福島みずほのどきどき日記

地域医療介護法に反対討論

 本日6月18日の参議院本会議で「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案」が可決・成立しました。地域医療の崩壊、介護費用の自己負担引き上げ、特養の入所者要件をせばめるなど本当にたくさんの問題点を抱える法律です。昨日17日の参議院厚生労働委員会で反対討論を行いましたので、是非ご覧ください。

2014年6月17日 参議院厚生労働委員会
「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案」に対する反対討論  (福島みずほ)

 福島みずほです。私は、社会民主党護憲連合を代表して、「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案」について、反対の立場から討論をいたします。

 まず、反対の第一の理由は、本法律案は本則で19本もの法律案を一括りにする、あまりに乱暴な作りであるからです。その内容は、介護保険制度の大幅なサービス抑制、地域病院の存続を左右する医療制度の見直し、医療の特定行為を行う看護師研修制度新設、医療事故調査など、質がまったく異なります。これらを短時間の一括審議で採決することは国会審議を軽視しているとしか思えません。

 第二の理由は、本法律案が地域医療の確保に深刻な影響を与えかねないからです。「病床の機能分化」の名のもとで、病床が削減され、在院日数が短縮されれば、行き場のない患者がさらに増えます。
 また、本法律案の「地域包括ケアシステム」は、地域に根ざした病院等が核となり、医療、介護、福祉等に従事する人々が、患者・家族の生活を軸として試行錯誤を繰り返しながら築き上げてきた先駆的な実践とは別のものです。国や都道府県が上から計画を押しつけ、チェックするのでは、逆に医療・介護の費用抑制、サービス削減の道具に使われかねません。さらに、地域医療構想の実現にあたって、民間病院にペナルティを科してまで病床規制を行うことは、地域を支える病院の士気を削ぎ、医療崩壊に拍車をかけることになりかねないのです。

 第三の理由は、介護保険制度の根本である認定制度、保険給付の原則を崩しかねないからです。特に、全国一律の予防給付を地域支援事業へ移行させることは、要支援者160万人におよぶ大問題です。高齢者は要支援と認定されても、サービスの種類によっては、保険としてのサービスが受けられなくなります。給付を受ける権利が発生する仕組みが形骸化すれば、制度への信頼が失われます。
 さらに、一定以上の所得という、あいまいな線引きで、利用者の自己負担を1割から2割へ引き上げること、特別養護老人ホームの利用者を要介護3以上に限定することなど、消費税を引き上げておきながら、サービスの削減が目白押しです。

 第四の理由は、看護の現場や関係学会から危険性が指摘されているにもかかわらず、看護師の医療特定行為について省令で範囲の拡大ができるようになることです。医師不足、看護師不足の解消こそが先です。

 第五の理由は、関係者の議論が不十分なまま医療事故に関する調査の仕組みをつくることです。法律案では、医療機関の管理者が申告しなければ調査は始まらず、遺族からの申請や内部告発では調査が行われず、対象も限定的です。拙速な法制化は禍根を残すことになります。

 最後に、政府は2025年には、介護職員がさらに100万人必要と推計しながら、介護従事者の処遇改善に対して、何ら有効な施策を講じていない問題点を強く指摘し、私の反対討論と致します。

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