福島みずほのどきどき日記

自殺対策決議で質問 6/2参厚労委

 6月2日(火)の参議院厚生労働委員会で、「自殺総合対策の更なる推進を求める決議」に当たって、厚労省や参考人の清水康之さん(ライフリンク代表)に質問しました。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 厚労省に移管するということで、厚生と労働を所管する強み、あるいはハローワークや医療機関と連携しながら、しっかり地に足の付いた形で取り組んでいかれるという決意表明が先ほど他の委員の答弁にもありました。
 厚労省に移管することで期待していることも大変あるわけですが、一方で内閣府の強みというのもあったと思うんですね。私自身もというか、今日は自殺がテーマでちょっと感無量というか、山本孝史先生、武見さん、尾辻さん、柳澤さん、津田さん、もう超党派で本当に初めから議員連盟をやってきて、そして私は二〇〇九年のときのまさに自殺担当大臣でした。そのときにやはり若者対策をやっていたので、若者と自殺、あるいはセクシュアルマイノリティーと自殺とか、あるいは文科省を呼ぶ、あるいは、さっきありましたが国土交通省に来てもらうとか、内閣府ってやっぱり横断的に様々なテーマを取り組むという、そういう非常に利点もあって、横断的に取り組むことができたと思っています。
 ですから、厚労省に移管することのメリット、それから横断的にやることも、他の省庁に働きかけるというのは内閣府が得意とするところなので、そういうことも生かしてやっていただきたい。その点、いかがでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 先生がおっしゃっていらっしゃるのは、各省庁の連携がいかに大事かということなので、今回、様々な御意見の上で法律でもって今まさに自殺問題については内閣府から厚労省に持ってこようということでありますので、先生が大事だと思っていらっしゃる省庁間の総合調整、これをいかにうまくやるかということでありますので、関係閣僚会議ができて、そこで調整をする、その中心が厚生労働大臣がやるということになりますから、そこの実効性をどう高めていくかということが先生の、内閣府の方が調整機能が強いんじゃないかというお話でございますけれども、必ずしも、何というか、どの役所ということではなく、やっぱりこの問題に応じて総合調整は、今回厚労省に移すということでもございますから、それをしっかりやっていくことが大事だということで、覚悟を持って厚労省は臨まないといけないというふうに思います。

○福島みずほ君 是非頑張ってください。
 自殺をなくすためには、過労や過労うつをなくすこと、長時間労働の規制こそ必要で、これは厚労省、これこそやるべきだ、いかがでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) そのとおりだと思いますし、それを心掛けて厚生労働行政をやっているつもりでございます。

○福島みずほ君 全会一致で過労死防止推進法が成立されましたし、塩崎大臣を本部長とする長時間労働削減推進本部も設置をされています。では、ホワイトカラーエグゼンプション、労働時間規制をなくす法案はこれに逆行するものだとやはり一言申し上げたい。厚労省は、長時間労働の規制こそすべき役所として頑張り抜いてほしいというエールを送りたいと思います。
 それで、私は担当大臣のときに、まさにライフリンクの清水さんなどに内閣府参与になっていただいて、啓発推進のためにいろんなこと、プロジェクトチームつくって様々な施策をやりましたが、啓発推進のためにとりわけやる必要があるとやりました。一つが、一番自殺が多い月である三月を自殺対策強化月間に決めてチラシを配ったり、駅の前でチラシを配ったりもしましたが、こういう強化月間や啓発のことについて、自殺対策の啓発に積極的に取り組むことの意味について、清水さん、いかがお考えでしょうか。

○参考人(清水康之君) 自殺対策を推進する上では、啓発と実務というのを、これ両輪でやっていく必要があると思います。畑仕事と同じように、枯れた土壌に幾ら種をまいても芽が出ないのと同じように、やはり自殺対策も、これを推進していこうという理解のない地域で実務を根付かせようと思ってもやっぱりうまくいきませんので、実務と啓発はしっかりと両輪でやっていく必要があると。
 しかも、その啓発をやる際には、多くの人ができるだけ共感してそのキーワードの下に結集できるような、そういうメッセージを掲げる必要もあると思います。例えば、響き方として、交通事故防止というのと交通安全の推進というと、やっぱり後者の方が何か前向きなメッセージとして受け止められて、いろんな関係者が結集しやすいと思うんですね。ですから、自殺対策においても、命支える自殺対策というようなメッセージを掲げて、既に自殺対策に関わっている関係者のみならず、企業やあるいはスポーツ団体とか、あるいは芸能関係者とか、そういういろんな人たちを巻き込んで、啓発、ひいては自殺対策を推進できるような、そういう状況をつくっていく必要があるんじゃないかと思います。

○福島みずほ君 ありがとうございます。
 確かに、その命を支えるというキーワードで命を支える自殺対策という、ポジティブというか、命を応援しますよという観点で自殺対策の施策を当時やれたことは大変よかったと思っています。また、先ほど福山さんの方からよりそいホットラインの話もありましたが、よりそいホットラインや、一つだけでなくて様々なことが相まって自殺をとにかくなくしていくということが可能だというふうにというか、それが必要だというふうに思っております。
 啓発活動の重要性について、厚生労働大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今、啓発活動についてのお尋ねでございますけれども、自殺予防に関して啓発活動をやるということについては、自殺総合対策大綱に、自殺等に関する正しい知識の普及を含む国民一人一人の気付きを促すと、それから、職場における普及啓発を含むメンタルヘルス対策の推進が当面の重点施策として示されておりまして、厚労省としてもこの二つを中心に進めてまいりたいと思っております。
 こういうことで、厚労省のホームページには、みんなのメンタルヘルス総合サイトというのを設けておりますし、若者向け、働く人向けのこれはポータルサイトでありますが、対象者に応じてきめ細かな啓発活動を行って、コミュニケーションをできる限り多層化するということかなというふうに思っております。
 また、先ほど来お話が出ている自殺予防総合対策センター、このウエブサイトにも、「いきる」というウエブサイトでありますが、自殺の現状、それから国、自治体の自殺対策について情報提供を行っておりまして、こういったことで国民各層の気付きを促す、こうした取組を更に多様化もし、積極化をしていきたいというふうに思います。

○福島みずほ君 清水参考人にお聞きをいたします。
 まず取り組んだことが、地域によっても自殺の理由が実は違う、割と主婦の方が亡くなっていたり若者が多く亡くなっていたり、いや、実は多重債務で亡くなる地域、秋田などそうだったと思うんですが、地域によっていろんな特色がある、それをきちっと踏まえて、それに適切に対応していくということなど大変必要だと思いますが。十年間を数分で話すのはちょっと難しいかもしれませんが、この間の自殺問題、人数を三万人切るなんて言い方はやめようと、当時担当大臣のときに、副大臣の大島さん、政務官の泉健太さんもすごい頑張ってくれたんですが、三万人切るという数字はやめようという話はしていたけれど、でも、この十年間の間にやはり二万五千人になった、でも、この二万五千人をどんどんやっぱりゼロにというか、自殺に追い込まれる人がなくなるようにしたいと思っているわけで、この間の取組でよかったこと、あるいはこれが課題だということをちょっと話していただけますか。

○参考人(清水康之君) 課題としては二つあると思っています。
 一つは、自殺対策に万能薬はないと腹をくくることですね。地域によって自殺の実情が違うということもそうですし、恐らくこれ時代によっても自殺で亡くなる人の数やあるいはその背景というものも変わってくると思うんですね。ただ、常に重要なのは、今一体何が起きているのかというその実態をしっかりと踏まえて、その実態に基づいて戦略を立てて、その戦略の下、しかるべき連携を図りながら関係者が実行して、その実行した結果をまた検証して、その検証の結果を政策に反映させていくという、一発勝負ではなくてそういうふうに継続的に対策を進化させていくということが必要だと思いますので、そうした意味で、万能薬はないんだ、粘り強くただ確実に進めていかなければならないと、このことを共有するのが一点と。
 あともう一つは、私は政治の関わりだと思っています。自殺対策の最前線というのは、これは個々人への対人支援です。言うまでもなく、一人一人の命とどう向き合うかと、そこが問われるわけですね。今日、今この瞬間においても、全国各地でいろいろな命を支える活動が行われています。いろんな支援者が奮闘しています。ただ、それを美談で終わらせるのではなくて、そういう人たちがちゃんと支援しやすいような、安心して支援に取り組めるようなその枠組みをつくるというのは、これは政治の仕事ですし、政治にしかできない仕事だというふうに思いますので、私は、支援から置き去りにされて自殺に追い込まれる人がいない社会を実現するためには、自殺対策は政治の仕事、そういう認識の下、今後も国会議員の皆さん、政府の皆さんにしっかりと関わり続けていただくと、これも非常に重要な課題だというふうに思っています。

○福島みずほ君 塩崎大臣、いかがでしょうか。移管された後、厚労省の責任というか役割がとても大きくなると思うんですね。
 私も、万能薬はなく、あらゆることをやるべきで、例えば、ちょっと細かいことですが、若者と自殺、あるいはセクシュアルマイノリティーと自殺、セクシュアルマイノリティーの人はやはりこの社会でより生きづらいために自殺をする人が十代で多いと。今、文科省がLGBTに関する手引を作ろうとしていたり、いろいろ頑張っている面もあるわけですよね。ということは、大きな大局的なことをやること、予算を付けることと同時に、きめ細やかにもやっていかなければならない。厚生労働省として、どんなスタッフで、これからのことですが、どんな形でやろうとお考えなのか、お聞かせください。

○国務大臣(塩崎恭久君) これは先ほど来申し上げているように、自殺をお考えになっていらっしゃる方々というのはまずどこにおられるか分からないことが多いわけで、お役所仕事というのは大体待っているというスタイルでありますけれども、それでは間に合わないわけです。
 したがって、先ほど来申し上げているように、一人公的な部門のお役所の人たち、国も都道府県も市町村のレベルも、それぞれのネットワークはフルに活用して、言ってみれば受ける体制はつくっておきながら、やっぱりアウトリーチをするためには、民間のやっぱりこの道の御専門の一番詳しい方々ともしっかりと言ってみればパートナーシップを組んでアウトリーチをして、そして専門家の医療あるいはPSWを含めて、そういった方々と連携をしながらやっていかなければならないので、そういう言ってみれば総合調整、まさにさっきのお話のとおりで、それは霞が関の省庁だけではなくて地方の様々な行政のレベル、それから民間の方々との連携をしっかりと組めるようにやっていかなきゃいけない、そういう総合調整も必要なんだろうというふうに思いますので、そういうことによって、これは一人親家庭への支援とか子供の貧困の支援とか、こういうものも同じだと思います。しっかり出ていって、早め早めに手が打てるような体制を、官だけでやろうとしないでしっかり連携を取って、ネットワークでもってやる努力をしないといけないのかなというふうに思っております。

○福島みずほ君 最後に、清水参考人に、先ほど政治の責任ということをおっしゃったんですが、足立区やいろんなところの自殺対策、自治体や、あとNGOで全国頑張っている人のことなどもよく御存じで、東尋坊で頑張っている人とか、私も何度もお会いしていますが、今ここは国会ですので、政治でこういうことをやってほしい、厚労省に言ってこういうことをやってほしい、提言をお聞かせください。

○参考人(清水康之君) 関心を持ち続けるという、もう一言で言うと、それに尽きると思います。その際には、やはり、先ほども少し触れましたけれども、自殺対策の現場、最前線というのはもう対人支援です。ですから、その現場で何が起きているのか、その現場で取り組んでいる人たちがどういう仕組みをつくれば、どういう体制をつくれば支援しやすくなるのかという、その現場を踏まえたシステムづくり、これはどちらかではなく、それは両方セットだと思いますので、これをしっかりとやっていただくために、やっぱり現場と国会と引き続き連携してやらせていただければというふうに思います。

○福島みずほ君 ここは厚生労働委員会なので、厚生労働省に自殺が移管して、私たちもその責任をより強く果たしていかなければならないと思っています。ですから、先ほど、長時間労働の規制こそ必要で、ホワイトカラーエグゼンプションは逆行するでしょうと申し上げましたが、まさに厚生と労働と両方頑張らなくちゃいけない。経済財政諮問会議の社会保障の切捨てなど、ゆめゆめそんなことが起きてはいけないと。社会保障の充実と労働のきちっとした規制、これも厚労省の大きな役割で、それが長期的に見たらやっぱり命の支援になるということで、厚生労働大臣、その立場でどうか頑張ってください。
 以上で終わります。

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