福島みずほのどきどき日記

4月21日参厚労委質問 看護師の労働条件

4月21日(火)の参議院厚生労働委員会で、看護師の労働条件について質問しました。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 今日は、看護師さんの労働条件についてお聞きをいたします。
 看護師不足について厚労省はどう考えていらっしゃいますか。

○政府参考人(二川一男君) 看護職員の状態でございますけれども、平成二十六年の有効求人倍率を見てみますと、看護師等の有効求人倍率は二・六三倍、職業全体で見ますと〇・九七倍ということでございまして、大変有効求人倍率が高くなっているところでございまして、人手不足化の一面を表しているのではないかと認識しているところでございます。

○福島みずほ君 これから看護師さん不足が広がると思いますが、長期的見通しではどう考えていらっしゃいますか。

○政府参考人(二川一男君) 看護職員の需給見通しでございますけれども、平成二十五年時点、約百六十万人と見込んだところでございますけれども、実際の就業者数の実績は百五十七万人となってございます。
 また、将来的には、二〇二五年には約三万人から約十三万人の不足が生じるのではないかといった需給見通しがございます。

○福島みずほ君 今も足りていないし、それから将来もっと足りなくなると。
 それで、この間たまたま新潟の県立病院で労働組合の皆さんたちと意見交換、いろんなデータもらったり、あるいは日赤労組の皆さんと話をしたり、あるいは若くて看護師さんやっている皆さんと意見交換を持つ機会があったり、様々な皆さんから自由記述や様々な形で労働条件についての話が来ています。
 過酷な勤務のため、年間離職者が十万人から十二万人以上、過労死レベル二万人以上の勤務状況、こういう労働条件を厚労省はどう改善していくのか、人手不足解消に向けてどうしていくのか、厚労省の講ずる政策についてお聞かせください。

○国務大臣(塩崎恭久君) これまでも看護職員の確保に向けては、ナースセンターによる就職のあっせんとか、あるいは病院内の保育所の運営をしっかり支援をするというような取組を進めてまいりましたけれども、昨年の六月から医療・介護総合確保推進法に基づいて、看護職員が離職をした際に連絡先などを届け出る制度を創設をするということ、それから、ナースセンターによる復職支援の強化というのを今年の十月の一日から実施をいたします。
 それから、各医療機関が医療従事者の勤務環境改善のための計画を作成をして、PDCAサイクルを活用した取組をしっかり進めていくというのもこの十月からスタートをさせていただきます。
 地域医療介護総合確保基金というのを活用いたしまして、各都道府県の実情に応じた人材確保の取組については昨年度から既に進めているところでございまして、今後とも復職支援あるいは定着を促進をするなどによって必要な看護職員の確保に努めつつ、看護職員が働き続けやすいような環境づくりをしてまいりたいというふうに思います。

○福島みずほ君 看護師さんたちの厳しい労働環境の改善が必要ではないか。特に夜勤が大きな問題です。
 準夜勤と言われる十七時から一時までの勤務、深夜勤と言われる一時から九時の勤務を連続して行う変則二交代という十六時間にも及ぶ過酷な夜勤が、仮眠時間が取れたり取れなかったりで行われています。例えば、五時に夕方終わるとしても、その後また仕事が続く、なかなかやっぱり休めない、で、やっぱり夜勤が始まってしまう、ずっと働き続けるという、極端に言えば二十四時間勤務で働き続けることもあるという、こういう働き方をやっぱり改善する必要があるのではないか。
 例えば、一日を三つの時間に分けた八時間労働の三交代勤務にしても、日勤の後八時間インターバルで深夜勤務に入ることも、勤務表を付ける上で入れざるを得ないと。しかし、製造業などと違って、人員不足の中で日勤帯の患者の状況や学習会、研究会などで時間外労働が三時間にも及ぶことは頻繁にあり、通勤時間も含めたインターバルが五時間以下で次の例えば夜勤に入らなくちゃいけない、このような夜勤と労働条件の改善、これはどうしてもしなくちゃいけないと思いますが、厚生労働省、いかがでしょうか。

○政府参考人(二川一男君) 看護職員の労働条件の改善に向けましては、昨年成立いたしました法律によりまして、看護職員が離職した際に連絡先を届け出る制度を創設するといった形で潜在看護師を確保していくといった方法、それから、各医療機関におきまして医療従事者の勤務環境改善のための計画を策定していただくと、こういった法律が近く施行になるわけでございまして、そういった形で、医療機関におきまして、具体的な、先進的な事例とかそういったものを参考にしていただきながら具体的な取組の計画を定めていただくということにしているところでございます。

○福島みずほ君 男性看護師もいらっしゃるけれど、圧倒的に女性の職場です。若い人も多く、みんな資格を取って働こうとしているが、やはり家事と仕事と育児の両立は難しい、あるいは介護も出てきていると。このやっぱり働き方を変えなければならない。
 サービス残業の実態について、厚生労働省はどう把握をされているでしょうか。

○政府参考人(二川一男君) 看護職員の離職理由といたしましては、出産、育児のためとか結婚のためと、こういった理由もある一方で、やはり超過勤務が多いとか、休暇が取れない、取りづらいと、こういったことが理由として多くなっているわけでございまして、こういったことにつきまして十分承知をした上で、先ほど申しましたような、医療機関におきまして具体的な計画といったものを定めていただくことによりまして、勤務環境の改善と、こういったものを個別に進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。

○福島みずほ君 厚労省は、表面的な賃金構造基本統計調査とかそういうものではなく、サービス残業が本当に医療の現場で、看護師さんでどのように行われているか実態調査をやっていただく、それはいかがでしょうか。

○政府参考人(二川一男君) 看護師の労働条件、労働実態につきましては、先ほど来申しておりますとおり、各医療機関におきまして計画を定めていただくわけでございますけれども、そういった中におきまして、実態把握も各医療機関において行っていただく、それらを私ども、都道府県を通じまして実態につきましても十分把握してまいりたいというふうに考えているところでございます。

○福島みずほ君 でも、実態はサービス残業であり、本当に休めないんですよね。働き続けている、そんな声がたくさんいろんなアンケートから出ています。
 厚生労働省、やはり、厚生と労働があって、しかも女性の職場で、医療の現場で、まあ男性もいらっしゃいますが、是非実態調査をしてください。これは、サービス残業も多いし、このままだと本当に過労死も増えるし、離職率も増えると思うんですね、悪循環に入りますので。大臣、これは、女性たち、まあ男性もいますが、看護師さんたちの労働実態、とりわけサービス残業が横行している、病院側から上がってくるのは、そんな上がってこないかもしれませんが、サービス残業の実態などをきちっと調査をしていただきたい。いかがでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) これから医療の計画を作る中で、看護師の役割というのはますますもって重要になってくるわけでありまして、そんな中で、労働条件が過酷であるということは私どももよく地元でも聞いていることでもございますので、こういう計画を作る中でしっかりと現状を把握をしながら、今後の看護の在り方についても判断がちゃんとできるように、おっしゃるような、どういう状態になっているのかということは把握をしてまいりたいというふうに思います。

○福島みずほ君 現状をどういう実態なのか把握しながらとおっしゃったので、是非、現場の本当に生の声や実態に切り込んで調査をよろしくお願いいたします。また、この委員会で、どういう現状把握をされていらっしゃいますか、どういう調査されましたかと是非聞きたいと思います。
 妊婦の四割以上が夜勤を経験し、それから職場流産が相次いでいると。一般の人に比べても切迫流産が非常に多くて、本当に過酷な、とりわけ妊娠、出産においては。だから、マタハラがやっぱり起きやすい職場なんですが、その点についても調査を含めたものというのはどうお考えでしょうか。

○政府参考人(二川一男君) 看護職員の先ほどの離職の理由を申し上げましたけれども、出産、育児、結婚のためといったほかに、先ほども言いましたように、超過勤務が多いとかそういったことがありますが、それ以外にも、人間関係が良くないからとか、そういったようなこともアンケート調査から出てきておるわけでございまして、そういったことにつきましても、先ほど来申し上げております勤務環境改善と、こういった取組の中で十分改善に努めてまいりたいと考えているところでございます。

○福島みずほ君 初期妊娠のときにやっぱり夜勤するのは非常に体を酷使しますし、妊娠中は本当は夜勤しなくても済むような、そういう労働条件をやっぱりつくらなければならないというふうに思っているんですね。ですから、是非、看護師不足を解消する、その一つとして、例えば妊娠、出産のときなど、夜勤は妊娠初期からこれはやっぱりやらなくても済むような、是非そういう労働条件の改善をお願いいたします。
 それで、診療報酬についてお聞きをいたします。
 現場からの要望としても、二〇一六年度診療報酬改定においてプラス改定を実現し、病院経営を安定させ、病院職員の待遇を改善してほしいという声などもあります。例えば、診療報酬では長い間、看護報酬について正当な評価がされてこなかったんじゃないか、必要な看護を実現するために是非そういうところもやっていただきたいと。
 それから、例えば看護師の業務軽減のことでいえば、現行の診療報酬制度では七対一基準には看護補助加算が付かないため、介護職などの補助員を付けると病院の持ち出しになると。ですから、看護補助加算を手厚くして看護師から介護や事務的業務を切り離さなければ離職は止まらないと。
 私の質問は二つ入ってちょっと申し訳ないんですが、この診療報酬あるいは看護の報酬について、それから七対一のときの介護職との、補助員を付けると病院の持ち出しになる、この点についていかがでしょうか。

○政府参考人(唐澤剛君) 看護師の皆さんは病院の約半数を占めるという、医療の中核的な人たちでございますけれども、この皆さんの、やっぱり療養上の負担を軽減するとともに、チーム医療を推進をしていくということが重要でございますので、看護補助者につきまして、看護職員の負担を軽減するということと併せて、療養環境の向上を図るために平成二十六年度診療報酬改定において一定のこの看護補助者導入の評価というものを行ったところでございます。
 先生の御指摘のような、これをどこまで引き上げていくかという問題になるわけでございますけれども、これは次回の診療報酬改定に向けて中医協の中でまた御議論をいただきたいと考えております。

○福島みずほ君 特定行為についてお聞きをいたします。
 看護師に対して特定行為を行わせることは看護師さんへの負担を増大するという意見もあるんですが、この点についてはいかがでしょうか。

○政府参考人(二川一男君) 特定行為は、特定行為に係る看護師の研修制度でございますけれども、これは、在宅医療等の現場におきまして看護師が医師の判断を待たずに手順書により一定の診療の補助を行うということを可能にしているものでございます。また、特定行為を行うに当たりましては、看護師が適切に業務を実施できるよう研修がなされるということでございます。
 したがいまして、研修を修了した看護師が医師の判断を待たずに手順書により特定行為を行うものということでございますので、看護師の負担が必ずしも増大するものではないのではないかと考えているところでございます。
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4月16日参厚労委質問 若者雇用法案、裁量労働制

4月16日(木)の参議院厚生労働委員会で若者雇用法案と裁量労働制拡大について質問しました。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず、若者雇用、今日も出ておりますが、女性が初めての職に就職する場合、非正規職員・従業員となる割合は四九・三%に上がっています。つまり、半分しか正社員にはなれません。高卒女性が非正規雇用労働者になる割合は、二〇一二年のデータで三六・一%、二〇〇〇年以降、三〇%以上の状況が続いております。二〇〇二年は四二・八、二〇〇三年は四〇・八%と四〇%台なんですが、女性が、女子というのかな、女性が高卒で正社員になる割合が三〇%台、これは本当に低いと思います。
 厚労省がハローワークなどにおいて地元高校の就職指導課などと連携をして熱心に指導していて、高卒内定率は九〇%に達しており、その大部分が正規雇用になっていることは承知をしておりますが、でも、平均値として女性が三六・一%、三〇%台しか全体としては正社員になれていない、このことについて厚労省としていかがお考えでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘いただいたデータは総務省の就業構造基本調査というのによっていまして、初めて職に就いた人のうちの非正規の職に就いた者の割合を表したもので、このデータについては、卒業後、進学や資格取得を目指す傍らにアルバイトとして就労した人も含んだ数字でございまして、約五割という数字については、学校卒業後は職に就かずに長い期間経過した後に初めて職に就いた人も含んだ数字でございます。これらの割合は卒業直後の就職先として非正規雇用となっていることを表しているものでは必ずしもないと。ハローワークにおけます新規高卒者向けの求人の約九割が正社員求人であることを踏まえますと、新規高卒者の多くが正社員として就職しているものではないかと考えているところでございます。
 しかしながら、卒業直後に非正規で就職される方ももちろん一定数おられることは事実でございますから、正社員での就職を望む方については卒業までに就職先が決まるように支援をしていくことが極めて重要だというふうに思いますし、具体的には、学校と連携をして新卒応援ハローワーク等の利用に係る周知を積極的に行うとともに、就職希望者については、新卒応援ハローワーク等に積極的に導いて、誘導して、担当者等による、これ担当制になっていますから、きめ細かな職業相談、職業紹介、セミナーや面接会などの就職に向けた支援を実施をしていかなければならないというふうに思っています。
 引き続き、新卒者の安定した就職の実現に向けて全力で支援をしてまいらなければならないと思っております。

○福島みずほ君 厚労省がハローワーク等を通じて非常に努力しているということは分かっているんです。そこは高いんですね。でも、平均値で非正規雇用労働者になる割合が三六・一%というか、正社員になれる人が本当に低いということは、これからやっぱりこれは改善しなければならない。
 一旦、非正規雇用が長いとなかなか正社員になれないというデータもありますので、ここをやっぱり変えていく必要があるのではないか。だって、半分しか正社員になっていないわけですから。例えばこれをどういうふうに改善していくのか。初めて就職するときに非正規雇用だとなかなかその後正社員への道が開かれないということは事実ですので、例えば初めて新卒採用にする場合は正規雇用を基本とするような立法措置とか、何か工夫はできないでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 我々にとって若者が大事だということはもう言うまでもないわけであって、安定した雇用の中で経験を積んでもらって職業能力を付けてもらう、そして働きがいを持って仕事に取り組む環境整備をするということが重要だということはもう言うまでもないわけであって、若者期には、生涯にわたるキャリア形成のスタートですから、先ほど申し上げたとおり、やっぱり重要な時期で、このときに仕事をきちっと通じ多様な経験を積むということが将来の自らの成長の糧となるということだろうと思います。
 こうした考え方というのは、今回の法律でも公労使の労政審での一致した見解でもございまして、それをベースに今回の法改正においては議論を尽くした末に決め込んだわけでございまして、若者の適職の選択、職業能力の開発、向上に関する措置等を総合的に講じて、雇用形態をも含め、若者が希望する仕事への就職の実現を図るという適職選択ということができるようにしないといかぬと。
 一方で、雇用形態で雇い入れるかどうかということについてはこれは企業が裁量権を持っているわけでございまして、新卒採用に限って正規雇用を基本とするということを法律上位置付けるということはなかなかこれは難しいというふうに考えておりますが、いずれにしても、今回の法改正を契機としまして、我が国の将来を担う若者が生きがいを持って安心してチャレンジできる環境づくりを引き続いて全力で取り組まなければならないと、こう思います。

○福島みずほ君 でも、女性が初めて就職するときに半分しか正社員になれていない、半分は非正規雇用だというのはやっぱりすごく重い数字だと思うんですね。これは確かに立法でなかなか難しいのかもしれませんが、実際、非正規雇用でスタートすればなかなか正社員になれないと、ここについては本当に何か知恵を絞って、せめて正社員で社会をスタートできるように私たちも考えたいですし、是非厚生労働省としても、どうすれば人生の一番初めのスタートで正社員からスタートできるのかということを一緒に考えていただきたいというふうに思います。
 労政審が本法案の前に議論するに当たり、当事者である若者、とりわけ非正規雇用の若者、学卒未就職者、フリーター、ニートなどの意見をどれだけ聴取、採用したのでしょうか。

○政府参考人(宮川晃君) 今回の法案の検討に当たりまして、非正規雇用の若者や学卒未就職者、フリーターの対策につきましては、公労使三者構成の労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会におきまして、また、ニート等への対策につきましては、職業能力開発分科会若年労働者部会などにおいて主に御議論いただいたところでございます。両部会の委員には若者の雇用の研究者の方に御就任いただき、その専門的御知見をいただきながら御審議いただいたところでございます。
 部会におきまして、委員御指摘の方々からのヒアリングは行っておりませんが、高校や大学において就職支援を行っている方やニート等の若者の就労支援に携わっている方などからのヒアリングを行ったところでございまして、若者の雇用の現状を踏まえた御審議をいただいたと考えているところでございます。

○福島みずほ君 是非、できれば、これから労政審などで当事者の意見も聞いてください。就職活動で、つまり、二十代の若者の死因のトップが自殺で、就活がうまくいかなくて自殺する若者の話や、うつになるとか、たくさん話を聞いています。労政審でも今後、是非やっぱり当事者の声もヒアリングなどしていただきたいというふうに思います。
 今日も同僚委員が質問しておりますが、例えば一定規模以上の企業について、全項目に関する情報提供を義務化すべきではないでしょうか。

○政府参考人(坂口卓君) お答えします。
 やはりこの情報提供につきましては、労政審の議論の中でも、若者のニーズと企業の負担という両面を考慮して、それで今回のような仕組みということを御提案をするということで建議もいただき、今回法案の中にも盛り込んだということでございます。
 今委員の指摘があったように、一定規模以上の企業ということの御提案もございますけれども、やはり今回、認定制度の方でも中小の魅力のある企業にも目を向けていただこうというようなことも取り組んでおりますように、やはりこういう若者の大企業志向が根強い中で、中小企業も含めての若者とのミスマッチを解消するという観点もございますので、今回、企業規模にかかわらず、全ての企業を対象に情報提供の努力義務と一定の場合の義務ということを課したところでございまして、その点について御理解を賜れればと思います。

○福島みずほ君 優良な中小企業を応援する必要はあると思います。そこまで大企業と中小企業を差別化する意味がないとおっしゃるのであれば、義務化すべきだと思います。どんどんそうすればやっぱり情報公開が進むと。
 今日も議論がありますが、Aということを情報開示を求めたら、いや、会社側がCというのを選ぶって、これって一体どういうことかと。学生は、就職を望む人間は望んでいる情報を得られないわけで、こんなばかにした話はないと思いますが、いかがですか。

○政府参考人(坂口卓君) 今委員御指摘の点につきましても、労政審等の議論あるいは議論の結論の中では、学生と企業の双方の問題ということを勘案して、今回のような仕組み、言わば求めについては、企業の選択の下、一定の項目についての情報提供の義務付けということにしたところでございます。
 ただ、先ほど来、他の委員からも御指摘が出ておりますように、やはり応募者等、学生さんの方からこういった情報をというニーズが出て、求めが出てくるということでございますので、そういったニーズに応じた項目の情報提供が望ましいということにつきましては、法律に基づく指針に盛り込んで、ハローワークを通じて企業に働きかけを行うということを検討をしていくということが必要であると考えておりますので、そのように審議会の方でも御議論いただくような形でお願いしたいと思っております。

○福島みずほ君 就職するときは、圧倒的に力関係は求職する方が数の面でいえば弱いわけですね。
 ですから、質問することも大変だし、回答が得られないというのは問題です。
 また、情報の提供を求めた学生が採用ないし雇入れ後に不利益取扱いを被るおそれはないのか、不利益を受けないかと。使用者による不利益取扱い防止をどう具体的に担保されますか。

○政府参考人(坂口卓君) この情報提供の関係で、今回、学生の方から求めを行っていただいた場合の一定の義務付けという形になっておるということで、委員御懸念のような点についても今日もいろいろ御指摘もいただいたというところでございます。
 その点につきましては、まずもっては、こういった不利益な取扱いを行わないということについてその事業主の講ずるべき指針というものに定めた上で、その周知の徹底を図っていくというようなことを今後検討してまいりたいと思っておりますのが一点でございますが、何より、こういった情報提供の仕組みということで不利益な取扱い、あるいは、そういったことのみならずいろいろなトラブル、御相談ということも出てこようかと思いますので、そういった点につきましては、ハローワークの方に相談の窓口を設けてしっかり対応をしてまいりたいと思います。

○福島みずほ君 情報提供の義務が一部にとどまり努力目標部分を残したために、使用者による不利益取扱いのおそれが残っております。その危険性を払拭する意味でも、全面義務化すべきだというふうに考えます。
 ハローワークにおける求人不受理について、一定の労働関係諸法令違反を繰り返す事業者を新卒者に一定期間紹介しないということになると思いますが、一定というのはどのような範囲なのか、一定期間とはどれだけの期間なんでしょうか。

○政府参考人(坂口卓君) 今回御提案をしておりますハローワークの求人不受理の関係でございますけれども、今委員御指摘のように、一定の労働関係法令違反を繰り返す事業所ということについて一定の期間を不受理という形で御提案をしているわけでございますけれども、この点につきましては、法案の検討段階でも、労働政策審議会の方で御議論の俎上の中で、労働基準関係法令におきましては賃金や労働時間、労働条件の明示、年少者の保護等に関する規定を、それから雇用均等関係法令につきましては、セクシュアルハラスメント、妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いに関する規定ということを想定して議論がなされたということでございます。
 また、御質問の一定の期間ということにつきましては、当該違反が是正されるまでの期間に加えまして、是正後、再度法違反を繰り返さないということが確認できるまでの期間ということの合計をこの一定の期間とする方向で検討しており、ただ、具体的には、いずれにしましても、今後、法律成立後に審議会で政省令を定める中で御検討をいただくということかと思っております。

○福島みずほ君 事前のレクでは、省令で大体六か月程度というふうに聞いているんですが、それでよろしいんでしょうか。

○政府参考人(坂口卓君) 今委員御指摘のとおり、これまでの審議会の議論では、先ほど申し上げました是正後の再度法違反を繰り返さないことが確認できるまでの期間については、六か月程度ということで想定をしております。

○福島みずほ君 労働関係諸法令違反を繰り返す事業者については、新卒、求人に限らずハローワークにおける求人自体から排除すべきだというふうに考えますが、いかがですか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 御存じのように、ハローワークでは職業安定法に基づいて求人の申込みは全て受理をすると、こういうことを原則としているわけでございます。個別の求人内容に法令違反がある場合には不受理とすることが可能となっているというのが今の作りでございまして。
 一方、新卒者につきましては、新卒一括採用の慣行の下で、新卒時のトラブルは職業生活に長期的な影響を及ぼすおそれがあることに加えて、職業経験が少なく就業関連情報に関する判断能力に未熟な面があるといった理由から、特に求人の質を確保する必要が高いと思われます。
 このため、求人自体に法令違反がなくても、労使合意によって、審議会の建議において、労働関係法令違反を繰り返す等の求人者からの新卒者向け求人については不受理とすることが適当とされたものでございまして、なお、労働関係法令違反を繰り返す事業所に対する求人不受理の対象を一般求人にまで全て拡大したらどうだという今の福島委員の御提案でありますけれども、これについてはやはり慎重な検討が必要ではないかと考えております。
 まずは、やはり新卒求人の求人不受理の仕組みの円滑な運用に取り組んで、御指摘の点については法施行後の状況も踏まえながら必要な対応について検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。

○福島みずほ君 様々な法令違反等を繰り返している企業は、新卒者にとっても良くないけれども、中途で就職する人にとっても悪いと。その認定はちゃんとするわけですから、やっぱり分かっているわけですよね、法令違反をやっているって。だとしたら、これは分かっているわけですから、ハローワークで新卒の人にはしないというわけですから、新卒だけでなくこれを広げるべきだというふうに思います。
 それで、中小企業における若者の活躍促進に関する認定制度中、育児休業の取得実績基準なんですが、くるみん認定制度においては男性取得者一人以上かつ女性取得者七五%以上となっていますが、今回は「又は」になるんですよね。これは是非「かつ」にすべきじゃないですか。

○政府参考人(坂口卓君) 今御指摘の認定制度の関係につきましては、今委員御指摘のような一定の水準を満たす中小企業を認定するということで、具体的な認定基準につきましては法律が制定した上で、労使の議論の上、省令によって定めるということとしているところでございます。
 ただ、労政審の議論の俎上の中ではいろいろ、定着状況、所定外労働時間の状況ということと併せて、今委員御指摘の育児休業の取得実績の状況についても一定の水準を設けて認定基準としたらどうかということで労使の議論が進められてきたところでございますが、これにつきましては、委員も今御指摘がありましたが、くるみんの認定基準につきましては男性取得者一人以上かつ女性取得者七五%以上ということではありますけれども、この点につきましても、やはり今回の認定制度については参考にはしつつということではありますけれども、今回の認定制度というもの自体はこの両立に特化した、仕事と子育ての両立に特化した制度ではないということと、あと、やはり今回中小企業の認定制度ということで、中小企業の魅力ということを、魅力ある企業ということの知名度を上げて若者の方にもマッチングの機会をということでございまして、中小企業を対象とした制度であるということも勘案して、この労使の議論の過程の中では「又は」ということで、男性取得者一人以上又は女性取得者七五%以上とする案を含めて御議論が進められてきたところでございます。
 ただ、いずれにしましても、今後審議会で具体的な御検討はしていただくということになろうと思っています。

○福島みずほ君 是非、「かつ」でお願いします。どちらかだけというよりは是非「かつ」ということで、「又は」ではなく「かつ」でよろしくお願いします。
 労働基準法の改正の中で、ホワイトカラーエグゼンプションについて火曜日お聞きしましたが、裁量労働制の拡大についてちょっとお聞きをいたします。
 なぜ裁量労働制の対象を拡大する必要があるのか。裁量労働制は、決まった労働時間を設定して、どんなに長く働いても認定した労働時間、働いたとみなす制度ですが、設定された時間しか労働したと認められないため、給料は基本的に定額になる制度です。深夜労働を除けば時間に比例した割増し賃金の支払がないため、長時間定額で働かせることが可能となります。むしろ、これは拡大するのではなく、過労死を防ぐ意味では絞り込むべきだと思いますが、いかがですか。

○国務大臣(塩崎恭久君) これ、なぜ拡大するのかという今のお尋ねでございました。これは、大きな話でいけば、まず第一に、働く人が自律的で創造的に働くことを可能とするための制度であるということがまず第一であり、また、業務の遂行手段とか時間配分を自らの裁量で決定する人に対応した制度という、新たな自ら選択する働き方を考えるということで拡大をするということでございまして、先生いつも御指摘いただきますけれども、労働時間規制というのは全て適用になっているわけでございまして、みなし時間に応じて時間外労働の三六協定や割増し賃金、休日の労働に応じて休日労働の三六協定、割増し賃金も、それから深夜の労働時間に応じて深夜の割増し賃金も当然のことながらこれは適用になるわけでございまして、労働時間規制が全て適用になるということがまず第一点。
 それから、今報酬の話をされましたけれども、そのことについては特に定めているわけではなく、それは今、先生は先生のお考えをおっしゃったものだというふうに思っておりまして、対象業務、これ実は、元々、今、企画業務型裁量の労働制で働いていらっしゃる方々というのは、全体の働く人たちの〇・二%しか実はいないんですね。
 そこのところに、さらにこのいわゆるソリューション型と呼ばれているような働き方とか、PDCAサイクルを回す業務に、裁量的に業務を運営できる人について今回広げて、当然のことながら法律でどういう人が対象かということを定めながら、同時に、この法律を成立させていただいた後には指針でもって、例えば単純なルートセールスとか店頭販売とか単純な営業とか、そういうものが対象になり得ないということは指針で明確にしていくわけでございますので、先生が御心配になっているようなことにはならないというふうに思っておるところでございます。

○福島みずほ君 裁量労働制の拡大については、これは認められないというふうに思います。裁量労働制の方が長時間労働になっていると。
 厚生労働省からいただいた資料で、平均値は九時間ちょっとなんですが、裁量労働制ですと、現在でも、専門業務型裁量労働制で、最長のものをやると、十三時間以上働いている人が四一・一%いる。企画業務型裁量労働制は四五・二%いる。このデータを見て驚いたんですが、十八時間超働いている人、最長の人ですが、専門業務型裁量労働制で八・五%、企画業務型裁量労働制でも三・一%おります。
 JILPT、独立行政法人労働政策研究・研修機構では、働く場所と時間の多様性に関する調査研究で、やはり通常の勤務時間制度よりも裁量労働制・みなし労働時間制で働く労働者の方が労働時間が長くなっております。裁量労働制で働く労働者で実労働時間が一日十二時間を超える労働者が五割前後もいると。
 こういう中で、裁量労働制の拡大、これは極めて問題であるということを申し上げ、質問を終わります。
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14日の参厚労委質問ホワイトカラーエグゼンプション

4月14日(火)の参議院厚生労働委員会で、ホワイトカラーエグゼンプションに関して、過酷労働が合法化される問題や過労死の問題について質問しました。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 今日は、ホワイトカラーエグゼンプションについてお聞きをいたします。
 この法律ができれば、年間五日間さえ有給休暇を取らせれば、毎日十六時間勤務、三百六十日連続勤務も合法になるという理解でよろしいですか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 高度プロフェッショナル制度につきましては、様々な要件の下で対象者を限定しながらやっているということでありますので、そういうような極端な働き方を前提にした制度ではないということでございます。

○福島みずほ君 極端じゃないですよ。合法か違法かを聞いているのです。これについて、衆議院の予算委員会で、大臣はそれはできるというふうに答えていますよ。
 これは局長でも結構です、よく聞いてください。年間五日間さえ有給休暇を取らせれば、毎日十六時間勤務、三百六十日連続勤務も合法になる。つまり、これは私が説明することもないと思いますが、健康確保措置が三つありますが、一定の時間が八時間だとする、仕事の終了から次の時間の始業時間まで八時間空ければいい、最大一日十六時間まで働かせることが可能。有給強制の五日間以外は三百六十日、十六時間勤務が合法。事前のレクでは、はい、そうですということになっていますが、それでいいんですね。合法ですね。合法か違法かを聞いています。

○政府参考人(岡崎淳一君) 先ほども言いましたけれども、いろんな制度の前提がある中でそういう仕組みになっていると。そして、労働者が自ら働き方を決めていくという前提の下での制度ということでありますので、そういう極端な働き方は想定していないということだろうというふうに思います。

○福島みずほ君 いや、極端な働き方が想定されていないということなど聞いていません。労働基準監督署は違法でなければ入れないですよ。ですから、合法か違法かを聞いているんです。弁護士だって違法でなければ争えないですよ。違法かどうかを聞いているんです。それだけ答えください。
 年間五日間さえ有給休暇を取らせれば、毎日十六時間勤務、三百六十日連続勤務も合法になるという理解でよろしいですか。

○政府参考人(岡崎淳一君) それはあくまで、そういう対象者の方が自らそういう働き方をするということでありまして、企業の方がそういう働き方を強制するということはできないということでございます。

○福島みずほ君 はい、ちょっとよく分からない。最後何て言ったの。

○政府参考人(岡崎淳一君) あくまで制度の前提として、労働時間ではなくて成果で働くというような、その制度の趣旨の中で御本人が働き方を決めていくということでありますので、企業の方がそういう働き方をさせるということが考えられているわけではないということでございます。

○福島みずほ君 質問に答えてくださいよ。私は合法か違法かと聞いています。
 平成二十七年二月二十五日、衆議院の予算委員会、塩崎大臣の答弁、これでよろしいですね。今、十一時間のインターバルを入れた上で、なおかつ一日十三時間労働、そして、三百六十と言いましたが、我々が聞いていたのは、一年間は三百六十五日ありますから、三百六十ですよね、そういうことができるということでありますけれども、それは理論的にはできる。
 つまり、実際三百六十日働き続けるかどうかは別にして、理論的にこれはできるということでよろしいですね。議事録そうなっています。

○国務大臣(塩崎恭久君) 先生は極端なことをおっしゃるものですから、極端に答えているわけでありますが、そもそも制度を導入する際に、この仕組みでは、企業内の手続として、労使同数で構成をされます労使委員会というのがあって、そこで対象業務も対象労働者も、それから健康確保措置の中身も五分の四以上の多数で決議をいたします。そこで、今お話が出ました三つの健康管理時間を管理する中で、いずれかの措置を導入をしなければいけないという義務を法律で定めているのが、この先生がおっしゃった三つの措置ですね、インターバル規制と、それから……

○福島みずほ君 大臣、済みません。それ全部分かっていますので、結論だけ言ってください。

○国務大臣(塩崎恭久君) ええ。この三つでありまして、それに加えて健康管理時間というのが、今申し上げた一定時間を、この労使委員会で決めたものを超えた場合、一か月当たりのですね、超えたものに対しては、医師による面接指導の実施義務が罰則付きで課せられるわけで、労働安全衛生法でこれは課されます、義務がですね、罰則付きで。
 したがって、今のような働き方をした場合には、当然一か月当たりの労働時間が恐らく五分の四の合意で認められた労働条件をはるかに超えるでしょうから、その時点で必ず医師による面接指導をやらなければいけないというところに来るわけであって、先生のおっしゃるような極端なことがずっと続くようなことはあり得ない、やろうとしてもこれに引っかかって、健康確保のために管理時間を設定していますからそういうことは起こり得ないんではないかなというふうに思います。

○福島みずほ君 いや、私は合法と違法の間を聞いているんです。違法なのか合法なのか。
 もちろん、途中で面接とかあるかもしれません。でも、その産業医が全然駄目だったら機能しないわけですよね。つまり、違法か合法か。つまり、どこまで違法なのか。これは合法なんですよ。これは合法だと、理論的にはあり得ると答えていますし、こんな極端な働き方に近い働き方は起こり得るんですよ。
 では、厚生労働省、お聞きします。じゃ、大臣、これ衆議院で理論的にはできると答えているけど、そのとおりでよろしいですね。参議院でもそうでしょう。

○国務大臣(塩崎恭久君) 理論的には可能です。
 それで、しかし、さっき言ったように、それを試みても必ずこういう安全弁がありますから、それに引っかかるということであります。

○福島みずほ君 理論的には可能なんですよ。一日十六時間労働で三百六十日働き続ける、これ可能なんですよ。こんなことが、これを可能にする法律、これも、違法ではないという意味でですが、極めて問題です。
 労働者保護立法の中で、労働時間、休日、休憩、深夜労働に関する規制を設けている意義は何ですか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 労働基準法につきましては、企業と労働者の関係の力関係その他を考慮した上で一定の最低基準を課すということでありますので、そういった趣旨におきまして、労働時間につきましても、原則としては一日八時間あるいは週四十時間という法定労働時間を義務付けているということでございます。

○福島みずほ君 そのとおりですよね。その趣旨から照らして立法理由がないというふうに考えます。
 先ほども石橋委員の方から成果主義についての質問がありました。そのとおりですが、時間でなく成果で評価される働き方を希望する働き方のニーズに応えるとしていますが、時間ではなくて成果で評価するかどうかは専ら賃金制度の問題です。当否はさておくとして、今日、成果主義賃金は広く浸透しています。その中で、労働時間等の規制を外さなければならない理由は何でしょうか。

○政府参考人(岡崎淳一君) もちろん、現行労働時間法制の下でも成果主義を取るということは可能であります。
 しかしながら、よりそれを進めて、企業と働く方の間でどういう成果を出すかということについてあらかじめ職務契約書等で明記して、それを前提に報酬を決めると。その場合に、働く労働時間等については労働者の自由に任せると、こういう仕組みをしっかりと取るためには現行の労働時間法制を適用除外するという方がよりその制度に即した働き方ができると、こういう考え方でございます。

○福島みずほ君 それならば、成果で評価することが新制度の導入要件になっていますか。

○政府参考人(岡崎淳一君) そもそもの対象業務につきまして、その性質上、従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くないというような業務をそもそも対象業務として省令で定めるということにいたしておりますし、それから、この制度において働く場合につきましては、職務記述書におきまして、どういう成果を求めるかということをあらかじめ定める、それに応じて賃金を定めるということが前提としてこの制度を考えているということでございます。

○福島みずほ君 要件ではないですよね。要件かどうかということでいえば、要件ではないですよね。

○政府参考人(岡崎淳一君) 何といいますか、法律上の部分と、今後省令、指針等で定めていく部分等とがあります。法律上の考え方は、先ほど申しましたように、従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くない、そういうものを前提としつつということでありますが、その対象となる方につきまして、職務記述書等について従事する職務の内容を明確にしていただくというようなことも前提として、それを本人が同意するということを考えておりますので、制度全体としてはそういうことを考えているということでございます。

○福島みずほ君 実際には、仕事が長く掛かる人の残業代は出なくなりますが、成果に応じて賃金が支払われるという内容はこの法案に含まれておりません。この制度では残業代がなくなるだけで、成果に応じた賃金評価システムが導入されるわけではない。よろしいですね。

○政府参考人(岡崎淳一君) 先ほど大臣が言いました労使委員会等で制度の枠組みを決めていくということでございますが、今申しましたように、職務記述書におきまして、あらかじめ従事する職務の内容を決める、そして報酬も決めるということでありますので、そういった意味においては、その範囲では決まるということだろうというふうに考えております。

○福島みずほ君 全然その要件となっていないんですよ。要件ですらない。そればかりか、成果で評価すること自体が長時間労働に結び付くと考えないんでしょうか。
 例えば、営業ノルマを達成するために長時間労働を強いられる労働者は数知れず、成果で評価することは長時間労働に結びやすいと言えます。成果を上げて早く帰りたいという労働者がいるのではないかとおっしゃるかもしれませんが、成果を上げて早く帰りたい労働者に、ニーズに応えることは今も可能です。使用者が帰宅を認めればよいわけです。時間外労働規制を外して残業代をゼロにすることとは無関係ですし、議論のすり替えです。
 もし、早く仕事を終わった労働者がいて、労働時間規制なければ、使用者は、もっとやれ、もっとやれ、もっとやれ、もっと成果出せ、もっと仕事しろと言うんじゃないですか。

○政府参考人(岡崎淳一君) この制度につきましては、そもそもが従事した時間と従事して得た成果とが関連性が高くない業務を前提としているということでありますので、先生おっしゃったような営業とかはそもそも対象として考えていないということでありますし、それから、今申しましたように、職務記述書等でしっかりと職務の内容を定めていくということにしているということでありますので、この制度の適用を受けるかどうかという同意をする段階で、そこがしっかりと決められているという前提でありますので、早く終わったからほかの仕事をということは、この制度として想定していない。
 したがいまして、逆に言えば、そういう働かせ方をすれば、この制度の対象者として認められないと、この制度を適切に運用していないということでありますから、それは、そういう観点において法律に違反しているということになるということであります。

○福島みずほ君 意味不明ですよ。だって、労働者は使用者に命ぜられて仕事をせざるを得ないじゃないですか。
 新制度では、労働者が始業、終業時刻、休日の取得を自由に決めることができるんでしょうか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 基本的に職務記述書等で従事する職務の内容を明確にする、そして、それを前提として基本的にどういう働き方をするかにつきましては労働者に任せると、これが制度の基本的な考え方でありますし、それを前提として労働時間とか休日とか深夜業の規制を適用除外にすると、こういう考え方でございます。

○福島みずほ君 始業、終業、休日、これ全く自分で決められるんですか。

○政府参考人(岡崎淳一君) もちろん、その会社の例えば建物の管理とか、そういういろんな要素はあるかもしれませんが、少なくとも使用者が、今日は何時間働けとか、今日は何時まで働けとか、そういうことは考えていないということでございます。

○福島みずほ君 これ、労使委員会で決めることになるんじゃないですか。労働者が始業、終業、休日時間を自分で勝手に決められないでしょう。私は今日夕方しか行かない、私は今日行かない、勝手にやれるんですか。三百六十五日、三百六十日、自宅で仕事します、ちょっとそれは極端ですが、でも、始業、終業、休日時間、労働者は勝手に決められるんですか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 労使委員会で五分の四で決めるのはむしろ制度の枠組みであります。その枠組みの中で個々の労働者が日々どういう働き方をするかということにつきましては、これは個々の労働者に任せられているということであります。
 もちろん、その会社の管理上、朝、例えば五時前に出てこられたら困るとか、そういう部分はあるかもしれませんけれども、逆に、今日は何時間働けとか、そういうことを使用者側が労働者に命ずるということはないという制度だということであります。

○福島みずほ君 何時間働けとは言わなくても、成果主義、一応、これは成果主義と関係ありませんが、もっと仕事を、もっとこれをやれとか、もっとこれをやれとあるわけじゃないですか。お医者さんだってそうでしょう。さっきありましたけれども、もっとやっぱり仕事をしなくちゃいけない。
 だから、これは労働時間、休日、深夜等の規制が適用除外になるので、使用者がこの仕事は今日中に仕上げるようにと命ずることができるようになるんじゃないですか。しかも、そこに制限がない、残業時間のあれがない。どうですか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 元々、一千万円以上で、多分一千七十五万ということになるわけですが、それ以上の年収がある方々というのは、おまけにそれで高度の専門的な知識を持っている人ということになると、これは交渉力がやはり企業に対してある人たちであって、今のような、あれもやれ、これもやれみたいなことでいいですというような話のタイプの仕事をされている方々を我々は想定しているわけじゃなくて、そもそも一千万円以上の人というのは全体で働いている人の四%しかいなくて、うち一・五%は役員ですからこれは外れますので、そうすると二・五%のうちの、これは本人が希望しなきゃ駄目なんですから、本人が希望されると更にぐうっと狭くなるわけであって、そういうことでスタートを、こういう交渉力のある人を相手にやり、なおかつ、さっきおっしゃった労使委員会で働き方なんかは枠組みを決めるということで、これは労使の労のうちの半分以上が、過半数が賛成しない限りはこれは合意に至らない、五分の四の、過半数ですから。ということでやっていますし、職務記述書というのにちゃんと何をやるかというディスクリプションを書いて、それに従って成果もそこに書かれていくというそういう制度でありますから、非常に弱い立場で、あれもやれ、これもやれというと逃げられないような人はこの対象にはなりませんし、そもそもそういうふうに、仮にですよ、余り賢くない経営者がそういうふうに迫ったら、多分こういう人は辞めていくんですね。別な会社に移るだけの力があるからそういうことに、この道を選ぼうということでやっているわけでありますから、そういうような方々は先生が御心配されるようなことは私は起き得ないというふうに思います。

○福島みずほ君 労働者は使用者の業務命令に従わなければならないので、実は主体者の自由なんかないんですよ。それから、今の大臣の発言は、いつも擦れ違うんですが、現実では違いますよ。
 お聞きいたしますが、高収入は労働時間規制を除外する根拠と言えるのでしょうか。今、交渉力があるとおっしゃいましたが、交渉力と年収は関係ないですよ。実際、高収入の労働者がリストラで路頭に迷うケースは枚挙にいとまがない。高収入イコール交渉力があるというのであれば、あるという構図自体、全くの虚構です。しかも、辞めて、その人たちは、じゃ、どこに行くのか。実際、ホームレスやいろんな派遣村に来た人たちも結構高収入の人もいましたよ。だって、今IT企業でどれだけリストラがあるか、どれだけ高収入であるのか。
 お聞きします。収入と過労死、過労自殺の相関を調べたことがありますか。また、収入が高ければ過労死、過労自殺がないと言えるのでしょうか。収入と健康状態の相関がありますか。じゃ、なぜ医者はあんなにたくさん過労死しているんでしょうか。専門職で高収入ですよ。

○政府参考人(岡崎淳一君) 過労死の問題については、これはまた法律もできましたし、しっかり対応していかなきゃいけないというふうに思っておりますが、現時点におきまして、収入と過労死との関係で分析したというものはないというふうに理解しております。

○福島みずほ君 この法案を議論する前提がありません。大臣は、高収入であれば交渉能力が高いとおっしゃいますが、本当にそうかというと、そうじゃないんですよ。むしろ中間層というか、責任が重い人たちがうつになったり過労死で亡くなっています。お医者さんだってよく自殺をされたり、これがもとで超党派で全会一致で過労死防止推進法ができたんじゃないですか。
 今局長は、収入と過労死、過労自殺の相関を調べたことはないというふうにお答えになられました。これ、調べる必要があるでしょう。でないと、交渉力があるなんて簡単に言えないと思いますが、局長、いかがですか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 御指摘のように、過労死防止対策推進法ができました。今、その中でどういう調査研究が必要か、大綱で定めるということになっておりまして、過労死の家族会等、皆さん方にも入っていただきまして、そこは検討していくと。
 したがいまして、過労死という観点につきましては、私どもしっかりと調査研究をして、何が対策として必要かということを考えていかなければいけないというふうに考えているところでございます。

○福島みずほ君 この法案の前提である大臣の、収入が高ければ交渉力があるというのは、それはあり得ないですよ。過労死を議論する上で必要ですが、この法案を議論するせめて前提としても、収入と過労死、過労自殺の相関関係を調べ、収入が高ければ過労死、過労自殺がないと言えるのか、検証をすべきです。また、収入と健康状態の相関もありません。
 医者は、医者というか、ほかの専門職もありますが、専門職で比較的収入が高い、でも過労死の遺族の方もたくさんいらっしゃいますよね。これ、どう見ていらっしゃいますか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 今回の制度との関係でいけば、対象業務等々もあるということが前提でありますが、一方では、おっしゃるように、過労死等の中ではお医者さんとかそういった高収入の方々がいるという事実は私どもも十分承知しております。
 ただ、どういう相関があるかとかそういうことにつきましては、先ほど申しましたように、過労死対策防止推進法もできたわけでありますから、ここはしっかりと議論をした上で必要な研究ができるようにしていかなきゃいけないというふうに考えているところでございます。

○福島みずほ君 過労死防止推進法ができても、ホワイトカラーエグゼンプションが成立したら過労死促進法ですよ。きちっとこの相関関係やこれ調べないと、大臣が言う収入が高ければ交渉能力があるなんというのうてんきなことには私たちは乗れないんですよ。これはきちっと調べるべきだというふうに思います。
 また、過労死の使用者責任が問えなくなるという、過労死の弁護士たちもそう言っています。私も実は過労死の事件をやりました。立証そのものが本当に大変です。仮に新労働制度の対象労働者が働き過ぎで過労死しても、労災認定されない可能性が高いんじゃないか。さらに、使用者の過労死に対する民事上の責任を問えないことになってしまう。
 今回の法案には過労死認定時間を超える労働を禁止する措置は何もありません。まず、使用者は個々の対象労働者の労働時間を管理、記録しておく義務がなくなります。過労死した労働者が何時間働いていたのか分からなくなる。新しく創設する健康管理時間にしても、実労働時間ではないので過労死基準の労働時間を認定できません。いかがですか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 過労死の認定をする場合に、労働時間、どのくらい働いていたかというのが一つの重要な要素であります。これは、現在でも管理監督者等、労働時間の適用除外になっている方でも、労働基準監督署で認定審査が出てくれば、その労働時間をしっかりと確認した上で必要な方に認定している。
 ですから、これは労働時間規制があるかないかではなくて、実態としてどういう働き方をしていたか、それが過労死に結び付いたか、これは労災認定でありまして、これは事実関係でしっかりやらせていただいているということでございます。

○福島みずほ君 使用者側が、というか労働時間規制が一切なくなる労働者が誕生し、使用者は労働時間管理の責任を負わないわけです。健康管理時間は実労働時間ではありません。
 今だって過労死の認定は大変で、実際の事件で、例えば本人が使っていたパソコンやいろんなものを会社は自宅にも行って全部取っていった。だから、弁護士は、全部一つ一つ立証しなくちゃいけない。でも、今回この法案がもし成立すれば、それに輪に輪に掛けて、健康管理時間というものがあっても労働時間規制はありませんから、過労死は増えるし、立証はより困難になるんですよ。だって、労働時間規制全くないんですから、会社側の使用者責任が問いにくくなる、問えなくなるというふうに思います。
 全労働省労働組合が行った労働基準監督官千三百七十人への緊急アンケート集計結果によれば、新労働時間制度が導入されたら職場にどういう影響があるか、長時間・過重労働が一層深刻化すると答えた監督官は九百八十八人、七三・四%、長時間労働が抑制され効率的な働き方ができると答えた監督官は五十六人、四・二%にすぎません。
 労働基準監督官が踏み込めなくなるんですよ。サービス残業を摘発するとか、違法な残業だとか、残業代不払は許さないとか、労働時間規制に反しているとか、休日労働に反しているとか言えないんですよ。
 冒頭、極端な事例を言ったかもしれませんが、一日十六時間、三百六十日働いても理論上は合法です。労働基準監督官も弁護士も違法でなければ裁判の提訴できないし、労働基準監督官は違法でなければ企業に踏み込めないですよ。だとしたら、野放しになるんですよ、残業代払っていなくてもオッケーなんですから。
 こういう労働時間の、というか、私は、本当に心からこんな法案ができたらおかしいと思っておりますし、そのことをまたこれからも追及していきたいと思います。
 以上で終わります。
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4月7日(火)参厚労委でハイタク労働条件質問

2015年4月7日(火)参議院厚生労働委員会で、ハイヤー・タクシー分野における労働条件について質問しました。

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 今日は、ハイヤー、タクシー分野における労働者の人たちの労働条件について質問します。
 これは、小泉構造改革のときにタクシーの大幅な増車をしたために、タクシーの運転手さんたちの平均年収がどんどん下がり、労働条件が悪化し、場合によっては道交法違反など増えてしまったと。それで、国土交通省としても減車をしていくというふうに方向を全く転換し、台数の規制緩和から今度は規制強化をやり、どうしていくのか、これほどまでに下がった労働条件をどうやって回復させるのか、とにかく命を預かる仕事ですから、どうするのかという点が極めて重要です。
 ハイヤー、タクシー分野における労働条件なんですが、年収が非常に低いと。現金給与額は二十三万五千四百円、全産業平均の三十六万二千三百円よりも十二万六千九百円も低く、平均月間実労働時間は百九十七時間で、全産業平均の百八十二時間よりも十五時間長いと。
 これはちょっと男女合計の数値と男女のみの数値が混在しておりますが、ただ、タクシー運転者男性の年間所得二百万円以下の都道府県は、青森県百七十七万二千円、秋田県百八十九万七千円、鳥取県百九十万六千円、沖縄県百八十四万二千円と、依然四県に上っております。
 ハイタク労働者の労働条件向上は喫緊の課題だと考えますが、大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど、小泉構造改革によって規制改革が、規制緩和が行われたというふうにおっしゃいましたが、必ずしもそれは正しくなくて、実は橋本龍太郎内閣のときに方針を決め、森内閣のときに法律を直して、いろいろなことが結果として起きているということを、何でもかんでも小泉内閣がやったと思ったらそれは大間違いでありまして、いろいろなことをやってきている自民党でありますので、その点だけちょっと申し上げたいと思います。
 実は、ちょうど私が官房長官をやっていたときに、規制改革の結果として大変なことになったのでタクシー料金を上げたいという話がございました。しかし、規制改革をして消費者にツケを回すというのはちょっとおかしいんじゃないかということでありましたが、いろいろ聞いてみると、やはり働いている運転手さんたちにだけしわ寄せが行ってしまっているという現実があったことは間違いないことだったと私は記憶しております。
 それから、今先生から御指摘ありましたように、様々な手を打ってまいっておりますけれども、まだまだいろいろ問題があることはよく分かっておりますので、これからも引き続きよくウオッチをしていかなければいけない問題だというふうに私も思っております。

○福島みずほ君 タクシー事業者に強制力のある減車、営業方法制限対策を講じる改正タクシー特措法の特定地域に、大阪、横浜、札幌、仙台、福岡など全国二十九か所の都市圏が選ばれましたが、全国の台数ベースで三四%にとどまりました。規制が骨抜きにされており、問題ではないでしょうか。

○政府参考人(若林陽介君) お答えいたします。
 先生御指摘の今般のタクシー特措法の改正でございますが、これは、供給過剰の解消を通じてタクシー運転者の皆様の労働環境の改善を図るとの趣旨であることは十分認識いたしております。
 特定地域の指定基準につきましては、運転者の賃金を効果的に上げていくなどの議員立法の趣旨を尊重し、より厳しい客観的な基準を設定することなどの両院の附帯決議や、また規制改革会議での御意見を勘案して今年の一月に策定いたしました。
 具体的には、供給過剰となり、運転者の労働環境の改善が進まないなどの課題を抱える地域ができるだけ指定対象になるようにするとの観点から、例えば供給過剰の状況を示すものとして車両の稼働効率に関する指標、運転者の労働環境を示すものとして賃金水準に関する指標、地域利用者の意向の指標などにより判断することになりました。御指摘のとおり、この判断基準に当てはめた結果、全国二十九地域、車両数割合では約三四%が指定の可能性のある地域となったわけでございます。
 先生御指摘のように、より広い範囲で指定を行うべきであるという御意見があることは私どもとしても重々承知しておりますけれども、国交省といたしましては、まずは特定地域制度をスタートさせて、そして供給過剰の解消を一層強力に進めることによって、タクシー運転者の皆さんの労働環境の改善など改正タクシー特措法の成果をしっかり出していくことが肝要だと考えている次第でございます。

○福島みずほ君 初めは六、七割やるということだったんですが、私の質問のポイントは、なぜ規制改革会議の議論を受け入れて三四%にしたのか、規制改革会議の意見など聞く必要ないんじゃないですか。

○政府参考人(若林陽介君) 規制改革会議の方では、やはりいろんな、規制の在り方に関する様々な見地からの御議論があったと承っております。また、規制改革会議の勧告、いろいろな、様々な勧告とか意見を出す権限もございます。
 私どもは、内閣の一員としてそういうことをきちんと尊重しながら、しかしながら、やはり議員立法でございますので、そういう両院の皆様の立法者意思の尊重もしながらやっていくということを考えてやってきたわけでございます。

○福島みずほ君 これは議員立法で、立法者意思は広範囲にやるということだったんですが、規制改革会議が絞れと言ったので三四%になったわけですね。規制改革会議の言うことを聞くのが理解ができません。
 国土交通省は、地域交通を守り、公共輸送を守り、労働者の労働条件を守るべきじゃないですか。どうして絞るのか。今後、これをきちっと拡大してしっかりやっていただきたい。一言いかがですか。

○政府参考人(若林陽介君) 先生御指摘のように、やはり今回の特措法、議員立法でございます。成果と実績を積み重ねることによって、この特定地域の有効性について、利用者の皆様や国民の皆様からも幅広く理解と支持を得ることがやはり立法趣旨を貫徹することにつながるものと考えております。
 また、特定地域も含めまして、今回の特措法の施行状況のフォローアップにつきましては、本年一月に私ども国交省の方に設置いたしました新しいタクシーのあり方検討会の場におきましても、将来運用改善などにつきまして、フォローアップを通じて、状況を踏まえて、その時点で適切に判断していきたいと、このように考えている次第でございます。

○福島みずほ君 規制改革会議の意向を踏まえてこれを縮減したのは立法意思に反すると思います。今後きちっと拡大をしてください。
 今日は厚生労働委員会ですので、とりわけハイヤー、タクシーの労働者の皆さんの労働条件についてお聞きをしたいと思います。
 改善基準である九三号通達による累進歩合制の廃止は徹底されているんでしょうか。累進歩合制の禁止です。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘の累進歩合制度については、働く方の長時間労働等を極端に誘発するおそれがあるということで、望ましくない賃金体系制度としてこれまでも廃止するように指導を行ってきたところでございます。
 さらに、一昨年の臨時国会で、先ほど話が出ておりましたけれども、タクシー特措法改正案の審議におきまして、累進歩合制の廃止について改善指導に努めるとの附帯決議がなされたことを受けて、平成二十六年一月に都道府県労働局に対して累進歩合制度の廃止について指導の徹底を指示したところでございます。

○福島みずほ君 労働組合の報告などによると、累進歩合制は依然かなりの事業所で残っていると言われています。指導を徹底して速やかに根絶されるようにお願いをいたします。
 タクシー運転者の賃金が過度な歩合給制に偏っていることは問題ではないでしょうか。附帯決議などでも歩合制と固定給で、この割合もそうですが、歩合制が非常に強いと結局すごく低賃金になるとか、無理して働かなければならないというふうになります。この点はいかがでしょうか。

○政府参考人(若林陽介君) お答えいたします。
 先生御指摘のように、タクシーの運転手の皆さんの賃金体系は、基本的に労使間の合意では決められるものでございますけれども、多くの場合、歩合制が採用されております。これは、事業所外の労働が中心であるタクシー事業の特性から、経営者側の管理指導が十分に行いづらいということなどの特性によるものと考えられております。
 しかしながら、先生御指摘のように、運転手の皆さんの賃金が多くの場合この歩合制になっているということであるがゆえに、供給過剰や過度の運賃競争、労働条件の悪化などの背景になっているという指摘もなされているところでございます。
 改正タクシー特措法の両院の附帯決議におきましても、事業者は歩合給と固定給のバランスの取れた給与体系の再構築などに努めることとされております。国交省におきましても、本年一月に新しいタクシーのあり方検討会を設置いたしまして、最近の固定給制の導入などの取組事例も参考にしながら、多様な賃金体系の在り方などについて検討していくことといたしている次第でございます。

○福島みずほ君 是非、歩合給制の変更をよろしくお願いします。
 事業に要する経費の運転者負担の見直しについてお聞きします。
 クレジットカード支払における手数料が運転者負担となっているケースなどもあります。また、過度な遠距離割引運賃における割引分を運転者が負担させられているという事例もあります。是正指導をすべきではないでしょうか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 基本的には、賃金制度、それから労働者が何を負担するか、労使の間で決めていく事項ではあるというふうに思っています。しかしながら、そういう中で、労働基準法等に定めます必要な手続が定められていない、あるいは最低賃金法等に違反するというようなことがあってはならないということだろうというふうに思っております。
 いずれにしましても、労使の間で決めていくということではありますが、今ほど国交省からのお話もあるような中で、運転者の方々が満足がいくような形で業界で取り組まれるように私どもとしても協力していきたいというふうに考えております。

○福島みずほ君 是非よろしくお願いします。
 仕事場で働くのにボールペンや消しゴムを労働者に負担させるなんというのはやっぱりあり得ないと思うんですね。ですから、いろいろ負担があるもので、クレジットカード支払における手数料が運転者負担になっている例があるとか、運転者に、やっぱり働く人に負担させるのは全くおかしいというふうに思いますので、是非この点はよろしくお願いします。
 運転者の賃金、特に深夜割増し分は適正に支給されているのでしょうか。適正な支給の実現に向けてどのように取り組むか、お聞かせください。

○政府参考人(岡崎淳一君) 当然のことながら、深夜に働いている分につきましては深夜割増し賃金が払われなきゃいけない、これは御指摘のとおりでございます。私どももタクシー事業者への監督の際におきましては、そういった点を含めましてしっかりと監督指導していくということでございます。
 ただ、しかしながら、割増し賃金に係る違反、タクシーの場合は相当数ございます。深夜、それからそれ以外のものを含めてありますが、割増し賃金の違反が三割程度に上っているという実態もございますので、これは是非とも直していただかなければいけないということで、今後ともしっかりと対応していきたいというふうに考えております。

○福島みずほ君 大阪でタクシーに乗ると、五千円以上半額というふうな表示があると、運転手さん、大変ですねと言うと、いや、それでもまけろと言う客がいるんだなんというのがありましたけれども、大阪における大幅な遠距離割引の採用や京都における深夜早朝割増し料金の廃止などは、運転者の売上げへの影響や事業経営の圧迫という点で問題ではないでしょうか。

○政府参考人(若林陽介君) お答え申し上げます。
 大阪とか京都におきますところの、いわゆる遠距離割引の採用であるとか、あと深夜早朝割増し料の廃止でございます。そういった例があるということは私どもとしても承知している次第でございます。
 私どもといたしましては、これらの割引運賃の設定であるとか割増し運賃の廃止に当たりましては、運転者の労働環境への影響の与える可能性が大変大きいものでありますので、まず認可に際しまして、適正な原価に適正な利潤を加えたものであるかということについて厳格に審査を行うとともに、認可に一年の期限を付すということによって、そしてかつ、人件費のデータについて毎月御報告いただくということなどの条件を付しているところでございます。
 さらに、昨年の例の今回の特措法の改正を踏まえまして、深夜早朝割増しの廃止の申請につきましては、深夜早朝時間帯の時間当たりの賃金が減少していないことが確認されたものに限って認可することにしているところでございます。
 国交省といたしましても、今後とも過度な割引運賃などによって労働環境に悪影響を与えることのないように適切な審査を行ってまいりたいと思います。よろしくお願いします。

○福島みずほ君 例えば、京都における深夜早朝割増し料金の廃止となると、働いている運転手さんは歩合制なわけですから、その分給料が下がってしまうわけですね。今審議官が手で示されましたが、がくっと下がってしまうわけです。そうすると、この深夜早朝割増し料金の廃止がやはり運転者の皆さんのすさまじい減収になるという点を踏まえて、是非これはやっぱり問題ではないかと、こういうことが全国にもし蔓延すれば更に低い運転者の皆さんの給料がますます低くなるというふうに思います。これはしっかりというか、私はこれはもう深夜早朝割増し料金は廃止はやめるべきだというふうに思っておりますが、是非その方向で御検討ください。
 そして、厚生労働省、最低賃金法や労働基準法が遵守されているか、どのように把握、指導しているか、教えてください。

○政府参考人(岡崎淳一君) いろんな業種につきまして私ども監督指導をやってきております。
 ハイヤー、タクシーの関係につきましては、平成二十五年、五百二十三件の監督指導を行いました。残念ながら、全体として労働基準法関係法令違反は九割近いところで指摘いたしました。
 また、最低賃金につきましても、一割強のところで違反があったという事実はございます。私どもとしましては、やはりしっかりと問題があるところについては指導していくということをやりますし、労働基準監督署と、それから国交省の地方機関との相互通報制度等々もありますので、そういったものも生かしながら、今後しっかりとした指導をして、法令の遵守に、遵守するように努めてまいりたいというふうに考えております。

○福島みずほ君 今答弁にあったように、最低賃金法四条違反件数、平成二十五年度で百六件、違反率は一二・一%。今局長が一割とおっしゃいましたが、つまり、最低賃金を満たさないところがこれだけあるということで、働いても働いても最低賃金を満たさないと。これらは改善されるべきだと思います。不当というか、改善するよう、厚生労働省、しっかりこれを指導してくださるようにお願いします。
 不当労働行為などの実態をどう把握しているでしょうか。

○政府参考人(石井淳子君) 議員御案内のとおり、労働組合法では不当労働行為、これにつきましては、労働者がそれを受けたということで、組合が不当労働行為を受けた場合には労働委員会に救済申立てができるという、そういう仕組みがあるわけでございます。労働委員会は申立てに基づいて審理を行いまして、不当労働行為の事実があると認められる場合には使用者に対して救済命令を行う、こういう仕組みでございます。
 この件数でございますけれども、労働組合法違反の件数でございますが、道路旅客運送業、ハイヤーとタクシー含んでおりますけれども、そこにおきます全国の労働委員会の不当労働行為の申立て件数、これで申し上げますと、平成二十三年度が十八件、二十四年度が十四件、二十五年度が八件となっているところでございます。

○福島みずほ君 不当労働行為などが続いている実態についてもしっかり取り組んでください。
 福岡における検証プログラム「みんなのウーバー」などでアプリを使ってやるということで、これが白タクに当たるという判断で、取りやめるよう国交省が指導したというふうに聞いております。でも、こうすると、もうタクシー業界そのものが成り立っていかないので、やっぱり運転手の皆さんの労働条件を守るべく、よろしくお願いいたします。
 塩崎大臣に、今までの議論を踏まえて、国土交通省もさることながら、厚生労働省でしっかり取り組んでいただきたい。一言お願いします。

○国務大臣(塩崎恭久君) 労働関係法令の違反がないように、私どもとしてもしっかり見てまいりたいというふうに思います。

○福島みずほ君 労働関係違反ではなくても歩合給制の検討とか、是非よろしくお願いします。
 ホワイトカラーエグゼンプションが残念ながら四月三日閣議決定されましたが、これについて経団連の榊原会長が六日の記者会見で、これについて、最終的には年収要件の緩和や職種を広げる方向で考えていかなければいけないとおっしゃいました。これ、ひどいですよね。
 結局、ホワイトカラーエグゼンプション、年収要件も職域も広がるということでよろしいんでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今回、国会に提出させていただいたこの労働基準法の改正の中には様々な事項が入ってございます。その中の一つが高度プロフェッショナル制度でありまして、ここに至る議論も労政審で随分いろいろな幅のある意見が出たところでございまして、最終的には今御提示申し上げている私どもの案で、具体的には年収の三倍をはるかに超えるような賃金を、年収をもらう人を相手に、一定の対象に、希望すればということで今回の新たな働き方を採用できたらなということで提案を申し上げているわけであります。
 今、経団連の会長が発言をしたことについて言及がありましたけれども、法律を決めるのは国会でありますから、法律に書いてあるのが私ども政府として審議をお願いをしている制度でございますので、それをしっかりと通すというのが私どもの使命であり、また御議論を賜るというのが私たちのお願いでございますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。

○福島みずほ君 ただ、年収要件下げて職域を拡大すると経団連が言っているわけで、その面でもこの法案は極めて問題があるということを申し上げ、質問を終わります。
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東京メトロ、郵政の非正規労働者による裁判について質問

東京メトロの売店と日本郵政の有期雇用労働者が労働契約法20条違反を訴えて裁判を起こしています。二つの裁判と技能実習制度について、5月13日の参議院厚生労働委員会で質問しました。議事録の速報版をアップしますので、皆さん是非ご覧ください!


○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 今日は、契約社員の格差の問題について、労働契約法二十条をめぐる例についてお聞きをします。技能実習生についても、私もお聞きしたいと思います。
 東京メトロの駅売店で働く労働者の四人が、五月一日、売店を運営するメトロコマースを相手取り、損害賠償を求めて東京地裁に提訴をしました。四月一日施行の改正労働契約法を根拠とした裁判です。
 メトロコマースは東京メトロの一〇〇%出資子会社であり、東京メトロは国が五三・四%、東京都が四六・六%出資をする完全な公的企業です。その意味では、国も都も責任があるというふうに考えています。
 メトロコマースには、正社員、契約社員A、それからこの原告四人が属する契約社員Bの三種類があるんですが、契約社員Bの皆さんは時給千円です。そして、その正社員、A、Bはいずれも職務内容は全く同じであると。就職したときに自分が正社員なのかAなのかBなのか全然分からなくて、とにかく働いていたらどうも格差があることが分かったということなんですが、駅で働く女性たちなんですが、発注、返品に関する権限、売上計算、納金の権限、クレーム処理の責任、全く同じで、それから他部署への異動がほとんどない点も一緒であると。制服も名札も全部一緒で、外から見て正社員なのか、契約社員なのか分からない。配転もほとんどそんなに変わらないわけで、そして契約社員とおっしゃる皆さんも、もう八年、十年、十何年働くベテランの方ばかりです。
 しかし、極めて格差というか差別があると。賃金が時給千円ですので、どうしても十数万円、手取りが十三万円ぐらいになってしまうと。契約社員Bと正社員との間には、月例賃金で六万円から九万円の格差が生じています。正社員には住宅手当が毎月九千二百円支給されるが、契約社員Bにはありません。また、一時金が正社員に対して年間百五十万円出るのに、契約社員Bには年間二十五万円で、支給されない年もあると。退職金も契約社員Bはゼロ、十年勤務の正社員には三百万円支給されると、もう全部違うんですね。でも、外から見たら本当に全く一緒。同じような労働時間、配転も、というか、ほとんど余り異動はありませんし、全部一緒で、やることも一緒で仕事も一緒でこれだけ差があるんですね。これは労働契約法二十条が禁ずる不合理な差別と言えるんじゃないでしょうか。いかがでしょうか。

○国務大臣(田村憲久君) 現在係争中の事案でございますので、個別のものに対してはお答えするわけにはいかないということが前提でありまして、一般論として申し上げますけれども、労働契約法二十条、まさに無期労働契約の方と有期労働契約の方、この間に不合理な差が、労働契約上、差別があってはならないというものであります。これを禁止しておるわけであります。
 それは具体的にはどういうものかといえば、いつも申し上げますけれども、職務の内容と人材活用の仕組みと。職務の内容というのはその業務の内容、さらにはその当該業務の責任の程度、人材活用の仕組みというのは職務の内容、配置の変更の範囲、こういうもの等が考慮されてそれぞれの契約上いろいろと勘案されるということでございます。
 いずれにいたしましても、労働契約法二十条、これの違反がないように我々としては努めてまいりたいというふうに考えております。

○福島みずほ君 大臣、ありがとうございます。
 今大臣が例示された全てのこと、一緒なんですよ、全部、全く一緒。責任も一緒、配置転換も一緒、制服も一緒、労働時間もほぼ一緒、全部一緒なんですね。有期契約というけれど反復更新すごくやっていますから、もう八年、十年、十何年と働くみんなベテランの女性たちなんです。でも、こんなに格差、差別があると。
 また、賃金なんですが、丸子警報器事件は、同一時間における時間単価で見て八割の場合は、八割を切る場合は公序良俗違反であるという判決があります。
 さっき大臣がおっしゃった、これとこれとこれとこれが一緒の場合、不合理な差別は許されないとおっしゃいましたが、まさにどんぴしゃ当てはまるんじゃないですか。

○国務大臣(田村憲久君) いや、まあ、そう言われても、個別の係争中の案件でございますので、私からはそれに関してはコメントするわけにはいきません。

○福島みずほ君 でも、一般論として、さっき転勤、責任、時間といろんなものをおっしゃいましたね。全部一緒なんですよ。どうでしょうか。

○国務大臣(田村憲久君) いや、何度そうやってお聞きになられても、個別の係争案件でございますので、私からはコメントは差し控えさせていただきます。

○福島みずほ君 じゃ、厚労省、こういう事案をどうやって救済するんですか。裁判やらないと救済されないんでしょうか。あるいは、さっき言ったことが同一であれば、じゃ、抽象論としてお聞きします。さっき大臣がおっしゃった点、配置、いろんなものが同じであればこれは差別してはならない、不合理な差別はあってはならない、よろしいですね。

○政府参考人(中野雅之君) 労働契約法二十条は、有期契約労働者の労働条件が無期契約労働者の労働条件と相違する場合に、その相違につきまして、職務の内容、大臣から申し上げたような点でございます、職務の内容と、業務の内容と当該業務に伴う責任の程度、それからその職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して不合理と認められるものであってはならないと、こういうことを明らかにした条文でございます。
 したがいまして、有期契約労働者と無期契約労働者との間で労働条件の相違があれば直ちに不合理とされるものではなく、ただいま申し上げましたような要素を考慮して、期間の定めがあることを理由とした不合理な労働条件の相違と認められる場合を禁止する規定でございます。そして、その判断は個々の事案ごとに最終的には司法判断でなされると、こういう性格の規定でございます。

○福島みずほ君 最終的には司法判断なんです。でも、裁判を起こすことがどれだけ大変か。それは、裁判で労働裁判、私も争ってきたので、弁護士として、物すごく分かります。時間掛かるし、救済ができない。裁判だって負担です。とすれば、労働契約法がせっかくできたわけですから、救済をしなければならない。
 これはやっぱり厚労省がこういう事案についてちゃんと救済してほしい。いかがでしょうか。

○政府参考人(中野雅之君) 労働契約法は、労働基準法とは異なりまして、労働契約の民事的効力に係るルールを定めるもの、純粋な民事法規でございまして、行政が使用者に対して指導を行うという性格のものではございません。
   〔委員長退席、理事西田昌司君着席〕
 したがいまして、我々といたしましては、御指摘の労働契約法二十条の規定も含めまして、労働契約法の内容の周知に努めてまいるとともに、個別の労働紛争でございますので、都道府県労働局の個別労働紛争解決援助制度、具体的な窓口は総合労働相談コーナー等での相談対応、こういうようなことによって必要な対応をしてまいりたいと考えております。

○福島みずほ君 通達は出していらっしゃいますが、それがなかなか浸透していないと思うんですね。
 賃金に差異もあるし、家族手当、住宅手当、それから退職金、賞与、全部違うんですね。あと、病気のときの取扱いや、もう様々、全部違う。元々は社内報にも名前を載っけてもらえなかった。正社員は退職金もらって、ホテルで全員、社長さんから賞状と粗品を渡してもらって、みんなで慰労して、社内報にも全員載るんですよ。ところが、同じように働いて、十何年働いて、ベテランで同じようにやってきた女性は、制服返してと言われるだけで、花一輪もらわないんですね。同じように働いてきたわけで、まあ花一輪というのはちょっと別かもしれませんが、全部これだけ違うと。これはやっぱり労働契約法二十条ができて、救済する、あるいはやっぱりこういうのは変わるべきだというふうに思っています。
 一般論で結構ですが、ほぼ労働時間、それから転勤や、個別事案でやる労働時間やそれから職務の内容、それから責任、それから配置転換の頻度、割合、要素ですね、制服、それから名札、役割、全部一緒の場合には、これは労働契約法二十条の言う不合理な差別ということの理解で、一般論としてよろしいでしょうか。

○政府参考人(中野雅之君) 一般論で申し上げますと、考慮要素といたしましては、ただいま委員が御指摘になったような事項、それから最初に、冒頭、大臣からお答え申し上げました内容でございます。
 そのような考慮要素を判断して不合理と認められるものであるかどうかということを判断するものでございますので、一般論としては、そのようなものだということと考えているところでございます。

○福島みずほ君 この労働契約法の議論のときに、賃金、通勤手当などがよく議論になりました。もちろんこの中には住宅手当や家族手当、退職金、賞与なども不合理かどうかという要素の対象に含まれるという理解でよろしいでしょうか。

○政府参考人(中野雅之君) この労働契約法二十条の不合理なものであってはならないと、労働条件の相違は。これは個別のケースごとに、また個別の労働条件ごとに判断されるものでありますので、それぞれ今委員御指摘になりました、手当であればその個別の当該手当ごと、それから通勤手当であれば通勤手当ごと、そういうのに個々の状況、個別のケースの個別の事項ごとに判断されるものと考えております。

○福島みずほ君 じゃ、質問の角度を変えます。
 家族手当や住宅手当の質が問題になるわけですよね。だとすると、労働契約法二十条が対象とするものの中に、家族手当のその会社における位置付け、住宅手当におけるその会社の位置付け、賞与、退職金の位置付けがそれぞれどういうものかを考慮しない限り一概に言えないというお答えは今聞きましたが、ということは、逆に家族手当は入らない、住宅手当は入らない、賞与、退職金は入らないということではないということでよろしいですね。

○政府参考人(中野雅之君) ここに、この労働契約法第二十条で、相違は不合理なものであってはならないという労働条件につきましては、賃金や労働時間等の基本的な労働条件だけではなく、福利厚生等も含めました幅広いものが労働条件というふうに解釈されるものと考えておるところでございます。

○福島みずほ君 ありがとうございます。
 全ての人を正社員にというのは、それは無理だと私も思います。ただ、余りに格差がある、余りにすごい格差があって、同じように働いて同じように責任があるのに、それはやっぱり是正することをして、やっぱり底上げをしなければならないと思います。
 その当事者の女性たちに話を聞きました。すごい頑張って、本当に一日中立ちっ放しで、物すごいベテラン業務ですよね、売店の販売の人たちは。でも貯金ができないと。だから病気を絶対しないように気を付けていると。ですから、定年になって、また年金も女性は低いですから、なかなかその老後というか、六十五歳過ぎても仕事がないと心配であると、こういう状況でみんな本当に働いている。
 パートは、とりわけ女性は家計補助的だという時代はもう過ぎました。シングルマザーや一人で女性も働いている、家計を支えて一生懸命働いているんです。ですから、是非、労働契約法二十条、これについての活用を厚生労働省として大いにやっていただきたい。大臣、ちょっと決意をお願いします。
   〔理事西田昌司君退席、委員長着席〕

○国務大臣(田村憲久君) 突然の決意でございますが、いずれにいたしましても、労働契約法二十条の精神というものをこれは我々はしっかりと確認しながら労働行政やっていかなきゃならぬわけであります。もちろん、これをもってして監督指導というわけにはいかないわけでありますが、個別労働紛争、例えば、今局長からも話がありましたけれども、総合労働相談コーナー、こういうところに御相談に来られれば、丁寧にそれは助言、指導、場合によってはあっせんということも進めてまいりたいというふうに考えております。

○福島みずほ君 次に、日本郵便で働く郵政産業労働者ユニオン組合員の人たちの労働条件についてお聞きをいたします。
 これは以前この委員会でも質問をしましたが、これまた同じように働いていても給料は三分の一であると。そして、郵便局の場合、この期間雇用社員の割合が、非正規の割合が四九%になっています。つまり半分は非正規雇用で働いている。でも給料は三分の一です。この有期契約社員三人の方が、日本郵便に対して七百三十八万円の支払を求め東京地裁に提訴をしました。日本郵政には現在、正社員、時間給契約社員、月給制契約社員、エキスパート、四種類の労働者がいます。この原告三人はいずれも時給制契約社員、十五回更新の七年勤務、十一回更新の六年勤務、二十三回更新の十一年三か月勤務です。これが賃金が三分の一なんですね。
 また、労働条件の相違については、外務業務手当、正社員が郵便外務業務、二輪車、四輪車による集配、集荷などに従事した場合支給される手当、最大千四百二十円が時給制契約社員にはないと、今年三月に廃止されたようですが。あと、例えば年末年始、郵便局は忙しいと。このときに、年末勤務手当一日四千円、これが時給制契約社員にはない。年始勤務手当一日五千円、これが時給制契約社員にはないと。それから、住居手当、これも正社員と。時給制契約社員には住居手当もないと。祝日給もこれもすごく差があると。それから、早く出勤する手当も、時間外割増し賃金とは別に支払われるものですが、一回の勤務について二百円から六百五十円差があると。つまり、物すごくやっぱりいろんな面で差があるんですね。それから夜勤の特別勤務手当、これも時給制契約社員にはないと。
 でも、正社員も期間雇用契約も勤務指定は一緒だし、それから週休日も就業時刻も非番日もこういうのも、それから担務指定、職務内容と休憩時間の位置を所属長が指定する内容も規定上全く一緒であると。新人の正社員の訓練を契約社員が担当することもある、正社員に寄せられたクレーム処理を命ぜられることがある。全く一緒なんですね、さっきの売店の女性たちと同じように。これだけ同じでありながら三分の一の賃金、しかも年末年始出ても手当がないという。やっぱりこれはひどいじゃないか。いかがでしょうか。これは労働契約法二十条違反ではないですか。

○政府参考人(中野雅之君) 御指摘の事案については、現在、裁判所において係争中の事案でございますので、個別事案についてのお答えは差し控えたいと考えております。
 なお、一般論として申し上げれば、これも先ほどの件で大臣から御答弁したとおりでございますが、労働契約法二十条に規定されております不合理であると認められるかどうかにつきましては、無期契約労働者と有期契約労働者の労働条件の相違について、職務の内容や人材活用の仕組み、その他の事情を考慮して個々のケースごとに、個々の労働条件、さらに個々の労働条件ごとに判断されるものと考えております。

○福島みずほ君 この東京メトロの駅売店で働く人たちも、郵便局で働く人たちも、同じ仕事をしていて何でこんなに差があるのかということなんですね。やはりこれは差別を是正していくこと、低賃金をやっぱり上げていくこと、どんなに頑張って働いても全く良くならない、というよりも、この差別をなくすように是非お願いいたします。
 技能実習制度についてお聞きをします。
 建設分野に外国人労働者を受け入れるのに、なぜ構造的に人権侵害の危険をはらむ技能実習生の受入れ制度を使うのでしょうか。

○政府参考人(吉田光市君) お答え申し上げます。
 今回の建設分野における外国人材の活用に関する緊急措置につきましては、復興事業の更なる加速を図りつつ、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会に向けまして一時的に増大する建設需要に的確に対応するため、まずは国内人材の確保に最大限努めることを基本とした上で、大会の成功に万全を期することが重要との観点から、建設分野で即戦力となり得る外国人材を時限で受け入れるものでございます。先般、関係閣僚会議で取りまとめられたものでございます。
 したがいまして、今回の緊急措置につきましては、技能実習制度とは趣旨、目的が異なるものでございますけれども、その受入れに当たりましては、人権問題等が発生しないよう、現行の技能実習制度と同等の監理に加えまして、更に強化した特別の監理体制を新たに構築することとしているところでございます。

○福島みずほ君 技能実習制度は人身売買制度の一環であるとして、国際的にも長年にわたって批判され続けてきました。労基法違反も非常に多い。労働者として活用するのになぜ技能実習制度という枠組みを使うのか。むしろこの枠組みを使わず、じゃ、質問をちょっと、時間がないので一つだけ、変えます。
 今回の受入れは、労働力確保のための元技能実習生の受入れだから、技術移転の目的での受入れではなく、受入れ企業を制限する必要はないはずではないか。受入れ企業を変わる自由、労働契約を解約し、再締結するなどの自由はあるのでしょうか。

○政府参考人(吉田光市君) 今回の緊急措置につきましては、委員御指摘のとおり、技能の移転による国際協力を目的とするものではなく、技能実習を修了した即戦力となり得る外国人材が日本で建設業務に従事することを可能にするものでございます。
 したがいまして、現行の技能実習制度においては原則として受入れ企業を変わることは認められてございませんけれども、今回の緊急措置においては一定の場合には受入れ企業が変わることが可能となるよう、関係省庁と調整を進めてまいりたいと考えているところでございます。

○福島みずほ君 時間ですので、終わります。
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JAL整理解雇について質問

4月10日(木)の参議院厚生労働委員会でJAL整理解雇問題について質問しました。議事録の速報版をアップしましたので、皆さんご覧ください!

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 JALの整理解雇問題についてお聞きをいたします。
 二〇一〇年三月二十六日、企業再生支援機構がJALに対して、支援決定に伴い買取り決定をいたしました。その際、主務大臣の意見を聞かれ、厚生労働大臣は、「対象事業者における関係法令の遵守及び労働者との十分な協議の場の確保をお願いする。」との意見を表明、さらに二〇一〇年八月三十一日、企業再生支援機構がJALに対する出資決定をしたときにも、当時の厚生労働大臣は、事業再生計画の実施につき助言、指導するに当たっては、対象事業者における関係法令の遵守及び労働者の雇用の安定などに配慮した労働者との十分な協議の場の確保をお願いするとしております。
 このような意見を表明しながら、その年の二〇一〇年十二月三十一日に、パイロット八十一名、客室乗務員八十四名の整理解雇が行われました。厚労省はどのような監督指導をしていたんでしょうか。

○国務大臣(田村憲久君) 個別の事案でもございますし、今、司法当局で係争中でございますので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。

○福島みずほ君 客観的に何やったか教えてください。

○国務大臣(田村憲久君) 先ほど委員がおっしゃられたとおり、事業再生計画の実施につき助言、指導するに当たっては、関係法令の遵守及び労働者の雇用の安定等に配慮して、労働者と十分な協議の場を確保するようお願いする旨を意見を述べさせていただいたということであります。

○福島みずほ君 全然役に立っていないんですよね。
 というのは、一つ、果たしてこの整理解雇が妥当なものであったのか、必要なものであったのか。これ、例えば客室乗務員の場合、二〇一一年三月末までに計画では四千二十名体制にするとしていたわけですが、裁判の中で明らかになっているように、整理解雇の時点で既に四千四十二名が辞めていると。それから、整理解雇後、自主退職者が二百十八名出ている。整理解雇なんてやる必要なかったんですよ。厚生労働省、どうですか。関係法令の遵守と協議の場の確保、されたんですか。この整理解雇は必要だったんですか。この稲盛さん、当時日本航空の稲盛会長は、経営上、整理解雇はしなくてもよかったと言っています。不必要だったんじゃないですか。これ、厚生労働大臣だから聞いているんですよ。不必要だったんじゃないですか。

○国務大臣(田村憲久君) なかなかコメントしづらい、決定も含めて、我々が関与していたことではなかったことでございますので、我々の政権が関与しておったことではなかったのでなかなかお答えづらいわけでありますが、係争中でもございますので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。

○福島みずほ君 いや、厚生労働省だから聞いているんですよ。整理解雇、必要なかったんですよ。だって、もう辞めているんですもの。必要ないじゃないですか。だったら思い切って言ってくださいよ、関係ないんだったら。

○国務大臣(田村憲久君) 関係ないというわけではないわけでありまして、厚生労働省は行政の継続性があるわけでありますけれども、ただ、先ほど来申し上げておりますとおり、個別事案でありますし、今、司法でまさに争われているところでございますので、担当省庁の行政である厚生労働省が大臣の口から何か申し上げるというわけにはいかないということであります。

○福島みずほ君 重大な労働問題、労働事件に関して、厚生労働省、身を乗り出すべきじゃないですか。個別事案には答えないということだったら、全然労働者を守る厚生労働省にはならないですよ。
 これは、例えば争議権が確立された場合、撤回するまで機構は三千五百億円の出資はできないと企業支援機構のディレクターが言ったことに関し、東京都労働委員会は、この発言は争議権投票を控えた組合員に対して投票をちゅうちょさせるに十分なものであり、組合運営に影響を及ぼすとして不当労働行為として認定し、会社側に謝罪文の交付を言っております。
 これ、不当労働行為でしょう。こんなことをやって労働基本権を制限して、圧力掛けて、そして解雇でいいんですか。

○国務大臣(田村憲久君) 何度も申し上げますが、個別案件で係争中のことでございますので、今行政の立場である、長の立場である私から申し上げるわけにはいかないというわけであります。

○福島みずほ君 じゃ、裁判で争われていたら厚生労働省は何もしないんですか。それはおかしいですよ。これを不当労働行為と言わずにして何を不当労働行為と言うんですか。大臣、どうですか。

○政府参考人(中野雅之君) 御指摘ございました不当労働行為制度においては、それぞれの労働委員会におきまして判断されることでございますので、その判断に委ねることが適切であると考えているところでございます。

○福島みずほ君 だけど、これ、はっきり争議権が確立された場合支援しないぞと言ったら、争議できないじゃないですか、実際。これ、不当労働行為だと認定されていて、労働委員会で、謝罪文まで要求されている。これ、支援機構がやっているんですよ。問題じゃないですか。これに対して厚生労働省は、そんなのおかしいとこの時点で言うべきなんですよ。その都度おかしいとやっぱり言うべきなんですよ。それを放置してきた責任は重大ですよ。
 また、このパイロット八十一名、客室乗務員八十四名の整理解雇が行われましたが、そのうち組合現職員、元員はそれぞれ三十六名、四十五名です。これは組合潰しじゃないですか。これについていかがですか。

○政府参考人(中野雅之君) 先ほども申し上げましたように、そのような問題につきましては労働委員会が適切に判断する事項であるというふうに考えております。

○福島みずほ君 重大な労働事件であり、かつ、支援機構もかんでいると。私はこれがほかの委員会だったら言わないですよ。でも、厚生労働省なんだから、労働省なんだから、不当労働行為と言われたり、その都度妥当かやるべきじゃないですか。だって、獲得目標にほぼ達するぐらい辞めているわけだから、整理解雇、必要ないんですよ。不当労働行為をやってまで組合員の人たちを本当に潰すとやったのがこの事件じゃないですか。厚生労働省、身を乗り出してくださいよ。どうですか。

○政府参考人(中野雅之君) 先ほど来申し上げましたように、まず一義的には労働委員会の判断でございますが、本件につきましては、今その件につきましてはJAL側が不服申立てをし、東京地裁にかかっていると聞いておりますので、司法における判断を見守りたいと考えております。

○福島みずほ君 結局、厚生労働省、何もしないということじゃないですか。でも、人はどんどん年を取っていく。こういう問題に関してその都度やっぱりちゃんとやってくださいよ。
 ILOフォローアップ見解、お手元に資料をお配りしております。ここで、JALは、パイロットで二百名以上、客室乗務員、これ人数が違うのは期間のあれで違うんですが。当時、整理解雇は必要なかったんですよね。そして、もう達していた、しかも不当労働行為までやった、そしてその後、JALは、パイロットで、お手元に資料を配っておりますが、募集をしている、パイロットで二百人以上、客室乗務員で予定も含めて千七百八十人の新規採用をしております。
 これ、考えれば、さらに、二〇一〇年十二月三十一日に行った整理解雇は不要だったんじゃないですか。

○政府参考人(中野雅之君) 繰り返しになりますが、個別の事案についてはコメントは差し控えたいと考えておりますが、一般論で申し上げれば、各企業がいかなる者を雇い入れるかにつきましては、法律その他による特別の制限がない限り原則として自由に行うことができるものと承知しております。

○福島みずほ君 だって、整理解雇四要件あるじゃないですか。ほかに手段がないということが要件でしょう。にもかかわらず、当時、それがなければ会社の存立ができない整理解雇の四要件あるじゃないですか。どこ満たしているんですか。
 だって、当時、希望退職者も含めて辞めている。その後、これだけ新規採用している。どこに整理解雇をやる必要があるんですか。ばさっと整理解雇をやって、ばんばん人を採用する、これ、整理解雇要件満たしていますか。都合の悪い人を全部追い出して、そして整理解雇をやって、新たにがばっと採用する、どこに整理解雇の要件があるんですか。

○政府参考人(中野雅之君) 御指摘の案件は、まさに現在、司法機関において係争中でありますので、コメントは差し控えさせていただきたいと考えております。

○福島みずほ君 厚生労働省は労働省なわけじゃないですか。労働省だから、労働問題について身を乗り出してくださいよ。裁判で言ってきた整理解雇の四要件、じゃ、これ満たしていますか。

○政府参考人(中野雅之君) まさにその点が現在、司法機関において係争中でございますので、コメントは差し控えさせていただきたいと考えております。

○福島みずほ君 その整理解雇をしなければ会社の存続ができないというのも整理解雇の四要件ですよね。他に手段がないことというのも整理解雇の四要件ですよね。でも、これって、もう既に希望退職者もいて、ほぼ満たしているんですよ、計画を。しかも、その後、たくさん採用している、これって整理解雇の四要件に当たらないでしょう。

○政府参考人(中野雅之君) 繰り返しになりまして恐縮でございますが、まさにその点が司法機関において係争中でございますので、コメントは差し控えさせていただきたいと考えております。

○福島みずほ君 裁判やらない限り救済ができないんだったら、厚生労働省要らないですよ。どうですか。

○政府参考人(中野雅之君) 厚生労働行政、法に基づいて行っておるわけでございますので、私ども行政機関に与えられた権限の中で行政を展開していくことが我々の使命であると考えております。

○福島みずほ君 労働行政は労働者守るために頑張ってくださいよ。その都度その都度ちゃんと動いてくださいよ。動いたんですか。

○政府参考人(中野雅之君) 一般論として、労働者の保護のために我々行政を展開するのは使命でございますが、ただいま先生御指摘の案件につきましては、司法機関においてまさに係争中でございますので、コメントは差し控えさせていただきたいと考えております。

○福島みずほ君 裁判やるのは、やむにやまれず、最後の手段ですよ。でも、裁判やって、その結果を見守るんだったら、厚生労働省要らないですよ。そういうときにおいても動くべきじゃないですか。そこで、何ができるのか。
 ILOのフォローアップ見解をお配りしております。ここで、JALが、これは人数違うのは期間の問題なので、実際は、パイロット二百名以上、客室乗務員が千七百八十名新規採用しているわけですが、予定も含めて、ILOの勧告では、JALが九百四十名客室乗務員の採用を行っていながら、企業が人員削減計画を行う際には労働組合との完全かつ率直な協議が確実に履行されること、今後の採用計画において、全ての労働組合との協議が確実に実行されることというのを明記をしております。
 ILO百五十八条の解雇規制条約は、リストラで解雇された労働者には優先的に再雇用される権利があると規定をされています。ILOから見ると、解雇された労働者、整理解雇だといって解雇した労働者を放置しておいて日本航空が新規採用することは、異常な事態だと映っていると思います。
 ですから、これからちゃんと労働組合と全部協議をして、そして新規採用するんだったら、だって、JALの見解はやむを得ず整理解雇するとしたわけだから、今ばんばん新規採用しているのもおかしいじゃないですか。新規採用するんだったら、整理解雇やむなくとJALが言うんだったら、その整理解雇した人から再雇用するということをやるべきで、そのことを厚生労働省、指導してくださいよ。どうですか。

○政府参考人(中野雅之君) 御指摘の事案については、個別企業の採用に係る問題でありますので、コメントは差し控えたいと考えますが、先ほども申し上げましたが、各企業がいかなる者を雇い入れるかにつきましては、法律その他による特別の制限がない限り、原則として自由に行うことができるものと承知しております。

○福島みずほ君 でも、これ整理解雇が本当に必要だったのか、不当労働行為じゃないか。そして、その後、新規採用をたくさんしている。整理解雇でやむなく辞めてくれ、整理解雇だと言いながらたくさん雇っているわけで、JALのやっていることは全く支離滅裂ですよ。こんなの、厚生労働行政から見たら許せないとやるべきじゃないですか。
 だから、ILOは、全部承知をしながら、これから再雇用しろと、まあ、再雇用しろとは書いていないですね、これから協議をしろと、採用計画において全ての労働組合との協議が確実に実行されるように。これはやっぱり再雇用するようにすべきじゃないですか。
 じゃ、個別事案について答えないと言うので、一般論としてお聞きします。
 整理解雇をした企業があります。でも、たくさん新規採用しています。整理解雇した人たちから新たに再雇用するように労働組合協議すべきじゃないですか。いかがですか。一般論です。

○政府参考人(中野雅之君) 解雇につきましては、労働契約法におきまして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当でない場合は、権利の濫用として無効とすると、こういうふうになっておりまして、具体的に裁判で争われる際には、委員御指摘のように、まずはその必要性、そして回避努力、そして選定基準が合理性があるかどうか、そして労働者組合との協議が適切に行われているかどうか、こういった観点から総合的に判断されるものと考えておりますが、それぞれの個別の事情については、まさに個別の案件でございますので、それぞれの案件において判断がなされ、個々の実情に応じて判断がなされるものと考えております。

○福島みずほ君 いや、私、一般論として聞いているんですよね。整理解雇をした企業がある、でも、その後本当に間髪入れずというか、非常に短い間に大量に採用している。まず、整理解雇はやむなくということだったら、やっぱりこれ、再雇用するような方向、少なくとも労働組合ときちっと協議すべきじゃないですか。いかがですか。

○政府参考人(中野雅之君) ただいまの御指摘の点は、まさに先ほど申し上げました中の解雇の必要性のところをどう考えるかというところでありますが、それを判断する際に、それぞれの個別の事情において判断がなされる事項でありまして、一般論としてもなかなかそこら辺は、今申し上げました以上のことは申し上げにくいことでございまして、個別にはいろんな事情がそれぞれのケースごとにありますので、それぞれの状況に応じて判断がなされると、こういう性格のものであると理解しております。

○福島みずほ君 厚生労働省だから、もうちょっと踏み込んでくださいよ。個別的事情を考慮してなんて、そんなの分かっていますよ。
 でも、これって、整理解雇しながら、というか、私自身は整理解雇の要件はないと思います、不当労働行為だと思います。でも、整理解雇をした、その後大量に新規採用、たくさん採用している。だとしたら、このときの整理解雇したパイロットや客室乗務員、これは採用すべきじゃないですか。厚生労働省の立場からしたら、労働者の立場からしたら、労働行政からしたらそうじゃないんですか。

○政府参考人(中野雅之君) 一般的に、雇用の安定が図られたり、新たなまた失業者の方々が職を得ることは我々が推し進めるべき政策だとは思っておりますが、個々の案件については、まさに司法機関で争われている場合については我々はコメントすべきではないと考えているところでございます。

○福島みずほ君 ILOの勧告の最後は、今後の採用計画において、全ての労働組合との協議が確実に実行されることもまた期待するとしています。これを受けて厚生労働省はどう動くんですか。

○政府参考人(中野雅之君) このILOの見解につきましては、こういう見解がなされておりますが、これを受けまして、まさに期待すると言われているわけでございますが、この状況を踏まえて、個別については関係の労使のところが判断をなされていくべきものと考えているところでございます。

○福島みずほ君 いや、期待すると言われているんだったら、期待に応えなくちゃ駄目でしょう。これ、政府に対して勧告出ているんですよ。当事者に任せる、裁判に任せるんだったら、この勧告、無視することになるんじゃないですか。

○国務大臣(田村憲久君) 先ほどおっしゃられたILOの結社の自由委員会報告書でありますが、これは二十四年六月のものだと思いますけれども、これはJALに限らない一般論の指摘であるというふうに我々は受け止めさせていただいております。
 その上で、正当な理由のない団体交渉の拒否等の不当労働行為に対しては、労働委員会へ救済を求めることができるわけでありまして、使用者と労働者との交渉が行われるために必要な措置が十分に講じられているということも含めて、これは追加情報提供として、ILOにこちらの方から送っておるわけであります。

○福島みずほ君 いや、大臣、違うんですよ。これは、六十六パラグラフで、日本航空が二〇一二年に客室乗務員の九百四十名の採用を行っていることからしてもという部分で、今後の採用計画において全ての労働組合との協議が確実に実行されることもまた期待すると、これはJALの問題で言っているんですよ。JALの問題で言っている。
 だとしたら、裁判に任せられていますというのは、このILOの勧告に応えていないじゃないですか。厚生労働省が、例えばJALに対して、ちゃんと協議に応じなさいと言うべきじゃないですか、この勧告受けて。どうですか、局長。

○政府参考人(中野雅之君) 御指摘の部分についての名宛て人は、直接政府に対して言われているものではないと理解しておりまして、先ほど申し上げましたように、個々の関係当事者について述べられたものであると理解しているところでございます。

○福島みずほ君 いや、でも、ILOに関して、日本政府はこれに関して尊重するという旨を出しておりますよね。これILOは、やはりそれは日本がILOに入っているわけですし、これを踏まえて日本政府として、とりわけ厚生労働省として何をするかというのを厚生労働省として考えるべきじゃないですか。

○委員長(石井みどり君) 時間を過ぎておりますので、答弁は簡潔にお願いします。

○政府参考人(中野雅之君) 先ほど来、このILO結社の自由委員会の報告については申し上げたとおりでございますが、いずれにいたしましても、このJALの問題につきましては現在司法の場で争われていることでございますから、その推移を見守りたいと考えております。

○福島みずほ君 また続けてやりますが、厚生労働省が裁判に係属中だということを理由にやらないんだったら、厚生労働省要らないですよ。ILOの勧告を受けてちゃんと動いてくださいよ。JALに対して関係組合と協議せよと言うべきじゃないですか。整理解雇をやっていながら、というか、もう満たしているのに整理解雇をやりながら、更に新規採用を大量にやっているんですよ。こんな整理解雇を許したら、どの会社だって整理解雇できちゃいますよ。
 こんなの厚生労働省も厚生労働委員会も許してはならないということで、質問を終わりますが、厚生労働省、ちょっと心を入れ替えて頑張ってくださいよ。よろしくお願いします。
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労働安全衛生法改正で質問

4月8日の参議院厚生労働委員会で労働安全衛生法改正について質問しました。議事録をアップいたしましたので皆さん、ご覧ください!

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 胆管がんの問題に関して、大阪市の校正印刷会社で現・元従業員十七名が胆管がんを発症した問題、このうち九名が死亡しております。この問題で大阪地検は同社と社長を労働安全衛生法違反で近く略式起訴をする方針を固めたと三月二十日の新聞に載っております。
 これが問題になったのは一二年の頃ですが、当時、厚生労働省、小宮山大臣のときに、全国の五百六十一事業所を調べる、あるいは業界がアンケート調査をすると、有機溶剤扱いが八割違反、あるいは排気装置の未設置やマスクを着用しないなど、回答した企業の六、七割が法令に違反している項目もあると。ですから、日本印刷産業連合会は従業員の健康対策を強化するというふうにもなっております。
 つまり、私が今日、まず冒頭質問をしたいのは、ここまでの、労災ですよね、若い人も含めて、この印刷会社は、この会社は十七名が胆管がん、九名が死亡している、この労災をなぜ厚生労働省は未然に防止できなかったのか、その反省、問題点をどう考えていらっしゃるでしょうか。

○政府参考人(中野雅之君) 胆管がん事案の原因物質とされました1・2ジクロロプロパンにつきましては、厚生労働省ではこれまで、平成十一年の労働安全衛生法の改正によりまして安全データシートの交付制度が創設された際にその対象物質としたり、平成二十三年にがん原性指針の対象として位置付けまして事業者が行うべき暴露防止措置を示すなど、それぞれの時点において、その時点における最新の知見に応じまして必要な法令の整備などを行ってきたところでございます。また、労働者の健康障害防止のために必要な措置を講じることは事業者の責務でありまして、化学物質に起因する健康障害等を防止するため、事業者に対しまして法令の遵守や暴露実態に応じた対策を取るよう、必要な指導を行ってきたところでございます。
 こうした中で、今般、胆管がん事案のように化学物質を原因とする痛ましい事案が生じたことにつきましては、厚生労働省としても重く受け止めているところでございます。このような事案の再発を防止するため、今後とも、化学物質の適切な管理を始め、安全衛生に対する事業者の意識向上を図るとともに、労働者の健康が確保されるよう、法令遵守の徹底、事業者に対する監督指導に一層力を尽くしてまいりたいと考えております。

○福島みずほ君 最新の知見を基にやってきたというふうにおっしゃいましたが、製造禁止八物質、個別規制百十六物質、安全データシート、SDS交付義務六百四十物質に三分類して化学物質管理を行ってこられましたが、1・2ジクロロプロパンとジクロロメタンは個別規制の対象外でした。ですから、もちろんこれは使用者にあるずさんな労働環境というのはあったと思いますが、それを放置してきた、換気扇がないとか密閉されたところであったというのもあるんですが、根本的には1・2ジクロロプロパンとジクロロメタンが個別規制の対象外だったことが大きな原因ではないでしょうか。
 これは、事件後、ジクロロプロパンは昨年十月一日付けで個別規制の対象となりましたが、ジクロロメタンはいまだ入っておりません。ジクロロメタンに対しても早急に個別規制を掛けるべきではないでしょうか。

○政府参考人(中野雅之君) もう一つの原因物質でありますジクロロメタンにつきましては、昭和四十七年から有機溶剤中毒予防規則において発散を抑制するための設備の設置等が義務付けられていたところでございまして、そういう対応、いわゆる有機溶剤中毒予防規則の対象物質にはなっていたところでございます。
 ただ、リスク評価検討会で今般の事案もございましたので検討を行いました結果、作業記録の作成や記録の三十年保存等、長期的な保存を義務付ける必要があるという専門家の結論を得たところでございますので、今後速やかに所要の法令の改正を更に行ってまいりたいと考えております。

○福島みずほ君 個別規制対象に入れるということでよろしいですね。

○政府参考人(中野雅之君) 急性中毒予防規則の対象という意味での個別規制にはこれまで入っていたところでございますが、更に発がん性があるということが明らかになりますので、より長期の対応を含めて必要な特定化学物質障害予防規則の対象に加えるという改正を今後更に行うということでございます。

○福島みずほ君 安全データシート、SDS交付義務対象六百四十物質を更に拡充すべきではないですか。

○政府参考人(半田有通君) SDSの対象物質に関しましては、私どもこれはIARCですとかあるいはWHO等々、WHOもありますね、それからアメリカのNTP、EPAなどなどの情報を取り寄せてございまして、更にACGIH、こういったものを参考にしながらこの規制を考えておるところでございますが、そういった中で、この化学物質についてはそういう危険有害性があるなというような御指摘があったものにつきましては六百四十の中に追加していくというようなことをやってきたところでございますし、これからもやっていく予定でございます。

○福島みずほ君 最新の知見を基に、必要があれば対象を広げていくということを積極的にやってください。
 EUとイギリスは、全ての化学物質に関してリスクアセスメントを義務化しております。日本は、約六万の化学物質の九九%に関するリスクアセスメントが努力義務にすぎません。なぜEUやイギリスと同じことができないんでしょうか。

○政府参考人(半田有通君) 御指摘のとおり、EUでは全ての化学物質の対象としてリスクアセスメントを義務付けているということでございますが、一方で日本のように個別物質ごとの具体的な規制は行っていないものと承知してございます。
 今回の改正後の日本の化学物質規制に関しましては、特に危険有害性の高い百十六物質につきましては、その取扱いに当たって事業者が講ずべき暴露措置を具体的に法令に義務付けた上で、危険有害性について一定の知見が確立している化学物質につきましては、その危険有害性を認識し、適切な措置を講じるようリスクアセスメントの実施を義務付けることとしているわけでございます。一定の知見が確立しているとまで言えない化学物質につきましては、やはりリスクアセスメントの実施を努力義務とするというものとなります。
 このように、化学物質の管理の物の基本的な考え方、それに伴う規制の在り方が異なるために、日本の化学物質規制とEUとを一概に、簡単に一致させる、あるいは比較するということは困難であると思ってございますが、ただいま申し上げましたように六百四十物質以外の化学物質につきましても、学会などで危険有害性等に関わる情報が確立した場合には、先ほどSDSに追加するということも申し上げましたが、そのほかにもリスクアセスメントの義務対象としていくことは当然考えていきたいと考えております。

○福島みずほ君 確かに、リスクアセスメントの対象の化学物質の枠組みが違うというのは分かりますが、EUやイギリスが全ての化学物質に関してリスクアセスメントを義務化している、日本は六万の化学物質の九九%がリスクアセスメントは努力義務にすぎないと、これはやっぱり見直す必要があるんじゃないか。
 これは、事前に聞くと、例えば一律にリスクアセスメントを義務化すると事業者の負担が大きいなどのことを聞いたんですが、やはり、現に職業病、労災という形で病気になる人もいるわけですから、是非これを拡充していくという方向でこの法律が今議論されているわけですから、厚生労働省としてはもう未然に防ぐと、労災、職業病をなくすという固い決意の下に広げていただきたい。いかがですか。

○政府参考人(半田有通君) 繰り返しになりますが、最新の知見を踏まえながら適時適切に、拡充も含めて検討していきたいと考えております。

○福島みずほ君 改正内容は評価しますが、胆管がん労災事件を教訓化して、そもそも危険有害性の確認されていない化学物質でも使わせないという、害がないということであれ、害がないということが立証されていない限り化学物質を使わせないということが必要なんじゃないでしょうか。

○政府参考人(半田有通君) 危険有害性が確認されていない限りは使わせないということはいささか難しいのかなと思ってございます。
 ただ、基本的な考え方といたしまして、やはり化学物質というものにはある程度の危険有害性が伴うものだということをやはりまず第一に前提にしないといけないと思います。その上で、基本は、きちんとリスクアセスメントをやっていただいて必要な措置を講じていただくということが基本になろうかと思います。
 それで、この度、今回この改正をお願い申し上げまして、六百四十物質にきっちりとしたリスクアセスメントを義務付けますが、それ以外の化学物質につきましても既に、努力義務ではございますが、リスクアセスメントをやっていただくことになってございます。
 そのリスクアセスメントをやった後の方策といたしましては、ただいま委員御指摘がございましたように、もしもこれがちょっと危険だなということであれば、より害の少ないものに代替化していくと、そういったこともお示ししているところでございますので、そういった取組をしっかり進めていきたいと考えております。

○福島みずほ君 職場を回る労働基準監督官の役割も非常に大きいと思うんですね。この胆管がんが多発した印刷会社では、地下室で換気扇がなく、しかも揮発性でやっているから、吸い込むことが分かっているのに密閉された地下室で換気扇なくして作業をやっていたという事案なんです。
 だから、それは労働基準監督官なりがもし視察とか見回りをしていたら発見されたんじゃないか、労働基準監督官の役割が大きくて、もっと人数増やしてやっぱり現場に行ってくれというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(田村憲久君) 今般の改正労働安全衛生法もそうでありますが、やはり労働関係の法律が最近改正されることが多いわけであります。あわせて、その労働契約上のいろんな期待、こういうものに関しても我々労働関係で、いろんな条件に関していろんな、それこそそれに対する御意見があるわけでありまして、そういう意味からいたしますと、労働基準監督官に関しまして人数を若干ずつではありますが増やしてきておるわけであります。
 一方で、全体の定員からいきますと、これは各種の相談員が減っております。これはリーマン・ショック後に、例えば非正規対応等々があって増やしてまいったわけでありますが、二十四年からでありますけれども、二十四年度から減ってきておるということでございまして、もちろん今有効求人倍率も上がってきておりますし、失業率も下がってきておるわけでありますが、そういう意味では、全体として何とか我々としても定員を維持しながら労働基準監督官を増やしていくという努力をさせていただきたいというふうに考えております。

○福島みずほ君 それは是非お願いします。
 というのは、仕事が増えているのになかなか増えないと。全国で実施した総合労働相談では、民事上の個別労働紛争相談件数が二〇一一年、初めて二十五万件を突破して、内訳の延べ合計件数は三十万件以上に上っています。今大臣おっしゃったとおり、労働基準監督署における定員数は、二〇一一年、四千九百五十人だったのが、昨年の二〇一三年度は十九人減の四千九百三十一人となっております。
 厚生労働事務官や厚生労働技官がやっぱり減っているということもありますし、厚生労働事務官や厚生労働技官の減員による穴を労働基準監督官や非常勤職員である労働相談員で埋めているというのが実態です。
 私も弁護士のときに、よく労働基準監督署には行って、いろいろお世話になりました。その時点におけるよりも、今は更に忙しく、相談件数も本当に増えていると思います。
 是非、やっぱり労働行政、それは厚生労働省の労働省の部門が頑張ってもらわなければなりませんから、労働基準監督官、是非もっと増やしてほしい、相談員も増やしてほしい。いかがですか。

○国務大臣(田村憲久君) ただいま申し上げました各種相談員が、やはりリーマン・ショック対応、急に増やしたんですね。その反動もありまして減ってきているという部分があるわけでありますが、余り減らされますと、今確かに景気が良くなりつつある中において有効求人倍率は上がったり、失業率は下がっておるんですが、一方で、それこそ若者を使い捨てにする企業でありますとか、いろんな複雑な問題も増えてきておるのは事実でございますので、なるべく定員を減らさない中において、今労働基準監督官は徐々でありますけれども増やしてきておりますので、労働基準監督官も増やしていくというようなことに努力をしてまいりたいというふうに思います。

○福島みずほ君 私たちは、やっぱり職業病や労災がない職場、労働基準法違反がない職場をつくらなければならないと思っておりまして、それをやっぱり具体的にやるのは実際は労働基準監督官や相談員ですので、ここを充実していただけるように、心からお願いいたします。
 次に、ストレスチェックについてお聞きをいたします。
 これは職業性ストレス簡易調査票の項目がありますが、あなたの仕事について伺います。最も当てはまるものにマルを付けてください。一、非常にたくさんの仕事をしなければならない。二、時間内に仕事を処理しきれない。三、一生懸命働かなければならない。六、勤務時間中はいつも仕事のことを考えていなければならない。まあ議員も秘書もこんな状況で働いているわけですが、でも、このストレスチェックって正しいんだろうか。つまり、これってつい全部マル付けちゃうというか、仕事中、何というのか、勤務時間中はいつも仕事のことを考えていなければならない、一生懸命働かなければならないという項目に、働く人はやっぱりマルしますよね。
 だったら、何かほとんど意味がないというか、この職業性ストレス簡易調査票について、日本精神神経学会精神保健に関する委員会の中村純委員長は、これらの項目とうつ病などの精神疾患との直接的な関連を示すエビデンスは少ないと批判をしています。
 専門家からチェックリストの科学的根拠自体に疑問が投げかけられているわけですが、厚労省の見解はいかがでしょうか。

○政府参考人(中野雅之君) ストレスチェック制度は、うつ病等の精神疾患のスクリーニングのために行うものではなくて、労働者にまずはストレスの状況について気付いてもらうということを第一の目的とし、さらには、集団的なデータによりまして、職場における状況を事業者に把握してもらうと、こういうことを狙いとするものでございます。
 そういう意味におきまして、御指摘のございました職業性ストレス簡易調査票につきましては、これは委託研究でこれを取りまとめてもらって、その後の実施状況についても一定の成果があるという統計的データも出ておりますので、これは、しかもかなり大企業において利用もされているところでございますが、今後、ストレスチェック制度のあの標準項目につきましては、このようなものも参考にしながら、専門家にお集まりいただきまして、標準的な項目を示していきたいというふうに考えております。
 そういうことで、ストレスチェック制度につきましては、実質、意義があるものにしていきたいと、こういうふうに考えている状況でございます。

○福島みずほ君 いや、この項目はどうなんだろうか。何か、働きがいのある仕事だ、マルとか全部したくなっちゃうような感じで、どうなんだろうかと。
 一方、現在、科学的に有効であることが実証されている職場環境の改善方策としては、職場の心理、社会的な環境を測定し、これを基に労働者が参加しながら職場環境の改善を進めるなどが挙げられています。
 今回の労安法改正では、そうした思想や手法は全く入っておりません。いかがでしょうか。

○政府参考人(中野雅之君) 委員御指摘のとおり、労働者の参画を得て職場環境の改善に取り組むことは、労働者のメンタルヘルスの観点から重要であると認識しております。
 このため、厚生労働省といたしましても、ストレスチェックの結果を労働者個人が特定されない形で集団的に集計、分析したデータを基に、事業者が労使が参加する衛生委員会の意見を聞いて職場環境の改善に生かすなどの取組を促進するため、今後このような方法を指針等により示してまいりたいというふうに考えているところでございます。

○福島みずほ君 私はこういうストレスチェックについて一概に否定するものではありませんが、今日も他の委員から出ているように、長時間労働の規制やパワハラやセクハラや職場の問題、いじめとかですね、そういうのをなくすような試みをする方がずっとうつ病やストレスをなくすことにつながるというふうに思っています。
 個人的な問題ではなくて、やっぱり職場の問題なわけですから、個人に聞いて、じゃ処方するとかじゃなく、個人的な処方ではなく、やっぱり職場環境を変えなければならないという視点に是非立っていただきたいというふうに思います。
 ストレスチェックがメンタル不調者のあぶり出しに使われるおそれが指摘をされています。今日のいろんな答弁で、個人を特定しないようにするということなんですが、でも、例えばストレスチェック自体を受診しない労働者への不利益取扱い防止というものはあるでしょうか。

○政府参考人(中野雅之君) 御指摘のようにストレスチェックを受けなかったことをもって不利益な取扱いを受けるということは、法の趣旨を踏まえれば不適切と考えられると思います。
 したがいまして、ストレスチェックを実施しなかったことをもって不利益取扱いをすることがないよう、指針等に示すことによりまして事業者への周知を図っていきたいというふうに考えております。

○福島みずほ君 是非、ストレスチェックで、じゃ、あなたは精神科に通った方がいいですよみたいな形で産業医がアドバイスをするというより、産業医の役割は、ですから非常に大きいわけですが、職場の労働環境を変えていくということに使われるように心からお願いします。
 受動禁煙防止についても、私自身もやはり努力義務では弱いと思っています。たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約八条では、たばこの煙にさらされることからの保護にはいろいろ書いてありますし、ずっと松沢委員含めいろいろありますが、このためにはやはり、今回やっぱり後退したことは極めて残念です。
 そして、今日の議論の中でも、事業者、事業場の実情に応じ適切な措置を講ずるよう努めるとすると。禁煙を事業者の義務とした場合、国の現行の支援策がなくなり、取組が進まなくなるというのは違うのだと。つまり、義務付けることと同時に支援するという併存は十分可能です。今回は残念ながらちょっと努力義務になったとしても、いずれは私はもう義務化する、それを支援するということをやるべきだというふうに思っておりますが、大臣、いかがですか。

○国務大臣(田村憲久君) 努力義務という形で今般法律を出させていただきました。努力義務でみんな努力していただくと、結果的には受動喫煙が職場でなくなるということでございますから、それこそがこの法律においての趣旨でございますので、しっかりとそのような環境がつくれるように努力をしてまいりたいと思います。

○福島みずほ君 努力義務を課して一〇〇%履行できない場合は義務化することを早晩やるべきだというふうに思っていますが、よろしいですね。

○国務大臣(田村憲久君) それは状況を見ながら、それぞれ世の中の皆様方といろんな対話をしながら、受動喫煙が職場でなくなるように努力をしてまいりたいと思います。

○福島みずほ君 日本は条約を批准をしておりますし、健康という面では少なくとも受動禁煙はなくそうという、子供もいますし、病気の人もいますし、そう思っています。
 重大な労災を繰り返す企業への対応、一定期間内の定義というのはどれぐらいを考えていますか。

○政府参考人(半田有通君) 大体三年をめどとしたいと考えておりますが、これから別途検討をいただくことにしてございます。

○福島みずほ君 第十二次災害防止計画に基づくものであり評価をしますが、ただし過労死、過労自殺、過重労働による健康障害等の多発企業、職業がんの多発企業なども対象にしていただきたい。また、都道府県労働局においても企業名公表を行うようにすべきではないでしょうか。いかがでしょうか。

○政府参考人(半田有通君) 先ほど、別の委員の御質問にお答えしていまして、死亡災害、三年での連続して複数回起こしたところは十八社ということをお答えしましたが、どこを対象とするかということに関しましてはこれからまた更に検討をさせていただきます。基本的には労働安全衛生法令に違反があってというようなところを念頭に置いていくのかなということを考えてございますが、別途検討していくことにしてございます。
 それからもう一つ、公表でございますか、これは非常に、先ほどの御説明にもございましたけれども、公表することがやはり目的ではないということでございます。事業者に対して、企業に対して改善をお願いするということが目標でございますので、これは、まずはその改善を指導するという中で、それに従わない場合に対するペナルティーとしての公表ということで考えていることを御理解いただきたいと思います。
 その上で、今回最もやろうとしておりますのは、同じ企業の複数の事業場で災害が起こった場合についての対応ということでございますので、もちろん一つの労働局の傘下で複数の事業場があることはあり得ますけれども、基本的には複数の事業場が他の、全国に散らばっているというようなことを前提に考えてございますので、全国的な取組として大臣の権限の中でまずは取り組んでいきたいと考えております。

○福島みずほ君 これは重大な労災を繰り返しているわけですよね。重大な労災というわけですから、それはやっぱりもう、さっきのように、さっきのは略式命令で刑事罰の起訴になるということですが、多くの人が亡くなるとか、労災に遭うとか、職業病にかかって死亡とか、がんになるようなケースや、過労自殺や、それが多発するような場合は、私自身も、労働安全衛生法自体他の罰則規定がありますが、勧告、企業名公表以上のものを将来は盛り込むことを是非考えていただきたい。
 今回、これを一応試験的にやってみて、状況を見て、是非もう一歩踏み込んでやっぱりやっていただきたい、いかがでしょうか。

○政府参考人(中野雅之君) 今回の制度は、現行のような仕組みで運用していきたいと考えておりますが、一つ前提として申し上げておきたいことは、重大な労働災害を、しかも、今回法令違反があった場合と考えておりますが、悪質な場合は労働基準監督署は送検いたします。そして、送検した場合は原則として公表することとしておりますので、そのような形で個々の事業所ごとにまずはそういう対応をやっているということが前提であると御理解いただければと思います。

○福島みずほ君 この法律の中で新たな重大な労災を繰り返す企業への対応となったので、是非将来的には検討してください。
 外国立地の検査、検定機関の登録について、これは外国における検査、検定の安全性、確実性をどのように担保されるんでしょうか。実施状況などの情報はどのように収集するんでしょうか。

○政府参考人(半田有通君) この外国の登録検査機関に関しましても、基本的には日本国内の登録基準と同じものでもって登録をやっていただきますし、検査そのものも同じような基準に従ってやっていただくことでしてございます。また、登録に当たりましては、登録に当たって、あるいは登録された後も、私どもが現地を、行って調査するということもやっていきたいと考えてございます。
 このように、登録申請時には国内と同様な厳格な審査、登録後はこの立入調査、こういったことを通しまして、適切な検査、検定が行われるように確保していきたいと考えております。

○福島みずほ君 大規模工場における建設物、機械の設置、移転に関する事前届出廃止について今回盛り込まれています。大規模工場における通常の生産ラインの新設、変更時の事前届出に関して現在大きな違反がないのは、むしろこの制度があることによって担保されているのではないでしょうか。対象となる事前届出数は二〇一一年で一万二千五百十六件に上ります。廃止することによってずさんな計画が増えていくということはないでしょうか。

○政府参考人(半田有通君) 結果論でございますが、ただいま委員御指摘ございましたように、その一万二千件等の中でほとんど大きな問題は生じていないということでございます。それには事業者の意識も上がってきたということもあると思いますし、もう一つは、さきの改正でリスクアセスメントの努力義務というのを導入していただいてございまして、こういったものが普及しているということもあるのだろうと思ってございます。
 さらに、今回これを廃止いたしますけれども、八十八条一項の届出を廃止いたしますが、一つには、事業場に対する監督指導ですとか現行法の八十八条第二項に基づく事前の届出、これは残ってございまして、この届出に係る実地調査というのはございますので、こういった場合にも現場に入るということはできますので、こういったことを通しまして現場の確認というのはできるんだろうと考えてございます。
 それから、申し上げるまでもないですけど、特に危険有害性が高い機械ですとか委員御指摘の大規模な建設工事などにつきましては、これは引き続き現行の法第八十八条二項から四項までの規定によりまして事前の届出を求めるということを考えてございまして、こういったことで安全性の担保はできているのではないかと考えております。

○福島みずほ君 今回、ここががばっとこう事前届出を廃止してしまうので、そのことに伴って問題が生じないように、是非よろしくお願いします。
 ちょっと、職業病ストレス簡易調査票って、最後にD、満足度、一、仕事に満足だ、二、家庭生活に満足だとこうあるんですよね。これにどういうふうにこう、何というかこう、そんな単純には言えないというか、何か、働いている人はこれに満足だ満足だってやっぱり書くんじゃないかと思うし、むしろ個人のいろんな悩みは個人的なカウンセリングやいろんなことで出てくるんじゃないかとも思っています。
 ただ、今後、このストレスチェックやいろんなことについて是非努力していただいて、いい中身で、うつ病やストレスのない、できるだけ少なくする職場環境を、とりわけ厚労省は職場環境を変えていくことに是非尽力をよろしくお願いします。
 以上で終わります。

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教育訓練、産業競争力会議、労働者派遣法について質問

教育訓練、再就職支援奨励金、産業競争力会議、労働者派遣法について3月27日参議院厚生労働委員会で質問しました。議事録をアップしましたので、皆さん是非ご覧ください!

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 順番を変えていただいたことに心から皆さんに感謝をいたします。ありがとうございます。
 教育訓練給付を雇用保険で行う意味についてお聞きをいたします。
 教育訓練給付の講座メニューの中には職務に密接な関係がある分野や専門分野に関するものも多く、企業負担の下に行うべきと思われる訓練も散見されます。一方、雇用保険はセーフティーネットである失業給付を主とすべきですが、保険料収入二兆二千七百十億円中、求職者給付九千七百四十三億の占める割合は四三%にとどまっています。
 失業給付の比重を高め、例えば教育訓練事業について雇用保険事業から切り離した上で税金で賄うという考え方もあり得ると思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(田村憲久君) この教育訓練給付、これも一応労政審でしっかり御議論いただいて、労使共に御議論いただいた中で今まで進めてきておるわけでありますし、これから、今般に関しましては拡充の法案を出させていただいておるわけでございまして、いろんな御意見はもちろんあろうというふうに思いますが、例えば、今般の労政審の中でも、給付というもの、これをもう少し他のものと比べて基本的に失業給付の方を引き上げるべきではないか、こういうような話もあります。それからまた、一方で、使用者側からは、そういうような御意見もあるけれども、しかし一方で、早期就職というものに関してのバランスも考えた方がいいんではないかと、そういう様々な御意見の中で今般このような形でおまとめをいただいたわけでございますので、そういう部分で御理解をいただければ有り難いというふうに思います。

○福島みずほ君 雇用保険の国庫負担は、雇用政策に対する政府の責任として一日も早く本則の四分の一に戻すべきではないでしょうか。

○国務大臣(田村憲久君) 我々も、この本則に戻すというものは、そもそも本則でありますから、前回の改正においてもそういうことをしっかりとお書きをいただいたわけでありますけれども、概算要求でもしっかりと求めてはまいりましたが、最終的に財政上のいろんな中において今般のような形になりました。これからも本則を目指していくということは間違いないわけでありますけれども、今回に関しましてはこのような結論であったということで御理解いただければ有り難いというふうに思います。
   〔委員長退席、理事高階恵美子君着席〕

○福島みずほ君 やはり給付の改善をすべきであって、そして、今日午前中の参考人質疑で新谷参考人が、給付の改善をすべきだと、そして次善として、もし給付の改善がされないのであれば雇用保険料率を例えば下げるとか、やっぱり雇用保険って失業した人のために使うものなのでという意見がありました。いかがでしょうか。

○大臣政務官(高鳥修一君) お答えをいたします。
 今般の教育訓練給付の拡充は、非正規雇用労働者である若者等のキャリアアップ、キャリアチェンジを促進するため、費用負担者である労使と十分に議論いたしまして制度設計を行ったものでございます。そのため、直ちに給付の規模を縮小することは考えておりません。
   〔理事高階恵美子君退席、委員長着席〕
 なお、雇用保険料につきましては、給付の見通しとそれから積立金の水準を考慮した上で、雇用保険財政の中の中長期的な安定的運営を確保する観点から設定をいたしております。
 今般の改正項目は基本的に積立金を活用して行うことといたしておりますが、現在の積立金の水準は、近年の雇用情勢が続いていくと仮定をいたしますとおおむね五年ほどは現在の料率を維持しつつ運営を行うことが可能な水準でございます。数年後に料率が維持できなくなるよりは、現在の料率を維持しつつ、今回の見直しにより労働者と企業に対し支援を行う方が効果が大きいものと考え、更なる料率の引下げは行わないことといたしまして、労働政策審議会において、費用負担者である労使の代表にも合意をいただいたものでございます。

○福島みずほ君 雇用保険の拡充、非正規雇用も含めた拡充や、雇用保険が本当に真に使われるようにということを要望したいと思います。税金でもらえなかったからこっちでやるみたいなのはやっぱり間違っているというふうに思っています。
 それで、再就職支援奨励金についてお聞きをいたします。企業の合理化、リストラを促進するおそれについてです。
 これは事業縮小などによる被解雇者など、離職者が生じた場合、再就職のための職業紹介事業者への委託費用の一部を一人当たり最大四十万円事業主に支給すると。この場合、合理化、リストラ奨励金になってしまうんじゃないか。事業主はハローワークに対して再就職援助計画と求職活動支援基本計画を提出しますが、その際、整理解雇の四要件などについては全く確認されないまま再就職支援奨励金が支給されます。問題ではないでしょうか。

○副大臣(佐藤茂樹君) 今福島委員の御質問にお答えいたしますけれども、今回のこの労働移動支援助成金の、特に再就職支援奨励金の支給を事業主が受けるためには、委員が述べられましたように、離職者が確定した後に事業規模の縮小等の状況や離職者に対する再就職支援の内容等を記載した今おっしゃいました再就職援助計画を作成してハローワークに提出することが必要であって、その後に再就職支援会社への再就職支援の委託を行うことと、そのようになります。
 ですから、事業規模の縮小等による離職者が確定した後の本人の早期再就職の支援を目的としたものでありまして、リストラを促進するという、そういうことを目的としたものではないということであります。
 それで、一つの大きな歯止めとしては、再就職援助計画の作成を事業主がされるときに当たっては労働組合の同意を受けることというのが必要でありまして、労働組合の同意を得られないような離職については、本助成金の支給対象にならない旨をこれからも事業主に十分周知することによりまして、今御懸念のようなことのないように本助成金の適切な運用を図ってまいりたいと考えております。

○福島みずほ君 労働組合がない場合は、あるいは非正規雇用の人などはどうなるんでしょうか。

○副大臣(佐藤茂樹君) 労働組合のない場合は、労働者の代表という方、特に労働者の過半数を代表する方の承認を得るという、そういう形になります。

○福島みずほ君 ということは、いつもよくあることで、労働組合がない場合、従業員代表ということで、結局は非正規やいろんな人たちが切り捨てられてきているのが今の日本の現状です。とすれば、これ事業縮小する、そして縮小して、解雇、辞めさせて、やった企業にお金が入るというのは、さっき、午前中に参考人にこのことを質問したら、新谷参考人の方から、確かに、今まで辞めさせることをちゅうちょしていた企業の背中を押すことになるという意味ではリストラ支援策になりかねないという旨の発言がありました。それは私もそのとおりだというふうに思っています。
 問題は、私のさっきの質問も、整理解雇の四要件などを満たしていなくて、単に事業縮小しましょうといった企業が、経緯ということしか書かないじゃないですか。だから、それをハローワークがチェックをして、整理解雇の四要件があって、事業の運営上、これは不可避かどうかという判断はしないわけでしょう。

○国務大臣(田村憲久君) これは、もう御本人の、御本人いかんで、その企業の方針で離職を余儀なくされるわけでありまして、例えば、解雇が決まる、若しくは、いろんなことを勘案しながら、割増し退職金等々をもらいながら、希望退職を募ったものに応募をする、そういう方々でありますから、もし解雇等々を不当だという話になれば、それはそれで争う話になって、解雇四要件、四要素の中において、場合によっては裁判まで行く話になるのかも分かりません。
 でありますから、解雇四要素、四要件が全く無視されるという話とは別に、離職というようなもの、つまり決まったものに対して対応すると。そして、お金が企業に入るというよりかは、それぞれの離職が決まった方々に対して、次の再就職がしっかりとできるようにということで、その方々の再就職のために使われるわけでありますから、もらった企業が何かに使うというわけではないわけでありまして、あくまでも再就職をされる方々のために使われるということでございますので、その点、御理解いただければ有り難いと思います。

○福島みずほ君 ために使うといっても、企業にお金が入るわけでしょう。
 それから、私の質問の意図は、整理解雇の四要件などを満たしていなくて、辞めさせたにもかかわらず、企業にがっぽりお金が入るのはおかしいんではないかと。最終的には裁判で争うことになりますが、それを、整理解雇の四要件があるかどうか、これの事業縮小は妥当かどうかという判断をハローワークができないんですよ。それやるんですか。あなたのところの事業計画のこの縮小は間違っているのでお金を払いません、そんなことはやらないわけでしょう。

○国務大臣(田村憲久君) いや、そもそも離職を認めない方はこの計画には乗ってこないわけでありますのでね、それは。御本人は離職の意思がないわけでありますから、そもそも計画も作れないわけでありますし。もちろん、労働組合を始めそういうものは認めない話になるわけでありますから、カウントされないという話になると思いますので、そのような方々はいろんな形の中において争われるという話になると思います。

○福島みずほ君 裁判まで争うというところまでならなくても、その事業縮小に正当性がなかったり問題があったりした場合に、でも、本人が争うか争わないかというのは別として、会社側が行った事業縮小が正当かどうか、妥当かどうかという判断はできないわけじゃないですか。妥当でない事業縮小で人を辞めさせたとしても、その従業員が黙っていたらお金が入るわけでしょう。

○国務大臣(田村憲久君) 従業員の方がそれを妥当だと受け入れた場合には、当然のごとく離職になりますから、その中においてこの計画に乗ると思いますが、御本人がそもそもそのような意思がない場合には、そもそもこの計画、御本人の了承もなしに乗れるわけではございませんので、この中にはカウントされないという話になると思います。

○福島みずほ君 世の中には全て裁判を起こす人ばかりではなく、不本意ながら事業計画の縮小で辞めざるを得ない、そしてその結果、会社側の方にやっぱりお金が入るということそのものが問題ではないかということです。やはり、その意味では、会社側がリストラをすることの背中を押すことになるというふうに思います。
 就業促進手当が雇用劣化を増長させるおそれがあるのではないか。つまり、就業促進手当は、賃金がより低い企業へ転職した労働者に対し、その差額を六か月間補償する制度です。改正の趣旨で、再就職時点での賃金低下が早期再就職をちゅうちょさせる一因となっていると考えられることを踏まえ、早期再就職を更に促すためとありますけれども、これは雇用劣化の促進になるんじゃないでしょうか。アベノミクスって、給料が高い方へ移動する、あるいは雇用の流動化をするということをいいとしているにもかかわらず、これ給料が低くなる、しかも六か月間しか補填しないわけで、これは雇用の劣化を増長させることになるんじゃないでしょうか。

○大臣政務官(高鳥修一君) 御指摘の点でございますが、採用時の賃金は一義的に労働市場の状況等により決定されるものでございますが、再就職手当というのは全ての求職者が受給できるものではございません。個々の求職者で受給できる就職時期や受給の条件は異なるために、企業の求人活動において再就職手当の受給者のみを選択するということは現実的には困難でございます。
 また、企業が再就職手当の受給を見込んで募集の際に明示する賃金を下げた場合には、応募者から断られるリスクが高くなるわけでありますから、必要とされる能力を有する者の雇用が困難になるということであります。ですから、このため、再就職手当の拡充が賃金低下につながっていくということにはならないと考えております。

○福島みずほ君 そもそも、産業競争力会議などは、雇用の流動化、そして流動化することで良い方へ行くと言いますよね。だとしたら、賃金がいいところに人は行くわけだから、それに合わせればいいわけじゃないですか。
 例えば悪賢い企業は、まあ悪賢いと言うといけないですが、とにかく賃金を低く設定して六か月間はそれで上乗せしてもらおうとか、このことはやっぱり雇用の劣化を招くんじゃないか。いかがですか。

○国務大臣(田村憲久君) まず、御本人がそのような対象になるかどうかということは、受ける企業、次の再就職する企業の方はなかなか分からないというふうに思います。ですから、そういうものを使えるかどうかというものが分からないというふうに思います。
 それからもう一つは、仮にそうだとして、六か月なら六か月、安い給料にする、その差額はあっちでもらってくださいという場合、労働者にしてみれば、六か月後、本当に元の給料に戻るのかと、つまり安いまま抑えられるんじゃないかと、そういうことになりますから、基本的にはそのような形で労働契約、仮にこの人は対象の方だと分かったとしても、労働契約を結ぶというふうにはなかなか考えられないというふうに思います。

○福島みずほ君 実は、これは日本の企業で転職すればするほど賃金が下がる現状を反映していると思います。というように、今の政権の雇用政策が、雇用の流動化によって良くしていくというのは実は現状に合っていないと思っております。これはまた今後厚生労働委員会でも質問させてください。
 特定受給資格者の基準の見直しについて御質問いたします。
 自己都合退職の事例であっても賃金不払や過重労働があった場合には特定受給者扱いとする規定について要件緩和する方針とされていますが、それは賃金不払や過重労働があったということですから、労働基準法違反など法令違反として必ず対応すべきではないでしょうか。

○国務大臣(田村憲久君) 例えば、この特定受給資格者に関していろいろと基準を弾力的にするということで、六か月で、そのうちの二か月から六か月の平均が八十時間を超えておればこれは対象にしようというような話の場合、その八十時間自体は、これは労災の認定基準でありますとか、それから長時間労働、時間外労働の時間の中において産業医等々でいろいろと見ていただきながら、併せて保健指導をするというような基準で使っているわけでありまして、それ自体が法律違反ではないわけであります。
 ただ、そうはいっても問題があるものもあるわけでございまして、内容によって、それは言われるとおり、労働基準監督署の方にもお伝えをさせていただきながら対応してまいりたいと、このように考えております。

○福島みずほ君 自己都合退職の事例であっても労働基準監督署が労基法違反などがあればきちっと対応するということで、それはしっかりやっていただきたいと思います。
 また、現場では自己都合退職なのか会社都合退職なのか、割と実は微妙であるというか、ということがあるんですよね。自己都合と言われながら実は会社都合で、でも自己都合で退職届を出せと言われる場合とか。ですから、この要件については、今ですと自己都合退職か会社都合退職かで全然違っているわけですが、この点についての要件緩和はしっかりやっていただきたい、あるいは現場に合わせていただきたい。いかがでしょうか。

○国務大臣(田村憲久君) これは現場の方でしっかりとお話を聞かせていただいて、異議があるときは、そのときには労使とも御意見を聴取させていただいて、どのような事実関係があるのかということを確認させていただいた上で対応させていただきたいと、このように考えております。

○福島みずほ君 労働者派遣法の改正法案が上程をされています。これは、私と田村大臣、私と安倍総理の間でも非正規雇用が増えるのか増えないのかというところでずっと論争して、まだ平行線です。
 お聞きをします。今までの例で、三年間働いて正社員になるという例はどれぐらい件数としてありますか。

○政府参考人(岡崎淳一君) 労働組合の意見等を聞いた場合に三年までということの関係でお聞きかというふうに思いますが、そういうことを前提にしますと、三年経てそこの企業で正社員で雇われたという件数であるとすれば、それはごく少数であるというふうに認識しております。
 あっ、そういう意味じゃないですか。

○福島みずほ君 実はこれデータは取っていないんですよね。
 ごく少数ってどれぐらいでしょうか。

○政府参考人(岡崎淳一君) これ、JILが行った調査研究の中でございますが、九〇%以上の職場ではそういう方がいないというような結果になっております。

○福島みずほ君 私もそれ、機構がやった結果を見ましたが、ちょっと前のデータで、でもほとんど正社員になっていないんですね。今でも正社員になっている人が少なくて、今回の派遣法の改正ですと、二十六の業種をやめて、派遣元で無期雇用であれば一生派遣になるわけですから、そして三年置きに会社は人を入れ替えれば派遣を雇い続けることができるわけで、今でも正社員になる人は少ないのに、もっと少なくなるんじゃないか。この辺の予測は、厚労省、どう考えていますか。

○国務大臣(田村憲久君) 一つは、無期雇用で派遣元と契約を結んでおれば、言われるとおり、三年超えても同じ業務に就けるわけでありますが、これは派遣という立場ではありますけれども無期契約という、雇用の安定性というものはアップするわけで、そのような意味からすれば、今まで三年で、そこで要は派遣というものはなくなっていたわけでありますよね、二十六業務以外は。そうなった場合に、今言われたとおり、もしそのまま雇うのであるならば、それは直接雇用にせざるを得ないわけであります。それは今般の法律でも、無期雇用でなければ、有期であれば三年を超えた場合にはみなし労働契約になるわけでありますから、これはそのまま直接雇用していただかなきゃならぬという話になるわけでありまして、そこは変わらぬわけであります。
 でありますから、有期の方々に対しましてはそこは変わらないわけでありますが、ただ、無期という方に関しましては引き続き業務として働ける、それは二十六業務以外で、以外といいますか、全ての業務においてそれができるということであります。
 その点に関しましては、見方はいろいろあると思いますが、働く側からしてみれば、三年を超えて、今言われたみたいに、そこの業務の中で直接雇用、特に正規になられる方々はほとんどおられないわけでありますから、より雇用の安定性を考えれば、それは無期雇用で派遣元と契約を結んでおるという方の方が、それは雇用の安定という意味では意味があるんであろうという中において今回このような形を盛り込ませていただいたということであります。

○福島みずほ君 ということは、田村大臣、無期で、派遣元で無期雇用であれば一生派遣でしょう。こういう人たちが増えるということですか。派遣労働者が増えるというふうに考えていますか。

○委員長(石井みどり君) 田村厚生労働大臣、時間が過ぎておりますので、簡潔に御答弁ください。

○国務大臣(田村憲久君) 無期雇用者も、キャリアアップ等々、またキャリアコンサルティング等々をやるわけですね、派遣元は。ですから、無期の雇用の派遣でいなきゃならぬというわけじゃありませんでして、そこから正規に向かってはいろんな努力を派遣元もしていただくわけでございますから、正規に向かっていろいろキャリアアップしていただければいいという話だろうと思います。

○福島みずほ君 時間ですが、済みません。
 今の話ですと、結局、無期で派遣である人が増えると思うんですよ。答弁が、そこが、いや、そう言ってもキャリアアップすればということですが、これはまた今後質問させてください。
 以上で終わります。ありがとうございます。

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3月17日参院厚労委で非正規労働、派遣労働について質問

3月17日(月)参議院厚生労働委員会で、非正規労働や派遣労働について質問しました。速報版をアップしましたので、皆さん是非お読みください!


○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 質問通告していないんですが、私も一問。
 肝炎のこの間集会に行きまして、肝硬変、肝がんに対する助成について強い要望を受けました。これは御存じ、この委員会で全会一致で請願が採択をされております。大臣、ちょっと前向きに答弁よろしくお願いします。どうでしょうか。

○国務大臣(田村憲久君) 先ほどもお答えさせていただきましたけれども、そもそも医療費助成自体は感染症の防止というような意味合いからということだったので、肝炎、それから肝がん、これは対象になっていないわけでありますが、もちろん患者団体の皆様方の強い要望があることも私も十分知っております。それから、それぞれいまだに偏見もあるわけでありますし、おつらい中で日々生活されておられるということもございます。研究報告も含めていろいろと勘案させていただきながら、検討をさせていただきたいと存じます。

○福島みずほ君 請願が全会一致で採択されているということも踏まえて、是非、検討ということですが、早い段階で前向きの回答が出るように、是非よろしくお願いします。
 雇用についてお聞きをいたします。
 今年一月現在、非正規の職員・従業員数は、前年同月比百三十三万人増の千九百五十六万人、過去最高を続けております。一方、正規労働者は、同じく前年同月比九十四万人減の三千二百四十二万人。非正規労働者の割合は三七・六%、女性は千三百三十二万人で五七・四%です。雇用劣化と女性差別が過去最悪を更新中で、歯止めが全く掛かっていません。アベノミクスというけれど、ふざけるんじゃないという形で、非正規雇用は増えているんですよね。
 このような中で、非正規雇用の異常な拡大に対して厚生労働省としてどう対処するのか、抜本的対処策を具体的に示してください。

○大臣政務官(高鳥修一君) 福島委員にお答えをいたします。
 委員御指摘のとおり、非正規雇用につきましては近年毎年増加傾向にありまして、平成二十六年一月には役員を除く雇用全体の三七・六%、これは平成二十一年には三三・七%だったんですが、三七・六%を占めております。
 非正規雇用につきましては、雇用が不安定、賃金が低い、能力開発機会が乏しい等の課題がございます。このため、正規雇用を希望する非正規雇用労働者の正規雇用化を進めるとともに、処遇の改善に取り組んでいくことが重要であると認識をいたしております。
 厚生労働省といたしましては、非正規労働者の正規雇用化の支援といたしまして、フリーター等を支援するわかものハローワークの拠点を拡充、これは二十五年度三か所であったものを、二十六年度には二十八か所に拡充をいたしてまいります。それから、キャリアアップ助成金及びトライアル雇用奨励金の助成額、助成対象を拡充をいたしてまいりまして、これは三月一日より施行となっております。
 さらに、法制度の対応といたしまして、雇用保険制度見直し、非正規雇用労働者である若者等の中長期的なキャリア形成の支援、パートタイム労働法を見直しましてパートタイム労働者の均等・均衡待遇の確保等を更に充実するなど、総合的な対策を推進してまいりたいと考えております。

○福島みずほ君 均衡待遇の実現はいいんですが、非正規雇用が増えていくことに歯止めが全く掛かっていない。新卒の四割が非正規雇用です。これは、厚労省としてもやっぱりこれに対応できていないし、国会の中でも、これ私たちにも跳ね返ってくる問題で、ここまで雇用を劣化させて非正規雇用を拡大した責任は両方に、国会にも行政にもあると。もっとこれは、もうみんなの本当に悩みなわけですから、改善しなければならないというふうに思っております。
 今の対策では焼け石に水で、均衡待遇実現しますといっても、正規雇用の数はちっとも増えないわけですね。今国会に、三月十一日閣議決定をして、派遣法の改正法案、私は改悪法案と言っておりますが、審議される予定です。これは、もう許せないと思っておりまして、派遣労働者が三年たったら派遣先で正社員にできるという大原則が廃止されて、一生派遣のままと。(発言する者あり)いや、派遣元で無期雇用であれば一生派遣なわけじゃないですか。それから、派遣先で三年ごとに人を入れ替えれば、それはできるわけです。
 じゃ、厚労省、この派遣法の改正で、これ不安定な派遣労働者が増えるのか、減るのか、変わらないのか、その予測はどうですか。

○国務大臣(田村憲久君) 改正前、まだ改正していませんけれども、現在の派遣法では、三年たってその派遣労働者をそのまま派遣先の企業が雇う場合には、これは直接雇用という形になるわけでありまして、ただし、これは正規とは限りません。有期、つまり契約社員というような形で雇う場合もあるわけであります。
 そういうことを考えると、私いつも言っているんですけれども、派遣という形態と、それから非正規、直接雇用だけれども、そこにおいて非正規、契約社員のような形、期限を切っての働き方、こういうものはどう考えるかというのは一つ大きくあると思います。
 今般の派遣法は、そんな中において、例えば派遣元に対して、計画的な教育訓練でありますとか、それからキャリアコンサルティング、こういうものをやりなさいと、それから賃金に関してもいろいろと情報等々含めてそういうものを報告しなさいということを義務化するわけであります。それから、派遣先に対しましても、これは配慮義務でありますけれども、例えば福利厚生、教育訓練、こういうものに対しても派遣先の社員と同じようにお願いしますよというような、そんな配慮義務を課させていただいておるわけであります。あわせて、派遣企業に対して、今までこれ特定派遣というようなものがございました。これはもう届出制でございますので、それはもうやめて、全てを許可制という形でしっかりと派遣事業者の質を担保していこう、このように考えておるわけでありまして、とにかく派遣労働者の方々に対してキャリアアップをしていただいて、その上でより安定した、そのような働き方をしていただきたいという思いの中で今般の労働者派遣法、これに関しましての提出をさせていただいたわけであります。

○福島みずほ君 幾らキャリアアップしても派遣のままじゃないですか。大臣、直接雇用と間接雇用はどちらがよりディーセントワークですか。

○国務大臣(田村憲久君) これはそれぞれの側面から見る必要があると思います。
 これは私の考え方でありますけれども、例えばパート労働法の場合、今回更に範囲を広げて均等・均衡待遇の確保というものをするわけでありますが、契約社員の場合は労働契約法にのってしかこの部分というのは担保されておりません。
 今般、派遣労働者に関しましては、労働者派遣法の中で、先ほど言いましたような、例えば教育訓練の義務でありますとかキャリアコンサルティングでありますとか、三年たった場合には雇用安定措置というものも入れておるわけでありまして、そこは特別法の中で労働者が、更にいろんな意味で自分自身の職業能力の開発でありますとか雇用の安定でありますとか、そういうものに向かってのいろいろな規定を入れさせていただいておるわけでありまして、そこはそれぞれの見る視点によって違ってくるんだというふうに思います。

○福島みずほ君 誰が考えても、直接雇用と間接雇用は、直接雇用の方がよりディーセントワークですよ。だから、派遣労働者は常用代替にしないという、極めて例外的な場合に認めるという建前を今でも取っているわけじゃないですか。常用代替防止ということで、大臣、よろしいですね。

○国務大臣(田村憲久君) 常用代替防止という前提は変わっておりません。一時的、臨時的な働き方であります。
 ただ、例えば契約社員の場合は、契約切れたら次の働く保証はないわけでありますが、例えば一側面見ると、派遣労働者の場合は、次すぐにその派遣元が次の仕事を探すわけであります、それは派遣企業にとっての利益にもなるわけでありますから。そういう意味では、次の職業という意味では、派遣労働者の方がいろんな意味で会社側の方がいろんな動きをするということもあります。
 ですから、一時点だけで、側面をどう切るかによってそこは見方が違うんであろうというふうに思います。

○福島みずほ君 厚生労働大臣が直接雇用と間接雇用とどっちもどっちだなんて言っちゃ駄目ですよ。誰が考えても直接雇用の方がいいんですよ。だから、派遣労働者は常用代替防止、一時的、臨時的なものに限るとしてスタートしたんですよ。
 だけど、今度の改正案は噴飯ものですよ。だって、私が派遣元で無期雇用であれば一生派遣のままですよ。四十年間、私、銀行で働いても派遣のままですよ。さっき大臣は、三年働いて直接雇用になったとしても、有期の場合があり得るからどっちもどっちだと言った。しかし、今、三年たって、頑張って業績認められて正社員になっている人もいるんですよ。
 有期の場合もあるかもしれない、期間の定めのないものもあるかもしれない。でも、間接雇用から直接雇用になる道があったのに、今回の厚生労働省の改正案は、結局派遣の中のキャリアアップにしかすぎないんですよ。一時的、臨時的な派遣と言っていたのに、常用代替防止を維持しているとおっしゃったけれど、どこが維持できるんですか。

○国務大臣(田村憲久君) 今般の法律も法律改正も、例えば同じところで働いて三年、もちろんこれは無期ならば別ですけれども、有期であるならば、その後三年働いて、その後そのまま同じ職場にいれば、これはみなし契約でございますのでそのまま直接雇用に変わるわけでありますから、そこは変わっていないんであろうというふうに思います。
 それから、派遣労働者とそれから有期契約社員と比べると、これは一般的にですけれども、派遣労働者の方が賃金が高いという数字が出てきます。これは一つの側面でありますけれども、派遣労働者はやはり景気の閑繁において派遣元がやはり交渉するわけですよね、次の契約に向かって。ところが、有期社員の場合は、例えば労働組合に入っていればそういう動きはあるかも分かりませんけれども、入っていない契約社員の場合はなかなかその賃金交渉できない。こういうような、直接雇用であってもですよ、有期という期限がある中において。ですから、そういう意味からすると、賃金がなぜ派遣労働者の方が概して高いかというと、そういう側面もあるんであろうと思います。
 だから、私はどちらがどうだといって、切る側面によって直接雇用と派遣というものは有利不利というものがあるんだろうというふうに考えております。

○福島みずほ君 そこで、なぜ厚労省は、三年たったら例えば正社員になるような道をもっと保障するとか、そういう労働法制に踏み込まないんですか。今日の質問は、何でこんなに非正規労働者が増えていて、労働条件が良くないかという議論じゃないですか。さっき大臣は、三年たったら権利としてみなしが成立するということですが、今回の改正案で、企業側は、人に着目して三年おきに替えれば、また派遣が会社側は雇えるじゃないですか。だとしたら、私が企業だったら、Aさんに三年間働いて、Bさんに三年働いてもらって、人をチェンジすることによって派遣労働者をずっと雇用し続けますよ。結局、正社員になる道が閉ざされるじゃないですか。

○国務大臣(田村憲久君) 現行の労働者派遣法でも非正規が増えているんですね。派遣労働者というのは非正規の中では六・一%ぐらいです。契約社員等々、そういう方々が約二〇%、パート労働者が四八%ぐらいですね、アルバイトが二〇%、そう考えると決して派遣労働で非正規が増えているわけではないと思います。
 幾つか側面はあると思います。例えば、いろんな企業の寿命が短かったりなんかして閑繁期が激しいから、ずっと常用で雇い続けるとなかなか採算が合わないというようなこともあろうと思いますが、多くの理由は、一つはデフレ経済下であった。
 つまり、デフレ経済下で物を下げて売らなきゃいけませんから、いろんなものを下げますが、原材料等々は海外とのいろんな関係がありますから上がっちゃう。最後は、人件費下げると。人件費を下げるといっても正規社員はなかなか下げられないというのはそれはもう委員も御承知のとおりで、それをどうするかというと、そこを非正規を入れて全体としては賃金を抑える若しくは下げるというようなことが行われてきたというのが一つの考え方でありまして、ですからこそ、やはりしっかり物価を上げて、物の値段にちゃんとした価格を付けられて、みんなの給料が上がるという形になれば、それは企業もできれば自分のところで能力開発もしながらしっかり育てていきたいという思いもあられると思いますので、そういう正規社員をちゃんと増やせられるような経済環境にしっかりと持っていくということが大変重要であるというふうに考えております。

○福島みずほ君 経済環境ではなくて雇用の労働法制の話をしているんですよ。だって、大企業ほど非正規雇用が増えているわけですし、こんなに雇用を壊して、やっぱりこれは厚労省と国会の敗北ですよ、うまくいっていないんだから。
 今回の派遣法が問題なのは、確かに派遣の割合は少ないです。しかし、こんな形で、派遣元で無期雇用であれば一生派遣が可能、三年たって人を入れ替えれば幾らでも派遣労働者を雇い続けることができるという改正をすれば、私は、女性や事務職は派遣にどんどん切り替わっていく、もう新卒で派遣で採るというようなことが増えていくと思っています。
 今厚労省がやるべきは、正社員あるいはいい労働、できるだけディーセントワークを増やすことであって、派遣労働者を増やすことではないんですよ。にもかかわらず、これでは派遣労働者は増えていきますよ。常用代替防止なんというお題目は今の段階でもう消えちゃっていますよ。
 ということで、これは派遣法は、これちょっともう時間があれですが、これは派遣法の規制強化をしてきたにもかかわらず、今回、厚生労働省が規制緩和に向かっているという点が一番問題です。大臣、どう考えても正社員増えないですよ、この派遣法の改正で。どこに増える余地があるんですか。

○国務大臣(田村憲久君) 全て女性の事務担当の方が派遣になるというようなお話でありましたけど、だけど、今でもそういう企業は非正規で雇われておられるんだと思います。できれば継続して、事務なんかの作業は三年たっても四年たっても同じようなルーチンの作業が多いわけなので、同じ人にやってもらいたいというのが普通であろうと思いますから、そこに派遣というよりかは、そこは非正規で、いや、もし賃金抑えたいんならですよ、そういうような選択をされるんであろうと思います、三年ごとに人が替わったらなかなか仕事が覚えられないということもありますから。
 今回の場合は、三年たった後に一応雇用安定措置ということで、その派遣先に対して直接雇用を依頼できる、それから、怒られるんでしょうけれども派遣元の無期化、それからほかに次の仕事をしっかり探すというようなことも入っておるわけであります。場合によっては紹介予定派遣というのもあるわけでございまして、そのような形がありますし。
 また、三年たってまた派遣を選ぼうという場合には、企業の労働者の過半数を代表する、そういう労働組合等を含めてそこに意見聴取をして、意見聴取をした結果、それに賛成をされないところに関しましてはちゃんと対応方針を示すということでございます。やはり労使の安定的な関係から考えれば、大反対しているものをなかなか、それはそのまま意見を押し切ってということは難しいのではないかというふうに考えております。

○福島みずほ君 怒られるんじゃないかとおっしゃったけど、本当に怒っているんです。
 というのは、今おっしゃった安定措置って無力なんですよ。別のところに行ってください、労働組合の意見を聞きます、これ、聞くだけじゃないですか。労働組合などの意見を聞く、労働組合がなければ従業員の団体で聞くわけですから、それが有効になるとは思えない。あるいは、もっと別の仕事を紹介する、場合によっては採用されるかもしれないけれどもという意味では、もうこれ、非正規、派遣の人たちの正社員化や直接雇用の方に行かないですよ。
 これは、派遣ユニオンが昨年四月から八月にかけて行ったアンケート調査では、正社員で働くことを希望する派遣労働者は六三%にも上り、今後も派遣スタッフを続けたいという回答は二一%にすぎません。
 派遣で働き続けたいという人もいるとは思います。しかし、圧倒的に多くの働く人は、やっぱり直接雇用であったり、安定した仕事で働きたい。親だって、自分の子供が非正規雇用からスタートすることにはすごくやっぱり心配していますよ。それに対して、この派遣法の改正案は背中を向けるもの、ぶち壊すものだ、絶対に認められないということを申し上げます。
 今日は、介護についても来ていただいているので質問をいたします。
 マージン率、派遣のマージン率は公表されるようになりましたが、今日も介護労働者の労働条件どう上げるかという質問が続きました。そのとおりで、これをどう上げるか。
 これは、財団法人介護労働安定センターの介護職員の賃金・雇用管理の実態調査結果報告書を読まさせていただきました。結構細かく調査に入っていて、どれだけに何を使っているか明らかです。
 一番、どうやって賃金を上げるかというと、介護報酬が低い、現在は処遇改善加算として四%上乗せされていますが、本当にそうなっているのか。二点目は、賃金率が低い、つまり現場のホームヘルパーさんの人件費の比率がやっぱりとても低いんじゃないか。つまり、役員とか理事長とかだと割と取っているかもしれないけれど、本当に現場のヘルパーさんの賃金がなかなか回っていない。
 これは、かつて、派遣でもすごくマージン率が、バブルのとき六〇%のマージン率を取っていたなんという会社もありましたけれど、できるだけやっぱり現場のヘルパーさんに賃金が行くように、そのためにはそのことを、これだけのいろんな調査結果があるわけですから、その賃金率、現場ヘルパーさんの賃金、人件費配分率をこの追加項目としてしていただいて、そして場合によってはそれを公表する。とりわけ、大手に関しては公表すべきだと思っているんですね。もうかった分は現場のヘルパーさんに回してほしい。いかがでしょうか。

○政府参考人(原勝則君) 私ども処遇改善加算を設けまして、できるだけ介護職の方の賃金を引き上げていただくように事業所にはお願いをしているところでございます。
 訪問介護事業所のホームヘルパーの人件費率のお話でございますけれども、私どもが調査しております介護事業経営概況調査の結果によりますと、平成二十二年度の概況調査では、これはいろんな賞与とか退職金とか含めた給与費でございますけれども、この比率が七〇・五%、二十三年度になりますとこれが七六・九%、平成二十五年度では七七・五ということで、徐々にではございますけれども、率としては上がっているという実態でございます。
 あと人件費率について、これを何かで決めた方がいいんじゃないかというような御意見も聞いておりますけれども、これはやはり労使間での交渉の結果ということでございますので、どの程度の割合が適当かということについては、ちょっとなかなか一概には申し上げられないのではないかと考えております。

○委員長(石井みどり君) 福島みずほ君。時間を過ぎておりますので、質疑をおまとめください。

○福島みずほ君 はい、分かりました。
 人件費労働分配率の中に理事長や役員やそういう報酬が実は入っていて、現場のヘルパーさんの給料はやっぱり抑えられているのではないかと思い、ヘルパーさん、ホームヘルパーの人件費配分比率、これを今から決めるのは難しいでしょうが、是非、情報公開していただきたい、開示していただきたい、調査していただきたいということを申し上げ、私の質問を終わります。
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労働者派遣法と介護保険法改悪をさせない!

2月7日(金)

今日、参議院の予算委員会において、雇用と介護について質問をしました。
今国会において、労働者派遣法の改悪法案と介護保険法の改悪法案が出るからです。
この法案を出さないために今、頑張りたいと思っています。

まず雇用について。
去年の10月から12月までの間、非正規労働者の人数が1900万人以上になり、過去最高となりました。非正規雇用者が本当に増えています。
小泉構造改革において、製造業も派遣が可能とし、派遣法改悪をしました。
派遣切り、年越し派遣村があり、非正規労働者が増大をしたので、いくらなんでも労働法制の規制緩和ではなく、規制強化をすべきだという声が社会の中で高まり、国会の中で、労働法制の規制強化が大きなテーマとなりました。
労働契約法の改正や労働者派遣法の改正により、期間の定めのある働き方の人を期間の定めのないものにすることや派遣法の規制強化が図られました。
そこでは少なくとも正社員を増やす方向で動いてきたのです。

しかし、にもかかわらず、今回提案される労働者派遣法は、まったくの改悪です。

今までは3年間派遣社員をしていた人が、正社員になりたいとの申し入れをし、正社員になることが可能でした。そのように法律を変えたのです。
しかしながら、今回の改悪法案では、派遣元の会社で、無期雇用であれば、一生派遣が可能となります。それでは同じ会社で30年間働いても40年間働いても一生派遣のままです。
また、 3年間派遣で働いていた人がいても、人を変えればまたその業務で派遣労働者を雇い続けることが可能となります。
ある人がAという会社で3年間働き、そこで正社員にさせてもらえず、今度はBと言う会社で3年間働き、次にCと言う会社で3年間働くということを繰り返すことになるでしょう。

今回の改悪法では、正社員になる道が閉ざされてしまいます。これでは、派遣労働者が増大します。
現在、新入社員の4割が非正規雇用となっています。
女性の場合は半分以上が非正規雇用で就職をするのです。非正規雇用労働者の方がやはり労働条件が悪く、賃金が低いです。
真面目に働いても労働条件が悪いという状況を変えなければなりません。正社員を増やす方向をもっと法律は応援すべきです。

これに全く逆の方向が今度の改悪法案です。

こんな改悪は絶対に認めてはなりません。雇用をこれ以上壊してはなりません。
これ以上非正規労働者を増やしてはなりません。

次に、介護について質問をしました。
介護と医療が一括して1本の法律になって提案される予定です。

しかし、介護は全くの改悪です。例えば、要支援の人の訪問サービスと通所サービスは、介護保険給付から外されてしまいます。
そして、市区町村の事業に移行をします。しかし、これは明確に費用を抑制するためになされるものです。厚生労働省の資料によっても、現行よりも費用が少なくなるという表があります。
しかし、自治体の中には予算が足りなかったり、基盤がなかったりして充分できないところも出てきます。

また、 NPOやボランティアの活用という提案もあります。しかし、プロの介護労働者とボランティアではやはり質が全く違うのではないでしょうか。
また、今、現在でも介護労働者の労働条件の低さが問題となっています。 NPOやボランティアを活用するということになれば、ますます今よりも介護労働者の労働条件がそれに引っ張られて悪くなってしまいます。

今回の介護保険の改悪法は、介護の破壊です
介護保険の破壊です。こういうものを絶対に認めてはなりません。

要支援の通所サービスや訪問サービスを受けている人は全部で310万人います。家族も入れればものすごい数になります。これらの人たちにとっても大問題となります。

労働者派遣法改悪と介護保険法改悪を許さない。
これらの法案が国会に上程されないように、今から大きく運動を作り、多くの人と力を合わせていきます。
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3月21日の厚生労働委員会議事録

 福島みずほ君
 社民党の福島みずほです。
 今回の春闘、ベースアップがない非正規雇用にどれだけ拡大したのか、今回の春闘の動向について大臣はどのような感想を持ちますか。

 国務大臣(田村憲久君)
 多くの企業で定昇が維持されたという部分があります。一方で、流通産業等々含めてベースアップがなされたところも見られてきておるわけでありますし、一時金等々を含めますと自動車産業は大体満額回答であったということを見ますと、いいところ、悪いところ、それぞれございますけれども、今のところ労使共に順調に行きつつ、これからも更にお互いが納得いくような回答を出していただきたいなというふうに期待をいたしております

 福島みずほ君
 非正規雇用労働者の賃金についてはどうですか

 国務大臣(田村憲久君)
 これも、非正規も含めて上がっているところもあるというふうにもお聞きをいたしております。ただ、それは正規と比べればやはり非正規の方がそれは上がっていないというのは当然の、当然といいますか、御理解あられるようでございますが、そのとおりでございますので、そういう意味からいたしますと、やはり正規というところの方により多くのいろんな部分での今回の春闘での成果というものが表れるんであろうなというふうに思います

 福島みずほ君
 非正規雇用については本当に及んでいないところも多いので、そして、安倍内閣は二%物価上昇させると言い、これから消費税も上がるわけですから、給料を上げる政策をしっかり取っていくべきだと思います。
 公契約条例が現在七つの市、区で制定しているわけです。それについて、自治体で公契約条例を制定する数が増えていることについてどうでしょうか。現在は賃金のみが入札基準にされていますが、でも、一定の効果もあるというふうにも言われています。社民党は、公契約条例を増やすべきだ、あるいは、もっと言えば、公契約法を作るべきだと考えておりますが、いかがですか。

 副大臣(桝屋敬悟君)
 今委員おっしゃったように、千葉県の野田市でありますとか神奈川県の川崎市など、一部の市や区において公契約条例の制定が見られるということで、各自治体の御判断で行われているわけでありますが、公共事業等において適正な賃金等の労働条件を確保することは極めて重要なことだというふうには考えます。
 関係者のコンセンサスを得つつこうした条例制定に取り組まれている地方自治体の御努力については、これを多としたいというふうに考えております。

 福島みずほ君
 多とするのではなく、厚労省としてやはりこういうことをもっと推進していくべきではないか、あるいは公契約法について是非検討を開始していただきたい。どうですか。

 副大臣(桝屋敬悟君) 
 賃金等の労働条件は、労使が自主的に決定することがまずは原則でございます。公契約における労働条件の在り方については、契約の適正化、あるいは予算の執行と密接に関係していることでございまして、まずは地方自治体の動向をしっかり注視して情報収集、分析等にまずは努めてまいりたいと思っております。

 福島みずほ君
 物価上昇に上げる情熱をもっと賃金上昇に振り向けてもらいたいというふうに思います。
 最低賃金を引き上げることについて、厚労省としてどうやっていくんですか。最低賃金法とか作ったらどうですか。

 副大臣(桝屋敬悟君)
 最低賃金、最低賃金法を作れと、こういうことでありますが、これはもう衆議院では随分議論をしました。地域別の最低賃金は、最低賃金法において、労働者の生計費、あるいは労働者の賃金水準、あるいは企業の賃金支払能力、これを総合的に勘案して定められているわけであります。 
 まずは、成長戦略によって企業の収益を向上させる、賃金の上昇をもたらしていくという、この好循環、経済の再生に全力を挙げていきたいと思っている次第でございます。

 福島みずほ君
 経済産業省じゃないんだから、トリクルダウンなんてしないことは小泉構造改革のときに立証されているじゃないですか。ですから、給料を上げるということを、もう少し最賃を上げるとか、やっていただきたいと思います。
政府の産業競争力会議の分科会で、民間議員から労働市場の流動化を求める発言があります。経済財政諮問会議、規制改革会議でも労働法制の規制緩和についての議論がされています。これを読んで、もうとんでもないというふうに思っておりますが、これについて、大臣、いかがですか。

 国務大臣(田村憲久君)
 幾つかの議論が並走してされておりますので、どの部分をおっしゃっておられるのかちょっと私も理解ができないわけでありますが、この間、私も実はプレゼンをさせていただきました、産業競争力会議の方で。
 その中で、二極化、先ほど来申し上げております二極化している働き方、正規型の雇用形態と非正規、この二つだけというのが非常に不幸なところであるわけでありまして、非正規の方々が正規になる道、どういう道があるのかという中において、例えば、先ほど来言っておりますとおり、職務でありますとか、それから地域でありますとか、時間でありますとか、そういうものに一定の条件をしっかりと守った中での契約というものを一つ考えられるだろう、そういう正規というものを一つ考えていってはどうだというような議論がなされております。
 それからもう一つは、労働市場の流動化という話が出ましたけれども、同じ企業でも、もう仕事がほとんど減ってきておるような成熟企業、産業ですね、こういうところから、やっぱりこれから伸びていく産業に労働移動をどうやってさせるんだという場合に、解雇という形になりますとやはり労働者は大変なことになるわけでありまして、そこが解雇と失業という形を取らない中においてうまく労働移動ができるようなそういう方法はないかということで、これに国の方でもいろんな支援をしながら、労働移動を支援するような施策を組んでほしいというようなお声が上がってきておりまして、これに対しては、どういう方法があるのか、今検討をいたしておるような状況であります。
 いずれにいたしましても、非正規雇用の方々、それに甘んじて、本来は正規で働きたいのに甘んじざるを得ないと言われる方々に関しましては、正規になれますように、キャリアアップ等々をしっかりと果たせるような助成金でありますとか、またいろんな制度を使いながら、しっかりと労働政策を進めてまいりたいというふうに思っております。

 福島みずほ君
 この産業競争会議のを見て、私は本当に怒り狂ったんですが、正規労働者の雇用が流動化すれば、待機失業者が減り、若年労働者の雇用も増加すると同時に、正規雇用者と非正規雇用者の格差を埋めることになると。
 しかし、雇用の流動化といって、かつて自民党政権が労働者派遣法の製造業にまで規制緩和や、様々な規制緩和をしたことで雇用が壊れました。
 民主党政権は、一応、派遣や労働契約法の規制強化をやろうとしたんですよ。でも、もう一回自民党政権になって、例えばこれでは、雇用継続型の解雇ルールを世界基準の労働移動型ルールに転換するため、再就職支援金、最終的な金銭解決を含め、解雇の手続を労働契約法で明確に規定する。
 つまり、再就職の支援金を払えば解雇できるようにするなど提言されているじゃないですか。こんな解雇ルールについて、厚労省は賛成していくんですか。

 国務大臣(田村憲久君)
 今のお話、金銭解決のお話ですかね。

 福島みずほ君
 はい。

 国務大臣(田村憲久君)
 これに関しましては、ヨーロッパでよく見られる形態でありますけれども、実際問題は、その入口でこのお金払うから解雇するよなんというふうな国はないわけでありまして、基本的に、労働紛争をやった後に一定の結果が出て、その結果、例えば雇主側が違法だとなった場合に、その解決手段として金銭を使うと。
 その場合に二通りありまして、一つは事業主からそれが言える方法もあれば、いえいえ、雇用、雇われている方からこれで解決してくださいというような、そういう選択があるわけでありまして、そこも含めて一度整理してみませんと、私もこれはどういう意味合いを言われているのかよく分からないものでありますし、まだ実際問題この金銭解決について精緻な議論がされているわけではございませんので、これからどういう議論になるのかということを考えながら、労働者保護という立場からしっかりと議論をしてまいりたいというふうに思います

 福島みずほ君
 かつてアメリカの、アメリカ合衆国から出た教書の中に、解雇のルールの緩和化、つまり、例えば裁判で勝訴しても、金銭的にお金を払えば、双方が合意すれば解雇が有効となると変えるとか、ホワイトカラーエグゼンプション、みなし管理職の場合は割増し賃金払わなくてよいというのが出てきそうになって、私たちは大反対をやりまして、閣議決定せず、かつての自民党政権下でその法案は出てきませんでした。
 だから、もう一回これが出てきているということなんですよ。解雇のルールの緩和化では駄目でしょうという、労働法制の規制緩和したためにひどいことが起きたわけで、ようやく正当の理由がなければ解雇できないというふうになったわけでしょう、労働契約法で。それを緩和することに厚生労働省はやってはならないというふうに思っています。どうですか

 国務大臣(田村憲久君)
 拙い私の認識ではございますけれども、基本的にこの解雇という問題は、世界でやりやすい、やりにくい、いろんな国の形態があります。 
 日本の国は比較的この解雇法制厳しい。それは、元々、自由契約の中において、その自由契約に対しての解雇権利の濫用というものをどう防止するかというような形から要するに司法が判断をされるわけでございまして、そういう意味では、世界の中においてそうは解雇はできないという部類に入っておる、このように私は認識をいたしております。
 だからこそ、その産業競争力会議等々で世界に合わせたような解雇の仕方をさせろというような御意見が出てきておるものだというふうに認識しておりますが、しかし一方で、働き方が違うわけでありますから、そこはそれでいろんな議論をしませんと、何でも欧米流であるというのが正しいわけでもございませんし、それならば働き方に関してもグローバルスタンダードになっているのかというような議論もしなきゃいけないというふうに思っておりますので、幅広い議論からこれからいろんな検討をさせていただき、最終的には、いずれにいたしましても労政審議会で御議論いただくことは間違いないわけでございますから、そこで労使入っていただいた中で最終的な決定をしていただけるものというふうに思っております。

 福島みずほ君
 経営者側は、日本の正社員は解雇しにくい、それが企業活動の邪魔になっているという意見があります。でも、OECDの調査によると、他の先進国と比べて日本が特に解雇しにくいわけではありません。
 それから、衆議院での議論などを見てちょっと危惧を感ずるのは、地域限定で労働者を雇う、つまり準正社員化という議論がありますよね。それをやろうと。この産業競争力会議でも出てきております。
 でも、例えば、シャープやパナソニックやいろんなところが企業が撤退をする。私自身は、地域限定というのは、労働者にとってむやみに別のところに転勤させられないという契約ではあったとしても、そこで企業が撤退するからといって、ほかに大会社はあるわけですから、望む人間はその企業がやっぱり雇用をちゃんと保障すべきだというふうに考えているんです。
 だから、地域限定だから、そこの企業がその地域から撤退するんだったらもう解雇してもいい、そんな理屈はないというふうに思いますが、いかがですか。

 国務大臣(田村憲久君)
 それはなかなか難しいところがございまして、仕事がなくなれば雇用がなくなるわけですよね。

 福島みずほ君
 違う、違う。だって、企業はあるんだもん。

 国務大臣(田村憲久君)
 いや、もちろん企業はありますけれども、例えば企業がもうずっと赤字が続いていて工場を閉鎖するという場合に、それが本当に解雇できるかどうか。つまり整理解雇の話でありますが、それは裁判所等々の判断でも認められる場合もあるわけでございますから、一律に全て駄目だというわけではございません。それは司法がどう御判断をされるかという話であろうと思います。
 いずれにいたしましても、そのような場合の労働移動が、スムーズに失業なき労働移動ができるような形をどのように支援していけるかということも実はここで議論をいたしておるわけでございまして、その失業なき労働移動というものに我々はしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思っております

 福島みずほ君
 整理解雇の四要件、それから解雇が労働契約法にあるわけですよね。それは守られるべきは当然なんですが、私が危惧を感ずるのは、この解雇のルールの規制緩和の中で、准正社員化、例えば別の正社員概念をつくって、地域契約、地域別でやると。とすると、そこで例えばシャープのある会社が撤退をする、でも、そこに働いている人は、自分はシャープで住所を移してもいいから働き続けたい、これはいいんですよね。
 企業が撤退するからといって全て解雇というわけにはならないということでよろしいですね。

 国務大臣(田村憲久君)
 それは労働契約の内容にもよるんじゃないですかね。

 福島みずほ君
 違う。
 ここで余り、ちょっと時間がもったいないですが、それは違うと思うんですよ。労働者にとって他に転勤をさせられないという意味での地域限定はあるかもしれないが、その企業がほかにも工場やいろんなのを持っているんであれば、そこの企業が撤退する、イコールもう全て解雇していいという話ではなく、雇用継続の責任というのがあるんじゃないかということなんです。

 国務大臣(田村憲久君)
 それは、雇用継続に関する期待権をどこまで認められるかという話になってこようというふうに思います。

 福島みずほ君
 期待権はあるんですよ。首になるということは、食べていけない、死刑判決のようなものだから、やっぱり厚生労働省は雇用を守る立場でやってもらわないと、解雇のルールの緩和がひた走りだと、またひどいことになりますよ。
 次に、ですから、解雇規制緩和と金銭解決ルール化に関して、今日は議論がちょっと生煮えで、私は断固それと闘うというふうに厚生労働大臣に言ってほしかったんですが、言っていただけますか。
 
 国務大臣(田村憲久君)
 ちょっと何と闘うのかというのがよく、まだ実は産業競争力会議でもしっかりと精緻な議論になっていないものでありますから、何と闘うかというのは言いづらい部分でありますが、労働者を保護していくのがやはり厚生労働省の一つの大きな役割であることは間違いないわけでありまして、そういう立場からこれからもしっかりと行政を進めてまいりたいと思います。

 福島みずほ君
 だって、これ産業競争会議で出ているじゃないですか。解雇の規制緩和だとか、さんざん出ているじゃないですか。これと厚生労働省が闘わずしてどうするんだと、規制改革会議と闘わずして、経済財政諮問会議の雇用と闘わずしてどうするんだというのが思っていることなんです。もうそれは断固闘ってください、厚生労働省は経済産業省と違うんだから。
 では、TPPについてお聞きします。
 TPPへ参加した場合、雇用にどのような影響があると厚労省は考えていますか。

 国務大臣(田村憲久君)
 今、TPPに関して、雇用に関しては議論がなされておらぬわけでありまして、取り立てて今それほど大きな問題意識というものは持っておりません。
 
 福島みずほ君
 これ、質問通告して、これについて何も考えてないというのを聞いて、私はちょっとびっくりしたんですね。
というのは、アメリカは今までさんざんぱら教書の中で、解雇のルールの規制緩和やホワイトカラーエグゼンプションや、日本の労働法制、流動化せよと、アメリカ並みにせよとさんざん言ってきたんですよ。これ出てくるんじゃないですか。
 それに対して、何にも厚生労働省は考えておりません、TPPについてで大丈夫なんですか。

 国務大臣(田村憲久君)
 いや、要するに議論がなされていないわけでございまして、そういう意味で、今の時点でこの問題だというような認識を持って対応しておるものはないということでございまして、まあ、出てくるかどうかは分かりませんけれども、もし出てくるとするならば、そのときにちゃんと国内の雇用が守られるような主張をしてまいりたいというふうに思います。

 福島みずほ君
 私は、今までのアメリカの日本に対する主張から見て、こういう主張が万々が一、今はないけれども出てくるんじゃないか、非関税障壁として。だから、それに対して厚労省はどうするというシミュレーションや情報収集をやっていると個人的に思っていたんですよ。ところが、やっていない、関係ないということを聞くと、ちょっとこれは、TPPの怒濤のような嵐の中で厚労省大丈夫かと思いますが、これはまた後日また議論させてください。
労働者派遣法改正によって日雇派遣が原則禁止となりましたが、実際は守られておりません。取締りを行っているんでしょうか。どのように遵守させていこうと考えていますか。

 副大臣(桝屋敬悟君)
 昨年十月施行の改正労働者派遣法におきまして、例外要件に該当する場合を除いて原則禁止とされているわけであります。
 厚労省といたしましては、規制の実効性が上がりますように、日雇派遣禁止の趣旨について改正法の説明会等をしっかりやり、周知徹底を図っていきたいと。なお、労働局によります指導において例外要件の可否を厳格に確認するなど、派遣元が適切に対応しているかどうかしっかり確認を行っているところでございます。
 今後とも、改正派遣法の趣旨である派遣労働者の保護が達成されますよう、引き続き厳正に運用してまいりたいと思っております。

 福島みずほ君
 実際、日雇派遣は増えているというデータもあり、これについては調査をし、かつ必要があればまた通達やそういうものを出してください。
 労働者派遣制度は、派遣労働者が責任を追及するために必要な団体交渉権を派遣先に及ぶことを認めておらず、結果として母性保護を始めとした権利がないがしろにされています。現在、労働者派遣法改正に向けて厚労省内に研究会が設けられていますが、派遣労働者が所属する労働組合の団体交渉権が派遣先にも及ぶことを明確にすべきだと考えますが、いかがですか。

 副大臣(桝屋敬悟君)
 御指摘のとおり、現在の派遣法では、基本的には派遣元に賃金の支払などの雇用主としての責任を課す仕組みになっているわけでございます。団体交渉についても、派遣元が応諾義務を負っていると、このように理解してございます。ただし、個別の事案におきまして、労働者の基本的な労働条件等について、雇用主と部分的とはいえ同視できる程度に現実的かつ具体的な支配力を有していると言える場合等には派遣先に労組法上の使用者性が認められると、こうした中労委令もございまして、このように誰が団体交渉の応諾義務を負うかについては個別の事案ご
とに裁判所あるいは労働委員会で判断されることになると思っております。
 いずれにしても、派遣先との団体交渉の問題も含め、労働者派遣制度に関する課題につきましては、委員御指摘されましたように、現在有識者による研究会において議論を行っているところでございまして、しっかりこの中身を見てまいりたいと思います。
 
 福島みずほ君
 労働契約法がこれから施行になりますが、これは去年七月三十一日、この委員会で私が質問したときに、西村智奈美副大臣が、不更新条項を入れさえすれば雇い止め法理の適用が排除されるといった誤解を招くことがないように、従来の判例法理が変更されるものではないということを、解釈通達ですとかそれからパンフレットなどを作成して、明確に周知したいというふうに考えておりますと答弁しております。パンフレットが出ているんですが、これは、労働者が雇用継続への合理的な期待を抱いていたにもかかわらず、当該有期労働契約の契約期間の満了前に使用者が更新年数や更新回数の上限など、一方的に宣言したとしても、そのことのみをもって直ちに同号の該当性が否定されることにはならないと解されるものであることとしかなっておらず、不更新条項というのが問題があるというような中身になっていないんですね。こういうパンフレットや、こういうものを出していただいたことは有り難いんですが、もっとばきっと使用者に伝わるようにやっていただきたいということを要望いたします。
 この間、というかですね、当事者の皆さんたちと話を聞き、いわゆる追い出し部屋の話や、それから今、退職勧奨というよりも、もう会社に来なくていいよってなったときに、IDカードを取り上げるとかパソコンを取り上げる。すると、要するに会社で働けないわけですよね。だから、実質的な解雇なんだけれども退職勧奨のようなものがあるということで、実は厚労省と行政交渉をしました。
 やっぱりこれはパワハラの一種でもあるし、それから、退職勧奨というよりも、もうIDカードを取り上げるというのは実質は解雇。だから、よくアメリカの映画などで、君、今日から来なくていいよって言われたら、段ボールに私物入れてとぼとぼとぼと帰るみたいな、よく映画でありますけれども、そういう事態がやっぱり日本でも今起きていると。
 これは違法とまではなかなか言えなくても、パワハラの定義を拡充するとか、こういうのはおかしいということを、やっぱり解雇の潜脱だとか、厚労省、調査をして、やっぱりこういうことをなくしてほしい。いかがですか。

 政府参考人(中野雅之君)
 ただいまの御指摘にありましたような事案やあるいは大規模な雇用調整事案が発生した際には、機動的に事実関係の把握や啓発指導、その中には過去の裁判例をまとめました、特に退職強要や解雇、いじめ、嫌がらせに関する裁判例の内容を盛り込みましたパンフレット等で啓発指導を行っているところでございます。
 また、退職強要等について労働者の方からの相談がありました場合には、労働局に設置しております総合労働相談コーナーにおきまして個別にきめ細かく相談に対応するなど、真摯に対応していきたいと考えております。

 福島みずほ君
 これは、いろいろやってくださいよ。調査をすることや指導することや、もっとパンフレットや通達を出すことを含めて、是非検討をお願いします。
 ブラック企業についてお聞きをいたします。
 「ブラック企業日本を食いつぶす妖怪」、今野晴貴さんの本もありますし、私も若い人たちからいろんな話を聞きます。初めは辛抱が足りないんじゃないかと一瞬思っていたけれども、今はやっぱり大量に採用して、短い間に半数ぐらいもう辞めてしまうとか、本当に、ある外食チェーン店では、就職した新入社員の女性が寮から飛び降り
自殺をして労災が認定される、土日もないぐらいいろんなレポートを書かせられるとか、若い人たち、非正規雇用も大変だけれども、就活も大変だけれども、就職したからといって、そこで物すごい選別。以前はうちの会社に来た子というので長い目で育てていたが、もう今は本当に使い捨てという現状が広がっています。
 これはもう何とかしないとというふうに思っていて、ブラック企業対策、厚労省、どうですか。

 副大臣(桝屋敬悟君)
 今委員がおっしゃった労働者を使い捨てにするような劣悪な雇用管理を行ういわゆるブラック企業、こうした企業では賃金不払残業等の労働基準法違反や職場のパワハラ問題、しばしば見られると、今委員御指摘のとおりでございます。
 厚生労働省では、労働基準法などの違反が疑われる企業には調査に入りまして、重大又は悪質な法令違反が認められる場合には厳正に対処してまいりたいと思っております。また、長時間労働の抑制を指導するとともに、職場のパワハラ問題の周知、広報にも積極的に取り組んでまいりたいと思います。
 それから、委員もおっしゃった若者ですね、いわゆるブラック企業なのではないかという過度な不安からなかなか企業が選べないという、こういうこともございますので、若者応援企業宣言、この事業を活用して中小企業の魅力発信や就職関連情報の開示を積極的に進めてまいりたいというふうに思っております

 福島みずほ君
 違法だというので取締りに入る、労基署が、労働局がという以前に、やはりそういう使い捨てがよくないとか、啓発やある種の指導や、もっとこう、明白に違法ではなくても問題ありというところはたくさんあるので、そういうところを是非、厚生労働省としてもうとにかく雇用の立て直しというのに全力を挙げてやっていただけるよう、そして繰り返しますが、TPPには御注意、それから規制改革会議、経済財政諮問会議、産業競争会議、こんなふざけるなと、こんな規制緩和今ごろ出してという、闘ってくださるよう強く申し上げ、質問を終わります。
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男女&正規・非正規の均等待遇の実現こそ

 8月28日(火)
 今日の厚生労働委員会で「高年齢者雇用安定法改正法案」の審議に際して、厚生労働省に要求し入手した「雇用形態・性・年齢階級別平均賃金(平成23年)」を見て、改めてこれはひどいなあ、と怒りを感じる。

 http://satta158.web.fc2.com/docs/120824-average-wage-heisei23.pdf

 男性の正社員は50~54歳までの平均賃金は429万円。
 ここで山になっている。
 65~69歳までの平均賃金は289・6万円である。

 これに対して男性で正社員以外の人、女性の正社員・正社員以外の人たちは年齢によって賃金が高くなることはなく、カーブは山ではなくなだらかな丘となっている。

 どの年齢段階でも年収300万円以下となっている。
 女性で正社員以外の人はどの年齢段階でも200万円以下となっている。

 男女で明確に賃金に格差・差別があり、正規と非正規の間にも格差・差別がある。

 均等待遇の実現などで格差・差別をなくしていくことが本当に必要だ。
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問題だらけの労働契約法改正

 7月31日(火)
 働き方は本来、期限の定めのない、直接雇用であるべきで、合理的な理由がない場合は有期労働契約を結べないような仕組みを設けるべきでした。
 また、雇用契約後5年を超えて有期労働契約が反復される際にクーリング期間が結べることになり、無期雇用への転換を意図的に避けることが可能になってしまいます。
 労働組合の皆さん主催の抗議集会に参加しました。
労働契約法一部改正法案抗議集会
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25歳定年を許さない!労働契約法改正について申し入れ

 6月7日(木)
 派遣労働ネットワーク・ガテン系連帯・全日建・全国コミュニティユニオンなどの皆さんと一緒に津田弥太郎・厚生労働政務官に対して、労働契約法改正について申し入れをしました。
厚生労働省への申し入れ
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変わったことと変わらないこと

 あらためて、明けましておめでとうございます。
 今日、また、公設派遣村に行き、感慨にふけりました。
 一年前は、まさに、連日派遣村。
 長蛇の列の人たち、そして、一人ひとりの話を聞くにつれ、こんな状況をつくった政治をなんとしても変えたいと痛切に思いました。
 社民党、民主党、国民新党で、派遣法の抜本改正案をまとめ上げ、国会に提出しました。衆議院選挙前の野党のときです。
 3党の連立合意のなかにもこの派遣法の抜本改正はもちろんはいっています。
 緊急雇用対策をやるべきであるというのも社民党が主張して、3党合意のなかにはいりました。
 
 派遣村が突きつけたものに突き動かされて、多くの人たちと走ってきました。
 湯浅誠さんをはじめとした実に多くの働く人たちとその人たちの状況を何とか変えよう、変えたいとがんばっている多くの人たちです。

 今日、公設派遣村に行って、政治は変わったんだということを痛感をしました。
 一年前は、政府は、交渉相手であり、総合相談窓口、ワンストップサービスの窓口を作ってくれと交渉もしましたし、何とか派遣村の状況に対応をしてくれと言ってきました。

 大臣たちが派遣村に来ることは当時はなかったことです。
 
 寒い寒い日比谷公園でふるえながら、多くの人たちと「こんな状況を変えたいよね。」と話をしました。

 その意味では、わたしは、今日は、自殺対策の担当大臣としても派遣村に行っているわけで、話を聞かせてもらい、内閣でできることをやっていこうとしています。
 その意味では、変わったことは確かにあるのです。

 しかし、当たり前ですが、変わらないこともあります。
 まだ変わっていないことがあります。
 仕事がなくなれば、あっという間に、住まいを失う現実。
 一年以上前の派遣切りの後、仕事が見つからないと語る人たち。
 製造業で働いていたが、仕事がないという人たち。
 ハローワークに行っても、このご時世、事務職の倍率が高く仕事がみつからないという人。
 ネットカフェやファーストフードで、夜を過ごしてきたという人たち。

 雇用を作り、また、うまく合う仕事に誘導し、就職を支え、また、お金をもらいながら、職業訓練できる制度をもっと拡充し、使いかってのいいものにすることなどをやっていかなければなりません。

 ここで話を聞いた人たちは、ハローワークの紹介で来ている人が多かったのですが、わたしは、ハローワークで働く人たちのなかには、非正規で働く人たちも多く、ハローワークで働く人たちの労働条件などもきちんとすることが必要だと思っています。必要な的確な情報をきちんと来た人に伝えることも大事です。

 今回は、東京都をはじめ自治体のみなさんのがんばりによって実現できたことが実に多いです。
 元旦からみんな働いていました。

 確実に変えていきます!

 去年は、派遣村から始まりました。
 今年も派遣村から。

 雇用の問題、そして、派遣法の抜本改正を通常国会で成立させるべくがんばります!
 
 
 
 
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