福島みずほのどきどき日記

医療介護で参厚労委質問

6月10日の参議院厚生労働委員会で、医療・介護について質問しました。議事録の速報版をアップしましたので、是非ご覧ください。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。よろしくお願いします。
 介護についても相当聞きたいんですが、医療について、それから今ありました事故調についても聞かなければならないので、そちらに今日は集中したいというふうに思っています。
 ところで、今二割負担の件があったんですが、この間、厚労省は年金についての、大分先の見通しですが、八通りの、五つは大丈夫、三つは大丈夫じゃないという八通りの予測を発表されたわけですよね。一・八から一・六という経済成長は無理ではないかとすると、現役世代の四割ぐらいしかやっぱり払えないんじゃないか、あるいは国民年金保険はもう三万円台になるんじゃないかというような厳しい予測もあって、八通りの中で私は最も厳しい予測が多分当たっていくんではないかというふうにもちょっと逆に思ったんですね。
 今日の介護の議論や二割負担の話なんですが、年金がどうなるかという問題ときちっとリンクして、Aという人の年金が下がる、介護の保険料が上がる、医療の負担が増える、そして介護の負担が増える。介護の二割負担だけが単独で起きるわけではないんですよね。
 この間、前回、厚労省に対して、それぞれいろんな試算を、モデルケースというのはないと思いますが、いろんな、年金はこれだけ下がる、介護保険料は上がる、医療の負担はこれだけ増える、で、介護の負担が二割となったら、介護だけじゃなくていろんな条件が変わるわけで、やっぱり試算をしていただきたい。こういうケースは例えば一年後、二年後こういうふうになる人が多いとか、やっぱり個別的な試算をしてもらわないと、この介護だけ二割負担をしますと、政令で決めますと言われても納得がいかないというふうに思いますが、そういう試算を、全体的な制度にまたがった、人間は生きているわけですから、試算をしていただきたい。いかがでしょうか。

○国務大臣(田村憲久君) 先ほど年金の、今回の財政検証Hになるんじゃないかと。Hになると日本の経済自体がもたないわけでありまして、財政破綻に向かうシナリオのうちの一つだというふうに思います。我々はそのようなことにならないように、財政、経済を再生をさせる、その上で、それだけじゃ駄目なんですよね、あれ見ていると。M字カーブをしっかり解消するということ。それから、高齢者の方々が、これ六十から六十四歳を一つ例に取りますと、今働いている率が七五%強、これを九〇%まで上げていく。ただ、これは御承知のとおり、改正高齢法で六十五歳までは継続雇用ということを企業に義務付けましたので、これはかなり実現可能であろうとは思いますけれども、こういうことをやっていきながらということであります。
 今の委員の話で申し上げれば、二割負担に関しては、これは年金を一人で二百八十万、年間もらっている方でありますから、年金がそれから、それよりも足さない場合には二割負担にはなりませんので、年金をたくさんもらっている方が要は二割負担になるということでございますので、それはちょっと試算をしなくても、もしそういう方々が減っていけば当然のごとく二割負担の方々も減っていくということでございますので、それは試算しなくても御理解いただけるのではないかなと、このように感じております。

○福島みずほ君 ただ、政令で二割負担の範囲を決めるわけですから、私は、これから経済が悪くなると二割負担の上限が、負担をしていただく人が、下がっていくとか、実は厚労省の年金と介護と医療の負担増の中で、やっぱり三つどもえで生活が苦しくなる。政省令で下がれば、済みません、あなたたちも負担していただく、なんということは将来起こり得ると思っているんです。
 そういう個人の生活に着目した医療の負担、介護の負担、年金が下がっていく、これを考えて私は試算すべきだと。どうしてもリアリティーが何か欠けているようにも思うんですが、いかがですか。

○国務大臣(田村憲久君) モデルケースというのは多分その時々出せるんだと思うんですが、個人の方々に対しての試算というのはなかなかもうパターンが多過ぎて難しいんだと思います。
 今回の二割負担の方々を対象という意味からすると、これはあくまでも国民会議の中でも負担能力に応じた負担ということでございますので、仮に全体の皆さんの年金の支給額が平均して全部下がっていった場合に、じゃその範囲が広がるかというと、下がっていくかというと、負担能力がなければそれは負担ができないわけでありまして、今般の考え方は負担能力のある方々に負担をお願いするということでございますから、そこは御理解をいただければ有り難いというふうに思います。

○福島みずほ君 これは逆にこちらの方でアンケートを取って、これだけの負担に耐え得るかみたいな提起をしっかりやっていきたいというふうに思っています。
 医療事故に関する調査の仕組みなんですが、これは私たちも事故調をつくるべきだと主張してきました。医療事故に遭われた遺族の人たちは、やっぱり事故原因を究明したいと。裁判をやったからといって原因究明がしっかり行われるわけではなかったりするので、やはりこういうのが必要。もう一つ、遺族や被害に遭った人たちの思いに応えると同時に、こういうことを積み重ねて再発防止につなげていくというのがやはり果たすべき役割だと思っています。
 例えば、今回の法案では、医療事故が発生しても医療機関の管理者が予期し得なかった事案と判断しない限り、医療事故調査・支援センターは調査に着手すらできない仕組みになっております。一種の拒否権を医療機関の管理者が持つような仕組みと言えます。たとえ医療機関の管理者が予期し得た事案と主張したとしても調査を開始できるような権限を医療事故調査・支援センターに付与すべきではないでしょうか。

○国務大臣(田村憲久君) 先ほど申し上げましたけれども、今般の制度は、責任追及という意味ではなくて、あくまでも原因を究明して、その上で次の再発を防止するという観点からの制度であります。
 それは先ほど小池先生の御質問にもお答えいたしましたけれども、いろんな議論が今までやってくる中でなかなか関係者の合意が得られない。その中において、今般のような形の法案という中において一定の関係者の御理解を得ました。もちろんこれで十分じゃないと言われる方々もおられますが、しかし一定の第一歩だという御意見もございました。そんな中において、今般の制度が提案をさせていただいておるわけであります。
 予期し得ないものであるわけでありまして、これに関しては、医療機関の管理者、この方々が、この方が要は判断をするわけであります。でありますから、この方のやはり判断力というものが重要になってくるわけでありまして、そこでは、届出事例、これの標準化を図っていくことによってどういうものが届出の対象になるのかということ、さらには、もちろんこの判断をされる方に関しては研修等々を受けていただいてしっかりとした能力もお付けをいただく、こういうことも大事であろうと思いますから、こういうことは進めてまいりたいというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、今般のことは、そういう意味では再発防止が主な目的だということで御理解をいただければ有り難いと思います。ただ、その中において、報告書は遺族の方々のところにも渡るわけでございますので、それを見ていただく中において一定の御理解というものは生まれてくる可能性はあろうというふうに思っております。

○福島みずほ君 しかし、いや、再発防止に重点を置くというのは理解ができるんですが、予期し得た事案と主張したらもう調査ができないわけですよね。つまり、私がもし医療機関だとしたら、やっぱりこれ、予期し得たというか、やっぱり調査を開始しないような形にやっぱり行ってしまうんじゃないか。そうすると、医療機関の判断でとても調査が始まる事案と始まらない事案と出てきて、逆に言うと良心的な医療機関こそ調査が始まってしまう。これは、結局イニシアチブを、拒否権を医療機関の管理者が持つ仕組みは私は違うのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(田村憲久君) 要は、今般、先ほど来申し上げておるとおり、再発防止、原因を調べて再発防止するための制度です。再発を防止するということがその目的でありますから、報告書は、先ほど局長から話がありましたが、個人名でありますとか責任等々に関しての追及、こういうものは入ってきません。要するに、客観的にどういうような理由でどのような事故が起こったというような話になってくるわけであります。
 それは、責任追及をするためのものではないというような報告書、これをガイドラインで定めますけれども、作るということが大事でありまして、そうであるならば、管理者も責任追及をされるようなものではないからこれは報告しようということにつながってくるわけでございますので、そこが今回のこの法案の中においての大きな部分であります。あくまでもそこがスタートだという中において、数多くの事故に関して報告をいただいて、それが再発防止につながっていくということ、これが重要であろうというふうに考えております。

○福島みずほ君 報告書に個人名も記されないということで、よく分からない報告書になってしまうんじゃないかとも思ったりするんですね。
 それから、日航機事故、御巣鷹山の八・一二の事故があった以降、国土交通省に要請をしてヒヤリ・ハット、つまり、それまでは事件が起きなければ、衝突とかですね、報告がなかったのが、国土交通省が変えて、要するに、ヒヤリ・ハットや接近した事例や事故が起きなくても問題が起きた場合には全部それは出せということで、そうすると、実は事故に至る前の段階でいろんな予兆が起きるということもあるので、というので、国土交通省自身が航空の安全のために一歩踏み込んだということがかつてあります。
 だから、今回も調査に踏み込む前に、やはり、でも、私自身はこれがいろんな事例が集まることが大事であって、病院の側にというか医療機関の側に拒否権があるというか、予期し得たと言うと開始すらできないということはとても問題があるというふうに思っています。
 今、医療のところで、都道府県知事は病院の開設許可の際に不足している医療機能を担うという条件を付けることができることとするとあります。条件に応じない医療機関の開設を都知事が拒む権利があるということなんでしょうか。その場合の条件とは、高度急性期機能、急性期機能、回復期機能、慢性期機能の四分類の選択だけか、ほかにもあるのか。例えば、我が県のこの地域には産婦人科がないので産婦人科開設を条件に許可を与えるなんということがあるんでしょうか。

○国務大臣(田村憲久君) 開設、増床等々を行う場合でありますけれども、今これ、要は医療機能を担うという意味からすれば、必要な医療機能、今言われたような高度急性期、急性期、それから回復期、慢性期と、療養期というようなものを念頭に置いていただきながらやはり開設をいただく、こういう条件を付けられることができるというふうに今般させていただいております。
 これは、まさに開設するまではそういうような意思表示をしていただくわけでありまして、開設まではこれは止めることはできないわけでありますが、開設された後にそのようなお約束を守っていただかないということになれば、これは本来必要な医療機能以外のものをおつくりになられるわけでございますので、それに対しては約束違反であるということでございますから、これに対して一定のペナルティを掛けるということでございまして、勧告でありますとか、また命令を行うことができるということでございます。これにも背かれる場合に関しましては、御承知のとおり、特定機能病院でありますとか地域医療支援病院でありますとか、もう、そういう機能を承認しなかったり、また承認を取り消したりでありますとか、補助金、交付金等々の対象にしなかったりでありますとか、種々のペナルティーが掛かる可能性があるということであります。

○福島みずほ君 このペナルティーなんですが、この四分類に関する知事の要請に従わない場合、補助金や融資から排除する権限を知事が持っているということでよろしいわけですね。
 また、医療機関が都道府県知事の要請又は命令、指示に従わない場合、都道府県知事は地域医療支援病院、特定機能病院の不承認、承認の取消しを行えるとなっています。実質的に医療機関が廃院になるような権限を都道府県知事に与えるものであるということでよろしいですね。

○政府参考人(原徳壽君) まず、補助金や融資の対象から排除する権限についてですけれども、これは都道府県知事が持っている場合、直接補助をしている場合には当然ながら知事がやると、それ以外に国が直接補助をしているものもありますが、そういう場合には国と協議の上やっていくと、そういうような仕組み上の違いはありますけれども、その融資の対象なり補助の対象から外すということはございます。
 それから、もう一方の地域医療支援病院や特定機能病院の不承認をする、あるいは承認の取消しということでありますけれども、これにつきましては、都道府県知事又は国が行うことになるわけですけれども、それに当たりましても、いずれの場合も、目的は地域医療構想を実行していくと、それを実行ならしめるための計画を作っていくわけでありますので、そのための必要な措置というふうに考えております。
 したがって、逆に、これらがこういう措置が行われないように十分にその地域地域の中での協議などの手続あるいは審議会での議論などをしっかりとやっていただくと、こういうことが肝要ではないかというふうに考えております。

○福島みずほ君 結局、融資しないわけですよね。自分がやっている融資だけじゃなくて、国がやっているものもさせないとか、言うことを聞かないと廃院にまでできるわけじゃないですか。言うことを聞かないというか、だって、要請又は命令、指示に従わない場合は都道府県知事は取消しができると。廃院になるわけですよね。ペナルティーを科してまで病床規制を進めるようなことになってしまうんじゃないか。医療崩壊に逆に拍車が掛かるんじゃないか。
 私は、介護の部分も問題だけれど、実はこの医療の方も根本的な問題があると思います。巨大なお上の復活じゃないですか。都道府県知事がどうしてこんな強大な権限を持っていいのか、だって、とんでもない都道府県知事だって出てくるかもしれないじゃないですか。だとしたら、何で、四つの機能に、だって四択ですよ、四択の中で一択を選べといって、中小病院が、いや、違うんじゃないのとか、うちの病院、こういうことをやりたいと思っても、ビジョンにがちがちに縛られて、いや、うちはこういう医療……

○委員長(石井みどり君) 時間を過ぎておりますので、質疑をおまとめください。

○福島みずほ君 分かりました。
 うちはこういう医療をやりたいと思っても、都道府県知事と、あるいは県の職員と意見が合わなかったらお取り潰しですよ。お取り潰し、これはおかしいですよ。結局、病床規制、費用抑制、基金をどう使うかの中で、私はこれはやっぱり医療を壊すというふうに思っています。問題がある、巨大なるお上の復活は許さないという、おかしいですよ、制度として。ということを申し上げ、質問を終わります。

PageTop