福島みずほのどきどき日記

3月17日(木) 参議院厚生労働委員会で質問

3月17日(木) 参議院厚生労働委員会で、社会福祉法の改正について
質問をし、反対討論をいたしましたので、議事録をお読みください。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 全ての社会福祉法人に対する公益的な社会活動の努力義務化というのが国の責任の転嫁ではないかという意見が、昨日、参考人質疑の中で出てまいりました。
 これは、どういうものを一体やるのか。困窮者対策とかいろいろあるかもしれませんが、要支援一、二の通所と訪問サービスが介護保険給付から外されて地域包括ケアセンターに移行になりました。こういうものの受皿も担当することはあり得るのでしょうか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 公益というのは誰が定義をして誰がそれを決めていくのかというのは、公益法人改革の中で随分大きな議論になった記憶がございます。
 社会の変化、家族の変容に伴って多様化、複雑化する福祉ニーズ、今いろいろ御指摘ありましたが、に対応していくためには、国や地方公共団体による福祉サービスの制度化等に加えて、社会福祉法人やNPO等の多様な民間主体がそれぞれの役割に応じてきめ細かな公益活動を行っていくということが大事だろうというふうに思います。
 お上がやることだけが公益ではないということが公益法人改革の肝だったと思いますが、こうした中で、社会福祉法人については、税制優遇措置が講じられている公益性の高い非営利法人として社会福祉事業の中心的な担い手としての役割を果たすだけではなくて、営利企業など他の事業主体では困難な福祉ニーズに対応することが求められている法人でございまして、今回新たに規定した社会福祉法人の責務はこうした社会福祉法人の本旨を明確化したものであって、これを契機として行政の役割が変わるということはないというふうに思います。
 行政としては、引き続き国民や地域住民のニーズを踏まえて、必要と判断される場合には、支援等が必要な人々に対して福祉サービスの適切な制度化、そして事業化を図っていくものでございます。
○福島みずほ君 済みません、時間が短いので質問に端的に答えていただくように、是非大臣にはよろしくお願いをします。
 私が質問したのは、要支援一、二の通所と訪問サービスが介護保険給付から外れたが、これを例えば担うことがあり得るかという質問です。イエスかノーかで答えてくださいますか。
○政府参考人(石井淳子君) これは介護保険の中の世界のお話かと思います。それは、地方自治体が行う業務に移ったというのは、やはりまだ公がする仕事としての位置付けだと思いますので、これがその地域公益事業に当たることはないと考えております。
○福島みずほ君 というふうに答えていただければ助かります。
 一度地域公益活動を始めれば、余裕財産の解消や経営難を理由に無責任な撤退ができなくなるというのはいかがでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 地域における公益的な取組の責務化、これは社会福祉法人がその経営実態に応じて地域の福祉ニーズに対応していくことを期待しているものでございまして、経営に支障が生じない範囲で実施していただくものと考えております。
 例えば、この再投下可能な財産額がない法人において、経常的な事業運営の中で、追加的な費用のない取組を含めて創意工夫をしていただいて、地域における公益的な取組を行っていただくこと、これを期待しているものでありまして、経営難であっても地域における公益的な取組を行っていただける余地はあるんだろうと思っております。
 仮に、この経営上の観点から、これまで実施していた地域における公益的な取組の継続、これは困難ということになった場合には、これは当然その取組から撤退していただく、これはやむを得ないといいますか、差し支えないものと考えております。
○福島みずほ君 財政審が要介護一、二を介護保険から外す考えを打ち出しました。
 厚生労働大臣、まさかこういうことにはならないですよね。
○国務大臣(塩崎恭久君) もうこれは何度も御説明を申し上げておりますけれども、軽度者に対する生活援助サービス、この在り方は、昨年末の経済財政諮問会議で取りまとめられました経済・財政再生計画の改革工程表の中で検討事項ということで取り上げられているところでございまして、これに基づいて、社会保障審議会介護保険部会で、高齢者の自立支援と介護の重度化防止、この介護保険の理念に沿って軽度の要介護者の生活を支える観点を踏まえながらしっかり検討を行っていくということで、現時点で具体的な方針をはなから決めて掛かっているわけでは全くございませんので、御理解を賜りたいと思います。
○福島みずほ君 介護ヘルパーの賃金実態の推移を明らかにしてください。
○政府参考人(三浦公嗣君) 介護ヘルパーの人件費でございますけれども、訪問介護における収入に対する給与費の割合ということを介護事業経営実態調査、そして併せて介護事業経営概況調査という形で私ども調査をしているところでございます。その調査によれば、直近の三回分の調査結果でございますけれども、平成十九年度の調査では八二・八%ということでございましたが、その後、二十年度の調査では八一・五、二十二年度では七〇・五、二十三年度は七六・九%、二十五年度では七七・五%、二十六年度では七三・七%ということでございます。
 訪問介護の事業運営で必要な経費ということになりますと、ヘルパーの賃金以外にも、ヘルパー以外の従事者の賃金、福利厚生費、減価償却費などの事業活動に要する費用があるというふうに考えております。
 これらの調査結果でございますけれども、各年度において調査対象が異なるということに留意する必要がございますけれども、訪問介護における収入に対する給与費の割合、人件費率というのはやや低下傾向にあるものと考えておるところでございます。
○福島みずほ君 私は介護ヘルパーの賃金実態の推移をお聞きしたんですが、でも答えてくださいましたが、聞きたかったことは、平成二十五年度の訪問介護員の時給は千九十円です。そして、厚労省の介護給付費実態調査月報によると、二〇一四年の介護報酬単価は、訪問介護が一時間当たり三千九百六十九円、介護予防訪問介護が三千九百四十八円、加重平均すると一時間当たり三千九百六十七円です。公益社団法人介護労働安全センターによると、この年、二〇一四年の介護ヘルパーの時給は千百十六円です。ですから、介護報酬単価に占める時給の割合は、千百十六割る三千九百六十七で約二八・一%となります。
 二年前に行政交渉したときも、大体この割合が、ヘルパーさんの時給賃金率二八・一%だということで行政交渉で回答があったんですが、ヘルパー時給賃金率二八・一%ということでよろしいですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 訪問介護の介護報酬は、ヘルパーの賃金のほかに、サービス提供責任者とかあるいは管理者など訪問介護事業所におけるヘルパー以外の従事者の賃金とか、福利厚生費、それから土地、建物の賃借料、さらに減価償却費など、事業活動に要する費用を全て含むということで設定をされています。
 それで、介護事業経営実態調査などの結果を比較をいたしますと、訪問介護事業所の人件費比率は、先ほど説明を申し上げましたとおり低下をしてきているわけでございますけれども、賃金水準はどちらかというと上昇傾向にございます。
 この処遇改善加算の効果については、現在実施中の介護従事者処遇の状況等調査を行っておりまして、この調査を踏まえて、これは今月中に公表をいたしますが、処遇改善の進捗状況等を踏まえて必要な財源を確保し、その取組について引き続き検討しなければいけないと思っておりますが、今お話しいただいた二八・一%、これは、先ほど申し上げたとおり、実際の実時間というのだけで純粋に考えてみた場合の数値ということになりますと、また若干変わってくるということだろうというふうに思います。
○福島みずほ君 いや、私が聞きたかったことは、ヘルパー時給賃金率、つまり介護報酬単価とヘルパーさんの時給の対比ですね。二八・一%でいいということでよろしいですか。三浦局長。
○政府参考人(三浦公嗣君) 先ほど大臣からも御説明申し上げたとおり、一人のヘルパーさんがお仕事……
○福島みずほ君 違う、違う。
 じゃ、答弁どうぞ。
○委員長(三原じゅん子君) 答弁を続けてください。
○政府参考人(三浦公嗣君) 失礼しました。
 一人の方がお仕事をするということになりますと、実際に働いている時間をどこら辺で見るかということになろうと思います。つまり、お一人の高齢者の介護を行うという、例えばそこで食事の用意をするとかあるいは排せつの手伝いをするとか、そういう直接的な介護を行っている時間のみならず、例えばそのお宅に伺うための時間ですとか、あるいは場合によっては待機しなければいけない時間、そういうようなものが総合的に入ってきて、その結果、全体のその方の勤務時間というのが決まってくるということではないかと思います。
 したがって、じゃ、一人のヘルパーさんが実際に例えば八時間の労働時間の中で何分間例えば直接的な介護をやっていたのかということについては、なかなか表現しにくいものがございます。
○福島みずほ君 いや、私は単純なことを確認しているんです。何時間働いたかとかそういうことを聞いているのではなく、厚労省のデータによって、介護報酬単価に占める時給の割合を聞いているわけです。これは二年前の行政交渉でも確認をしております。千百十六割る三千九百六十七、介護報酬単価に占めるヘルパーさんの時給賃金率は二八・一%になりますねと。もちろん、ほかの人が働いているとかあります。でも、報酬単価としてもらっている中での時給単価は二八・一%ですね。そのことを答えてください。それでよろしいですね。
○政府参考人(三浦公嗣君) 今、委員からお話がございました、例えば時間当たりの単価、訪問介護の介護報酬上の単価、一時間当たり幾らかということで申し上げると、私ども、正直申し上げて三千九百六十七円という金額がどのような形で算出されたのか十分承知しておりませんが、一般的に、例えば身体介護あるいは生活援助とそれぞれ報酬が違っておりますし、また、実際に介護をする時間に応じて、時間、つまり、例えば何分間未満であるかなどによって報酬の単価が違ってまいります。そういう意味で、時間当たりの金額を特定して申し上げるのは非常に難しいというふうに考えております。
 また、ヘルパーの時給ということでございますけれども、これは、例えば常勤の方もおられれば非常勤の方もおられると思います。その方の給与の支払方によっても、例えば時給で換算すると幾らというのが変わってくる可能性もあるというふうに思っておりまして、ピンポイントで何%かということをお答えするのはなかなか難しいということではないかと考えております。
○福島みずほ君 これは厚生労働省、介護給付費実態調査月報、十表、十三表、十四表、一四年度の分で計算をしているものです。
 これはまた行政交渉でやりますが、私が何が言いたいか。ヘルパーさんの時給賃金率が二八・一%と低いんですよ。だから、これをもう少し、二八・一%が低い、マージン率などをきっちり実態把握をして、公表して、規制と指導を行うべきだというふうに思います。
 そんな余剰のお金があるでしょうなんて言っている前に、しっかり介護ヘルパーさんにちゃんと賃金が行くようなことを厚生労働省やってくださいよ。賃金上げてくれという声をどれだけ私たちが聞いているか。ヘルパー時給賃金率が二八・一%、低いですよ、これはどう考えても。で、マージン率は把握をしていないんですよね。でも、こういうことをちゃんと把握をして、だって、実態調査やっているわけですから、マージン率も個々の福祉法人やいろんなのに応じて全部出せば透明性は高くなるんですよ。だから、こういうお金が余っているんだったら地域貢献せよなんて言う前に、利用者と、介護福祉士、ヘルパーさんの給料、上げるべきじゃないですか。そのことこそやるべきだと。
 処遇改善加算について、確かに千八十円から千九十円、十円上がっております。しかし、十円しか上がっていない。介護職員の賃上げに結び付いていない。何が問題で、どうなんですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) この月額一万二千円相当の処遇改善加算の拡充についてはもう何度も御説明申し上げてきたわけでございますけれども、この加算の効果を着実に職員の処遇改善に結び付けるために、加算の運用の見直しを行って、合理的な理由がないにもかかわらず賃金水準全体を引き下げることは認めないというふうにしたところでございまして、具体的には、計画は、その実績報告に記載する項目を見直して、賞与などを含めた賃金改善の額を正確に把握をする、それから、経営悪化等によってやむを得ず賃金水準を低下せざるを得ない場合の取扱いについて適切に労使の合意を得るなど、適切な運用がなされているかを確認するために新たに届出を求めるというのが今回新しい試みをしているわけでございます。
 加算の効果については、現在実施中の、先ほど申し上げたとおり、介護従事者処遇状況等調査、これによって詳細を把握をしているところで、今月中に公表してまいりたいというふうに思います。
○福島みずほ君 厚生労働省平成二十五年度介護従事者処遇状況等調査結果、時給は訪問介護員が千九十円、平均月収は常勤者含まず九万七十五円です。訪問ヘルパーさんたちは圧倒的に非常勤で、圧倒的に女性が多いです。平均月収が常勤含まずで九万七十五円。これ、常勤含まないからですよ。でも、圧倒的に非常勤で圧倒的に女性が多いわけですから、このいわゆる介護ヘルパーさんたちの、とりわけ非常勤の人たちの月給を上げる、これに対して今成功していないんですよ。十円しか上がっていない。これに関してしっかり取り組むべきだということと、この加重、加算のこれは恒久化をすべきではないか。昨日内田参考人からもありましたが、これ、恒久化しない限りその法人はちゃんと上げるようにはしないということがあると思いますが、これについていかがですか。
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、恒久化のお話がございましたけれども、この介護職員の処遇改善については、安定的、継続的な処遇改善を図るという観点から、財源を確保しつつ、平成二十四年度の介護報酬改定において、補正予算による一時的な措置でありました処遇改善交付金を、このとき月額一・五万円相当でありましたが、を処遇改善加算として介護報酬に組み込んだということでございました。
 平成二十七年度の介護報酬改定におきましては、この処遇改善加算を維持をしながら新たに月額一・二万円相当の上乗せを行ったわけでございまして、介護報酬の在り方については、これは三年に一度の改定の際に検討することとしておりますので、処遇改善加算についても、これまでの経緯や介護職員の処遇の状況等を踏まえて、必要な検討を行っていきたいというふうに考えます。
○福島みずほ君 十円上がったんですが、やっぱりそれでは不十分ですね。とりわけ、ヘルパーさんの時給賃金率、二八・一%、平均月収九万七十五円、これはパートというか常勤ではないんですが、この実態を変えないで、余っているお金があるんだから地域活動せよと、無料であるいは廉価でやれというのは、それは本当にできないですよ。まず、ここの賃金改善からやるべきだと思います。
 年金のことで、障害分野の福祉職員等退職金共済制度の公的助成の廃止ですが、これについて、独立行政法人福祉医療機構が実施する社会福祉施設職員等退職手当共済制度は、退職金を積み立てる財源がない福祉施設の職員の待遇を改善し、人材確保を図るために創設された退職金制度です。社会福祉法人が掛金を支払いますが、保育所と障害等の施設については、国と都道府県が掛金の三分の一ずつを助成しております。公費助成がない場合、法人が一人当たり十三万四千円負担しなければなりません。業界全体で正規職員から退職金の要らないパートなどへの切替えが進む懸念があります、いかがでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 今回のこの見直しといいますのは、やはり他の経営主体とのイコールフッティングの観点から行うものでございますが、あわせまして、今回、措置を講ずるに当たりまして、既加入者に対しましては引き続き公費助成を行いますし、また、新規加入者に係る法人の掛金負担の増加については、制度見直し後の施設、事業の経営実態等を適切に把握した上で報酬改定を行うことといたしております。
 そういう意味で、影響がないように一生懸命対応してまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 時間ですので、終わります。
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<反対討論>
○福島みずほ君 福島みずほです。
 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、社会福祉法等の一部を改正する法律案について反対の討論をいたします。
 反対の第一の理由は、社会福祉法人の規模や経営実態をきちんと調査することなく、根拠のない蓄積利益、内部留保を前提として、全ての社会福祉法人に無償又は低額の地域公益活動を義務付けていることです。
 営利企業との公平性が強調されていますが、社会福祉法人の会計は、統一の処理基準や手法が確立されておらず、そもそも営利企業の会計と比較することができません。蓄積利益の定義さえはっきりとしていないのです。
 社会福祉法人は、地域の保育所、高齢者施設、障害者施設などを数多く担っています。待機児童、待機老人などが急増している中、万が一余裕財産があるとすれば、本来業務に充てて、利用者、家族に対する支援の充実や職員の処遇改善を図るのが筋です。
 また、貧困、社会的孤立、虐待など新たなニーズへの対応は喫緊の問題です。しかし、社会福祉法人からの拠出金による表面的な事業では解決しません。公的な財源の裏付けのある時代に即した福祉制度を構築すべきです。
 反対の第二の理由は、福祉従事者の労働条件が悪化することです。
 障害者施設への退職共済の公費助成を廃止することは、職員の待遇を下げ、人材確保も困難にします。今後、社会福祉法人が公費助成分を負担したとしても、正規職員から退職金の要らないパートなどへの切替えが進むことが懸念されます。
 フィリピンとの間の経済連携協定により准介護福祉士の国家資格を導入することについても反対です。現在でさえ、介護従事者の労働条件の改善が進まない中、逆に介護労働全体の条件が引き下げられかねません。
 本法案は、社会福祉制度における国の公的責任縮小の流れの中にあります。昨秋、一億総活躍社会を看板にする安倍首相は、子育てと介護の受皿を約百万人分増やすと明言しました。しかし、その内容を見ると不安が湧いてきます。保育の質の確保に疑問のある企業主導型保育所を導入したり、乱立が問題となっているサービス付き高齢者住宅の整備を更に促進しているからです。保育サービス、介護サービスの市場化を推し進めることが国民の安全、安心に本当につながるのでしょうか。
 社会福祉事業は非営利性及び公共性を貫き、公的責任の下で展開していくべきです。社会福祉法人の役割に変質を迫る本法案に反対をいたします。

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