福島みずほのどきどき日記

景表法改正で課徴金制度など質問

5月23日の参議院消費者問題に関する特別委員会で、不当景品類及び不当表示防止法等の一部を改正する等の法律案に関して、課徴金制度、民間委託における目的外利用の危険性、消費生活相談員の処遇改善などについて質問しました。議事録の速報版をアップしましたので、是非お読みください。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 課徴金制度についてお聞きをいたします。
 本法律案においては、政府が課徴金制度導入の検討に取り組むことを明確に示すための規定が置かれました。課徴金制度の中身なんですが、この課徴金率は、景表法四条一項の不当表示を事前抑止するために十分な水準に設定すべきではないか。あるいは一定の客観的要件の下、例外として課徴金を課さないという制度も必要なのではないか。とりわけ中小企業とか極めて零細のような場合、あるいは一定の客観的要件の下で、課徴金率の加算を行うことの検討などもすべきではないか。いかがでしょうか。

○国務大臣(森まさこ君) 今、一定の加算措置又は原則課すとしたことによって例外的に除いていくというような措置等、様々な御提案がございました。今消費者委員会の中で論点として出ているものというふうに承知をしております。やはり主目的は、偽装表示が行われないようにする抑止効果、そして行われた場合の不当な利益を剥奪して、そしてできれば消費者に被害回復をしていくということでございますので、委員の御指摘を踏まえて、しっかり有効な機能を果たすように制度設計してまいりたいと思います。

○福島みずほ君 この課徴金財源の使途についてなんですが、一般財源化ということもあり得るけれども、是非消費者のために何とかこれを使うことはできないか。消費者被害の回復に役立つ使途に利用できる制度、枠組みの検討が必要ではないか。例えば、申請により拠出又は対応するような制度として、適格消費者団体による差止め請求や集団的消費者被害回復のための訴訟制度を遂行するための実費や様々な被害回復に役立つ使途に用いることは考えられると思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(森まさこ君) 不当表示事案は、委員も御存じのとおり、その特性上民事訴訟になじまない場合も多いので、消費者裁判手続特例法も含めた民事訴訟手続による対応だけでは、被害回復の観点から十分とは言えないと考えられます。
 課徴金制度に、違反行為者が手にした不当な利益を剥奪しつつ国庫に納付される前に消費者に還元する手法を何とか導入できないか、検討しているところでございます。すなわち、自主的返金等により直接被害者に還元することを原則としつつ、それが困難な場合には、今様々な御提案もございましたけれども、寄附等を通じて広く一般消費者に還元することで被害の回復につながるような、言わば擬制する仕組みを創設できないか、消費者委員会で御議論いただいておりますので、その御議論をにらみながら、消費者庁としては適切な制度設計をしてまいりたいと思います。

○福島みずほ君 是非、消費者問題の回復やその団体などへの支援や、そういうことにも使えるように是非検討をよろしくお願いします。
 消費生活相談業務の民間委託における守秘義務と目的外利用防止についてお聞きをいたします。
 衆議院のこの委員会におきまして、池本誠司参考人が消費生活相談業務の民間委託について発言をされています。
 本日は、お手元に福岡県弁護士会が福岡市長に宛てた消費生活相談業務についての意見書をお配りをしております。これは、福岡弁護士会は今年三月十二日、福岡市長に対して消費生活相談業務についての意見書を出しました。福岡県弁護士会はその中で、消費生活相談業務を民間企業など営利団体に委託することは、業務の公平中立性、目的外利用の危険性などの観点から、委託自体を見直すべきであるとしています。
 確かに、民間企業であればいろんな会社の顧問にもなっていると、PIO―NETの直接原資料を当たることになれば、どういうリアルな相談がリアルに現時点で起きているかも把握できるし、要するに、やっぱり相談業務って中立的、客観的であるべきであって、営利企業との関係があれば客観的な相談業務などできにくいんじゃないか、あるいはその情報がどう使われるかという問題などがあります。この点についていかがでしょうか。

○国務大臣(森まさこ君) 福岡県弁護士会が三月に福岡市に対して出した意見書であると承知しておりますけれども、この内容は、消費生活相談業務はできる限り委託によるべきではなく、市の本来業務としてやること、やむなく委託する場合であっても、消費生活相談業務の趣旨を理解するとともに、十分な専門知識を有し、公正かつ信頼性のあるものに限定すべきであり、少なくとも営利団体への業務委託は不適切であり、改善すべきという趣旨のものというふうに理解をしております。
 消費生活相談業務の民間委託は、従来、専門性を有する民間団体のノウハウを活用するという観点から行われてきましたけれども、最近では、行政改革の一環として、消費生活相談の事務の特性が十分に考慮されず、価格を重視して受託者が決定される例があるというふうに聞いております。
 民間委託は、民間団体の専門性を活用し、消費生活相談等の事務の質の向上に資するような趣旨で行われるべきであることから、本法案では、消費生活相談等の事務の委託先について、内閣府令で規定する全国一律の制度的要件を課すとともに、消費生活相談等の事務により得られた情報が適切に取り扱われるよう、受託者に対する秘密保持義務を課したものでございます。
 また、業務実施及び消費生活相談員の処遇等に係る留意点、委託業務により得られた情報の取扱い等についてガイドラインを策定し、民間委託を行う場合にも、適切に消費生活相談、あっせん等の事務が実施されるようにしてまいりたいと思います。

○福島みずほ君 PIO―NETに直接アクセスできるわけですから、これはやはり民間委託は根本的に見直すべきだということを申し上げたいと思います。
 次に、消費生活相談員の労働条件、雇い止めについてお聞きをいたします。
 社団法人全国消費生活相談員協会、全相協が会員千百十二名からの回答をまとめました。会員実態調査報告書、二〇一一年十二月によると、四五・一%が月間勤務日数十六日から二十日未満で、四八%が一日の勤務時間が七、八時間未満と答えています。ほぼフルタイムの働き方です。賃金水準は、月給制で二十万円未満が六七・六%で、日給制で一万円未満が四九・〇%、時給制で千七百円未満が六〇・五%となっております。極めてベテランの方が業務に当たっているわけですが、待遇はやはり問題があります。また、雇い止めがあると答えた相談員は二二・四%おり、かなり不安定な待遇、賃金と言わざるを得ません。
 このような消費生活相談員の処遇安定化のため、労働条件向上や雇い止め防止について、消費者庁はどのような施策を講じてきたのでしょうか。

○国務大臣(森まさこ君) この相談員の処遇問題というのは本当にずっと指摘されてきた問題でございまして、これを解消していくこと、また処遇を改善していくこと、雇い止めを解消していくことと処遇の改善が大切であるというふうに思っております。
 処遇改善につきましては、地方消費者行政活性化基金について、平成二十二年八月に相談員の配置、増員に加え、処遇改善にも活用可能となる見直しをし、これまで補正予算を中心に措置してきた地方消費者行政活性化交付金の当初予算における大幅増額など財政的な支援を行ってきたところです。
 いわゆる雇い止めにつきましては、制度を所管する総務省と認識を共有した上で、通知を発出するなど、各地方公共団体に専門性に配慮した任用を行うよう積極的な働きかけを行ってまいりましたが、さらに、昨年二月に発出した基金等の活用期間に関する一般準則の中で、地方公共団体が相談員の雇い止めをしている場合には基金の活用期間を短縮するというペナルティーを科すことにいたしまして、雇い止め抑止に向けた思い切った取組を始めました。これは、この期間がこれから満了していくので、その効果をしっかりと見てまいりたいと思いますが、既に千葉県や長野県、その他実際に雇い止めの解消を実現した例も出てきております。
 消費生活相談員の職務と能力について適切な評価が得られていないためにこのような処遇や雇い止めが起こっているというふうに考えられます。それには現行の消費生活相談員の法的位置付けが十分でないことも一因であると考えられますので、本法案では消費生活相談員の職及び任用要件等を法律に位置付けたところでございまして、これにより地方公共団体の中でその職務と能力にふさわしい専門職としての適切な評価が得られ、それが処遇改善にも資するものと期待をしているところでございます。
 今後も、地方公共団体との連携協力を更に深めるとともに、改正法の趣旨を十分に周知し、相談員の処遇改善と雇い止めの解消に努めてまいりたいと思います。

○福島みずほ君 しかし、今年、二〇一四年度、地方消費者行政のための地方財政措置二百七十三億円が計上されているにもかかわらず、実際に使われているのは百三十億円にとどまっております。
 通達は掛け声倒れではないですか。

○国務大臣(森まさこ君) 通達というのがどの通達を示しているか、ちょっと分かりませんけれども、今回、雇い止めの措置をしてこれから期間が満了するということで、この法案で法的位置付けもさせていただくことになりましたら、法案成立後、私の方で通知を発出する予定ではございますけれども、今後、こういった基金の活用をしっかりと周知をしてまいりたいと思います。

○福島みずほ君 通達と申し上げましたのは、平成二十五年二月二十七日付け「消費生活相談員に対するいわゆる「雇止め」の見直しについて」という消費者庁長官名での通達なんですが、そういう通達がせっかく出ているにもかかわらず、地方財政措置二百七十三億円中、実際に百三十億円しか使われていないのは極めて残念であるというふうに思っているんですね。もっとこれをきちっと使うべきだと、うんうんと言っていただいていますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(森まさこ君) 先ほどの御答弁の中でも申し上げましたとおり、このペナルティーが生きてくるのは、今動いている基金の期間が雇い止めにより満了するという時期が来て、その次の予算措置をする時期だと思います。それによる統計が上がってくることを注視してまいりたいということを先ほども申し上げたんですけれども、それを待たずにまた再度、この法案が成立をさせていただきましたら、法的資格等を位置付けたということも併せて、さらに、私の名前で、長官名ではなく大臣名で通知も出そうというふうに思っているところでございますので、更に地方公共団体に周知徹底をし、基金も活用していただいて、相談員の処遇改善に努めてまいりたいと思います。

○福島みずほ君 消費生活相談員の資格の法定化ということをお聞きいたします。
 現行の三資格、消費生活専門相談員、消費生活アドバイザー、消費生活コンサルタント保有者や消費生活相談等に従事してきた者に対して、経過措置として、一定の実務経験がある者は新しい消費生活相談員資格試験の合格者とみなすことになっております。一定の実務経験とはどのような内容なんでしょうか。

○国務大臣(森まさこ君) 本法案第三条第一項の実務経験の具体的内容についてのお尋ねですが、これとしては、地方公共団体における消費生活相談の事務、消費者団体の実施する消費生活相談の事務、企業のお客様相談室等における顧客対応の事務、国の行政機関や独立行政法人における消費生活相談の事務などに関する一定期間以上の経験を想定しておりますけれども、今後、関係者の意見も聞きながら検討してまいりたいと思います。

○福島みずほ君 本法律施行後五年以内に限り指定された講習を修了した人も合格者とみなすことになっておりますが、五年の根拠は何でしょうか。

○国務大臣(森まさこ君) 五年といたしましたのは、現行三資格のうち二つの資格について、資格取得時に確認された知識及び技術が消費生活を取り巻く環境や業務内容の変化に適応可能である期間としてその更新が五年とされていることを参考としつつ設定したものであります。

○福島みずほ君 都市部と地方における有資格者の格差やいろんなことがこれから生ずるんじゃないか。消費生活相談員の国家資格化を導入するに当たっては、例えば地方における資格取得のための研修機会の拡充を重点的に行うなど、全国の消費生活相談窓口に資格を有する消費生活相談員がくまなく配置されるような格別の配慮など必要だと思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(森まさこ君) 本年一月、どこに住んでいても質の高い相談、救済を受けられる地域体制を全国的に整備をするために、地方消費者行政活性化基金を通じた当面の政策目標として地方消費者行政強化作戦を定めて、都道府県ごとに消費生活相談員の資格保有率を七五%以上に引き上げることを働きかけるなど、消費生活相談員の資格保有者の地域偏在の解消に向けて努めているところでございます。
 地方における試験の受験や講習の受講機会なども委員の御指摘を踏まえて十分に確保するなど、地方においても円滑に資格を取得できるようにすることが必要であると思いますので、今後全国各地で資格取得を促進するための措置について検討してまいりたいと思います。

○福島みずほ君 消費者庁は、今年二月二十六日、農水省職員二百九十名に対して食品Gメンとして消費者庁の併任発令を行っております。六か月がめどとなっており今年八月に併任終了となる見込みですが、外食への監視業務の重要性などの観点から併任を延長するお考えはあるでしょうか。

○国務大臣(森まさこ君) 食品表示Gメン等の消費者庁への併任発令に基づく巡回、監視業務については御指摘のとおり現状半年間を目途に実施しているところでございますが、表示の適正化のためには事業者に対する監視が継続的に行われることが重要でありますので、食品表示Gメン等の併任発令に基づく巡回、監視や本法案による権限委任に基づく調査については、今後農林水産省の御協力を得ながら切れ目なく監視が行われるように適切に対応してまいりたいと思います。

○福島みずほ君 食品表示法違反行為に対する都道府県知事の対応はばらつきがあります。現行法で行うことのできる都道府県知事による指示は都道府県ごとに件数が大きく違っております。二〇〇三年度から二〇一三年度まで十一年間で都道府県知事による指示は全国で計二百六十七件です。上位六県、都道府県は北海道、栃木、埼玉、東京、静岡、兵庫で全体の六割を占めている一方、九県、青森、富山、石川、福井、山梨、三重、岡山、広島、鹿児島では一度も行われておりません。このような著しいばらつきの原因は一体何なんでしょうか。また、その対処法についてはどうお考えでしょうか。

○国務大臣(森まさこ君) 景品表示法に基づく法的措置件数が地方公共団体により異なる理由は、法執行を担う人員の配置等が地方公共団体に異なるものなどと考えております。
 消費者庁としては、これまでも地方公共団体における景品表示法の執行の水準が全体的に向上するように人材育成や情報提供等の支援を行ってきたところでございますが、本法案により都道府県知事の権限強化をいたしましたので、都道府県の景品表示法違反に対する取組への意識の変化が期待できるというふうに考えておりますので、より一層の支援を実施してまいりたいと思っております。
 具体的には、執行事例の具体例の周知、具体的な審査手法や事務処理手続等の法執行に関するノウハウを提供したり、都道府県における研修等への地方消費者行政活性化交付金の活用の促進に取り組んでまいりたいと思います。

○福島みずほ君 消費者被害という場合、高齢者がその被害に遭う割合がやはり高いと。消費者庁がやろうとしている見守り施策というのは、私はやっぱり高く評価できると思っております。
 衆議院の委員会で樋口恵子さんが高齢者の問題を取り上げていらっしゃいますが、やはりここは施策を強化すべきであると。北海道消費者被害防止ネットワークや静岡市の高齢者見守りネットワークなど、行政、消費者団体、福祉関係団体、教育団体、町内会などが連携して、消費者被害に遭いやすい高齢者の見守りのためのネットワークをつくって効果を上げております。また、電話勧誘での被害を防ぐため、通話録音装置の設置のモデル事業もあります。
 このような取組に対して更に財政的支援を拡充していくべきと考えますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(森まさこ君) 深刻化する高齢者の消費者被害でございますが、今、被害金額がトップでございます。国や地方公共団体の関係機関と見守りの担い手が、消費生活上特に配慮を要する消費者に関する情報を共有し、効果的な見守りを実施することが有効であるというふうに思っておりますので、委員の御指摘を踏まえてしっかり支援をしてまいりたいと思います。

○福島みずほ君 時間ですので終わります。

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