福島みずほのどきどき日記

3月14日(月)参議院予算委員会で質問

3月14日(月)の参議院予算委員会で、教育費負担による親の貧困、給付型奨学金の創設、子どもの医療費助成、高市総務大臣の電波停止問題などについて、安倍総理に対して質問しました。最低賃金引き上げ、消費税増税中止、大学無償化など教育支援、全国一律の子ども医療費免除の4項目に関して提言を示しました。
下記の議事録をお読みください。
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○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 子供の貧困、女性の貧困、若者の貧困、高齢者の貧困、いずれも極めて深刻です。今日は、子供を育てている親世代の、子育て世代の貧困問題と、それからそれへの提言について質問をいたします。
 まず、これを見てください。(資料提示)まず、これは子供のいる世帯の世帯所得と可処分所得の推移です。所得ががんがんがんがん下がっていて、自由になるお金ががんがんがんがん下がっていると。一九九六年のピーク時には七百八十二万円あったが、二〇一三年には六百九十六万まで落ち込んでいます。可処分所得も、自由になるお金も、一九九六年の六百五十三万円から五百五十一万円まで落ち込んでおります。
 次のこれを見てください。年収四百万円世帯の公租公課、学校教育費、補助学習費と残りの生活費です。これ、公立中学校と私立高校の子供が二人いますと、全部残って自由になるお金が二百万円を切ってしまいます。公立中学校、私立高校、子供が二人、食べ盛りの子供が二人いるのに、本当に自由になるお金がこれだけになってしまう。教育がかつては貧困からの脱出でした。でも、今は教育が貧困の原因、あるいはすごく家計の負担になっているというのがこれからも明らかになると思います。
 次の親の貧困問題について。何で子育て世代が貧困になるのか。一、世帯収入の貧困、実質賃金の低下、非正規雇用の拡大です。ですから、これに対する処方箋は、正社員化への推進、最低賃金の引上げ、千五百円以上ということを言うエキタスなどもありますが、賃金を上げるべきだと思います。
 次に、可処分所得の減少、公租公課の増大、保険料が上がる、消費税が上がる。ですから、これに対する対応策は、消費税増税の中止が必要だと思います。
 三点目、高額の学校教育費、学校外教育費、塾代、これが本当に掛かります。教育支援なんですが、これは私立高校への補助の増額、これは必要です。大学の授業料の引下げ、これは国立大学の授業料と入学金を全部無料にするのに三千三百十五億円必要です。確かに高額ですが、まず国立大学から、その次は私立大学へと、将来は無償化、ヨーロッパのようにすべきだと考えます。
 そして、給付型奨学金の創設です。この予算委員会で取り上げてきました。給付型奨学金の創設、これはするべきである。というのは、今これ自治体で、給付型奨学金をやっている自治体は二百八十一自治体あります。そして、世田谷は三月四日、五千万使って、まず養護学校を卒業する子供、大学、専門学校、短大に行く子供に関して年間三十六万円出すということを決めました。
 自治体は、二百八十一自治体やっている。何で国がやれないのか。是非これは給付型奨学金やってほしい。いかがですか。
○国務大臣(馳浩君) 意欲と能力のある学生等が経済的理由により進学等を断念することがないように、経済的負担の軽減に引き続き取り組んでいくことが重要であります。
 大学の授業料について、国立、私立大学において家計の状況等に応じた授業料減免を促すため、それぞれ予算上の支援を年々充実しております。また、奨学金貸与事業においては、有利子から無利子への流れを加速するため、無利子奨学金の拡充を進めてきております。さらに、奨学金の返還月額が卒業後の所得に連動するより柔軟な所得連動返還型奨学金制度を平成二十九年度進学者から適用することを目指して、制度設計及びシステム開発を行っているところであります。まずは、基本的には、こうした制度を着実に運用していくことで学生等の経済的負担の軽減を図ってまいりたいと思います。
 その上で、給付型奨学金については、財源の確保や対象者の選定など、導入するには更に検討が必要と考えております。
○福島みずほ君 これ、世田谷は五千万で始めたんですよ。さっきも言いましたが、自治体は二百八十一自治体、もうこれやっているんですよ。国の方がはるかに潤沢な予算がある。そして、オスプレイは一機百億円、整備費も百億円、合わせて一機で二百億円、十七機買うのが政府の方針です。防衛予算は五兆円を突破をしています、案ですが。こんな中で、何で自治体がやれていることが国が一円も今出さないのか。
 それは、母子家庭のお子さんやいろんな人に聞くと、やっぱり借金できないと言うんですよ。借金できない。まず入学金払わないといけませんし、借金ができないんですよ。まず借金して大学に入らないといけませんから、ですから、給付型奨学金、とりわけ世田谷が養護施設を卒業する子供たちにまず出すというのは意味があると思うんですね。親がいない、あるいは身寄りがいない、お金を出してくれる人がいない、これこそ日本の政府が、文科省がやるべきことだというふうに思います。是非、創設をよろしくお願いします。
 次に、子供たちの医療費についてお聞きをいたします。
 自治体ではかなり、就学前、小学校卒業時、中学校、高校までと、様々な自治体で配付資料を配っておりますが、今この医療費の免除、これ頑張っております。これに関して、子供医療費助成を行っている市町村に対し国保の国庫負担額の減額調整というペナルティーを掛けることはやめるべきではないでしょうか。この予算委員会で、三月十日、公聴会、水戸市長は、非常にこの国の減額調整措置というのが地方の少子化対策を推進する上での足かせになっているとまで市長がおっしゃいました。
 子供の医療費、このペナルティー、やめるべきではないか。総理、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) この地方単独事業で行われております医療費助成、これによって窓口負担が軽減される場合に、一般的に医療費が増加をするということで、限られた財源の公平な配分や国保財政に与える影響等の観点から、増加した医療費分の公費負担を減額調整をしてきたというのがこの制度でございます。
 各自治体が行う乳幼児等への医療費助成に対する国保の公費負担の減額調整措置につきましては、地方団体から、これは特に国民健康保険の改正を行う際に多くの御意見をいただきました。その地方団体からの見直しの要望がありまして、現行制度の趣旨、それから国保財政に与える影響などを考慮しながら検討していかなければならないというふうに認識をしておりまして、また、この減額調整措置の在り方も含めて、子供の医療の在り方については少子高齢化が進行する中で子育て支援の幅広い観点から考えていくことも当然重要でございまして、こうした観点を含めて、子どもの医療制度の在り方等に関する検討会、これを厚生労働省に置いて、今春をめどに一定の取りまとめができるよう議論をしているところでございます。
○福島みずほ君 今、塩崎大臣から若干前向き答弁がありました。是非、このペナルティー、本当にやめてください。
 それからもう一つ、親の貧困問題。子育てってやっぱり今すごく負担になっている。子供の医療費免除なんですが、これ是非、全国一律の子供医療費免除にしてほしい。というのは、パパ、ママ、お父さん、お母さんからよく聞くのは、引っ越したら、今まで自分たちは中学校まで免除されていたのに払わなくちゃいけないとか、いや助かったとか、自治体によって本当に区々なんですね。
 これは、小学校就学まで、小学校卒業まで、中学校、高校までとありますが、是非これは一律の子供医療費免除をやってほしい。就学前までやるのに二千四百億円、小学卒業まで五千七百億円。確かにお金は掛かる。でも、子育てを支援するという立場から全国一律に、これいかがでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 政策論としていろいろな可能性というか選択肢が考え得るということはよく分かるわけでありますけれども、何分にも財源がなければ政策はできないということで、今先生御自ら財源規模についてもお触れをいただきまして、これ高校生までのこの対象を仮にやると八千四百億円掛かると、こういうことでもございまして、現在までも、小学校入学前の子供につきましては医療保険の自己負担を三割から二割に軽減をしていると。それから、未熟児とか特定の慢性的な疾病を抱える子供さんの医療費については、更に自己負担の一部を公費で助成をしています。
 これらの施策に加えて今御提案のような施策をということでございますが、現在、厳しい財政状況の下で、他の子ども・子育て関連施策との均衡、つまり、今朝ほど来ずっと出ております保育園の整備あるいは待遇改善等々、そういうことを勘案いたしますと、なかなか現時点では課題が多いというふうに考えるべきかなというふうに思っておるところでございまして、意図するところは分かりますけれども、やはりこういうことでいろいろ考えなければならないというふうに思います。
○福島みずほ君 教育が貧困から抜け出す手段ではなくて、子育てあるいは教育が貧困の原因になる、これをやめなければならない。親世代の貧困も解決するべきである。せめて小学校の就学前まで、小学卒業まで、全国一律医療費免除を実現するよう、よろしくお願いします。
 総理にお聞きします。総務大臣の電波停止問題についてです。
 憲法上、表現の自由は経済的自由に比べて優越的地位があるとされております。これはなぜだとお思いでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 言わば経済的な自由については、これは民主制度によってその後回復することが可能になるわけでありますが、よって精神的自由がより優越的な地位にあるということではないかと思います。
○福島みずほ君 精神的自由、表現の自由が、民主的過程が傷つくと、民主的過程を通じてそれを是正することができません。ですから、表現の自由は経済的自由と違って、より制限的でない他の選び得る手段、つまり、ほかよりより制限的であれば制限してはならないというのが表現の自由の規制に関する憲法上のこれは原則です。
 だとすれば、総務大臣が電波を止める、これはより制限的でない他の選び得る手段があるにもかかわらず、権力者が自分の権力に、どうかという判断を政府自らやって電波を止める、これはこの表現の自由に関する規制基準に照らして違憲ではないでしょうか。総理、いかがですか。総務大臣、結構です。総理、お願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それでは、御要望に応じてお答えをさせていただきますが、放送番組は放送事業者が自らの責任において編集するものであり、放送事業者が自主的、自律的に放送法を遵守していただくものと理解をしております。
 表現の自由は、日本国憲法二十一条で保障された基本的人権の一つであるとともに、民主主義を担保するものであり、これを尊重すべきことは言うまでもないと。言わば、精神的自由、表現の自由はそこの中にこれ含まれるわけでございますから、優越的な地位にある。
 この民主的過程においてこれは回復される、経済的自由の場合はこれ回復されますが、まさにそれを担保するものがこの表現の自由であるわけでございますが、高市大臣の国会答弁は放送法について従来どおりの一般論を述べたものと理解をしており、御指摘の問題はないと、こう考えております。従来から政府の立場はそうでございまして、これは民主党政権時代の法務副大臣の答弁と同じ答弁を高市大臣はしているわけであると、このように認識をしているわけでございます。
 そういうことでございまして、高市大臣が今までの政府の見解を変えたということには全くならないということは申し上げておきたいと思います。
○福島みずほ君 法規範性があるということ、それから個別の番組、単一の番組で判断できること、それから総務大臣自ら電波を止める可能性があることに言及したこと、これは本当に今の日本の民主主義の危機だと思います。
 在京放送局の例えば報道番組ディレクターやいろんな人たちからも声が上がっていますし、民放労連からも意見書、質問書が出ております。今の番組の空気は政権と上司をそんたくする空気が蔓延している、事なかれ主義になっている。例えば、NHKのやらせ問題でBPOが政治介入と報告した件をニュースで大きく扱うよう提案したところ、結局ニュースにできなかった。あるいは、政府と同じ見解を街頭で答えてくれる人を探すために、何時間もそういう人を見付けるために街頭に出る、そんな話も本当に出ています。
 それは、大臣が電波を止めるぞと言うのはおかしいですよ。民主主義社会において、メディアの大きな役割はまさに権力を監視することです。権力を監視する。樋口陽一憲法学者は、裁判官が自分の関わることについて裁判をしてはならないと言いました。そのとおりです。権力を監視するメディアが権力によって電波を止めるぞと言われるんだったら、監視はできない。縛ることはできません。
 国際人権規約B規約は、十九条で表現の自由を規定しております。二〇一一年七月のこの国際人権規約B規約の一般的見解、これのパラグラフなんですが、これには例えば、一般的意見、政府又は政府の支持する政治的な社会制度に対して批判的であるという理由のみをもって、報道機関、出版社又はジャーナリストを処罰することは、表現の自由の必要な制限とみなされることはない。
 でも、まさに電波止めるぞというのは死刑判決と一緒じゃないですか。より制限的でない他の選び得る手段はたくさんあります。BPOであったり、それはあるんです。先ほど総理は、表現の自由は優越的地位があるとおっしゃったじゃないですか。だから、違うんですよ。憲法上、表現の自由に対する規制基準は本当に厳しくなければならない。だけど、電波止めるぞというこの電波停止発言は、最終的に電波を止めるということであったとしても、これに関しては全く規制基準に合致していません。憲法違反です。この発言を撤回してください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、よろしいですか。
 総務大臣は業務停止命令、運用停止命令を行うことができるというふうに考えているわけでありますというふうに答弁をしているのは、これは平岡副大臣であります。つまり、電波を止めることができると、このように答えているわけでありまして……(発言する者あり)これは業務停止、業務停止命令について言及をしているわけでありまして、言わばこれはまさに政府の、言わばこの逐条、言わば解釈についてこのように述べているということは申し上げておきたいと思います。
 例えば、過去にも、これ電波を止めたわけではありませんが、二つの厳重注意という事例があります。その一つは、これは自民党の八十五分の、言わば自民党の番組を八十五分もやるのは問題じゃないかということで厳重注意をしたのでありますが、これは自民党政権時代ですよ、自民党政権時代に、自民党の八十五分の番組を提供したことは、これはやっぱり一つの番組でもおかしいというふうにして厳重注意をしているわけでありますから、このように公正にしっかりと政府としては対応しているということは申し上げておきたいと思います。
○福島みずほ君 これは発言を撤回すべきです。メディアがちゃんと権力をチェックしなければ駄目です。ベトナム戦争におけるエルズバーグさんで、ニクソン政権は差し止めましたが、ニューヨーク・タイムズは報道を続けます。その意味で、アメリカ最高裁は必要なことはちゃんと報道されるべきだということを最高裁判事が言いました。そのとおりで、電波止めるぞという総務大臣の発言、撤回すべきだということを申し上げ、質問を終わります。

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