福島みずほのどきどき日記

年金法案で質問 11/10参厚労委

11月10日(木)午後の参議院厚生労働委員会で年金法案について質問しました。

○福島みずほ君 希望の会、社民党の福島みずほです。
 まず、本法案により必要とされる財源について、先ほどもありましたが、二〇一六年度当初予算で約六百六十億円計上されていた簡素な給付措置が同年度第二次補正予算で二年半分一括して計上されたことを踏まえて、今後の予算編成過程で具体的に確定されると説明をされています。
 今回、消費税率一〇%引上げの増収分を活用せずに財源を確保できたのであれば、そもそも消費税率を引き上げなくても受給資格期間の短縮は実施できるのではないでしょうか。

○政府参考人(鈴木俊彦君) 今般、消費税の一〇%への引上げに先立ちまして受給資格期間の短縮を実施するということにしたわけでございますけれども、これは先ほど来御答弁申し上げているように、無年金者の問題が喫緊の課題である、これに早急に対応しなければならないという観点から実施をさせていただいているものでございます。
 この受給資格期間の短縮措置でございますけれども、これはもう申すまでもございませんが、一定の要件を満たしますと受給権が生じまして継続的に給付が保障される恒久的な制度でございます。したがいまして、こういった恒久的な制度として導入される上では、やはり財源につきましても恒久財源をしっかり確保する、具体的には、消費税の一〇%の引上げ以降は、安定財源である消費税の増収を財源として充てるべきものである、こういうふうに考えております。

○福島みずほ君 いや、やればできるというのと、社民党自身は、公平な税制の実現、パナマ文書が明らかにしたようなタックスヘイブンや、富裕層そして大企業などにもう少し国際取引税などを課してお金を取るべきだというふうに思っています。
 受給資格期間の短縮について、消費税率一〇%引上げ時より前倒しして実施することは大変良かったというふうに思います。
 一方、将来受給できる年金額は、保険料納付済等期間に比例して、十年の受給資格期間を満たしたとしても、保険料を納付した期間が十年であれば、受給できる年金月額は約一万六千円にとどまります。低年金者の生活を支援するため、消費税率の引上げと併せて実施することとされている年金生活者支援給付金も前倒しして実施すべきではないでしょうか。

○政府参考人(鈴木俊彦君) 社会保障の充実につきましては、やはり給付と負担のバランスということを考えることが必要でございます。そういたしますと、大きな財源でございます消費税率の引上げを延期する以上、これは全てを同時に行うということはできない、これは御理解を賜りたいと思います。そうした中で優先順位を考えるということで、喫緊の課題でございます無年金者救済ということで受給期間の短縮を今回先立って実施をしたということでございます。
 したがいまして、その後の、今御指摘のありました年金生活者支援給付金を含めますその他の施策につきましても、施策としての優先順位を十分に見極めながら、税収の動向でございますとかあるいは重点化、効率化の推移、こういったことも見極めながら、今後の予算編成過程の中で最大限努力をしていく、こういった姿勢で取り組みたいと思っております。

○福島みずほ君 最大限努力するというふうにおっしゃったので、是非お願いします。
 年金生活者支援給付金の額は保険料納付済等期間に比例するので、本法案の対象者は最大月額の五千円は受給することができません。年金生活者支援給付金は、年金制度の枠外であるにもかかわらず保険料納付済等期間に比例することとなっており、見直すべきではないでしょうか。

○政府参考人(鈴木俊彦君) この給付金の措置でございますけれども、社会保障・税一体改革の中で、当時の民主党政権が政府案として提出いたしました年金額の加算措置、これでは基本的に定額加算とされていたということでございます。しかしながら、その後のいわゆる三党協議の中で、そういったものは公的年金の保険料の納付意欲を損なうのではないかという意見が強く出されたところでございます。こういった意見を踏まえまして、この三党合意におきまして、この給付金の額を保険料の納付意欲に悪影響を与えないように年金の保険料の納付実績に比例することにされた、こういう経緯であるというふうに承知をいたしております。
 いずれにいたしましても、年金、長く保険料を納めれば受給額が増える、こういう仕組みでございますので、老後の保障を厚くしていく、こういう観点から、可能な限り長く保険料を納付していただくこと、これが基本だろうというふうに思っております。
 一方で、今御指摘のございました給付金でございますけれども、免除期間につきましてもこれは給付金の給付額に反映をさせる仕組みがございますので、こういったものも含めて総合的に適切に対応していきたいというふうに考えております。

○福島みずほ君 十年納める、十年以上納めれば年金の支給があるというのは本当にいい制度というか、私たち自身もそれを推進してきた、というか、多くの、ほとんど全ての政党がそれを支援してきたので、いいとは思います。
 ただ、十年間しか、しかと言うと変ですが、納めていなかったということもあり、年金額が非常に低額です。先ほども質問がありましたが、高齢単身無職世帯、六十歳以上の単身無職世帯の基礎的消費支出の月平均額は約七万円です。一方、老齢基礎年金の平均月額は五万七千円。本法案の対象者は、これよりも少ない年金額、平均月額二万一千円しか受給できません。でも、これではやはり高齢者の生活を支えることはできないと。
 街頭演説などやっていると、保育園落ちた、それから介護労働が大変だ、あるいは非正規雇用で最低賃金上げてくれ。もう一つは、福島さん、年金が少なくて食べていけない、女の独り暮らしで借家住まいだから食べていけない。あるいは、年金額が下がったので、これ何とかしてください。この年金についての皆さんの訴えというのは物すごく入ってくるんですね。食べていけない、独り暮らしで食べていけない、借家住まいだともう食べていけない、月額二万一千円支給というのは、ないよりももちろん、もちろん、これは貴重なお金なんですが、とても食べてはいけない、暮らしていけません。
 受給資格期間の短縮により無年金者の一部が救済されることは喜ばしいが、本法案成立後も無年金や低年金の問題は残ります。公的年金の最低保障機能を強化するために最低保障年金制度を創設すべきではないか、いかがでしょうか。

○政府参考人(鈴木俊彦君) 今御指摘のありましたいわゆる低所得の方あるいは低年金の方への対策でございますけれども、これ基本的に年金といいますものは、るる申し上げていますように、限られた財源をいかに現在の高齢者世代と将来の世代で適正に分け合って、持続可能で安定的な制度、老後の生活の柱として機能するような制度にしていくかということが課題でございます。
 そうした中で、少しでもいろいろな工夫をしていって、低年金、低所得者の方々の対応をしていこうということで、具体的に今回御提案申し上げております受給資格期間の短縮の前倒し措置でございますとか、先生御指摘ございました生活者支援の給付金もございます。
 それから、大臣も申し上げておりますけれども、これは、生活を保障ということになりますと、独り年金だけ、収入面だけで片付く問題ではございませんので、やはり医療とか介護、そういったものを総合的にどうやって支援として組み合わせていくのかという観点も必要になります。
 それからもう一つ、生活困窮者の方々には、御案内のように、生活困窮者自立支援制度というものがスタートいたしております。これをいかに実のある形で全国できちんと展開をしていくかと、これも非常に重要な課題だと思っております。
 そういったことで、ある意味、社会保障全体で総合的に対応していくという視点がこの問題はどうしても欠かせないだろうというふうに思っております。
 一方で、御提案のございました最低保障年金でございますけれども、これはそもそも、どういうような設計にするかということで大変な議論ございましたけれども、なかなか最適解がない、そもそも、莫大な財源が必要になるわけでございますけれども、それもどうするのかというようなやっぱり高いハードルがあるだろうというふうに承知をいたしております。
 したがいまして、まずは社会保障全体として、年金のみならず、医療、介護、福祉を併せて総合的にこの低所得、低年金の問題に対応していく、これが私どもの取るべき道であるというふうに思っております。

○福島みずほ君 年金しか収入がないという方も多いですし、この問題は現職世代の雇用の問題や非正規雇用をこれだけ増やしてきたという政策そのものも見直す必要があると思います。是非、年金で食べていけるという当たり前な制度を、時間が掛かっても一緒に作っていけるように心からお願いいたします。
 本法案に初めて年金受給権を得る六十五歳以上の人は何人でしょうか。

○政府参考人(鈴木俊彦君) 今回の短縮措置によりまして年金受給権を得る方、初めて老齢基礎年金の受給権を得る方が四十万人、その他も合わせまして約六十四万人ということで見込んでおります。

○福島みずほ君 二〇一二年の法案審議において、厚労省は上記の人数を何人と推定していたでしょうか。

○政府参考人(鈴木俊彦君) ただいま御指摘のありました平成二十四年の社会保障・税一体改革当時でございますけれども、この受給資格期間の短縮によりまして初めて基礎年金を受給できる方は約十七万人と見込んでいたところでございます。

○福島みずほ君 二つの数字が大幅に乖離した原因は何でしょうか。

○政府参考人(鈴木俊彦君) ただいま申し上げましたように、二十四年当時は、初めて基礎年金を受給できる方、この措置によりまして約十七万人、それが直近では約四十万人ということを今御紹介したところでございます。
 この二つの数字の違いでございますけれども、一体改革の当時の数字は平成十九年の無年金者の調査、これを基に試算した結果でございます。一方で、今回の四十万人という数字は直近のデータに基づきまして精査を行った結果でございます。
 対象者が増加した主な理由は、この間、団塊の世代の方々が六十五歳以上になるといったようなことで、高齢化が進んだことなどによるものというふうに考えてございます。

○福島みずほ君 いや、しかし、政府の統計は、団塊世代の人たちが一挙に二歳年を取るわけでは一年間の間にないわけだから、見通しが物すごくずれたというのも変な話だというふうに思います。
 本法案に初めて年金受給権を得る六十五歳以上の人についても、実際の数字が見通しと大幅に異なる可能性があるのではないでしょうか。

○政府参考人(鈴木俊彦君) ただいま一体改革当時と現在の数字、なぜ伸びたのかということで高齢化などということで申し上げましたけれども、補足をさせていただきますと、これ、高齢化のほかに、平成十九年当時の人口構成で申しますと、六十五歳以上人口のうちの三割ぐらいが現行制度での受給資格期間の特例措置の対象者、二十五年なくてももらえる方々が相当程度十九年当時はいらっしゃったわけです。全体の高齢化に伴いましてこの特例措置の対象にならない方がどんどん増えてまいりますので、そういたしますと、推計でございますが、平成二十九年では現行制度での特例の対象者が約一割未満になっております。
 そういったことも相まって、高齢化だけではなくて、そういった制度的な要因も含めて、十九年の調査に基づく一体改革当時と現在の見込みということで数字が増えてきているということでございます。
 それで、今回の調査は、私ども日本年金機構が持っておりますデータを基に悉皆調査をいたしました。平成十九年はある程度推計も基づく大づかみの調査でございますけれども、それに対しまして今回の調査は非常に精度が高い調査だというふうに思っておりますので、今回お示しいたしました数字がこれ大きく狂うということはないだろうというふうに思っております。

○福島みずほ君 本法案により、無年金者の一部の人たち、大分、かなりの部分が救済されることになります。一方、現在衆議院で審議中の国民年金等改正案では、年金額を抑制するということにしております。
 無年金者の救済法案を提出する一方で年金額をカットする法案を提出しており、矛盾しているのではないでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の受給資格期間の短縮は、納付をした保険料を極力給付に結び付けると、もう繰り返し申し上げておりますが、ということで、高齢期の所得の底上げを図るということがその効果であるわけでございます。
 一方で、衆議院において審議中の年金改革法案は、言わば将来の年金水準確保法案と我々は称しておりますが、中小企業の短時間労働者の被用者保険の適用拡大、それから国民年金の産前産後期間の保険料の免除、そして年金額改定ルールの見直しなどを内容としておりまして、これらの施策によって、若い世代が将来高齢期となったときに受け取る年金の水準の確保というものを図るものでございます。
 このように、いずれの法案も年金制度の所得保障の機能を強化するというための改革でございまして、両法案が矛盾するという御指摘は当たらないものと考えております。

○福島みずほ君 年金法の改正のときに、あのときも強行採決されましたけれども、百年安心年金ということや、現職世代の半分の賃金を保障するという意見等ありました。今行われているのはマクロ経済スライド、当時もマクロ経済スライドの案が入っていたわけですが、年金額がやっぱりどんどん減っていっていく、受給する年金が予想と違ってだんだん減っていっているということが問題です。
 持続可能な制度であるべきだということは大変理解できますが、ただ、やっぱり約束していたことが履行できない、あるいはこの年金で将来設計しながら生きている、あるいは家賃を含めてやっている人たちもいるわけですから、やっぱりこの年金カットについて、これはやはり一人一人に大変痛みを生ずるものだ、そういう理解は厚生労働省の中にあるでしょうか。

○政府参考人(鈴木俊彦君) 一つは、マクロ経済スライドにつきましては既に平成十六年の改正で導入をされたものでございまして、これは非常に長い期間を掛けて、徐々にこの人口構造の少子高齢化に対応していこうということでございますので、直ちに年金額がこれによって大幅に下がるということもございませんし、先ほど大臣からも御答弁申し上げましたけれども、名目下限措置ということで、これ実額を下げるということはしないということが法律の中に措置をされているところでございます。
 一方で、今回御提案を申し上げております、物価と賃金の動向に合わせて、賃金が名目でも実質でも下がった場合にはこれを年金額に反映させるという改定、これを御提案申し上げておりますけれども、まず大前提といたしまして、これまでのデフレのような賃金がずっと下がるということがない、そういう経済ではなくしていくというのが今政府が全力を挙げて取り組んでいることでございますので、それが実現をしていく、そういった社会の中ではこのルールで年金額が下がるということはないというふうに思います。
 では、なぜこれを導入しなければならないかということでございますけれども、これ、年金、長期の制度でございますので、例えばリーマンのように海外発の不況というものはこれからの社会に全くないというふうに言い切れるかというとそうでもありません。そのときに、今回御提案申し上げているような措置を入れておきませんと、また年金の、現在の年金の実質水準が上がって、それによって将来もらう年金の水準が下がってしまうというようなことが起きますので、これ自体は年金制度の信頼性、持続可能性に関わる大きな問題でございますので、そういう問題が分かっている以上、ある意味、転ばぬ先のつえということもございまして、しっかり対応して法律の中で実現させていく、これが責任ある対応であろうというふうに思っております。

○福島みずほ君 ただ、マクロ経済スライドを導入していることで実際年金が下がっていっているわけじゃないですか。ですから、将来デフレが回復させて上がっていけば大丈夫だとおっしゃるけれども、実際マクロ経済スライドで受給額が減っている、マクロ経済スライドがそういうふうに作用してきたし、今も作用しているというのが第一点目の問題です。
 それから二点目の問題は、将来年金の受給額が減れば、年金に対する信頼感がなくなるとおっしゃいました。しかし、年金カット法をやれば、年金に対する信頼感はやっぱり減るんじゃないですかということを思います。なかなか年金財政が大変で、限られた財源ということは理解できますが、高齢者は年金のみで生活をしている人たちが多く、やっぱり困窮しているということも踏まえて是非検討していただきたいというふうに思います。
 今回の法案は十年間、十年以上納めればということですが、九年十一か月でどうかとか、いろいろ、また将来も、受け取る金額は納付の期間によって左右されるとしても、ある程度納めればその分支給されるような制度も将来的には是非検討していただきたいと思います。
 また、十年じゃなく、長く四十年間みんなが年金を納められるような、そんな雇用の面も厚生労働省としては頑張ってやっていただきたい。副大臣がうんうんと言ってくださっていますが、是非、雇用とリンクしていますので、十年と言わず、みんなが二十年、三十年、四十年と納められるような政策も厚生労働省として是非頑張っていただきたいということを申し上げ、私の質問を終わります。

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