福島みずほのどきどき日記

8/26(水) 厚生労働委員会にて「派遣労働者の労働条件」等に関して参考人質疑

8/26(水) 厚生労働委員会にて、「派遣労働者の労働条件・待遇」等に関して参考人質疑を致しました。
議事録のアップが遅れまして申し訳ありません。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 今日は、四人の参考人の皆さん、本当にありがとうございます。
 まず、棗参考人にお聞きをいたします。
 派遣切りがあり、派遣村があり、労働法制の規制強化をしなければならない。そして今、女性では五四%非正規雇用であり、かつ非正規の割合がとても高くなっている。雇用が劣化していて、将来が見えない。今日本の政治がやるべきことは、むしろ労働法制あるいは雇用をきちっと立て直すことだというふうに思います。
 しかし、今度の法案は、規制緩和である、非正規雇用を増やす、派遣労働者を増やす、正社員への道を閉ざすというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○参考人(棗一郎君) 政府の規制改革会議も、正規と非正規のこの格差、労働条件の格差、身分の格差というのが問題であるということは御指摘されているんですね。これを解消していかなければいけないというのは、これはもう労使一致した、政府も一致した課題だと思うんですね。
 にもかかわらず、労働者の地位を上げていかなきゃいけない、保護していかなきゃいけないのに、規制を強化して、例えば均等待遇を入れるとか、派遣を絞り込んで違法な派遣は駆逐していくとか、そういうことをやらなきゃいけないのにもかかわらず、それと逆行するような何で政策が出てくるのかというのが私には本当にさっぱり分かりません。
 おっしゃったように、格差を縮めていくためには強力な保護法制が必要です。これを本当に早くやらないと、日本の雇用社会は駄目になってしまうと思います。
   〔理事福岡資麿君退席、委員長着席〕

○福島みずほ君 宇山参考人にお聞きをいたします。
 様々な当事者の皆さんたちの集会や、当事者の皆さんたちの切実な声を聞き、今日も切実なまさに御自身の体験を聞かさせていただいて、ありがとうございます。
 やはり、派遣労働者殺すに刃物は要らない、雇い止めにすればいい、あるいは仕事を任せなければいい。つまり、正社員であれば、正社員というかパートでもあれば、直接雇用であれば、本人が辞職するか解雇でなければ辞めさせることはできないんですが、雇い止めにする、理由なんか要らない、仕事を回さなきゃいい、理由なんか要らない。ですから、当事者の皆さんたちから例えばクレームを言った、あるいは違法のことを指摘した、セクシュアルハラスメントについて相談をした、なのでもう仕事が回ってこないという物すごい状況が起きるわけですね。
 このことについて、やはり間接雇用における不安定さ。ですから、先ほど棗弁護士も、棗参考人もおっしゃいましたが、やっぱり派遣は専門職で特別なものに限るべきだ、増やさない、そして安定化をすべきだ。いかがでしょうか。

○参考人(宇山洋美君) おっしゃるとおりだと思います。
 まずは、間接雇用というのが非正規労働の中でも派遣の唯一特殊なところなんですね。そこで雇用責任をどこも負わない。まず派遣先が雇用責任を負わない、だからといって派遣元が雇用責任を負うのか、これは負っていないというのが私の十五年の実感でございます。
 それから、派遣労働というのを派遣業界がよく、女性は派遣を選んでいるという言い方をしていますけれども、そうではなくて、正社員の働き方そのものが非常に過酷で、ワーク・ライフ・バランスを実現するのが難しい中にあって、女性は派遣を選ばざるを得ないんだという状況ですね。マミートラックとかワーク・ライフ・バランスの問題があるということも背景にあるということを皆さんに知っておいていただきたいと思います。ほかに選択肢がないからです。
 この間、アンケートに応じてくれた派遣労働者の中には女性が多い、とりわけシングルマザーが多かったです。それはなぜか。子供の育児、家事を両立させるためには正社員ではできないからなわけです。でも、パートでも収入的には難しい。やむなく不本意就労で選ばざるを得なかったという状況があります。
 その中で、やはり何度も申し上げているように、正社員と同じ時間、同じ仕事を同じ環境でやっているにもかかわらず、ボーナスももらえない、交通費すらもらえないという状況の中にあって、いろんな差別を受けながら、それでも我慢してきた。でも、泣き寝入りするしかない。なぜか。三か月更新だからです。
 いや、今三か月更新ですら長いと言われています。一か月更新というのがだんだん増えてきている傾向にあるというふうに言われています。仕事はずっと年間通してあるんです。働く側もずっと働いて生きていかなければならないから仕事をずっと必要としているんです。にもかかわらず、一か月更新、三か月更新。これは人材のかんばん方式と呼ばれています。好きなときに、派遣先企業が気に入らなかったら理由なく雇い止めにできるからというところです。
 だから、労働組合を結成することもできない、入ることもできない、そこで労働者としての労働三権の権利行使もできない。そうやって労働者として丸裸の状態にさせられて、訴えることもできない。これは派遣先企業にとっては非常に都合のいい働き方です。
 毎時間、二百円、三百円、四百円の時給のマージンを取られながら、賞与がない、交通費もない、そういった状況を誰が望むでしょうか。派遣を選んだ、じゃ、賞与が要らない働き方を誰が好きこのんで望みますか。それしかないからなんですよ。そういうことをまず分かっていただきたい。二十六業務であるから長く働けたとは言いますが、それはセカンドベストで、ベストではありません。でも、それすらも奪われる。三年雇い止め、失職は必ずするというのが今回の派遣法案の最大の眼目です。それに補って余りあるセーフティーネットが余りにもない、これが次の問題だと思っております。

○福島みずほ君 棗参考人にお聞きをいたします。
 労働契約法二十条に関する裁判などを手掛けていらっしゃいますが、派遣は、今、宇山参考人おっしゃったように賞与がない、あるいは交通費をもらっている人も半分。そして、厚労省に聞いて、交通費の支給はこの法案で必要、必須かと聞いても、明快な答弁がまだ今日の時点でも出てきていないんですね。
 その意味では、この法案で、さっきも均等待遇でなければ駄目だとありましたけれど、結局保障がないんじゃないか、あるいはどうあるべきか、それをお聞かせください。

○参考人(棗一郎君) 労働契約法二十条は、法律としては派遣元にも適用される、派遣元の有期と無期の社員で交通費に違いがあれば、交通費が払われていないことは不合理な労働条件の格差であって是正しなさいと、こういうことになるわけなんですけれども、その派遣元で有期、無期の場合に、正社員と比べるのか、それとも同じ登録している派遣社員と比べるのか、そこがはっきりしないんですね。私は、解釈上は正社員と比べるべきだと思いますので、交通費出ていたらきちんと交通費払いなさいよという解釈になると思うんですけれども、そこは厚労省はごまかしています。
 それと、幾ら二十条が派遣元で適用されるといっても、派遣先の労働者との賃金格差、労働条件格差は全く埋まりません。効果ないんです。それは、派遣元における雇用されている労働者との比較、有期と無期の労働者との派遣元の中での比較なので、その賃金格差というのが、労働条件格差というのが派遣先とある場合にどうやって埋めていくかというのは、やっぱり派遣法において同一労働同一賃金の原則、若しくは均等待遇の原則をはっきり打ち出した規定、法律の規定そのものがないと法的には無意味です。配慮だとか均衡だとかいったって全く使えないです。裁判では役に立ちません。裁判で役に立たないというのは、権利実現しませんので無理です。だから、そういうことが必要だと思います。

○福島みずほ君 棗参考人にお聞きをいたします。
 私は、この法律の施行日が九月一日ですから、もう不可能だ、廃案にすべきだというふうに思っております。ただ、十月一日越えを何としてもしなければならない。私も、みなし雇用規定がこの国会で成立したときに、非常にこの点はとても評価できると思いました。でも、四年後とかだったので不吉な予感がしたんですが、この規定が一度も使われずに別の法律に取って代わるのは国会の自殺行為だと思っています。みなし雇用規定をはっきり一度作動すべきである。いかがでしょうか。

○参考人(棗一郎君) 私もそのように思います。
 もう九月一日施行は間に合わないわけですから、一旦まき直して、これはもう一旦やめにして、きちんと派遣の、派遣法の在り方をちゃんと捉え直した上で、もう一回出直すべきだというふうに思います。

○福島みずほ君 時間ですので、どうもありがとうございました。

PageTop