福島みずほのどきどき日記

参厚労委で派遣法など質問

厚生労働委員会 2014年11月11日(速報)

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 私も、現行の六十万円から百二十万円になぜ引き上げるのかとか質問通告をしておりましたが、同僚委員の方からも質問がありましたので、それはちょっとカットさせていただきます。
 厚労省は、二〇〇六年三月一日付け、基発第〇三〇一〇〇二号において、「労働争議時の団体交渉において、一方の代理人になることは法第二条第二項の業務には含まれず、社会保険労務士の業務としては引き続き行うことができない」としております。この通達は現在も維持されているということでよろしいでしょうか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 御指摘の通達、平成十七年の社会保険労務士法の改正の際に出した通達でございますが、この通達は現在でも有効でございます。

○福島みずほ君 今回、社会保険労務士法の改正で権限を拡大するということが議論になっているわけです。私自身も社会保険労務士さんに大変雇用や年金の点で相談して本当にお世話になっていたり、事務所がお世話になっていたり、あるいは、周りの社会保険労務士の方もたくさんいらっしゃいますし、どの政党もそうでしょうが、社民党の中にも党員で非常に社会保険労務士として頑張っているという人たちもたくさんいます。
 ですから、この法案で権限を拡充する、真面目に頑張って、やっぱりしっかり仕事をしていただくということには賛成なんですが、先ほどから同僚委員の中からも出ているように、今回、連合や全労連、全労協、それから労働弁護団の方から懸念の声が上がりました。それをしっかり克服をして、より社会保険労務士の皆さんたちが社会の中で頑張るというのが私たちが本当に望んでいることだというふうに考えております。
 懸念の理由は、実はほとんどの人、私も知り合いに社会保険労務士の方がたくさんいらっしゃいますから、一部の人たちが労働事件において、これはちょっと困ったというふうにみんなが思っているということはあると思うんですね。もちろん、悪徳弁護士も、悪徳医師もじゃないですけれども、悪の弁護士で問題がある人もいるわけですから、どこの、専門家の集団の中で問題があるということ、それをどう克服していくかということだと思いますが、それについてしっかりやっていかないと、実は社会保険労務士会も、それから労働界も、それから中小企業も発展がないと思いますので、そのことについて御質問をさせていただきます。
 社会保険労務士法は、一九六八年の制定時において労働争議に対する不介入が明示されておりましたが、二〇〇五年改正においてこの規定が削除になりました。これにより、集団的労使関係の現場で一部の不心得な社会保険労務士が現れることになっているのではないか。
 例えば、東京都の豊島区のある社会保険労務士事務所のこれはホームページです。社長を守る会なるものを立ち上げ、そのホームページのトップページには、労基法を始めとする様々な関連法令が存在し、それらは全て労働者側の立場で作られており、社長を守ってくれる法律はありませんと書かれています。極めて一方的かつ偏った認識であり、労使対等原則や労働法令遵守といった意識の欠如を示すものです。
 また、この社会保険労務士事務所が開催する会社を守るユニオン対策実践編セミナーには、ユニオンの個別労働紛争代理機能、このゴールは解決金、これが正当な労働活動ですか、ビラ、街頭宣伝、ツイッター、ウエブ等、何か変だよ不当労働行為救済申立て、こんな内容で本当にやるのといった項目が立てられています。さらに、ザ・事務所案内、平成二十六年五月十六日には、六、労働法関連の中に、真面目そうだと思って採用したのに、使用期間が終わった途端、労働組合をつくり始めたなどの記載があります。
 しかし、労働者が労働組合をつくることは憲法上の権利でありまして、それを問題視して介入したり問題にするのは、まさに労働組合法の不当労働行為に該当いたします。このような表現の根底には、憲法に保障された労働組合活動や労働委員会制度に対する敵対意識が存在しているのではないでしょうか。事実、この社会保険労務士は、本年七月十五日に開催された全国コミュニティ・ユニオン傘下のなのはなユニオンが会社を相手に行った団体交渉において、組合は早期退職五百万円での金銭解決を図ることに検討に値しないと答えているが、本人に聞きたいなどと発言をしております。明らかに補佐人の域を超えており、発言内容も不当労働行為です。
 二〇〇五年法改正が、このような、まあ一部ですが社会保険労務士をつくり上げてしまったのではないでしょうか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 個別の事案にはコメントは差し控えさせていただきますが、基本的に、十七年の改正、労働争議への不介入の規定自体は削除されております。ただ、先ほどの通達に示されていますように、争議行為時の団体交渉におきまして一方の代理人になることは、法第二条二項の業務に含まれない、社会保険労務士の業務としては引き続き行うことができないということにしております。また、社会保険労務士会の定める会則におきまして、適正な労使関係を損なう行為の禁止ということも書いてあります。
 やはり社会保険労務士は、その専門家としまして、労働関係法令をしっかりと理解した上で適切に対応していただくと、そういったことの指導等はしっかりしていきたいというふうに考えております。

○福島みずほ君 労使紛争や団体交渉は、もちろん敵対的になったり紛争が起きるということはあるわけですが、しかし、そこでやっぱり決められていること、あるいは通達で決められていること、あるいは不当労働行為は会社側もしてはならないわけですので、このようなことが起きないようにしっかりしていく。私は、そのことがひいては社会保険労務士、それから労働団体、それから社会のためにいいというふうに確信をしております。
 例えば、上記通達を明らかに逸脱した行為を行う社会保険労務士に対してどのような措置を講ずるのでしょうか、大臣。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今朝、津田先生からも御指摘がございましたけれども、労働争議時の団体交渉において一方の代理人となる、そして交渉するということは社会保険労務士の業務には含まれないということがまず第一点であります。
 一般論として、これを逸脱して適正な労使関係を損なった場合には、適正な労使関係を損なうことを禁止している社会保険労務士会の会則違反になるわけで、そして会則に違反をする行為は社会保険労務士法に違反をするということになるわけでございますので、懲戒処分の対象となるということでございます。
 一方で、社会保険労務士の会則違反の事実が確認された場合には、社会保険労務士会から当人に対して指導及び処分が行われるものだというふうに理解をしております。
 御指摘のような今朝ほど来お話が出ておりますような事案は、まずは社会保険労務士会からの指導及び処分の中で是正をされるべきであると考えるわけでありますが、それでも是正がなされない場合には懲戒処分を行うことも含めて対応を検討してまいりたいというふうに思っております。

○福島みずほ君 中小企業の方たちは真面目にやっているわけですが、労基法やいろんなことがよく分からないと、こうしたら社長、大丈夫ですよとか、こうやったら解雇ができますよともし言われたら、何か、頼りにするというか。実は、年金や雇用や保険料やいろんなことで社会保険労務士さんには大変お世話になるわけですし、コンサルタントみたいなことも頼むと。そういう中で、やはり不当労働行為的なことやそういうことが起きないようにということが必要で、先ほども同僚委員からありましたけれど、是非これは厚生労働省の方で、真面目にやっている人が大半だけれども、そういう問題があった事例や、これ通達違反じゃないかというようなことが本当にあるのかどうかも含めて実態調査をして、やっぱり軌道修正していただくというか、業界の発展のためにもこれは必要ではないかと思いますが、大臣あるいは局長、いかがでしょうか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 社会保険労務士の方が専門家として、かつ先ほどの社労士法の定めた倫理の問題とか、あるいはその会則、こういったものをしっかりと守っていただくというのは非常に重要だというふうに思っています。
 ただ、士業団体としての社労士会もありますので、まずは全国社会保険労務士会連合会がしっかりと会員の社労士の方々への教育指導をしていくというのが基本だとは思いますが、ただ一方では、厚生労働省としてもそこのところはしっかりとやっていただかなきゃいけないということでありますので、全国社会保険労務士会等しっかりと動きを見守りながら、私どもとしても必要な対応はしていきたいというふうに考えております。

○福島みずほ君 局長がしっかり見守りながらしっかり対応していきたいというふうにおっしゃったので、是非、つまり九九・九九九九%の人が真面目でも、何かそういう不当労働行為的なものがあったりすると、労働側は何かやっぱり問題だというふうにすごく思って、そのことが議論になってしまうというのは、業界全体にとってもすごく残念だと思います。
 ですから、厚生労働省の方でそれは実態把握も是非していただきたい。団体交渉やいろんな場面って非常に大事ですので、是非、お任せではなく、その実態把握を是非厚労省がしていただけるようにお願いします。局長がうんうんとうなずいているので、同意だということでよろしいですよね。

○政府参考人(岡崎淳一君) 実態把握のやり方等につきましても、私ども、士業団体がある場合にはそこがまずしっかりと対応するということだろうと思いますが、ただ先生からの御指摘もありますので、少し検討させていただきたいというふうに考えております。

○福島みずほ君 先日、感染法が成立をしましたが、一言質問をさせてください。
 そのときにもちょっと質問しましたが、エボラ熱の件で、神奈川県内の産業廃棄物会社で働くガーナ人労働者が有給休暇を使って母国に帰省しようとした際に、会社からエボラ出血熱に感染する可能性があることを理由に、日本帰国後三週間の出勤停止、無給を命じられるというケースが起きています。これは、無給じゃなくて休業手当が出ればいいという話ではなくて、ガーナですから基本的には余り関係がありませんし、それからその人が何かエボラ熱に感染しているということも疑いもなく兆候もなく一切ないんですが、ガーナに帰って、帰ってくるとすると三週間の出勤停止を命じられるというケースが具体的に起きています。そのガーナ人にも私は会いました。
 これはHIVのときに不当解雇だとかいろんな事案が、裁判例でHIVを理由に解雇したケースが無効だとされた例やいろいろありますが、感染症の場合、やっぱり余りにこれは行き過ぎている。西アフリカでこういうのがあるとなると、もうわっとそこでアフリカ系の人に対する、具体的に労働現場でも不利益が起きているということなんですね。
 厚生労働省は、このような感染症をめぐる差別と偏見の助長に対して、どのような具体的取組を行うおつもりでしょうか。その人が感染している、あるいは感染している可能性があれば別です。しかし、この人はまだガーナに帰る前なんですよね、まあ戻ってこられたんだと思うんですが、いかがでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 先生言うまでもなく、このエボラ出血熱は日本でまだ発生していない感染症でありまして、国民の皆様方に対しては、正確な情報をきめ細かく提供するということがとても大事だというふうに思っております。
 私どもの厚労省のホームページなどでも必要な周知を行っているところでありますが、今の先生御指摘の神奈川でのガーナの方のケースでありますけれども、確かにガーナというのはエボラ出血熱が現在流行していない国であって、そういうところを訪れた人についても、エボラ出血熱に感染するおそれがあるとの誤解が多分あるのかなと。そういうことであれば、この誤解を払拭するように、事業主を始め国民に対してしっかりと厚労省としても周知をしていかなければならないなというふうに思います。

○福島みずほ君 この人はガーナ人なんですね。有給休暇を一生懸命ためて、母国に帰ってくると。そうすると、来るなとこう言われて、やっぱり、これアフリカの人に対するいわれなき差別と偏見が労働現場で拡大しているし、不利益取扱いだと思いますので、是非、厚労省としても対応をよろしくお願いします。
 以上で質問を終わります。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 衆議院で労働者派遣法の改正法案、社民党的には改悪法案ですが、審議中です。今週中にでも強行採決されるのではないかということも言われており、それは分かりませんが、来週水曜日解散になればそれも全部吹っ飛んでしまうわけですが、派遣法は二度廃案になれば、もう国会に出すわけにはいかないと思っています。でも、解散の前に厚生労働委員会でぶっ飛ばすのが正しい厚生労働委員会、どうだと思いますので、しっかり質問したいというふうに思います。
 労働者派遣法改正法案により正社員の道が閉ざされてしまうのではないか。これは、派遣元で無期雇用であれば一生派遣が可能です。三年置きに課を変えれば、人を替えれば派遣労働者を雇い続けることができる、正社員の道が歴然と閉ざされる、大臣、いかがですか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の労働者派遣法の改正案においては、同じ事業所における継続的な派遣労働者の受入れについては三年という期間制限を課すこととして、さらに三年を超えて派遣労働者を受け入れようとする場合には過半数労働組合等からの意見聴取を義務付けるということによって、派遣先で今御指摘の正社員が派遣労働者に代替されることを防ぐということとしておるところでございます。
 今回の改正案では、派遣会社に対してキャリアコンサルティングとかあるいは計画的な教育訓練を新たに法的に義務付けるということを行っているほか、派遣期間が満了した場合の雇用安定措置の実施を新たに法的に義務付けるということにしております。これらによって、正社員を希望する方にはその道が開かれるように支援を努めることとし、正社員への道が閉ざされるとの御指摘は当たらないと思っております。
 また、派遣元の方では、無期雇用をされる労働者については、有期雇用の方に比べ雇用の安定が図られていること、あるいは、今回の改正案によって、派遣会社に対し長期的な観点に立ったキャリア形成支援を新たに法的に義務付けるということ等から、労政審の建議において派遣労働という働き方に見られる弊害が少ないとされたため、期間制限の対象外としたわけでございます。
 さらに、今回の改正案によりまして、労働者派遣事業を全て許可制とすることで、労働者派遣事業の質のこれまで以上の一層の向上と業界全体の健全化が図られて、派遣労働者の雇用の安定と処遇の改善にもつながるということを期待をしているところでございまして、今お話のように正社員への道が閉ざされてしまうのではないかという懸念に対しては、今申し上げたようなことを新たに義務付けたりすることによって、そういうことではないということを明らかにしているところでございます。

○福島みずほ君 一体どこを読めばそうなるのかというのがさっぱり分かりません。
 派遣元で無期雇用であれば、その人は一生派遣なんですよ。
 リーマン・ショックのときに明らかになったことは、常用型派遣労働者のうち、無期派遣労働者は七二・六%解雇率、うち有期派遣労働者七七・五%。無期と有期で関係ない。無期雇用でも派遣切りが起きたんです。派遣元で無期雇用であれば一生派遣なんです。この人がどうして正社員になれるんですか。
 駄目。大臣、お願いします。読まないで答えてください。

○政府参考人(坂口卓君) 今委員御指摘の無期雇用派遣労働者の雇用の安定の関係でございますけれども、先ほどもおっしゃいましたリーマン・ショックの後の段階で、二十四年の改正でも、派遣元と派遣先双方に、そういった中途解約をした場合にはちゃんと雇用安定の措置を図らなければならないというような形の措置を二十四年の法改正でも講じていただきました。
 また、先ほど大臣が申しましたように、今回の法案の中では、キャリアコンサルティングでありましたり、あるいは計画的な教育訓練でありましたり、長期的なキャリア形成を視野に入れた形でそれも行わなきゃいけないというようなことも義務付けております。
 それからまた、雇用の安定の関係につきましては、実は労働政策審議会の建議の中で、無期雇用の派遣労働者につきまして、派遣元事業主について、派遣契約の終了のみをもって解雇してはならないということを指針に規定したり、あるいは派遣契約の終了のみをもって解雇しないようにすることを許可基準に記載するということが適当であるということも建議の中でもいただいておりまして、そういった措置も含めまして雇用の安定をしっかり図ってまいりたいと思っております。

○福島みずほ君 それは建議になっているのであって、この法案には入っていないですよね。
 私が申し上げたいのは、先ほどからというか、ずっと政府はキャリアアップをやるからとおっしゃいますね。それは、この改正法案の三十条の二の「段階的かつ体系的な教育訓練等」、しかしこれは派遣労働者としての教育訓練じゃないですか。私が一番問題にしているのは、正社員への道が閉ざされるということです。派遣元で無期雇用であれば一生派遣が可能なんですよ。今局長が答えたのは、いや、それは解雇はしないよという話であって、この人は正社員になれないんですよ。
 もう一つ、三年置きに人を入れ替えれば派遣を雇うことができる、あるいは課を変えれば雇うことができる。これも正社員の道を閉ざすことになるじゃないですか。派遣先の労働組合の意見聴取は意見聴取だけであって、大臣、こっちもこっちも正社員の道を別に義務付けていないんですよ。じゃ、正社員の道が閉ざされるじゃないですか。
 キャリアアップの条文は、どこにも正社員化のためにというのはないんですよ。派遣としてのキャリアアップであって、私がここで質問している正社員の道を閉ざすことになりますねということに答えていないじゃないですか。大臣。

○国務大臣(塩崎恭久君) お言葉ではありますが、それぞれ、まず第一に、自ら望んで派遣を選んでいらっしゃる方がおられるということ、そしてまた、派遣でありながらやっぱり正社員になりたいと思っていらっしゃる方々がまた大体同じぐらいおられるというのが我々の調査での結論だったと思うんです。
 そういう中にあって、したがって、派遣から正社員になりたい方については、当然のことながら、派遣会社においても、それから派遣先においても正社員に向けてのインセンティブや支援策を今回新たに義務付けて用意をさせる。あるいは、元々正社員化をするためには、能力があるということが正社員になる可能性が高まるわけで、無理やり正社員にしてくださいと言っても、それは企業がどう採るかの問題でもございますので、そういうことを考えると、いかにこの派遣会社に対して今申し上げたようなキャリア形成をできるような仕組みを義務付けるかということと、それから派遣先に対しても派遣労働者への正社員募集に関する情報提供を義務付けるとか、そういう形でチャンスを用意して、正社員を希望する方にはその道が開かれるように支援をするという観点から今回の改善をもたらしているものでございます。

○福島みずほ君 どこの条文で、どこの条文で正社員になれるんですか。

○政府参考人(坂口卓君) 御答弁させていただきます。
 今大臣が御答弁させていただきましたように、今回の法案では、この段階的かつ体系的な教育訓練というようなことを新たに派遣会社に義務付けるということをもってして、そういう正社員を希望する方にその道が開かれるようにするということでございます。それから、また、今の条文は委員御指摘の三十条の二でございます。それからあとは、大臣の方から、派遣労働者への正社員募集に関する情報提供を義務付けるということにつきましては、今回の改正法案の四十条の五の第一項ということでございます。
 いずれも、今大臣が申しましたように、正社員を希望する方にその道が開かれるような、そういった支援の道を開くための措置を今回、今までなかった規定でございますけれども、新たに法制化するということでございます。

○福島みずほ君 キャリアプランの条文は単なるキャリアアップであって、派遣としてのキャリアアップじゃないですか。どこにもこれ正社員化への道ってないですよ。
 それから、今回、どこで派遣の人が正社員になれるんですか。四十条の五のどこですか。これだと周知とかであって、四十条の五でどこが正社員になれるんですか。

○政府参考人(坂口卓君) 二点御質問をいただきました。
 まず一点目の三十条の二の方の規定でございますけれども、確かにこの中にそういった正社員という文字はございませんけれども、先ほど大臣も申しましたように、いろいろ、派遣労働者の方には派遣としてそのまま働きたいという方もおられます一方で、正社員としても働きたいという方もおられるので、その派遣労働者の方の今後のキャリア形成に資するようなという趣旨からいくと、正社員化にもつながるような教育訓練もそういった中身の中には含まれてくるだろうということでございます。
 それから、第四十条の五の方でございますけれども、こちらの方につきましても、規定の仕方としましては、おっしゃるとおり、通常の労働者の募集を行うときは、そういったことについて、掲示の措置によって募集に係る事項を労働者に、派遣労働者にですね、周知するということで、募集の提供の機会ということをしっかり派遣労働者の方に知らしめるということを通じて、正社員への希望をされている方の道を開いていこうというものを新たに今回規定するものでございます。

○福島みずほ君 駄目ですよ、こんなの。今おっしゃった三十条の二はキャリアプランというか、これは派遣労働者としてのキャリアアップじゃないですか。問題にしている正社員化への道はどこにも条文書いてないですよ。四十条の五も正社員化への道なんてどこにも書いてないですよ。だから正社員になれずに派遣のままの人が増える。今、五四%が非正規雇用で、女性は物すごい高いですよね。その中で、一・八と、ひと・まち・しごとの対策本部が出生率一・八とか言うけれども、そんなことになるわけないですよ。
 一方で女性の活躍法を国会に出しながら、派遣法の改悪やって、女性たちが、事務職が本当に派遣から正社員になれないというふうに閉ざすような法律を提案しておいて、女性の活躍なんてちゃんちゃらおかしいですよ。女性を踏み付けにしてやるぞというのがこの法案じゃないですか。Women Shineというけれども、Women、SHINE、これをある学者は女性死ねって読みましたよ。
 派遣を増やすというこの法律は駄目なんですよ。だって、今日の答弁でも、どこにも正社員化への道って答えられないじゃないですか。縮小、廃止される直接雇用、これは努力義務も含めてですが、改正法案では現行法四十条の三で規定してある無期雇用派遣労働者に対する派遣先の直接雇用努力義務を全て削除しています。改正案は、制限期間を超えて派遣労働者を使用しようとする派遣先の労働契約申込義務を定めた現行法四十条の四も廃止をしております。
 今部長は二つ言いましたよね。キャリアアッププランの三十条の二と、もう一つ、四十条の五だと。どこにも正社員化の義務は書いてないですよ。むしろ、今まであったのを改悪して、直接雇用の努力義務というのを本当に減らしているんです。これでは派遣だったら派遣のままじゃないですか、どうですか。

○政府参考人(坂口卓君) お答えいたします。
 今回、今御指摘のありました関係でございますけれども、四十条の四でありますとか四十条の五につきましては、現在これは、四十条の四については期間制限の違反を防止するためということでございましたので、今回の規定の関係では、全体としてその目的については、前回のあの二十四年の法改正で入れていただきました雇用みなし規定というものがありますので、そちらの方に移し替えるということでございます。
 それから、四十条の五につきましては、今回、派遣元の方に雇用責任を強く負わせるということで、この四十条の五は二十六業務の業務に限った措置でございますので、これについては今回、そもそも二十六業務との区分をなくすということも含めて今回削除するという規定で、先ほど申しましたような四十条の五という規定を新たに入れるということでございます。
 以上でございます。

○福島みずほ君 四十条の三と四十条の四はどうですか。

○政府参考人(坂口卓君) 四十条の三につきましては、今回の規定でいきますと新しい四十条の四に基本的には移行しているということでございます。それから、現行の四十条の四につきましては、先ほど申しましたように、四十条の四につきましては、現在、期間制限違反の防止ということを目的とした規定でございますので、これは先ほどの答弁の繰り返しになりますけれども、二十四年の改正で雇用、労働契約のみなし制度というものが違法派遣の場合については期間制限も含めて適用になるということで、そちらの方ができるので、そちらの方にカバーができるということで、現行の四十条の四については整理して削除するということでございます。

○福島みずほ君 この中で、やはり直接雇用の努力義務規定が縮小ないしは廃止されているんですよ。そして、さっき答えたように、正社員化への道がどこにあるかといったとき、三十条の二と四十条の五を言いましたよね。しかし、これはどこにも正社員化への道についての規定の条文ではないんですよ。結局、何が今回の派遣法改正法案、問題か。正社員化への道を閉ざしちゃうんですよ。一旦派遣になったら一生派遣のまま、正社員になれないという点が最大の問題で、ここがこの法案、こんなことをやったら、というか、法律を私たちが作ることによってみんなの働き方が変わるんですよ。正社員への道を閉ざすことがどれだけ不安定雇用になるか。幾ら、派遣元で一生雇用するからいいだろうという話では全くありません。
 改正法案では、三年ごとに、派遣先の過半数労働組合に意見聴取を行えば、派遣労働者を変えれば当該部署で引き続き使用することが可能となります。しかし、派遣労働者自身は派遣元と派遣関係を結ぶ労働者であり、その意見が派遣先における過半数労働組合ないし過半数代表に反映されることは全くありません。労働条件の決定的変更に関わる聴取であるにもかかわらず、その過程において全く反映されないようなものの意見聴取を要件とすることは問題ではないでしょうか、大臣。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今、過半数労働組合等の意見聴取に関連してお話がございましたが、派遣先と労働者の間に雇用関係がない派遣労働については、派遣先において正社員から派遣労働者への置き換えを防ぐ、いわゆる常用代替の防止が課題だということでされてきました。
 このため、今回の派遣法の改正案においては、同じ事業所における継続的な派遣労働者の受入れについては三年という事業所単位の期間制限を課すことにした、これが四十条の二でございますが、制度の趣旨が派遣先の常用雇用の正社員の保護を目的としているために、三年を超えて派遣労働者を受け入れようとする場合には派遣先の過半数労働組合等からの意見聴取を義務付けるということにしたものでございます。

○福島みずほ君 違う。大臣、分かっていないですよ。
 私が質問をしたのは、意見聴取をするのに、その派遣労働者は派遣元と雇われているわけで、派遣先の労働組合とは関係がないんですよ。何で自分と関係ない労働組合の意見聴取がいいんですかという質問です。

○国務大臣(塩崎恭久君) それは常用代替を防ぐということが課題とされてきて、その常用代替というのは派遣先の労働者の保護ということでございますので、今申し上げたとおりでございます。

○福島みずほ君 いや、私が言いたいのは、じゃ、この派遣先の労働組合の意見聴取ということは派遣労働者のための条文ではないということですね。というか、やっぱりこれの、労働組合の意見聴取をするということが、結局何の役にも立たないということなんですよ。
 というか、じゃ、逆にこういうふうにお聞きをいたします。
 現在の労働関係諸法令における過半数代表規定において、その構成員として意見反映が全く行われていないにもかかわらず、労働条件その他の決定がなされる際の要件となるような規定が労働者派遣法以外にあるでしょうか。労働組合法十七条の労働協約の一般的効力、十八条の地域の労働協約における一般的効力以外で、労働者派遣法以外にあるでしょうか。

○委員長(丸川珠代君) 坂口部長、申合せの時間になっておりますので、簡潔におまとめください。

○政府参考人(坂口卓君) 今御指摘の労働関係諸法令で申し上げますと、過半数労働組合からの意見聴取規定が規定されている例としましては、就業規則の作成、変更に関わる労働基準法の九十条の一項の規定がございます。
 ですから、こういった例も含めまして、一般に意見聴取の対象は、当該事業場において雇用される労働者から構成される過半数労働組合とその対象はなっているということで認識をしております。

○福島みずほ君 いや、私が聞いているのは、派遣労働者は派遣元との間の労働契約があるので、派遣先ではないということなんですよ。この労働組合の意見聴取は単なる意見聴取であって、何の役にも立ちません。
 今日の審議の中で、結局正社員化への道が……

○委員長(丸川珠代君) 恐縮ですが、時間を過ぎておりますのでおまとめください。

○福島みずほ君 はい。
 正社員化への道が閉ざされるという、この派遣法の問題点は明らかになったというふうに思います。こんな法律を認めてはならないと申し上げ、質問を終わります。

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