お産の現場へ
2007 / 12 / 27 ( Thu )
 岩手県へ。
 産婦人科医が地域からいなくなっている問題の現場に行こうと今日は、岩手県に来た。

 まず、花巻で、宮沢賢治記念館へ。
 ずっと来たいと思っていたので、来れてハッピーである。「雨二モマケズ 風二モマケズ」の詩が、手帳に書いてあったことにあらためて感動。
 また、原稿が驚くほど推敲されて、手が入れられていることに驚く。

 宮沢賢治さんの親類であるという宮沢館長が、親切に案内をしてくださる。
 エスペラントや仏教や宇宙のことなどに造詣が深く、また楽器が置いてあって、宮沢賢治ワールドを堪能する。

 それにしても、このオリジナリティー。
 学校の先生をしていて,辞めるときに、教え子に書いた手紙など、「先生は辞めるけれどもがんばって。」というのとは普通の手紙とは全く違っていて、切々としていて、ストレートに激情が吐露されていて、他の誰とも違う。
 岩手の宮沢賢治と山口の金子みすず。
 オリジナリティーと詩情と孤独と。

 記念館にある「山猫軒」(注文の多い料理店みたい)で、お産と地域医療を考える会の人たちと懇談。

 そして、遠野市へ。
 遠野市健康福祉の里にある公設助産院(愛称ねっとゆりかご)で助産師さんや妊婦さん、本田市長の話をお聞きする。
 遠野市助産院ネットワークシステムの説明を受ける。
 遠野市の現状とこの助産院を扱ったテレビ東京の番組が、とても良くできていて、赤ん坊が生まれるシーンに感動をする。

 遠野市は、2002年以降、県立病院から産婦人科医がいなくなり、そもそも遠野市から、産婦人科医がいなくなってしまった。
 遠野市に住む人は、お産をするために、遠くの町に検診に通い、出産をしなくてはならない。
 峠を超えるので、曲がった道を大きなおなかで、車でゆれなければならない。冬は、雪道で、40分くらいでいけるところが、1時間以上かかる。岩手県では、車のなかで、子どもが生まれてしまうケースも出てきた。
 
 産婦人科医が来てくれるのが、ベストかもしれないけれど、すぐ来てもらうことは難しい。助産師さんが力を出すことで、なんとかならないかと、助産師さんや市の職員、市長が立ちあがった。

 釜石県立病院に産婦人科医として、勤務していた(今は大船渡病院にしていらして、大船渡病院で院長先生をはじめ話を聞いた)ときに、妊婦さんたちの苦労を聞いて、モバイルの遠隔検診をすることによつて、負担を軽減できないかと考えたという。
 遠野市は、公設助産院をつくり、9つの病院とのネットワークをつくり、検診は、データを医者の携帯にデータを送り、妊婦さんと助産師さんとが、画面と音声を通じて、Web会話をして、力を合わせていた。
 助産師さんは、実に頼もしかった。
 市長は、この「ねっと・ゆりかご」を作り、ネットワーク構想で、少しでも安心できるお産を地域で、実現しようとしていた。

 身近に、助産師さんがいて、様子を見てくれて、親身にアドバイスをくれることが、どんなに心強いだろう。そして、医者に大丈夫だよとかアドバイスをもらうことが、どれだけ安心だろう。

 産婦人科医不足の全国の地域は、命を生みだすことが困難なほど、厳しい状況にある。ここ岩手もそうである。
 国の政策の明確な失敗である。
 
 しかし、ここ岩手に来て、本当に元気になった。心と知恵を出しあってなんとかしようと努力し、工夫し、市もがんばっているからである。
 そこにあるのは、「共生」というか、なんとかしようと思う気持ちである。
 社民党の県議会議員、市議会議員、前議員の佐藤市議会議員もずっと一緒で、わたしと、阿部政策審議会会長もいろんな話を聞くことができた。
 国、県、市、現場の力を合わせて、「いつでも、どこでも、誰でも安心してお産ができる」という当たり前のことを実現をしていく。

ブット元首相が暗殺される。本当にびっくりした。
こういう殺害は許されない。
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