福島みずほのどきどき日記

特別委員長不信任で賛成討論 9/17

 9月17日(木)の参議院安保法制特別委員会で、鴻池委員長不信任動議への賛成討論を行いました。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 私は、社民党を代表して、鴻池祥肇委員長に対する不信任動議に対して賛成の立場から討論を行います。
 私は、鴻池委員長を、今はこの対象になっておりますが、鴻池委員長を大変尊敬をしております。
 二〇一五年八月二十二日の東京新聞、鴻池氏は、さきの大戦で国会は軍部の独走を止められなかった、貴族院でどうにもならなかったから参議院を置いたと持論を展開。その上で、参議院の役割は衆議院の拙速を戒める立場だと指摘をした。そして、安保法案について、参議院が合意形成の努力をしなければいけないときに、総裁選とか法案をいつまでに成立させなければいけないとか、ばかなことを言ってはいけないと強調した。そのとおりだと思います。
 礒崎補佐官に対する苦言や様々な発言、信念を持ち、歯にきぬ着せず、そして前後左右、上に気を遣わず、はっきりおっしゃる保守政治家の矜持を心から尊敬をしております。
 私は議員になって十七年目ですが、後藤田正晴さんや、亡くなられましたが、多くのいわゆる保守政治家と言われる方たちに生前ゆっくりお話を聞く機会を持ってきました。後藤田正晴さんは、自衛隊を海外に派兵すべきではない、その持論をしっかり持っていらっしゃいました。自民党の保守の矜持とはまさにそれではないでしょうか。
 鴻池委員長は、ただ、残念ながら、ここ数日、強権的な、あるいはごり押しとも言える運営をされたことに対し心から抗議をし、この賛成討論をする次第です。
 十五日の夜、中央公聴会が終わった夜に、十六日、地方公聴会が終わった後、締めくくり総括をし、終局をするということを職権で決められたことは論外ではないでしょうか。地方公聴会をやる前に、地方公聴会で公述人にわざわざ、わざわざ来ていただく前に、なぜ終局を言えるんでしょうか。これはあり得ないことだと思います。
 実際、横浜で行われました地方公聴会において、広渡清吾専修大教授と水上弁護士両方から、このことについて苦言がしっかり提示をされました。
 水上公述人は、冒頭に、公聴会の後に質疑が終局をするのか、公聴会は十分な審議のためか、採決のためのセレモニーなのか、もし後者であれば私は申し上げる言葉はない、委員長、どちらですかと質問を冒頭されました。委員長は、公聴会は十分な審議のためであるとおっしゃり、それで水上公述人は公述を行いました。にもかかわらず、なぜ地方公聴会の後の締めくくり総括、それの提案なんでしょうか。地方公聴会や多くの人たちの、本当にこの国会のために発言をしてくださることをこんな形で踏みにじってはなりません。
 そして、昨日というか、今日十七日、三時半まで私も理事会の近くにおりましたけれども、みんなの合意で、厚意で休憩をすると、そして理事会は八時五十分、九時に委員会ということで与野党全て合意をし、決定し、私もそのことをしっかり聞いております。でも、本日十七日、朝来てびっくりいたしました。理事懇談会が開かれると思いきや、九時に何とこの委員会に委員長や理事が座っております。だまし討ちではないでしょうか。国会の中の合意をした、与野党合意でしたことすら踏みにじってしまう、こんなことを許していては、国会はあり得ません。
 そして、つい数時間前に、そこに存在した全ての人間で確認したことをだまし討ちでやるというこの運営は、まさに戦争法案が作動するときにうそにまみれた戦争開始を行うのではないでしょうか。政治に対する信頼を根底から奪ってしまうものだと思います。
 そして、本日十七日、残念ながら、鴻池委員長はまた委員会を再開し、締めくくり総括とまた職権で立てられました。その直後に福山理事が動議を出されました。ここまで混迷し、ここまで混乱し、みんながきちっと質疑をすべきだというときに、今日朝、また職権で締めくくり総括を立てられた。
 この今述べました三点のこの運営に関して、私は、これはあり得ないという立場から不信任の動議に賛成をするものであります。
 そして、この委員会、例えば参考人質疑は衆議院で二回やりましたが、参議院では一回しかやっておりません。また、公述人と参考人は、残念ながら女性は一人もおりません。昨日、衆参女性国会議員有志で要請書を、要請文を、鴻池祥肇委員長にこれを手渡しをいたしました。
 昨日中央公聴会、本日横浜での地方公聴会は開かれたものの、これまでの公述人には女性は一人も選ばれておらず、とりわけこの法案に不安を持つ多くの女性たちの声は届けられているとは思えません。安倍政権では女性の活躍や意思決定過程への参画を重要視されていることから見ても、極めて遺憾です。私たち女性国会議員は、現在選ばれて国会に身を置く者として、この平和憲法下に保障された女性参政権の上に国民の負託に負うべく仕事をしています。今回の審議における本質的瑕疵としてこの問題を指摘し、委員長には是非とも拙速な採決の道を取るのではなく、女性たちの声を聞き、十分な審議としていただけますよう強く要請します。
 今、たくさんこの法案についての反対の声が広がっております。SEALDs、MIDDLEs、OLDs、TOLDs、芸能人の皆さん、映画人の皆さん、そしてスポーツマン、スポーツウーマンの皆さん、表現者の皆さん、それから中東研究者の皆さん、そしてママたち、高校生、たくさんの皆さんが反対の声を上げています。
 とりわけ、ママたちが、誰の子も殺させないということを掲げて、まさにママの立場からこの法案に反対していることは極めて重要です。たくさんのメッセージをもらいました。私も子供がおりますけれども、誰も、子供を殺させるために、殺すために産んで育てるわけではありません。このような切実なママの声を国会は聞くべきではないでしょうか。
 そして、全日本おばちゃん党のおばちゃん党はっさくの第一項めは、うちの子もよその子も戦争には出さん、戦場には出さぬというものです。これこそまさに根本的な、うちの子も大事、でも、よその子も、誰の子も、どんな子も戦場で殺させない、この声を是非国会でしっかり聞こうではありませんか。
 公述人も参考人も全員男性であったということは、偶然かもしれませんが、残念なことであり、そういう現場の声を是非聞く機会を持つべきだと思います。
 また、先日、自衛隊員と家族、恋人のための安保法制、集団的自衛権行使相談が行われました。その中で、いろんな方から声が寄せられております。
 これは、例えばお母さん、息子さんは二十代、陸自ですが、息子のことが心配です、安保法制には大反対、反対の声を大きな声で伝えてほしい。そして、イラク派兵のときには身辺調査が行われているということを聞き、国会前にも行きたいが、なかなか行けない。自分も国会前に行っても大丈夫でしょうか。大丈夫ですと。自衛隊員の子供がいて、賛成する親はいないと思う。
 いろんな声が本当に寄せられております。まだまだ、まだまだこの国会は、参議院はそういう声を十分聞いていない、そういうふうに思っております。
 なぜ、なぜ審議を打ち切り、なぜ、なぜ採決を急ぐんでしょうか。二十七日まで会期があります。連休を返上して、この中でしっかり審議すればいいじゃないですか。まだまだ時間がある。私たちはお盆も返上して審議をやりました。先ほど福山さんからもありましたが、この連休中、しっかり審議しようではありませんか。
 安倍内閣は、安倍総理は国民の声を恐れています。説明し、国民が理解すればするほど、この法案が国民のためのものではないことに気が付いて、自ら主体的に声を上げる国民を恐れています。自分たちに憲法上の正当性がなく、当事者意識もなく、思考停止になっていることが国民にばれてしまうのを恐れています。だから、立憲主義どころか民主主義さえ否定して、今多くの国民が動いていますが、本当に多くの国民が動き出す前に強行採決をしようとしているのではないでしょうか。
 安倍内閣は臆病者政権です。国民の皆さんにしっかり説明をするというのであれば、まだまだ、まだまだ理解が足りないというのであれば、しっかり審議をしようではありませんか。審議の打切りなどあり得ません。
 昨日、広渡清吾教授は、反知性主義、反立憲主義、反民主主義と言いました。SEALDsの皆さんが戦争法案反対と言うときに、自由と民主主義を掲げていることも極めて大事だと思います。若い人たち、国民、市民は、戦争法案が平和を壊すということだけではなく、日本のまさに自由と民主主義が壊れてしまう、そのことを危惧をしているからなのです。だからこそ、だからこそ私たちが、この国会が、その民主主義を多数決主義で踏みにじってはならない、このことは極めて大事なことです。
 今日もし採決をするというのであれば、もはや政府・与党は、自由と民主主義を標榜する資格、平和を標榜する資格はありません。
 そして、この法案の中身についてまずお話をいたします。
 まず、何といっても憲法違反だということです。自民党は、自民党こそが、まさに自民党こそが、戦後、集団的自衛権の行使は違憲であるとしてきました。二〇〇四年一月、安倍総理は、当時、安倍委員ですが、国会で質問しております。日本国憲法下で集団的自衛権の行使は可能か。秋山内閣法制局長官は、集団的自衛権の行使と個別的自衛権は質的に違います、量的な差異ではない、日本国憲法下で集団的自衛権の行使は違憲ですとはっきり答えております。この答えを、なぜ安倍総理はしっかり聞かなかったんでしょうか。
 自民党の皆さん、与党の皆さん、政府の皆さんに申し上げたい。集団的自衛権の行使を違憲であるとして、法律を、行政を行ってきたのは、ほかならぬ皆さんたちではないでしょうか。安倍内閣は、もはや自民党政治ですらありません。
 私たち国会議員は、憲法九十九条の下に憲法尊重擁護義務を持っております。天皇、摂政、国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、憲法を尊重し擁護する義務がある。当然のことです。総理大臣、最高権力者こそ憲法を守らなければなりません。
 マグナカルタ、一二一五年、八百年前に作られたものは、まさに権力を縛るもの、憲法はそのような形で誕生をいたしました。最高権力者が、権力者が憲法を守らなくて、憲法が憲法ではなくなってしまいます。総理の上に憲法があり、総理の下に憲法があるのではありません。憲法を守れ、安倍総理、政府・自民党は憲法を守れ、そのことを言いたいと思います。
 この戦争法案は、誰が見ても、誰が見ても、誰が見ても憲法違反です。だから、ほとんどの憲法学者が、日弁連は全会一致で、そして多くの研究者が、学者が違憲と言っています。歴代の内閣法制局長官、そして最高裁長官、最高裁判事ですら、あえて憲法違反だと言っています。私は、その気持ちが痛いほど分かります。
 憲法が憲法でなくなる社会は、一体どんな社会でしょうか。憲法にのっとって、憲法、法律、政省令という序列の下に私たちは生きています。私たち国会議員は憲法に基づいて法律を作ります。行政は憲法に基づいて行政を行います。裁判所は憲法に基づいて判決を出します。この社会で憲法が憲法でなくなる、まさに無法地帯ではないでしょうか。
 だから、私たちは、この戦争法案の問題点は、単に戦争法案だけの問題点ではないんです。憲法が憲法でなくなる、憲法が憲法でなくなる社会をどんなことがあっても私たちはつくってはなりません。
 私たちは、この戦争法案、大きく二つあります。
 集団的自衛権の行使を合憲としていることです。自分の国が攻められていないにもかかわらず、他国の領域を武力行使できることを容認をしています。例外的にといいますが、例外の要件について明確な提示はありません。全くの白紙委任で、日本は、日本が攻められていないにもかかわらず、他国の領域で武力行使をするのです。
 そして、二つ目は、いわゆる後方支援という名の下に一体として戦争を行うことです。非戦闘地域ではなく、戦場の隣であればどこへでも行けると条文上はなっている。弾薬は提供できなかったのに、弾薬を提供できるようにする。そして、発進準備中の戦闘機にまさに給油も整備もできる。そして、その弾薬は消耗品であり、クラスター爆弾も劣化ウラン弾も、そしてミサイルも全部入る、運搬する武器の中に核兵器も入る、発進する戦闘機に核兵器も、核爆弾も搭載することも定義上は除外されていないと防衛大臣は答えました。どこまでこの国は、どこまでこの国は醜い戦争に加担していこうとするのでしょうか。
 戦後、七十年前、日本は三百万人の日本人の犠牲と二千万人以上と言われるアジアの人々の犠牲の上に憲法九条を獲得をいたしました。どれだけの犠牲を払ってこの憲法を獲得したのか、いまだもって戦争の被害に苦しんでいらっしゃる人がたくさんいらっしゃいます。だから、この戦争法案は、私は、三百万人の犠牲者、二千万人以上の犠牲者に対する冒涜だと考えます。こんな法案を、どんなことがあっても成立させてはなりません。
 私は、この国会で、いわゆる悪法と言われる法律が残念ながら成立することを経験をしてきました。しかし、今回の戦争法案は、その悪法ぶりにおいて、憲法を踏みにじる点で、憲法違反の点で、憲法に対するクーデターという意味で、ほかの法律の比ではありません。
 今、私たちはこの国会で、ナチス・ドイツがワイマール憲法がありながら国家授権法を作り、まさに政府限りで基本的人権を制限できるとして、あの暴虐の限りを尽くしたあのナチス・ドイツと同じ、まさに国家授権法成立前夜、そんな状況を迎えているのかもしれません。私たちはそんなことを絶対にさせてはならない。明文改憲に反対ですが、解釈改憲はそれよりも百倍も一千倍も罪が重いことを国会議員は自覚をすべきです。
 立法事実もありません。ホルムズ海峡の機雷除去について想定していないと最後総理は言いました。そして、米艦防護における日本人母子、これも必要条件ではないということで、立法事実は、事実上、この参議院の審議の中で消えてしまいました。立法事実がない、そんな法律を成立をさせてはなりません。
 そして、三点目、戦争法案ということについて申し上げます。
 私は、四月一日、予算委員会で戦争法案と言ったら、不適切であるとして削除要求を受けました。しかし、私は、三月でも、憲法審査会でも、戦争法案という言葉を何度も使っております。ある日突然、ある日突然、野党の国会議員の言葉が不適切となる、しかも同じ委員会で。安倍内閣は、メディアや教育をコントロールしようとし、そして野党の国会議員の言葉狩りまでやろうとしているのでしょうか。
 この戦争法案という言葉が不適切である、変えてほしいという自民党の人と話をしましたが、戦争法案ではなく、戦争につながる法あるいは戦争関連法ではいかがかと言われました。同じことではないでしょうか。
 私は、安倍内閣が、まさに専守防衛は変わらないと言いながら、専守防衛は変わらないと言いながら、自分の国が攻められていないにもかかわらず他国の領域で武力行使をすることを認める、これはもう専守防衛ではありません。中国の軍拡や北朝鮮の脅威を言いますが、それは個別的自衛権の問題です。日本人の命と暮らしを守ると言いながら、世界中で自衛隊が戦争できる、後方支援ができることを認める法案は、まさに説明が違う、国民を誤った言葉で、誤った言葉でごまかして、だましているとしか言いようがありません。
 安倍総理は、安倍談話の中で、侵略戦争について間違っていた、侵略戦争であった、満州事変以降は侵略戦争であったということを明言をしませんでした。
 そして、イラク戦争について私が先日聞いたところ、大量破壊兵器はなかったことは認めながら、私が、これは九月十四日の委員会ですが、今の時点で判断は変わらないということでよろしいですね、正しい戦争なんですかと質問したところ、総理は、妥当性は変わらないというのが政府の考えでございますと答弁をされました。
 アメリカもイギリスも、間違っていたということを検証しています。オランダは、国際法違反であることを正式に認めました。イラク戦争をいまだもって正しい戦争であったと言うこの安倍内閣、国際水準から見ても明らかにずれて、外れております。
 戦争が起きるときに、まず情報開示をしない、あるいは情報すら実は持ってないのかもしれない、大量破壊兵器がなくてもいまだに正しい戦争だったと言う、そして検証すらしない、全く思考停止ではないでしょうか。このような態度であれば、アメリカが行う戦争に思考停止で、アプリオリに、自動的に肯定をしていくのではないか、そういう危惧を大変持っております。(発言する者あり)危惧ではなく、まさにそうだという声がありましたが、私もそう思います。
 私は、戦争に正しい戦争も正しくない戦争もないと思います。九十三歳の瀬戸内寂聴さんは、議員会館前のところに来られて、戦争に正しい戦争なんかない、戦争は人殺しです、そうおっしゃいました。そのとおりだと思います。
 しかし、この法案は、正しい戦争であることの担保すら置いておりません。存立事態も重要影響事態も、その前提となる戦争は、国連決議や安保理決議すら要件としておりません。あのイラク戦争を、いまだもって当時の判断は正しかった、正しい戦争だったと言うこの内閣は、未来に向かって間違った戦争、戦争に、とりわけ醜い、汚い、泥沼の侵略戦争に加担していくのではないでしょうか。だからこそ、この戦争法案に反対です。
 この委員会で、イラク戦争の実相について質問をさせていただきました。まさに米軍ヘリから無差別に市民を殺している、あっはっはと言いながら殺している、そんな写真、そしてウィキリークスに内部告発された動画もあります。どういう戦争なんでしょうか。
 対テロ戦争とは市民への殺りく、市民への戦争は無差別殺人です。戦争法案は、リスクの肩代わり、そしてお金の肩代わり、そして人員の肩代わり、戦争下請法案です。私は、戦争によって日本の自衛隊が被害者になってはならない、そう思います。日本の政府が戦後初めて日本の若者に対して人を殺せと命ずることが絶対にあってはならない、そう思います。
 そしてもう一つ、加害者にもなってはなりません。私は、戦後の日本が、海外で武力行使をしない、非核三原則、武器輸出三原則、この三つを掲げて戦後七十年を築いてきたことは日本の財産だと思っています。これをかなぐり捨てようとしているのが安倍内閣です。日本製の武器が世界の子供たちを殺さなかった、これはまさに日本の財産、宝物ではないでしょうか。日本がまさに誇っていいことです。でも、安倍内閣は、武器と原発を売って金もうけ、軍需産業のためにも、まさに武器輸出三原則を見直し、戦争法案を成立させ、弾薬を提供し、まさに戦争しようとしています。
 私たちは、戦争の被害者にも加害者にもなってはなりません。そして、対テロ戦争、憎悪と報復の連鎖の中に日本が入っていけば、どれだけ日本は多くのものを失っていくのでしょうか、どれだけ多くのものを日本が失っていくでしょうか。これは、与党自民党の皆さんたちもむしろ理解できることではないでしょうか。保守の矜持というものがあった皆さんたちの先輩たちは、戦争しない、海外で武力行使はしない、そのために政治を行ってきたんです。なぜそれを、なぜそれを壊そうとするんですか。これは、私たちが単に二〇一五年の七月にやることではなくて、日本の戦後の出発点と戦後の七十年間がこの戦争法案によって壊されるということが問題なんです。
 たくさんの死者の人たちに対して私たちは責任があります。過去に対して責任があります。現在に対して責任があります。そして、私たちは未来に対して責任があります。どんな子も殺させない、そんなママたちの声をしっかり受け止めて政治をしなければなりません。(発言する者あり)
 私は、この戦争法案は、日本の若者がまさに殺されるかもしれない、戦死するかもしれない、そんな命の懸かった法案です。審議は不十分です。もういいなんということはないですよ。国民の一人一人の命を、世界中の子供の命を一体何と考えているんですか。日本がどれだけの、どれだけの、どれだけのものにこれから踏み込んでいくというのでしょうか。
 このようにたくさん問題がある戦争法案に関して、ごり押しをすることはできません。かつて、このような大きな法案は、何会期も何会期も何会期もまさに議論をしてきました。十一本の、実質的には十一本の法律をこんなに短期間に成立させようというのはまさに暴挙です。PKO法や船舶検査法や武器使用や、ほとんど議論されていない、議論が残っていることもたくさんあります。まさにこれからではないでしょうか。
 先ほど、もういいよというやじには私は強く抗議をしたいと思います。国民の命が懸かっている、人の生き死にが懸かっているそんなときに、もういいよということはないじゃないですか。
 そして、申し上げたい。この法案、終局して採決などあり得ません。もし参議院が、与党が終局して採決をしようとするのであれば、自由と民主主義を破壊し、憲法を破壊し、まさに憲法に対するクーデターを起こすものです。憲法に対するクーデターです。憲法尊重擁護義務を負っている国会議員がそんなことをしていいとは思いません。私たちは、憲法とそして良心にのっとり、政治を行わなければならない。そして、政治は、ほかの何よりもやっぱり命を大事にするものだと思います。
 うそをついてはいけません。うそをついてはいけません。戦争はうそと捏造から始まった。柳条湖事件、トンキン湾事件、そしてイラク戦争です。トンキン湾事件はアメリカの自作自演、北ベトナムから攻撃を受けたと、トンキン湾で。それは自作自演であったことを実はアメリカ自身がペンタゴン・ペーパーズで明らかにしました。それを持ち出したエルズバーグさんはニューヨーク・タイムズにそれを持ち込み、二回連載したところでニクソン政権は差止めを掛けます。アメリカの最高裁は、我が国の若者が異国で亡くなることについて情報は開示されるべきだとし、連載が続き、ベトナム戦争は終わりを告げます。
 秘密保護法がある日本でどれほどのことが明らかになるのでしょうか。事前承認、事後承認であっても、一体どれだけのことが本当に明らかにされるのでしょうか。中谷防衛大臣は、秘密保護法の適用があり得ると答弁をしました。情報は開示されるのでしょうか。
 この戦争法案そのものが平和と自由と民主主義を踏みにじるものである。そして、審議は不十分。私は廃案の立場ですが、採決ができる状況では全くない、採決ができる状況では全くないということを申し上げたいと思います。
 また、もう一つ、この法案が成立した暁にこの日本の社会が大きく変わることを一言申し上げます。雇用と社会保障のことです。
 一兆五千億円、骨太方針で三年間の間に削減すると言われ、なぜ百八十六億円のオスプレイを大量に買うのでしょうか。なぜ防衛予算は五兆円を超えるのでしょうか。国家財政は本当に厳しい状況です。戦争法案のために、このプチアメリカ帝国をつくろうとし、防衛予算をたくさんにすることで、まさに、まさに防衛予算はうなぎ登りに増え、青天井となり、そして社会保障が圧迫されるのではないでしょうか。
 テロ特措法とイラク特措法は時限立法でした。ですから、まだ期限があった。しかし、重要影響事態法と国際平和支援法には期限がありません。恒久法案です。ということは、このことを、後方支援を始めて一体いつ終わりが来るんでしょうか。平和を壊すだけでなく、財政の面でも極めて問題です。大砲ではなくバター、この古典的なことを申し上げたい。
 この戦争法案がもし万が一成立をしたときに、この日本の社会が、戦争ができる国になるだけではなく、自由と民主主義が制限される。報道の自由が制限される、本当のことが報道されない、言葉が制限される。そして、財政がまさに防衛予算の方に削減される、多くの多くの変化がこの日本社会で起きるでしょう。ドンパチ戦争をやっているときだけに被害が起きるのではなく、戦争をするずっと手前の段階でこの日本の社会が、自由と民主主義が大きく変質をする。だからこそ、SEALDsを始め若い人たちが自由と民主主義を掲げ反対をしているのだと思います。
 与党の皆さんにとりわけ申し上げたい。
 私は、保守の矜持というものはあると、そう思っています。戦後の保守政治をつくり、集団的自衛権の行使を違憲とし、海外で武力行使をしてこなかった、その日本の政治を私たちは守っていくべきだ、そう思います。違う未来を一緒につくりましょう。未来の子供たちに対して私たちは責任がある。過去、現在、未来に責任がある。私たちは、歴史の中で重要な役割を果たしています。戦争法案を成立させるということは、歴史の犯罪者になることです。
 歴史によって裁かれるでしょう。未来に、なぜこんな法案に賛成したのか、歴史の中で裁かれるでしょう。それは望まない。参議院が参議院であり、国会が国会であり、あの苦難の戦争の後に貴族院から参議院に変わり、七十年間にわたる営々とした営みの中で、非戦の誓いを立て、先輩たちがどれだけ、与野党を超えて、党派を超えて、思いを込めて戦争をしない国であるために努力をしたのか、そのことを刻むべきだ、そう思っています。
 歴史の犯罪者になってはなりません。国民の命を粗末に扱ってはなりません。殺人の共犯者になってはなりません。そのことを申し上げ、私の鴻池委員長への不信任動議への賛成討論といたします。

PageTop