存権といいますか生存権的基本権といいますか、勤労権はこれを保障しなきゃいけないわけであります。
 その上で、国家戦略特区の中で雇用労働相談センターというものをつくって、雇用指針、ガイドラインと当時言っておりましたけれども、これを作るというのは、そもそも海外から来られた企業でありますとか、また創業間もないような企業がそこで操業されるときに、要は、日本の国の労働法制、どのような形になっているか、よく判例をこれを類型化するという話がありましたけれども、そういうことを御説明をさせていただくということでありまして。
 例えば、アメリカからよく、まあアメリカと言っていいのか分かりませんが、アメリカの雇用慣行等々で解雇をすぐにやるという企業が日本でも結構あるわけですよね。そういうのが特区に来たときに、いきなりアメリカ流でやられてしまえば日本の国の法令に違反するわけでございますので、そのような意味からして、そういうものをしっかりと御理解をいただきながら、労使間の紛争、要らぬ紛争をなくしていくといいますか、そのようなために、このような形でセンターをつくって雇用指針を作って御理解をいただきながら、海外から来た企業も日本の中でしっかりと業務を行っていただく、そしてそこで働く方々もしっかりと雇用が守られるというような中においてのことでございますので、今委員がおっしゃられたような御心配のないような形で進めるように努力してまいりたいと思います。

○福島みずほ君 相談センターがあることは私はいいと思うんですが、何となくその指針を作る、特区だけというと、また労働法制がちょっと違う形で適用されたら大変というふうに思っているんです。でも、大臣は違うというふうに言っていらっしゃいますので、それを信じて、厚労省、頑張ってください。(発言する者あり)甘いという声が。じゃ、信じないようにしてきちっとチェックをしてまいります。
 今のは指針を作るというのがやっぱり問題なんですよ。だって、労働法制って日本国内一律なので、違う指針を作るというのはやはり問題だと思うんです。(発言する者あり)はい。じゃ、しっかり、しっかりここは国家戦略特区で労働法制がおかしくならないように私たちもしっかりチェックをしていきたいと思います。(発言する者あり)いや、信じずにきちっとチェックしていきます。
 産業競争力会議についてお聞きをいたします。
 この産業競争力会議、さっきからも出ておりますが、同会議のメンバーには竹中平蔵慶応大学教授、パソナグループの取締役会長が入っており、不適切な人選ではないかという強い批判が起きました。
 この度の国家戦略特区に当たっては、調査審議の公平性、中立性の確保が重要であるとして、直接の利害関係者の審議不参加が盛り込まれております。国家戦略特区、使用者側の強力な利害関係者のみをメンバーに入れて大筋を固めておきながら、具体的作業の段階で、今度は利害関係者排除の名の下に労働側の関与を拒む意図ではないか。全くおかしいと思いますが、いかがですか。

○政府参考人(赤石浩一君) お答えさせていただきます。
 竹中さんの話が出ましたが、竹中さんに限らず、産業競争力会議の民間議員、いろんな提案いただいていますが、それぞれの御経験を踏まえた極めて示唆に富む内容が含まれて考えられると思っておりまして、竹中さんについても、御自分の経験を踏まえた高い見地からの意見や提案、競争力会議の議論に大きく貢献していると、そのように考えているところでございます。

○福島みずほ君 答えていないですよ。全然駄目ですよ。だって、自分の利害と反することを主張したことがあるんですか。どんな高い識見なんですか。自分がもうかるための規制緩和を言っているというふうにしか思えないですよ。
 で、今の答弁は前者しか答えていません。国家戦略特区に当たって、直接の利害関係者の審議不参加を言っている。
 じゃ、産業競争力会議に直接の利害関係者の審議不参加って何で実現していないんですか。あるいは、労働者側ってどこにも入っていないですよ。これ、何なんですか。

○政府参考人(富屋誠一郎君) 国家戦略特区諮問会議の関係について答弁を申し上げます。
 国家戦略特区諮問会議では幾つかのことについて意見を伺うことになっておるんですが、その関係で特区の指定がなった後に特区ごとに計画を作ります。その中には、やっぱりかなり個別の場所でどんな事業をするかというようなことが入ってまいりますので、こういった相当具体的な議論についても諮問会議で御議論いただくことがあるということで、そういった場合に、利害関係がある方について一定の場合にその議論に参加していただかないというような手当てを講じたというところでございます。

○福島みずほ君 いや、だって労働者派遣などに一番直接利害関係のあるパソナの会長が労働法制について議論しているんでしょう。直接利害関係のある人間が議論していて、突然国家戦略特区の部会になったら直接利害関係がある人を排除するって、初めから産業競争力会議、利害関係のある人ばかりでやっているじゃないですか。こんなのアンフェアですよ。抜本的に見直してください。
 以上を申し上げ、時間ですので、私の質問を終わります。

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