党大会挨拶
2007 / 12 / 22 ( Sat )
党 首 あ い さ つ

社民党大会に出席された代議員のみなさん、おはようございます。厳しい状況のなかで、現場で歯をくいしばってがんばっているみなさんに、心から、連帯のご挨拶を送ります。そして、私たちの大会のために、お忙しいなか、わざわざお越し下さいました来賓のみなさんに、心から御礼申し上げます。ありがとうございます。

今年は、統一自治体選挙と参議院選挙がありました。たいへん厳しい結果でした。その厳しい選挙を勝ち抜いて議席を確保された方、残念ながら当選できなかった方、捲土重来を期しておられる方、さまざまだと思います。反転攻勢のきっかけをつかむ選挙とすることができなかった点は、党首としての責任を痛感しています。しかしながら、私に、党首として3期目の重責を与えていただきました。このことに、深く感謝いたします。本当にありがとうございます。

私の3期目の目標は、命とくらしを守ることです。また、3期目の目標は何としても衆議院選挙に勝利をすることです。今大会の最大の目標も、衆議院選挙勝利に向けての態勢を組むことにあります。この大会を契機に、全員が、心を新たに、新しい体制のもとで仕事に取り組み、党の再生を図りながら、衆議院選挙に勝利をしていきたいと考えています。

 私は、この3ヶ月間、ほぼ全国各ブロックを、渕上選挙対策委員長、市川組織委員長と3人でまわりました。各地でみなさん方それぞれに、大変お世話になりました。みなさんのかかえている問題や悩みを、率直にお聞きいたしました。地域社会の疲弊、医療、雇用の問題を特に強く感じました。全国から、命の安全保障を守る政策の実現を求める切実な声が聞こえてきます。社民党は、この声に応えていかなければなりません。

自治体財政の逼迫、三位バラバラ改革の失敗、雇用の場がない、学校の統廃合、病院がなくなる、医師がいなくなる、産婦人科もなくなる、店がなくなる、道路が仮にあってもそこを走るバスへ補助金が出せない、農林水産業の切り捨てで、山や田が荒れるということが、起きています。妊婦さんが、病院に検診に行くのに、長時間かかるので、車にハサミとタオルを持参して、車を運転していくということすら聞きました。現実に、車のなかで、出産をした話を聞きました。奈良県では、多くの病院に搬送をされたが、女性が亡くなってしまったケースの詳細ないきさつも聞きました。「いつでも、誰でも、どこでも安心して、お産ができる」という当たり前のことが、各地から急速に失われていっています。医療費の負担増だけではなく、そもそも医療にかかれないという問題を変えていかなければなりません。命の格差が生じています。一番大事な命が奪われていっています。「命を守れ」と、政治を変えていかなければなりません。

福田政権は、命の問題に極めて冷淡です。薬害肝炎の問題では、被害者の一律全面的な解決に足を踏み出そうとはしません。また、高齢者の生活の命綱たる年金問題について、「一人残らず救済する」という政府の約束を「そんなこと言ったかなあ」という、全く無責任な態度です。命と暮らしの切実さが全くわかっていません。

私は、国会にいて、社民党がなければ大変なことになると、噛みしめない日はありません。小泉構造改革について「改革の方向が間違っている」と根本的に批判し、どの政党よりも早く指摘をし、格差是正を訴えてきました。医療・年金・雇用・地方の問題に取り組み、格差と貧困の拡大の政策を変えるべく心を砕いてきました。非正規雇用の問題には、特に取り組んできました。現場で格闘する党員やユニオンをはじめ労働組合のみなさんとともに、非正規雇用を増大させた根源である労働者派遣法の改正案を作成し、他の野党にも働きかけて、来年成立させていきます。また、正社員の待遇も厳しくなっています。労働こそが生活の要であるにもかかわらず、一人の仕事量が増え、サービス残業は増えていますが、賃金は一向に増えていません。政府のでたらめな年金の管理の状況に、老後の不安は募っています。定率減税の廃止や消費税の増税問題、子どもの教育費。未来に希望が持ちにくい社会になっています。これを変える労働政策、社会保障政策を総選挙の中で訴えていきます。

 また、命とくらしにとって、平和は、まさに前提条件です。わが党は、平和を実現することに心を砕き、国民投票法案などの悪法に反対するよう他の野党にも積極的に働きかけてきました。残念ながら国民投票法は成立しましたが、憲法審査会を作動させないようにし、憲法改悪案を国会で発議させないことも社民党の使命です。
それだけではなく、積極的に平和をつくっていくことに取り組みます。北東アジア、世界における非核化の動きをすすめるとともに、核軍縮の動きをより一層強めていきます。また、クラスター爆弾や劣化ウラン弾の禁止を実現するなど、軍縮の具体的な政策と運動をつくっていきます。また、世界における紛争において、民生支援、特に、警察や司法の構築、医療支援、教育、政治的な交渉等について、日本が積極的な役割を果たすための政策を提言していきます。また、自衛隊のシビリアンコントロールを確立することも、社民党の重要な役割です。これまで自衛官の人権問題などに取り組んできましたが、守屋事件に端を発する防衛省の状況は、「省」と名乗るに値しない現状です。自衛隊の腐敗と暴走を止めるべく、情報開示を求め、徹底的に監視をしていきます。また、愛国心や憲法改悪を言っていた人たちが利権をむさぼってきたことにも、怒りを禁じえません。防衛省の利権に対し、徹底的にメスを入れていかなければなりません。そして、今、進められている日米の軍事一体化に抗し、地域の市民とともに、日本において進められている米軍再編問題を阻止していきます。豊かな自然を破壊しながら進められている辺野古への移転問題をはじめ、沖縄の基地の負担軽減、基地周辺の騒音問題など、運動との連携を一層強めて、日本からの米軍基地撤退のため取り組みます。

 「大連立」についても、一言触れておかねばなりません。福田総理と小沢代表の「大連立」についての話し合いは、自衛隊派兵恒久法案をめぐってのものでした。私は「大連立」の話が、自衛隊派兵恒久法案、消費税大増税をめぐって行われることに、たいへん危惧を感じています。それにとどまりません。「大連立」は、将来、憲法改悪のための環境づくりとなっているのではないでしょうか。「大連立」は、大政翼賛会を想起させるものです。大政翼賛会は、戦争一直線への道となったことを、60年前の歴史が示しています。小沢代表は、「『大連立』は間違っていない」と繰り返し述べていらっしゃいます。総選挙の結果、民主党だけが勝って、二大政党制が強まれば、大連立の話が復活するかもしれません。だからこそ、社民党は何としても議席を増やさなければなりません。社民党は、「平和の原点」「雇用や社会保障」を大事にし、「大連立」をさせず、命を切り捨てる今の政治を多くの人たちといっしょに変えていきます。菅代表代行、自見副代表、どうかよろしくお願いいたします。そして、高木連合会長もよろしくお願いいたします。

 党の強化、ならびに市民との連携の強化について、申し上げます。全国の各ブロックをまわって、自治体議員のみなさんのがんばりをひしひしと感じました。自治体議員の皆さんは「党の顔」として、地域住民と日々身近に接触しています。党の政策を具体的に検証するとともに、新しい課題についても、いちはやくつかむことができます。党としての広域的かつ全国的な連携によって運動をつくっていくことが、とても重要です。

 3年半後には統一自治体選挙が実施されます。また、それまでにいくつもの中間選挙があります。一つでも多くの自治体から一人でも多く自治体議員を誕生させるべく、周辺地域における協力の強化をすすめていきます。より多くの自治体議員を誕生させていきましょう。また、若い仲間たちを育て、増やしていくことも党にとって重要です。今年は、福岡で青年委員会の集まりを持ちました。来年は、香川で集まりを持つ予定です。このような機会を通じて、すでに自治体議員として活躍している先輩たちの姿から刺激を受けながら、ネットワークを緊密にし、新たな地域の運動を活性化する核となる青年党員や自治体議員候補者を育てるための活動を党が支えていきます。2月22日から24日には、伊豆大島で、「福島みずほと一緒に行く大島ツアー」を行い、40歳以下の党員らとともに勉強します。ここから若い党員や立候補者、議員が育っていくことを期待しています。「桃・栗3年、柿8年、早く芽を出せ、柿の種」ではありませんが、若い党員、仲間を育てていくことを、全国の県連合の大きな活動の柱として取り組んでいきたいと考えます。全国各地でやっていきましょう。

 また、女性議員をふやすべく、取り組んでいきます。職場でも、家庭でも、子育てにおいても、女性たちをもっと応援していくことが必要です。仕事と子育てを両立するために、また、介護をするために、まだまだ女性にばかり負担がかかっている状況は変わっていません。シングルマザーの平均収入は212万円。女性たちは必死です。ドメスティックバイオレンスやストーカー行為に苦しみ、命を落とす女性もいます。民法改正をはじめとして、社民党こそがリードしてきた男女平等政策を実現させていきます。

 また、平和・環境・人権・男女平等をはじめとした様々なテーマで、市民との連携をより一層強化していきましょう。現場で格闘する運動やNGOの皆さんからの提言を国会の場につなげていく役割を果たしていきます。来年7月には、洞爺湖サミットがあります。6月には、青森で、エネルギーサミットがあります。これにあわせて、「社民党が考えるもうひとつの洞爺湖サミット宣言」をつくります。社民党は、唯一の脱原子力政党です。中越沖地震の際には、いち早く柏崎刈羽原発に入って、原発の状態をチェックし、原子力保安院と交渉を続けてきました。こういった蓄積を活かしながら環境についても、地球温暖化防止、脱原子力、自然エネルギーなどについて、提言をしていきます。また、人権問題についても、日本国内のみならず、世界の問題にも敏感に対応し、民主主義や人権を脅かす動きに対して、世界の運動と連携して、政府に提言し、動かしていきたいと考えます。

 政治は、何のためにあるのかと言えば、それは人々の人生を応援するためにあります。もっと言えば、人が涙を流さないためにあります。人々に向かって、真摯な政治を実現させていきましょう。そのために、力を尽くしていこうではありませんか。政党の任務は、究極の公共サービスです。まさに、社民党の出番です。

 衆議院選挙は、いつあってもおかしくありません。社民党は、10人以上、二ケタの当選をめざします。選挙は、総合力です。党員の一人ひとりが、フルに力を発揮し、力を合わせて頑張りぬくしかありません。全国連合、各ブロック、都道府県連合、各党員が力を合わせ、一人でも多くの有権者に、現在の政治状況、社民党の政策を訴えながら、その支持を得ていくことが必要です。多くの支持を集めることができるようにしていきましょう。私も全力を挙げて、先頭に立ってがんばっていきます。そして、すべての党員が全力で総選挙に取り組んでくださるよう、心から訴えます。すべての党員のみなさんが知恵と力を合わせて一丸となり、衆議院選挙になんとしても勝利をしようではありませんか。
2日間の大会が実り多いものとなることを期待して、大会冒頭での、私の挨拶といたします。
>2007年12月22日
>社会民主党第11回定期全国大会


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