福島みずほのどきどき日記

JAL整理解雇について質問

4月10日(木)の参議院厚生労働委員会でJAL整理解雇問題について質問しました。議事録の速報版をアップしましたので、皆さんご覧ください!

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 JALの整理解雇問題についてお聞きをいたします。
 二〇一〇年三月二十六日、企業再生支援機構がJALに対して、支援決定に伴い買取り決定をいたしました。その際、主務大臣の意見を聞かれ、厚生労働大臣は、「対象事業者における関係法令の遵守及び労働者との十分な協議の場の確保をお願いする。」との意見を表明、さらに二〇一〇年八月三十一日、企業再生支援機構がJALに対する出資決定をしたときにも、当時の厚生労働大臣は、事業再生計画の実施につき助言、指導するに当たっては、対象事業者における関係法令の遵守及び労働者の雇用の安定などに配慮した労働者との十分な協議の場の確保をお願いするとしております。
 このような意見を表明しながら、その年の二〇一〇年十二月三十一日に、パイロット八十一名、客室乗務員八十四名の整理解雇が行われました。厚労省はどのような監督指導をしていたんでしょうか。

○国務大臣(田村憲久君) 個別の事案でもございますし、今、司法当局で係争中でございますので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。

○福島みずほ君 客観的に何やったか教えてください。

○国務大臣(田村憲久君) 先ほど委員がおっしゃられたとおり、事業再生計画の実施につき助言、指導するに当たっては、関係法令の遵守及び労働者の雇用の安定等に配慮して、労働者と十分な協議の場を確保するようお願いする旨を意見を述べさせていただいたということであります。

○福島みずほ君 全然役に立っていないんですよね。
 というのは、一つ、果たしてこの整理解雇が妥当なものであったのか、必要なものであったのか。これ、例えば客室乗務員の場合、二〇一一年三月末までに計画では四千二十名体制にするとしていたわけですが、裁判の中で明らかになっているように、整理解雇の時点で既に四千四十二名が辞めていると。それから、整理解雇後、自主退職者が二百十八名出ている。整理解雇なんてやる必要なかったんですよ。厚生労働省、どうですか。関係法令の遵守と協議の場の確保、されたんですか。この整理解雇は必要だったんですか。この稲盛さん、当時日本航空の稲盛会長は、経営上、整理解雇はしなくてもよかったと言っています。不必要だったんじゃないですか。これ、厚生労働大臣だから聞いているんですよ。不必要だったんじゃないですか。

○国務大臣(田村憲久君) なかなかコメントしづらい、決定も含めて、我々が関与していたことではなかったことでございますので、我々の政権が関与しておったことではなかったのでなかなかお答えづらいわけでありますが、係争中でもございますので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。

○福島みずほ君 いや、厚生労働省だから聞いているんですよ。整理解雇、必要なかったんですよ。だって、もう辞めているんですもの。必要ないじゃないですか。だったら思い切って言ってくださいよ、関係ないんだったら。

○国務大臣(田村憲久君) 関係ないというわけではないわけでありまして、厚生労働省は行政の継続性があるわけでありますけれども、ただ、先ほど来申し上げておりますとおり、個別事案でありますし、今、司法でまさに争われているところでございますので、担当省庁の行政である厚生労働省が大臣の口から何か申し上げるというわけにはいかないということであります。

○福島みずほ君 重大な労働問題、労働事件に関して、厚生労働省、身を乗り出すべきじゃないですか。個別事案には答えないということだったら、全然労働者を守る厚生労働省にはならないですよ。
 これは、例えば争議権が確立された場合、撤回するまで機構は三千五百億円の出資はできないと企業支援機構のディレクターが言ったことに関し、東京都労働委員会は、この発言は争議権投票を控えた組合員に対して投票をちゅうちょさせるに十分なものであり、組合運営に影響を及ぼすとして不当労働行為として認定し、会社側に謝罪文の交付を言っております。
 これ、不当労働行為でしょう。こんなことをやって労働基本権を制限して、圧力掛けて、そして解雇でいいんですか。

○国務大臣(田村憲久君) 何度も申し上げますが、個別案件で係争中のことでございますので、今行政の立場である、長の立場である私から申し上げるわけにはいかないというわけであります。

○福島みずほ君 じゃ、裁判で争われていたら厚生労働省は何もしないんですか。それはおかしいですよ。これを不当労働行為と言わずにして何を不当労働行為と言うんですか。大臣、どうですか。

○政府参考人(中野雅之君) 御指摘ございました不当労働行為制度においては、それぞれの労働委員会におきまして判断されることでございますので、その判断に委ねることが適切であると考えているところでございます。

○福島みずほ君 だけど、これ、はっきり争議権が確立された場合支援しないぞと言ったら、争議できないじゃないですか、実際。これ、不当労働行為だと認定されていて、労働委員会で、謝罪文まで要求されている。これ、支援機構がやっているんですよ。問題じゃないですか。これに対して厚生労働省は、そんなのおかしいとこの時点で言うべきなんですよ。その都度おかしいとやっぱり言うべきなんですよ。それを放置してきた責任は重大ですよ。
 また、このパイロット八十一名、客室乗務員八十四名の整理解雇が行われましたが、そのうち組合現職員、元員はそれぞれ三十六名、四十五名です。これは組合潰しじゃないですか。これについていかがですか。

○政府参考人(中野雅之君) 先ほども申し上げましたように、そのような問題につきましては労働委員会が適切に判断する事項であるというふうに考えております。

○福島みずほ君 重大な労働事件であり、かつ、支援機構もかんでいると。私はこれがほかの委員会だったら言わないですよ。でも、厚生労働省なんだから、労働省なんだから、不当労働行為と言われたり、その都度妥当かやるべきじゃないですか。だって、獲得目標にほぼ達するぐらい辞めているわけだから、整理解雇、必要ないんですよ。不当労働行為をやってまで組合員の人たちを本当に潰すとやったのがこの事件じゃないですか。厚生労働省、身を乗り出してくださいよ。どうですか。

○政府参考人(中野雅之君) 先ほど来申し上げましたように、まず一義的には労働委員会の判断でございますが、本件につきましては、今その件につきましてはJAL側が不服申立てをし、東京地裁にかかっていると聞いておりますので、司法における判断を見守りたいと考えております。

○福島みずほ君 結局、厚生労働省、何もしないということじゃないですか。でも、人はどんどん年を取っていく。こういう問題に関してその都度やっぱりちゃんとやってくださいよ。
 ILOフォローアップ見解、お手元に資料をお配りしております。ここで、JALは、パイロットで二百名以上、客室乗務員、これ人数が違うのは期間のあれで違うんですが。当時、整理解雇は必要なかったんですよね。そして、もう達していた、しかも不当労働行為までやった、そしてその後、JALは、パイロットで、お手元に資料を配っておりますが、募集をしている、パイロットで二百人以上、客室乗務員で予定も含めて千七百八十人の新規採用をしております。
 これ、考えれば、さらに、二〇一〇年十二月三十一日に行った整理解雇は不要だったんじゃないですか。

○政府参考人(中野雅之君) 繰り返しになりますが、個別の事案についてはコメントは差し控えたいと考えておりますが、一般論で申し上げれば、各企業がいかなる者を雇い入れるかにつきましては、法律その他による特別の制限がない限り原則として自由に行うことができるものと承知しております。

○福島みずほ君 だって、整理解雇四要件あるじゃないですか。ほかに手段がないということが要件でしょう。にもかかわらず、当時、それがなければ会社の存立ができない整理解雇の四要件あるじゃないですか。どこ満たしているんですか。
 だって、当時、希望退職者も含めて辞めている。その後、これだけ新規採用している。どこに整理解雇をやる必要があるんですか。ばさっと整理解雇をやって、ばんばん人を採用する、これ、整理解雇要件満たしていますか。都合の悪い人を全部追い出して、そして整理解雇をやって、新たにがばっと採用する、どこに整理解雇の要件があるんですか。

○政府参考人(中野雅之君) 御指摘の案件は、まさに現在、司法機関において係争中でありますので、コメントは差し控えさせていただきたいと考えております。

○福島みずほ君 厚生労働省は労働省なわけじゃないですか。労働省だから、労働問題について身を乗り出してくださいよ。裁判で言ってきた整理解雇の四要件、じゃ、これ満たしていますか。

○政府参考人(中野雅之君) まさにその点が現在、司法機関において係争中でございますので、コメントは差し控えさせていただきたいと考えております。

○福島みずほ君 その整理解雇をしなければ会社の存続ができないというのも整理解雇の四要件ですよね。他に手段がないことというのも整理解雇の四要件ですよね。でも、これって、もう既に希望退職者もいて、ほぼ満たしているんですよ、計画を。しかも、その後、たくさん採用している、これって整理解雇の四要件に当たらないでしょう。

○政府参考人(中野雅之君) 繰り返しになりまして恐縮でございますが、まさにその点が司法機関において係争中でございますので、コメントは差し控えさせていただきたいと考えております。

○福島みずほ君 裁判やらない限り救済ができないんだったら、厚生労働省要らないですよ。どうですか。

○政府参考人(中野雅之君) 厚生労働行政、法に基づいて行っておるわけでございますので、私ども行政機関に与えられた権限の中で行政を展開していくことが我々の使命であると考えております。

○福島みずほ君 労働行政は労働者守るために頑張ってくださいよ。その都度その都度ちゃんと動いてくださいよ。動いたんですか。

○政府参考人(中野雅之君) 一般論として、労働者の保護のために我々行政を展開するのは使命でございますが、ただいま先生御指摘の案件につきましては、司法機関においてまさに係争中でございますので、コメントは差し控えさせていただきたいと考えております。

○福島みずほ君 裁判やるのは、やむにやまれず、最後の手段ですよ。でも、裁判やって、その結果を見守るんだったら、厚生労働省要らないですよ。そういうときにおいても動くべきじゃないですか。そこで、何ができるのか。
 ILOのフォローアップ見解をお配りしております。ここで、JALが、これは人数違うのは期間の問題なので、実際は、パイロット二百名以上、客室乗務員が千七百八十名新規採用しているわけですが、予定も含めて、ILOの勧告では、JALが九百四十名客室乗務員の採用を行っていながら、企業が人員削減計画を行う際には労働組合との完全かつ率直な協議が確実に履行されること、今後の採用計画において、全ての労働組合との協議が確実に実行されることというのを明記をしております。
 ILO百五十八条の解雇規制条約は、リストラで解雇された労働者には優先的に再雇用される権利があると規定をされています。ILOから見ると、解雇された労働者、整理解雇だといって解雇した労働者を放置しておいて日本航空が新規採用することは、異常な事態だと映っていると思います。
 ですから、これからちゃんと労働組合と全部協議をして、そして新規採用するんだったら、だって、JALの見解はやむを得ず整理解雇するとしたわけだから、今ばんばん新規採用しているのもおかしいじゃないですか。新規採用するんだったら、整理解雇やむなくとJALが言うんだったら、その整理解雇した人から再雇用するということをやるべきで、そのことを厚生労働省、指導してくださいよ。どうですか。

○政府参考人(中野雅之君) 御指摘の事案については、個別企業の採用に係る問題でありますので、コメントは差し控えたいと考えますが、先ほども申し上げましたが、各企業がいかなる者を雇い入れるかにつきましては、法律その他による特別の制限がない限り、原則として自由に行うことができるものと承知しております。

○福島みずほ君 でも、これ整理解雇が本当に必要だったのか、不当労働行為じゃないか。そして、その後、新規採用をたくさんしている。整理解雇でやむなく辞めてくれ、整理解雇だと言いながらたくさん雇っているわけで、JALのやっていることは全く支離滅裂ですよ。こんなの、厚生労働行政から見たら許せないとやるべきじゃないですか。
 だから、ILOは、全部承知をしながら、これから再雇用しろと、まあ、再雇用しろとは書いていないですね、これから協議をしろと、採用計画において全ての労働組合との協議が確実に実行されるように。これはやっぱり再雇用するようにすべきじゃないですか。
 じゃ、個別事案について答えないと言うので、一般論としてお聞きします。
 整理解雇をした企業があります。でも、たくさん新規採用しています。整理解雇した人たちから新たに再雇用するように労働組合協議すべきじゃないですか。いかがですか。一般論です。

○政府参考人(中野雅之君) 解雇につきましては、労働契約法におきまして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当でない場合は、権利の濫用として無効とすると、こういうふうになっておりまして、具体的に裁判で争われる際には、委員御指摘のように、まずはその必要性、そして回避努力、そして選定基準が合理性があるかどうか、そして労働者組合との協議が適切に行われているかどうか、こういった観点から総合的に判断されるものと考えておりますが、それぞれの個別の事情については、まさに個別の案件でございますので、それぞれの案件において判断がなされ、個々の実情に応じて判断がなされるものと考えております。

○福島みずほ君 いや、私、一般論として聞いているんですよね。整理解雇をした企業がある、でも、その後本当に間髪入れずというか、非常に短い間に大量に採用している。まず、整理解雇はやむなくということだったら、やっぱりこれ、再雇用するような方向、少なくとも労働組合ときちっと協議すべきじゃないですか。いかがですか。

○政府参考人(中野雅之君) ただいまの御指摘の点は、まさに先ほど申し上げました中の解雇の必要性のところをどう考えるかというところでありますが、それを判断する際に、それぞれの個別の事情において判断がなされる事項でありまして、一般論としてもなかなかそこら辺は、今申し上げました以上のことは申し上げにくいことでございまして、個別にはいろんな事情がそれぞれのケースごとにありますので、それぞれの状況に応じて判断がなされると、こういう性格のものであると理解しております。

○福島みずほ君 厚生労働省だから、もうちょっと踏み込んでくださいよ。個別的事情を考慮してなんて、そんなの分かっていますよ。
 でも、これって、整理解雇しながら、というか、私自身は整理解雇の要件はないと思います、不当労働行為だと思います。でも、整理解雇をした、その後大量に新規採用、たくさん採用している。だとしたら、このときの整理解雇したパイロットや客室乗務員、これは採用すべきじゃないですか。厚生労働省の立場からしたら、労働者の立場からしたら、労働行政からしたらそうじゃないんですか。

○政府参考人(中野雅之君) 一般的に、雇用の安定が図られたり、新たなまた失業者の方々が職を得ることは我々が推し進めるべき政策だとは思っておりますが、個々の案件については、まさに司法機関で争われている場合については我々はコメントすべきではないと考えているところでございます。

○福島みずほ君 ILOの勧告の最後は、今後の採用計画において、全ての労働組合との協議が確実に実行されることもまた期待するとしています。これを受けて厚生労働省はどう動くんですか。

○政府参考人(中野雅之君) このILOの見解につきましては、こういう見解がなされておりますが、これを受けまして、まさに期待すると言われているわけでございますが、この状況を踏まえて、個別については関係の労使のところが判断をなされていくべきものと考えているところでございます。

○福島みずほ君 いや、期待すると言われているんだったら、期待に応えなくちゃ駄目でしょう。これ、政府に対して勧告出ているんですよ。当事者に任せる、裁判に任せるんだったら、この勧告、無視することになるんじゃないですか。

○国務大臣(田村憲久君) 先ほどおっしゃられたILOの結社の自由委員会報告書でありますが、これは二十四年六月のものだと思いますけれども、これはJALに限らない一般論の指摘であるというふうに我々は受け止めさせていただいております。
 その上で、正当な理由のない団体交渉の拒否等の不当労働行為に対しては、労働委員会へ救済を求めることができるわけでありまして、使用者と労働者との交渉が行われるために必要な措置が十分に講じられているということも含めて、これは追加情報提供として、ILOにこちらの方から送っておるわけであります。

○福島みずほ君 いや、大臣、違うんですよ。これは、六十六パラグラフで、日本航空が二〇一二年に客室乗務員の九百四十名の採用を行っていることからしてもという部分で、今後の採用計画において全ての労働組合との協議が確実に実行されることもまた期待すると、これはJALの問題で言っているんですよ。JALの問題で言っている。
 だとしたら、裁判に任せられていますというのは、このILOの勧告に応えていないじゃないですか。厚生労働省が、例えばJALに対して、ちゃんと協議に応じなさいと言うべきじゃないですか、この勧告受けて。どうですか、局長。

○政府参考人(中野雅之君) 御指摘の部分についての名宛て人は、直接政府に対して言われているものではないと理解しておりまして、先ほど申し上げましたように、個々の関係当事者について述べられたものであると理解しているところでございます。

○福島みずほ君 いや、でも、ILOに関して、日本政府はこれに関して尊重するという旨を出しておりますよね。これILOは、やはりそれは日本がILOに入っているわけですし、これを踏まえて日本政府として、とりわけ厚生労働省として何をするかというのを厚生労働省として考えるべきじゃないですか。

○委員長(石井みどり君) 時間を過ぎておりますので、答弁は簡潔にお願いします。

○政府参考人(中野雅之君) 先ほど来、このILO結社の自由委員会の報告については申し上げたとおりでございますが、いずれにいたしましても、このJALの問題につきましては現在司法の場で争われていることでございますから、その推移を見守りたいと考えております。

○福島みずほ君 また続けてやりますが、厚生労働省が裁判に係属中だということを理由にやらないんだったら、厚生労働省要らないですよ。ILOの勧告を受けてちゃんと動いてくださいよ。JALに対して関係組合と協議せよと言うべきじゃないですか。整理解雇をやっていながら、というか、もう満たしているのに整理解雇をやりながら、更に新規採用を大量にやっているんですよ。こんな整理解雇を許したら、どの会社だって整理解雇できちゃいますよ。
 こんなの厚生労働省も厚生労働委員会も許してはならないということで、質問を終わりますが、厚生労働省、ちょっと心を入れ替えて頑張ってくださいよ。よろしくお願いします。

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